唄の上手さと聴き手を想定して明確に焦点を絞り込んだ音楽性、全てが一級品である。このバンドで歌ミケルミケル・ジャップ。2000年に自主制作な形でソロを出しているのだが、この人は80年代にソングライターとして活動するミケル・ジャップだと思う。 そうならばKISSのCreatures Of The Nightやポール・スタンレーのソロなどの楽曲を提供していた人物、そう思うと、ここで聴けるハイクオリティな楽曲に合点がいくのだが、なんたって詳細は分からない。これは似いているが確証がないので断言はしないが、いずれにしろ、唄モノAOR系のハードサウンドが好きな人ならば聴いて満足する一枚であろう。
このサウンド好きな人にはたまらないだろう、壮大なファンタジックワールドをイメージさせる。でもRHAPSODY OF FIREとか先輩達を押しのけるだけの個性は現時点ではまだない。前作にあったバカバカしさを捨てて洗練度を上げた今作。プロデュースも付いたのだから当然だろうが、やはり次が勝負となるだろう。この手のバンドの欠点は、強烈なリフや轟音を爆発させ聴き手を否が応でも振り向かせるだけの自我がない。 簡単にいうとメロディアスで壮麗な聴きやすいサウンドなので、チョットでもよそ見をすると流れてしまい見失う。逆を言えばいつでも参戦出来るのだが、その親しみやすさがコアなファンを遠ざける最大の要因なれど、好きモノにはたまらんだろう。次回作はもっと各プレイヤー個々の魅力を引き出させて欲しい。この手のバンド多すぎる。在庫過剰ですよ。
自主制作盤が話題となりAFMレコードと契約を交わした男女8人よる大所帯のバンド。ちなみにギタリストは3人いる。 コンセプト的には北欧神話を主体に、先住民的なマイノリティなどを扱うらしいのだがよく分からない。英語だけじゃなく⑥なんて恐らく北欧の言葉だろう。 サウンドとしてはありきたりのシンフォニック系メロディックメタル。この大所帯ならAFMレコードにALL FOR METALという活きのいい後輩もにいる。それと比較してもサウンドに迫力が無い。こぢんまりとしたサウンドは深みが足りず、ギターも単調なリフワークを刻むだけで、また3人いるとは思えない迫力の無さ。クレジットされていないキーボードが楽曲を引っ張るので、混乱させられる。ドラムやベースの音もスポイルされメタルバンドとして強度がたりない。女性シンガーも線が細いので、咆哮する男性シンガーとの対比としては弱い。もう飽きたコントラストに鮮度がない。 昔、ダウンタウンが99のことをダウンタウンの鼻クソとエールも込めて発言したが、このバンドにも誰々の○○であろう。彼らの欠点はキーボードに引っ張って貰い、サビでは皆でシンガロングという手法に芸が無い。サウンドにメリハリがないので全て同じ方法論で導かれる、このサビでシンガロングは昨今のメジャーメタルの常套手段。 BEAST IN BLACKの成功など最たる例だろう。北欧ということでSABATONと同列に語るべきバンドでしょう。 そういう最近活躍する先輩からの影響を素直に取り込んでいるので、そっち方面が大好きな人にはたまらんでしょうね。でもチョット、パクるのはやないか?2012年に結成でしょう?それに先輩達はもっとメタリックだぞ。
まさにBROTHER OF METAL、酒を酌み交わし皆で肩を組みサビで大合唱。そういうタイプがお好みのかたにはドストライとなります。余計な事は考えるな類似性など糞食らえ。とにかく皆で、この北欧神話の世界に没頭してコスプレ大会に参戦すれば問題なしです。壮麗で小綺麗なサビメロ、実に聴きやすいメタルです。 既にヴァッケンのステージにも立つほど、レーベルイチオシのアーティスト。 それだけに一定のクオリティは揃っていますよ。世界中のファンを取り込んでいますからね。再生回数は嘘つかない。
引き続きプロデューサーにディーター・ダークスを迎え1983年にリリースした2nd。今は亡きアリスタからリリースというビックディールを獲得した影響もあるのか、メタル度は上がったが明るめのご機嫌なノリの曲も増えタイトルトラックの④などは無理やりなメタルナンバー放り込み幅広い楽曲を用意、個人的には中途半端な明るさやメジャー感覚を放り込むならラスト3曲くらいの流れでやってくれないと厳しいような感覚にとらわれるのですが、前作の流れを考えると微妙ですかね。けして器用なバンドではないと思いますが、方向性の拡散がメンバーチェンジを誘発し解散の一途を辿るのですが、この時代ならではの大衆性とゴージャスに決め切れなかった音楽性の響きはオールドというよりはアンティークと言いたい味わい深い輝きがあり、ある意味、早すぎた音楽性とも言えなくもない。そんな彼らにとってはらしくないかもしれませんがラストのBaby We Can Talkなんてアルバムを締めくくるのに相応しい感動的なロックアンセムかと思いますよ。
スナイパーの天才ギタリスト日下部BURNY正則のソロプロジェクト。 Voはムルバスやサブラベルズの松川純一郎率いるエモーション等に在籍していた岸本友彦、リズム隊は現サーベルタイガーでプレシャスやコンチェルトムーンのB木本高伸にDs山口PON昌人はFEEL SO BADや藤本泰司のソロでの叩いていましたね。ギターヒーローありきはHM/HRシーンにとって不自然なことではないしバーニーのどこまでも熱く感情を揺さぶるギタープレイを堪能することが出来ファンならずとも楽しめるでしょう、特にスナイパー時代とは一味違ったメタル然としたハードなギタープレイからエモーショナルなギターと多様性に富んだ音色を楽しめるのもポイント、それらを彩る実力派のミュージシャンが揃い熱いバトルを繰り広げている様も実に豪華絢爛、オープニングを飾るハードな疾走ナンバーの緊張感溢れる演奏のカッコよさたるや(Vo岸本のワーニン・ワーニンって歌い方にズッコケそうになりましたが…)アルバムのラストを飾るジェフ・ベックばりの泣きのギターインストに悶絶し焦がれます、歌モノありインストありバラードありとバラエティの富んだ今作は商業誌の低評価もなんのその捨て曲なしの名盤です。木本高伸は上手いね