英国産ハードポップバンドが1994年にリリースしたアルバム。時代はグランジ・オルタナ全盛、厳しい環境下にこの手のサウンドを世に送り出すミュージシャンがいた事に驚きます。英国産らしい憂いに富んだメロディが優しく抱きしめてくれる佳曲が目白押し、刺激は薄いがキーボードの使い方も出しゃばらずも効果的に使い嫌味なく聴き手の守備範囲を広げ、万人に喜ばれるようなハードな刺激を加味しているのが印象的。地味ですが、いぶし銀のアレンジが冴えわたるの職人技に、「人生送りバント」でお馴染みの川相昌弘を思い出されますね。本当に地味目なんですがマニアには②の”Power over me ”を強く勧めますね。フックに富んだメロディが胸を締め付ける名曲です。
オリジナルは1986年、Music For Nationsからリリースされた2nd。国内盤はそのMusic For Nations 10Th aniverseryと銘打たれてポニーキャニオンから1996年にCD化再発された一品。90年代の日本は勢いがあり、グランジブームの裏で、このようなマニア泣かせの隠れた一品を数多く再発していましたね。今作もそうでしたが世界初のCD化、所謂リイシュー盤というのを多く世に送り出していました。しかもオリジナルより1曲多くってのもマニア泣かせの仕様でした。