オリジナルは1984年にリリースした6曲入りのEPにデモ音源などの未発表曲を5曲追加してNo Remorse Recordsリイシューされたマニアを歓喜させる貴重な一枚。その音楽性は、神秘的と言うのか少々耳触りだが、異空間に迷い込んだような不快な超音波風のSEに導かれ幕が開けるのはStargazerのHeaven and Hell編といいたくなるような楽曲でスタート、そのサバスティカルな雰囲気はありもんではあるが、雰囲気はバッチリ、その後の展開も含め、このバンドが目指している音楽性を雄弁に語る内容となっており、疾走ナンバー『Nightstalker』、神秘的な『Valhalla 』、アコースティカルな響きとミステリアスさがドラマ性を巧みに演出している『Ship of Dreams』とバランス良く進み、思わずサバスの『HEADLESS CROSS』からのアウトトラック集を聴いているような錯覚を覚えるほどの完成度があり、そのなりきりぶりというのか、同系統にあたるバンドとしてはかなり質の高い楽曲を擁しており、しかもバンド名がヴァルハラで北欧神話でしょ、サバスより先にこのテーマ取り上げてるじゃんと驚くし、先見の目があるバンドだなぁと色んな角度から何度も噛みしめる事の出来る優れた一枚です。 EPのラストに当たる『In Her Eyes』も素晴らしいしデモ音源集の⑦曲目以降もクオリティを下げる事無く進み、ミステリアスな暗黒系様式美HM/HRが好きな方は勿論、ロニーからマーティン時代のサバスが好きな人なら手にとって損はしないでしょう。 激レアなマニア中のマニアがオリジナルのアナログ盤を血眼になって探し回ったと言われる貴重な一品。音質的な厳しさはあるが、色んな意味で価値のある一枚かと思いますね。1984年にこの音は、ありそうでなかったもんね。でもアメリカの地で、しかも自主制作でこれを売ろうとしても厳しかったろうね。受け止める土壌が無いわなぁ。
日本のハードコア/パンクスを語る上では外す事の出来ないバンドTHE COMES。メンバーチェンジに伴いシンガーだったチトセ嬢を中心にバンド名を改名。音楽性もメタルよりのスタイルへと変換。オープニングの『I CAN BELIEVE ONLY MIND』などシンセに導かれスタートと、予想を裏切るようなドラマティックな楽曲を展開、ハードコア/パンクス時代の匂いを消す事に成功と、バンド名を変えてリスタートしたのは気の迷いではないと言う事を高らかに宣言していきます。 ドスを効かせシャウティングする唄もメロディを追いかけ日本的なスタンスでアプローチを掛けてきているのも印象的。メタルバンド的なアプローチとは、チョイと違う作り込も個性となり響いてきます。 80年代中期のGIRLSCHOOL的なサウンドとの類似性もあり、そっち方面が好きな方なら大いに楽しめるでしょう。弾けるジャパニーズパンクロックメタル。懐かしいなぁ。
1. Into the Light - Tony Martin 2. Shame On You- Bert Heerink 3. Tonight - Joe Lynn Turner 4. Rock Me - Paul Shortino 5. Remember Me - Rob Rock 6. Lay You Down To Rest - Mitch Malloy 7. In The Heart Of The Young - Tony Mills 8. Dirty Games - David Reece 9. Down The Drain - Paul Sabu 10. Only 4 Ever - Torben Schmidt 11. Maniac - Michael Voss
1. Voodoo Woman - James Christian 2. Wild Thing - Jean Beauvoir 3. Nightingale - Terry Brock 4. Over And Done - Dan Reed 5. Phoenix Rising - Johnny Gioeli 6. Irresistible - Harry Hess 7. China In Your Hands - Göran Edman 8. Underloved - Robin Beck 9. Slip Away - Steve Overland 10. Love Is Blind - Gary Barden
一聴して感じたのが実に怒りに満ち殺気立った印象を受ける2007年リリースの一品。そのイメージはアッパーな②などにも顕著に表れていますが④のようなギャロップビートが押し上げるメロデイックな展開にはグッときますよね。初期の頃のような猥雑さを廃しつつも、やはり親しみやすいメロディを導入するのが上手く、そこかしこにブラッキー節が聴け、使い古されたと形容されるようなオーソドックスな面もメジャー級の貫禄が全てをねじ伏せ飲み込んで行くから不思議です。本当は頭が良いのにおバカな振りをして「Animal (Fuck like a Beast)」と言っていた頃とは違う面も見せつつも、根底にあるスタンスは変わらない昨今の作風の走りとなる、普遍の魅力溢れる充実の一枚ですね。⑥もエエし⑦もエエよ
1.Still not Black Enough 2.Skin Walker 3.Black Forever 4.Scared To Death 5.Goodbye America 6.Somebody to Love 7.Keep Holding On 8.Rock And Roll To Death 9.I Can't 10.No Way Out Of Here 11.One Tribe 12.Tie Your Mother Down 13.Whole Lotta Rosie