ジェフ・スコット・ソートがかつて在籍していたAOR系のアメリカンHM/HRバンドが1994年にリリースされたアルバム。アルバムは3枚出ていますが、正式なのは1990年にセルフタイトルでリリースされたアルバム1枚だけで、国内盤は我らがZEROコーポレーションからリリースされた『Windows Of The Soul』もジェフが歌うデモ音源集だし(1990年リリースのアルバムと数曲かぶっています&既に活動停止)今作はシンガーがマーク・ウェイツなる人物に代わっての一品。しかもスタジオセッションと銘打っています。 出所が怪しいのでスルーしていたのですが、安価で中古落ちしていたので手にとって聴いてみたら、まずシンガーの歌声にびっくり、骨太なハスキーヴォイスが魅力的なシンガー、前任者のジェフにそっくりの声質で本人じゃないのかなぁ?とクレジットを見直したりするも、聴けば聴くほどジェフに似ており驚いたものです。 作風も以前のデモ集に通ずる歌モノ路線と言う事で、その手の音楽性に興味があれば手を出しても損はしないでしょう。堅実な曲作りには、完成品を聴いてみたいと思わせる魅力も十分にありますのでね。
齢70を迎える(迎えたのかな?)唯一無二のパワーヴォイスシンガー、グラハム・ボネットがダリオ・モロと組んだプロジェクトチームによるフルアルバム。最近のグラハムの精力的な活動にはファンとして嬉しい限りですね。公私にわたるパートナーとのバンドも良かったですが、こちらも完全にグラハムの歌声を生かしたオーセンティックなHM/HRで真っ向勝負、全編に渡りダリオも、RainbowやAlcatrazzを意識した楽曲&オマージュ的なプレイをねじ込み、聞き手の好奇心を煽りますね。 正直言って加齢による衰えがないとは言いませんが、魅力的なメロを歌い上げるグラハム節に、マニアならずとも奮い立たされるでしょうね。いやいや本当に凄いですよ。ダリオと多くの活動を共にするリズム隊の屈強なリズムプレイの旨味、そこの上でダリオが堅実だが、今回は楽しんでいる感が伝わる賑やかなギタープレイで応戦、その頂点にグラハムが存在するという盤石の態勢で挑んでいるので、その筋の音楽性を期待するファンは勿論ですが、オーセンティックな色のつき過ぎないHM/HRサウンドが大好きな方は存分に楽しんでもらえるでしょう。お約束感満載のカヴァーも2曲ありまるのでRainbowマニアは無視できないでしょうね(日本版にはALL NIGHT LONGがボートラ追加)。こうして改めて聞かされると、言っちゃいけないのはわかるのですが。グラハム師匠よ、あと10年早くやってくれい。時間がないんじゃ。
NEXUS ROCK LEGEND ARCHIVE COLLECTIONの罠に自らハマり、買う予定なかったとのに、買ってもうたよ。たいして聴く予定もないのに、持っていないと気が治まらない我が身の性を恨みます。PROVIDENCEは久保田陽子時代のは中古で手に入れたが2ndがあるのは知らなかった。サブリナも待っているぞ。恐るべしKINGレコードよ。
Spotifyからオススメの新譜と言うことで知ったのですが、北欧の女性5人組によるメロディックロックバンド。 ①Will You Be There ②Breaking Me ③Your Time Is Gonna Come ④Emotional Fire 上記4曲収録されていますが、①以外はカヴァーソング、ひょっとすると私が知らないだけで①もカヴァーなのか?と思わせるほど、コピー大会をやっていまうす。②はBucks Fizz ③はラス・バラード ④はダイアン・ウォーレン、マイケル・ボルトン、デスモンド・チャイルドがシェールのアルバムに提供した一曲。マイケル・ボルトンジョー・リン・ターナーが歌うSUNSTORMなどがカヴァーしている有名なヤツです。
唄モノを欲しがったワタクシに、これを勧めたのは完全に間違いだし、出来ればそういう先入観のない中で聴きたかったマニアックな一枚である。なによるアイデアも豊富でバラエティに富んだ一枚だった。 Rock Candyから2009年にリマスタリングによるCD盤が出ていますので見つけたらゲットでしょうね。 アメリカンプログレ風味のある唄モノサウンドが好きな人ならば、⑥なんて引き寄せますよ。泣かせの⑦、感動的なスローバラード⑩とか、ハイライトになる曲もありますのでね。チョイと武骨なロック集が評価をわけるのかも知れません。
ドイツ産メロディアスHM/HRバンドが1995年にリリースした1st。国内盤は今は亡きヘヴィメタルシンジケートでお馴染みのテイチクからリリースされていますね。現編集長の広瀬氏による愛溢れるレビューに全てが記載されていますが、扇情的なメロディが幾重にも絡み合う1曲目の『Take Me Away』に要約されているようにドイツ産と言われなければ北欧ものかと見紛う程の甘美なメロディが華麗に舞うあのスタイルを基調としており、王道を行くメロディックなスタイルを築いています。その辺りの曲が好きな方にはヨーロッパの名曲を彷彿とさせる8曲目の『Feel The Tears』その流れを引き継ぐラストソングの『Open My Eyes』などが気に入るでしょうね。パープル、レインボーと言ったテイストを正当に引き継ぐ音楽性故に、真新しさは皆無ですが、ドイツ=ハロウィーンに代表される、あのメロディと構成とは違う、スタンスを持っているメロディ派のバンドは少ないので貴重な存在でしたね。