オシャレなサウンドメイクの中でも清水は我を張っているし、北岡もシーケンスの合間で意地を見せている。やはり佐々井の歌は魅力的だ。そんなマニア泣かせの今作は本当にCRIME AND PAINな作風となっていますよ。 ⑨曲目のALL MY LIFEなんてメタル系のハードリフにドライブするグルーブが心地よいアメリカンロック風に仕上げているし、聴きようによっては全然聴けるんだよな。 そんな予想の範囲内の音楽性ではあったのだが、個人的に一番驚いたのは、清水明男が明らかに二重の整形手術を受けた事ですがいかがでしょうか(笑)。どうせやるならヴィジュアル系でやり直せば良かったのにね。そうすればウケも違ったんじゃないのかなぁ?
1. With the radio turned up high 2. I am a candlelight in your presence 3. Namsadangpae 4. Rock & Roll of youth 6. Lost illusion 7. The dream of Atlantis 9. Day's sun drifts away
High Roller Recordsからリリースされた全25曲入りの2枚組によるコンピ作。デモ音源にEP、オムニバス提供曲など彼らの80年代の活動をまとめ上げた一枚。NWOBHMマニアの間は知られた存在ですが、わりと地味なスタイルの音楽性でなんとも形容しがたいブリティシュカラーで染め上げた音楽性は時代の遍歴と共に若干の違いがあり、音質も酷い初期のスタイルよりは中期の方が好みだったりするのですが、初期の頃に感じさせる、あの空気をまとった音楽性もやっぱり捨てがたく体調に合わせてピックアップして聴いていますね。NWOBHM特有のブリティッシュカラーを受け継いだ一品、マニアなら押さえておきたくなりますが、レコーディング環境がバラバラなので覚悟が必要かと思います。
オリジナルは1996年に国内のみでリリースしたUS産のメロディアスHM/HRバンドの1st。話題になったのは今作でドラムを叩くのが鳴り物入りで全米デビューを果たすEZOのドラマー、アンセムやラウドネス、浜田麻里などたぎにわたって活動した本間 大嗣が参加している事で知られる一枚。作風はUS産らしい爽快なメロディと歌を中心とした作りだが時代が時代だけにダークな面もしっかりフォロー、ギターもヘヴィにチューニングされており、コマーシャル性の高い分厚いコーラスを重ねた歌とバックの重さを残した演奏は、微妙なかみ合わせかもしれませんが、多彩なポップセンスとカラフルさが程良く弾け、ポピュリズム溢れる音楽性となり昇華されております。思いのほかギターオリエンテッドな作風にもなっているし、デカイ会場が似合うサウンドは聴いていて心地よい。即効性の高いキラーチューンのオープニングナンバー『Tricks Up My Sleeve』なんてメリハリのある良く出来た曲ですよ。オリジナルのタイトルはバンド名そのままだったのですが、2011年に再発際にデモ4曲をプラスしタイトルも『Tricks Up My Sleeve』に改名、勢いもあるがメロディ重視の楽曲は、類型的で新鮮味に欠ける面もあれど耳を傾ける価値はあるかと思いますよ。メロディ派にはおススメに一品だし本間ファンは押さえたいでしょう。相変わらず美味しいオカズは叩き出しませんが堅実でした(笑)
Liv Moonを経てBabymetalとのお仕事もこなす若手辣腕ギタリストの一人、大村孝佳がシンガーにアカネ・リブやラッセル・クロウ、LIVEでも共演を果たしたマーティー・フリードマンなど多彩なゲストを迎え入れ2013年にリリースしたソロアルバム。速いパッセージを織り込んだメロディックなギタープレイは健在。曲を殺さない弾き倒し方もカッコ良く決まり、ここ数年、自身のソロ以外での活動が無駄になっていない事を見事に証明してくれました。テクニックに埋没しない、聴かせる事と凄技で聴き手を圧倒する事の離れ業を見事にやってのけているようで、その充実したプレイを前に個人的には聴いていてワクワクゾクゾクとさせられましたね。 情感たっぷりなインストナンバーからマーティーとのバトルまで収録、歌モノも歌い手の資質を考えた適材適所にはめ込んでおり、その辺りにも不満はないでしょう。日本人好みのメロディックメタルサウンドを多くにリスナーを惹きつける要素も大。Babymetalとのお仕事を契機に、ここで一発名前を挙げて欲しいですね。