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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 1301-1400

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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 1301-1400
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BAD LOSER - Utter Indifference - With So Get up ★★★ (2020-03-12 00:04:11)

ポジティブな気分にさせてくれますね
メロディアスかつキャッチーなノリの良い一曲
このバンドの魅力を端的に語っています
これで低音が効いていれば迫力も倍増
実力のあるリズム隊なのに
そこを生かせていないのが残念
藤井はイイ仕事してますね


BAD LOSER - WINDS OF TOMORROW ★★ (2008-04-29 11:49:00)

keyがいないくなりGも無名の新人福田俊彦に変わって制作された2ndミニアルバムを紹介します。インディーズながら抜けの良いギターの音が印象的でネオクラ様式美ではないギタープレイが耳を惹きます。相変わらず南の唄を前面に出した小細工無用の正統派HM/HRを聴かせてくれて、クオリティの高い良質の楽曲が余すとなく収録されています、ミニアルバムと言うことで6曲と少ないですが、無駄を省いて自信のある曲だけを収録したのではないのでしょうか、良質なメロディがシンプルな曲作りと相俟ってダイレクトに聴き手に迫ってきてカッコイイです。特筆すべきは曲に合わせた南の変化自在の歌声で表現力の高さに驚かされます。こうして改めて聞き返すとやはり様式美は唄が命なんだと再確認させられました、南には全盛期の喉のうちに復活して欲しかったなぁ。正統派サウンドに興味のある方は是非問答無用の様式美サウンドに触れてください


BAD LOSER - WINDS OF TOMORROW - 2012 IN A MORNING ★★★ (2008-05-06 04:46:43)

しっとりとしたメロディを優しく歌う南の伸びやかな歌声が美しい珠玉のバラード


BAD LOSER - WINDS OF TOMORROW - LOVE WILL NEVER RETURN ★★ (2008-05-06 04:39:08)

優しい歌声が包み込むバラード
派手さは無いものの堅実なギタープレイが良いです


BAD LOSER - WINDS OF TOMORROW - THE WORLD IS THE DARK ★★★ (2008-05-06 04:42:53)

正統派のHM/HRバンドによるメロディアスな疾走ナンバー
ツボを押さえたギターソロが耳を惹きますね


BAD LOSER - WINDS OF TOMORROW - WILD BEAST ★★★ (2008-04-29 11:55:25)

彼らにしてはヘヴィなギターリフが印象的な正統派のHM/HRナンバー しなやかな力強い唄が素晴らしくカッコイイです
躍動感あるリズムプレイも含め彼らの新しい魅力を凝縮したアルバムのオープニングナンバー


BAD MOON RISING - Blood ★★★ (2021-10-18 19:45:05)

日本一権威ある商業誌の評価によって殺された一枚として有名なアルバム。点数は70点ですが、内容はケチョンケチョンでしたからね、あの内容なら30点つけないとおかしくないの?やはり企業から接待されていますか?等など勘繰りたくなるような点数と批評のバランスが釣り合っていないアルバムとしても有名です。
あくまでもクラシックなメタルを神とするなら、今作は駄作でしょう。でもスリップノットやアヴェンジドセブンフォールド、ブレットフォーマイバレンタインなどの新興勢力が世界最高峰であり、これからのハードシーンは彼等が天下とするのならば、このアルバムの低評価に対する整合性は一切ないと断罪したい気分である。
数年後、あれだけ手のひらを反すなら、今のネット社会、あん時はゴメンね!と関係者は謝罪するべきだろうと思いますよ。それくらい、このアルバムはモダンなアメリカンロックを本気でやり切っていますのでね。
しかもギターはテクニカルでエモーション、エッジの立ったヘヴィなギターは実に魅力的でした。LIONのそれと比較するのならば退屈ですが、93年の音楽シーンはこんなもんでしたね。
むしろ、メロディアスだし起伏もある、メインストリームには寄っているがLION時代にも通ずるドラマや展開も見られます。愁いのあるカルの歌声もモダンなサウンドに潤いを与え、埃っぽいナンバーの中ではオアシスのような存在である。グランジ勢に負けまいと折衷した音楽性、本当にこれは退屈なのでしょうか?
ワタクシは古臭い音楽が好みです、グランジからは直接影響を全く受けていません。でも2000年以降のメタルバンドの多くはグランジからの影響を強く感じます、特にサウンドメイクなどは顕著でしょう、ギターのアプローチもグランジから多大に受けたバンドが多いです。
そういうアーティストは現在、どのような評価を受けているのでしょうか?過去は過去ですが、やっぱり『俺、カブキ過ぎたかも』と思ったら謝罪すべき。でなければ、ワタクシと同様、古い感性を愛して支配された編集者と名乗るべきでしょう。それくらい許されない文言でしたよ。そしてワタクシはこのバンドのファンでもなんでもありません。
ただ、今の感性で聴いて、これを断罪できる耳を持っていませんので悪しからず。
そして2000年代のメタルをルーツとする若い人にこそ再考して欲しいアルバムでもある。現代的なメカニカルでマッシブなサウンドからすると、そうとうエモーションで人間臭さが滲み出た古典と耳に響くでしょう。


BAD MOON RISING - Blood - Blood on the Streets ★★★ (2008-11-18 20:25:15)

衝撃的なPVが印象に残りますね
上手いが個性不足なダグのギターも僕は好きですよ


BAD MOON RISING - Blood - Remember Me ★★★ (2008-11-18 20:31:00)

カルのウエットな歌声がいいですねぇ
アルバムのラストを飾る泣きのバラード
ドッケン風ですが僕は好きですね
個人的にはアルバムのハイライト
ライオンファンも納得してくれるのでは?


BAD MOON RISING - Flames on the Moon(ベスト盤) - Dengerous Game ★★ (2008-11-18 20:21:58)

ザック・ワイルドみたいなメタリックな分厚いギターリフが耳を惹きますね
キャッチーな歌メロも悪くないし跳ねるリズム時代性を感じる


BAD MOON RISING - Opium for the Masses (usa) - Rivers Run Red ★★ (2008-11-18 20:41:02)

ファズの掛かったVoに違和感も聴き進むうちに気にならなくなりましたね
ギターリフはカッコイイ
この時代にギターヒーローなんてダサいって感じだったもんなぁ
ダグが妙に控えめ


BAD MOON RISING - Opium for the Masses - Believe ★★★ (2008-11-18 20:34:40)

時代性を加味したHM/HRナンバー
ここまで弾けたら文句はいいません
歌メロも悪くないけどなぁ
ダグのギターもカッコイイよ


BAD MOON RISING - Opium for the Masses - Belligerent Stance ★★ (2008-11-18 20:37:04)

ノリの良いドライブ感のある疾走ナンバー
キャッチーな唄メロも良いですねー


BAD SISTER - Heartbreaker ★★★ (2017-08-13 14:27:04)

フロントに女性シンガーのぺトラ・デーゲウを据えたドイツ産ハードポップバンドが1989年にリリースした1st。少々硬い歌い回しとドイツ人らしい生真面目さ、派手さは無いが細かいニュアンスを伝える為に施された、この折り目の正しさがドイツ人の仕事なのかと妙に納得させられますね。
ハードさとポップセンスの絶妙な融合感、キーボードをフューチャーしつつも極端に取り込まれる事も無く、全般的なブライトさには売れ線志向とも取れるが、音の厚みを演出するギターサウンドはシンプルだが、程良く肉付けいているのが憎いです。
無理せず歌う事と、流れを損なわない順当なアレンジは刺激こそ薄目でも、抜群の安定感を生みだし、AOR系の歌モノHM/HRが好きな人なら安心して聴く事が出来るでしょうね。
ある意味、ポップロックの黄金時代は80年代にもあり、その中で考えると在り来たりなモノが多いと感じますが、楽曲志向の中で欧州ならではの湿り気のあるメロディが、ここぞとばかりにイキイキと輝いてのが最大の聴きどころでしょう。


BADD BOYZ - Badd Boyz ★★★ (2020-05-25 13:03:13)

Voポール・ショティーノ、Gミッチー・ペリー、マイケル・ガイ、Bにショーン・マクナブらの名前がクレジットされているバンドのデビュー作。ポールのしゃがれたソウルフルヴォイスを生かしたハードサウンドは、彼が歌う事で魂が吹き込まれる、その有機的な響きに心が揺さぶられますね。作曲クレジットや複数のプロデューサー名義など、どうも寄せ集め感が漂うが(詳しいバイオはわからないので言及出来ません)楽曲のクオリティも高く、作風も統一されており視聴感にばらつきは生じない。彼の歌声と、メロディを大切にしたアーバンなセンスが光る歌モノロック。皆が同じ方向に向かい何を聴かせたいかを明確にしていることが、今作をよりよいものに仕立てている。
何を歌っても上手い男に、任せておけば大丈夫である。ロックありバラードありブルースありと、無敵のロックシンガーの美声と、職人技のサウンドを楽しめる好盤ですね。


BADLANDS - Badlands ★★★ (2014-01-02 14:52:54)

時代の流れど真ん中のブルージーなHM/HRアルバム、ガンズの登場とBACK TO THEツェペリンな音楽が溢れ返っていた時代でしたね。レイ・ギランの伸びやかな歌唱が器用にサウンドとマッチしており、サバスに加入していて、英国万歳なフェノミナで聞かせていた歌声とはまた違った質感が今作に華を添えています。器用なシンガーですね。派手さは無いものの堅実なプレイと豪華で作りこみすぎた作風ではないスタイルにジェイクがリーダーを務めるバンドとしてファンが求めたものかと言えば微妙でしょうが、良くできた一品です。次作はより深くサザンロックに根差した泥臭さが開花しており、ブルージーな骨太ロックサウンドが好みの方はそちらを聞いた方が良いと思いますよ


BAEKDOOSAN - King Of Rock 'n' Roll ★★★ (2016-11-21 14:35:05)

お隣は韓国を代表するHM/HRバンドの一つで、かつてLOUDNESSに挑戦状を叩きつけたとの噂がマニアの間で話題になった事でも知られる彼らが1987年にリリースした2nd。確かに歌い手も初期の頃の二井原実先輩をヒステリックにしたような声だし、ギターオリエンテッドな作風でアジアンテイストもあるが、ワールドワイドに羽ばたこうと苦心しており歌詞も英詩に変更。オープニングの『The Moon on the Baekdoo Mountain 』なんてANGEL WITCHがやりそうな曲だったリとブリティッシュテイストも満載と、音質は良くないがパワフルな演奏と借り物のアイデアが上手く組み合わさりエッジの立ったエネルギッシュなサウンドを披露。屋台骨のしっかりとした音楽性は聴き手の高揚感を煽り、ガッツ溢れる熱演に拳も振り上げたくなりますね。
垢抜けないC級メタルのどこが良いんだと言われると返す言葉も見つからないのですが好きなんですよね、この時代のこの手の音楽が、溢れ出る情熱、メタル愛溢れる入魂の一品を前にすると、いろんな問題に目を瞑り聴き通せるのがマニアの性と言うモノです。
年に一度は聴きたくなる情熱系韓流メタル、ボーカル兼ギターのユ・サンヒョン氏ですが、家庭の問題で今作を残し脱退、メタルじゃない音楽とプロデュース業で生計を立てるも、2009年頃に戻り今でも熱い正統派サウンドで勝負しているとは嬉しい限りです。家庭の事情がロックなんて野蛮な事を止めてというのが何とも、韓国文化において、オモニとアボジには逆らえないと言う事なんでしょう。なんだかエエ話です。


BALANCE - Balance ★★★ (2023-01-21 11:44:26)

このバンドとしては1stの方が有名でありセールスも上げている。スタジオミュージシャンとして腕を鳴らしたボブ・キューリックとダグ・カツァロス、ポール・スタンレーのソロに参加した事が二人を結びつけたとも言われるが、既にキャリアのあるぺピー・カストロが顔となり契約を掴んだと言われている。

個人的にはクールでハードな2枚目から先に知ったので、今作に対するイメージは柔和、少々コマーシャル性が高すぎるのだが、角度を少し変えるだけで評価は大幅に変るのが印象的でしたね。嫌みのない爽快なサウンド、キャリアに裏付けられたアイデアとセンス、そのツボを押さえたアレンジの妙味は、極上の癒やしを与えてくれます。また聴き進むにつれてアーティステックな感性を見せつけられます、ギターとキーボードもお互いを高め合うように拮抗しながら主張。ソフトケイスされているようで、独特の緊張感があり、売れ線志向ではあるが、それがマイナスには働きません。こういうテンションの音楽は日本から生まれませんね。
ホンモノの男達が作っているから様になる。作業BGMとして流れていかない引っかかりが個人的にはありますね。

疲弊した耳を癒やすのにピッタリのサウンド。一般的な人には、このギターでも十分にヘヴィだと感じるのですから、このバンドをAOR系として再発した販売元の気概に心打たれました。埋もれさせちゃダメなヤツなんですよ。

特に⑤は秀逸、そこから⑥へと流れる展開が凄く印象的、このロックあり、ポップスあり、ジャズ、ソウル、ファンクと言ったスタイルを曲毎に配合を変え聴かせるスタイル。叩き上げの男達によるパフォーマンスに魅了されますよ。TOTOやSTYXとか好きな人もハマるでしょう。


BALANCE - In for the Count ★★★ (2023-01-20 14:31:56)

メロディ派のマニアならば知らない人はいないでしょう。WRABIT系の哀メロハードサウンドが好みならマストと言えるカッコ良さ。
オープニングから流れる緊張感のある演奏と、どこかスリルのある展開はアルバムジャケットの世界観に通ずるモノがあり、なぜかハラハラとさせられます。芯のある歌声、ハードに迫るギターと前作よりもロック食を強め硬派なイメージを与えてくる。個人的にはオープニングの掴みで悶絶、失神しそうになりますよ。
硬軟交えた絶妙なバランス感覚、大衆性を恐れない構成とバンドサウンドの旨味、コマーシャル性の高い売れ線志向とは一線を画すIQの高いメロディアスハードナンバーは、どれもがフック満載、一度聴くだけで脳内にインプットされるほど親しみやすいです。
これほどのクオリティながら、レーベルのゴタゴタに巻き込まれバンド活動は暗礁に乗り上げる。
打開策として日本限定のCMソングを作ったりと、苦労するも次作が出ずにバンドは解散、一番残念なのが、この名盤が全然知られていないことに尽きます。サブスク解禁もされてないようなので、尚更知名度は上がらないでしょう。
何度か再発もされていますが、オススメはRock Candyから2006年にリリースされたヤツですね。なんと言っても日本限定のシングル盤がボートラとして収録されていますので、案外車好きの超マニアが、求めている楽曲なのかも知れません。

ソフトケイスされた甘美なスウィートロックも全然に軟弱に聴かせなかったアレンジの妙味。そこに舌を巻きました。
ハード目な曲がこれまたカッコいいのよね。スマホにデータ入れたくないので、一日も早くサブスク解禁してください。気軽に聴きたい。そして多くの同士に知って欲しい名盤ですよ。


BALANCE - In for the Count - In for the Count ★★★ (2023-01-19 12:52:47)

カッコいいですね
スペイシーなイントロも印象的ですが
歌メロが良いのよねぇ
そしてエッジの効いたギター
大人が聴いても恥ずかしくない極上のハードポップナンバー
アルバムジャケットのイメージに直結するような音楽性なんですよね
ミステリアスな雰囲気作りもイイ
上手い唄を生かした抜群のアレンジに唸ります


BALANCE - Ride the Wave ★★★ (2023-01-19 12:47:31)

日本のみでリリースされたシングル盤
車のCM用に制作されたという一曲
爽やかな風が吹き抜けるハードポップソング
腕利きのミュージシャンがアレンジして演奏するから
まぁイイ曲に仕上がっています
メロディ派なら大満足でしょう
ちなみにRock Candyから再発された2ndにボートラとして収録されています
ジャケット撮影どうにかならんかったのか?
売れるわけないだろう
懐かしの宇宙人コスプレだろ
頭に触覚つけろよである


BAND OF JOY - Band of Joy ★★★ (2019-08-13 22:34:32)

かつてロバート・プラントとジョン・ボーナムが同時期に在籍していた事でも知られるバンドの1st。オリジナルは1978、両者がいたバンドとして売り出したと言う事ですが、そんなネームバリューに頼らなくとも勝負出来る充実じた楽曲群に耳は持っていかれます。いかにも英国的な香りのするアーシーなサウンドは、ブリティッシュロックマニアの耳にビンビンと響くでしょうね。自己主張を怠らないが整合感のあるバンドサウンド、練り上げられた楽曲群をレコーディングされた賜物なのだろうが、優れた才能がぶつかりあるインタープレイの数々はバラエティ豊かなものとして鳴り響き、聴き手の好奇心を刺激し続けるでしょう。洗練されて滑らかなのに、どこか挑戦的な要素があるのは1stとしてシーンに対する野心の表れなのだろう。

どういう繋がりがあるのか分かりませんが、ロバート・プラントが2010年くらいに同じタイトルのソロを出した事でも有名ですね。真の英国ロックマニアなら知らない人はいないと言われるだけのクオリティはありますので、やんちゃすぎない大人のロックが好きな人にもススメたいですね。


BANG TANGO - Ready to Go ★★★ (2021-04-25 13:53:43)

所謂バットボーイズロックブームみたいなモノにノリ80年代末期にメジャーデビュー果たした彼等が、あのシュラプネルからリリースしてきた4枚目。しかも一度バンドは解散していたらしく、前作から10年振りの新作だと言う。
個人的に、飽和状態だった88年代末期のシーンとは遠ざかっていたので、このバンドの事は名前も知っているし、1stは聴いたが幾度記憶に留めていなかった。猫も杓子も、流行りものを生み出すL.A出身に辟易していたんですね。

復権しつつある2004年という時代背景、そして、あのシュラプネルというレーベルからのリリース、このワードを信じて手にしたのですが、これが思いのほか、骨太でラフな男気溢れるハードサウンドを披露。男臭いハスキーヴォイスと無頼な二本のギター、時には哀愁を震わせながら、心にグッと訴えてくる。技巧面よりもエモーション、ハートで勝負のサウンドは、その奥にある基本的なスキルの高さから安定感もあり安心して聴いていられます。

2004年に勝負を賭けたスタイルは、オーセンティックでストレートなロックサウンドを披露。勿論、バラード系も上手く挟み往年の煌びやかな時代を走馬燈のように思い出させる曲も用意、ビシッと筋の通った音楽性を武器に懐かしさも手伝いグッと胸に迫ってきます。
無駄な装飾をそぎ落とした、古典ロックの揺ぎ無き精神性。一発で何物と分かるシンプルな曲を用意したのは正解だろう。時代に逆行する形で、この手のサウンドで攻めてきた気概は大いに買う。そして、毛嫌いしていた、バットボーイズブームと一度真剣に向き合おうというキッカケを与えてくれた一枚でもありました。


BANGALORE CHOIR ★★★ (2023-07-29 18:45:20)

全米制覇を目指すACCEPTはレーベルとマネージメントのプレッシャーに負け、盟友ウド・ダークシュナイダーを泣く泣く解雇。空気を読んだウドはドイツに帰り自らリーダーとなるバンドを立ち上げACCEPTサウンドを継承。ステファン・カウフマンの合流の早さなどを考えれば、いかに厳しい決断だったのかは容易に察しが付きますね。
そんな苦渋の決断を受け入れるも成功とは行かずバンドは解散。そりゃそうだよなぁ。やりたくてやった交代劇でもないし、音楽性の変遷もあったしね。
いきなり失業したデヴィッド・リース。HERICANE ALICEのイアン・メイヨーとジャッキー・ラモスとバンド結成、最初のギタリストはジョーイ・タフォーラだったが、結局彼とは継続した活動を選択せず、ギターチームにRAZORMAIDのカート・ミッチェルとジョン・カークを迎え入れ、Warner Bros. Records系列の新興ブランドGiant Recordsからデビュー。プロデューサーにマックス・ノーマンを迎え、ソングライティングチームとして、スティーブ・プランケット、カート・クオモ、ハリー・パレス、リック・フィリップス、ジョン・ボン・ジョヴィ、アルド・ノヴァ等から楽曲提供を受けるも売れずバンドは解散。
イアン・メイヨーとジャッキー・ラモスはすぐさま、カル・スワン、ダグ・アルドリッチと接触してBad Moon Rising結成へと向かう。92年という時代に移り変わりに翻弄されたL.Aのハードシーンを象徴するような事象です。離散集合を水面下で皆が繰り返していたもんなぁ。

2010年にバンドはリバイバルブームにより再結成。復活作はメロディ派からは信頼されるドイツのAor Heavenからリリース、併せて1stも再発されましたね。輸入盤市場ではそこそこ売れた再発盤でした。2022年には30周年記念と言うことでリマスター&ライブ音源をプラスした18曲入も出ています。

2012年に3枚目。2022年にデモ音源集の2枚組、そして2023年に新作をリリースした現役バンド。最新作は初期の頃を思わせるとマニアからはプチ話題を頂いています。

2枚目はチョイモダンさも加味されているが初期の頃を思わせる楽曲もあり単なる回顧録ではなく現役として復活。3枚目のアルバムも攻めの姿勢を崩さず、硬派なヘアメタル系サウンドとして大いに楽しんで貰えるでしょう。

ちなみにオリジナル盤にはボートラなく、配信盤などは、いずれも2011年にリリースされたライブアルバムAll Or Nothing-Live At Firefestの模様を追加してます。


BANGALORE CHOIR - Cadence ★★★ (2023-07-29 19:24:34)

SEからチョイヘヴィグルーブの②へと流れ1stとは違う路線で復活しましたと思わせたのも束の間、③では1st路線へと一気に傾き往年のファンから歓喜の声が聞こえてきそうです。収録曲が14曲とボリュームが多いのは難点ですが、新旧の魅力を散りばめた今作は復活作としては十分な手応え、デイヴィッド・リースのダイナミックな歌声を生かしたメインストリーム寄りのハードサウンドに陰りはなく、過去の焼き回しに終わることもなく、だからといってやり過ぎない絶妙なところをついてきたと思います。
デイヴィッドの熱い歌声とチョイ切ないメロディが耳を惹く⑭なんて、1stに入っていても違和感なしですよね。終わり良ければ全てよしと納得させる出来映えです。
個人的に曲数の多いアルバムがイマイチ肯定的になれないので、アレなんですけど、そんな細かい事を気にしなければ何の不満もないでしょう。ギターもハードに賑やかにソロをキメてくれます、ダークさやシリアスな閉塞感よりも、華やかなロックが好きだ、80年代的なスタイルが好みの方には大いに楽しめるでしょう。
丸々メインストリーム寄りでもないし、メインストリーム寄りなのが、このバンドの真骨頂でもある。そのバランス感覚が最大の聴き所でしょう。2010年にアップデートしたメインストリーム寄りハードサウンドですよね。


BANGALORE CHOIR - Metaphor ★★★ (2023-07-29 19:06:06)

神経質なジャケットとは裏腹にキャッチーで親しみやすいハードサウンドを展開、初期の頃を想起させる路線は多くのファンが待ち望んだもの、前作にあったモダンを排して完全復活となったと思いきや(ウエスタンカーニバルな⑥だって全然不自然じゃない)最後まで、その路線で突き進むことはなく、中盤からは落ちつき成熟した面も見せ、単なる回顧録ではない現役感をアピール。
新たに加わったギターのアンディ・スゼミールとカート・ミッチェルのコンビにも不安な要素はなく、アメリカンテイストと欧州風味がミックスしたメインストリーム寄りのダイナミックなハードサウンドは益々磨きが掛かってきた。
個人的にはブルージーさを導入したのも、ある意味、デイヴィッド・リースのソロ作に近い環境だからと想像しますね。
浮ついた要素は皆無、前半と後半という分け方が可能にしたアイデアも悪くないが、アルバムを通して聴いて違和感がない点が、今作最大の魅力でしょう。


BANGALORE CHOIR - On Target ★★★ (2023-07-30 20:06:20)

もっと大衆に受ける曲をやるには、ウド・ダークシュナイダーの声では無理だと判断されバンドとマネージメントは話し合いを重ね盟友ウド・ダークシュナイダーを泣く泣く解雇。ロブ・アーミテージ、マイケル・ホワイトを試すも、結局後任に迎えられたのは、無名のアメリカ人シンガー、デイヴィッド・リースだった。短命の終わったACCEPT。

いきなり失業したデヴィッド・リース、アルバムも手放しの絶賛とはならず、またACCEPTらしくない=お前のせいという言われなき罪をなすりつけられ、すっかり戦犯扱いを受けるのですが、その数年後、グランジブームが巻き起こるシーンを横目に復活。HERICANE ALICEのイアン・メイヨーとジャッキー・ラモスとバンド結成、当初はジョーイ・タフォーラがギターを担当するという話で進んだが、最終的にはギターチームにRAZORMAIDのカート・ミッチェルとジョン・カークを迎え入れ活動。プロデューサーにマックス・ノーマンを迎えアルバムをリリースとなる。
マックスらしいメタリックな質感を残した賑やかなサウンドはメインストリーム寄りだが、けして軟弱な要素を抱かせない芯のある華やかさは、時代を問わないクオリティを堅守。レーベルサイドも、埋もれかけていた曲をかき集めるかのように、スティーブ・プランケット、カート・クオモ、ハリー・パレス、リック・フィリップス、ジョン・ボン・ジョヴィ、アルド・ノヴァ等の曲を採用する。

派手で華のあるサウンドは、清々しいくらいメインストリーム寄りのハードサウンドを全開でやり切っているがメタルな姿勢も忘れていないという気持ちよさ、Razormaidのシンガーがデイヴィッド・リースになったような印象を受けるくらいRazormaidは良いバンドなので、硬派でしなやかなメロディックアメリカンメタルが好きな人ならば、ぜひ向こうを合わせてチェックして欲しいですね。

期待したほど売れずバンドは早い段階で解散。ろくにプロモーションもせずに幻のグループと化した。
多彩な曲を収録した今作、このバンドの問題は後半を聴くと感じるだろうが、良くも悪くもデイヴィッド・リースの押しの強さが、どうにもこうにも一辺倒な印象を与えてしまう。その課題をクリア仕切れていないと感じるのが最大のポイントだろう。

その押しの強さは主役級だが、お前、足引っ張っていないか?しかしデイヴィッド・リースの押しの強さは看板だ?
その二面性がもどかしさを誘発している。それはこのバンドの宿命であり、プラスでもありマイナスでもある。

しかし、今作は世界中のメロディックメタルを愛するマニアから支持されており、短命に終わったとは思えないほど、求められていた事実がある。日本だとどうしても一冊の雑誌が牛耳るので、その情報に乗っかるだけだと、流行廃りの踊らされる滑稽な音楽人生を歩むことになるのだが、地に足の付いた筋金入のメロディックメタルファンならば、愛すべき美点の多さに感嘆するでしょうね。

上手いこと曲を散りばめていますね。マックス・ノーマンもいい仕事したよなぁ。


BANGALORE CHOIR - On Target - Angel in Black ★★★ (2022-10-18 13:13:38)

オートグラフのスティーブ・プランケットのペンによる一曲
ビックコーラスも噛ましゴージャスな印象も与えるサビメロ
マックス・ノーマンが1992年に80年代の残り香タップリのメタルを作り上げているのが印象的


BANGALORE CHOIR - On Target - Doin the Dance ★★★ (2022-10-18 13:23:51)

アルド・ノヴァとジョン・ボン・ジョヴィが提供した曲
他で擦られていないか気になるが
腰に来るダンサンブルなヘヴィグルーブ
流れて気にも絶妙だ
あの曲みたいだねが逆に効いている


BANGALORE CHOIR - On Target - If the Good Die Young (We'll Live Forever) ★★★ (2022-10-18 13:20:12)

個性など皆無だと言いたくなるアメリカンロックバラード
そのベタさがたまらん
そしてベタだなぁの域を完全に出なかったのが欠点でもある
デイヴィッド・リースの柔軟な唄い回しも印象的である
とにかくベタなアレンジと演奏とビックなロックバラードである
懐かし過ぎて恥ずかしくなる


BANGALORE CHOIR - On Target - Loaded Gun ★★★ (2022-10-18 13:17:51)

EZ LIVINとBONFIREでも擦っている一曲
こちらが初登場なのだろうか?
曲作りにはリック・フィリップス カート・クオモ ハリー・パレスが参加
売れそうな匂いがプンプンと漂う一曲だろう


BANSHEE - Cry in the Night ★★★ (2017-02-15 19:50:59)

1986年に自主盤をリリース、その後Metal BladeとRoadrunnerから1988年に商品化に漕ぎつける事に成功。目利きの立つマニアの間では話題に上り、気合いの入った正攻法で勝負を挑む正統派サウンドを披露。英国風味のあるウエッティな質感と王道を闊歩する剛毅なHM/HRスタイルの音楽性を墓標としており、自主制作ならではの垢抜けない印象は拭えないが、癖は強いが楽曲に負けずに、しっかりと歌い込めるシンガーのパフォーマンスと(インフルエンザに掛ったディオが段ボールかぶりながら歌っているみたい)光沢のあるコンクリートサウンドの根幹を支えるメタリックなギターと聴きどころも豊富で、哀愁のメロディと乾いたアメリカンロックが共鳴しあう、US産正統派HM/HRサウンドを存分に味わう事が出来るでしょうね。抜群に抜きんでた楽曲が無くとも、バンドの持ち味と高いポテンシャルを知るには十分ですね。今作を聴いたのは昨年、Divebomb Recordsから1stとのカップリングとして収録されるまで聴いた事が無かったのですが、個人的にはこっちの方が好きだったりします。沸々と燃え盛るクールな熱情にほだされました。


BANSHEE - Race Against Time ★★★ (2017-02-15 19:30:53)

1989年に大手Atlantic Recordsから1stをリリースしたカンザスなんで東海岸出身の正統派アメリカンHM/HRバンド。軽やかなL.A風+情念たっぷりのDIO風サウンドを合わせたような音楽性が印象的で、1985年から活動していたLIVE叩き上げのバンド底力もあり演奏もしっかりとしていて、1stとは思えない安定感がありますね。バラードありアリーナ風ロックあり、王道メタルナンバーありと、売れる為のオーダーにしっかりと応えつつ、自身のルーツたる正統派サウンドを根底においている姿は美しく、メタルバブル終焉を迎える時期だっただけにもう少し早くにデビュー出来たら成功を収めていたのではと思いますね。
2016年には1986年リリースのEP+Metal Massacreシリーズに提供した『We Want You』を加えた2枚組をオフィシャルレーベルより商品化しているのでマニアなら要チェックでしょう。


BANZAI - Banzai ★★★ (2014-10-23 14:08:20)

BANZAIは日本語と同等の万歳の意味です。なぜこのようなバンド名をチョイスしたかは不明ですが、都内の安物件で取られたようなジャケット、バンド名の下に漢字で書かれる万歳、そのジャパンLOVEなセンスにマニアなら涙ぐみますが、裏ジャケが醸し出す香ばしさは更にマイナー臭に拍車を掛け(凄まじい日本語訳と字体)シリアスに聴いてもらえない要素が強まります(涙)しかし出している音はキーボードを巧みに生かしハードさを失わず、空間に幅を持たせたメロディー重視のサウンドでエッジを効かせたオーセンティックなHM/HRを披露、イントロから軽やかなステップを踏みながら力強いナンバーが幕を開け、ラストにはパープル型の疾走ナンバーを挟みソフトなロックを聴かせる奥ゆかしき手法を取り、日本人みたいだよ、おっかさんなセンスをぶちまけてくれております。語感以外はおおよそ癖のないストレートなサウンドはメロディ派なら、喜んでもらえるクオリティを誇っていますね。作品は1983年リリースの1stですが2000年にCD化もされ専門店などに足を運べば手にする事も可能かと思います。日本人にとってはバンド名以外、奇をてらわない、実に素直で伸びやかなサウンドを堪能出来る一品でしょう。


BANZAI - Duro y potente ★★★ (2016-01-11 13:29:12)

日本人にとっては、どうしてもオフザケ感が拭えないネーミングに腰が引けるのでしょうが、出している音は気合いの入ったメロデイックな正統派HM/HRサウンドだ。スペイン産らしい情熱が迸る哀愁度も高い美旋律を生かしたリードギターのプレイも耳を惹くし、アンサンブルの充実ぶりもバンドのポテンシャルの高さをアピール、曲良しメロディ良しと語感が気にならなければ概ね楽しめるでしょうね。骨太で枠組みのしっかりとした中でメロディアスな事をアピールしているが、そのシャープなメタルサウンドを失わないことが彼等の最大の魅力でしょう。この完成度の高さはマニアならずとも魅力的ですよ。


BAPHOMET - No Answers ★★★ (2022-12-07 14:30:48)

ドイツ産ブラッケンドスラッシュメタルの1st。血反吐を吐くように絞り出される咆哮、ここで唄うはMassacre Recordsの創業者として知られるトーマス・ヘルトラー、音質的には厳しいサウンドであり、分離も悪くダイナミズムに欠ける、迫力が必要なスタイルだけに物足りない、またやたらと唄が前に出ているのは気になるのだが、当時としてはデスメタル的なアプローチとスラッシュメタルを組み合わせたサウンドに着手した点は高く評価、北欧からもブラックメタルの芽吹きもあっただけに、先駆者としての栄誉も受けそうなのだが、そこまでキレたとも言えず、B級ホラー感が拭えない。
また楽曲も練り不足でアッサリ終わっちゃう感じもあったりと、もう少し深みというか余韻を楽しみたいなぁと思うのだが、それでも禍々しい感触もあるので、やはりサウンドミックスに期を使って欲しかった。
この手のスタイルとしては深みに欠けるのは最大のマイナスポイント。しかし、目の付け所は悪くない、むしろ新しい空気を持ち込み飽和するシーンにステゴロで殴り込みを掛けた気概は大いに買いだろう。
と厳しい事を言ったのは、やはり91年だからである。これが80年代中期ならば評価も大幅に変るのだろうが、既にDestructionやSodom兄さんがいるのでね。でも神経を逆撫でするトゲトゲしいサウンドに刺激を求めるマニアも多いでしょう。


BARILARI - Abuso de poder ★★★ (2020-03-26 01:03:09)

南米のメタルシーンを牽引したRATA BLANCAの看板だったシンガーのエイドリアン・バリラーリのソロバンドによる3枚目のアルバム。前作のカヴァー大会とは打って変わって、今作はモダンなテイストも取り込み現代風にアップデート。そこに衰え知らずに情熱的な歌声が乗れば、それはもはやバリラーリの世界に塗り替えられるから不思議なものです。
自分より一世代下のアルゼンチンのメタル界を支える活きのいい若手を従えシーンに再度打って出た意欲作。グランジ以降のメタルバンド特有のヘヴィさを強調しつつも、安易な商業主義になびくだけではない、現役バントとしての意識の高さが、このようなスタイルに落ち着かせたのだろう。古くて新しい古典サウンドの再構築、情熱的なバリラーリ節は何を歌っても様になりますね。


BARILARI - Barilari ★★★ (2014-07-10 13:13:37)

南米はアルゼンチンが生んだ正統派HM/HRバンドRATA BLANCAのシンガー、エイドリアン・バリラーリのソロアルバム。ゲストにはイェンス・ヨハンソンやナイトウィッシュのメンバーなども参加し盛大に盛り上げていますね。サウンドはラタブランカ同様の情熱的な歌声を駆使した正統派サウンドを披露、まさに彼が求められている事を実直に音に表わせたようなファンにはたまらない内容となっていますね。ラストのRAINBOWのカヴァースパニッシュヴァージョンにマニアなら咽び泣く事でしょう。元々ラタブランカ自体の知名度も低くそこのシンガーのソロですからなおさらですが、英語版も出ているくらいなんで、語感が気になる方ら英語ヴァージョンを聴く事をおススメしますが、やはり彼の持ち味は巻き舌だと思う方はオリジナルヴァージョンを聴く事をおススメしますね。2003年リリースの今作は多くの正統派マニアを満足させるクオリティを保持していますね。知名度は低くくとも中身は一線級の一枚、線の細さはあれど南米のRAINBOWと言われたバンドのシンガーに偽りなしの情熱的な歌声に魅了されるでしょう。


BARILARI - Canciones doradas ★★★ (2017-08-25 17:37:15)

Rata Blancaのシンガー、アドリアン・バリラーリのソロアルバム第二弾は世界的に有名なPOPS/ROCKソングをスペイン語でカヴァーした作品となりました。線は細いが独特の情熱的な節回しが、どの曲にも新しい風を吹かせ、完全にバリラーリ風に歌いきっているのが素晴らしい。アルゼンチンの至宝Rata Blancaの金看板を背負ってきた男のパフォーマンスに魅入りましたね。何処までも熱量の高い歌声はロックは勿論、ポップソングでも力量を発揮⑥なんてリッチーよろしくなギターも含め彼らの曲となっていますよね。⑦ではアルゼンチンのジャズロックバンド?Memphis la Bluseraのシンガー、アドリアン・オテロとデュエットしたりと面白い工夫もあり、⑥を境とした選曲の違いを含め楽しんで欲しいですね。ちなみに⑧はバリラーリがRata Blancaを抜けた後に組んだバンドAlianzaのリメイクです。
個人的には、ほぼテレビ東京歌ウマ選手権の最高峰のような作風であり、カラオケ大会感は否めないが、ガチンコでカヴァーしている凄みは十分に伝わるので大いに楽しみました。単なるカヴァーで終わらせなかったのはパフォーマンス力の高さだが、実は全編スペイン語で歌いきったと言うのが一番なのかもしれません。
初見で聴いたときは違和感ありましたけどね。U2はあんまり知らんかったから、まだイケたけど、次のボンちゃんはニヤニヤしちゃったし、なんか気持ちの整理がつかないまま、Queenの名曲にいき、まてまてまて、置いてきぼりの感情と折り合いのつかないままMR.BIGにAerosmithと流れ動悸も止まらずに進む展開に、アルマゲドン級の違和感を受けまくり、ニヤつきも止まりませんでした。ほんと、そのうち、ありの~♪ ままの~♪ 姿見せるのよ~♪ って歌いながらMay-Jが出てくるんじゃないかとドキドキしたもんね。

下記が英訳とオリジナルバンドになります。
①I Still Haven't Found What I'm Looking For – U2
②This Ain't a Love Song - Bon Jovi
③Love of My Life – Queen
④To Be With You – Mr. Big
⑤I Don't Want to Miss a Thing - Aerosmith
⑥Angel - Robbie Williams)
⑦That's Life - Frank Sinatra
⑧Pasión Prohibida - Alianza
⑨Fragile - Sting
⑩I Do It For You - Bryan Adams


BARILARI - Canciones doradas - Amor de mi vida ★★★ (2017-08-25 17:49:54)

リリカルだねぇ
ロマンティックですね
うっとりしますよ
バリラーリの隠せない情熱にね(笑)


BARILARI - Canciones doradas - Como yo nadie te ha amado ★★★ (2017-08-25 17:47:54)

完コピで歌いますが
バリラーリとボンちゃんではニュアンスが大きく違いますよね
その違いを楽しむのが一番です
ここまでしっかりとしたメロと曲を壊す必要はありませんよね


BARILARI - Canciones doradas - Ni un segundo quiero perder ★★★ (2017-08-25 17:57:30)

アルマゲドンのテーマソング
エアロスミスの名前が広く浸透した曲ですが
エアロらしくない奴でも有名なダイアン・ウォーレン作のバラード
名曲に真っ向勝負で挑みました
負けていませんよ


BARILARI - Canciones doradas - Para estar contigo ★★★ (2017-08-25 17:52:33)

MR.BIGのオリジナルアルバムを一枚ももっていないワタクシでも違和感がありますよ
何度聴いても歌詞が飛び込んでこない
サビのリフレインとか分かりやすいいからね
でもこのヴァージョンもエエですよね
バリラーリのソウルフルな節回しも絶品です
名曲のスパニッシュヴァージョンを楽しみましょう


BARILARI - Canciones doradas - Todavía no encontré lo que estoy buscando ★★★ (2017-08-25 17:45:46)

U2の名曲をカヴァー
バリラーリの熱の籠った歌声に焦がれますね
アレンジもハードさが増していますよ
AirbagのシンガーPatricio Sardelliがゲスト参加で歌っています


BARRACUDA - Open Fire ★★★ (2017-09-15 15:42:20)

シカゴ出身の4人組が1989年にリリースした1st。憂いのあるメロディを基調としたアメリカンHM/HRサウンドを披露、L.Aメタル群のようなグラマラスさとは違う、華やかでキャッチーな音楽性は日本人好みのワビサビはあり、③なんでモロに日本のインディバンドがやっていそうな曲であり、なんだか親しみと共感を覚えずにはいられませんね。
その分、マイナー臭も強めでイマイチ、エッジの聞いていない甘い輪郭の音質には苦言の一つも言いたいところですが、XYZをよりソフトにしたような音楽性は、個人的にはツボで隠れた逸品として楽しんでいますね。特にAOR系のソフトロックなんか聞ける方には、こんなんありますよと言いたいのですが、ヴォーカルの彼氏がイマイチ切れていないパフォーマンスなんで歌モノマニアには進められないのが難点。
その歌い手をフォローするように、ソロでは俄然存在感を発揮するギターのショーン・コリガンのプレイには耳が持っていかれますね。このアルバムなんですが1993年?には確か国内盤もリリースされているのでマイナーメタルマニアの慰み者では終わっていないクオリティを保持していますよ。哀愁度の高いメロディとブライトな感性を持つ合わせるアメリカンテイストとの配合も絶妙で、そのあたりが、欧州産に漂う泣き過ぎと湿度の高さが苦手という方にはうってつけのメロディックHM/HRとして重宝するでしょうね。


BARREN CROSS - Atomic Arena ★★★ (2016-09-22 15:44:44)

カルフォルニア出身のクリスチャンHM/HRバンドが1988年にリリースした2nd。クリスチャンに88年ですから、相当キャッチーで爽快なサウンドなんだろうなぁと、完全に決めつけて聴き始めたら完璧に裏切られました。シンガーのマイク・リーの声質もさることながら歌い方もブルース・デッキンソンそのものので、サウンドの方もアタッキーなベースと、メイデンよろしくなユニゾンパートをふんだんに盛り込んだメイデン風味も持ち込み正攻法で迫る王道サウンドに驚かされました。本家ほどの隙のない作りではありませんが、甘いクリスチャンメタルを想像すると完全に肩透かしを喰らうでしょう。派手目のタッピングやギターソロも盛り込みあたりは当時の流れを組んでいるし、大味だがアメリカンロックのダイナミズムもあるし、多少の事には目を瞑って楽しめますね。しかしUS産のメタルバンドってのは、どうしてこうもバタバタとした音楽性になるのか、もう少し整合感を持ち出せば全般的に聴きやすさもUPするのになぁと思いますが、そこがUS産の正統派バンドの旨みの一つなんでしょう。OMENのようなオドロオドロしさはありませんし、たまにキーボードが出てくる程度で壮麗なメロディもありませんが、地に足をつけた豪快なヘヴィメタルサウンドは気持ちがエエですね。


BARREN CROSS - Rattle Your Cage ★★★ (2021-04-18 13:55:18)

クリスチャンパワーメタルバンドのスタジオ4枚目となるフルアルバム。オープニングナンバーのエアロスミス風には驚きますが、94年と言う時代性を考えれば頷けますね。その後もヘヴィなミドルナンバーを中心に展開、その中にも胸が熱くなるようなガッツ溢れる王道メタル風味を展開させ、時代の中で折り合いをつけている。
ブルース・デッキンソンに似た声質のシンガーとして知られるマイク・リーのパフォーマンスは健在、①の方向性を②で揺り戻していますからね。
前作から5年のインターバルはバンドとしての苦悩の歴史でしょう。音楽性の変遷に時代の流れに飲み込まれたと感じますが、その中でもバンドらしさを感じさせる瞬間は多くあり、テクニカルなギターソロなど、その片鱗でしょうね。④とか好きだなぁ。ヒリリとした男の哀愁とメジャーロック感、このバンドの真骨頂とも言える場面でしょうね。
昔はもっとダイハードなメタルをやっていましたけどね。


BARREN CROSS - Rock for the King ★★★ (2018-07-15 02:40:10)

カルフォルニア産クリスチャンHM/HRバンドの記念すべき1st。1990年に再発されたMedusa Records盤にはライブ音源が6曲追加されたものもあります。ちなみに国内盤もあるそうですが見た事無いので詳細が分からん。

英語がサッパリなので歌詞の世界観は分かりませんが曲だけ聴けば、このバンドがクリスチャンメタルとは思えない。バッキバキの正統派US産メロディックパワーメタルサウンドを披露。本当にゴリゴリの王道を闊歩する姿にクリスチャンメタルってのはAOR系のバンドが大半なんだろうという認識を覆される事になりました。

ブルース・デッキンソンから影響を受けたシンガーの歌い回しもドハマりの拘った展開のメタルサウンド、シャープに切れ込んでくるギター、バッキバキのベースとパワフルなドラミング、それらがガッチリとハマった時のスケールの大きさには可能性を大いに感じさせます。
とはいえいかんせん、アイデアと技術が伴わないシーンもしばしばあり、特に彼らの代表作と言われる①も出だしは、ゴロゴロゴロゴロともたつく場面もあり、サビからエンディングの流れの良さで見逃しそうになるが、この辺りが評論家筋の不評を買ったんだろう。

多様性のある方向性はデビュー作ならでは、シャープな疾走ナンバーは勿論、バラードあり、ミッドテンポが魅力のメタルアンセムありと散漫な印象を受けるかも知れないが、1986年にここまで硬派なサウンドで勝負を掛けた心意気は大いに買い出し、何といっても、このドタバタ感にUSアングラシーンも旨味をどうしても感じてしまうので、マニアには逆にそこが一番魅力でしょう。

2014年には自分たちのオリジナルレーベルから9曲入りの再発盤も出たようですが既に廃盤なんだとか、それだけでも今作がマニア筋にとって魅力のある作品だということを物語っていますよね。


BARREN CROSS - Rock for the King - Dying Day ★★★ (2018-07-15 02:43:12)

オープニングを飾るシャープな疾走ナンバー
メロディックなサビメロなど一発で耳に残るリフレインも用意
彼らと言えばこの曲を上げるマニアも多い


BATHORY - Bathory ★★ (2015-10-08 05:58:29)

アンダーグラウンドの帝王として、その名を欲しいままにした一人ブラックメタルと言われた男クォーソン、その歴史を語る上で外す事の出来ない1st。バンド名ににも由来する、拷問器具「鋼鉄の処女」を作り、ハンガリーの王女エリゼベート・バートリ(美貌を保つため処女の血を貯めたお風呂に入る等、残忍な行為を繰り返し多くの人間を殺した究極のサディスト、召使いを虐待&せっかん死させる逸話などゾッとするし、一ミリも共感出来ない鬼だな。その残忍性は西太后にも負けない稀代の悪女でしょう)その恐るべし世界観を表すかのような、禍々しいノイズの嵐が聴き手の感性を逆なでします。まさにヴェノムを下敷きにセルティックフロストなどにも通ずる迫力と凄みをもっており、万人に受け入れられるスタイルではありませんが、そのサタニカル溢れる音楽性はカルト性と供に多くのマニアを奮い立たせるクオリティを持っておりました。今作に限らず、音質は良くない作品が多いのですが、今作のチープさには目を覆いたくなりますね。でもそこが逆に魅力に感じるのが、この手の作品なのかも知れません。完成度は次作以降に及びませんがインパクトはも絶大、そしてブラックメタルの元祖として崇拝されるべき産声を上げた記念すべき一枚でもあります。


BATHSHEBA - Servus ★★★ (2020-04-08 19:11:44)

Serpentcultのシンガーだったミッシェル・ノコン擁するベルギー産ドゥームバンドが2017年にリリースした1st。このバンド2014年にはデモを世に出しており、彼らが母体のような形になるのか?掛け持ちだったのか分からないがDeath Penaltyでの活動もあったりと少々入り組んでいるが、音楽性はこちらの方が断然、どんより系の遅重ドゥームサウンドを披露。重くのしかかる悪意まみれの激音と、浮遊する神秘性、その相反する音楽性が交わる瞬間に、この手のバンドのカタルシスの開放となるのだろうが、とにかく彼女の歌声が他のグループの差別化を図っている。ある意味ではゴシック系のも通ずる清廉性のある声なのだが、この暗黒面をフィーチャーしたおどろおどろ系では、彼女が浮遊霊の如くゆらゆらと揺らめいており、その二度と会えない儚さと、神秘性を高める存在感が肝だろう。時には淫靡なサキュバスのように男どもの精を吸い尽くすように妖艶だ。

静謐なる森の奥深くで繰り広げられる闇の宴、そんな本能に語り掛ける恐怖を体現させてくれる①からアバンギャルドな②の流れも狙い通りという所だろう、サバスティカルな音楽性に真っ向から挑んだ、スラッジ暗黒ドゥームサウンド、ブラックメタルのような暴虐性も取り込んでいます。黒く濁る情念は情け容赦なく冷徹なる演奏によって、聴き手をより一層の暗く冷たい闇へと落とし込むでしょう。


BATON ROUGE - Lights Out on the Playground ★★★ (2021-10-25 13:10:12)

90年代というシーンの変遷に巻き込まれ、自分自身も当時の嫌な記憶を消し去っているところがあります。今作もリリース時は、熱心に聴かなかったので、昨今のサブスクリプションサービスのおかげで、消し去った空白の期間を埋めております。いやぁ本当に便利な世の中になったなねぇ。日本じゃ手に入らないマイナー系は勿論だが、購入に躊躇するようなバンドを気安く聴き再考する機会があるのは、何よりも嬉しい限りです。
前作とは打って変わりブルージーな要素を増量、アメリカン度は上がったがコーワスワークなどメロディアスさも忘れてはおらず、現代のシーンを通り抜けてきた耳には何の違和感もなく届くでしょうね。本格派のバンドサウンドは成熟度もあげ、ケリー・キーリングのちょいハスキーな声にはぴったりとハマるでしょうね。とくにギターリフがクールでかっこいいエネルギッシュなオープニングナンバーは珠玉の出来映えを誇り完全に掴んでいきます。だからクールで官能的な③がグッと生きてきますよ。
プロデューサーのみならず多くの楽曲アレンジにも加わったジャック・ポンティの手腕も大きいのでしょうが、硬軟交えた楽曲は粒が揃っており、その味わい深さに唸らされます。重厚な3段重ねの幕の内弁当みたいな豪華さと満足感を約束してくれるでしょう。
しかし、ロックの難しさというのがある、それは幕の内弁当の無難さである。どんなに豪華に盛っても、オムライスにカレーがかかっている方がインパクトあるよなぁと思うように、今作には弁当箱をひっくり返すような衝撃はない。しかし、作りは素晴らしいのである。
楽しみ方で音源を変えるので、今作自体の評価は最高なのだが、シーンに対するインパクトは強いとは言えないだろう。91年という壁に弾かれたバンドかも知れないが質の高さは群を抜いています。
今こそ、再考してほしいアメリカンロックの一枚。若い人には91年の作品は十分クラシックな音楽ですからね。


BATON ROUGE - Lights Out on the Playground - Slave to the Rhythm ★★★ (2021-10-24 13:11:29)

かっこいいねぇ
今でもノリノリで聴いていますよ
この時代のバンドと最近は向きある機会が増えています
プチブーム到来なので尚更ノリノリです
ハードエッジなギターは弾き出すご機嫌なリフ
洗練度とアメリカンなブルージー感が絶妙に絡み淡泊になりすぎない男臭さがある
でも野暮ったさなんてものは微塵もない
いい時代のメジャーなサウンドですねぇ


BATON ROUGE - Lights Out on the Playground - Tokyo Time ★★★ (2021-10-25 13:14:10)

ジャック・ポンティ~と叫びたくなります
こういうコーワスワークとサビメロの盛って生き方にジャックの味付けを感じますねぇ
ボンジョヴィぽいのもパクりではありません
彼はブレインの一人だったのです
何度聴いてもエエわ
ワタクシを1991年に連れ戻してくれます


BATON ROUGE - Shake Your Soul ★★★ (2018-12-18 16:11:37)

プロデュースのみならず楽曲制作にも大きく関わっているジャック・ポンティ。そのかいあってかフックに富んだ哀愁のメロディと纏ったサビメロ&コーラスワークが随所に張り巡らされ、熱を帯びた本格派のハードサウンドとの相性も上々で、クールでね熱情が激しく燃えがあるという抜群の相乗効果を生み出している。
タイトで堅実な演奏はライブで培ったもの、新人でも既に貫禄する漂っているのだからね、アメリカのバンドは本当にレベルが高いよ。
90年代を意識してるから当然、華やかで能天気とはいかない、だから軽薄さもなく豪快だが細部に渡り構成された楽曲の質は高いのだ。
しかし残念ながら本国でも時流の流れもあり売れず、日本でも酒井康氏の点数の割に辛辣な意見に引っ張られ、多くのアメリカンロックマニアからも支持を受けられず話題に上る事はなかった。本当に残念である。こういう質の高いバンドにであると出会うと、運も実力の内とは良く言ったものだなぁと感慨深い思いになりますねぇ。

能天気なパーティーロックは苦手だ。メロディアスだが泣きまくりの北欧や煮え切らない英国は嫌だ。そんな本格派のサウンドが好みの方には、楽しんでもらえる要素も大でしょう。硬軟交えたサウンドは聴き応えタップリですよ。


BATTALION (2014-06-12 20:59:54)

2001年にスイスにて結成されたバンドです。2006年に正統派スタイルの1stリリース、2010年には音楽性もスラッシュメタルに変貌し2ndリリース。その後ギターのCyril Etzenspergerさんが自殺、訃報を乗り越え2012年に3rdをリリースしていますね。3rdは未聴なんですがどのような方向性に進んだか気になる有望株です。ちなみに1stと2ndのアルバムジャケットが同じものなんで驚かないでください。この辺がマイナーメタルの悲しい性ですね。


BATTALION (2014-06-13 14:39:15)

N.A.ROCKSさん、どうもありがとうございます。AVGUSTの2nd聴いてみたいですね。1stを持っているなら相当の猛者ですね、あのジャケットを見たらビビりますよ。僕にはたまりませんが(笑)フレンチはADXを一枚もっております。そっちは未開でしたね。ロシアンメタルはきっとまだ見ぬ盟友が沢山いるのでしょうが言語もさっぱりわからないし、流通も絶望的、ARIAの旧作はもう手に入らないのでは?かの有名なiTunesでもありませんでしたからね。ARIA以前に特色のつけがたい普通のメタルでは昨今厳しい状況を迎えています。N.A.ROCKSさんにはフレンチメタルのなんたるかを知らしめて頂ければサイトも盛り上がるかも知れませんね。BATTALIONのコメント意識しすぎて盛りすぎたコメントになりました(笑)


BATTALION - The Fight for Metal ★★ (2014-06-13 13:49:45)

2006年リリースの1st。ガッツ溢れる剛直なHM/HRサウンドを披露、ジューダス・プリーストの影響も大ですが、荒削りな面はあるもののスピーディーなパワーメタルからスローバラードも用意、さらにはパンチの効いたエネルギッシュなミドルナンバーも迫力がありバラエティに富んだ内容となっています。ツインギターによる切れ味鋭いリフから繰り出される楽曲は実に真っ当な正統派メタルだしポップでキャッチーさも兼ね備えた80年代風のサウンドを下地に欧州らしい哀愁が見え隠れしているのも見逃せません。NWOBHM風の叙情派HM/HRナンバーの③⑥⑧もイイですが、ガッツィーな④、繊細なバラード⑤、スピード命な①など多様性を孕んだ快活なメタルらしい楽曲が収録されております。まぁ過去の焼き回し的だしB級ドぐされメタルマニアご用達のマイナーサウンドなんですが、個人的にはボーカル兼リードギターのSilvan Etzensperger氏の活躍ぶりに目を細めてしまいますね。アイデアも豊富な彼の流麗なプレイは爽快でした。このアルバムジャケットは2ndと同じものになる不可解さがあるのですがホラー映画のあれと同じ方向性ですよね


BATTALION - Underdogs ★★★ (2014-06-13 14:25:09)

2010年リリースの2nd。予算のなさからくるのか?これが本当の1stとしての位置づけなんでしょうか?どういうわけか、1stと同じジャケットでリリースという不可解な面に不安も覚えました。そこにきて音楽性もガラリと変わり正統派寄りのHM/HRサウンドからスラッシュメタル寄りのパワーメタルへと変貌(1stでもスラッシュ寄りのリフは聴けていましたが)オープニングのタイトルが「Thrash Maniacs」だもんね。気合いの入り方も伺えますが驚きましたね。②は1stにも収録された楽曲でタイトなリズムとエッジの効いたギターが実に心地よいナンバーですが(どっかで聴いたことあるような)どうなんやねんと言う不安がまた頭をよぎります。ですが③以降はツインギターを活かしたスピード感に溢れた楽曲が収録され、クランチーなリフワークは勿論、展開も魅力的だしスリルのあるソロも見事だ。徹底したメタル精神が精悍さを増した楽曲の中で色濃く息づき、荒削りな面もあるが印象的なフレーズも盛り込んだ楽曲は時に激しく時には優美でさえあり(ワビサビを心得た大作の⑦あたりは顕著に魅力が溢れています)、そのあたりにスイス産の面影を感じなくもないです。スピード・メロディ・重量感とHM/HRの魅力が詰まった軽快なナンバーも揃いスカッと聴き通せる一枚です。個人的には変化自在のギタープレイを奏でるSilvan Etzensperger氏の八面六臂な大活躍ぶりにワクワクさせられますがいかかでしょうか?とにもかくにもエッジの効いたギターサウンドとスピード感、楽曲のバリエーションも豊富で鋭さを増した、バンドとしての成長も著しい飛躍を感じさせる作品でしょう。ちょっと盛りすぎたな(笑)


BATTLE BEAST - Steel - Enter the Metal World ★★ (2020-10-13 14:39:00)

ノリの良いロックアンセムです
キーボードがバリバリ効いていますよ


BATTLE BRATT - Battle Bratt ★★★ (2019-01-23 15:05:09)

珍品ジャケット100選があるのなら間違いなくノミネートされるだろう。二代目麻宮サキ鉄仮面女子の淡いロマンスと名付けたい。夏休みなの宿題だ。自分の彼女がこの程度の画力でドヤ顔してきたら、ハズキルーペの舘ひろし並の優しい声で『この絵好きだなぁ』と応えるしかありません。

音楽性としては、シンガーの歌い回しも含めQueensrÿcheを彷彿とさせるものであり、US産のバンドなのでシャープで都会的だ。それだけにQueensrÿcheとの親和性は高く、本家のようなプログレ臭は難解すぎるなぁと思う方には、こちらの方がストレートにメタルしているので聴きやすいでしょうね。メタリックな質感のギターはテクニック的にも十分、ボトムを支えるリズムプレイも、これまたガチガチのメタルサウンドを支えるに相応しい逞しさがあります。

オリジナルは1988年にU.S. Metal Recordsからのリリース。ややこしいのですがドイツのレーベルです。そして、このバンドの国内盤を出したメルダックの気概に驚いた。このジャケで勝負出来るとおもたんか!
そんな愛すべき点が詰まりまくったマイナーメタル史に燦然と輝く一品ですよ。

このバンドのこと完全に記憶から消えていたよ。


BATTLE BRATT - Battle Bratt - Heat of the Night ★★★ (2019-01-23 14:50:39)

ニューヨーカーなんで都会的なサウンドだ
夜に濡れる哀愁のメロディ
演奏もタイトでドラマ性を盛り立てている
シンガーもジェフ・テイトタイプなので相性は悪くない


BATTLE BRATT - Battle Bratt - Winds of Change ★★★ (2019-01-23 15:08:02)

メタリックに打ち鳴らされる重厚なオープニングナンバー
堂に入ったパフォーマンスはアルバムの幕開けに相応しい


BATTLEAXE - Burn This Town ★★★ (2016-06-02 14:58:39)

NWOBHMと言えばこれ的な一本筋の通った音がなんとも望郷をそそるマニアックなバンドの1st。NWOBHM直系の単音リフワーク、プリースト、モーターヘッド、AC/DCといったバンドからの影響も顕著な遊び心のないストレートすぎる展開、気合い入っているのに平坦な音作りがメタルな荒々しさに欠け、その魅力がいま一つ伝わりづらいとい微妙なニュアンスの一枚。無難過ぎる曲作りに終始した作風は、刺激を求める若者には厳しいと映るでしょうが、往年のNWOBHMが大好きな猛者にはたまらない一品と心に響くでしょう。また究極にダサい音かも知れませんが、英国の伝統を受け継ぎ、NWOBHMの精神性を強く反映した今作はある意味、一番メタルな音楽性なのかも知れませんね。
日本でも『Far East Metal Syndicate』から1994年に有名なジャケットのまま世界発のCD化と謳われていた記憶があり?そして2013年に生誕30周年を記念したヴァージョンを『Steamhammer』からリリースされていますがジャケがオリジナルヴァージョンを下地にリニューアルされております、個人的にはオリジナルのジャケが好きですね。


BATTLEFIELD - We Come to Fight ★★ (2018-12-28 09:10:35)

女性シンガー、コーネリア・エルンストを擁するツインギター編成のスピード/スラッシュ系メタルバンドのデビューEP。シングルノートでガラガラゴロゴロと勢いよく突っ込んでくるが、かなりの粗削りなあらびき団ぶりを発揮する。でもそこがクサレマイナーメタルマニアのハートに火をつける要因。レコーディング技術やテクニックなどクソ喰らえと言わんばかりに、何かをブチ破ろうと型破りなスピード感に、色んな意味で擦り傷まみれの殺傷力がある。
スピードに特化したスタイルではあるが、メロディに気を配しており、楽曲構成にも気を配っている。バランス感覚はけして悪くはない。自主製作故の脆弱な環境がポテンシャルの高さを生かしていない面はあるが、それで切り捨てるには惜しいサウンドだ。
日本でいえばメジャーデビュー前のAIONとかを思い出す、攻撃性とメロディのバランスには通ずる要素もあり、日本人的な感性でも楽しめるだろう。ドイツ産と言うのも、そういった要因なのかもしれない。身も蓋もないスピード命な作風は、5曲入りのEPとしてはギリセーフ。7曲入りなら飽きるだろう。そんな音楽性もまた、クサレマニアにはたまらんのです。初心者厳禁なアングラメタルに興味のあるスピード狂なら楽しめるでしょう。


BB STEAL - On the Edge ★★ (2021-09-27 12:45:48)

知る人ぞ知るデフ・レパードのフォロワーバンド。そのなりきりぶりと言うのか完成度の高さに思わず笑みもこぼれます。やり過ぎだと叱るのは簡単ですが、今の時代、こういうの懐かしくないですか?と言いたい。
いそうで探せない全盛期のデフ・レパードスタイルを模倣する音楽性、本家を聴くのもいいけど、別のモンも見て見たいと思う方には絶妙な完成度でしょう。
ハンバーグの中にチーズが入った料理を発明した料理人がいるように、みんなが好きな音楽を作った嫌味のないメジャーロック。親しみやすいメロディに中に知性を封じ込めた本家にも負けない完成度を誇っていますよ。


BEAST IN BLACK - From Hell with Love - Die by the Blade ★★ (2019-02-25 10:43:32)

ノリノリのダンサンブルなナンバー
これはシングル向けにピッタリです
ジャンル不問だから売れるわなぁ


BEAST IN BLACK - From Hell with Love - From Hell with Love ★★ (2019-02-25 10:25:31)

トランスミュージックとへヴィメタルの融合
これからのメタル像を提示しているようだ
これならばジャンルの垣根を超えて色んなフェスに参加しても違和感がない
普段メタルを聴かない人が聴いても楽しめる要素も大だ
BABY METAL同様にハード&へヴィサウンドの入り口になれば良いでしょう


BEAST IN BLACK - From Hell with Love - Sweet True Lies ★★★ (2019-02-25 10:39:17)

大英青春ドラマのような楽曲ですね
伊藤かずえ、松村雄基、名古屋章、国広富之、鶴見真吾、岡田奈々、比企理恵、石井めぐみ、大沢逸美、梶芽衣子、沢向要士、下川辰平、堀ちえみ、寺泉憲、若林豪、宮川一朗太、フローレンス芳賀、竹本孝之、岩崎良美、小沢仁志、湯江健幸、相楽ハル子などなど、頭の中を走馬灯にように、かつての名シーンが思い浮かびます。
天使のアッパーカットだなぁ


BEDEMON - Child of Darkness: From the Original Master Tapes ★★★ (2016-01-20 12:36:26)

USシーンではカルト的な人気を誇り、またドゥームメタルを語る上では外せないバンドの一つペンタグラムのボビー・リーフリングなどペンタグラム人脈が脇を固めているというか同時期に活動していたらしいバンドのデモ集。所謂ドゥーム特有のローファイな音質(敢えて質を落としているのです)極悪なリフと、その酔いどれ感のあるタテノリのリズム。スローテンポな楽曲が煽るのはソワソワと落ち着かない焦燥感、ジリジリとした気分に不穏な空気も漂いますが、そこが一番の聴きどころだったりします。フィードバック奏法万歳な邪悪な雰囲気に満ち溢れた初期の作風も良いが、後半3曲では感触が随分と違い、時代の流れや音楽性の遍歴に興味を持たされます。スネアの抜けが良くなり、リフのドロドロとした情念は薄れていますが、ドゥームな血は脈々と受け継がれており、歌い手もスッキリとした印象を持たせる歌唱に変えているのも印象的で、ライトドゥームリスナーの自分にはコチラの方が楽しめたりします。とにかく前半はミドル&スローナンバーで埋め尽くされており、苦手な人には眠たくなる時間でしょう。慣れていないとこの音質に腹が立つかも知れません。でもUS産ならではの湿り過ぎない乾いた質感と葉っぱの煙がくゆらせる、不吉なる蠢きがなんとも癖になるのではないでしょうか。70年代のマテリアル集めたコンピ作、2005年にリリースした作品を昨年の10月に「Relapse Records」から再発となっただけのクオリティは備えていると思いますよ。


BELINDA CARLISLE - Heaven on Earth - Heaven Is a Place on Earth ★★★ (2014-10-01 17:15:21)

弾けるサビメロに胸キュンですね
ちゃらけた意味不明な80年代風のPVも目に浮かびます
エエ曲ですよ
キュンキュンと泣かされます


BELLA BESTIA - Bella Bestia ★★★ (2022-08-16 16:03:35)

参加メンバーの来歴や交流を考えるとスパニッシュメタルを語る上では外すことの出来ないバンドの一つ。黎明期と呼べる70年代の後半から80年代前半にかけて活発になるメタルシーン、このバンドの名前を変えようやく1984年にデビューを果たす。JP風味もあるが、このバンドはメロディを大切にしたナンバーもあったり、派手さには欠けるが堅実な作りとメタルマナーを遵守する音楽性は正統派マニアにとっては大切な領域であり、彼らはそういう意味では侵犯すること無く硬軟交えたアレンジで楽しませてくれる。
次のアルバムでは、よりメインストリーム寄りというのかグラム系に接近、SWEETのカヴァーもあったくらいである。そういう意味もあるのか、ギターの‎マノロ・アリアス‎は、Barón Rojoで活躍する弟の‎エンジェル・アリアス‎、そして今作で唄う‎トニー・クエバス‎らとNiagaraを結成するとい意味では叩き台のようなバンドでもあります。

しかし、あそこまでメロディアスな方向性ではなく③のような血湧き肉躍るNWOBHMスタイルもあるので、より硬派で正統性の強いメタルをやっています。なんか初期のLOUDNESSとかと同じベクトルを放っているんですよね。垢抜けないというのかマニアックというのか、アングラ臭がなんとも言えない熱を帯びたロックサウンドに変換されており、マニア心をくすぐります。

80年代の初期型スタイルが好きな人にはたまらんでしょうね。この分離の悪いミックスと音質も込みで楽しんで欲しい。でもメジャー流通の作品しか聴かない人は止めた方が良いですね。お金かかっていないもの。


BELLADONNA - Belladonna ★★★ (2023-08-21 10:39:14)

ANTHRAXを解雇されたと記憶しているジョーイ・ベラドンナ。しばらく音沙汰が無かったのだが、無名の新人を引き連れ自身のバンドを結成。1995年に今作をリリースとなるのだが、個人的にはシャリシャリとしたギターの音が好きになれず、ほとんど聴くことがなくラックの底へと潜っていった。
数十年ぶりに聴いたが、やはりギターの音は苦手だが、グランジ・オルタナ全盛の時代に自分の音で勝負していた事実に驚いた。古典的なクラシックアメリカンパワーメタル/スラッシュサウンドは、過激に走る分けではないが地に足の付いたパフォーマンスで魅了。なにより、今聴いても古さを感じさせない独特の世界観を有しており、これは古典に根ざしただけでは無い、新時代を迎え撃つ気概が音に乗っていると言うことだろう。ちゃんとモダンさも取り込む、そこにベラドンナの風格のある歌声が、圧倒しているという状態が音に現れている。
とは言え、キメ曲一発がないというのか、ベラドンナの歌が前に出ているが、けしてメロディックではないというのは、いささか日本人の耳には退屈に聞こえてしまうのだろう。個人的にはストレスを感じないのだが、おもろないという人の気持ちも大いに分かる。

スラッシュメタルの世界でもメロディをしっかりと追いかけ力強く歌い上げる彼が、ラップやミクスチャー系が似合いとは思えないので、ここで聴ける歌声こそ彼の魅力なんだろう。
そして久しぶりに聴いたが、このミックスは苦手である。


BENEATH THE SURFACE - Race the Night ★★★ (2022-05-06 17:35:05)

知る人ぞ知る幻のNWOBHMによる1st。マイナーなレーベルからの流通の為に、幾度知られることなく埋もれてしまうのだが、これが叙情派英国HM/HRマニアならば、間違いなく心を掴まれるような良質なメロディが顔を出します。フィル・モグ風味の歌声もあるためにスピードアップしたUFOに叙情性を加味したような音楽性となるのだが、今作はライブアルバムという特性もあり、そのバンドとしての荒々しい熱気も加わり実に質の高い叙情派NWOBHMへと昇華している。
この手のバンドと言えば、プレイングマンティスあたりを引き合いにされそうですが、オリジナルリリースの1986年という時代を考えると、こちらのバンドの方が上であり、いい意味での洗練性を加えた英国流儀のサウンドは、多くのマニアにとって潤いと感動を与えるでしょう。それにしても、このバンド、どうして一枚で消えたのだろう?
ツインギター編成、キーボードもありの六人編成の大所帯は、無駄のないコンパクトさと、メタルバンド特有のドラマを有しており、低予算が招いたライブアルバムでのデビューとは言え、もっと多くのNWOBHMマニアの耳に届くのではないのだろうか?

2020年にようやくDivebomb Recordsから再発盤が出た一枚、メロディアスだが、けして甘口にならないスパイスを聴かせたハードサウンドは、驚くほど透明感があり、その洗練された叙情味溢れるフレーズとロックな滾りに燃えるモノを感じるでしょう。
メロディ派にも英国マニアにもNWOBHMハンターにも勧めたい一枚ですね。

ちなみに、このバンド、元はSurfaceのRace the Night名義でアルバムをリリース。その後、アメリカで発売された時に名前が変わっています。詳しいバイオはさっぱりですが、その筋のマニアのみならず、大いに楽しめる良質な一枚です。
渡米後のトミー・マックレンドン時代のUFOをもっと英国的な叙情性で再構築したような一枚。でもこちらの方が先だから、近い音楽性で例えるなら、後期HEAVY PETTIN'とかになるのかなぁ?上手く例えが見つかりません。


BENEDICTUM - Uncreation ★★★ (2022-12-16 13:49:21)

正統派ヘヴィメタルの世界では知らない人はいないでしょうよと、言いたくなるほどの実力を誇る女性シンガー、ヴェロニカ・フリーマン。ディオのトリビュートバンドをやったり、THE RODSと共演して音源をリリースしたりと、そっち系との人脈も強く、今作のプロデューサーはジェフ・ピルソンである。
日本では女性であるという事は最大の売りであり、ある意味、性を販売する傾向が強い。欧米ではアイドル文化は根付かないだろう、特に恋愛禁止など完全なる人権問題だし、女性アイドルに関しては特に性差別の最たる例でしょうね。そんな文化圏のアジアだからこそ、成立する女性が不必要に色気を売り性的歓喜を行う。アメリカでもそういう時代があったが90年代に入り、そういう行為に対する拒絶が行われた。令和4年であり2022年の日本では、メディアイチオシは、どんなグループだろうか?時代遅れもやり過ぎれば深刻な病である。目先の成功のため、CDが売れない時代にオジサン相手に性的歓喜を行うのは、ワタシの目には異常だが、それでも地獄のゆるふわバンドのイベントにオジサンが雑誌片手に集合するのだから、世も末である。80年代に女性がメタルをやるという事に対する拒絶が凄かった、そのオジサン達がイチオシになった途端に手のひらを返すのだから、洗脳されるにも程がある。これじゃ統一教会の信者と変らん。メディアの罪は僅か、それに乗っかるだけのドミーハーが多すぎるだけである。麦わら帽子かぶった親の傀儡になっている、子供に○○脳だと馬鹿にされるぞ、CDと一緒に開運ツボを売れ、と思いますね。おっそろしい世に中である。始まりの終わりを、ヒッソリとシーンの端っこでみている気分ですね。

このバンド、2006年という正統派ヘヴィメタルがリバイバルの兆しを見せた時代に真っ向勝負を仕掛けてきた。女性版ロニーと呼べるほどのパワフルな歌声、それはヘヴィで閉塞感に満ちあふれたアングリーマシーンを自由自在に操り、色と艶のある妖気漂うガチンコメタルを展開、そのパワー漲るバンドサウンドは、クラシックメタルからスラュシュ、そしてグランジという時代を飲み込み真っ当なスタイルでヘヴィメタルをやり切っている。
パヤパヤとしたソプラノヴォイスではない、これぞメタルなパフォーマンス、彼女の圧倒的な存在感に打ちのめされました。ディオ時代のサバスの曲を2曲カヴァーしていますが、オリジナル曲が素晴らしいので、正直、オマケ感が強く、とくに壮麗なパワフルメタル⑩はクロージングソングとして完璧に機能していたので、モブ・ルールスはいらんぞと言える。
それでも単なるカバーでは無く、このバンドらしいアレンジと施しており聴かせ方を心得ている。これぞヘヴィメタルだ。
このバンドは女性という壁を越えただけではないギタリストでありバンドの頭脳でもあるピート・ウェルズはアフリカ系の黒人である。
音だけ聴いて何の問題が生じるのか、国内盤のリリースもないので、知名度は低いのかも知れないが、チャステイン系のメタリックに振り切った叙情派スタイルが好きな人にはたまらんでしょう。
ヴェロニカ嬢のエロの売り方に媚びを感じない。女性であると言うことを最大限に生かしたセクシー系のコスチューム。正にエロカッコイイである。姐さんと呼びたくなりますね。


BENJAMIN ORR - The Lace - Stay the Night ★★★ (2021-11-19 20:19:57)

大人の魅力全開です
夜の都会が似合う洗練された大人のロックサウンド
しめやかにしっとりと濡らしていきます
これぞ産業ロックでしょうかね


BERGGREN KERSLAKE BAND - The Sun Has Gone Hazy ★★★ (2020-09-21 14:37:21)

ドイツのRazorbackで唄い、アレッサンドロ・デル・ヴェッキオのプロジェクトRevolution RoadやSnakes in ParadiseにThe Company of Snakesでフロントマンを務めたスウェーデン出身のステファン・ベルグレンとリー・カースレイクの二人によるプロジェクトチーム。

曲作りではリーとステファンの二人がクレジットされているが、唄以外にもギター、キーボードにプロデュースと八面六臂の大活躍をするのはステファン。ある意味、ソロアルバム的なニュアンスが強いのだが、出している音は古めかしい古典ロックに彩られた一枚。WHITESNAKE風味満点のブルージーサウンドに、エモーショナルなステファンの歌声は似合うのは既に実証済み、彼は爽快感も持ち合わせているので、砂交じりのざらつき感を緩和さえているのは聴きやすさに繋がっているが、そこが物足りないと思う筋金入りのマニアもいるだろう。

良くも悪くも個性を出さないドラム。大きなグルーブを持ちいらないリーのドラムも、ともすれば情念たっぷりのブルースロックの濃度を高めてしまうのだが、彼の主張の少なさが逆に生きており、スマートな英国紳士と呼ぶべきマナーの良いロックドラムの旨味に目を細めてしまいます。

レーベルがAOR Heavenだけに、メロディアススタイルも強め、明快なフレーズと練り込まれたアレンジセンス、余計なものを省き、古典から引用されたアイデアを無理なく押し込め自分達流に染め上げている手腕は見事。
世代を超えて楽しめるオーソドックスな作り込みも、あざとくないので好感が持てますね。これで良いのです。心が温まるねぇ。定番なんで飽きることなく一生聴けるのが嬉しいね。


BERNIE MARSDEN - And about time too ★★★ (2018-10-25 12:53:51)

1998年にCD化された国内盤がリリース。まさかのAEVXはBareknuckle、しかもボートラ3曲追加盤です。マニアにとってはエエ仕事をしてくれたなぁとなるのですが、大して話題にならなかったように記憶している。

バーニーのソロ第一弾に相応しく豪華ゲストが客演。コージー・パウエル、サイモン・フィリップス、イアン・ペイス、ジャック・ブルース、ニール・マーレイ、ドン・エイリー、ジョン・ロードが顔をそろえることに、スリリングなインストナンバーは勿論だが、バーニーがヴォーカルと務めるバラードからジャジーなど多彩な楽曲を用意。少々ロック色は薄味かもしれないが独特のタイム感を生かしたプレイは、どれもがエモーショナルな響きを携えており、華麗に舞っている。フレーズの作り方も上手で、味のあるソロアルバムに仕上げてきた。


BERNIE MARSDEN - Look at me now ★★★ (2016-10-17 14:13:22)

ニール・マーレイ、ジョン・ロード、イアン・ペイスの白蛇人脈にコージー・パウエル、サイモン・フィリップスも参加している、英国人ミュージシャンによって仕上げられたホワイトスネイクのギタリスト、バーニー・マースデンの2ndソロ。今作の国内盤CD化をあの、AVEXのBareknuckleが手がけるとは夢にも思わなんだ。1998年と言う事で忘れ去られた感のあるバーニー先生ですが、彼の持ち味とも言えるブルージーなフレーズを随所に持ち込みつつも『HERE I GO AGAIN』の作曲者たるポップセンスも散りばめた楽曲を用意、ギタリストのソロとしては控えめではありますが、曲を聴かせたいという方向性に舵を切っており、白蛇&深紫人脈を駆使したメンバーシップから生みだされる阿吽の呼吸には視聴後の満足を約束するような安定感があり、バーニー先生のソフトだが深みのある歌唱スタイルとの相性も抜群の相乗効果を生みだしていますね。ハードなモノを好む方や、古典的ブリティシュHM/HRを期待する方にとっては肩透かしを喰らうでしょうが、落ち着いたバーニー先生の円熟味たっぷりの洗練されたギタープレイと楽曲にはマニアならずとも大いに興味を惹かれるモノがあるかと思いますよ。


BERNIE MARSDEN'S ALASKA - Heart of the Storm ★★★ (2020-12-28 18:04:07)

WHITESNAKEから抜けたバーニー・マースデンが新たに立ち上げたバンドがコチラになります。時代は1984年、多くのバンドがアメリカへの進出を伺う時代、衰退する英国シーンに見切りをつけてとなるのだが、今作は雑誌の評価も低く日本でも話題に上ることなく消失。のちに、同じ英国勢のLIONHEARTは再考の機会を与えられたが、同じような路線のアラスカはダメだった。
端的に言えば、徹底的にブルース臭を抜いたWHITESNAKEとも取れる堅実なプレイと楽曲を用意、もっとブルージーに染め上げた方がバーニーらしいと思うが、それではレコード契約もきつかろうと推察できる。しかし、ファンが求めるものとの乖離が評価を下げたのは間違いなく、何を聴けばよいのかと言いたくなるほど、お気楽なキーボードの登場に脱力するのは間違いない。特に今の感性でいけば、キーボードの音は安売りスーパーの如き軽薄さが漂っている。

しかし、そういうマイナス点はあれど、令和の時代を迎え、当時の世相など全く関係ない若い人にとってはどうでも良いわけで、ここは、古のメロディアスロックとして楽しんでもらいたい。この嘘くさいキーボードも80年代なんだよと言いたい。そして何より、アメリカン志向ではあるが、英国的なニュアンスは消えておらず、ソフトケイスされていても、隠せない大英帝国の残り香、落ち着いた雰囲気のあるポップロックの持つ大衆性を楽しんでもらいたいですね。バーニーは個性を捨てた、そこが最大の問題なのだろが、良い部分を愛で楽しむタイプなので、全然イケるんですよね。
80年代のデニス・ストラットン率いるLIONHEARTや、ゲイリー・バーテンのSTATETROOPERあたりを楽しめるマニアにも行って欲しいね。


BERNIE MARSDEN'S ALASKA - The Pack ★★ (2020-12-30 18:30:30)

前作から間髪を入れずにリリースされた印象の強い2nd。オープニングからポップセンス全開のライトな曲で幕開け、完全に振り切っているので不自然さは皆無、むしろ前作で免疫が出てきているので問題なし、今作もこっちでいくんだなぁと確信しました。少々ハードタッチの②、AOR調の軽やかな③とハードなものを好む耳では、眠くなるのですが、中盤ではバーニーに期待するブルース臭が香りだし、気分を持ち直す。クリアーな歌声のシンガーの声質にも合う、チョイ足しブルージーのオシャレサウンドで埋め尽くされている。喰い足りなさを誘発するライトロック路線。とにかく、売れることを念頭に置いたサウンド故に、聴き手を選ぶでしょう。
個人的には、オジサンになり守備範囲も広がりましたので、容易に受け入れるのですが、お金出しては行きづらいサウンドではあります(安っぽいキーボードを引っ込めたのも正解)。現在はBRONZE YEARSというタイトルで1stとカップリングで楽しめますので、サブスクリプションサービスを受けている方はお楽しみくださいませ。


BERNIE MARSDEN'S ALASKA - The Pack - S.O.S. ★★★ (2020-12-30 18:33:10)

癖がないですね
そのクリアーさがコクを薄めているが
バーニーファンにとってはお待ちかねのブルースナンバー
三連が心地よいです


BERNIE SHAW - Too Much Information ★★★ (2021-01-29 08:09:28)

バーニーがかつて活動を共にしていたミュージシャン、デール・コリンズと共同クレジットで世に出したデュオアルバム。ある意味、バーニーのソロとも言えるのだが、クレジットはBernie Shaw & Dale Collins名義になっている。
90年代の後半、プロモ的な作品をリリースしている両者、バンドのような活動をしていたらしく、今作には、その時代の音源が含まれているらしいが、見たこともない商品を検索して知ったかぶりするのはマナー違反なので止めておきます。

全8曲、40分を切るランニングタイムの心地よさ。バーニーの唄を軸に洗練された大人のロックを披露。流行り廃りとは無縁のオーセンティックな響きに酔いしれます。等身大の魅力を内包したアーバンな古典スタイルは、AOR系のスマートなサウンドを窘めるマニアならグッとくるでしょうね。
バーニーのファン層を意識した哀愁のメロディアスロック、リラックスしたムードを漂わせながらも要所要所を〆る曲を作り上げた相棒の確かな目利き、AOR調のロックを豊かな音楽性を駆使して、大人の魅力で染め上げた。
ここに能天気なロックナンバーや、時代を意識した売れ線志向は皆無である。それでありながらも普遍的コマーシャル性と職人技を共存させた両者に賛辞を贈りたい。
味わい深いデールのギターもメチャクチャ刺さってきますよ。終始リラックスしたムードに包まれているのも、このソフトなサウンドには合っている。


BERNIE TORMé - Turn Out the Lights ★★ (2019-04-12 20:21:37)

ギャランティの関係などもありGILLANでの活動は実入りの良いものではなかったと不満も有ったギタリストのバーニー・トーメ。それ以前の活動もあり自身がリーダーとなり動き出したプロジェクトが今作になります。ソロ名義ではありますが。当初からバンドとして運営するも、バーニーのロックンロールライフも災いしたのか、メンバーを固定する事も出来ずバンド活動は暗礁に乗り上げてしまった。それ故に、イマイチ知られていないのだが、バーニーのカタログの中では一番、彼のカラーがストレートに投影された作風とも言われ、マニアの中では一番に押される事も多いと言われる一品。
しかしレコード会社であるKAMAFLAGEレコードが倒産した為に、幻の名盤となり実質、バーニーが版権を買い取り再発される1996年まで、世に埋もれていたのも大きな要因だと思う。また、リリース時の活動にも問題があったのは周知の事実だ。

GILLAN時代からシコシコ作り始めた楽曲群、アルバムのレコーディング中なのか終わったのかは分からないがOzzy Osbourneに参加したのは有名な話。そして完成後にAtomic Roosterへヘルプに出たりと、主役たるバーニー自身が、おぼつかない印象を与えていた。一説にはマネージメントに対する不満や、他のメンバーとの関係性などもあり、止むに止まれぬ事情もあったというが、やはり移り気の多い男との印象が強かった。そうこうしているうちに、ソロをElectric Gypsiesというバンドとして機能させる事となり、今作はスッカリ影が薄いモノへとなってしまった。

アイルランド出身者ではあるが、ゲイリー・ムーアのような泣きの要素も、アイリッシュフレーバーも持ち込まない音楽的志向。どこか尖った印象を与えるルックス同様、刺激的なギタープレイを中心としたロックンロールタイプのギタリストであり、またパンクからの影響も感じさせるタイプだった。パワフルさはあるが、GILLAN時代からランディ・ローズの後任に選ばれるようなタイプとは思えず、今作でも、多様性のある賑やかで騒々しいロックを中心に、裏街道を走るダーティさも加味させつつも、モダンかつアグレッションを有するギタープレイは、バーニー・トーメの個性を全開に披露している。

叙情的な泣きや、胸キュンメロディを愛するが故に、バーニーの示した音楽性にハマる事が無かったのだが、先日、訃報を知り改めて今作と向き合う事としました。今もって印象は変わらないが、彼がランディの後任に選ばれたのは刺激的なルックス&ステージ映えするギタリストしての位置づけもあったんだろうと思う。そしてステージングも腕も悪くなかったからAtomic Roosterに声を掛けられたと思われる。シーンからは遠ざかっていたアイリッシュの悪童。REST IN PEACEです。


BETRAYEL - Death Shall Overcome ★★★ (2022-10-13 10:51:45)

Metal Massacre Xに『Sick or Sane?』を寄稿するも時代の煽りを受けバンドは解散、結局、デモ音源のみのリリースで消えたアメリカンスラッシャーが過去の楽曲を復活させたコンピ作がこちらになります。
完全にスラッシュ第二世代とも言うべき、スラッシュメタルからの影響を受けたスラッシュメタルです。初期型のメタリカ、エクソダス、スレイヤー、アンスラックス、デスエンジェル、オーバーキルと言ったバンドの顔が見えてくる音楽性、その先人達からの影響を素直に落とし込んだサウンドは、正にオールドスクール一直線、ダークでイーブルなテイストは禍々しい瘴気に犯されており、毒素に浸食されたスラッシュサウンドで聴き手を魅了するでしょうね。
こんなもん聴くくらいならば、俺は有名バンドのスラッシュメタルを聞き直すよと言われたら反論はしませんが、はやり、狭い協議の中でも新しいモノを見つけた、あの時代の匂いがする胡散臭いレアモノに触れたいなどの、マニアックな感性を満たしたい猛者には、ほっとけない魅力が満載です。ある時期から、どこかスラッシュメタルバンドからも健全な所謂ポジティブさが前のめりに出てくるバンドや楽曲も増えてきました、このバンドは、そういう方向性とは逆のスタイルを取っている点が個人的にはツボであり、先の見えないスリルはないのだが、正統性の強いメタルを下地にビルドアップされた初期型スラッシュから薫陶を受けた、サタニカルな要素が大好きです。どこか荒涼としたサウンド、アメリカのバンドではないので濡れていないのだが、アンダーグラウンドの帝王時代のスレイヤーやメタリカを思い出させるマインドを感じさせてくれるのが最大の褒めポイント。
自分が初めてメタルに触れた時代を想起させる、胡散臭い地下メタル感が懐かしいんですよね。メジャーアクトにツバを吐く高潔なるメタルスピリット。オカルトホラーテイストを孕んだステゴロスタイルにグッときますよ。


BETSY - Betsy ★★ (2017-01-14 12:45:32)

BITCHと言う名のリードシンガーである、ベッツィ・ビッチ嬢。少々やらされてる感の強い厳つ目の衣装から一転、今作では装いも新たにスタイリッシュに変貌、音楽性もパワフルなHM/HR色を押さえ、ヘヴィで大らかなグルーブを基調としつつもメロディックなアメリカンロックスタイルへと変換。BITCH時代とメンバーは変わらずもバンド名をベッツィの方に変更とマイナーチェンジしております。確かに感触はソフトになりましたが根幹にあるハードなメタルスピリットは失われておらず、彼女の下地のしっかりとしたパワフルヴォイスは健在とL.A風のHM/HRが好きな方なら概ね楽しんでいただけるでょう。個人的には力負けしない歌声だけど、どうしても一本調子に聞こえるのが気に掛りますね。


BEWARP - Funk'd Rapt'd Trash'd ★★★ (2018-10-17 13:20:43)

凄腕ギタリスト、ディック・ビワープ率いるバンドが1992年にリリースした記念すべき1st。世界中を席巻するアメリカンバブルは北欧はスウェーデンの地までも飛び火、音だけ聴けば完全にファンクロック路線のハードサウンドです。
でも隠せないお国柄とも言えるメロディセンスがチョイチョイ絡んでくるのがミソ。全般的にどこかで聴いた事のあるような楽曲がチラホラ顔を出すのはご愛嬌として、ここは頭を空っぽに、北欧産のパーティーロックを楽しんで欲しい。
勝手に身体が動き出すようなノリの良いグルーブをビートをたたき出すリズム隊の華やかさ、スウィープにタッピングとテクニカルなソロは派手さを極めており、時折楽曲に似合わないほどフラッシーなプレイもある。流石はリーダーと言いたくなるのだが、なんとも奇妙な取り合わせだ。とにかくギターは巧者で、キーボードをフィーチャーしている為、ボリュームは抑え気味だがバッキングでもテクニックを惜しげもなく披露している。
一発で耳に残るようなキャッチーなメロディラインは、瞬時に口づさめる親しみやすさを誘発、借りもんのアイデアでも洗練されたサウンドは、ひたすら華やかで躍動感に満ちている。雰囲気だけでいけばWarrantの北欧版と言ったところかな。
それにしても④はAerosmithに怒られないのかね(笑)他にもやり過ぎ感が凄いっすよ。そういう意味でも、お気楽なベストヒット的な楽しみ方も可能な一枚でしょう。くれぐれもコンプライアンスに厳しい潔癖症なマニアにはススメられません。大ヒット曲は直後で無ければ皆でシェアしていいアイデアです。
そういう意味でも今作はギリギリ、レッド回避のイエローカードです。その旨味を恐れる事無く調理したバンドの逃げ勝ちでしょう。
ただ反省したのか次のアルバムは、もう少しオーソドックスなスタイルに修正。そこで歌うのは北欧ヴォーカルマスターの、ピート・サンドベリです。北欧マニアなら身を乗り出したくなるバンドですよね。


BEYOND THE BLACK - Lost in Forever ★★★ (2017-12-02 14:05:50)

ルックスのみならず卓越した技術を持ち合わせる新進気鋭の女性シンガー、ジェニファー・ハーベン率いるバンドの2nd。前作同様、耽美的だが壮麗で瑞々しいメロディをシンフォニックに味付けしたドラマティックなバンドサウンドを披露。これぞゴシックメタルだと言わんばかりの退廃的ムードに、欧州由来の泣きのメロディを配した力強いメタルサウンドに乗せ、ジェニファーが癒しのウイスパーヴォイスで応戦するという手法は、前作よりもメリハリと抑揚とつける事によって聴きやすさも倍増と、その剛柔のバランス感覚を高めた事によって、ターゲットをより明確に見据えることに成功。間口を逆に広げる事になっている点も見逃せませんね。個人的には今風のメジャー感が増したことで、逆に好みとは外れる形にはなったのだが、この手のゴシックメタルが好きな人なら、無視できないクオリティは誇っていると思いますよ。
特にジェニファーの歌声は前作以上に幅を広げ表現力も増しました。その艶やかな美声にうっとりとさせられるのではないでしょうか、またリードギターも装飾過多なインストプレイの合間を縫って印象的なフレーズをねじ込んできますから、マニアは要チェックでしょう。


BEYOND THE BLACK - Songs of Love and Death ★★★ (2017-12-01 12:57:17)

麗しの女性シンガー、ジェニファー・ハーベンを中心として結成されたドイツ産ゴシカルHM/HRバンドの記念すべきデビュー作。多彩なゲスト参加に、プロデュースにサシャ・ピートが絡んだりと、レーベルの気合いの入りように驚きますが、その期待に応えるように、フォーキーでトラディショナルな音楽とダイナミックなロックサウンドの融合を、諸先輩たちの手法をお手本にガップリ四つ取り込む姿勢に、この手の音楽を愛する方なら身を出さずにはいられない熱量を放出しているでしょう。
才色兼備という言葉が当てはまるジェニファーの歌い回しも、この手のバンドにありがちな、裏声でフワフワのパヤパヤな可愛い奴じゃないので個人的にも大いに楽しめる事になりました。
壮麗なシンフォニックサウンドによる陰影を際立させたアレンジ、そこに絡む有機的な歌声、緩急をコントロールする、若いのに芸達者なバンドサウンド、ダイナミックなグルーブと可憐な哀愁美溢れるメロディの融合、装飾は多いが無駄を省いたアレンジの旨味に惹き寄せられます。
個人的には、この手のゴシック調のHM/HRは語れる程、聴いていないし、もし彼らが誰かの度を越した模倣をしていても気がつかないのですが、鮮烈なるフレーズを紡ぐギターは聴き惚れるし、美女と野獣の対比をコントロールするヴォーカルパートも絶妙だ。2017年にLOUDPARKにも参加したと言うのだから、期待の程も伺えますね。その影響もあるのか、2年遅れで国内盤もリリースされた一品。質の高いドラマ性と哀愁のメロディの酔いしれたマニアなら押さえておいて損はしないでしょう。
⑤ではKissin' Dynamiteのシンガーと歌い分けています。


BIFF BYFORD - School Of Hard Knocks ★★★ (2020-03-01 13:57:58)

早い段階から先行公開された①②を聴き、ビフ・バイフォードのソロは無理無駄のない古典ロックへの邂逅になるのかと感じていた。SAXONと言えばNWOBHMを牽引したバンドとして有名だが、正直、個人的にはSAXONサウンド=NWOBHMと思ったことはない。もっと古典的な英国産ハードブギーを下地に速度を高めたのがSAXONだと思うからです。豪快なノリはバイカーズロックなどと呼ばれ愛されましたが、かび臭い地下室サウンドとは無縁だし、あの鋭利に突き刺さるソリッド感はない、そういう意味でも、ムーブメントの立役者ではあるが、もっと大きな意味で括られるバンドだと思う。特に、NWOBHM勃発前に1stをリリース、フォーキーなナンバーからプログレ風味までの、70年代の英国勢からの影響をもろにうけた内容だった。2枚目以降ムーブメントにのり変貌したSAXON、しかし今作から感じ取れる英国流儀、その音作りには並々ならぬものを感じる。1stがそうだったように、叙情味溢れるメロディはWISHBONE ASHだし、参加メンバーのカラーもあるが、KING CRIMSONのカヴァーの実績もあるように、英国プログレ勢からの影響もしっかりと残している。

NWOBHMの牽引者となった伝説のバンドだが、あのムーブメントがなければ、どのような音楽性に進んだのか興味は尽きない。今作におけるオープニングの2曲や、サイモンとガーファンクルで有名な⑥など、初期のスタイルを継承していると言えるだろう。だからこそ③から④の流れにゾクッとさせられるし、ギターソロが北欧風のヘヴィな⑤、今アルバムの中で一番SAXONしている⑦と続くバラエティ豊かな展開に引き込まれる。貫禄のパフォーマンスに魅了される哀愁ハード路線の⑧、湿り気ったぷり、泣かせのトラッドナンバー、WISHBONE ASHのカヴァーで酔わせアルバムの幕を閉じて欲しかったのだが、狙いすぎなアコースティカルなバラード⑩(曲単位ではよいのだが)、サックスも出てきていいんだだけどね、そのせいで⑪が入ってこないという、プチ不満はあれど、先行公開したオールドスクール路線のみならず、古臭くないサウンドプロダクションのおかげで、十分に今のサウンドとして仕上がっているのがポイントです。

スピーディーなSAXONが好きなマニアには物足りなさはあれど、ビフのルーツたる音楽性に触れ、もしNWOBHMがなければ、SAXONはこういう音楽性に落ち着いていたのではと、ふと思い、英国ロックの深淵なる音楽性を覗いた気分ですね。
正直何を歌ってもビフなので、あんまり目新しさがないと感じるのが最大の長所であり欠点なのだが、ビフのファンなら迷わずゲットだろう。


BIFF BYFORD - School Of Hard Knocks - Me and You (2021-02-02 14:33:58)

渡米後のサクソンを思い出させるようなアメリカン志向
よもや今になって高評価を受ける時代になるとは夢にも思わなんだ


BIFF BYFORD - School Of Hard Knocks - Scarborough Fair ★★★ (2021-01-16 13:30:48)

ビフのルーツたる曲でしょうね
ロックヴァージョンに仕立て上げ感動も倍増
望郷のメロディ
そしてビフの切ない歌い回し
ベテランの味ですね
こういう曲を取り上げたからバンドでカヴァー集へと向かったのかな?


BIG GUNS - ON DAGEROUS GROUND ★★★ (2020-06-16 16:51:35)

ZEROコーポレーションからリリースされたデビュー作。リリース時が90年代の中ごろというのもあり、日本のみの契約というのが泣かせる。音楽性はメインストリームよりの大衆性を帯びたサウンド、そこに哀愁のあるメロディを織り込み、絶妙なバランス感覚を敷いている。
ロックの持つ大胆不敵な豪胆さ、親しみやすさと対等に自己主張されるハードテイスト、硬軟交えた聴かせ方の上手さにZERO印を感じるが、やや真面目過ぎるきらいがあるのが気になるところ。贅沢な不満なので、これは嗜好の問題。堅実なプレイに裏打ちされた無難な曲作りも功を奏し、この時代に多くの人が渇望していた、古き良き時代のメインストリーム風メロディアスロックサウンドを披露している。スリルと引き換えに手にした安定感、その統率された普遍的スタイルに惹き寄せられますね。


BILLIONAIRE BOYS CLUB - Something Wicked Comes ★★★ (2019-12-10 22:28:06)

天才ギタリスト、ウルフ・ホフマンの影に隠れていたヨルグ・フィッシャーと、稀代の名ヴォーカル、マーク・ボールズらが加わり結成されたバンドのデビュー作。ドラムはアンダース・ヨハンソン、ベースにマルセル・ヤコブとインギー関連の北欧勢も加わるが、マルセルが途中で抜けた為にパー・スタディンらが穴埋めを行い完成したみたいな記憶があります。

参加メンバーのバックボーンを考えると、かなりメジャー志向のサウンドを攻めており、マイナー調の北欧スタイルやジャーマン仕込とは違う、アメリカンな様相も感じさせる無国籍サウンドを披露。多種多様な音楽性は、マークの力強いハイトーンが冴えわたっており、どの曲でも強烈な存在感を発揮している。ヨルグも確かにメインとしては弱いかも知れないが、ACCEPTで鍛え抜かれたギターワークは、こういうワールドワイド志向の中では癖がない分、逆にハマっていると思えるのは重要なのかもしれない。これといった抜きんでた曲が無かったと言われるアルバム、しかし総じてクオリティは高く、ある種のスーパーグループ的な面持ちを保っているのが、今作の魅力であろう。

結局、今作を最後にバンドは解散。活動時期も短い為に、認知度は恐ろしく低いのだが(ヨルグは何処え)硬軟バランスの取れたサウンドは必ずや需要があると思いますよ。
マークの美声を楽しみたい方なら間違いなくイケるでしょう。


BILLY IDOL - Rebel Yell - Rebel Yell ★★★ (2017-12-12 14:20:51)

マット・シナーなどメタル系アーティストも取り上げる事のある
ビリー・アイドルの代表曲
かつて坂上忍がミッドナイトダンスだったかな?そんなタイトルでカヴァーしてました
キーボード主体のポップなニューウェーブサウンドなのだが
ギターのハードさが絶妙に絡む
そしてビリーの悪っぽい歌い方も絶妙だ
この一曲だけは無性に聴きたくなりますね


BILLY IDOL - Speed (original Sound Track) - Speed ★★★ (2017-12-12 14:26:24)

ビリー・アイドルの曲の中で最もハードな部類に入る曲なのかな?
映画の主題歌なのですが
クールなビリーの歌い回しがピッタリと楽曲にあっています
スパイスの効いたハードなギターサウンドがカッコいい
映画のイメージにも良く合いますね


BITCH - Be My Slave ★★★ (2015-10-09 13:42:21)

ビッチ・ベッツィ嬢がフロントを務めるカルフォルニア出身の正統派HM/HR4人組による1st。彼女のパワフルな歌声を軸にガッツ溢れる豪快なサウンドを披露、細かい事は気にしないワカチコワカチコな力技で押し切るスタイルは実にクールだし、このドタバタとけたたましいサウンドはまさにUS産ならでは、レーベルもメタル・ブレイドとお膳立ては揃っていますね。この無愛想な正統派サウンドは好きモノにはたまらないが、苦手な人には少々煩雑とした音として耳触りになるのですが、そこが評価の分かれ目でしょう。それにベッツィ嬢も下手ではないが表情に変わりのない歌唱スタイルなので、聴き進むにつれて気になる、でもそれらを補うだけの曲が用意されているのでマニアにはたまらんものがあるでしょう。聴き手を選びますが昨今の女性をフロントに置き、少々女を前に出し過ぎている、そんな事に疑問を感じる方は、このようなバンドに触れて欲しいですね。性別を超えた所で真摯にヘヴィメタルに取り組む姿は美しい限りです。


BITCH - The Bitch Is Back ★★★ (2015-10-09 13:54:09)

勇ましいタイトルが微笑ましいベッツィ嬢がフロントを飾るUS産正統派HM/HRバンドの2nd。当時、女性がフロントを飾るメタルには風当たりも強かった。女を売るな、音楽だけで勝負しろと面倒な事を言われていた記憶があります。そんな逆風の中で世に出したサウンドは前作をよりメジャーにしたような感触の良いサウンドを披露、ハードでパンチの効いた疾走ナンバーのノリの良さ、やや軽めの音質なれどガールスクールにも通ずるパンキッシュな魅力も感じさせ、女性らしい妖艶さの中にあるキュートな歌声との相性も良く、歌唱スタイルにも若干の工夫も見られ前作より聴いていて飽きがこない。ハードな硬質感は前作の方が上ですが、表現力の向上という点では今作の方に軍配を上げますね。前作以上に華やかになった演奏も下地がしっかりしているから、女性に偏見がなく正統性の強いUS産のベタベタしない鋼鉄サウンドをお探しの方なら聴いて損はしないでしょうね。


BITCHES SIN - Invaders ★★★ (2020-03-24 15:17:48)

前作から4年のブランクを経てリリースした2枚目。シンガーとベーシストは交代するも音楽性にブレはなく、むしろ音質や楽曲面も含め大幅にパワーアップ。憂いのある英国的なハードサウンドが厳つく走り抜ける、これぞNWOBHMなスタイルで真っ向勝負。疾走するリフワーク、ラフなパワーを内包した疾走ビート、沸々と燃え盛る英国らしいハードサウンドは、何を伝えたいかを明確にし聴き手に伝えてくる。
聴き手を挑発するようなロックの持つ大胆不敵さ、その荒っぽさと、いなたい空気感に、86年としては少々古めかしいのだが、遅れてきたNWOBHMサウンドに時代性など不必要。音楽性の幅を広げることにも果敢に挑み、明るく成り切れないキャッチーさも従えストレートに表現することで、自らのアイデンティティを誇示することに成功した。こういうスタイルの音楽性だから、メロウな⑤も違和感なくハマる。歌い手のいろんな意味で甘めな歌唱スタイルもマッチした。
この後、詳しいバイオは分からないが、バンドは Flash Point改名して活動。1987年には自主制作盤を出してるのだが、何が起きたのか興味は尽きませんね。
余談だが、NWOBHM史にとっては名盤の部類に入る力作なんだが、イマイチ跳ねなかった。個人的には、どう考えても悪質なムンクの叫びをいじったジャケに問題があるとおもっている。あれみてジャケ買い出来んぞ。


BITCHES SIN - Predator ★★ (2020-03-24 14:56:21)

NWOBHM真っ只中の80年代にバンドは始動、メンバーは流動的ではあったが、ツインギターのピートとイアンは兄弟という間柄、コンピ作に参加やデモにシングルと音源をリリース後、満を持して世に放たれたのが今作です。NWOBHMマニアの間では外せないグループなのだが、オープニングからけむったいロックナンバーで幕が開け、次がパンキッシュなスピードナンバーも、湿り気たっぷりの英国サウンドとは一線を画し出だしに驚いた。間髪いれず②から③へと流れるのも悪くないんだが、もう少しサウンドメイクに重さとエッジが立っていれば、この暴走感も迫力が増すものの、ダイナミズムが殺がれた軽めの5人編成とは思えないすっからんの軽いミックスに、中々のめり込めません。
しかし、後半に進むにつれ、英国特有の憂いのなるメロディやギターサウンドを飛び出し、この突き抜けないどんより系を演出するもっさりグルーブも、英国的だなぁと感じ沸々と燃え上がるものを感じます。
個人的に、楽曲云々ではなくミックスが好みでないために、熱心に聴けないのだが、パンキッシュな加速度と、往年のハードサウンドの融合、軸となる伝統的英国ロックの系譜、それらを十把一絡げまとめ上げたような雑多感も、デビュー作ならではの味わいなんだろう。