日本での80年代は多数のアーティストが一堂に会したイベントなど盛んに行われていた。82年にY&Tをゲストに迎え行われた伝説のライブ『JAPAN HEAVYMETAL FESTIVAL』は有名だったろう、何度も回数を重ね84年は渡英したVOW WOWの雄姿も見れた。 大小イベントを数えたらキリがないほど各地で開催されたメタル系のライブイベント。 今作は「JAPAN HEAVY METAL FESTIVAL VOL 5」と銘打たれ、日比谷野外音楽堂で行われた。出演バンドは、マリノ、ラジャス、アンセム、フラットバッカー、聖飢魔Ⅱ、そしてシルヴァー・マウンテン。
1990年に一度CD化されるも売れ行きは良くなく廃盤。2009年にポーランドのMetal Mind Productionsがリマスター再発するまで幻の一品と呼ばれていた。それにしても日本限定の商品を海外のレーベルが復刻させるとは、しかもシルヴァー・マウンテンをね。中々手に入りづらい一品の為、レア感は変わらないのだが、北欧マニアなら資料的価値も含め押さえて欲しい一品です。初期北欧メタルを語る上では外せないバンドですからね。
時代背景を意識したヘヴィでダークな世界観を取り入れたシナー史上最もヘヴィなアルバムとなった1998年発表のアルバムを紹介します。ロイヤルハントなどが見せるキーボードを大胆に導入された今作はヘヴィでありながらもメロディアスさを失わない好盤に仕上がっています、確かに無駄に音間を埋めるプレイなど過去に見られなかった部分は見受けられますが、随所にフックに富んだメロディと大袈裟な展開があり時代を考えると充分にシナーの魅力を残しつつも新しいサウンドに挑戦した意欲が伺え好感が持てます。日本版のボーナストラックのcale before the stomが欧州版から外れているのが時代を物語っているのです。この手のサウンドはもはや日本でしか受けないというのが今作のポイントとなり、彼らがある意味、日本人好みのメロディを提供してくれる数少ないバンドだった事を知らしめてくれるとは皮肉なものです。欧州的な陰りのあるヘヴィなサウンドとメロディアスなフレーズの組み合わせが今作の聴き所です。