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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 4701-4800

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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 4701-4800
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HOLLAND - Little Monsters ★★★ (2016-10-01 13:56:32)

トニー・ホランドのバンドですが、ダブルネックギターでは飽き足らずクワトロネックギターを操るアクロバチックな変態奏法でお馴染みのマイケル・アンジェロが世に出た事で知られるバンドの1st。トニーのマイルドでハスキーな歌声を中心とした哀愁路線のアメリカンロックの中で、随所に魅力的なギタープレイで聞き手を圧倒、そのプレイばかりに耳が奪われがちですが、楽曲自体も良く練り上げられており二枚看板が並び立つ仕様は中々の出来栄えだ。それもプロデューサーにクレジットされているトム・ワーマンの手腕なんでしょう。哀愁漂うポップでキャッチーなメロディとハスキーヴォイスの絡みも魅力だし、マイケルのギターも凄いし、このクオリティならもっと話題になっても良いと思うのですが、リリース当時からさしたる話題にもならずバンド自体は活動停止。マイケルはソロからNITROへと流れるのですが、この類型的ではあるが丁寧に仕上げた楽曲の中で異彩を放つマイケルのギターは聴き応え十分ですよ。バランス感覚がエエんですよね。


HOLOCAUST - The Nightcomers ★★★ (2016-05-11 14:34:20)

随分と物騒なバンド名に聴く前は、どんな過激な音が飛び出すのかと構えたものですが、オープニングのノリノリなロックナンバーで幕が開けたのには、こちらの勝手なイメージで肩透かしを食らった気分になったのを覚えていますね。どこかダークな色合いがある②ヘヴィなリズムがクールなイメージを抱かせる③とNWOBHMカラーが強い曲が続き、なぜこのバンドがラーズ・ウルリッヒお気に入りのバンドなのかを垣間見た気がします。どこか暗く湿ったカラーは純正英国サウンド特有のものだし、ダイナミックなリズムと剛毅なリフが生えるサウンドメイクはまさにNWOBHMならではの味わいだ。ストレートで骨太な英国カラーに彩られたHM/HRサウンドはマニアならずとも聴いていて心地がよいでしょう


HOLY MARTYR - Invincible ★★★ (2011-12-30 02:03:48)

2011年にリリース3rdアルバム
勇壮なフレーズをこれでもかと放り込んでくるギター、メロディアスだが甘口にさせない熱い喉を披露するシンガー、躍動感溢れる豪快なリズムを叩きつけるリズム隊のプレイは必聴です。座頭市のアルバムカヴァーも本意気度をアピール、日本からの影響を前面に押し出した作品を前に気恥ずかしさとリスペクトを受けている、なんともいえない上々な気分を味わえますね。全篇に渡って言えることなのですが目新しさは皆無かもしれませんが古臭さを感じさせないアレンジは見事だし。熱く勇壮なメロディが大行進する様に感銘を受けました。軽やかな疾走感じゃないのが良いのです。和の重厚な世界観を演出しているのです


HOLY MARTYR - Invincible - Ghost Dog ★★★ (2011-12-30 01:58:19)

適度な力加減で歌っていますね
メロディアスなミドルナンバー
男臭い勇壮さと仄かな哀愁に引き寄せられます


HOLY MARTYR - Invincible - Invincible ★★★ (2011-12-30 01:48:57)

勇壮なメロディを轟かせてくれますね
正統性の強いメロディアスなナンバー
グッときますね


HOLY MARTYR - Invincible - Kagemusha ★★★ (2011-12-30 01:33:51)

かの有名な長篠の戦いがテーマか
影武者の待ち構える運命が刻まれている
そんな哀愁を孕んだメロディが耳を惹くミドルナンバー


HOLY MARTYR - Invincible - Lord of War ★★★ (2011-12-30 01:54:30)

全篇に渡って言えることなのですが
重量感を残した疾走感がたまりませんね
勇壮なメロディ
目新しさは皆無かもしれませんが
古臭さを感じさせないアレンジは見事


HOLY MARTYR - Invincible - Sekigahara ★★★ (2011-12-30 01:37:56)

天地を分けた合戦の模様を呈していますね
高揚感のあるパワフルなナンバー
勇壮なメロディが行進していますね


HOLY MARTYR - Invincible - Shichinin no Samurai ★★★ (2011-12-30 01:25:28)

耳馴染みの良いメロディと
メタル然としたアレンジが素敵です
正攻法で攻めていますね
コブシを振り上げずにはいられませんね
躍動感あるリズムもカッコいいし
勇壮なメロディを奏でるギターも素敵


HOLY MARTYR - Invincible - Takeda Shingen ★★★ (2011-12-30 01:28:28)

攻撃的なリフワークも冴えますね
メロディックな歌メロも耳馴染みよく
ガッツ一番星な曲調に映えます
ここでも躍動感溢れるリズムプレイが耳を惹きます
ノリが良いですね


HOLY MARTYR - Invincible - Zatoichi ★★★ (2011-12-30 01:46:49)

悪人をバッタバッタと切り捨てる画も
ススキ野原の対決シーンもお地蔵さんも
パンチの効いた時代劇なHM/HRサウンドに目頭が熱くなります
やりすぎ感満載な男気溢れる哀愁のメロディに感涙
もうパンツ履かないと言いたくなりましたよ


HOLY MOSES - Finished With the Dogs ★★★ (2012-09-02 17:04:25)

まずは女性Voとは思えない獣性を帯びたアグレッシブなカミソリシャウティングに驚かされます、ルックスも声のイメージとは裏腹な細身の容姿に驚かされました。やや重量感に欠けるサウンドメイクに問題も感じますが鋭角的なギターリフの刻み具合も上々で殺傷力も十分な過激さに首が疼きますね、またウリ・カッシュの派手なドラミングもこの上なく存在感をアピール、攻撃性を押し上げることに貢献しています。まさに体力勝負の剛球スタイルが全編に貫かれドスの効いたサビーナ嬢の歌声と共に突き進みます、そこにアルバムジャケットのような野蛮でドロドロとした禍々しい邪悪さも垣間見え、スピード命な楽曲と相まって独自のスタイルを感じさせてくれます。個人的には初期ジャーマンスラッシュを語る上では外せない一枚かと思いますよ。ちなみにプロデューサーはラルフ・ヒューベルトです


HOLY MOSES - Invisible Queen ★★★ (2023-04-14 14:00:50)

今作が最後のアルバムをアナウンスされているらしい?正直驚いているのだが、詳細はサッパリ分かりませんので割愛します。
一度は解散するの2000年に復活、その後もコンスタントに作品をリリースしてきたが、今作はかなりインターバルがあり、どうしたもんかな?と思ったらラストアルバムとは残念である。
浮ついたイメージを抱かせなかったガチンコジャーマンスラッシャー、ピーター・ゲルタートのギターは前作同様、切れ味鋭いギターワークで魅了、ノイジーに叫び上げるサウンドメイクと相まって実に暴力的である。テクニカルな要素も前作同様押さえている、バンドを支える重責をまっとうしていますね。
個人的に、こういうサウンドメイクは得意ではなく少々ザラつきすぎなのだが、現代的なフィルターを通し、古さに埋没しない現在進行形のバンド、より広い層に訴えかけるような作風にしたかったのだろう。

二枚組でリリースもされているとのことだが、そのDISC2に当たる作品は、今作を豪華ゲストが歌い上げるという贅沢な仕様、サビーナVSな志向は実に面白いですね。

年齢的にも、このスタイルを貫く努力に驚きますが、サビーナ嬢、最後の咆哮。邪悪なる闇の咆哮を堪能しますね。


HOLY MOSES - Queen of Siam ★★ (2016-04-12 14:00:23)

元祖デスヴォイス女性シンガーとして、その名を知られるサビーネ・クラッセンを擁する女性シンガーをフロントに据え置いたアーセン出身の古参ジャーマンスラッシャーの記念すべき1st。次作と比べるとまだまだ大人しいオーソドックスなメタル寄りの音楽性を披露しており、激烈さは薄目ですが、ジャーマン由来の剛毅なプレイを従え獰猛に威嚇するサビーネ嬢の歌声を中心としたバイオレントな作風を貫いており、後の片鱗を伺わせております。ドイツのバンドらしい、遊び心を排した生真面目なサウンドは面白い面白くないは別として安心して聴いてられますね。


HOLY MOSES - Redefined Mayhem ★★ (2017-01-31 21:05:41)

94年に一旦活動に区切りをつけるも2000年に復活、今作は再結成されてから4枚目にリリースされた1枚。そして個人的には再結成後、初めて触れたアルバムでもあります。まずはサビーネ嬢の歌声のびっくり、衰えるどころか、益々獣性帯びており、その殺気立った歌声には恐怖心さえ覚えます。
もう少し単純明快に走るのがバンドの真骨頂なのでしょうが、時代性を無視せず新しいアイデアを盛り込みアジャストしつつも、往年のジャーマンスラッシュスタイルを根幹に置く姿は頼もしい限り、シングルギター編成に淋しさも覚えつつも、今風のギタープレイはテクニカルで多彩な表現法を持ち入り、現存する意味合いを雄弁に物語っていますね。布陣は変われどダイハードなスタイルを貫いた心意気は大いに買いですよ。


HOLY MOSES - The New Machine of Liechtenstein ★★ (2016-04-12 14:26:42)

今では信じられないでしょうが、当時は完全にイロモノ的な扱いを受けていたこのバンド、サビーネ嬢が女性なのに濁声一本ってのも支持されなかったというのもありましたね。またドイツってのも格下扱いを受けていた事を覚えています、更にはスラッシュだから、その差別的待遇は更なる拍車を掛けていました。当時、このバンドなんて良識のあるメタルファンからはケチョンケチョンの扱いを受けていた事を鮮明に覚えています。世に出たのが早すぎた、今はそう感じずにはいられません。1989年リリースの3rdですが、時流に流されることなく自らが進むべき道をばく進、ジャーマンらしい生真面目なアレンジを際立たせるメロディックなギターは聴き応え充分、細かく刻まれるリフワークやベースとのユニゾンプレイなど艶やかで、ある意味聴き易さを演出していますね。しかし妙に耳障りな軽めのスネアの音に馴染めず、重量感の欠落が個人的には聴いていてイライラと腹が立ってくるのが大幅なマイナスポイント。楽曲やアレンジにおける完成度の高さがあるだけに残念な気持ちにはなりますが、切迫感溢れるサビーネ嬢のカミソリシャウティングがグイグイと引っ張っていき、邪悪で退廃的なサウンドの一翼を担っていますね。ウリ・カッシュの熱演を削いだミックスにおいて評価を分けそうですが(良く聴くとかなり高度なレベルのリズムプレイをベースと供に行い前作よりも更にパワーアップしているので…無念じゃ…涙)メロディックなパワーメタルよりの今作も前作同様聴き応えのある力作ですね


HOLY MOSES - World Chaos ★★★ (2017-01-31 20:44:07)

今なら誰も信じてもらえないでしょうが、このバンドはとにかく評判が悪かった。ワンパターンの楽曲と言う批判も多かったが、一番は美系なのに、濁声吐き捨てシンガーのサビーナ嬢の存在に対する苦言たるや、権威ある商業誌における酷評ぶりには、ファンじゃなくとも、そこまで言わんでもと擁護したくなるほど最低の評価でした。それは当時の話で、今は時代が違いますよでは済まされない、それはそれはの罵詈雑言でしたね。おかげさまで随分と肩身の狭い思いをしましたよ。

時代は90年代、その新時代の幕開けに乗り遅れる事無く、スピード感よりもバキバキと唸るソリッドな硬質感をアップ。このバンドの魅力たるヘヴィネスさは健在だが、スピーディーで印象的なメロディが減った分、やや喰い足りなさを覚えるが、バイオレントな作風に終始したスタイルは、ダイナミックな曲構成とサビーネ嬢のタフな歌声が生みだす相乗効果を際立たせ、新時代の幕開けに相応しい魅力を提示してくれましたね。


HOLY RAGE - Holy Rage ★★★ (2017-06-24 16:47:43)

アル・アトキンスを支えてきた男達が結成したバンドの1st。主役たるアル・アトキンスの渋いパワフルヴォイスを中心とした、パワー溢れるアグレッシブな正攻法で迫る、ドがつくHM/HRサウンドで勝負。勿論2000年以降のヘヴィロックを無視しておらず、お得意の温故知新だけでは、終わらない作風となっているのが肝でしょう。
どこか聴いた事ある風はご愛敬、ある意味、HM/HRの教科書とも言えるJPを無視しても仕方が無いので、そこは目を瞑り多いの楽しみましょう(潔癖な人にはご立腹でしょう)。でもやりすぎ感に未練でもあるのかと突っ込みを入れたくなるんですがね(笑)。歴史的バンドを不本意な形で追い出されたとも言われるアル・アトキンスですが、俺こそがJPのオリジナルシンガーなんだという威厳ある気合いの入ったパフォーマンスを存分に堪能できる一枚。ソロ作よりもアッパーな楽曲が多いので、こちらの方が取っ付きやすいのかも知れませんね。それにしてもブリティッシュ然としたヘヴィメタルサウンドとアルの歌声は、実に相性が良いですね。


HOLY SOLDIER - Holy Soldier ★★★ (2021-11-14 19:40:41)

いかにもクリスチャンメタルバンドっぽいバンド名&アルバムタイトルをひっさげデビューしたクリスチャンメタルバンドの1st。90年代に入りましたが、彼らが鳴らすのは80年代的なメインストリーム寄りの正攻法で迫るバンドサウンドを披露。今となっては40代以上のメタルーハートを喚起させるスタイルということなのだが、バラードありロックアンセムありとクリスチャンメタルという素地を生かした楽曲はどれもが粒そろい、その反面全般的なデジャブ感は拭えないのだがブランドに対する信頼度の表れでもあり、ここは大いに評価を分けるポイントでしょう。1stとして考えれば充実感の高い作風になったのはメロディに対する拘りと唄を前にしつつも、ギターオリエンテッドな作風になっていると感じさせるバランス感覚の賜では無いだろうか、メタリックなギターサウンドを上手く展開させ硬軟のバランス感覚を操ったのが功を奏したろう。ラストナンバーなど、顕著な例でしょうね。80年代メタルに望郷を感じるマニアは勿論楽しめますが、これからも未来を作る若い人にも耳を傾けて欲しい一品である。日本では無名でもクオリティの高いバンドは唸るほどいる。そして煌びやかなバブル時代からリアルなモノを求めた時代の過渡期となる時代の音を知って欲しい。


HOLY TERROR - Terror and Submission ★★★ (2018-10-12 13:52:55)

スラッシュマニアの間では幻の名盤として誉れ高い栄誉を得ている幻のバンド。活動期間も短かったためレア感も増量されているのだが、そんな幻の作品が2017年にDVD付きの5枚組で復活していますので、往年のスラッシュムーブメントに興味のある方は是非ともチェックして欲しいですね。

メインソングライターを務めるカート・キルフェルトはアメリカ国籍なのに、思いのほかブリティッシュテイスト満載のへヴィメタルサウンドを信条としており、ハードコア顔負けの破壊力のある楽曲にスピーディーでスリリングなリードはメロディアスな響きで潤っている。アメリカ人なんで湿っては無いが濡れている独特の感性はあるが、このバンドはそういったUS勢の中でもかなり特殊な音を奏でている。
溢れるエネルギーがド派手さを誘発、終始ハイテンションなのに、叙情的とも言える芳醇なフレーズが随所にねじ込まれスラッシュメタルと呼ぶには幅は広い。そんな豊かな音楽性を支えるのはギターのみならず、地を這うへヴィグルーブのウネリ、良く動くベースとタイトに刻みあげるドラムは屋台骨をしっかりと支えている。そしてヤケクソ気味に歌い上げる破天荒ヴォイスが個性を際立たせている。下手なハズなのに何故かイケるのが不思議。そしてこのバンドをメジャーに押し上げられなかったのは歌の弱さだろう。
まるで終始押さえに悩まされ優勝戦線に絡み切れなかった今年の日ハムのようだ。

それにしてもギターはアイデア豊富なテクニシャンなんだよなぁ。フレーズの構築美も目を見張るものがある。怪しげな中近東風のメロディもあったりするし、走り出す曲の中に凝ったリフを重ね、劇的なツインリードは破壊力満点だが刹那な美しさが顔をのぞかせる瞬間がある。それに厳つさの中にしっかりとキャッチーさを感じさせるのも魅力の一つだろう。
ド派手な戦闘シーンのように、好戦的で感情を煽るメタルが聴きたい人にはもってこいのサウンドだろう。ただメジャー資本のカッチリとした音が好みの人には、チョイとキツイ。


HOLYHELL - Apocalypse ★★ (2014-05-15 17:01:25)

WANOWORのバックアップを受けているのでしょう。ジョーイ・ディマイオ閣下の支援を受けて、レーベルはマジックサークルときていますからね。Gにはレーベルメイトのジョー・スタンプにDsは元マノウォーのライノですからこりゃ凄い話です。紅一点女性シンガー、マリア嬢をフロントに添えるシンフォニックでクラシカルな音楽が鍵となり、壮麗で厳粛な正統派サウンドを奏でおります。4曲入りなんですが②がカヴァーで③がエンハンスト方式のLIVE映像となり(メイデンのカヴァーじゃない有名なミュージカルの方ね)こちらはなんとマノウォーのエリック・アダムス殿下とのデュエットなんですが殿下の艶のあるパワフルな歌声に圧倒されます。マリア嬢の女性らしい瑞々しい歌声は良いのですが、やや線の細さが気になり楽曲に負けている感も有り、4曲のうち2曲カヴァーと言うこともあり、今ひとつバンドの実情もつかめてこないのですが、1本筋の通った音楽性を披露しているのは間違いないです。僕が彼女らは知ったのは閣下主催のDIOのカヴァー集の中で「HOLY DIVER」をやっていたのを聴き購入を決意、ちなみに3曲は次の1stフルアルバムに収録されているので、殿下との映像に興味がなければスルーもありかなと思います。


HOLYHELL - Holyhell ★★★ (2014-05-15 17:34:02)

2009年リリースの1stフルアルバム。マリア嬢の可憐で清楚な歌声を生かしたシンフォニックなパワーメタルサウンドを披露、重厚かつ荘厳なクラシカルサウンドにジョー・スタンプのギターが絡むネオクラ風味が懐かしいです(キーボードのバトルもあるけど大味な時代劇の殺陣みたいに今ひとつ興奮に欠ける)。プロデューサーに我らがジョーイ・ディマイオ閣下の名前もあるし、ドラマーもライノですからね、ナヨナヨした音作りなんて無縁の一枚へと仕上げ、前作のミニアルバムは何だったと言いたくなるくらいバンドサウンドがパワフルになりテクニカルな要素も盛り込まれ格段にスケールUP、線は細いのですが以前よりも迫力も表現力も増し、黒髪のロン毛が美しいマリア嬢の成長も著しく感じる事が出来ますね。マリア嬢が歌うキャッチーながらもリリカルな歌メロとゴシカルな調べにうっとりとさせられ、美と剛が激しくも儚く交り合う③のような曲を聴かされるとキュンとなります。全編に渡り張り巡らされた緊張感と陰影を生かした深みのあるサウンド、古臭い手法と言えばそれまでですが時代を見据えながらもモダンさを排除したメタリックな世界観は見事に結実し聴き手を一代叙情詩へと誘うでしょう。ジョー・スタンプがやや雑なソロを弾きすぎているように感じるのが少々不満だったりしますが、ソプラノヴォイスでフワフワ歌うだけではないパワーが漲る楽曲群に惹き寄せられました。普段あまり手を出さないジャンルなんでなおさらでしたね。


HORIZON - Master of the Game ★★★ (2023-09-07 12:53:48)

オランダのメロディックメタルバンドによる1st。SAVEGEのメンバーが、どういう経緯で合流となったのかイスラエル系の実力派シンガーとして知られるシュムリック・アビガルと合流、アビガルのロニー・ジェイムズ・ディオやジョン・ロートンを彷彿とさせる力強くクリアーな歌声は、この力強くもメロディアスなサウンドにフロントマンにピッタリ、泣かせの叙情性を含んだメロディな湿り気もタップリ、メリハリを効かせたドラマ性を構築することでアルバムを通して起伏があり、一枚通して楽しむことが可能。
皆が主役であり、突出した偏りの無さも安定感に拍車を掛け、とにかく上手い唄と演奏に酔いしれる事が可能。これほどのクオリティを有しながらバンドは程なくして解散。残念極まりない出来ことですよね。
適度にハードでガッツがり、そこにとどめなく溢れ出る哀愁美、メロディ派のマニアにはたまらんぞである。基本路線は硬派、これが大変魅力的であり頼りになるヤツです。
シュムリック・アビガルは、1986年にThe Rodsがリリースしたアルバムで歌っていました、そういうのが関係しているのかなぁ、なんて邪推もしますが、この歌に惚れ込んだのならば、ジャック・スターのGuardians of the Flameでも歌っているし、Pictureのシンガーでもあったのでチェックして欲しいですね。

これほどのクオリティながら無名なのは、オフィシャルな形で製品化されていないことです。埋もれさせるのは惜しいよ。


HOUSE OF LORDS - Big Money ★★★ (2016-12-12 17:16:41)

ブルージーでソウルフルなハスキーヴォイスが魅力のシンガーでもあり稀代のメロディメイカーでもある、ジェイムズ・クリスチャン率いるバンドが2011年にリリースした一枚。所謂洋楽を聴かない人でもX-JAPANのギタリストのソロで歌っている事で知っている人もいるでしょうね。弾力のあるリズムが生みだす官能的で生々しいグルーブ、その頂点に君臨するはジェイズム・クリスチャンなのですが、衰え知らずの歌声を存分に披露。普遍性の高い楽曲と歌を中心とした作りは少々地味に映るでしょうが、職人肌の堅実なリードギターも要所要所でポイントを突き楽曲に華を添えているのも見逃せませんね。ブレる事無きアメリカンロックの響き、③みたいな曲は、どんなに時代が移り変わろうともアメリカの良心として後世に伝えて欲しいですね。


HOUSE OF LORDS - Demons Down ★★ (2017-07-13 14:43:25)

アメリカンプログレハードのANGEL、そしてGIUFFRIAと名乗りミュージックシーンの第一線を駆け抜けていたグレック・ジェフリア率いるバンドが1992年にリリースした3rd。90年代と言えばガンズの成功に触発されシーンがBACK TO 70年代へと進み、多くのバンドが方向展開を伺う事に(その後訪れるのがグランジ/オルタナブーム)、いつまでキラキラとした、お花畑ソングが受け入れられるわけが無く時代は、より生々しいモノを求めリアルサウンドへと回帰する事に、その煽りはヘアメタルと揶揄されるようなグラム勢にとっては皆が討ち死にを果たす事を予感させるモノとなり、多かれ少なかれシーン全体の潮目となりましたが、ご多分に漏れずこのバンドもシフトチェンジを果たす事に、ジェフリアのメロセンスを生かした叙情派アメリカンロックとハードなギターの融合、その頂点に君臨するはミスターエモーショナル、ジェイムス・クリスチャンの熱を帯びた歌声、それらを前2作では絶妙な形で聴かせてきたのですが、今作ではジェフリアの見せ場は大幅に減退。迸る哀愁のメロディック路線ではあるが、随分とアーシーな雰囲気を身にまとっており、まるでジョン・ボン・ジョヴィのソロを聴いているようなオープニングナンバーの①に全て集約されているように思います。その方向性を支持するように、その後も渋めのハードさも損なわない豪快な歌モノ路線をキープ、必殺のロッカバラードを収録した中盤の作り込みなど、この路線の旨みを凝縮していますね。単に時代の流れにすり合わせたWhitesneakeスタイルとも言えなくないが、リーダーたるジェフリアがこの路線変更をどう感じ進めて言ったかが気になるところですね。
そのあたりがプロデューサーの交代や⑦⑧⑨はスタン・片山がミキシングを担当しているように複数のスタッフが絡んで作り上げる事になった要因なのかなぁとも思いますね。
ジェフリアが曲を書いているのでクオリティは保証しますが、彼のプレイはほぼ聞こえない仕上がりが影響しているのか、バンドその後、程なくして解散。色んな政治事情や入り組んだ人間関係も見えてくるし、勿論、時代の流れもあったでしょうが、曲が良かっただけに残念でしたね。


HOUSE OF LORDS - House of Lords ★★★ (2017-07-11 14:25:45)

ジーン・シモンズが立ち上げたレーベルの力添えもあり、プロキャリアの長いグレック・ジェフリアが主導権を握り、実力のあるメンツを集め結成されたのがこのバンドの成り立ちなんだとか、当初はボーカルにディヴィット・グレン・アイズリーだったのに、ジーンのアドバイスもあり当時は無名だったジェイムス・クリスチャンにチェンジ(ボーカル変わらんかったらGiuffriaそのもんじゃん)、そのソウルフルな歌唱力は無名とは思えない仕上がりを魅せ、流石はアメリカやぁと思わせる人材の宝庫ぶりを噛みしめる事に、彼の歌声を軸にダイナミックなアメリカンロックとジェフリアのセンス溢れるメロディ志向が見事に合致、外部ソングライターの手を借りクオリティの高い歌モノロックサウンドを仕上げてきましたね。
マンディ・メイヤーが寄稿した②、スタン・ブッシュの⑤、ジェフリアとディヴィット・ロバートツの⑩とか好きやでぇ。⑦なんてこのバンドならではでしょ。無難な曲作りとシングルヒット向けと揶揄される楽曲の無難な構成故に、スリルと求める方には退屈に映る面もあるでしょうが、ジェイムス・クリスチャンの歌声を頂点に、バランス良く纏め上げたバンドサウンドの堅実さとアレンジセンスの旨みに唸らされますね。合間に挟まれるパワーバラード系も丁度エエ感じなんですよね。焼肉の後に食べるシャーベットみたいに、脂っこさを洗い流してくれます。ギターも出過ぎず、でも引っ込み過ぎない、でもってテクニカル、リズムプレイもハードだけど邪魔せんよ。丁度エエもんね。
ちなみに今作を手がけたのはLOUDNESSでお馴染みのアンディ・ジョーンズにミキシングはビル・フーリッシュ、エグゼクティブな立場でジーンの名前もあります。期待の程も伺えますよね。その仕上がりに疑いはありませんよ。
歌モノロックと言ってもエッジも立っていますからね。舐められる要素も無い実に計算された一枚だと思いますよ。


HOUSE OF LORDS - House of Lords - Jealous Heart ★★★ (2017-07-11 14:29:12)

アルバムのラストを飾る叙情派アメリカンロックナンバー
爽快だが切なげなメロディにキュンとさせられますね
コーラスもエエですよ
ジェイムス・クリスチャンの歌声もバッチリハマっています
コンパクトな楽曲ですが演者のスキルの高さが詰まっていますよ
上手いってのは素晴らしい事です


HOUSE OF LORDS - Sahara ★★★ (2017-07-11 15:00:36)

ジーン・シモンズのバックアップを受けデビューを果たした名うてのミュージシャンが集いしバンドの2nd。前作でギターを弾いていた芸の細かいレニー・コルドラから日本で人気の高かった苦労人ダグ・アルドリッチに変更、曲そのものは前作とは違いバンドメンバーで手掛けたモノが大半を占め、その充実ぶりに華を添える形で貢献、堅実なスタジオワークで期待に応えていましたね。正直プレイ内容自体はダグでなくても良かったんですがね。
ジェイムスの熱を帯びたハスキーヴォイスとジェフリアのメロセンスの導入により、ありがちなアメリカンロック路線の中で他のバンドとの違いを決定的なモノとしてるかが評価を分ける最大のポイントとも思え、個人的には燃え上がるエモーションと軽快なノリにロックの真髄を垣間見たような心地よさがあり、上手いバンドサウンドの旨みを味わえる好盤だと思いますね。とにかく皆が上手いんですよ。排気量が違うもんね。デカイ車でハイウェイをぶっ飛ばしている景色が目に浮かぶような豪快さがありますよ。日本的な情緒がないのがアメリカンと勝手に思っているので、この音はワタクシの求める一つの理想系とも呼べます。
ジェイムスの歌を主軸にパワフルなバンドサウンドが全面的に押し上げる至高のアメリカンロックに悶絶ですよ。
ちなみにこの手のアルバムにありがちなゲスト参加ですが、バックボーカルにロン・キールやマイク・トランプにロビン・サンダー、さらにギターの客演ではリック・ネルソン、マンディ・メイヤーと参加している中で、一際目を惹くのが音速の貴公子クリス・インペリテリ、どこで彼があのシュレッドギターを弾いているの?そんな疑問を持つ方も多いでしょうが、⑥のイントロでソロを弾いています。何故かヴォリュームを絞られているし短いので、サラッと流れてしまいますが、客演しているのでマニアなら要チェックでしょう。


HOUSE OF LORDS - The Power and the Myth (2017-07-13 15:07:51)

2004年に突如復活を果たした叙情派アメリカンロックバンドがメロディ派には安心安全の名ブランドFrontiersよりリリースされた復帰作。リズム隊はL.A界隈における、必殺お助けコンビのチャック・ライトとケン・メアリーの二人と、1stでギターを弾いたレニー・コルドラが復帰と3名とも1stの『HOUSE OF LORDS』のメンバーに、そしてシンガーは勿論ジェイムズ・クリスチャンなのですが、肝心要のジェフリアの名前は見当たらず、作曲者クレジットにパット・トーピーが参加したりしていますが、叙情派アメリカン歌モノロックとは一線を画す結果となり、少々残念な気分を味わいます。
HOUSE OF LORDSというよりは、ジェイムスのソロと言ったニュアンスが強めで、その辺りに評価も大きく左右されそうですが、次作ではジェフリアの名前もあり、復帰への足がかりに繋がったとするならば価値ある作品だと思いますね。


HOUSE OF LORDS - The Power and the Myth - The Power and the Myth ★★ (2017-07-13 15:08:39)

アーシーですね
憂いのある歌声ですね
そのバランス感覚が丁度良いです


HOUSTON - Houston ★★★ (2016-08-17 12:41:26)

シンガーのハンプス・ハンク・エリックスとドラマーのフレディ・アレンの二人による北欧産のAOR系のメロディックロックプロジェクトによる記念すべき1st。オープニングから北欧風初期ボンジョヴィで幕が開け掴みはOK、次では早速女性シンガーをゲストに迎えデュエットも披露、⑧は北欧屈指のシンガー、トーマス・ヴィクストロームと競演など多彩なゲストが参加、キーボードではマッツ・オラウソンの名前もありますね。そのキーボードが主体となる歌モノロックと北欧産の涼しげなメロディとの相性は抜群の相乗効果を生みだす事に成功、彼らのルーツと思われるSTYXなどにも通ずるメロディックなアメリカンロックの影響も強く、朗らかで叙情的なフレーズが満載、そのお約束感満載の楽曲には新たなる発見や冒険心は皆無なのですが、壮麗なコーラスワークに涙を誘われ、爽快なメロディに清々しい気分を味わい、どの曲もサビで大団円を迎えるという構成を前にすると、やっぱりベタに敵う者はないと思わせる完成度を誇っており、歌モノロックが好きな人にはたまらんものがあるでょう。デモ並みの音質の悪さや、拝借具合も程々にありますが、ここは素直に甘く切ない哀愁のメロディに耳を傾け泣きたいですね。 


HOUSTON - Houston - Hold On ★★★ (2018-07-26 22:09:12)

哀愁のハードポップサウンドに胸キュンですね
フックに富んだサビメロが大好物です


HOUSTON - II ★★★ (2018-06-28 14:13:24)

歌モノロックを愛する方には安心安全のブランド国スウェーデンのバンドが放つオリジナルアルバムの第2弾。前作は彼らのルーツたるカヴァー集だったが、オリジナルもそんなカヴァー集に比肩出来るクオリティを保持。
爽快感MAXのメロディと嫌みのない透明感溢れるハーモニー、その高い音楽性を押し広げるキーボードの空間演出の旨味、この手の歌モノでもドラムは生だし、何よりギターで参加するトミー・ディナンダーを筆頭とする職人たちの安定感は、驚くような展開はないが期待を裏切らないツボを心得たプレイで魅了。デュエット相手を務めるミナ・カールソンを始めとするコーラスワークも華を添え、すきのない的確な作り込みに脱帽です。
メタリックさやスピード感とは無縁のメロディックロックは、ダイハードな方には軟弱極まりない音楽と映るでしょうが、華やかな美旋律とロックなフィーリングを同時に楽しみたいメロディ派なら必ずや満足して頂けるでしょう。
哀愁とフックに富んだメロディに胸がキュンと締め付けられますよ。キーボード大活躍のあれ何ですけどね。
ワタクシはソフトなロックも聴けますが、流石にテクノ系やラップなどサンプリングベースの打ち込みものは大嫌いなので、そういった要素がない歌モノは大好物なんです。


HOUSTON - II - On the Radio ★★★ (2018-08-13 13:08:27)

この時期にピッタリの胸キュン哀メロナンバー
大好物な一曲
癖のない素直なメロディが心に潤いを与えます
ほろっとさせるんだよなぁ


HOUSTON - III ★★★ (2018-07-25 14:26:55)

AORロックの旗手として大活躍する若手ソフトロックバンドの3枚目のオリジナルアルバム(合間にカヴァーアルバムあり)。先人達からの影響も包み隠すことなく自分たち流に磨き上げた音楽性は今作でも健在。
潤いに満ちた哀愁美と爽快感溢れるメロディ、そのフックに富んだ癒しのハードポップサウンドは益々磨きが掛かり手抜かりはない。この手のスタイルに大きな変革を求めるマニアもいませんから安心安定のブランドとして楽しんでもらえるでしょう。
商業的な成功も視野に入れた普遍的メロディックロックの旨味、彼らは、その魅力を存分に現代に知らしめていますよ。


HOUSTON - IV ★★★ (2021-10-15 16:45:40)

北欧のAOR系メロディアスロックバンド待望の新作。前回から4年のブランクがありましたが、今回はイタリアの名門フロンティアからリリースとなりました。少々キラキラ系のキーボードが増えたなと、打ち込みチックなリズムセクション、そしてギターサウンドと、気になる点が増えましたが楽曲によっては違う印象を受け、チグハグな感じもしたりするのですが、全般的に、このバンドらしい北欧風味の叙情的なメロディが冷ややかな風を吹かせメインストリーム路線を楽曲を包み込む仕様に変わりはなく、先人達からの影響を一切隠さない清い姿勢でやり切っています。
今までも作風を支持する方は問題なく楽しめるでしょう。ミックスの関係は好みですので、こちらも問題ないでしょうね。哀愁のHOUSTONサウンド、華やいだメロディアスロックはリラックスしたムードに包まれ絶妙なコマーシャル性を維持しながらロックな手ごたえを残しつつ最後まで走り抜けます。
職人技が映える楽曲構成、唄モノロックが好きな人には需要もありますが、それ以外のハード系を愛する方にはチョイと甘口でしょう。あと類似性が気になると前にすすめませんので潔癖な方は引き返した方が無難かと思います。
ワタクシ、この手のサウンドが好物なんですよね。10回くらい聴いたら飽きるかも知れませんが、爽やかな涙を誘う哀メロナンバーが大好物なのです。


HOUSTON - Relaunch ★★★ (2016-08-17 12:51:46)

北欧産AOR系のハードロックプロジェクトが2011年にリリースしたカヴァー曲を中心とあした2nd。9曲中カヴァーが①~⑥まで⑦が新曲(女性シンガーとデュエット)⑧⑨は1stのアコースティックヴァージョンとなるので、純粋に2ndと呼んでいいのか疑問なのですが、素晴らしい仕上がりで原曲もメロディ派のマニアには馴染み深い曲も多く聴き比べるのも楽しみに一つかと思います。相変わらず音質は良くないのですが、その欠点を補って余りうるパフォーマンス力の高さに唸らされます。歌モノロック好きを自負するマニアなら迷わず手にとって欲しいですね。


HOUSTON - Relaunch - Brief Encounter ★★★ (2016-08-17 13:01:03)

オリジナルはジェイソン・ボーナムがドラムを叩いている事で知られるはエアレース(渋い)
キース・マレルの歌も良かったがこちらもエエ感じです
メロディの自己主張のエグさが凄い曲です
良質なメロディの波状攻撃に泣かされます


HOUSTON - Relaunch - Carrie ★★★ (2016-08-17 12:56:21)

オリジナルは首が太い男でお馴染みのマイケル・ボルトン
北欧風の繊細なタッチが加わりメロウになりましたね
歌い手の資質もマッチしており本家よりも好きです


HOUSTON - Relaunch - Didn't We Almost Win It All ★★★ (2016-08-17 13:10:41)

オリジナルはローラ・ブラニガン
原曲を聴いた事がないので比較できませんが
美しいメロディとエモーショナルな歌声が胸を打つバラードです


HOUSTON - Relaunch - Don't Ever Wanna Lose Ya ★★★ (2016-08-17 13:08:09)

オリジナルはニューイングランド
完璧な仕上がりの原曲を無理に崩すことなくカヴァーしています


HOUSTON - Relaunch - Don't You Know What Love Is ★★★ (2016-08-17 13:05:26)

オリジナルはAOR系ロックバンドのタッチ
そのタッチからマーク・マンゴールドがVo.Keyで参加
その甲斐あっては素晴らしい出来栄えですね
ある意味オリジナルですよ


HOUSTON - Relaunch - Runaway ★★★ (2016-08-17 12:54:37)

オリジナルはダコタ
本家にも劣らない好カヴァー
リスペクトしてますね
愛を感じます愛を


HOUSTON - Relaunch - Without Your Love ★★★ (2016-08-17 13:13:05)

女性シンガーとのデュエットソング
前作にも通ずる扇情的なメロディと壮麗なコーラスワークが映えす名曲
歌モノHM/HRが好きな人にはたまりませんね


HOUSTON - Relaunch II ★★★ (2018-06-28 14:27:59)

スウェーデンのAOR系のHM/HRバンドが放つカヴァー集&新曲によるアルバム。このシリーズは2枚目ですね。
全開のカヴァーも渋かったが今回も渋い、現曲を知らないものもありますが、概ね今までのイメージを損なわない作風になっており、その合間にねじ込まれた新曲と違和感なく聴く事が出来ます。
個人的には生ドラムが激減した事が残念で正式メンバーがいなくなったのかなぁと物足りなさを覚えていますね。それも企画モノとして割り切っているのですが、やや打ち込み感が強まったのはロックを愛する者にとっては重要な要素でしょう。歌モノ臭と折り合いをつけれない方はチョイと厳しいですね。
北欧の甘美で壮麗なメロディが踊るハードポップサウンドはマニアにとっては安心のブランド、オリジナルを知っている人には聴き比べる楽しみも増えたでしょう。個性は薄いが安定感のある一枚でした。

参考までに下記がオリジナルアーティストです
①John Farnham②John O’Banion③One Republic④Rick Springfield⑥Florida Georgia Line⑦Lady Gaga


HOUSTON - Relaunch II - Justice for One ★★★ (2023-01-02 01:02:38)

オリジナルはカナダのミュージシャン
メロディ派のマニアからは絶大な支持を受けるジョン・ファーナム
オリジナルの味を損なわず北欧風味をサラリとねじ込んだセンスに目を見張りますね
そしてオリジナルの素晴らしさを再確認させてくれました


HOUSTON - Relaunch II - Love Is Blind ★★★ (2023-01-02 01:07:48)

オリジナルはジョン・オバニオンが唄っています
こうして改めて聞き直すとオバニオンに寄せて唄っていますね
こういう曲をチョイスするセンスに唸ります
何よりメロディアスなサウンドに相当精通しているアーティストですね
こういうところに着目できるセンスにワタクシも共感します
オリジナルに対する思い入れが強いので部が悪いのだが
まっさらな気分で聴けば素晴らしいパフォーマンスだと認知するでしょう
文句のつけようなどないのだがオリジナルを聴きすぎた


HOUSTON - Relaunch III ★★★ (2023-07-24 14:23:45)

②Marc Jordan ③Atlantic ⑤David Pack ⑦Van Zant ⑧VAN STEPHENSON ⑨Prophet ⑩Franke & The Knockouts ⑪Urgent

クレジットがないので、100%の保証はしませんが上記アーティストの楽曲をカヴァーしたお得意の企画モノ。どれが新曲でカヴァーか判別が付かないほど統一感があり、①④⑥も新曲なのか自信がありませんが、いずれにしろ極上のAORソングが詰まっています。

このバンドは、オリジナル曲も○○風が多いのでさほど気になりません。企画モノもオリジナルアルバムも境界線が曖昧みたいなところがあるのですが、有名な曲をカヴァーするのではなく、歴史に埋もれた名品を発掘するという信念のもと制作されているのがポイント。
これを聴いて原曲を辿るというのが一番のお楽しみです。そして向こうも気に入ればお得なカタログギフトとなりますよね。

あくまでも企画モノですが光るモノもあります。それは選曲の妙味。AOR系のハードサウンドが好きな人ならばAtlantic、Urgent、Prophet、Van Zantあたりはきいてほしいですもんねぇ。
有名無名に関わらず、愛する音源を現代に蘇らせた企画モノ第三弾。ファンならば迷わず手に取るでしょうね。
でも、マイナーなバンドのカヴァーが多いのだからクレジットはするべき、特に売る側レコード会社はどこかで明記するべきだろう。


HOWE II - High Gear ★★★ (2020-05-02 14:25:18)

シュラプネルから世に出た黒人ギタリストのグレッグ・ハウは兄のアル・ハウをシンガーに迎え結成されたバンド。以前、兄とバンドを組んでいたので、夢が叶ったというところだろう。タイプは違えど、ヴァン・ヘイレンタイプのノリのよいアメリカンロックを主軸に、グレッグのテクニカルなギターを楽しめる仕様。本来、グレッグはこういうギターを弾きたいんだというのが分かる。スリリングなプレイが多彩な色彩美を放ち滑らかに滑り出す、そのリフワークやソロにおける天才的なリックの数々も、既に片鱗を発揮と聴かせる部分が多い。
デビューソロが、少々退屈なネオクラサウンドだったけに、面目躍如というには十分過ぎるほどのプレイアビリティを披露する形となった。曲調に合わせ自然体で挑んだソロやバッキングプレイは当時としては確実に新鮮な空気を運んでいた。MR.BIGやエクストリームの成功前に、グレッグはグルーヴィーでファンキーなノリを存分に醸し出していた。ヘヴィでハードな正統的スタイルも残しつつ、彼の出時である黒っぽいフィーリングとの融合、そういう意味でも貴重な音源と言えるだろう。⑨では社長自らとジェイソン・ベッカーが客演と話題性もありますよ。


HUGHES TURNER PROJECT - Hughes Turner Project ★★ (2008-11-21 19:53:00)

二大スター夢の競演グレン・ヒューズとジョー・リンターナーの名シンガーのコラボレーションが実現した名盤です。パープル、レインボーといったクラシックなHM/HRサウンドをそつなく料理し彼らに求めているファンの思いを叶えている
この手のクラッシックなHM/HRを古臭いの一言で切り捨てられるなのは残念至極
僕もパープルやレインボーなんてリアルタイムで聴いたわけではないが
血となり肉となり身体の中に息づいている。
今の時代を生きる骨太なクラシックサウンドに酔いしれて欲しいですねー
少なくともこの二人の歌声を同時に楽しめる楽曲がありだけで充分聴く価値があるかと


HUGHES TURNER PROJECT - Hughes Turner Project - Against the Wall ★★★ (2008-11-21 18:48:26)

ファンキーなリズムプレイとソウルフルなツインヴォーカルの絡みが素晴らしい
二人のプライドが激しくぶつかっていますね
わりとメロディックなギターも悪くない


HUGHES TURNER PROJECT - Hughes Turner Project - Devil's Road ★★★ (2008-11-21 18:29:20)

二大スターの競演に幕を飾るアルバムのオープニング
自らの偉業の足跡を辿るクラッシックなHM/HRナンバー
渋みを増したジョーもヴォイスオヴゴットのグレンの歌声も素晴らしい


HUGHES TURNER PROJECT - Hughes Turner Project - Fade Away ★★★ (2008-11-21 18:54:00)

哀愁溢れるドラマティックでメロディアスなミドルナンバー
グレン、ジョー共に素晴らしい歌声で楽曲に息吹を与える
素晴らしいパフォーマンスだなぁ


HUGHES TURNER PROJECT - Hughes Turner Project - Heaven's Missing an Angel ★★★ (2008-11-21 18:41:25)

ロングトーン一発サイクスのギターに悶絶
グレンの唄に惚れ直し涙しました
ラストの絶唱に正気ではいられない


HUGHES TURNER PROJECT - Hughes Turner Project - Missed Your Name ★★★ (2008-11-21 18:31:48)

カッコイイ大人のHM/HRナンバーだねぁ
グレンの歌声は本当に凄いなぁ
この疾走感がたまりません


HUGHES TURNER PROJECT - Hughes Turner Project - Mystery of the Heart ★★★ (2008-11-21 18:35:11)

淡いロマンティックな香りが漂うハードポップナンバー
ジョーにこの手の曲を歌わせたら右に出るものなし
ギターもいいなぁ
ドラムも分かってるなぁ


HUGHES TURNER PROJECT - Hughes Turner Project - On the Ledge ★★★ (2008-11-21 19:00:31)

アルバムのラストを飾るミステリアスな雰囲気も感じられるバラードタイプの曲
一筋縄では行かないアレンジセンスが光りますね
緊張感漲るツインボーカルの絡みも素晴らしい
派手なKEYソロも面白い


HUGHES TURNER PROJECT - Hughes Turner Project - Ride the Storm ★★★ (2008-11-21 18:44:23)

リッチー色の強いクラシックなHM/HRナンバー
二大シンガーの火花散る歌声に震えます
そして梶山のギターソロには恐れ入った
インギーやリッチーの猿真似では語ることの出来ない
超絶プレイを炸裂します


HUGHES TURNER PROJECT - Hughes Turner Project - Sister Midnight ★★★ (2008-11-21 18:37:56)

オルガンがいいですね
二人の持ち味を存分に生かした曲です
個人的にはアルバムの裏ハイライト的な名曲です
ヴォーカルの絡みは鳥肌ものです
渋い泣けるなぁ


HUGO - Time on Earth ★★★ (2021-04-06 22:03:18)

スティーブ・ペリーに声が似すぎているで話題になったヒューゴのソロアルバム第2弾。ギターはヴィニー・バーンズが参加とお膳立ては揃っています。粒だった楽曲と上手い唄、リードギターもそこそこに技を見せ、教科書通りとも言えるようなお約束のロックをやりまくっています。
それだけにスリルはありませんがクオリティに対する保証は間違いなし、どこか深夜の通販番組みたいな嘘くささもあったりするのだが、素直な耳で聴けば、心もハレバレになる爽快感たっぷりの、チョイ切ない叙情派サウンドがテンコ盛り。遠くの空を見つめ、心も穏やかな気分に浸れます。
唄が上手いってのは素晴らしいね。⑩では、カナダのTriumphの曲をカヴァー。これも流れ的に問題なく溶け込み、ヒューゴが作り出すメロディアスロックに華を添えています。
参加メンバーも複数クレジットがあり、どういう経緯で制作されたのか?気になる面もありますが、メインはヒューゴ、その者です。彼の芸達者ぶりを味わうのが一番でしょう。ギターにキーボードにドラムまで担当していますのでね。


HUMMING BIRD - ハミングバード ★★ (2016-09-24 13:56:24)

JAM Projectのヴォーカリストとして活動する福山芳樹が本格デビューしたバンドの1991年リリースの1st。HM/HRと呼ぶには少々ライトな作りですが日本からのメジャーデビューとなればこんなもんでしょうね。同時期に活動していたMAKE-UPの分裂組のGrand Prixや葛城哲哉や五十嵐公太のいたTVなどもカラッとしたアメリカン路線の音楽であり、70年代のオーソドックスな音楽性を投影したスタイルを盛り込んでいたように思います。ハートフルなラブソングあり、ポップスあり、アコースティカルなナンバーあり、ロックありのごった煮スタイルは聞き手の嗜好をくすぐる遊び心満載、確かな技術に支えられてれいるので安心して聴いていられますね。ロックバンドとしての物足りなさはあるし、それは本人達が一番痛切に感じているのかもしれませんが、根底にあるハードなモノが好きなんだという思いを隠し切れていない作風が顔覗かせるナンバーに彼らの意地を垣間見れますかね。シンガーのみならずギタリストとして稀有な才能を発揮する福山さん、彼のルーツたる一枚として、ファンなら押さえて損はしないでしょう。


HUMMINGBIRD - Hummingbird ★★ (2017-12-15 14:21:11)

第二期ジェフ・ベックグループにいた、ボブ・テンチ、マックス・ミドルトン、クライブ・チャーマンらが結成したバンドの1st。どこかジャジーな雰囲気のあるブルースベースのロックサウンドを中心にファンキーなグルーブを取り込んだりと、ロックのもつ埃っぽさとジャジーな洗練さを同居させた仕上がりは、独特の味わいを醸し出し英国的な魅力を発散しています。
曲によってはボブの歌声を生かしたAOR風味からマックスのキーボードを前面に出したジャズロックもあったりと、ハードでエッジの立った音楽性が好みの方には、退屈極まりない一枚となるでしょうが、ジェフ・ベックなブルースロックの⑤なんて、渋くてカッコいいですよ、滋味深いギターのバニー・ホランドのプレイに引き寄せられますね。


HUNTER - Sign of the Hunter ★★ (2016-08-14 23:29:27)

ドイツはマンハイム出身の5人組が1985年にリリースする1st。所謂、ドイツと言えば○○だよなぁというような特徴的なサウンドとは違う、これでもかと言わんばかりのオーセンティックなHM/HRサウンドを披露。演奏も特筆するべきものは無いし歌も雰囲気モノだし、派手な仕掛けも無く無難な曲作りと演奏に面白みも少ないと感じますが、逆にそこが魅力的だ。もっとフックに富んだメロディやキャッチーさがあればウケも良いのにと思いますが、逆に親しみやすさを排除した姿勢を打ち出し特徴的な個性は無くとも聴きこむほどに感じさせるのは”堅実さ”そこに猛烈なジャーマン気質を感じる事が出来ますね。走らないし親しみやすくないバンドの何を聴けば良いのかと言われると返答に困りますが、この究極の無難さもあって良いのかなと思います。色のつきすぎた音楽やキャラ重視に飽きたぁと思う方にコッソリとおススメしますね。


HURRICANE - Over the Edge ★★★ (2024-07-16 01:44:48)

残念ながらデビュー作がイマイチと烙印を押されてしまった実力派集団。特にケリー・ハンセンの憂いのある力強い歌声はバンドの看板を背負うのに十分な人材、その情緒のある歌声を軸に楽曲を構成、少々長めのイントロが気になるメロディックな①は、派手に突っ走る訳でも、ノリノリのポップソングでもないという姿勢に、このバンドの魅力を感じるが、駄作感が漂うアリス・クーパーのカヴァー、そしてI say na, na, na, na, na, naの繰り返しがカッコ悪い、狙いすぎだ。

そういう悪い流れを、④で盛り返す、アメリカンなグルーブとケリーの強烈な歌声がタフな面を強調、それでありながらも仕掛けがあり単調に流れてはいかない、その構成力とケリーの支える手練手管の寝業師軍団が魅力的なプレイで魅了と、仕切り直しに成功。シングルとしては③は正解だが、アルバムの流れ的には微妙だ。

⑥で聴かせるコーラスハーモニーの美しさ、ケリー・ハンセンはロックシンガー然とした力強さを前面に押し出し、楽曲を支配。そのエモーショナルな歌声は間違いなくハイライトだろう。③のような嘘くさいヒットソングよりも、断然⑥であろう。だからこそドラマティックな⑦へと繋がるのである。バンドはアルバムのハイライトを迎え、英国寄りのロックサウンドで、目先を変えることに成功。
どこかシニカルな要素を持つ⑧、バンドの守備範囲の広さを見せつけた。好き嫌いは別にアルバムの流れ的には、いいアクセントとなっている。

メタルバブルが吹き荒れる、この時代に彼らは実験的な要素の強いアルバムをリリースしてきた。レーベル主導の②③はご愛敬だが、仕掛けの多い作風である。メインストリームを意識していたならば本格的過ぎるのだが、ハードエッジを損なわないギターと、グルーヴィーなベース、そしてバンドサウンドに深みを与えるドラム。聴くべきアレンジが多い。
何度も言うがこういう作風ならば②と③はいらん。エニグマがプッシュするだろうと、名物編集長がレビューした事で、次の隠れたスター、ツウが知るバンドみたいな感じで持ち上げられた記憶があるのだが、キャピタルからも出ているので、そんな感じじゃなかったんだけどね。まぁ、ストライパーの前座やってたからね。


HURRICANE - Over the Edge - Spark in My Heart ★★★ (2021-10-11 03:35:55)

少々オカルトホラータッチの鐘の音
イントロで鳴るのですが展開が読めない
そこから男らしい硬派なメロディアスロックに流れる
十分大衆性も完備しているが真面目な音は頼もしいし素直にカッコいいと思う
映画悪魔のいけにえ3には勿体ない曲ですね
何度聴いても襟を正したくなる凛とした佇まいと裏切りがカッコいい中盤の陽性パートもクール
個人的には歴史に残る名曲だと思っている


HURRICANE - Slave to the Thrill ★★★ (2024-07-17 04:05:29)

このバンド、最初から日本では人気の出ない運命に魅入られていた。デビュー作は大野さんに、買うか買わないか迷う点数を付けたとレビューされ、次のアルバムは名物編集長に見つかり、そして再リリースされたEPはイマイチと酷評、そして、確か今作は増田さんだったかな?並と論じられる始末。極めつけは多分、藤木さんがダグのギターソロに対してスケールを追いかけるだけで好きになれないと、評価された過去があり、そういう複合技がもう決め手となった印象が強い。
今作がリリースされた当時、鼻息荒く文句をいうヤツが沢山いました。あれは一体なんだろうかと思い出すますね。

サウンド的には豪快なアメリカンロック路線に舵を切りました。前作にあった複雑な絡み、リズムもギターも、ストレートに打ち出すことはなく、拘りのアレンジとメロセンスで魅了、一曲の中に展開を設け一筋縄ではいかない印象を与えたが、今作は、無駄な装飾を取り外し、とにかく豪快でワイルドなアメリカンロック路線へと向かいました。
ホワイトスネイクのサーペンスアルバムみたいなヘヴィロック路線なんですよね、向こうはイギリス、こっちはアメリカ。その違いはありますが狙いは一緒、ギタリストとしてもダグ・アルドリッチがジョン・サイクスと比較して大きく劣ることもないし、今作で聴けるケリー・ハンセンのパフォーマンスはカヴァーデイルと比較しても遜色なし、もし負けたというのなら知名度くらいだろう。

曲に合わせ怒りを解き放ちロック然としたシャウトをかましたかと思えば、シットリと追いかけるエモーショナルヴォイス。なにより、どんな楽曲にも負けないパワーを持ちながら、変化自在にコントロール。彼の歌の上手さは批評家から酷評されたEP時代から突出していた。ジョー・リン・ターナーを溺愛する批評家がいたように、もし著名な批評家がケリー・ハンセンを激押ししていたら、今日の評価も変わったろう。もっとツッコんで言えば、今作&バンドの評価も違うはずだ。

パワフルなメジャーヘヴィロック①は大物フランク・ターナー・シムズのペンによるもの、ケリーは見事に期待に応えた。
キャッチーでパワフルなメロディックメタルの③、狙いすぎだが泣かせのバラード⑤、そしてハイライトとも言える繊細さとダイナミズムの対比が見事な⑥と、ケリー・ハンセンのハイパフォーマンスを堪能出来る楽曲がしっかりと揃っている。

売れたのは、ナーナナナナーのコーラスが良くも悪くも印象的なI'm On To Youのシングル効果&1988年という時代背景がある前作だが、欧米では、今作の方が支持されているというのが皮肉だ。確かに日本人は大陸的なグルーブよりも、情緒のあるメロディを好むので、⑦みたいな曲は単調に聞こえるのだが、⑨以降も手を替え品を替えアメリカンなサウンドと展開している。

方向性は変わったが前作を比較しても遜色のないクオリティを保持。サーペンスアルバムみたいなヘヴィロック路線が好きな人にはたまらんだろう。むしろ、ケリー・ハンセンの憂いのあるパワーヴォイスとダグ・アルドリッチの組み合わせはLIONでは、叶えられなかった夢を掴む可能性を感じさせるだけに、LIONファンが聴いても大いに楽しめるだろう。

個人的にはサーペンスアルバムは凄いアルバムだが、ホワイトスネイクらしくないと思っているので、今作がハリケーンらしくないという意見は理解できるが、良し悪しならば、質の高いアルバムであると断言できる。前作は画期的だったが、今作は王道を貫いた。外部ソングライターの手を借りたのも、①のようなドライブするメロディックメタルをやるためならば成功だろう。

このバンドは、ある意味、真摯に音を作っている。プロデューサーの意向を汲み取り器用に立ち回っている印象が強い。だが、彼らは安直なL.Aメタルとは一線を画す本格派のバンドである。技術的にも一流、それでなければ、この手のサウンドは二番煎じが強くなり、味が渋くて飲めたもんじゃない。レーベルに振り回された格好なんだろうが、ケリー・ハンセンの凄さが際立ったアルバムである。

改めて歌の上手さを再確認させられた。器用すぎたんだよね。なんでも出来るから、形を変えられる。要望に応え売れなかったら捨てられる。当時の音楽シーンがもたらした深刻な問題を想起させる一枚。
当時の批評におけるバイアスが掛らない世代や知らん人には大いに勧めたいですね。豪快なアメリカンロックが好きな人には①②③の流れは完璧でしょう。青空の下、大音量で聴きたくなりますよね。

今作はそういう方向性に舵をきった一枚。普遍性を追求して可能性を広げたことになります。


HURRICANE - Take What You Want ★★★ (2022-01-11 22:28:53)

有名な商業誌にて、パッとしないとので買うか迷う点数でと言う批評をくらい70点代の前半を頂戴したデビューEP。このバンドの代名詞と言えるメロディと硬派なハードスタイルは既に確立。明るく脳天気、売れたいですよーという音楽性とは一線を画した音楽性を披露、勿論アメリカのバンドなので、濡れているが湿ってはいない光沢のあるメロディアスサウンドを展開、グルーブ感のあるリズムは心地よく鳴り響き、豪快な①から悪っぽい路地裏ハードサウンド②への流れなんかもベタですがグッと掴まれますよね。
ある意味、お約束感は強い、そこが批評家から苦言を呈されたのでしょうが、それなりのキャリアのあるメンバーが手堅い音楽性を踏襲しつつ聴かせるパートを設け適度に耳を刺激、この計算されたワイルドさとロックの持つダイナミズムの格好良さ、今となっては懐かしいミックスのドラムでさえ、これでいいと思わせる味わいが大好きです。
今ではお手軽に視聴できる機会も増えていますので、本格派のメロディアスアメリカンハードサウンドが好みの方なら聴いて損はしないでしょう。


HURRICANE - Take What You Want - Hurricane ★★★ (2022-01-11 22:32:25)

歌メロが好きなんですよねぇ
リバーブの掛かったミックスも懐かしいです
バンド名をつけた曲だけに強力
そしてこのバンドの音楽性を端的に伝える曲でしょう
哀愁のメロディアスハードサウンドに耳がもっていかれます


HURRY SCUARY - Break It up ★★ (2008-04-12 09:48:00)

映画のサントラ版としてリリースされたせいか外部のソングライターによる曲が四曲収録された彼らの記念すべき1stフルアルバム。企画モノと言うことで彼らの本質と違うところで制作された感は否めないもの正統派HM/HRバンドとしての魅力溢れる好盤へと仕上がっている、中間のギタープレイはソロに注目が集まりそうですが、メロディアスで印象的なフレーズとリフを聴かせてくれていて、むしろそちらに耳が惹き付けられます。VO南も温か味のある伸びやかなハイトーンを聴かせてくれて中間に負けじと存在感をアピールしています、因みに本来は日本語詩だったオリジナルナンバーが英詩になっていますが日本語で歌った方が南はより高いパフォーマンスを披露してくれたでしょう。楽曲の質アレンジセンス等どれをとっても一級品の彼らが今作を最後に解散してしまうのは非常に残念なことでした。このアルバムを聴き興味を持った方なら南が率いたBAD LOOSERもオススメしますよ、よりオーソドックスなメロディアスHM/HRを聞かせてくれます。


HURRY SCUARY - Break It up - Crazy ★★★ (2008-04-15 04:45:10)

中間のクラシカルなギターソロが印象的な泣きの様式美HM/HRナンバー ブリッジの唄メロが好きです ハイトーンを駆使した南の歌唱が光る名曲です


HURRY SCUARY - Break It up - Dirty Streets ★★★ (2008-04-15 04:42:03)

日本語歌詞に慣れていたので英詩には若干戸惑いがありましたが中間のメロディアスかつエモーショナルなギターが堪能出来る
哀愁の様式美ナンバー
南のハイトーンが突き刺さります


HURRY SCUARY - Break It up - Feelin High ★★★ (2008-04-15 04:48:52)

HURRY SCUARYといえばこの曲でしょう
スピーディーかつテクニカルなギターを堪能できる代表曲です
南の温か味のあるハイトーンが耳を惹きますね
それにしてもスリリングなギターだねぇ


HURRY SCUARY - Break It up - Open Your Eyes (2008-04-15 04:37:45)

疾走感溢れる正統派のHM/HRナンバー
甘いサウンドプロダクションのせいで迫力がイマイチ伝わらない


HURRY SCUARY - Break It up - Reaching for the Sun ★★★ (2008-04-15 04:34:20)

元メイクアップ松澤作曲のナンバー
いかにも松澤らしいハードポップな曲を北欧風にアレンジしています。KEY]を大胆にフューチャーしていますね
エンディングのギターソロがカッコイイです


HURRY SCUARY - Break It up - Run for Your Life ★★ (2008-04-15 04:39:19)

KEYをフューチャーしたドラマティックなHm/HRナンバー
メロウなギターソロがカッコイイです


HURRY SCUARY - Break It up - We Can Try Again ★★ (2008-04-15 04:35:55)

哀愁のハードポップナンバー
アコギソロの儚さに泣かされます


HUSTLER - High Street ★★★ (2020-01-18 18:57:31)

知る人ぞ知る本格派の英国産HRバンドのデビュー作。芯の強いシンガーの歌声は野性味に溢れているが、同時に繊細さも加味しており滋味深い哀愁を醸し出している。そんな歌い手の声質に合わせるように、パープル風味満点のハードサウンドを披露してくれるのですが、中盤では英国産ハードブギーロックも顔を出し、クラシカルロックの重厚感だけではない、お気楽なパブロック的な親しみやすさも顔を覗かせ、多様な音楽性を披露。アーシーなシャッフル系のロックの素朴は味わいに、楽しくなるのですが、個人的には、グッと引き寄せられたクラシックロックの旨味に溢れた①、パープル万歳な攻撃性の高い②、清らか濁りのあるゴスペル調のスローナンバー③と頭3曲の聴かせ方の上手さに、このバンドの凄みを感じます。
ギターとオルガンが交差するブリティッシュハード路線の⑧⑨の持って生き方も泣かせるぞ、ストリングスも効果的に使い、哀愁味前回の英国ハードサウンドのニヒリズム感にジリジリとさせられました。
70年代の音楽は、本当に古さを感じさせないオリジナリティに溢れている、経年劣化しない真正ロックの醍醐味に是非ともふれて欲しいですね。


HUSTLER - Play Loud ★★★ (2020-01-19 17:48:21)

オリジナルは1975年リリースの2nd。プロデューサーに、ロイ・トーマス・ベイカーを迎え音楽性と統一、ミドルナンバー中心ではあるが、英国らしい憂いのあるメロディとハードブギーサウンドが心地よく鳴り響き、タイトなリズムが締め上げるソリッドな質感とアーシーなブルース臭が絶妙に絡み、大陸的なグルーブとメロなのに、カラッならないのがお家芸ともいえるスタイルを披露。英国の伝統を色濃く伝えてくれます。
無駄の装飾を削ぎ落したサウンドは、骨太なのに、ほんのりと泣かせの情緒を加味させているのが、日本人の島国感情に訴えかけますね。今作を最後に解散してしまったが為に、イマイチ認知度を広められていないのだが、英国ロック好きは勿論だが、70年代ならではのアーティスティックな古典ロックの鋭い感性にグッと惹き寄せられるでしょうね。


HYDRA - From Light to the Abyss ★★★ (2020-10-04 18:49:10)

ポーランドの4人組による1st。サウンドは初期型サバスに影響を受けたドゥーム/ストーナーサウンド。ヴォーカル処理もオジーを意識した作り込みをしているし狙いは完璧だ。全5曲だが36分とボリュームは多め、それだけにむせ返るような濃密な世界観が待っている。
オジーサバスを意識した①②、特に後者は後期オジーサバスと思える味付けをしており、個人的にはそこが楽しい。根暗な音なのに美しさが漂う③、そして不気味に蠢く④は英国の香りが凄く漂い、70年代ロックの系譜を順当に引き継いでいるようで、細かい描写を盛り込み聴き手を楽しませてくれる。そして歪んだ空間が口を開け待っている⑤で幕が閉じます。全般的に感じる重苦しい空気、その鈍重なリズムは聴き手に圧し掛かり、彼等が奏でる異形なる世界へとさらっていくようだ。

鈍重ドゥームではあるがサウンドプロダクションがスッキリとしており、分離が良いのは、この手のサウンドが苦手な人にも取っ付き易い仕様になっています。でも速い曲はまったくないので、それを求めるなら無用なスタイルですね。

ドロドロに濁ったブルースフィーリングや鬱屈とした病的な精神性でもないし、欧州らしい悲哀のあるメロディが強めなのがポイントですね。真正ドゥームファンにとっては、逆にそこが物足りないのかもしれませんが、聴きやすく纏めたサウンドメイクに軍配を上げます。ギターサウンドをオーセンティックな作りではあるが場面に合わせ多彩な表情を見せるたのも面白い。


HYKSOS - Hyksos ★★★ (2021-05-19 09:17:42)

かつてMetal Massacre IIに参加したことでマニアにも知られるカルフォルニアの5人組。古代インド史に登場するヒクソン人からバンド名を取ったのかな?ファンタジックな世界観を下地に繰り広げられるマイナーメタルの世界、70年代のJPからの影響も伺えるトラディショナルサウンドは英国的な湿り気と叙情性を感じさせるのがポイント。リリースが1982年だけにNWOBHMの影響も受けているが、なんとも例えようのないエピカルさも顔を覗かせ、煮え切らないぬめっとしたサウンドを披露している。とはいえインストナンバーの④などに現れる、もう一つの顔。腰にくるノリの良さ、そのブルージーなガレージ臭もハマり、彼等がアメリカのバンドであることを強く認識させられた。

その後はコンピ作にも提供した⑤でアクセルも踏み込み後半戦をスタートさせます。JP風味もそこそこに、多彩なアイデアと各々が抱える音楽性、そのバックボーンの違いが、チグハグに映る場面とハマった展開があったりと、いかにも1stらしい側面は抱えているが、ありきたりのメジャー流通作品に飽きたマニアならば、このバンドがギラリと異彩を放つ瞬間を見逃せないでしょう。でもまるで、あの曲はあれでしょうもあるのですが、そこは1stという事で大目に見ていただきたい。でも、一番気になるのは、突然素っ頓狂になる唄でしょうね。つくづくハルフォードって偉大だなぁと思いますよ。


Hallowed Ground - Warlord ★★★ (2023-06-07 18:35:00)

復刻盤に余念の無い、マニア筋から愛されるレーベルHigh Roller Recordsからリリースされた幻の一枚。彼らが世に残したデモ音源やコンピ作に提供した楽曲などを元に作り上げた一枚なのですが、これがNWOBHM謹製のドストライクな作風。湿り気を帯びたメロディと疾走感、絶妙なバランス感覚でヒリついていきます。
掘り起こしNWOBHMはマニア限定みたいなノリがあり、部外者厳禁な面も強いが今作はワリと広い層に訴えかける柔軟さがあり音質も、思っていた程酷くない。むしろ当時の空気感をパッケージしており、タイムトラベラー感覚で勃興するNWOBHMの空気を追体験出来る仕様だ。

このバンドを有名にしたのはラーズ・ウルリッヒが監修したコンピ作に選出されたのがきっかけと聴かされているが、日本にいるとこの手のバンドの情報は入ってきませんねぇ。我が国でも確実に需要のあるNWOBHMサウンド。評論家の目に留まりブレイクしたのがプレイング・マンティスですが、それ以外にも魅力的な、むしろど真ん中のNWOBHMは沢山います、こういうのに手を差し伸べるレーベルが現れるかが重要ですよね。

適度な疾走感と憂いを帯びたメロディ、攻撃的なサウンドが過度に怒りをため込んでいないので実に聴きやすくまとまっています。全体的に癖がなくクオリティにばらつきがない、アルバム単位で勝負できる一枚ですね。当時、アルバムリリースにこぎ着けられなかったのが悔やまれるようなクオリティです。


Hammerschmitt - Hammerschmitt ★★★ (2019-11-15 20:28:51)

しゃべらないマジシャン、トランプマンが深酒をしてしまい、悪ふざけを極めたようなジャケットが印象的です。ツインギターを擁するドイツ産の正統派HM/HRバンドは1985年にリリースした1st。
オープニングからクラシカルテイストも感じさせるスリリングなインストナンバーで幕開け、その流れを組むように、ドイツ版のシュラプネル系とも言えるガチムチのスピードメタルへと流れるのだが、それだけに留まらずハロウィーンタイプのシュラガーメタルに、バラードへと流れる展開もあり、バラエティ豊かな味付けが施されている。とはいえ、ハイトーン系のシンガーが、やや画一的な歌い回しに終始している場面があり、張り上げた瞬間に皆同じと聴こえるのが残念。歌い手もけして下手ではない、そういう意味では、もう少し聴かせ方に気を配ってくれると、感触も大分違ったと思うのだが、このハイトーンは武器だけに難しい問題だ。
しかし切れ味するどいツインギターの鮮烈なプレイの数々、へヴィメタル愛に溢れた熱を帯びた演奏は、欧州的なクールさと同じくらい熱く燃え盛っている。粗削りな面もあれど、それらを飲みこむ衝動性というのは実に魅力的だ。豪快でありながらも、繊細さも大切にしているのも好印象。メタリックな質感を伴いストレートに押し込むのは基本姿勢だが、楽曲の中に起承転結を設けようと工夫する姿も印象的だ。
今ではデジタル配信盤で楽しめる、貴重な一品。ハロウィーンだけがジャーマンじゃないと、思っているリアルジャーマンメタルマニアに薦めたいマニアックな一枚です。ストレートなメタルサウンドが好きな人にもたまらんでしょうね。もう少し愛想が良ければ良いのに、この武骨さと、切れ味鋭いリードプレイにグッと引き寄せられます。こういう無愛想な鋼鉄サウンドは、日本にも確実に需要があるはずですからね。


Hank Erix - Nothing But Trouble ★★★ (2022-08-20 19:32:54)

HOUSTONのフロントマンとして確固たる実績と地位を確立したシンガーとして知られるヘンク・エリックが世には成ったソロアルバム。相変わらずの北欧風味満点のAORサウンドで魅了、そのフック満載のメロディを自在に操るソングライティング力と歌の上手さは折り紙付き、日本ではイマイチ高い評価を得ていないが、海外のマニアからはソフトロックの申し子のような扱いを受けているバンドとシンガーだけに、安心して身を任せる事が出来ます。
正直、ソロとバンドでの明確な違いというのは見つけられないと言えばそれまでだが、キラキラと輝く北欧サウンドによる往復ビンタに目を冷めますよ。オープニングからガツーンと掴むのだが、個人的にはヘンク風DOKKEN③と④の曲間を明確に分けずグラデーションをかけて繋げたアイデアに上手いと声を上げましたね。
参加メンバーもメロディアスロックを知り尽くした猛者ばかり、‎DEGREEDダニエル・ヨハンソン‎、マイケル・ヤンソン、マッツ・エリクソン、PALECEのマイケル・パレス、‎スーフィアン・マアウィ‎等が脇を固め、盤石の体制を敷いています。

癖のない上手い歌と、哀愁たっぷりの冷ややかな北欧風メロディ、その甘く切ない煌びやかなサウンドは夜空に輝く満点の星と成り聴き手の眼前に降り注がれるでしょう。‎ちなみに⑥でデュエットの相手を務めるリンネア・ヴィクストローム‎は、あのトーマス・ヴィクスとロームの娘さんです。どうりでワシも年を食ったわ。トーマスの娘だってさ。

良いメロディと巧みなアイデアの再構築、それをパクりが多いと非難するのか職人技と聞き分けるのかで評価が分かれるのが、この手のスタイル。様式美系同様、伝統芸能として受け入れるセンスは必要だが、ワタクシは大好物でありたい。

エアコンの設定温度を下げずとも清々しい風を送ってくれる極上の北欧風AORサウンドに魅了されっぱなしです。


Hanover Fist - Hungry Eyes ★★★ (2016-10-23 15:58:44)

カナダはトロント出身のバンドが1985年にリリースしたフルアルバム。ドラマーが日本人覆面ギタリストで単身渡米してアルバムをリリースしたKUNIやインギーに、アクセル・ルディ・ペルなど多くのバンドで活動歴のあるマイク・テラーナがドラムで参加している事でも知られていますね。カナダ産らしい大らかでゆったりとしたリズムと乾いてはいるが憂いのあるメロディを軸に、スケールの大きなHM/HRサウンドを披露。その威風堂々とした音楽性は、あまりにも実直して華やかさに欠けますが、王道を肩で風を切って闊歩するスタイルを築いており、今となっては懐かしい絶滅危惧種の音楽性ですね。テクニカルさやスピード感といった即効性はありませんが、ミドルナンバーを中心にダイナミックなリズムセクションからなる、どっしりと構えた音楽性は北米などではメインストリームを行くスタイルでしょう。島国日本ではイマイチウケない音楽性でしょうかねぇ。ロン・キールなパワフルヴォイスも情緒に欠けるかなぁ。


Hard Boy - See Through ★★★ (2024-11-28 01:53:53)

タイ産のグラム系ハードサウンドが売りのバンドによる2024年にリリースされたフルアルバム。何人編成かも良く分からないが、日本人好みのメロディアスなハードサウンドを展開、情念を漂わせる熱唱は日本の演歌にも通ずるモノがあり、アジアンロックとしては同系統と言えるだろう。
それだけに、この洗練されたサウンドメイクは、日本人好みのなれど、実は日本では見当たらず、アジア圏では重要なピースを埋めていると言える。まぁ、アジア諸国のロックに精通している訳ではないので、大風呂敷を広げるつもりはないのだが、彼らは少なくとも二昔前の東南アジア系の、二線級扱いされるようなバンドではなく、むしろ現代のバンドが忘れている大切なものを、純粋に育んでいる。

こんなもん単なるL.Aメタルのパクりだろ、と言われると返す言葉は見つからないのだが、個人的には、たまには頭を空っぽにして理屈抜きに、壮快感たっぷりなロックを聴きたいと思う日がある。この雲一つない青空の如き健康的で爽やかなサウンド、そして適度にハードで抜けのイイ音は、往年のヘアメタル勢よりも洗練されており、恥ずかしくて全力でやれないよと言うような音を全力で鳴らしてくれる。

突き抜けるハイトーンも嫌味がなくヒステリックになる手前で止めてくれる。ギターも巧者、鍵盤プレイも裏で心地よく鳴り音楽性を広げている。リズム隊も元気いっぱい、この洗練されたハードサウンドに重量感をもたらしている。まぁ歌を聴かせつつ、バラード多めでもギターオリエンテッドな作風なのがいい。アニメの主題歌やエンディングテーマに選ばれても違和感のない楽曲もあったりと、もし90年代にメタル系バンドがグランジに汚染されなければ、こういう音になっていたんだろと思うような懐かしさがある。

良い意味での歌謡テイスト。アジア圏ならではの味わい。まるで○○のようだとか粗探しをしない素直な心持ちのマニアには聴いて欲しいですねぇ。サブスクなら無料でしょう。フロンティアとかと契約してもおかしくないバンドサウンドですよね。
タイ語と英語が混じるのですが、日本人なら違和感ないのでは?ワタクシは何十年国籍を問わず音楽を聴いていますが英語の訛はサッパリ分かりませんので、違和感はありません。以外と日本語よりもハマっていると思いますね。


Harlequin(U.S) (2014-06-17 13:24:55)

元ICONのVo,Jerry HarrisonとG,Mark Hillisの二人で立ち上げたUS産のHM/HRバンド。1990年に7曲入りのアルバムをリリース以降、表立った活動はなくバンドは消滅。詳しいバイオは分かりませんが、Gはカメラマンに転向、Voも消息が分かりません。


Harlequin(U.S) - Harlequin ★★ (2014-06-17 13:24:24)

元ICONのVo,Jerry HarrisonとG,Mark Hillisが中心となり1990年にリリースされた自主製作盤でしょうか?FRANTIC METALというレーベルからリリースされています。Jerry Harrisonのパンチの効いた歌声を中心に、オーソドックスなHM/HRサウンドを披露、テクニカルなギタープレイも楽曲に華を添え、なめらかで耳触りの良いメロディを聴かせてくれます。毒気のないL.A風のシャープさもあるし曲によっては硬質なメタル色も感じられ楽曲面でもある一定のレベルは超えていると思います。ほとんど無名のバンドなんでしょうが、恐ろしい事に今ならiTunesでもイケますんでICONマニアは勿論、正統派US産サウンドが好きな方なら聴いてみてはいかがでしょうか?


Harlequin(U.S) - Harlequin - A Change for the Taking ★★★ (2014-06-17 13:20:12)

クド目の歌声に笑いも出ますね
テクニカルなソロも印象的な
メロディックなミドルナンバー


Harlequin(U.S) - Harlequin - Carnival Ride ★★ (2014-06-17 13:07:33)

派手な速弾きも炸裂する
インストナンバー
アルバムの幕開けを告げます


Harlequin(U.S) - Harlequin - Learn to Care Again ★★ (2014-06-17 13:15:43)

アルバムのラストソング
それまでの曲とは毛色違うミステリアスな雰囲気が良いですね


Harlequin(U.S) - Harlequin - Odyssey (2014-06-17 13:10:30)

スペーシーなインストナンバー


Harlequin(U.S) - Harlequin - Seasons of Change ★★★ (2014-06-17 13:17:07)

アコギもいいですね
アメリカンな乾いたバラードナンバー
肩の力を抜いた歌い方もハマってます
美しいです


Harlequin(U.S) - Harlequin - Streets of Fire ★★★ (2014-06-17 13:13:49)

シャープな切れ味もある
懐かしきL.A風でもありますね
パンチの効いた歌声が映えます


Harlequin(U.S) - Harlequin - To the War ★★★ (2014-06-17 13:08:51)

歌メロが明るくなりますね
硬質なUS産HM/HRナンバー
速弾きソロも炸裂します


Harlequin(U.S) - Harlequin - Your Desire ★★★ (2014-06-17 13:12:30)

メタリックでパワフルなミドルナンバー
この質感がUS産でしょうね


Harlet - 25 Gets a Ride ★★ (2015-03-17 14:07:38)

Jack Starr's Burning Starrやマーク・リアリ没後にリリースされた最新作でもリードシンガーを務めたトッド・マイケル・ホールが在籍している事でも知られるUS産の正統派HM/HRバンドが1988年にリリースした1st(現在のカヴァーを中心に活動しているらしい)。正直走りだす不安定なドラムを筆頭に厳しい演奏と迫力不足な音質と厳しい面が多く、なぜかマニアの間で高額で取引されている幻の一品(2013年にボートラ入りのCD化の際に価格落ち着いたと思いますよ)。流石の僕でもマニアックで知名度とは雲泥の差のハイクオリティな作品はもっとあるぞと言いたくなるのですが、メタリックなハイトーンヴォイスを活かしたダークな質感を活かした金属音が鳴り響くストロングなメタルサウンドを披露。派手さはないが正攻法で迫る王道スタイルに懐かしい空気を味わえます。あまりにも未整理なサウンドに、性根の座った本域のマニアにしか進められませんが、RIOTの新作に興味を持った猛者なら挑戦する価値はありでしょう。僕もその口ですからね。


Headhunter - Headhunter ★★★ (2016-08-01 15:11:08)

スイスのKILLERからギターとベースが抜け新たに結成したバンドが1985年にリリースした1st。AC/DCとジューダス・プリーストから影響受けた音楽性は、出身地にバンド名とまるでクロークスを思わせる仕上がり、それもそのはずでのちにクロークスが1990年にリリースするアルバムにギターとボーカルが参加するんだから納得ですよね。

SEを挟んでSWEETのカヴァーで幕が開ける今作(おもわズッコケる)、その後はクロークス直系とも言える小気味よいダイナミックなサウンドを披露、本家に肉薄する荒々しくもメタリックにドライヴィングする楽曲のもつシンプルなカッコよさに魅了されます。また演奏力の高さも彼らの強みでしょう。


Heartache City - Heartache City ★★★ (2020-09-17 01:00:41)

ギターとドラムを務めるのはUS産の正統派HM/HRバンドで知られるRattlefaceのロン・サックスとディヴッド・ホワイト、紅一点のベーシスト、ワンダ・オルフェスはThe Iron Maidensで活躍する彼女、そして歌うはステファン・フォンテーヌというマニア泣かせの実力派集団が2000年前後に録音した音源。正式な商品が当時リリースされたのかは現物を見たことがないので分からないが、BandCanpを通じて2015年には世に出ている貴重な一品です。

ど派手に突っ走るわけではないが、2000年代にアメリカの地で、ここまで本格派のメロディアスサウンドで勝負を賭けようとしたバンドがいた事に驚かされる。トレンドなど糞喰らえ丁寧に積み上げた叙情美のあるフレーズと、大陸的なグルーヴ、そして少々衰えを感じるがステファンの歌声は、古き良きメロディックロックの旨味を倍増、そのダイナミックな叙情派アメリカンロックに華を添えてくれます。
バラードも多めだしミドルナンバー主体の構成の為に、ガツーンとスピードナンバーが欲しくなるので、その辺りが個人的には不満なのだが、方向性を定め技巧派ギタリストが、ここぞとソロで派手目のプレイをねじ込んでくるの姿には2000年と思うと好感が持てたりと、簡単に切り捨てられない我が身を恨みます。こんなことしているから散財するんだよなぁ。
高い声だけじゃないステファン・フォンテーヌの歌声を楽しむのも一興ですよ。彼はミック・ボックスの目に留まった人物ですからね。


Heavy Bones - Heavy Bones ★★★ (2016-07-23 14:35:26)

大橋隆志率いるキャッツインブーツのシンガーだったジョエル・エリス(キャッツインブーツはアメリカのキャピトル・レコードとアルバム8枚・契約金100万ドルという大型契約を果たし当時は話題になったがアルバム1枚で解散している)とL.A界隈では腕利きのドラマーとして知られるフランキー・バネリらが中心となり結成されたバンドが1992年にリリースした1st。ジョエルのワイルドで歪んだセクシーヴォイスを中心にシリアスなヘヴィロックを披露、軽快な『The Hand That Feeds』で幕が開け乗り良く突き抜けると思ったら、わりとミドル&バラード系の楽曲が中心で聴かせる楽曲が多い、その分メロディにも気を配り、大味なアメリカンロックとは一味違うメロウな味わいがあり、⑤⑥の流れなど顕著に感じさせてくれるでしょう。アルバム全体のクオリティは低くないが、やや流れが単調になりがちでシンプルにスッキリとノラしてくれたらもっと魅力も伝わるのになぁと歯がゆい気持ちを味わい、中盤にオープニングナンバーみたいな曲を放り込んでくれたらと楔になるのですが、まぁ無い物ねだりと言う事で、この安定感のある演奏と歌を楽しむのが一番でしょう。今作で魅力的なフレーズで自己主張をきっちりと果たしているギタリストは、ジェイク・E・リーの後任としてザック・ワイルドらと最終選考まで残ったと言われる、ゲイリー・ホーイが参加しているのが最大のポイントかも知れませんね。バンドは短命に終わり、ゲイリーは、ドラムのフランキーとベースのレックス・テニスンらとソロ作を作成、その後、彼のルーツの一つとなるジェフ・ベックよろしくなギターインストもので大成功を収めますね。ゲイリー・ホーイが真正面からメタル系の作品に参加する一品として彼のファンなら押さえておいても損はしないし、普通にワイルドなアメリカンロックが好きな人にも十分訴求するものはあるでしょう。一頃大流行りのガンズ印のワイルド系バッドボーイロックとは一味も二味も工夫を凝らした楽曲が詰まっているので。


Hell Bound - Betrayer of Alley ★★★ (2019-10-15 02:45:18)

80年代の中頃まで活動していた金沢のバンドが復活。2019年の8月に5曲入りのEPをリリース。かつての音楽性を知らないのですが、ハイトーン系のシンガーの歌声やガツンガツンと迫りリズムプレイ、ダークテイストが漂うメタリックなギターと、実に真っ当なスタイルのHM/HRサウンドで勝負、マイナー調のスタイルは、英国よりのスタンスに重きを置いているが、少々日本的な解釈が強めの為に、臭いなと感じる面もあるのだが、初期JPにも通ずる重さと威厳めいたものを身にまとっており、真剣勝負のサウンドに妙な色気などなく、真摯にメタル道を突き進む姿に好感が持てますね。