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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 12501-12600

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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 12501-12600
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WISHBONE ASH - Illuminations ★★★ (2018-02-10 15:39:23)

80年代に一旦活動を停止するも復活を果たした英国の老舗バンドが1996年にリリースしたアルバム。メンバーはアンディ・パウエルのみと言う事で、ある意味ソロアルバム的なニュアンスもありますが、彼が居ればWISHBONE ASHといっても過言ではないので問題はないでしょう。
英国風味満点、トラディショナルな響きには、あの望郷心をくすぐる哀愁美が満載。湿り気を帯びた叙情性の高いメロディを軸に、芳醇なメロディを紡ぐ二本のギター、アコギを織り交ぜ多彩なギターワークで聴き手を魅了。往年の空気を再現しつつも古臭さを一掃したサウンドプロダクションは聴きやすさを誘発。メロディ派のマニアならグッとくること間違いなしでしょう。割と長めの曲もあるのですが、難解な要素など微塵もなく、優美な叙情性と言う看板を掲げ、あくまでもムードで酔わせるスタイルをとっているので、AOR系のソフトロックなどが好きな人が聴いても満足出来るでしょうね。
ロックの持つ有機的なエモーション、彼らは熱さよりもクールさなのだが、その往年のブリティシュトラッドロックを極めたアーティスティックな面と、ソフトな歌モノ路線とのバランス感覚と巧みに保つ事で、自らも金看板を守っていますね。


WISHBONE ASH - Number the Brave ★★ (2018-02-10 18:33:52)

バンドの創始者とも言えるマーティン・ターナーが脱退、代わりに迎えられたのが英国ロック界の貴公子ジョン・ウェットンが参加したのがコチラになります。高貴な声の持ち主として知られるジョンが、フォーキーな叙情派ロックサウンドとどのように絡むのかと思ったら、オシャレでファンキーなアメリカンロックの『Loaded 』で幕開けと、随分と肩透かしを食らうのですが、そのノリは結構な勢いで続き③曲目に収録された『Underground』で持ち直すも、オシャレなアメリカン志向のロックサウンドが多く収録されイケそうでイケない気まずい雰囲気になるのですが、だからマーティン・ターナーやめたんかぁとなりましたね。
またジョン・ウェットンよりも他のメンバーも活躍も目立ち、彼が俄然色めき立ったのが自身が提供した『That's That』くらいという仕様にバンドの迷走ぶりを感じずにはいられません。
そういう方向性や立ち位置に嫌気がさしたのか今作リリース後、早々とジョンは脱退。後任にトレバー・ボルダーが迎えられえるとは驚きました。アグレッションやハードさがウリのバンドではないので、ソフトでオシャレなロックサウンドである事に嫌悪感は抱かせないが、英国的な叙情性が薄まると求心力の低下に繋がるのは否めないかと思います。
それでも随所に拘りのプレイも持ってくる辺りには、このバンドの出自が英国である事を誇示していると思いますよ。80年代初頭のニューウェーブな波を意識した作風に時代を感じますが、それ系も気にならない守備範囲の広いロックファンなら楽しめる要素も大きいのではないでしょうか?ハードなモノを好む方にとっては、シャラシャラしたギターが活躍する大半の楽曲に怒りを覚えるでしょう。でも合間にねじ込まれる英国風味が滲み出たロックナンバーに、気分も持ち直すんですけどね。


WISHBONE ASH - Raw to the Bone ★★★ (2018-02-07 19:13:38)

個人的にWISHBONE ASHの音源に初めて触れたのが今作。事前に聞かされていたイメージとは異なるサウンドではあったが、今作が他のカタログと比べると異質な方向性であった事を後に知る事になります。WISHBONE ASHと言えば、トリプルヴォーカルに、湿り気を帯びた哀愁のメロディを奏でるツインリードの調べ、英国風味満点のトラディショナルなフレージングの旨味、それらが幾重にも折り重なり美しくハモるのだが、今作には、そんな要素は皆無。
勿論、英国的なムードも満点だし、ちょいブルージーな要素もあるが湿り気という点も全然違う、またマイルドな感触と明るいポップセンスが前に出た作風に、かつての面影もない、でもこれもWISHBONE ASHという魅力には富んでおり、アンディ・パウエルを中心としたバンドサウンドの新たなる可能性を示唆している。
これも1985年と言う時代の波だったんでしょう、と理解できますが、かつての姿を知る筋金入りのファンからはすこぶる評判が悪かったと言われる一枚ではあります。ワタクシのようなライトリスナーにとっては、ポップな明るさの中にある、英国的な響きに琴線がチョコチョコと触れられる瞬間があり、質の違う湿り気を楽しんでいます。
そして最大の主役は、今アルバムを残してバンドをさる事になったオライアンこと、マーヴィン・スペンスの透明感のあるエモーショナルな歌声を堪能できる一枚として、歌モノロックを愛する方には強く勧めたい一枚ですね。
1985年と言う空気を思いっきり吸い込んだ、ポップでストレートな作風に舵を切った意欲作。バンドの活動に一旦、区切りをつける事にもなりましたが、2枚組で再発も決まった今作。丸ごとアメリカンになった分けではないので(英国的な叙情性のある曲も収録されている)、是非ともトライして欲しい一品です。


WISHBONE ASH - Raw to the Bone - Cell of Fame ★★★ (2018-02-10 15:42:53)

英国的叙情味満点のメロディが華麗に躍動します
オライアンことマーヴィン・スペンスの歌声もバッチリハマっていますね
透明感とハードなロックサウンドが見事に結実しています
ノリのよいグルーブはこのラインナップならではの旨味かね


WISHBONE ASH - Raw to the Bone - Don't You Mess ★★★ (2018-02-10 15:48:00)

WISHBONE ASHか否かは別として
エモーショナルかつ躍動感のあるマーヴィンの歌声に良いしてます


WITCH - The Hex Is On… and Then Some ★★★ (2022-10-24 14:14:48)

ベタなバンド名の為に、世界中に沢山存在するはずである。そういうバンド名も損をしていると感じますが、こちらはカルフォルニアを拠点に活動する硬派なグラム系バンドの音源をまとめたモノ、彼らのキャリアとしては前半に曲順を変え収録されたEP『The Hex Is On』が有名、シングル盤やデモを収録してキャリアを総括しているのだが(EPは別項目があるのであちらで紹介したい)やはり⑪曲目からの変節に触れるべきであろう。
ダークな質感も設えたグラムスタイル、EPのリリースが1985年という背景も読み、そういう音楽性にくみしたのだろうが、スラッシュムーブメントも沸々を火がついていたので、硬派な面を押し出すべきだったというのも作戦もあったろうが、知名度の低さとは合わないほどの力量を感じさせ、ある意味、アメリカンパワーメタル勢にも通ずる力感を有していただけに残念で仕方が無い。
そういうバンドではあったようだが、⑪以降の音楽性は全くの別物だ。

ブルージーさもあるヘヴィなロックスタイルへと変遷、いつの時代の音源なのかと思ったら1996年のモノで、しかもバンド名はGOD BOX、そしてプロデューサーにハワード・リーズを迎えている。
そういう驚きの中で参加メンバーに目を奪われる、まずギターは、あのローワン・ロバートソン、ベースは渋いがフィル・チェン、そしてゲスト参加に⑬でスラッシュ、⑭にはスティーブン・スティーブンス、さらに⑱ではクリス・ホムルズというクレジットを発見、キース・エマーソンがピアノで⑬にクレジットと、どういう経緯で参加したのかは興味深いが、マニアにはチョイと無視できないメンツであろう。
L.Aムーブメントに乗り切れなかったバンド。硬質な歌声をどう生かすのか?主役であるピーター・ワビットさんの男臭い歌声は、硬軟交えた楽曲の中で多彩な表情を見せていただけに、どこかでハマれば成功した可能性はあったと思う。GOD BOX時代にも初期に通ずる魅力は沢山発見できる。

やはりEPだよなぁ。あそこでもっと方向性を絞れたら違う道もあったろうになぁ。デモやシングルと内容は悪くないだけに、遅きに失する印象は否めなかった。こういうマイナーロックバンドの探求もメタル道の楽しみであると思う身にはたまらんものがありますね。


WITCH CROSS - Fit for Fight ★★★ (2015-02-14 21:58:08)

デンマークの5人組による1984年リリースの1st。昨今の正統派メタルリバイバルブームに乗り彼らも2013年に新作をリリース。そして今作を往年のデモと一緒にした4枚組LPで再発した兵。結局、今作はCDで再発されたので即購入(2000円以下だもんね)NWOBHMの影響下に繰り出される欧州産ならではの湿り気と甘さを含んだメロディが新鮮に響き、青臭い硬さはあるものの、なんとも言えないこの時代ならではのタイム感が懐かしくマイナー調の独特の世界観が滲み出る適度な重さとハードさに加味されたキャッチネスぶりに胸が焦がれます。テクニックにおぼれる事無くツボを押さえたギターも聴きどことだし、元気溌剌オロナミンCなドラミングも何気に耳を惹きますが、情熱的で冷ややかな叙情派サウンドを構成した楽曲が最大の聴きどころでしょうね。にしてもまだ見にぬ名盤は本当にありますなぁ。


WITCHFINDER GENERAL - Death Penalty ★★★ (2014-08-03 14:21:17)

サバス直系のNWOBHMバンドが1982年にリリースした1st。バンドの生命線とも言うべきリフワークやソロを奏でるフィル・コープが肝、適度な重量感と疾走感もキンキンと金属的な響きを持ちながら妖しげに熱を帯びたさうんどメロディを聴かせており、アイオミ風なギターとの相性も上々で見事な個性として輝いています。シンガーのジープ・パークスの声質にオドロオドロしさや重みがなく、軽やかなロックシンガーなので肌触りの違いにサバスと差別化も計られておりし、かつてはクローンバンドと叩かれたのですが一癖も二癖も違う印象を与えてくれるので猥雑で臭気漂うアングラな世界観を醸し出すNWOBHM風のサウンドにマニアならずともくすぐられる要素も強いでしょう。7曲入り30分、ランニングタイムも短いのでスッと聴けますので一度は試してもらいたい一枚です


WITCHFINDER GENERAL - Friends of Hell ★★★ (2014-07-21 13:20:23)

1983年リリースの2nd。所謂サバスとも比較される80年代型のドゥームサウンドを披露、80年代的なだけに本家よりも小気味よく進みダークでオカルティックな要素も強く場面展開の多い楽曲は聴き応え十分、この手のサウンドにしてはやや深みに欠けるのもNWOBHMなバンド群ならではの味わいでしょう。魔女狩りを思わせるジャケットも乳を放り出した女性が登場したりとチープさがカルト性を帯びたマイナーサウンドと相まって悪ふざけ感も倍増、そこになんとなくのめり込めず、丸でサバスのパクリ見たいな音で好きになれないと言われそうですが、それだけでは片付けたくない良質なアイデアがつまっており聴きこむほどに味わい深くなるから不思議です。英国らしい湿り気を帯びたメロディとアングラ臭漂う地下室サウンドがお好みの方は手を出す価値は大いにありですよ


WITCHFINDER GENERAL - Live '83 ★★★ (2023-04-02 09:41:02)

2006年に突如世に出た幻のライブ音源、マスターテープの問題があり、商品化が難しいと言われた曰く付きの珍品が世に出ましたね。
ドロドロとした黒く濁った感性が押し出される禍々しい暗黒サウンド、そのウネリのあるグルーブと刺激的なサウンドは、初期型サバスに通ずるモノがあり、ドゥーム系を好むマニアにはウケも良いでしょう。
速いのキャッチーの雑誌の評価がどうのこうのと、薄口ベテランメタラーなど一切寄せ付けないガチンコな空気、オジー・サバス直系のサウンドには必ず一定の需要があるかと思います。
良くいるでしょう?オジー・サバスはメタルの元祖だとか、雑誌に書いてあることを恥ずかしげも無く言う奴ね。そのくせ、他にどんなドゥーム系あるんですか?と質問しても何にも答えられない、挙げ句はサバスは別格だで終了。
首蹴ったろか!である。

生々しい実況録音盤、ミスは多いし音楽性以上に怪しい場面も多い、でもそこが手直しなしのライブだと言いたい。
そういう追体験を所望するリアルなメタルマニアにとっては、ありがたい一枚でしょうね。


WITCHFYNDE - Cloak & Dagger ★★★ (2021-02-09 18:40:11)

ワタクシのWITHCHFYNDE初体験はシンガーがルーサー・ベルツに交代した今作でした。
悪魔的な禍々しいジャケと勝負の3枚目、それが理由で友人から借りたのだが、その時は既に4枚目のリリースしており、彼等の代表作は1stだというアドバイスも頂いたのですが、ここは先入観無しでいきたいのでファーストインプレッションでいきましたよ。
どこかオカルトテイストの漂う神秘的なサウンド、その手のロックとは親和性の高い湿り気のある伝統的英国ロックの響きが心地よく共鳴。NWOBHMということで、もっと荒々しい厳ついサウンドを想像していたのですが、思いのほかポップフィーリングを生かしており音楽性の懐は深い。
シンガーもハルフォード+キングダイアモンドな高低を生かしたシアトリカルな歌声を披露し、このサタニカルなホラーサウンドを演出している。
バックのメンバーに陰りは見えない、自らが進むべき方法論を踏み外すことなく音楽性を広げているアイデアは非難されるようなものではないだろう。
しかし、暗黒成分が薄まったという意見を無視することは出来ませんので、その辺りが評価を大きく分けるでしょうね。

個人的には、初めてのWITCHFYNDEなんで思い入れが強く大好きな一枚なのだが、この煮え切らない湿度の高いメロディと、ダークテイストは初期型JPに通ずるものも多くあり、ミドルテンポ多めのじっくり聴かせるサウンドは即効性は低いが聴き込ませる味わいはあると思いますよ。
入門編とは行きませんが、伝統的な英国ハードサウンドの系譜に連なる一枚であることは間違いありません。


WITCHFYNDE - Cloak & Dagger - Cry Wolf ★★★ (2021-02-09 18:49:16)

リッチーブラックモアも取り上げた
エドワード・グリークの有名な曲を取り上げています
このバンドの音楽性とも合致しており
この試みは成功していると言えよう


WITCHFYNDE - Give 'em Hell ★★ (2021-02-19 17:37:29)

92年に待望の国内盤がリリースされた時の帯び叩きが凄かった。徹底的なサタニズムを追求する、みたいな煽りが大げさだったなぁと思いだします。
そういうイメージが先行するがあまり、NWOBHMムーブメントに乗ってデビューをしたバンドは、ジャケットもドンピシャにハマる仕様であった為に、聴く前から音楽性が決めつけられていた印象が強い。
歌詞など悪魔的なエッセンスも強めなのかも知れないが、英語がサッパリなワタクシには、音そのものでイメージを掴む傾向があるために、このバンドから幾度サタニズムなる音楽性をイメージしない。確かに⑥みたいな曲はあるが、アルバムを通して聴けば⑥は異質に感じる。
このバンドはもっと純度の高い伝統的な英国ロックの系譜に連なるバンドである、ダークな70年代スタイルとハードロックテイストはJP仕込みとも言えるし、サバス的な匂いは少ない。激しいシャウトもダイナミックなヘヴィグルーブも登場しない実にオーセンティックなサウンドです。

この1stはNWOBHM史に残る名盤としばし名前を上げられる機会も多いのだが、個人的には、多様性のあるNWOBHM群の一つとの印象も強く(3枚目から入り一番最後に聴いたアルバムになるのも影響しているかも)、メイデンはおろか、エンジェル・ウィッチやTOPの方が影響力は強いだろうし、SAMSONと同じくらい玄人向けの地味系バンドだと思っている。

なぜ、あの仰々しいサタニズムの追求なる帯びたたきに至ったのかは、音だけでは判断できないが、そういうイメージを持ってバンドの個性を出そうとしたのは間違いない。
ある意味、先行しすぎたイメージで最も損をしたバンドだと思っている。


WITCHFYNDE - Lords of Sin / Anthems ★★★ (2021-02-12 18:22:58)

4枚目のアルバムは我らがMausoleum Recordsからリリースとなりました。恐ろしいジャケットに三匹のオッサンもたじろぎますが、サウンドの方は前作の流れを組むポップな方向性を支持、このバンドらしいオカルトテイストもあることあるが、厳つめのスタイルではなくメロディアスな方向性に傾いている。
強度のあるリフやパワフルさも顔を覗かせるも、どこか中途半端と思わせるスタイルになっているのが残念。良く聴けばバランス感覚に気を使い聴かせる姿勢を取っているだけに、余計にそう思ってしまいます。
仕掛けはあるが妙な明るさがあるオープニングナンバーあたりも、サタニカルなサウンドを期待するとなんか違うになる、その釈然としない思いが全体を包み込み、②などメロディアスかつどんよりメロディが疾走する名曲が登場しても、中途半端さを覆せていないのが惜しいですね。
アルバムは総じて悪くない。メタル界でも語り継がれる最恐ジャケが逆に損していると思いますが、初期のスタイルを上手く変換させたメジャー流、サタニックサウンドの確立に着手した意欲作。スピーディーなナンバーも爽やかすぎるんだよなぁ。怖さ半減の中途半端なホラー映画を見せられた気分になったのは痛かった。
それでも嫌いになれない魅力が今作にはあります。耳が勝手に探しに行くんですよね。良い部分をね。
そういう年季の入ったサウンドを持つブランド力がNWOBHM勢にはありますよ。


WITCHFYNDE - Stagefright ★★★ (2021-02-26 16:49:32)

92年に我が国のみでCD化されたレア盤も存在するNWOBHMバンドの2nd。活動キャリアは70年代の中頃にはありポッと出の新人ではない、それだけにマテリアルもあったのかデビュー作の同年に間髪入れずに世に出している。

オープニングナンバーこそ、オカルト神秘主義をど真ん中で受け止めているサウンドを披露しているが、その要素は徐々に薄れ、③のような軽快なロックナンバーが始めれば、事前に聴いていた話と違うぞという事で戸惑いを覚える。
その要素は、マイナスに働いておらず、サタニズムな歌詞もあるのだろうが(日本人なので英語はわかりません。勿論訛りも何十年聴いてもわかりません)全般的には英国流儀に根差したロックサウンドを踏襲、前作の流れを受け止め幅を広げてきた印象も強く、ヘヴィでダークなオカルト神秘主義に傾倒することなくバランス感覚を用いているのが面白い。

他人からの伝聞なので確証はないのだが、このバンドデビュー時、ミュージックライフ誌のレビューで、リズムもメロディもないヘヴィなバンド、みたいな評価をされたり、悪魔的な紹介をされたと聴かされた。
そういうイメージを抱く人は多く、同じような意見を他所でも聴かされたが、個人的に、そう思ったことは一度もなく、英国的な情緒をふんだんに含み、恐怖を演出するような曲もあるグループだと思っている。
重ねるが、英語の歌詞を理解できないので、音そのもので判断すると、全然怖くはない。ダークな曲調も英国流儀だろうし、70年代のJP的なエッセンスの方が強いと思っている。確かにサバス的なアプローチもあることはあるが、その影響を表に分かりやすく出しているわけでもない。
何故、当時、悪魔だ徹底的なヘヴィネスを極めたと呼ばれたのかは疑問だが、そういう見地からいけば、今作は方向性を変え大胆に攻め込んだアルバムに映るだろう。
現代的な解釈でいけば、古典英国ロックの純然たる系譜に連なる一枚以外の何物でもない。

玉石混交、百花繚乱を極めたNWOBHMムーブメント、付和雷同することなく多様性を孕んだシーンを楽しんで欲しい。百鬼夜行の如き群れを成す、多くのバンドたちの夢の跡を辿るのも面白いですよ。


WITCHFYNDE - Stagefright - In the Stars ★★★ (2021-02-13 18:05:25)

1stが出る前にシングル盤としてリリースされている一曲
爽快感もあるが
どんよりとした英国風味も出ている
このバンドらしい味わいがある
ポップでキャッチーなのに
根暗なアングラ臭こそ英国だと思うマニアならグッとくるでしょうね


WITCHFYNDE - Stagefright - Moon Magic ★★★ (2021-03-01 19:12:34)

ロマンですね
どこか神秘的にも聴こえます
このバンドの本質はコチラの路線なのかもと思えます
アルバムの中で一際異彩を放つ一曲


WITCHKILLER - Day of the Saxons ★★ (2016-01-11 12:59:50)

カナダはオタワ出身の4人組による1985年リリースのEP。メタルブレイド発らしい硬派な正統派サウンドを披露、後にSPVからオブセッションの「Marshall Law」とカップリングでCD化されたりと(メタルブレイドからもCD化されています)、音楽性の類似点も高く、その筋のマニアならグッとくること間違いなし、シリアスでダークな重ぐるしさと疾走感を生かした「Day of the Saxons 」等は彼らの代表曲でしょう。もう少しキャッチーな分かり易さでもあれば一見さんにも優しいのですが、こういったサウンドを目指すバンドの美点は生かされているし、俺たちはメタルが好きなんだという空気感が何とも言えぬニュアンスを醸し出していますね。音質の悪さが平坦な流れを生み、ともすれば流れて行きそうになるのですが、マニアには強く訴える何かがあるように思いますね。


WITNESS - Witness ★★★ (2021-12-30 15:17:58)

女性シンガー、デビー・デイビス擁するアメリカンメロディアスハードロックバンドが1988年にリリースしたフルアルバム。作品はこれで終わったので知る人ぞ知る的な存在なのだが、ハッキリ言うとバンド感が全く漂わない。外部ソングライターの曲ばかりだし、参加メンバーにニール・ショーンやブラット・ギルズ、スティーブ・スミスといった名前もあり、もはや誰がメインのバンドなんだと訝しむラインナップ、デビー嬢を売り込むバンドなのかなぁと思ったりもするのだが、一応バンドのギターとして名を連ねるのはデイモン・ジョンソンである、デイモンと言えばBlack Star Riders、Thin Lizzyでギターを担当したし、幻の3枚目のアルバムを作るもお蔵入りしたDamn YankeesやAlice Cooperとのお仕事でも知られる実力者、さらにキーボードのジョーイ・ハフマンの後に成功者となる人物だったり、バンドとしてのポテンシャルはけして低いモノではなかった、それだけにカヴァーソング集みたいな作風に落ち着いたのがチョイと残念である。
しかし、逆を言えば粒だった楽曲はどれもが魅力に溢れており、ポテンシャルの高さを証明しているのだから皮肉なモノである。唄モノやメロディアスなサウンドが好物の方は必ずや楽しんでもらえる一枚でしょう。よそ行きとは言え全曲捨て曲無しの名盤と呼べる内容なんですよね。
このグループの魅力はハードな質感を残していること、リズム隊もしっかりしているしギターもハードワークな面をキープしている。豪華ゲストに目が眩まなくても十分にやれるバンドでした。もう一枚聴きたかったなぁ。そしてアメリカのバンドはレベルが高い。


WITNESS - Witness - You're Not My Lover ★★★ (2021-12-30 15:22:57)

ダルトンの曲として知られていますが
この曲のクレジットが凄い
Captain Kiddことジョン・ボン・ジョヴィ
The King Of Swingことリッチー・サンボラ
そしてデスモンド・チャイルドの3人で共作した一曲
悪いわけがありませんよね
耳を惹くフック満載のメロディと華麗なコーラスワーク
絵に描いたような売れ線ハードポップナンバー
女性シンガーの方がフィットしていますよね
もっと売れて良いし認知されるべきグループだったと思うなぁ


WIZARD - Bound by Metal ★★ (2011-01-12 19:35:44)

愛するべきB級感満載
ドイツ産正統派メロディックパワーメタルバンドの3rd
イマイチな演奏、たよりげのないVo、低予算な臭いがする音質と気になるところは沢山ありますが
そんなことはどうだっていい!どこを切ってもメタルな世界観に魅了されるのです
引き合いに出すならMANOWARの男臭さでしょうね
ツメの甘さも僕には愛すべき長所
1999年にこの手のサウンドを叩きつけてきた気概に男泣きです
ファンタジックな世界観も暑苦しい男臭さに染め上げ
やや一本調子ではあるが疾走感のあるサウンドはメタル魂を鼓舞し続けるでしょう
あら捜しは厳禁、時には愚直なまでの絵に描いたようなHM/HRサウンドに身を委ねたいものです


WIZARD - Bound by Metal - Bound by Metal ★★★ (2011-01-12 19:44:23)

アルバムのタイトルトラック
高揚感のある勇壮なメロディが印象的ですね
ドラマ性のあるミドルナンバー
じつに清清しいアレンジです
叙情味溢れる欧州産ならではフレーズも効いています
皆で肩を組みコブシを振り上げたくなります


WIZARD - Bound by Metal - Dark Wings ★★★ (2011-01-12 19:39:35)

キャッチーなメロディ
ツインギターのハモリ
僕は大好きですよ
イマイチ乗り切れないリズムも許します


WIZARD - Bound by Metal - Hammer, Bow, Axe and Sword ★★★ (2011-01-12 19:27:26)

B級感満載
ファンタジックな世界観を男臭さで覆い尽くしています
イモ臭さは最大級の褒め言葉
剛直な展開
タイトルを連呼するコーラスに目頭が熱くなります


WIZARD - Odin ★★★ (2024-01-04 23:42:34)

プロデュースにミキシング、ピート・シールクが裏方としてイニシアチブを握り制作されたコンセプトアルバム。エピック・パワーメタルなる言葉で紹介される機会の多い彼らだが、今作では今までの集大成のようなパワー・スピード・メロディの三種の神器を掲げ、パワフルなサウンドを轟かせている。
以前はもっとマイナーで、迫力的も足りなかったりするのだが、今作ではそういうイモ臭さというのか洗練されていなかった三流メタルな部分を改善、サビメロにも気を使いコーラスを重ねる事で親しみやすさと勇壮さも倍増、何よりサウンドメイクがメタリックになった事でパワフルさも増し強度も高まりました。今まで以上にメリハリを付けた事で、このバンドが伝えたかったドラマが明確になり親近感も沸きますよね。
でもドイツらしい生真面目さというか、規律正しい軍隊の行進みたいなリズムプレイがつまらないと感じるが、昨今のパワーメタル系にあるシンフォニックさというもを排除しているので、男臭いメタルな空気感を堪能出来る。
MANOWARのパワーメタルヴァージョンというべきド直球のメタルサウンドに、起伏をもたらしたプロデュース力に改めて舌を巻きましたよね。このバンドの欠点が利点になった瞬間、今までの金太郎飴スタイルからの脱却。一皮むけた印象を受けましたね。

基本、この手のスタイルは主食ではないので、芯喰った意見は思いつかないのだが、最近BROTHERS OF METALのような聴きやすいシンフォニック系メロディックメタルを聴き、あの手の親玉って、ドイツのバンドだよな。このWIZARDあたりがドンピシャの直系だろうなと思い、今作の事を思い出しましたね。最近のぬるいパワーメタルしか知らない若い人には、2000年の初等、グランジから続くメタル不遇の時代に、こんなジャリジャリしたメタリックサウンドで停滞するシーンに殴り込みをかけるバンドがいたことを知って欲しいですね。
ドイツのバンド、欧州の小規模やエリアでしか人気が無かったと言われるが、彼らが落とした種はけして少なくはなく後生に実を結びました。


WIZARD MASTER - Phasmatis ★★ (2022-07-24 12:12:29)

アルバムジャケットを見ているだけで音が聞こえてきそうです。イタリア産のスラッジ/ドゥームロックバンドによる1st。ファズの掛かった汚らしいギター、地ベタを這いずり回る酔いどれヘヴィグルーブ、その筋のマニアならばクラクラと目眩を起こしそうになる、陶酔感の強い音楽性を踏襲しております。ある意味、定番であり個性は見出せないのだが、70年代イタリアンホラー言いたくなるような、血糊べっとりのジャーロ映画路線を展開、胡散臭さがスタイリッシュに錯覚させる、狂気と何者も寄せ付けない疎外感、心理に侵食する偏執病的な音色に定番を見つける事が出来ます。
闇にうごめくカルトヘヴィロック、その押しの強いリフワークに似て非なるセンスを垣間見ます。まぁ、個性は薄めなのがドゥームあるあるなんですけどね。


WO FAT - The Black Code ★★★ (2014-08-26 20:04:29)

テキサス出身のトリオ編成によるストーナー系のバンドが2012年にリリースしたアルバム。全5曲46分のボリュームに慄きますが、頭をグルグルと駆け回り吐きそうなるくらいローファイサウンドが弾け出すグルーブは好きものにはたまらんでしょう。下品極まりない歪みを効かせたえげつなさも、ウネリを上げる泥臭くヘヴィなリフワークも延々と続く熱の籠ったフリーフォームなプレイも相当な気合いの入りよう、砂埃を上げながら地鳴りの如く響き渡るリズムプレイの生々しいドライブ感に酔いどれ気分も満載と、アメリカ産らしいベッタリと塗りつぶした暗黒面はありませんが、乾いた音像が激しい衝動性と供に豪快に吠えていますね。子供っぽい分かりやすさは皆無ですがへヴィでサイケでブギーな懐古主義で終わらない2000年の70年代風サウンドを前に理屈抜きで楽しみたいです。


WOLF - Count down ★★★ (2023-02-09 00:30:39)

ライブ会場で限定配布したウルフ幻のシングル。勿論CD化などありません。
この一曲のみです。いやー遂に手元に音源がきましたね。この出会いは感動ですよ。
関勝美、山波孝至のリズム隊が最後に残した音源というのも激レアですが、メロディアスなミドルナンバーというのも美味しい。相変わらず松本が歌うメロディラインが凄くエエのよね。
そろそろ、インディーズ界に残した2枚のアルバムを再発して欲しいねぇ。勿論、この曲をボートラでね。


WOLF - Roll over ★★ (2007-08-04 11:01:00)

デモテープを集めてCD化した作品です 彼らの魅力を余す事無く伝えた名盤です
第一期メンバーの楽曲の方が充実しています 因みにベースの関勝美は現在jill'projectoで活躍しています 様式美マニアは共に要チェックですよ
彼らの代表曲でもある疾走ナンバー⑤泣きのパワーバラード⑥これは松本無しには成立しない名曲です!ギターソロも泣きまくりです!!ギターソロがら始まる⑦ リリシズム溢れるキャツチャーな唄メロが魅力の⑩ これまたノリのいい② スピーディーな③
と魅力的な楽曲が目白押しです 正直全曲オススメ 様式美マニアならマストアイテムだと思います


WOLF - Roll over - Anyplace ★★★ (2008-03-04 06:42:24)

メロディアスかつキャッチャーな哀メロナンバー
叙情的な黒木のテクニカルなギタープレイが素晴らしい
サビで聴けるギターハーモニーの美しさにうっとりです
エンディングまで聞き逃せませんよ


WOLF - Roll over - Bule Flyer ★★★ (2008-03-04 06:51:19)

キャッチャーなメロディと適度なパワフルさが程よい様式美ナンバー 松本の伸びやかな歌唱を活かした名曲です。
水戸黄門の印籠の如く待ってましたと掛け声を掛けたくなる黒木のスリリングなギターソロに悶絶です。この高揚感のあるナンバーたまりません


WOLF - Roll over - Cry of Silence ★★ (2008-03-04 07:04:04)

パワフルかつストレートな様式美ナンバー
泣きの疾走感がカッコイイです
楽曲に埋もれることの無い歌があるから様になっているのです
日本人云々で彼らが無視されているのなら残念です
是非とも聴いてもらいたいですね


WOLF - Roll over - Gettin'high Through the Night ★★★ (2008-03-04 07:01:00)

ノリの良いグルーブ感のあるミドルナンバー
こういったナンバーをさらりとカッコよく決めてくれる彼らの演奏レベルの高さに唸らされます
松本の独特の節回しも様になっていてカッコイイですね


WOLF - Roll over - Realize ★★ (2008-03-04 06:47:02)

哀愁のミドルナンバー
松本のメロウな歌唱が実に素晴らしい


WOLF - Roll over - Standing with Shout ★★★ (2008-03-04 06:56:22)

パワフルかつメロディアスな様式美ナンバー
スリリングなインスト陣のプレイがカッコイイです
初期の臭いを残すギター弾きまくりの名曲ですね
確かに西川のベースラインは印象的ですね


WOLF - Roll over - Stay Close Tonight ★★★ (2008-03-04 07:08:26)

松本の憂いを帯びた歌声を活かしたメロウなミドルナンバー
メタル然とした力強さを失っていないのが秀逸ですね
サビメロの美しさにほろっとさせられます
黒木が速いだけのギターリストではに事を知らしめるに充分なエモーショナルな泣きのギタープレイが堪能出来るのが聴き所か?
個人的には松本の唄に惹かれますね


WOLF - Roll over - The Shadow of a Shade ★★★ (2008-03-04 06:38:33)

欧米諸国の速弾きブームに応呼する様に日本からも沢山のギターヒーローが現れたのですが、テクニックのみならずメロセンスやリフの構築美等で他のギタリストとは一線を画す黒木政彦のギタープレイが堪能出来る初期ウルフの代表曲です。強引なまでの弾きまくりが単純にカッコイイパワフルなウルフ流の様式美サウンドが凝縮された攻撃的な疾走ナンバー
このサウンドに負けじと対峙する松本龍以の存在感は見事だ


WOLF - Some Asupects of the Moment ★★ (2007-08-04 10:47:00)

wolfのインディーズから出た1stフルアルバムです
リズム隊が西川健と堀江睦男に代わり制作されました
ここでも主役はVoの松本だと思います 英詩の乗せ方が気にはなりますが
見事な歌いっぷりです 唄メロも魅力的で彼独特のセンスが伺えます
メロディアスな⑤は西川作でいままでに無かったタイプの曲だし
ノリのいい⑥ 泣きのパワーバラード④ 彼らならではの様式美ナンバー⑩がオススメ
レインボータイプの音楽が好きな人は聴いて損はしないと思います


WOLF - Some Asupects of the Moment - All is over ★★★ (2008-02-26 03:49:52)

エモーショナルな泣きのギターと
松本のメロディアスな歌唱が絶妙なバラード
この適度な湿り具合がたまりません


WOLF - Some Asupects of the Moment - Beyond the Horizon ★★★ (2008-02-26 03:30:06)

メロディアスな歌唱が印象的な様式美ナンバー
相変わらず松本の唄は素晴らしいですね
スローダウンしてからのマイケルシェンカー風のギターソロがカッコイイです


WOLF - Some Asupects of the Moment - Fighting Distraction ★★ (2008-03-02 14:39:07)

憂いのある歌声とキャッチャーな唄メロが耳を惹く様式美ナンバー メロディアスなギターソロとリフの構成が美しい


WOLF - Some Asupects of the Moment - I Spend a Lonely Night ★★ (2008-02-26 03:36:36)

哀愁のパワーバラード
黒木の泣きのギターも良いけど
やはり正統派は唄が命
叙情的なメロディを情感を込めて歌う様が見事な一曲です


WOLF - Some Asupects of the Moment - Impression ★★★ (2008-02-26 03:43:39)

メロディアスな疾走ナンバー
松本ならではの唄メロが印象的です
高揚感のあるギターソロも良いです


WOLF - Some Asupects of the Moment - Never Surrender ★★★ (2008-02-26 03:52:58)

叙情性を兼ね備えたパワフルな疾走ナンバー
やはり松本の歌唱は素晴らしく
一聴してわかる独特のメロセンスが印象的です
メロディアスなフレーズを攻撃的なギターが奏でる
様にグッとくるものがあります。


WOLF - Some Asupects of the Moment - Nobody's Going down ★★★ (2008-03-02 14:42:57)

ノリの良いシャッフルナンバー
松本の湿り気のある唄がカッコイイです
黒木のギターも速さだけではないと言う所を魅せてくれています


WOLF - Some Asupects of the Moment - Ray-na ★★★ (2008-02-26 03:41:14)

ベース西川のペンによる歌謡テイスト満載の叙情的ながらもキャッチャーさを兼ね備えている
彼らの新しい魅力を伝える一曲です
こうした曲も根っこにHM/HRがあるから様になっているのです。
松本は本当に唄が上手い


WOLF - Some Asupects of the Moment - Run to the Light ★★★ (2008-02-26 03:33:44)

松本の憂いを帯びた歌唱をいかしたメロウな様式美ナンバー
今アルバム全体に言えることですが松本の唄をメインに制作されていて黒木のギターはここぞと言う時に出てきます
この曲で聴ける爽やかなメジャー感のあるソロプレイには驚かされました。彼らの新境地をうかがわせる一曲です。


WOLF - Some Asupects of the Moment - Star Light ★★★ (2008-02-26 03:47:51)

哀愁のある叙情的な様式美ナンバー
憂いを帯びた松本の歌唱が絶品で
日本人的な甘さのあるメロディを
しっかりと歌いきっているのが印象的です
ソロも良いけど
エンディングで聴けるフィーリングを失わない
メロディアスなギタープレイもカッコイイです


WOLF - Wolf ★★ (2007-08-04 10:34:00)

パワフルな正統派のHRバンドの記念すべき1stミニアルバム
マイルドな中音域を生かし朗々と歌い上げる松本とテクニカルなプレイが売りの黒木政彦の二人が中心の様式美バンド
黒木のギターは速弾きだけのテクひけらかしタイプではなく
扇情的なメロディの構築が上手いメロディメイカーだと思う
なんと言ってもwolfの最大の魅力は松本の唄だと思う ハイトーンで逃げる事無くキッチリと歌う様は見事 是非再結成してもらいたいバンドです
2003年にビクターから待望のCD化再発に思わずガッツポーズが出ました
これで彼らの名曲flying higherを聴くのにビデオを再生させずにすむのだから
デビュー当時はガンズやモトリーが全盛期だったので
いわゆる様式美系はダサかったのである 過小評価されてるなぁ 日本人だしね


WOLF - Wolf - Catch Your Mind ★★ (2008-07-09 18:15:38)

メロディアスなミドルナンバー
躍動感溢れるリズム隊のプレイもカッコイイですね
フックに富んだメロディを歌う松本の歌唱は素晴らしい
扇情的なフレーズを奏でる黒木の泣きのギターも印象的ですね


WOLF - Wolf - FLYING HIGHER ★★★ (2007-08-04 11:19:54)

ドラマティックなイントロに導かれ始まる疾走ナンバー
引っ張ってからのギターソロのカッコよさ
そして印象的なVoと様式美ならではの魅力に溢れた名曲です


WOLF - Wolf - HRART BEAT ★★ (2008-07-09 18:20:09)

軽快なノリが心地よいシャッフル調の疾走ナンバー
こういったナンバーをサラリとやってくれるのが
彼らの懐の深さでしょう


WOLF - Wolf - LET'S GET TO FIRE ★★ (2008-07-09 18:17:36)

哀愁すら漂うパワフルなミドルナンバー
松本の歌うメロは魅力的だ


WOLF - Wolf - LOVING YOU ★★★ (2007-08-04 11:05:35)

全てが素晴らしい このセンスが認められないとは…
黒木のギターもさることながら やはり主役は松本の唄です
やはり様式美は唄が命ですね


WOLF - Wolf - RUNNING FOREVER ★★★ (2007-08-04 11:07:22)

汗が吹き出るほどの黒木のギタープレイが圧巻です


WOLF - Wolf - RUNNING FOREVER ★★★ (2007-08-04 11:13:35)

テクニカルな黒木のギタープレイが素晴らしい
ただ速いのではなくキッチリとメロディを奏でる事の出来る
人だからこそ凡百のギタリストとは違うということを見せ付けてくれている それに負けじと対峙している唄があることが素晴らしい 一聴して分かる声とメロセンスに脱帽です


WOLF HOFFMANN - Classical ★★★ (2019-05-21 17:49:49)

クラシックとロックの融合。どちらかと言えばクラシック的なエッセンスの方が強めなのかもしれないが、元曲良さを殺さない丁寧なギタープレイの数々に唸らされました。有名な曲も多くタイトルは知らないけど聴いたことあるというのが多いのも好印象。
ウルフの非凡な才を嫌みなく見せつけているのが憎い。
かつてウルフはリッチー・ブラックモアの後継者だ、みたいは評価があったのだが、個人的にはそこまでとは思えなかったのだが、ここで披露した繊細なタッチを聴けば、そういう意見は頭から受け入れる事が可能ですね。

ネオクラシカルと言えば、インギーを思い出す方も多いのでしょうが、ここで聴けるバロック/フーガサウンドこそ、クラシカルと言う言葉がピッタリと当てはまるのでしょう。インストものだし、クラシックがベースですから、ロックの持つ熱量は少なめです。
それだけに、なかなか通して聴くのはしんどいと思う方も多いでしょう。それでも、完成度の高いアレンジとウルフのリッチー風味満点のリードプレイ&リリカルなタッチに聴き惚れます。

ここ数年ネオクラ系はほとんど聴いていませんが、このアルバムはわりかし手に取る機会も多かったですね。


WOLF SPIDER - Drifting in the Sullen Sea - Drifting in the Sullen Sea ★★★ (2010-06-29 03:00:04)

メロディアスなスラッシュ/パワーメタルナンバー
ドラマティックな展開が聴き手を魅了します
間口の広がった今作を象徴するアルバムのタイトルトラック
聴き応え十分のないようです
派手なギタープレイも印象的だし
ベースが良いよね


WOLF SPIDER - Wilczy Pajak ★★★ (2018-06-04 14:25:14)

1987年に本国ポーランドでリリースされた記念すべき1st。2009年にMetal Mind ProductionsからCD化されたのはチョイとした事件でしたね。アルバムタイトルはバンド名のポーランド語。したがって歌詞もポーランド語です。
そういった事象がマイナスに働く要素もあるかも知れませんが、東欧圏由来の荒涼としたメロディとスラッシュならではの激烈なスピード感が混然一体となり突っ込んでくる様がなんともカッコいい。テクニカルスラッシュとジャンル分けされた彼等だが、1stの時点で、既にその魅力を確立。
ただ速いだけではない、トリッキーなフレージングや構成力の高さに彩られた暴れ倒すギター、それに負けない強烈リズム隊のテクニカルさ、そして歌い込めるカミソリシャウトのキレ味、デビュー作とは思えない完成度の高さに、バンドのポテンシャルの高さを窺い知ることが出来ます。
今やスラッシュ勢のリバイバルブームも凄い勢いだ、この質の高さは今でも十分に通用するでしょう。再評価されるバンドだよ。


WOLF(U.K) ★★★ (2012-02-08 07:20:34)

我らがMAUSOLEUMレーベルから1984年リリースの1st
WOLFと言うなのバンドが沢山ありますが彼らはイギリスのバンドです。
所謂NWOBHMなわけですが直線的なノリと湿り気たっぷりなメロディラインとの絡みが独自の色合いと時代性を感じさせ、ペシャンペシャンの軽い音質もなんのその、ツインギターが奏でる適度な憂いを帯びた哀愁の英国風メロディアスHM/HRサウンドに僕はグッときましたね。まさに濃淡のコントラストが素晴らしい青色のアルバムジャケットまんまの世界です。


WOLF(U.K) - EDGE OF THE WORLD ★★★ (2012-03-18 15:22:59)

WOLFと言う名のバンドが沢山ありますが元々はBlack Axeと言うバンド名で活動していた彼らが、ベルギーのMAUSOLEUMレーベルから1984年に1stアルバムをリリース。所謂NWOBHMなわけですが直線的なノリと湿り気たっぷりなメロディラインとの絡みが独自の色合いと時代性を感じさせ、ペシャンペシャンの軽い音質もなんのその、ツインギターが奏でる適度な憂いを帯びた哀愁の英国風メロディアスHM/HRサウンドに僕はグッときましたね。総じて軽いミックスに目眩も覚えますが、曲によって目立ちすぎないキーボードが奥行きを広げ楽曲に鮮やかな彩を添えているのも見逃せませんね。線は細いが淡い情景が浮かぶ英国テイストに望郷心をくすぐられます。


WOLF(U.K) - EDGE OF THE WORLD - EDGE OF THE WORLD ★★★ (2012-11-14 18:18:18)

アルバムのオープニングナンバーにてタイトルトラック
仄かに憂いを帯びたメロディライン
シンプルなビートにリフワークと
NWOBHMなサウンドですね
イントロがええわ


WOLF(U.K) - EDGE OF THE WORLD - HEAVEN WILL ROCK'N'ROLL ★★★ (2012-11-14 18:23:57)

シンプルだが心地よいシャッフルナンバー
淡い色合いがにじみ出ています
力強さと繊細さの描き方が独特ですね


WOLF(U.K) - EDGE OF THE WORLD - HIGHWAY RIDER ★★★ (2012-11-14 18:21:05)

適度な湿り気と疾走感
これぞNWOBHMの魅力ですかね
攻撃性よりも叙情性がバンドの肝か?
独自のカラーを打ち出していますね
回転するリフワーク
①から間髪入れずに始まるのも好き


WOLF(U.K) - EDGE OF THE WORLD - MEDICINE MAN ★★★ (2012-11-14 18:42:44)

ドラマ性を感じさせる展開とコンパクトさ
キーボードの導入が世界観に広がりを持たせ
自らが求めるカラーを明確に打ち出すことに成功
これぞWOLFな哀愁のNWOBHM路線を示していますね


WOLF(U.K) - EDGE OF THE WORLD - RED LIGHTS ★★★ (2012-11-14 18:39:19)

アルバムの中で唯一ストレートに疾走する一曲
派手目のギターソロも決まっていますね
動きの多いベースラインも聴きどころ


WOLF(U.K) - EDGE OF THE WORLD - REST IN PEACE ★★★ (2012-11-14 18:32:57)

地味ですが味わい深いですね
若い頃は理解の出来なかった渋い世界観です
英国的な湿り気と哀愁のハードサウンドに引き寄せられます


WOLF(U.K) - EDGE OF THE WORLD - SHOCK TREATMENT ★★★ (2012-11-14 18:27:13)

回転する力強いリフ
憂いを帯びたメロディ
彼等らしい哀愁のミドルナンバー
渋いわ


WOLF(U.K) - EDGE OF THE WORLD - TOO CLOSE FOR COMFORT ★★★ (2012-11-14 18:36:33)

煮え切らない湿度の高いメロディと
モヤモヤした音像こそ当時の空気を感じさせてくれます
英国ならではの味わいにニヤっとさせられますね


WORLD WAR Ⅲ - World War Ⅲ ★★ (2014-12-16 13:59:06)

フランスのレーベルAxe Killer Recordsから1985年にリリースされた1STミニアルバム。おそらく第三次世界大戦をテーマに書かれたと思われる楽曲の持つシリアスな雰囲気を楽曲に反映させヘヴィなミドルナンバー中心にバラードなどを放り込み、じっくりと聴かせる7曲入りのミニアルバム。やや高い声のシンガーに重みはないかも知れませんが、力任せでは味わえない説得力のある演出とマイナー調の楽曲は聴き応え十分、⑥ではノリの良いスピードナンバーも用意されているので拘りのシリアスなヘヴィサウンドと丁度よいテンポが織りなす王道サウンドに懐古的な感情を揺さぶられます。やや単調なリフワークなれど、低音の迫力不足もなんのそのスリリングな曲調は魅力的ですよ。


WRABIT - Tracks ★★★ (2022-01-26 01:49:07)

本日、めでたく3枚とも国内盤が再発された幻のメロディアスHM/HRバンドの2枚目。音楽ストリーミングサービスで楽しめる状態ではありますが、ファンなら手元に置いておきたいと思うでしょうね。
壮麗なメロディと耳なじみの良いキャッチーさを際立たせるハードネス、その絶妙なバランスは明るく脳天気では無い真面目な作風を貫いているので最後までテンションが落ちることなく楽しめる仕様になっている。ソフトケイスされたサウンドなのに、シリアスな空気から生み出される独特の間合い、その緊張感がロックな耳を捉えてはなさい。アレンジにも気を配りサラリと流れそうなサウンドなのに、グッとふんばり刺激を与えてくる。
本当に素晴らしいIQの高い音楽性を披露、でもアホでも楽しめる親しみやすさが最大の売りである。エモーショナルを讃えた歌声と壮麗なコーラスハーモニー、心も穏やかに清々しい気分をたっぷり味わいながら、涙は心の汗だと言わんばかりに涙腺を刺激と、メロディ派ならば優しいショックに打たれて安楽死となるでしょう。
唄を頂点に見据えたバンドサウンドはバラエティ豊かな楽曲を用意、作業用BGMにしようものなら気になって逆に仕事が止まるでしょうね。玄人も唸らせるアレンジセンスに見入りますよ。


WRABIT - Tracks - Bare Knuckler ★★★ (2022-01-26 01:53:11)

イントロから凄いです
前作の流れからドカーンと始まる感じがエグい
その壮大なアレンジセンスを耳馴染みよく聴かせた手腕に脱帽
ドラマティックなサウンドが一陣の風となり
心を晴れやかにして過ぎ去っていきますよ
上手い歌とツボを押さえたアレンジ
皆が主役となり叩き出すバンドサウンドの凄みたるや
何度聴いても興奮させてくれる
大衆性があるのにメンバーがバトルしているようで面白い


WRABIT - Tracks - I'll Never Run Away ★★★ (2023-07-30 20:19:58)

STYX風ですよね
スケールの大きな曲です
コンパクトにまとめていますねぇ


WRABIT - Tracks - Run for Cover ★★★ (2023-07-30 20:13:33)

このバンド屈指のハードナンバー
エッジの効いたギターリフと派手目のリードプレイ
力強い歌声も頼もしい限り
いかにもカナダらしい雄大で大陸的なリズムと華麗なメロディ
軟弱に聴かせないが親しみやすいポップセンスも導入した名品
掴みとしては予想を裏切ってきたので今作に対する掴みとしては最高でしょう
このアルバムどうなるの?大正解ですよね


WRABIT - Tracks - Soldier of Fortune ★★★ (2023-07-30 20:25:32)

前作とは趣向を変えてきたのかなぁなんてイントロ聴くと思うのですが
歌が始まった瞬間に哀メロの世界へと一気に引きずり込みます
硬軟のバランスに秀でた一曲
いいフィーリングの歌ですよ
バンドアレンジも流石
良いバンドですねぇ
コーラスの使い方もSTAX風でしょうか?
先を読ませない展開も良いですねぇ


WRABIT - West Side Kid ★★★ (2018-05-10 14:01:02)

デビューからコンスタントにアルバムをリリースしてきたカナディアンメロディックHM/HRバンドWRABITによるラスト作にて勝負の3枚目。一年毎に作品を出しているのですが、どれも良質な作品ばかり、その尽きる事のないセンスと創作意欲に頭が下がるのですが、結局商業ベースで成功することなく解散へと向かう事に。
彼らのカタログは1stが正規品として1993年にCD化されたのみ、その流通の脆弱さが知名度の低さに繋がっているのだが、メロディ派を自負する方なら間違いなくチェックして欲しいバンドです。
特に今作では今までの集大成とも言える幅広い音楽性を披露、躍動感の溢れるロックなリズムをキープしつつ、軽やかなポップセンスを際立させる事に成功。そんな甘口な楽曲群の中にもパープル風味のあるSing Boyのような、このバンドらしいハードサウンドを用意したりと、一切の手抜かりなどない楽曲が目白押し、キーボードのフィーチャー具合も上々に、絶妙なバランス感覚で一気に聴かせてくれます。
随所に施される哀愁のメロディと爽快感、でも泣かせる扇情的なフレージングの旨味、コテコテのクサクサにならないのはカナダのバンドだからだろう。一本筋の通った音楽性を貫いてきたバンドの強みを強烈に感じます。

透明感のある歌声だが力強さも完備したルー・ナデーの歌声も、職人肌のギタリスト、ジョン・アルバーニのコンビネーションも抜群だっただけに、今作を残して解散した事が悔やまれます。今もって正規品の再発がない幻のバンドWRABIT。一部のマニアだけが知るバンドで終わって欲しくない実力派ですよ。


WRABIT - Wrough & Wready ★★★ (2016-08-20 13:57:45)

BURRN!!の藤木氏が事ある毎にプッシュしていたカナディアンメロディアスHM/HRバンドが1981年にリリースした1st。STYX、TOTO、FOREIGNERといったメロディックロックサウンドと比肩出来るクオリティの高い楽曲が目白押し、ロックな躍動感を失わないアレンジは軟弱に陥りがちなスタイルの音楽を瀬戸際でセーブ、所謂雄大な大陸的ノリを効かせつつも埃っぽくならぬよう洗練されたメロディを導入、繊細なハイートーンヴォイスと滑らかなギターサウンドと爽快な風を吹かせる事に一役も二役も買っている鍵盤楽器が織りなす魅惑のカナディアンロックに、心の底から根こそぎ持ってかれます。メロディ派は勿論必聴の一枚ですが、唯一CD化されたのが1993年リリースの日本盤のみという幻の一品、僕はリリース時に買いましたが、中古で云万円の価値になっていて驚きました。そして20年くらい前に北海道の片田舎のゲオにて250円で売っているのを発見して即購入した事を覚えています。リプロ盤は輸入盤店でも手に入るので(ボートラ3曲入りらしい)拘らないメロディ派の方は是非ともチェックして欲しい一品です。


WRABIT - Wrough & Wready - Anyway Anytime ★★★ (2016-08-09 17:41:01)

哀愁たっぷりのメロディに胸キュン必死
このバンドの魅力をギュッと閉じ込めた一曲
メロディ派は必聴の名曲


WRAITH - Danger Calling ★★ (2020-04-27 18:58:37)

英国の5人組によるグラム系のHM/HRバンドの1st。一応はメインストリームよりの音楽性だろうが、一頃、巷に溢れかえっていたガンズクローンとはチョイと違う匂いを発散している。ソリッドで毒気のあるサウンドは、アメリカのバンドほど、明るくなってはおらず、そのどんよりとした音楽性は、英国のロックバンドだなぁという空気が充満している。プロデューサーにピート・ウェイとローレンス・アーチャーの名前がクレジット、この二人が、どこまで関与しているかわ分からないが、ここで聴ける古典ロックに根差した退廃的でルーズなサウンドと、投げやりなスタイルが絶妙な空気感を生んでいる。

その姿勢はThe Troggsのカヴァー⑤にも表れており、原曲に流れるトゲのあるポップサウンドを自分たちのモノにしているもが印象的だった。狙ってこうなのか分からないが、生々しく荒々しいミックスはいい意味でラフさを強めており、重量感のあるリズムとブレンドされることで独自性を高めている。個性的なサウンドではない分、こういう作り込みは正解と言えるだろう。
でもスッキリとしたミックスで仕上げても悪くないように聴こえる。ようは好みの問題ですね。


WRATH - Fit of Anger ★★★ (2021-02-23 22:01:48)

いきなりメイデンよろしくなオープニングナンバーが登場、その手の正統派HM/HRサウンドを墓標とするバンドなのかと思ったら、いい意味で裏切ってきます。スラッシーな刻みが耳を惹くスピードナンバーに、力技でねじ伏せるミドルナンバーありと、楽曲は多様性に満ちており、もう少しバランスの良い音質なら、このバンドの魅力は更なる強度とダイナミズムをもって聴き手を圧倒していたでしょう。
唄い切れていないシンガーも問題だが、全ては分離の悪い音質が足を引っ張っている。実に残念です。
そういうマイナーメタルあるあるを受け入れれるマニアなら無問題、無頼なコンクリートメタルに、情熱的な情緒も盛り込み独自性をアピール、荒削りな面さえも味方につけ勢いのみならず、説得力のあるアイデアで魅了できるのが最大の聴きどころだろう。
猛るヘヴィメタルのうねり、眼光鋭く威嚇する本格派のサウンドは今なお引き付ける魅力がありますね。


WRATH - Nothing to Fear - When Worlds Collide ★★★ (2021-10-11 03:31:20)

切迫感に満ち溢れたヨーロピアンスタイルのパワフルメタル
でもアメリカ産なので濡れているが湿っていない独特のコクリートサウンドを披露
歌い手がイマイチ切れていないのをバックがフォローしている
場面展開も多いのだがヌルイ音質が損してるなぁ


WRATHCHILD - Stakk Attakk ★★★ (2017-04-02 13:07:42)

ケバケバしいロックスが懐かしい、イギリスの出身のグラム系HM/HRバンドの1st。1988年にCD化された時にジャケットが差し替えられたのですが、オリジナルの持つトゲトゲのケバケバしい奴の破壊力は忘れられませんよ。
サウンド的にはPOISONのようなパワーポップスタイルに初期MOTLEY CRUE辺りが醸し出した退廃的なムードに包まれたグラマラスなハードサウンドを掛け合わせ、そこに本当は素行の正しい英国人らしい生真面目さが加わり、わりとしっかりとしたサウンドメイクを施されています。陽性なノリのよさ、コマーシャル性を高めた楽曲は洗練されたイメージも手伝い、過度にやり過ぎる傾向の高い音楽性の中でも、バランス良く聴かせる一品として愛聴しています。このアルバムを聴き真っ先に思い出されるのは、Pretty Boy Floydなので、その辺のサウンドに愛着を覚える方にはグッとくる要素も高いと思いますよ。ポップなんだけど、ハードで身体の悪そうな毒気のあるサウンドにロックな精神性を感じますね。


WYTCH HAZEL - II: Sojourn ★★★ (2019-10-20 22:38:20)

イギリスのランカスター出身の真正NWOBHMサウンドを継承するバンドの2枚目。この音のリリースが2018年と言うから驚きであるが、彼らは単なる懐古主義ではなく、この時代のサウンドを本気でリスペクト、そして現代のフィルターを通して、無理無駄のないスタイルで鳴らしているから、所謂NWOTHM群の寄せに行ったとは違う強烈なアイデンティティを誇示しているのが強い。儚くも美しい幽玄な音色、英国的なフォーキーさも絶妙に絡み、英国のバンド特有の湿り気と哀愁美が聴き手の感性に切り込んできます。
好きモノにはたまらない伝統を継承する音楽性、扇情的な泣かせもフレージングを従え必殺のハモリを武器に迫ってきます。例えるならWishbone Ashのメタルヴァージョンと言えば良いのか、その基本的な英国トラッド、フォーク路線に重きを置く音楽性など、近いものがあると思いますよ。懐古主義で片付けられない本気のレトロサウンド、その旨味はマニア以外にも訴求するだけの魅力はあると思います。


WYTCH HAZEL - III: Pentecost ★★★ (2023-04-22 01:10:59)

フォーク・トラッドと言ったクラシックサウンドを基調とする英国産HM/HRバンドの3枚目。メイデン、JP、UFO、ジェスロ・タル等のバンドからの影響も顕著な古典サウンドは実に甘美な世界観を演出、ロマンティックなメロディと甘美なサウンドメイクはフルーティーは味わいと表現したくなるほど、糖度の強い香りがいつまでも余韻として残ります。
前作では割とスローナンバーが多めで、若干ダレるという欠点があったのだが、今回はこのバンドの持ち味と言える英国フォーク・トラッドサウンドを前面に押し出し、このバンドが醸し出す黄昏流星群な人生の薄暮を思わせる、アナログサウンドにグッと引き寄せられるでしょうね。
前作よりも統一感を強めた今作、ドラムの音は好きになれないが、メロトロンとか似合うよなぁ。
年中季節は秋、そんな枯れた味わいのサウンドなんです。歌詞の意味が分かれば印象も変るのでしょうが、ワタクシ全然英語はダメでして、何十年メタルを聴いてもリスニングもヒヤリングも成長しません。


WYTCH HAZEL - IV: Sacrament ★★ (2023-11-27 01:31:55)

今作リリース前に何度かシングル盤をリリース。重複しているのだが最後に出たSTRONG HEARTには今アルバムに4曲収録されている。それを聴きある程度、予想は立ってのだが、個人的には進んで欲しくない方向に傾いてしまった。
幽玄的な響き、赤く染まる秋空の夕焼け、そんな望郷心をくすぐるセンチメンタルなサウンドが売りだった。フォーキーさ、ウイッシュボーンアッシュの名盤に属するような湿り気を帯びたメロディと泣かせの旋律、扇情的なムードタップリのツインギターに、風に吹かれ揺らめく落ち葉を見ているような、悲しい気持ちを味合わせる独特の風合い、そのムードを上手くメジャー感を持たせたのが前作。巧みなモデルチェンジは違和感がなくメリハリを効かせ自分たちの型を見せたと思える。
ある意味、明確な成長というのか音楽性の変遷を見せつけたのだが、今作は前作の延長線上にあるが曖昧であり技術や、個性で勝負しているバンドではないので、こういうハードさを前に出した展開は、個人的には残念である。
まぁ彼らの真骨頂とも言えるDigging Deeperみたいな曲があるのだから、こういう成長というのか間口を広げ、よりメジャー感を強めたのは商業的に異論は無い。
ただ初期の世界観に魅了された人はフォーキーさの減退、そしてファットになったギターサウンドから繰り出される音像に違和感を覚える人は少なくないだろう。しかし⑥⑦の流れも、このバンドならではなのだが、この手のサウンドを愛聴している身としては、ハッキリ言うと皆が共有するアイデアの流用でありオリジナルティの減退も同様にマイナスに働いている。

今作における最大の評価は前作の延長線上にある、姉妹盤であり順調な成長が止まって見えるかに尽きる。泣かせのギターは満載だ。もうメロトロンは聞こえてこない、相変わらずドラムの音は好きになれない。線の細い歌声も枯れ線だから生きるが、ダイナミックさの増したハードサウンドでは弱い。思わぬ形で欠点を露呈することになったが、マンネリ化するのはまだ早い、お得意のシケシケな泣かせのNWOBHM仕込みのフォーキーロックによる孤高の世界観を見直して欲しい。

一般的な感覚で行けば、今作のメジャー感は素晴らしいものである。正直言えば、初めてこのバンドに触れるならば今作が相応しいと思える。雰囲気も今まで通りだし先人達からの影響をモロに出している。それだけに前回と同様なタイプのオープニングナンバーは芸が無い、あと④はシングル向けを狙いすぎ、でもメジャーで成功するのは、この手の曲を作れる技量は必要。難しい問題だ。

ケチのつけようがない素晴らしい作品なのだが、マイナーな存在の彼らが色気を出すのを素直に喜べなかったワシの耳がおかしいということです。こっちに言って欲しくなかったなぁ。音の軽さがマイナスなのよ。それまでも感じていた手作り感がハンパ無いのよ。前作との違いが薄いのよ。まぁ成功しているから続編が作れるのかと前向きに捉えていますが、定番化するのはもう少し後で良いね。妙に甘ったるいサウンドメイクもねぇ。


WYTCHFYNDE - The Awakening ★★★ (2021-02-18 20:29:48)

Witchfyndeの3枚目と4枚目で唄っていたルーサー・ベルツがシンガーを務めるバンド。名前がクリソツなんで参加メンバーもWitchfyndeから二人という事で、猛烈なバッタもん感が漂いますが音楽性は名に恥じぬ正調ブリティッシュメタルを披露。正にNWOBHM降臨と言った内容にマニアならグッと惹き寄せられるでしょう。
本家も同時期に再始動していただけに、ややこしい事は間違いないのですが、リフ、リズムと屈強なサウンドを構築、そこに流れる英国的な情緒と哀愁、その相反する魅力がスクラムを組み、一点突破で攻めてくるのだからマニアならずとも腰を上げたくなるでしょう。
ミステリアスな空気を上手く引き継ぎ、より80年代的メタルスタイルで昇華したサウンドは、当時よりも勢いがありNWOBHM出身としての真骨頂とも言うべき魅力を発散、Ghost Dancerなどは弾けるリフと親しみやすいメロディ、軽やかに走るがリズムはバキバキ系、もっと深みのあるミックスの方が好みだが、呪文みたいなコーラスも出てきたりと、このバンドらしいオカルトテイストも盛り込み、目新しい魅力がある。その合間に古典的メタルをガッツリとやり込む、JP仕込みの王道路線を支持する方なら大いに楽しんでもらえるでしょう。
結局、このバンドはこれ一枚で終わり、活動も短命。そしてシンガーのルーサーは、現在Witchfyndeに戻っているのですから、何とも言えないですよね。


War Machine - Unknown Soldier ★★ (2016-06-13 13:21:49)

NWOBHMが斜陽を迎えつつある1983年に結成されたニューキャッスル出身の4人組が1986年に、あの悪名高きNeat Recordsからリリースした1st。エッジの立ったテクニカルなギターを中心に複雑な構成とシリアスなサウンドを聴かせる音楽性は、単純に走るわけでも愛想のいいキャッチネスさもない、英国風味のシリアスなサウンドを披露。Neat由来の音質の酷さ、立体感のない音作りは、ダイナミズムに欠けイマイチ、この手の音楽を伝えるのには迫力不足だが、ギター、ベース、ドラムと随所に魅力的なプレイで場面場面に拘りの展開を見せている。あとは紅一点の女性シンガーの受け入れ方が聞き手の評価を分ける最大の要因、個人的には線の細いセクシー系の歌声、終始気持ちが悪いキーでべったりとした歌メロを歌い、なんとも噛み合わせが悪く、楽曲のテンションをダダ下げているのです。例えるならJ-POP界において数々のヒットを飛ばした『JUDY AND MARY』あの奇抜なメロディラインをのっぺりと歌い上げる凄さを思い出すし、笑点の新メンバーに親の七光以外に売りがない三平が選ばれたようなミスマッチ感を誘発していますが、そんなの関係ねぇとオッパッピー出来る英国産メタルマニア及びNeat Recordsに目がない猛者にはたまらんモノがあるでしょう。ちなみにギタリストのスティーブ・ホワイトさんは1992年リリースのVENOMのアルバム『The Waste Lands』に参加してますのでやはりマニアはチェックしたくなりますよね


Warhead - Warhead (2016-01-09 15:43:56)

2011年に他界した元MOTORHEADの『ワーゼル』ことマイケル・バーストンに、TNAK、WARFAREのアルジー・ワード、WARFAREのポール・エヴォらが結成したバンドが1995年にリリースした1st。このメンバーが揃えば、否応にも期待が高まるし、出てくる音も想像できますが、イニシアチブは誰がとってんのかいな?と思わせる焦点のボヤけた、やや迫力に欠けるプレイと楽曲が続き、曲も「Fear Zone」はアルジーとエヴォが供に活動していたWARFAREのLIVEアルバムにも収録されていた曲だったりと既発音源や、何やら自身のバンドのアウトテイク臭的な雰囲気が漂うのが個人的には難点(他にも既発音源があるのか気に留められない残念な仕上がり)と塩っ辛いコメントが続くのですが、参加メンバーに対する期待が高すぎただけかもしれません。ちなみに、このだみ声で噛みつくシンガーなんですが、名前が『Julie Marley 』なんで女性でしょうね、最近まで気がつきませんでした。お恥ずかしい、それにしてもタフな声の女性だ。そしてアルジーはここではギタリストなのですが、ベースの方が『Alan Ward』というクレジットでして、アルジーと関係あるのかな?なんて思ったりしてます。レミーの訃報を聴き、久しぶりに聴いてみた一枚。歴戦の兵の殉職に寂しさが募りますよ。


Warmachine - Warrior's Soul ★★★ (2017-06-19 14:14:28)

シンガーに元Unitedの古井義明を擁する東京のパワーメタル寄りのスラッシュメタルバンドが2015年にリリースしたシングル。日本人好みの扇情的なメロディとスリリングなプレイを決めるツインギター、アグレッシブかつヘヴィなグルーブが生みだすアッパーなリズム、その中にキャッチネスさも巧みの取り込みつつも、攻撃性を一切緩めいない音楽性は、ある種のカタルシスを開放する事に成功。まさにヘヴィメタルな音楽性を司るドラマ性と、スピーディーな曲調に印象的なメロディを乗せ、しかも分かりやすいという仕事を丁寧に行いつつも、勢いよく迫っています。2曲では、まだまだバンドの全容を見えてきませんが、フルアルバムを聴きたいと思わせるクオリティは十分保持しています。LIVEではUnitedの曲もカヴァーする彼ら、次はMetal Battle Japanでも勝ち抜いて契約出来るとエエですね。


Warrior - Resurrected ★★★ (2016-09-13 13:50:19)

『Dead When It Comes to Love』という1982年にリリースしたEPがチョイとした話題になったニューキャッスル出身のNWOBHMバンドの2016年リリースの全22曲入りのコンピ作。2014年から再結成しており、その影響でこのような古いマテリアルをまとめたアルバムがリリースされたのですが、湿り気を帯びた哀愁のメロディ、NWOBHM由来のシャープなリフワーク、直線的なビートとまさにあの時代のあの音をパッケージされており、この手の復刻モノを精力的に世に送り出していますが、High Roller Recordsの丁寧な仕事ぶりには頭が下がりますね。NWOBHM好きなら押さえておいて損はしないでしょう。ブーム事態は短かったのですがマニアックで良質なバンドを多数輩出していた事を改めて知らされましたね。恐るべしNWOBHM。

曲を登録するのがめんどいので下記にコピペでいきます

1. Prisoner
2. Suicide
3. Kansas City
4. Warrior
5. Flying High
6. Addiction
7. Dead When It Comes To Love
8. Rock'n'Roll Rockstar
9. Stab In The Back
10. Breakout
11. Dragon Slayer
12. Take Your Chance
13. Stab In The Back
14. Kansas City
15. Prisoner
16. Suicide
17. Addiction
18. Dead When It Comes To Love
19. Rock'n'Roll Rockstar
20. The Troops
21. Flying High
22. Warrior

1-4 taken from 1983 EP "For Europe Only"
5-9 taken from Tape Session
10-12 taken from 1984 Single "Breakout"
13-22 taken from 1983 Live Album "Live in a Dive!"


Weird Tales - ... Under the Moon ★★★ (2022-06-13 17:46:45)

各方面で絶賛されている国産様式美系バンドのフルアルバム。とは言っても制作途中でギタリストでありメインソングライターの藤田哲也氏は帰らぬ人となる。そういう不幸に見舞われつつも、残りのメンバーが楽曲を完成させることに尽力、こうして出来上がったのが今作となるのだが、これが激アツの古典HM/HRが展開。完全にリッチー・ブラックモアタイプのギターだが、その完成度言うのかフォロワー具合が素晴らしいモノであり、そのギターをサポートするようにキーボードの田口雅敏の才気溢れるプレイで魅了。
また唄入れを行った、岡崎勝利も楽曲を壊すことなくキレのある歌声を披露。皆で藤田氏のギターを盛り上げています。
こういう素晴らしい作品を作りながらも、藤田氏がこの世にいないという現実に、こちらとしては放心状態となりますが、惜しい人物だったなぁと悔やまれますねぇ。
パープル/レインボー路線が大好きな紫虹の血を流すマニアにはたまらんでしょう。日本人ならではのリスペクトを忘れない精神性とオリジナルティの確立。もっと前に、このバンドの事を知りたかったなぁ。


Werewolf Babys - Circle of Doom ★★★ (2023-08-22 13:55:41)

女性4人組によるダイハードなメタルサウンドを信条とするバンドのフルアルバム。リリースは2016年、ラストにはRunawaysのカヴァーCherry Bombを収録しているようですが、配信盤ではオープニングのイントロとカヴァーをカットしているので未聴ですが、CDは全9曲入ですね。
関東圏を中心に活動をしていると言うことで、ドライですよね。妙な癖も無くストレートに鋼鉄サウンドを鳴らしています。ドスを効かせ歌い込むシンガーのNana狼女の逞しさ、頼りになるシンガーですが、楽曲によってはポテンシャルを持て余している感があり、改善の余地もあるが、いずれにしろ女だからと舐められる要素は皆無。それはバックの演奏からも感じされる要素であり、頼もしい限りだ。
とは言え、歌を前に出したミックスは、個人的にはダイナミズムに欠ける面があり、せっかくド迫力のコアなメタルをやっているのだからと言いたくなるのだが、一見さんには優しい音であり、メタル初心者にも取っつきやすい面を強調したと言えるでしょう。

数多いる先駆者達の足跡を辿り踏み鳴らす強靱なリズムとサウンド、全てが噛み合った時のパワーと破壊力は相当なモノであった。
シンガーとギターの事はよく知らないが(これだけ歌言える女性シンガーは今まで何をやっていたのだろう?)ドラムのRoku狼女は、メロディックメタルバンドSeirènでドラムを叩き、その昔はCarmillaのドラマーだ、そして今作でベースを弾くManami狼女はCarmillaでコンビを組んでいた二人じゃないですか、バンド紹介ではクレジットされていないし、紹介された文面を見たことがないのは何故でしょう?あんまり良い思い出じゃ無いのかな?
なんてゲスな勘ぐりをいれたくなるのですが、今作を聴けばCarmillaに通ずる部分あるよなぁ、なんて思いましたね。
バンドキャンプから大手配信サイトでも視聴が可能、自主制作ですが、販路にぬかりなしなので、お暇のある時にでも聴いて欲しいですね。


White Pigs - Songs of Sin ★★★ (2020-10-15 08:52:06)

結成当初はハードコアパンクスだっと言われるコネチカット出身のスラッシュ系バンドの1st。とにかく音楽性を一口で表現することの難しいバンドであり、かつてはCombat RecordsからEP出したりもしているのだが、クロスオーバースタイルのバンドだ。ヴォーカルの持って行き方などは明らかにパンクハードコアスタイル、しかしギターは随所にメロディアスなフレーズも導入する様式美系にも通ずる美意識の持ち主、国も音楽性も違うが我が国のDEAD ENDにも通ずるような型にハマりきらないサウンドです。

B面の最初になる5曲目のLAMBS BLOODを聴いたのが、このバンド初体験、直情的なビートが突っ込んでくるスピードナンバーだが、メロディを追うパンクヴォーカルとソロでが俄然色艶が煌めくギターと、不思議な感覚のバンドだった。恐らくバンドの本質は8曲目のBOBBYのようなNWOBHMやモーターヘッドなどに通ずるパンキッシュなハードスタイルなのかもしれないが、このアルバムでは芸達者のギターを武器に、単純明快に走るだけではない小ドラマが存在する。
その2面性を殺すことなくハマった時のパワーと破壊力に魅入るのだが、噛み合っていない瞬間もあり、イマイチ乗り切れないと感じさせるが評価を分ける最大のポイント。

最近まで存在を忘れていましたが、棚を整理していたらポコッと出てきました。こういうのはサブスクリプションでは絶対にないからなぁ。便利さは出会いの場を広げたが、記憶を呼び覚ましてはくれない。難しい問題だなぁ。


Winter's Reign - The Beginning ★★★ (2018-02-23 15:02:51)

こちらはアイルランド産のキーボードを含む3人編成による(ドラムはヘルプを頼んでのレコーディングだったらしい)ハードポップバンドが1987年にリリースした1st。オープニングからいきなりファイナルカウントダウンな有名曲のパクリが飛び出し仰け反りますが、フォーキーなメロディを甘く味付けしたサウンドはアイルランドと言うよりは、北欧風と呼ぶに相応しいデコレーションを施しており、身体に優しい甘さで包んでくれます。でも、その後もどこかで聞いた事のあるフレーズが出てくるので、気になると厳しいかも知れませんが、線は細い貧弱シンガーも楽曲のクオリティを下げぬよう必死に歌い上げているし、堅実なプレイで良質なメロディを聴かせようとする姿勢は大いに買いであろう。
メロディ派の間では幻の一品として高価格で取引されていると言われているが、そこまでの質があるかと言われると微妙な空気が流れるのは否めない一品ですが、マニアなら愛でる要素も大でしょう。甘美なポップソングの②、おおらかな③、繊細なピアノの音色をバックに歌い上げるフォーキーな④と流れ良く進む展開に、ハードポップマニアならついつい笑みもこぼれますよね。ほっこりさせられますもん。


Within the Fire - Still Burning ★★★ (2019-03-05 19:33:24)

US産スラッシャーEnertiaのメンバーが母体となる別プロジェクトバンドなのだろうか?オープニングからインペリテリ風のパワフルなスピードナンバーで幕が開け、そのまま突っ走るのかと思ったら②は歯応えのあるリズミカルなパワーメタルナンバーと一括りに出来ない音楽性を披露。ザクザクと刻まれるエッジの立ったリフワークも耳を惹くが、③のようなメロディアスな叙情派ナンバーも聴かせたりと器用さも顔を出す多彩なバンドサウンドは、メタルらしい魅力に富んでおり、一枚で色んなスタイルを楽しめるのが面白い。
やや曲調を広げ過ぎている点も気にかかるが、それよりも軸足となる硬派なメタルスピリットを演出するへヴィなリズムとギターリフがあれば十分ではないだろうか?コーラスパートにも気を配した歌の重要性もバンドの肝、皆が主役となり盛り立てるバンドサウンドは、オーソドックスだからこそ逆に新鮮味があると思わせるのがポイントだ。ブレないスタンスこそメタルの強み。流行り廃りで基準が変わるのは世の常だが、メタルの世界くらいは、同じ価値観を共有できる仲間が多く集える場所であって欲しい。

このバンドのアルバムには、そんな懐かしきメタル愛が詰まっている。スラッシーさとパワフルに迫る迫力、そして憂いも感じられるダークテイストも強めのメロディは、US産とは思えない情緒もあり、武骨なメタルスタイルに現代的なエッセンスを加えた洗練度に熟練の技を感じますね。


Wizz - Crazy Games ★★★ (2016-07-04 13:56:55)

北欧はスウェーデン出身の5人組が1984年にリリースした1st。時代が時代だけにNWOBHM由来のエッジのたった攻撃性と北欧ブランドが生みだす甘美なメロディとハモンドオルガンが鳴り響く王道スタイルは、本日はお日柄もよくと紋付スタイルの挨拶張りのパープル直系のあの音、今ではすっかりと聴かれなくなった音楽性故に懐かしさとランニングタイムの短さからついつい手に取りたくなる一品。正直、不安定な演奏や歌、聴いた事があるような楽曲と、その筋のマニアご用達のバンドかも知れませんが、シルヴァーマウンテンあたりが好きな人にはたらまないモノがあるでしょう。80年代中期に訪れたメタルバブルは世界中を席巻、多くのバンドがリニューアルされていく中で、この手の音楽性はこの時代ならではの味わい。英国的様式美HM/HRとクラシカルな音楽性の融合、攻撃性と共に扇情的で甘美なメロディが包み込む、北欧スタイルの血脈は今作にも流れ受け継がれていましたね。


Wolfbane - Wolfbane ★★★ (2021-10-26 13:41:21)

こちらはブルース・ベイリーがいた英国のバンドではありません。あっちはWOLFSですからね。こちらは幻のNWOBHMバンドになります。どうやらデモ音源のみで消えたバンドらしく、その実態は不明。昔、Bandcampで見つけたのだが、なんと愛するSpotifyでも聴けますのでNWOBHMマニアならば是非ともトライしてください。でも日本的なNWOBHMを支持する方にはハードルは高いかもです。なんたって四天王にワイルドホーシズが入ると解釈された国ですからね。ガールにデフ・レパードだもの。
暗く湿った英国サウンドは暴力的な響きを伴いズンズンと突き進み、その垢抜けないサウンドはデモで終わったのが残念と言えるほど、作り込まれており9分超えの大作ナンバーも面白くないと言わせない腕を持っていた。ラフな音像と対比するような細部への拘り、しかしデモだけに荒削りではある。もしこれが正式な形で世に出ていたら、NWOBHM史に名前を刻めたのではないだろうか?
キメのフレーズも様になっているし、十分迫力のある演奏も様になっている。ドゥームロックとまでは言わないが、彼らのリフは重く荒々しい物であり血なまぐさい不気味さも漂う、そのマイナー臭は単館公演のB級オカルト映画の如き妖しい光を放つのだが、70年代的重苦しいロックを鳴らしているのは、今の時代逆に刺さる可能性はあるでしょう。サバス的な方法論は80年代、古くさいと言われていましたのでね。
結局、このバンド名義で音源は残せませんでしたが、ギター兼ヴォーカルのグラミー・ディーとベースのデール・リーの二人は、後にスピードメタルバンド、BLOOD MONEYに参加してEbonyレーベルからデビューを果たしています。


Work Force - Work Force ★★★ (2021-06-09 01:00:15)

サンフランシスコを拠点に活動していたキーボードを含む6人組が1989年にリリースした1st。熱を帯びた歌声はロックなパッションに孕んでいるが、出しているサウンドに合わせるように絶妙に押さえ暑苦しさを緩和。そのおかげで、素直に耳に飛び込んでくる。彼等が奏でるサウンドはアメリカの良心とも言える、質の高いロックサウンド。歌を主軸に、嫌味ならない程度の売れ線志向を滲ませながら、アーティステックな感性も鋭く迫り、硬軟のバランスを上手く取りながら売れ線をサウンドをねじり込んでくる。本当にグリグリとねじ込むのだが、その反面、個性と言うか優等生過ぎて正体が見えなくなっているのは気になると所。TOTOだしJOURNEYだしFOREIGNERである。そういった先人たちの成功の足跡を叩き台にしたベイエリアAORサウンドは、王道を行く展開で聴き手を魅了。
きらいな人はトコトン駄目だろう。ワタクシも10代20代の血気盛んな頃なら大激怒である。ある程度、モノの分別が付く年頃になってからは、随分と嗜好も変わった。今ならば、暑い日に窓を開け、海辺を走りながら大音量でいきたいもんである。上手い唄と事故を出し過ぎないツボを押さえた職人技の演奏、そして万人にウケそうなハードサウンドを展開させる聴かせ上手な楽曲群。一度聴いたら覚えそうなメロディも秀逸であろう。


Worrall - Worrall ★★★ (2023-02-27 22:16:49)

リックとスティーブのウォラル兄弟からなるカナダ産のAOR系メロディックハードバンドによる1st。カナダではスマッシュヒットを出しており、所謂、日本ではカナダのバンドは売れない方程式にそうように知名度は低いのですが、リリース時期も良くなかった、1991年では分が悪すぎる。そういう不運はあれど、クオリティの高さは折り紙付き、洗練された極上のメロディをチョイ硬質感のあるロックテイストでまぶして味をしめ深みを増しているのがポイント。

美しいヴォーカルハーモニー、AOR調の癒やしと洗練度は今聴いても古くささを感じさせない。そこに絡むロックテイストが絶妙なバランス配合で聴き手を魅了と、実に味わい深い一枚へと昇華しています。何でこれが日本でヒットしなかったのだろう?と思うほど日本人好みの哀愁とポップセンス、泣きすぎずドライ過ぎないカナダならではのスケールの大きい哀メロ系ハードサウンドは間違いなく需要があると思いますね。
サブスクでも配信されていますのでお暇のある方でメロディ派のマニアならば是非ともトライして欲しい一枚です。ポッと出の新人じゃないからパフォーマンスも楽曲も安定しているのでしょうね。
ちなみに彼のヒット曲『Heat of the Night』をIssaちゃんがキュートな歌声でカヴァーしているので知っているマニアも多いでしょう。オリジナルを聴いて欲しいねぇ。


X JAPAN - Vanishing Vision (2019-02-25 09:43:38)

のちに売れすぎた為にバンドの本質がすっかり見えなくなったバンドの代表格。GUN'S N' ROSESなども同じような枠組みとなるだろう。神格化されすぎたバンドの悲劇をこのバンドから見てしまう。メンバーのスキャンダラスな人生をみれば尚更、不憫に感じてしまう。大きなイメージの中で大金が動き、自分達を見失ってしまった。純朴な青年達が翻弄された人生。クィーンなんかよりもよっぽど面白い映画が作れそうな気がする。

歌謡曲にも通ずる親しみやすいメロディをスピーディーに演奏する事で過激さを演出、ド派手なヴィジュアルと相まって独自性を演出していた。ヘアメタル勢に対する日本的なアプローチに見た目なのだが、やり過ぎの盛り過ぎが後続に与えた影響は大きくヴィジュアル系という言葉を生み出す先駆者といって間違いないだろう。
しかし、金儲けの大人達が真似したはルックスだけで、このバンドのようなメタルテイストを残したバンドは皆無。ペラッペラのアルペジオを弾き、フニャフニャの軟弱ギターサウンドで埋め尽くされていた。歌い手は皆、歌唱力不足で声が裏返る輩ばかり、本当に厳しい音楽シーンを形成する事となる。そんなグループの親玉にされた、このバンドの悲劇は特定のマニアを生み出す事に終始してしまい。ダイハードなメタルファンからは、心底嫌われる存在となってしまった。それまでも顕著だった、所謂洋楽至上主義者との溝を決定的なものとしたバンドかもしれない。彼らの成功により、国内のメタルシーンは死んだ。
それはX-JAPANが悪いのではない、この勢いに太刀打ちできるバンドがいなかったと言えるだろう。

ちなみに、彼らの事はメンバーが流動的な時代に何度かライブに足を運び、色んなバンドと対バンしていた為に見る機会がそれなりにあった。それだけに、今作リリースに伴うファンの動きの大きさを如実に感じている。黄色い歓声で埋め尽くされるライブハウス、普段はお目にかかれないファン層に度肝を抜かれた。これは間違いなく成功するバンドだろうと感じた。しかし、当時も今も差別用語のようなメタルというジャンルではなく、もっと飛び抜けた音楽性で成功すると思っていました。
メジャーデビュー後の成功にも驚きを感じていない人も多かったでしょう。あれだけのフォロワーを瞬時に生み出したのは、単に見た目が派手だけではありえないと思います。
音そのものに魅力があったのは間違いないでしょう。そして日本人はスピーディーで好戦的なサウンドが好きなんだといのも再確認しました。ようなイメージなんだということも同時に感じましたね。
空前絶後の成功を収めたX-JAPAN。彼らの快進撃はちょっとしたニュースですよ。

今作で聴けるのは自分達の愛するへヴィメタル対する忠実なるアティテュードの解放。日本人のエッセンスをこれでもかと塗したメロディは、時として恥ずかしくなる程、歌謡テイスト満載だ。その臭さに赤面するのだが、それらをなぎ倒し、ぶっ壊すスピードとアグレッションが共存していた。日本人による日本人の為のサウンド。彼らのtoo much感に付き合えれば至高のサウンドへと昇華するのだろう。