BON JOVIを知ったのは思春期まっただ中の中学生、TVのCMだったと思います。ほどなくして手にした3rdの普遍のロックサウンドに魅了されHM/HRの道へと進むことになるのですが、どんなに売れ線と揶揄されようが、完成度の高い楽曲と聞かせるプレイと唄中心の見せ方は完璧です。その世界観にトドメを刺したのが今作でしょう。野性味溢れるダイナミックな①に始まり、美しいコーラスワークとポップでキャッチーな世界観に楽しい気分にさせられます。個人的には前半のハイライト、哀愁のあるメロディが胸を打つ③(コピーしたでぇ)非の打ちどころのない売れ線なアレンジに脱帽です。④のメロセンスも素晴らしく、泣きの名バラード⑦⑩とシングルカットされまくりの名曲群を前に思わずため息が漏れます。なんだかんだ言ってもこのクオリティを前にすると文句も言えんでしょう。ポップでキャッチーと親しみがありながらもハードさに手ぬるさのないアレンジに頭が下がりますね。いまだに第一線で活躍する彼らがスーパーグループとしてアイドル並みの人気を博した金字塔的な作品を聞いたことのないメロディ派には是非ともおススメします。こんな世界的名盤への書き込みを行った理由がありまして、今の若い子にはBON JOVI=IT'S MY LIFEと言われ、ショックを受けたからです。ベストアルバムに③入ってないの?でも個人的には1stが一番好きなんですけどね(笑)
このアルバムで特筆すべきはオープニングを飾る①に尽きる、へヴィなグルーブが跳ねまくるブルースロックナンバーに悶絶。DPの名曲SMOKE ON THE WATERのファンクロックヴァージョンと言いたくなるようなアイデアが詰まっており、唄い回しもカヴァーディル風で実に面白い。勿論、コチラの方が先なんだが、第3期DP風の⑦なんかもあり、個人的には、とても不思議な気分を味わいました。もしDPよりも先にコチラを知っていたら、第3期の事をどう思ったんだろうと思いを馳せますね。ちなみに、こちらもベースがヴォーカルを兼務するというツインヴォーカル編成ですからね。実に面白いです。 売上的に、パッとせずにバンドは程なく解散。その短い活動の為、知られることなく歴史に埋もれているのですが、個人的には絶対にジャケットが良くなかったと思うんですよね。だって髭もじゃの原住民が、草で出来た腰巻一枚の半裸姿で鎌みたいな武器とブーメランを構えているだけのシンプルなジャケットだもん。音楽性なんて絶対に伝わらないもんね。 中身は濃厚なんだけどなぁ。
新生BOWWOWのお披露目となる3曲入りのシングル盤。堀江のワイルドな歌声もバッチリとハマるROCK'EM DEADで掴みはOK。男臭さの充満したラフなロックサウンドだがキャッチーな歌メロもあり、いかにもBOWWOWらしい仕上がりになっており、このバンドが昔の名前で出ていますじゃない現役感をアピール。メンバーも山本恭司以外は刷新されているので、その勢いを封じ込めようとする姿勢も感じられます。アルバム未収録の渋めのハードナンバーHEY YOU!、往年の名インストナンバーのリメイクSIGNAL FIRE KICK ASS '95と、このバンドが表現したい音が確立されている印象をもたらしているのも好印象。 正直メンツをみると新生WILD FLAGとも言えるのだが、次にリリースされるフルアルバムに対する期待値とBを安易に復活させたのではないという現役感が最大の聴きどころだろう。
彼らと言えば80年代の初頭に歌謡ロック路線もあり、どの時代のアルバムに手を出せば良いのだろうと言う思いがずっとあります。個人的には初期の三枚とHARD DOG(1981) ASIAN VOLCANO(1982) WARNING FROM STARDUST(1982) を押さえておけば良いのではないかと思います。NWOBHMの煽りを受け原点回帰とも取れるハード路線に回帰した意欲作で、その方向性がいわゆる伝説のレディング・フェスティバルへの成功となるわけです。荒々しさと洗練された日本人的なエッセンスを散りばめた本格派のHRサウンドに身を乗り出さずにはいられませんね、ASIAN VOLCANOってタイトルもカッコいいね。個人的には斉藤光浩が歌う歌謡メタルナンバーが好きだったりしますが、シャープなギターが疾走する②は今作の代表曲でしょう。最近高品質盤がリリースされたので日本のロック史を紐解いてみてはいかがでしょうか?
1981年リリースのアルバム、海外で巻き起こるNWOBHMの勢いに乗り彼らも初期のハード路線へと回帰を見事に果たした作品。それまでの軟弱なイメージを払拭するのに充分過ぎるほどの荒々しさが魅力です。薄っぺらい音質や古臭さは否めないがかつてはエアロスミスのオープニングアクトも務めたほどの本格派のHRバンドだっただけに、その手のスタイルのサウンドが好きな方には是非とも聴いて欲しいですね。New Red Boots曲では酔った勢いで録音された一発録りという破天荒さも今作を象徴しますね。個人的には①②が好きですね。アコースティカルな⑤の泣きは素晴らしいフィーリングがあるしラストのバラードナンバーも聞かせてくれます
NIGHT RANGERのギタリストとして有名なブラッド・ギルズが多くの仲間を迎えリリースされたソロアルバム。歌モノは2曲、いずれもグレッグ・オールマンが担当するという贅沢な仕様、キーボードにディレク・シュリニアンも参加、半数以上の曲でブラッドと共作と、興味を引く情報も多く、その期待にそうような勢いのある作風に仕上げている作品。