Storiesのシンガーとして知られるイアン・ロイドが立ち上げたバンドの1st。今作は国内盤の流通が無かったようで、そのせいもあり知名度が低いのだが、参加メンバーの豪華さとクオリティを考えると不思議で仕方が無い。本当に国内リリース無かったのだろうか?と首を傾げるのですが、まずはプロデューサーとホーンなどで参加するのがブルース・フェバーン、ボブ・ロックはミキシングも担当する中、ゲストとしてギターも担当、ボー・ヒルはオープニングナンバーを提供とやはりキーボードやギターでクレジットあり、さらにはジム・ヴァランスも大半の楽曲を手掛け、そのうち4曲はジムとブライアン・アダムスの共作、さらには当時、Torontoで活躍していたギターのブライアン・アレンも楽曲クレジットに名前があり、アメリカ人のイアンとカナダ出身のミュージシャンが共演する形になっており、正直、イニシアチブは誰が握っているのかと?不思議な気持ちになるプロジェクトチーム的な側面のあるバンドとなっています。ちなみにドラムのRodney Higgsがジム・ヴァランスです。なぜ名前を変えたのかな?本名はJames Douglas Vallanceなのにね。
ポール・ディアノとデニス・ストラットンの二人による プロジェクトThe original Iron Menにも取り上げています リー・ハートよ 節操が無さすぎるぞと言いたくなりますが こちらが先だもんな でも個人的にはコチラを後に聴きました ポール・ディアノとリー・ハートの唄を比較するのはナンセンスですが The original Iron Menはパワフルだったぞ
アメリカンバブルが弾けまくった3枚目。専任キーボードを入れ5人編成と変貌、よりポップでライトな作風へと舵を切ったが隠せない北欧風の哀愁のメロディが顔を覗かせチョコチョコと琴線を震わせていきます。無名の新ギタリスト Mr. Mothことヤコブ・モスが扇情的なフレーズジングで聞き手を魅了、バンドの生命線ともいえる泣きメロを奏でキラキラと光り輝く北欧ハードポップサウンドに楔を打ち込んでいますね。今作を最後に脱退するシンガーのジェフ・ロックス・リンボーもハイトーンを駆使しつつ繊細な節回しはバンドの顔として板についてきただけに残念でしたが、今作の内容の出来不出来はレコーディング途中で脱退した、創始者のハンク・シャーマンを契機としたバンドのゴタゴタが反映されたようにも見られ、その辺りが作風にも反映されたと思うのですが、甘く切ないFATEサウンドは健在でむしろ、ハンクよりもベースのピート・シュタイナによるソングライティング力が支えていたのかと思う程でした。個人的には前作の方が好きですが、今作もライトな北欧HM/HRが好きな方なら聴いて退屈はしないでしょう。
ERUBUS PASSING BELL THE GUARDIANの三曲からなる組曲 この重厚なイメージを抱かせつつも飽きる事無く最後まで聴かせるドラマティックなアレンジセンスは見事の一言に尽きますね緻密に練られたメロディが聴き手を魅了します。 黒魔術の宴、闇の儀式を思わせる妖艶な大作は聴き応え充分の名曲へと仕上がっています
「LETHE」 「CRADLE SONG FOR」 「VALHALLA」の三曲からなる組曲。静と動のコントラストも見事なタイトルトラックにてアルバムを代表する名曲です、メロディアスなギタープレイもさることながら、時には優しく語り時には激しく怒りをぶつけ感情の起伏を表現するVOのパフォーマンスが素晴らしくドラマティックに盛り上げてくれます。この手のサウンドにはKEYは必要不可欠印象的なフレーズを奏でています。