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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 2201-2300

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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 2201-2300
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CHINA - Sign in the Sky ★★★ (2017-06-17 14:11:15)

VoがスイスのCROWNやKROKUSで活動していた、パトリック・メイソンに交代、この交代は大成功で、スイスのBON JOVIと紹介されたポップで叙情的な音楽性にピッタリとマッチ、層の厚いコーラスワークを従え抜群の歌唱力で迫っています。ある意味、確信犯とも言えるソフトケイスされたポップロック路線に、ハードさやスピードを求める方にはチト厳しい内容になっているかとは思いますが、溌剌としたポップフィーリングに彩られた叙情派ロックサウンドは普遍的な魅力を秘めており、哀愁漂うキャッチーなメロディを優しく包み込むパトリックのパフォーマンスに魅了されるでしょうね。
ヨーロピアンテイスト溢れる透明感、スケールの大きいアリーナ風ロックとの融合を高次元で果たし、全編に渡り嫌味なく構成された楽曲は聴き応え十分、ソフトロックやバラードのみならず、瑞々しいポップフィーリングが弾ける⑦なんてアルバムの前後半の句読点のような役割を果たし、アルバム単位で聴いてもダレる事は無いでしょう。フックに富んだ哀愁のメロディ、そのフレーズに弱い歌モノロックマニア必聴と言われる誉れ高き名盤。
サウンドプロダクションも軟派な印象を与えぬよう深みがあるのも好印象。ちなみにプロデューサーは我らがEZOの2ndを手掛けたステファン・ギャルファスで、彼は山田雅樹のボーカルアドバイザーとしても知られていますし、確か元はミュージシャンとして活動してた人物としても知られていますね。


CHINA BEACH - Six Bullet Russian Roulette ★★★ (2023-10-10 15:54:16)

Blood Moneyのシンガーとして知られ、アイアンメイデンのヴォーカル選考の最終段階まで残ったと噂される実力派のシンガー、ダニー・フォックスと後にAyin AlephやKill II Thisで活躍するギタリスト、マーク・マイネット。ドラマーはゲスト参加でXentrixのデニス・ガッサーらが名を連ねるバンドの1st。リリースが1994年ですからね。モダンなヤツなのは間違いありませんが、テイチクから国内盤が出ているように(現物は見たことがないのであれなんですけどね)日本人好みの哀愁を散りばめており、バラード③ミドルの④と情緒のあるヤツも用意してある。オープニングナンバーなグルーヴィーなヤツなんで、またコレかと当時のシーンを知っている人ならば、中途半端なヤツを聴かされると拒絶反応も出ますよね。
しかし、ギターは巧者。歌も上手いとくれば、無視できない要素も大。国内盤が出ているのだから、ある程度のクオリティは保証できると信じられるマニアには勧めたい90年代型の正統派サウンドです。
頭のイメージがチョイと悪いだけで盛り返します。いやいやむしろ当時を考えると好意的に受け止められるのです、⑤もパワフルかつストレートに打ち鳴らされますが、⑥ではファンキーな味付けが登場とバラエティ豊か、色んなタイプに手を出していますが、これも時代の流れだよと受け止められるでしょうね。
とっちらかっている印象は否めないが、ギター兼ベースのマークが上手いこと立ち回り八面六臂の大活躍、Blood MoneyからFOXX、そして忘れ去られた男、ダニー・フォックスが復活の狼煙を上げたのが今作と言うことでしょう。
お好みで飛ばしながら聴いていけば不満も少ないだろう、アルバム丸々名曲なんてものは、そうお目にかかれませんからね。
それにしてもダニー・フォックスってこんなに唄えたんだ。逆に再評価しましたよ。


CHINA SKY - China Sky ★★★ (2023-12-14 05:11:16)

元々はサザンロックをやっていたが、それではプロになれないと一念発起。音楽性をAOR寄りのスタイルに変更して契約を目指すも結局はParc Recordsとしか契約を勝ち取れず、日本ではCBS/SONYからデビューとなる。
音楽性の変遷はオープニングナンバーに集結、プロデューサーとして名を連ねるのそのうちそのうちボブ・マーレットにフランク・ワイルドホーンも曲作りに加わりAOR色を強めている。バンドのアイデアは②からとなるが、③あたりのハード色の強いナンバーなどを聴けば、このバンドの実力の程をうかがえるでしょう。またシンガーのザラついた声質などジェフ・スコット・ソートに似ており、エモーショナルかつ力強い歌声で自らのカラーに染めることが出来るタイプなので、どのような楽曲がきても見事に対応しています。
ギターのボビー・イングラムも熱量の高いリードギターで魅了、サザンロック出身だけに熱が籠もっていますよね。フィーリングのみならずテクニックも兼ね備えた才人です。
このバンド、全曲フランク・ワイルドホーンが曲作りに関与、特に⑤と⑩は単独クレジットです。各楽曲の権利の関係がややこしいように、色んな大人が絡みアルバム制作に携わる形式を取っており、ある意味、バンドとしてはやらされている側面が強いだろうが、詳細は分からない。
ネットで調べ上げてドヤ顔するのはチョット違うので割愛するが、レコード契約を果たすための苦悩をクレジットから感じる。

AOR系のメロディックロックではあるのだが、出身がサザンロックなので、その堅実というのか地に足をつけたパフォーマンスは何ら批判されるものではない。産業ロックなる文言で括られるのだろうが音楽性の近似値はVan Zantだろう。JOURNEYのような洗練されたアーバンな魅力というよりは、もっと埃っぽく腕っぷしの強いロックを感じさせる。そこが最大の魅力だ、お手本があるので、やりやすい方向転換だったはずだが、イニシアチブをバンドが握っていなかったのは辛かったろうにね。
やはりギターのボビーが関与するSome Kind Of Miracleみたいな熱い曲にオリジナルティを感じますね。ちなみに⑧ではスー・シフリン
が作詞で関与。力が入っていない分けではないですよね。


CHRIS VON ROHR - The Good, the Bad, and the Dög ★★★ (2020-10-06 19:19:34)

クロークスのベーシスト、クリス・フォン・ローアは1987年に『HAMMMER&TONGUE』というソロアルバムをリリースしているのだが、収録曲が同じです。レーベルも同じ、詳しいバイオは分からないが同じ商品を再発する際にタイトルを変えたのか?と思うのですが、何故?ですねぇ。
主役はクリス、彼が歌もギターもベースも弾きつつ、基本はトリオ編成という布陣。出している音もオープニングからZEPの曲を引用したりと、クロークスとの違うは何処にあるんだと、物凄いツッコミを入れたいのだが、勢いのある本家と比較しても遜色のないクオリティを有しているので、マニアならずとも手に取って楽しめる一枚に仕上げています。
③では、マーク・ストレイスが、⑧ではフェルナンド・ヴァン・アーブが顔を出し、同僚のソロに華を添えているのも微笑ましく、やはりソロでやる意味があるのか感は漂うのだが、味わい深い楽曲勝負のソロ作は、ツボを押さえており試聴感は悪くない。
ソロなんだから、もう少し野心を剥き出しても良いのに、相変わらずも味方につけ、多くのロックファンを迎え撃つお馴染み感に、好感が持てますね。イキイキとエキサイティングな演奏をしているのに、フレッシュ感がないってのがクロークス関連なんだろうか?なんだかんだ言っても嫌いになれないお楽しみが詰まっているのがイイのです。バラードあり、ロックありのコンビニエンスストアな手ごろさが最高なのです。


CHRISSY STEELE ★★★ (2023-02-05 13:40:41)

クリッシー・スティールが復活していた。知らんかった。
昔のようなガッツ溢れるロックではないが、彼女の復活劇には期待をしたい。
実力はあるのに機会に恵まれなかったロックシンガー。
ギタリスト、ブライアン・マクラウドの死も関係したのかなぁ?
フルアルバムに期待したいですね。


CHRISSY STEELE - Magnet to Steele ★★★ (2017-09-03 14:56:51)

ほしいならかかっておいで!もうすぐ世界中が総立ち!カナダから90年代最大の衝撃!!と書いてある帯タタキに、仰け反りましたね。海綿体に血が集中しすぎて貧血を起こすほどするほどのセクシーさはありませんが、たしかに絵になるカッコいい女性シンガー、クリッシー・スティールのソロアルバム第一弾。カナダのHeadpinsにも在籍していた縁もあるのかHeadpinsのギター、ブライアン・マクレオドが全面バックアップ。ギタープレイのみならず楽曲提供も行うが、その楽曲提供の相棒が熱い、ほぼ共作しているのがティム・フィーハンですからね。AOR系の歌モノロックに精通している方なら身を乗り出さずにはいられないラインナップでしょう。
主役たるクリッシー・スティールのパワフルヴォイスを前面に押し出しつつもバラード系の楽曲を器用に歌いこなすセンスは流石の一言、爽快感と豪快なグループを両立させた歌モノロックが放つ普遍的魅力が満載の一枚。国内盤がリリースされただけの事はありますね。
男勝りとはこういう事かと言いたくなる、クリッシー姐さんのパワフルヴォイスのド迫力さと、曲作りの上手さがバランスよく共存しているのが素晴。そりゃ手練手管の猛者が組んでいるのだから悪いわけがないのでね。安心して聴けますよ。


CHROME MOLLY - You Can't Have It All ★★★ (2020-10-16 13:34:34)

既に英国では下火となりつつあったメタルシーン、そんな厳しめの環境の中で遅咲きのデビューを果たしのがコチラのバンド。力強い歌い手のパフォーマンス力に魅了、その憂いのある沸騰型ヴォイスに英国の血を感じずにはいられません。
これを知らずして英国ロックを語るなかれと言いたくなるほど、英国中の英国なハードサウンドを牽引している。

適度に散りばめられるメジャーな質感も程々に、ロックに対する真摯な姿勢を打ち出し絶妙なバランス感覚で魅了。楽曲そのもので勝負を賭けているのがなにより嬉しい。
当時としても鮮度とよりも熟成、派手さよりも堅実という玄人好みの音楽性、少々うっとしいと感じる歌声も、それは彼らの強み。ハードなロックに似合う本格派の歌唱スタイルに唸る。

このバンド最大の売りはデビュー作から既に風格が漂っており、定番の匂いがプンプン漂っていること、それでありながらも古典ではない、新しい歓声を取り込んでいるのが最大のポイント。イイ歳こいたオッサンが聴いても恥ずかしくないメジャー感は最高に気持ちがいい。若い頃よりも今の方がしっくりくるのも、その辺りの作りにあるのでしょうね。
ネアカなアメリカンロックは苦手、でもメジャーな風格のある普遍的なロックが聴きたいと思うマニアにはうってつけの一枚でしょう。知る人ぞ知るマニア向けのバンドでない隠れた名品ですよ。


CHURCH OF MISERY - And Then There Were None - Confessions of an Embittered Soul (Leonarda Cianciulli) ★★★ (2018-07-31 19:25:13)

レオナルダ・チャンチューリはイタリアの女性殺人鬼。
どうも頭が多少弱かったのか17回も妊娠を繰り返し、生まれてきた子供は早くになるなるか流産。結局4人は大きくなるまで育てる事が出来た。
母親から好きでもない男の子供と言う事でチャンチューリは幼少期から悲惨な体験を繰り返す事に、そんな曲がった環境に飲み込まれ彼女は自殺未遂を起こしたり何故か詐欺罪で服役と波乱万丈の人生を送る。
どうにか小さい町に流れ雑貨屋を営むも、幼少期の壮絶な体験や度重なる不幸を、自分は呪われた運命だと思いこみ、怪しげな占い師の助言にのめり込む事に、そして、戦争に駆り出された息子の為に殺人行為を行う。
息子が無事に帰れるよう、代わりの命をささげる為に近所に住むご婦人を殺害。殺したのは3人だが死体処理がエグい。人間の脂肪分を使い石鹸を作り近所に配る。さらには死肉や血を使いクッキーやケーキなどお菓子を作り、雑貨にきた客やご近所に配っていたと言うのだから驚きだ。ここが共感出来ない最大のポイント。
精神以上の女が息子の命を守るために殺人を犯すのは話として飲み込むが、食い物にするのは別の話だろう。

狂気と共に沈みゆく理性、そのインモラルな世界を腐臭漂うブルースロック調にしたのは大正解。
密接に絡み合うへヴィグルーブが心地よく脳内を刺激していきます。威嚇的な歌もハマっているね。


CHURCH OF MISERY - And Then There Were None - Dr. Death (Harold Shipman) ★★★ (2016-07-26 14:21:04)

ハロルド・フレドリック・シップマンは医師。彼が担当する患者が相次ぎ死亡。その事を不審に思った同僚に通報され本格的な捜査。少なくとも彼が関わった病院を辿ると200人以上の患者が彼の手に掛けられたと思われいるが、自然死を装うケースや手術中の死亡など自らの犯行を疑われないように工夫を凝らし実際は1000人を超えるとも言われる。歪んだ母親の教育により思いあがった人間になるも、幼少期から過度の期待を受けるも応えられずに、思い悩み薬物中毒になったとか、いかなる事情があったにしても受け入れられないし、最後は刑務所で自殺とは最後まで命を思いのままにしようとした許されざる人間です。

野太い咆哮、吐き捨てヴォイスが情念を吐き出します
うねるグルーブ
走り出すパートなどこの曲に限らず現代的ドゥームの在り方を示していますね


CHURCH OF MISERY - And Then There Were None - Make Them Die Slowly (John George Haigh) ★★★ (2016-07-26 14:02:30)

今回のアートワークにも選ばれたジョン・ジョージ・ヘイグは死体をドラム缶に入れ溶解し完全犯罪を目論んだシリアルキラー。警察に逮捕された際も、6人殺したが死体=証拠がなければ逮捕できないでしょうと、開き直り&余裕を見せたバカもの。警察の執念の捜査により、わずかな人骨を見つけ有罪に持ち込み、慌てた本人は精神異常を装うも当然死刑です。

MAKE THEM DIE SLOWLYって個人的には人食い族の原題なんで興奮しました
70年代的な乾いたサウンドとドゥーミーなリフワーク
荒れ狂うグルーブか心地よいですね
噛みつくような獰猛な歌も好きです


CHURCH OF MISERY - And Then There Were None - Murderfreak Blues (Tommy Lynn Sells) ★★★ (2018-08-06 15:03:21)

世界を見渡しても類を見ないシリアルキラー、トミー・リン・セルズ。幼いころから母親の愛情を受けずに育つ。育児放棄状態の母の元、7歳の時に近所にするオジサンにレイプされる。その関係を元に精神に大きな問題を抱える事となった。
この時、すでに飲酒やマリファナを覚えさせられたというのだから、そりゃ頭もおかしくなるわなぁと憐憫の情も湧くのですが。
これからがエゲつない。14歳で家出、そこからは生活の為に泥棒三昧の日々、最初の殺人は本人曰く、泥棒に入った家の家主が、子供と性交をしてるのを見て逆上して殺したというのが最初。
ここからは、彼が正式に殺人罪で逮捕されるまでの間、自分でも何人手に掛けたか分からい程、殺人に手を染める事に、全ては証言ですが70人以上をやったと言っているが、そんな数字を遥かに超える殺人を犯したでしょう。
レイプ目的で少女を殺し、証拠隠滅のためなら赤子まで容赦ない。
別件で何度も逮捕されているのに、いずれも短期で釈放、その都度、殺人を犯していたのだからアメリカの司法制度の難しさを感じますね。州をまたぎ殺人を繰り返したので逮捕から逃れた…まるでハエを追い払うように、日常的に殺してきた男。やり過ぎて映画にも出来ないわ。

そんなシリアルキラーの救いのない情景をへヴィーブルースに乗せてきました。どこまでも深く沈み込むドゥーミーリフ。ユラユラと蠢く酔いどれグルーブの向こうにはどんな景色が広がるのか、聴き手の感性に委ねる選択も悪くないですね。


CHURCH OF MISERY - And Then There Were None - River Demon (Arthur Shawcross) ★★★ (2018-07-31 19:03:58)

ここで語られるはベトナム退役軍人のアーサー・ショークロス。
子供の頃のにうけた母親からの激しい折檻。自分を捨ては男に似ている息子を目の敵に鬼の所業を繰り返し、少年はすっかり人格異常をきたしてしまった。
その生い立ちに抗う事無く暴力的な人間性を増長。そしてベトナム戦争の体験が彼の全てを決める事なる。
死と隣り合わせの恐怖からくるトラウマ経験もあるが、その反面、戦場は彼の暴力的な願望を満たす最高の場所。語られたエピソードの一つがエグい。ベトナムの少女を二人、木に縛り付け片方の首を切り落とし、その鮮血まみれの死体を喰う様を片方に見せつけつると言う地獄のカリバニズムを敢行。マリファナや麻薬の影響もあるのだろうが、おおよそ倫理のある人間とは思えませんね。
退役後は放火に殺人、強盗、レイプ、死姦、人食とマーダーキラーのフルコース。映画でも描けないような世界に目を覆いたくなります。

軽快なグルーブの中で吐き出される転がりだす狂気。殺人衝動を押さえられない切迫感が曲にも表れています。
クールでサイケなガレージロックだろう。


CHURCH OF MISERY - And Then There Were None - Suicide Journey (Heaven’s Gate Cult) ★★ (2018-07-31 19:36:40)

宇宙と交信するとか言っているカルト集団。生まれ変わりを信じ、魂を新たなる惑星へと運ぶ船に乗せる為、信者40人位で集団自殺により幕を閉じた。

曲としては語りをバックにしたインストタイム。小休止といったところだろう。


CHURCH OF MISERY - And Then There Were None - The Hell Benders (The Bender Family) ★★★ (2016-07-26 13:53:19)

アメリカ初のシリアルキラー一家などと言われるベンダーファミリー、西部劇なんかでみる簡素な一軒宿。そこに宿泊した客を殺し金品を奪う。いかがわしい霊媒を生業とする娘、知恵遅れの息子、そして両親の4人からなる悪行の数々、想像しただけでもゾッとしますね。行方不明になった弟を探しに来た陸軍のヨーク大佐、彼の詰問に怯え、夜逃げその後の行方が知れないというミステリアスさがより恐怖を煽るのですが、なぜこの家族が大量殺人に至ったかは真偽は不明。金品を売りにきた事実と、夜逃げした宿から大量の死体が出た事による状況証拠の積み重ね、そもそも捕まっていないからね。

血なまぐさい陰惨なドゥームロックに酔わされます
メンバー間のケミストリーも見逃せませんね
貫禄のオープニングナンバー


CHURCH OF MISERY - Born Under a Mad Sign - Beltway Sniper (John Allen Muhammad) ★★★ (2023-06-27 10:56:45)

ジョン・アレン・ムハンマド

狂気の殺人スナイパー。証言では17人もの面識のない罪なき人々を殺害した男
元軍人で射撃の腕は一流だったといわれる。
子煩悩だったといわれる反面、離婚歴も多く、軍隊では上官への暴力が原因で除籍されている。
最後まで語られなかった殺害の動機。銃社会が抱える本質を提示している。
数か月わたり行われた犯行。いつどこで誰かが狙っているという環境で生きるなど日本生まれのワシでは耐えられんぞ。


ユラユラと蠢くヘヴィグルーブ
この陶酔感こそこのバンドの肝だろう
8分超えも苦にならないのは独自の世界観を極めているから
岡崎さんギターもかっこいい
朝枝さん復活も嬉しいニュースだ


CHURCH OF MISERY - Born Under a Mad Sign - Butcher Baker (Robert Hansen) ★★★ (2023-06-27 11:22:25)

ロバート・ハンセン
数多くの女性を誘拐、強姦、拷問、そして殺人を犯したシリアルキター。アラスカで17人殺したことになっているが本当の数字はわからない。
ほかにも強盗や窃盗を繰り返す悪人に一ミリも憐憫の情などわかないが
キャラやストーリー的に物語性があるので映画の題材にもなっている
問答無用で死刑を言い渡したいがアメリカなので仮釈放なしの終身刑、禁固何百年ってなんかおかしい。
売春婦をさらい強姦、そして野に放ちライフルで狙撃。やすもんのB級ホラーさながらの人間狩りとは獣にも劣る所業だろう
拉致された売春婦が逃げ出し警察の保護を求めなければ犠牲者がどれだけ増えたか
見た目はひ弱なパン屋の男。そんな奴が殺人なんてやらないよという先入観。一番怖いのはここだよねぇ。


情け容赦のない地獄のスナイパー
狙われる女性たちの絶望的な心情も描かれているのだろうか?
いずれにしろトリップ感満載の暴力的なサウンドが支配している
荒涼とした大地
その先に見据えるは罪なき獲物
絶望的な情景を描いているように感じるが歌詞がわからないので想像でしかない


CHURCH OF MISERY - Born Under a Mad Sign - Come and Get Me Sucker (David Koresh) ★★★ (2023-06-27 11:18:34)

デビッド・コレシュ
キリスト教の終末論を信奉するブランチ・ダビディアンの教祖デビッド・コレシュ
若いころロックスターに憧れハリウッドに出るも相手にされなかったという逸話がある
海外のドラマなどの題材にもなるエピソード
武装した信者たちはFBIや地元警察と交戦
最終的に乳飲み子や子供を含む数十人が自殺を図った愚か者である
なぜこんなペテン師に騙されるのだろうか?と考えるのだが
確かに雑誌の情報を丸呑みして誤った解釈を流布する馬鹿者をみるとあり得るなと思える

説法のようなナレーションが入る一曲
狂気のカルト集団が見つめる破滅的な運命をテンションの高いサウンドで演出しているかのようだ
なぜこの男は破滅へと向かうのだろう
朝枝の焼け付くような歌声がクールさを倍増
日本人云々で語られる必要のないヘヴィグルーブの凄みに息をのむ
先の読めないスリリングな展開
中盤から一気に様相を変える瞬間などテンションマックスだ


CHURCH OF MISERY - Born Under a Mad Sign - Freeway Madness Boogie (Randy Kraft) ★★★ (2023-06-27 11:07:55)

ランドルフ・スティーブン・クラフト
フリーウェイキラーの異名を持つ連続殺人鬼
とにかく許される要素を持たない最低のくず野郎。
起訴された殺人人数は16人だが、彼が手を染めた期間を考えたら何倍もやっているだろう
アルコールと薬で酩酊状態にしてから残虐の限りを尽くして殺すシリアルキラー
死体を高速道路に遺棄するからフリーウェイキラーなのだが
殺された若い男たちはみな性器が切断されていたという


フリーウェイキラーを題材にしているからかテンポが速めの曲だ
狂気の世界観をうねりまくる強靭なリズムがサウンドを牽引
ドラムもベースも大好きである
6分もあるのにあっという間に終わる印象がある
このバンドの力量はこういうところにある
歌詞の意味が分かればもっとこの世界に陶酔できるのだろうが
ワシは英語がさっぱりなんでねぇ
でも日本語にしたらかっこ悪くなるんだよなぁ
ギターソロもクール


CHURCH OF MISERY - Born Under a Mad Sign - Most Evil (Fritz Harmann) ★★★ (2023-06-27 11:02:21)

フリッツ・ハールマン
ドイツのシリアルキラー。狙うは浮浪者や男娼などの若い男。
行為中に喉を掻き切り殺害。その毒牙にかかったものは24人にも上るというが実際はもっと多いらしい。
この男が恐ろしいのは、その殺害したものたちの人肉を食らったという逸話があること。
そしてその肉を売りさばいていたという都市伝説がある。
1920年代の話とはいえ想像するだけで気分が悪くなる。
食肉店で手に入れたスキルを使い死体の解体。なぜ彼が数多くの凶行に及ぶも逮捕されなかったのか?
警察の情報屋の顔を持っていたというのも恐怖であろう

地を這いまわりながらうねりを上げるヘヴィグルーブ
このバンドらしいカオティックな空気感がにじみ出ている
断続的に刻まれる狂気のグルーブ
日本人によるラインナップは正解だ
朝枝カムバックである


CHURCH OF MISERY - Born Under a Mad Sign - Murder Castle Blues (H.H. Holmes) ★★★ (2023-06-27 11:13:31)

ドクター・ヘンリー・ハワード・ホームズ
殺した人間は200人以上と語られる伝説の殺人鬼。
尾ひれはひれついた逸話や伝記物が多いので真相は明らかにならないが
とにかく半端ない殺人鬼だ
自ら買い取った薬局の隣にホテルを建設
そこは彼が自由に徘徊できるようにトリックを用いり建設
宿泊者はそんな仕掛けがあるとも知らずに彼の毒牙にかかる
地下室に作られた拷問部屋、彼らは生きながらあらゆる苦痛を与えられたろう
殺人事件で逮捕されることはなかったが
別の詐欺で捕まったあとに事件が明るみになったというのだから恐ろしい話である。
ホテルの宿泊者が忽然と消えるなんて下手な都市伝説でしかないのだが実際に起こった出来事と考えると恐怖があふれ出してくる。


黒く濁る泥水のような悪意
その泥水ブルーズの濃度の高さに視界不良
強烈なアタック感と揺らめくヘヴィグルーブ
演者が一体となり奏でる焦燥感が地ベタを這いまわっている


CHURCH OF MISERY - Master of Brutality ★★★ (2013-03-05 10:41:43)

水疱瘡で意識が朦朧としたなか見聞きをした、ワイドショーが連日伝えていた女子高生コンクリート詰め殺人事件(思春期の子供ながら激しい怒りと憤りを覚えた事が後の人生観に大きな影響を与えました)愛犬家殺人事件など、何故人は短絡的に罪を犯すのか?そんな事が疑問でした、そんな心の深遠に迫る書物や映画が好きで、幼少期からオカルトものやUFO、ミステリーに激しく突き動かされる少年だったのもあるかと思います。そんな土壌があったせいなのか成人になり手にした本の中で一つの答えを導いてくれたのがロバート・K・レスラーのFBI捜査官のプロファイルものでしたね。テッド・ハンディにサムの息子と呼ばれたバーコヴィッツに毒殺日記でお馴染みのグレアム・ヤング、父親に犯され同級生や上級生の性の奴隷ともなった、悲惨な幼少期を過ごしたTHEシリアルキラー(彼のエピソードは映画に良く使われますよ、死体は犯すわ食人だわ、ホモにレイプ拷問のド変態です、生きたまま頭蓋骨に穴を開け塩酸を流すってどないやねん)ジェフリー・ダーマーなど、共感出来ないシリアルキラーを題材にした曲が多く(ヘンリー・ルーカスやチャールズ・マンソンなどもね)今作でも3名のおぞましい殺人鬼を登場させた国産ドゥームメタルの最高峰に位置するバンドの1stフルアルバを紹介します。へヴィな音像はまさにサバス的なスタイルを滲ませ実に刺激的で混沌とした禍々しさを発散しています。日本人的なヤサグレワイルドボーカルがこの音に独特の間を生み背徳的で凶暴なバックの音との融合に強烈なトリップ感を誘発されます。うねりを上げるリズムと荒くれるギターに本能をかき乱され、ある種原始的とも言えばいいのかスピリチュアルな感性を呼び覚まされます。この手のサウンドは門外漢なのですが、この手の題材にねじ伏せられ購入したのでした。リリースは2001年かと思いますが今でも年に2~3回は聴きクロスオーヴァーなドゥーミーHM/HRサウンドに健全な刺激を受けますね。この手のサウンドが好きで未聴の方は日本人云々で語ってはいけない本気のサウンドに打ちのめされますよ。


CHURCH OF MISERY - Master of Brutality - Cities on Flame ★★★ (2013-03-05 10:05:21)

ブルー・オイスター・カルトのカヴァー
粗暴なサウンドがピッタリとあっていますね
アルバムの流れを壊さないアレンジと原曲のもつ魅力が炸裂しています


CHURCH OF MISERY - Master of Brutality - Killfornia (Ed Kemper) ★★★ (2013-03-05 09:31:00)

生まれ育った劣悪な環境と生まれ持った素性が爆発したのでしょう、ある種の快楽殺人犯としてひとくくりに出来ない感情を抱かせる側面を持った身長2メートルを超える大男をシリアルキラーとして有名なエドモンド・ケンパーを題材としたへヴィロックナンバー。荒れ狂ううねりが容赦なく刺激を与えてくれます。まさにドゥーム・ロックでしょうね。


CHURCH OF MISERY - Master of Brutality - Master of Brutality (John Wayne Gacy) ★★★ (2013-03-05 10:02:46)

蔑まされた父親に認められたい一心と自身の異常性欲からくる歪んだ人間構造が生み出した怪人、ジョン・ウェイン・ゲーシー。ホモでロリコン、子供ばかりを33だか34人も殺した恐ろしいシリアルキラー、死体のほとんどを自宅の床下に埋め、犯人逮捕時の凄惨さを伝える本を読んだときの戦慄は忘れませんね。ピエロのカッコをして子供達に好かれようとしたり、必要以上に認められようとする人間性、言い逃れの天才。そして被害者は全員、レイプ後に拷問のフルコースを与えたんだから、いやはやクソ以下の下衆の極み(ハマカーン風に叫ぼう)ですね。そんな殺人ピエロを題材とした10分にも及ぶヘヴィロックナンバー、日本人的なヤクザパンクス歌唱が逆にクールに聞こえます。歌詞が英語だから意味がわかないけど、どんなことを唄っているのか知りたいですね。いかなる生まれ育った環境をもってしても許されない快楽殺人者ですよ。


CHURCH OF MISERY - Master of Brutality - Megalomania (Herbert Mullin) ★★★ (2013-03-05 09:49:27)

ハーバート・マリーンのことについては知らないので割愛します。官能的すらあるギターと本能に直接語りかけるようなグルーヴィが心地よい、また野獣の如き野蛮なヴォーカルも映えますね。こういう曲を放り込めるのが彼らの強みでしょう。脳髄まで痺れさせるへヴィロックの真髄を堪能出来ますね


CHURCH OF MISERY - Master of Brutality - Ripping Into Pieces (Peter Sutcliffe) ★★★ (2013-03-05 09:36:39)

ヨークシャーの切り裂き魔、切り裂きジャックの模倣犯、娼婦ばかりを殺した動機がイマイチけちなシリアルキラー、ピーター・サトクリフが題材です。激しい爆音と溶け合うグルーブが刺激的です。本能を直線的にくすぐる野蛮さがたまりませんね。危険な音ですよ


CHURCH OF MISERY - The Second Coming - Candyman (Dean Corll) ★★★ (2015-10-03 18:54:36)

週刊マーダー・ケースを当時購読していたので、このようなシリアルキラーの蛮行を知る事になったのですが、通称キャンディマン、飴玉で子供を釣りレイプする手口から名づけられる。その様は童話「ハーメルンの笛吹き男」にもちなんでザ・ハイツの笛吹き男とも呼ばれてたディーン・コール。一見は働き者で子供にやさしい男も一皮むけば児童小児性同性愛のサディスト。彼には共犯的なウェインという男がいて、こいつが男の子を紹介したりして犯罪は増長されていた。拷問台という板に張り付け殺害、去勢を行い、それをビニール袋に集めていたとか?ゲンナリです。

死者の無念が乗りうったかのようにヘヴィな音像と供に吐き出されているように感じます。うねりを上げるヘヴィなリズムと渋みを増したサウンドが何とも言えない陶酔感を誘発します。


CHURCH OF MISERY - The Second Coming - El Topo ★★★ (2015-10-06 13:09:46)

お得意の深く沈みこむドゥーミーなサウンドが刺激的です
グルんグルんの回るリズムの陶酔感もハンパない
同じ事を繰り返すだけなのに癖になりますね


CHURCH OF MISERY - The Second Coming - Filth Bitch Boogie (Aileen Wuornos) ★★★ (2015-10-03 18:33:56)

モンスターと言う映画でシャーリーズ・セロンが見事な役作りを行い熱演した事でも知られる女性シリアルキラー。アイリーン・ウォーノスはアメリカ社会に歪み、ロクに子供を育てられないアルコール依存の母親(父親は逮捕されすでに離婚の片親生活)のもと、不幸の連鎖を系譜する。幼少期に祖父に性的虐待を受ける生活、そんな家庭にありがちな14歳で出産、その後子供は施設送り、自身は家出をして一人で暮らす。最終的に同性愛のパートナーと生活を供にし、道行く人に売春を持ちかけ殺害、同情できる要素もあり可哀想ですが7人の男性を無作為に殺害。今の日本にも通ずる問題が詰まっているように思います。

こちらもノリのよいアッパーな一曲、今までにない曲調もヘヴィなリフワークのキレとウネリのある殺傷力は相当なものだ。ギラギラとしたキレのある唄もカッコいいしゴン太なグルーブを生み出す三上のベースも凄いしドラムの酔いどれ感もハンパないですね


CHURCH OF MISERY - The Second Coming - I, Motherfucker (Ted Bundy) ★★★ (2015-10-03 17:59:19)

元FBI捜査官ロバート・K・レスラーの著書でも度々取り上げられるMr.シリアルキラー「テッド・バンディ」サディスティック極まりない残忍な行為は後に多くの映画でモチーフとさせる殺人鬼像を作り上げた人物としても名高いです(白人、センターわけの黒髪の女性しか狙わないという手口や性行為の異常性、その生い立ちにおけるエピソードなど)。逮捕後、自ら弁護を努め裁判所から逃走、女子寮に逃げ込み最後の晩餐、そして捕まる直前に12歳の女の子を凌辱後殺害。30数人殺した事は取り調べで分かったが、本人はもっとやったと後に述べる。

ウネリを上げる爆音が心地よい、ドゥーミーでスロー過ぎるのは苦手だと言う人に聴いて欲しいですね。
次の曲と間髪開けず繋がるアイデアも好きです。


CHURCH OF MISERY - The Second Coming - One Way... or Another ★★★ (2015-10-06 13:06:48)

カクタスのカヴァー
上手に料理していますね
ティム・ボカード&カーマイン・アピスにも負けない
リズムが心地よいです


CHURCH OF MISERY - The Second Coming - Red Ripper Blues (Andrei Chikatilo) ★★★ (2015-10-03 18:20:31)

映画にもなりました、ロストフの殺し屋「アンドレイ・チカチーロ」勃起不全に悩み、初めての性交も上手くいかず相手に馬鹿にされる。そういった経験が影響を与えたのかも知れませんが、だからと言って子供を狙い50以上に手を掛けて良い理由にはならない。学校の先生という立場を利用し少女を殺し、警察にも早い時点で逮捕されるも、当時のロシア&共産主義のていたらくさが逮捕できず、その後数々の蛮行を働き罪のない幼き命が奪われます。ちなみにスレイヤーも題材にしていますね。

退廃的で危険な匂いがトリップ感を誘発する彼ららしい一曲。ブルージーなギターも実に効果的だ。


CHURCH OF MISERY - The Second Coming - Soul Discharge (Mark Essex) ★★★ (2015-10-03 18:06:58)

マーク・エセックスは元海兵隊、どのような理由で始めたかは分かりませんが、白人ばかりを狙う大量殺りくを開始、最終的にホテルへ乗り込み撃ちまくる。最後は壮絶な死を遂げるのですが、逃げるのを観念し警察隊の前へ登場、警察隊の一斉射撃により蜂の巣となり絶命。この辺りが日本ではありえないのですが、心情的にはしかるべき処置をしたなと思いますが、人権的にはアカンでしょうね。

珍しいアッパーな一曲、ヘヴィなリズムが畳みかける爆音と陶酔感に痺れます。新シンガーの噛みつくような歌い方も曲に合っていますね。カッコいいわ


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum ★★★ (2015-03-31 13:11:10)

国産ドゥームロック最強のバンドと言われる彼らが2013年にリリースしたアルバム。今までよりは幾分クリアーなサウンドになりましたが、音は厚みを増しより細かい仕掛けも施したバンドサウンドの一体感は過去最高を思わせる充実ぶり、ブルースからブギーも沁み込んだキレもあるギター、必要最小限の手数ながらエネルギッシュなドラム、ゴリゴリのベースながらも弾力性のあるサウンドメイクは見事と各メンバーのパフォーマンスも持ち味を存分に生かしており全てが溶け合った陶酔感は見事、確固たる信念と妥協なき姿勢が色濃く打ち出されていると思います。ドゥーミーなスローチューンから繰り出される全体を覆うシリアスなトーンとカオスぶりに人間の不条理や心の闇を映し出す暗黒の美学が体現された快作と映りますね。この手の音楽は門外漢な僕でも、こういうスタイルの音楽は時代を超越して通用する魅力に富んでいると感じます。いやはや実に恐ろしいバンド力ですね。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - All Hallow’s Eve (John Linley Frazier) ★★★ (2015-03-30 13:23:38)

たいした思想も無く金持ちの日系人一家を惨殺した大バカ者。不条理な世の中に対する思いはあれど罪もない人を殺す動機には一切なりえませんよ。押しつぶされた中音域のブースト加減、サイケでスラッジな音色、粘りはるがキレのある演奏力の高さ、原始的ともいえる音の持つインパクトは凄い。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - B.T.K. (Dennis Rader) ★★★ (2015-03-30 12:48:27)

Bind縛る・Torture拷問する・Killer殺人者の頭文字をとり、自ら名乗った目立ちたがり屋の絞殺魔。
最後はマスコミに自分を知って欲しい一心でバレ逮捕(映画にもなったゾディッアックみたいになりたかったのでしょうかね?)。逆にコンタクトとらんかったらどうなっていたのか恐ろしいですね。オープニングで音声が流れるのですが、おそらくこの事件に関係のある事だと思います。ヘヴィなグルーブなユラユラと蠢き本能と溶け合うような陶酔感がたまりませんね。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - Brother Bishop (Gary Heidnik) ★★★ (2015-03-30 13:07:17)

幼少期の劣悪な環境が精神を破壊、IQは高いが自殺未遂を繰り返す日々、無駄に頭は良かったので金儲けの才はあり、後に宗教法人を設立、逮捕、出所後に女を地下室に監禁し子供を産ませ、マジで王国を作ろうとした異常性愛殺人者。言う事を聴かない女を虐待死、その死体をバラバラに解体、監禁仲間の女たちに喰わせた異常者。こういう人間が拘束する理由がないので野に放たれた現実が怖い。ザラついたヘヴィサウンドとゴン太なドラミングとサウンドの核となるベースがウネリを上げ、独特のグルーブ感を生み出す彼らの流儀は今作でも見事に貫かれています。絶叫するような歌声が、なんだが被害者の出口の見えない絶望感を表しているように感じますね。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - Cranley Gardens (Dennis Andrew Nilsen) ★★★ (2015-03-30 13:13:30)

ホモでナルシストな死体愛好家。寂しい夜を紛らわせるためにホームレスを言葉巧みに誘い殺害。その死体と生活を共にし、腐るとまた殺害を犯した孤独な殺人鬼。曲調にもサイケなトリップ感を誘発するとともに悲しい性、けして満たされない異常な性愛と空想癖を投影しているような雰囲気が滲み出ていますね。はぁ~なんだか聴いているとゲンナリとさせられるのが、ある意味、このバンドの魅力でしょう。今アルバムらしい浮遊するクリアーなサウンドが心地よいし、ギターソロから後半に向けての流れも好きですね。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - Düsseldorf Monster (Peter Kürten) ★★★ (2015-03-30 13:36:22)

今回のジャケットにも引用されている「デュッセルドルフの吸血鬼」ことペーター・キュルテンを題材にしていますね。実の娘を犯すような父親に育てられ、ひん曲った性格はそのまま爆発、幼少期に覚えた獣姦から快楽殺人へと突き進み、最後は自分の首に懸賞金が掛けられ、奥さんに警察へ通報することを促し逮捕(結婚出来た事も凄いが、妻には暴力を振るわなかったらしい)ジャムセッション的なインストプレイの陶酔感にグイグイ惹き込まれます。軽快なシンバルワークと跳ねあがるリズム、その隙間から押し出されるような弾力のある三上のベースプレイ、うーん気持ちがエエですね。後半へ向けての加速感そしてスローに戻る展開も見事。なんだかペーター・キュルテンの人生をなぞっているようで興味深い。剥き出しの感性が吐き出される唄も説得力がありますね。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - Lambs to the Slaughter (Ian Brady / Myra Hindley) ★★★ (2015-03-30 12:54:42)

女が男を車に誘い、そのまま拉致監禁、拷問のフルコースによって死に至らしめる変態カップルのシリアルキラー。ヘヴィなサウンドを荒れ狂う波となり身体を揺らしていきます。問答無用のスラッジ/ドゥームロックに多大なる刺激を受けますね。サイケでブギーなギターもクセになります。スッキリとしたサウンドプロダクションも功を奏していますね。


CHURCH OF MISERY - Thy Kingdom Scum - One Blind Mice ★★★ (2015-03-30 13:17:32)

英国のプログレバンドQUATERMASSのカヴァー原曲を知らないので比較できませんが、
彼ららしい骨太なヘヴィロックに纏まっています。2013年のバンドとは思えない本気の音にひれ伏しますね。叫び上げる野太い歌声もイイですね。


CINDERELLA - Heartbreak Station ★★ (2014-08-09 18:11:28)

時代的にも70年代の音楽がリバイバルしていた時期だけに英国からはクワイヤボーイズにドックスダムールとモロなブルースサウンドを基調としたバンドも出てきましたからね。彼らはあざとくなく自らのルーツを披露し嫌みなく反映させている。レイトバックしたアメリカンメタルを当たり前に演奏すると言う事は、その分、個性不足は否めないわけですが、普遍のアメリカンロックを前にそんな戯言は無用、個人的にはおおらかでゆったりとしたリズムに身を任せ、夕陽をバックにドライブのお供として、季節限定で楽しむ音楽性ですね。ガチンコのメタルサウンドが嗜好の方にはおススメしませんが、メタル以前のロックサウンドを味わうには丁度よいような気がします。


CINDERELLA - Long Cold Winter ★★★ (2014-08-09 17:52:11)

いきなりブルースな渋い曲からスタート、おそらくドラムはコージーですかね。ノリの良い曲でも彼らは軽めのL.A風とはチョイと違う本格的な音が聞こえてきて、コージー・パウエル参加も、まったく引っ張られる事無く、渋いブルース路線一直線、重めの音を期待する人には、大人しく感じるでしょうが雰囲気と言い感触といい、相当な拘りとなり切りぶりに驚きます。若いのにオッサン臭い事をするバンドと映るでしょう。お得意のバラード③の色気や、温かみのある⑧なんかを聴くとほっこりとさせられ、この路線が醸し出す渋みに、歳も喰えば引き寄せられると言うものです。時代を見据えたブルース路線、彼らは無理なく、むしろこちらが本流なんですから説得力はハンパなく高いですよ。この時代に生々しい音を出していた彼らの先見の目を高さも見事な一枚ですね。


CINDERELLA - Night Songs ★★ (2014-08-09 17:35:43)

全編に漲るハードな男臭さと渋み、そこに絶妙なキャッチネス感をまぶした1986年リリースの1st。ボン・ジョヴィに見出されデビューというような事だったと思いますが、こちらの方が断然に硬派でワイルドだし、アメリカンなブルージーさも滲み出ておりAC/DCのような重量感のあるタテノリも心地よく響き新人らしからぬ堂々としたサウンドを聴かせてくれます。CINDERELLAと言う女々しいイメージを抱かせるバンド名とは裏腹な小細工無用、力と力で勝負を掛けるメジャーリーグのような豪快さと爽快感にアメリカンな雰囲気を存分に味わいながら、なんも考えずに身を投げ出すのが一番のような音でしたね。


CIRITH UNGOL - Dark Parade ★★★ (2023-11-05 10:55:35)

2020年に復活のフルアルバムをリリースした伝説のバンド。アメリカ産でありながらも叙情的なメロディとエピカルな世界観を紡ぐ高尚なる精神性が高く評価され熱狂的なマニアを生んだバンド。まぁ日本では、雑誌の低評価など、逆にマイナスが付加価値を付け、俺はこんなマイナーなバンドを知っているみたいな、変な人たちが賞賛する傾向があり、ちょっとヤバいのですが、そういう妙なマニア気質とは一切関わりと持たないのが信条のワタクシとしては、外野の偏見に左右されず音そのもので評価して欲しいバンドですね。
世界中から伊達にカルトメタル番長と持ち上げられた分けではありません。

オープニングナンバーから勢いのある楽曲の登場に面を喰らっていたら、その勢いは最後まで衰えることなく、このバンドのもつドラマ性を十分に発揮してラストまで完走。2023年の時代を生きる古典メタルの矜恃、その枯渇しないアイデアと失われることのないアイデンティティ、サウンドミックスも分離が良く各パートの持ち味を生かしている。
ヴィンテージ臭漂うリフワーク。エコーの掛かったドラムは這いずるように叩き出され、この魑魅魍魎がうごめくバンドサウンドを決めている。実に古くさい音を今風に作り上げた。
NIGHT DEMONのベースであり、このバンドのベースでもある、復活後のプロデューサーを務めるジャービス・レザービーのバンド愛に対する建設的な姿勢も評価されるべきでしょうね。

このバンドの欠点はチープさにあった、その嘘くささが愛されポイントではあったが一段上に行くには、こうあるべきと言うスタイルにビルドアップ。前作を凌ぐ内容となっていますね。4枚目のアルバムを順当に引き継ぎ、自らのアイデンティティ研磨した揺るぎなき精神性。過去をなぞるだけのノスタルジックバンドではない現役感。アルバムを通して聴くことに価値があるドラマ性を大切にした楽曲と曲順、全8曲で44分というランニングタイムも聴きやすさを誘発しており、この独自性の高い世界観に没頭できるだろう。
濃密に絡み合うツインギターも前作以上にメリハリを付け粘土の高いプレイも飛び出し魅了。これぞ現代のCIRITH UNGOLだろう。


CIRITH UNGOL - Forever Black ★★★ (2020-05-12 19:04:22)

昨年、ライブアルバムをリリースしてマニアを歓喜させたUS産カルトメタルバンドの復活作。通算5枚目にあたるアルバムであろう。のっけから特濃エピカルサウンドが展開、絶対に走り出すことのないヘヴィネススタイルに、耐性のないマニアは恐れおののくでしょうね。
この復活は単なるノスタルジーの再興ではない、現役としての威厳がある。このスタイルを極めんとする男たちによる、紛うことなき世界観を演出。70年代のJPからの影響も滲ませる米国産ブリティッシュロックの濃密さに、改めて唸らされました。もはや伝統芸のとも言える、唯一無二の音楽性、独特の静かに跳ねながら、うねるアンサンブルの不穏なる奇妙な響き、地下で蠢く魑魅魍魎の如く這いずり回る音色に、こちらの神経が逆なでされ不快感もMAXだ。
この背徳的な美意識、何物にも属することなく、己が信じた道を突き進むからこそ、成し得た境地だろう。マニア度が高いし、大衆性もゼロ。あまりに媚びを売らないため、どこに需要があるのかと心配になる音だが、これを待ち望んでいるマニアがエピカルメタルの世界にはごまんといる。
今やパッケージ商品を売る時代ではない、デジタル配信なら実数も分かるし、余計な経費も掛からない。レコード会社のプレッシャーを受けることなく、やりたいことをやれる環境は素晴らしいことだ。
Metal Bladeの助力も当然あるが、今のテクノロジーを取り込み演出しただけに、過去の作品よりも厚みが増している。あのシケシケ感が好きな人には、少々寂しいかもしれないが、MANILLA ROADなどのUS産カルトエピックメタルを愛するものならマストな一枚でしょう。
主要メンバーたる、ティム・ベイカー、ロバート・ガーヴェン、グレッグ・リンドストロームの三人が揃った意味は大きい。それだけで歓喜するマニアも多いでしょうね。それにしてもアッパレな奴でしたよ。恐れ入りました。過去をなぞるだけではない、現役感を盛り込めたのが良かったですね。


CIRITH UNGOL - Frost and Fire ★★ (2014-10-01 16:49:00)

まずはカルフォルニア出身と言う事に驚かされます。ドライでアメリカンな要素は皆無、初期JPのような雰囲気が漂いマニアな世界観を醸し出しています。その独特の世界観を後押ししているのが、あまりにもボトムが効いていないペラペラの音質に気分も萎え欠けますが、素朴な感性を前に打ち出したメタル愛溢れる、なんともモッサリとした音がたまらんのです。ボンボンとドライブするベース、クセのあるハイトーンヴォイス、味のあるギターと、飾りっ気のない実直さに重量感やエッジ不足は否めませんがNWOBHM勃興前の違うカラーを感じ取ることが出来るでしょう。エグイくらいに音は悪いのですが、ある意味リアルガチなメタルに対する真摯な姿勢は貫かれていますね。


CIRITH UNGOL - King of the Dead ★★★ (2020-05-16 13:42:57)

US産エピックメタルバンドの2nd。まずソングライティングに影響を及ぼしていた主要メンバーのグレッグ・リンドストロームが脱退。置き土産は残しているが、彼が抜けたのは間違いなく今作の方向性に影響を及ぼしており、色んな意味でバンドの個性が薄まっている。その反面、バンド自体はスケールアップに成功、前作にあったシッケシケのカルトサウンドを幾分、メジャーなフィールドに放り込み、MANILLA ROADなどに見られる裏街道を歩くマイナースタイルなので、大衆性とは無縁だが聴きやすさが上がっているのはポイントだ。

ギターもジェフ・フォーグル一人になったがジリジリとした古臭い音色は、まさにNWOBHMを通した70年代的音像、そこにメタリックなリフを絡ませたのが、今作のシケシケ感を薄ませている要因、その辺りに懐かしさというのか、バンドの個性というのが薄まり、独特の感性に惚れ込んだマニアにとって寂しさもあったりするも、今は亡きENIGMAからのリリースというのが、その辺りの改善に少なからず影響しているだろう。
媚びを売らないオリジナルティを追求する姿勢、その何物にも属さないサウンドは、大胆不敵に回り挑発、恐れ知らずのカルトスタンスは、仰々しいほどのドラマティックな展開を用いり、自分たち流のエンターテインメント性を披露。整理整頓された音は、古典を踏襲しているからこそ、説得力も増している。濃密な⑥からバッハのカヴァーも、このバンドのドラマ性を物語るもの、そしてバンドのテーマソングに流れる展開に、様式美を感じますね。

風呂無し共同トイレのボロアパートから引っ越しをした半地下カルトメタル大将、今回も走り出しませんが、前作よりは勢い増し、1984年という時代に裸一貫で飛び込んだ心意気は大いに買いだ。個性は薄まったが確実にスケールアップした今作、順当な成長と評価するのが一番だろう。


CIRITH UNGOL - One Foot in Hell ★★ (2020-05-16 14:51:54)

前作同様ブランアン・スライゲルの助力を受けリリースした3枚目。ENIGMAとの契約もあったのか、METAL BLADEと両方から同時期に出ているのがややこしいが、3枚目という事もあり勝負を賭けた一枚。それだけに前作よりも更に洗練度もアップ、楽曲にメタリックな要素や勢いも増し聴きやすさが倍増と、これでも相当メジャー感が上がっているのが恐ろしい。
70年代初期から活動していた筋金入りのバンド。最初はエピカルなスタイルではなかったと言われているが、NWOBHMの台頭に対する米国の答えとも言われる、サウンドを披露してきたが、初期の頃に感じさせた魔術的な響き、あの胡散臭さを引き換えに手に入れたのは、より広い意味で語られるメタルサウンド。それでもエッジのないフニャチンスタイルは健在、四畳半一間で繰り広げられた一代メタルファンタジーからの脱却とはいかず、このバンド特有の薄っぺらいサウンドメイクを引っ提げているのが面白い。
ギターの質感とってもメタリックにビルドアップされているし、順当な成長は多くのマニアにとっては称賛に値するのに、一部のマニアから不満の声が上がった言うのだから、恐るべしカルトバンドである。新しい個性とサウンドを手に入れた元祖US産エピックHM/HRバンドの出世作。どんなに現代的な要素を盛り込まれようとも、それらを無意識のうちに拒む姿勢に、このバンドの美学を感じます。こうして時系列で改めて聴くと、折衷したんだよなぁである。


CIRITH UNGOL - Paradise Lost ★★ (2020-05-17 13:59:47)

US産エピックメタルの始祖と目され、いまだに多くのマニアから愛されるバンドの4枚目。今作にはMETAL BLADEのブライアン・スライゲルの名前もなく、前作から5年のインターバルと苦しい台所事情も見え隠れしているが、バンドサウンドは今まで以上に洗練されたものに舵を切っており、その流れはアーサー・ブラウンの③やプロフェシーの⑥など、毛色違いのカヴァーを放り込んだが、成功とは言えず聴き手に混乱を及ぼしそうな選曲が全体像をぼやかしていると思う。
そういう間口を広げたことがマイナスに働いているのかで評価も分かれるが、MANOWARとは違うスタンスでエピカルメタルを表現したからこそ、カルトメタルの勇者と祀り崇められてた面があるだけに、個人的には残念極まりない音楽性に落ち着いたと、かなり面を食らいましたね。
ギターの音も質感の違うものとなり、全てが刷新したという印象を与えたかったのだろう。通常、バンドとしての成長というか、音楽性を進化させたのは非難に値しないはずなのに、コアなスタイルを走ったバンドであるが故の苦悩、マニア筋を裏切る形になったのが悔しかろう。しかし、前作から5年もアルバムリリースに繋がらなかったのは、あのスタイルでは売れないというのが当然の結果。今となっては、それを踏まえ奇妙な個性を抑え大衆性を纏ったことがファン離れに繋がり、一般層からも受け入れられないとは、なんとも因果なものである。

マニア度にメリハリを持たせ前作以上に聴きやすさが上がった一品。入門編としては、今作の方が正しいが、ガッツリのエピックメタルから訪問された方なら1stから行くべきでしょう。③と⑥飛ばすだけでもだいぶ印象は変わりますけどね。


CITIES - Annihilation Absolute ★★ (2011-06-28 03:38:08)

1986年と言う時代が生み出した産物でしょうか?
現在こういったサウンドを聞かせてくれるバンドは見当たりません
湿り気を帯びたコンクリートサウンドが繁華街の路地裏的危険な臭を発散し
ダークでミステリアスな世界観を演出し独自の路線を切り開きます
ズンズンと突き進むタイトでヘヴィなリズムプレイを軸に
テクニックに裏打ちされたギターが随所に印象的なプレイを披露し聴き手を魅了します
腰を据えてパワフルな楽曲に負けない歌声を披露するシンガーの力量も素晴らしく
正統性の強いパワーメタルサウンドを轟かせます
メジャー感やキャッチーさなどを排除したストイックなまでのHM/HRサウンドは
認めざるを得ない説得力に満ちているでしょうね


CITY INDIAN - Howling on Fire ★★★ (2020-05-22 12:54:41)

かつてWar Painted City Indianと名乗り関西を拠点に活動していたパンクスが名前を変え1991年にリリースした1st。ジャパニーズロックの系譜に連なる音楽性、ストレートな歌詞同様、音楽性も真っ向勝負といったところだろう。
パンクスという事で、どれくらい過激で刺激的なサウンドが飛び出すのかと思ったらMSGパンクロックヴァージョンなインストで幕開に驚いていたら②で走り出します。頭脳警察をよりメタリックにした音楽性とも言える曲の登場、こういうバンドなのと思っていたら、ロックンロールなノリもあったり、良く聴けばベースの自己主張が強めだったり、アンサンブルも単純なビートを刻むだけではないグルーブがあり、単なるパンク出身にあらず、毒気と過激な色合いで染め上げるだけではない、オーセンティックロックスタイルを踏襲している。MOTORHEADを引き合いに出される音楽性だろうが、もっと日本的で懐かしい空気を持ち合わせているのが印象的ですね。
古典ロックに根差したワイルドなサウンド、キャッチーなコーラスワークにサビメロと、一聴して馴染む親しみやすさも魅力。パンクの世界は語れるほど造詣も深くないので、このバンドがどのような位置づけだったのから分からないが、HM/HRを嗜好しているマニアでも、十分に楽しませてくれるハードサウンドを奏でているのが、今作最大の魅力でしょう。歌い手がしっかりと吠え、ありがちなパンクロックシンガーでないのが良かった。ヒリリと焼け付く酒焼けヴォイスは、キャッチーな楽曲との相性も良く、意外なほどバラエティに富んでいると感じさせるのが、このバンドの更なる魅力だろう。これだから多方面から支持されたんですね。


CJSS - Praise the Loud ★★★ (2018-08-24 17:06:42)

アメリカのアングラメタルシーンを代表するギタリスト、デヴィッドTチャステインの別バンドの2nd。1stも1986年にリリースされているのだが、このアルバムの同年にリリースされているという作品。前作の評判を受けてなのかは分からないが、メインと思われていたCHASTINも世に出ていたし、彼のキャリアとしては大切なSPIKE時代のメンツでやっている、このバンドの重要なピースだと思うのだが、何故同時期に乱発したのか理解に苦しむアルバムになった。
作風云々よりも、その境界線の分からない節操のなさが批判的な意見を誘発させていた事実を思うと残念でならない。

今作でもチャステインのギターと一発で分かる黒光りする艶めかしメタリックギターを奏でているだけに尚更な気分だ。レザー・レオーネの声も聞こえてきそうな重厚なナンバーもあるし、その路線との違いを打ち出したストレートなメタルサウンドもある。いずれにしろ質の高い硬派なメタルサウンドは、メタリックに研ぎ澄まされた感性がギラリと光りを放つ歯ごたえのあるものばかりだ。
それだけに、この時期の活動がうやむやになっているようで、親でも親戚でもないのに歯がゆい気持ちにさせる。

CHASTINのドラマ性よりもストレートな感性を優先、アメリカンなノリも多少あるが、ゴツゴツとしたパワフルなサウンドは独特の緊張感を生み出し聴き手をねじふせて聴かせるだけの説得力がある。
それはこのバンドがアメリカ産とは思えない、暗く湿った重々しいメロディを持ち合わせており、強烈なインパクトを残しているからだ。またこの時期溢れかえっていたシュラプネル系の速弾きギタリストは一線を画す独特の攻撃的なギターも魅力的だった。

いまでは『2-4-1』というタイトルで1stとのカップリング仕様で手に入る一品。浮かれ気分のアメリカとは違う、硬派なスタイルを知りたいマニアなら手にとって欲しい一枚です。最近のリバイバルブームによる安っぽい再構築アルバムや、メイデン・JP直系の安直なスタイルではない本気のアメリカンメタルを楽しめますのでね。


CJSS - World Gone Mad ★★★ (2014-12-15 21:32:45)

ギタリストであるデヴィット・T・チャステインらが中心となり結成されたバンドの1ST。ほぼ同時期に女性シンガーのレザー嬢をフロントに据えた活動を行っていたので、リリース時期と活動時期が被っており今一つ散漫な印象を残したのですが、もう一つのバンドよりはメジャー志向の楽曲が多く、間口も広くイイ感じで力が抜けたチャステイン節が堪能でき聴き易さはこちらの方が上でしょう(③はzepのカヴァー)。とは言いつつもチャステインのテクニカルな速弾きはしっかりとフューチャーされているしマイナー調のメロディといい、パワフルな演奏といい軟弱な要素など微塵もない硬質でしなやかなサウンドが力強く飛び込み聴いていて心地よい。チャステインのギターもメロディの組み立て方も上手くソロのみならずバッキングも遊んでいないので聴き応えは十分、正調US産のHM/HRサウンドをお探しの方ならグッとくること間違いなし、ギタリストにとってもチャステインのプレイは一聴の価値ありですよ。


CLIF MAGNESS - Solo ★★★ (2021-04-27 19:46:58)

超絶有名売れっ子ソングライター/プロデューサーとして知られるクリフ・マグネスのソロアルバム。タイトルも嘘みたいにソロと名付けている。今作のリリース前に、同業者とも言える裏方軍団とPlanet3を結成しているのですが、今作にも仲間が勢揃いしており、ソロ名義じゃなくともなんて野暮なことが頭を過るのですが、俺が完全にイニシアチブを取るんだという事なのでしょうね。
誰が、どのチャンネルを捻れば感動させられるのかを知り尽くした仲間が勢揃いしているだけに、その質の高さは折り紙付き、もやは疑いのないヒットソングが満載です。清々しい極上のAORサウンド数々に心を洗われますね。
ここは素直に耳を傾け、この世界に引き込まれるのが一番です。裏切りのないベタな展開は、計算され尽くした完成度を誇り、その経験に裏打ちされた緻密な作業は、あくまでもメロディアス。そのフックのあるメロディは、マニアならずとも胸にグッと迫ってくるでしょう。
ともすればBGMになりがちなサウンドだが、ハード系が主食の門外漢な人たちですら、振り向かせるだけに魅力があります。本物の音楽は強いなぁ。やはりベタに敵うものなしですね。


CLIMB - Take a Chance ★★★ (2017-10-04 15:25:46)

我が国日本限定でリリースされた、読売巨人軍の助っ人選手ウォーレン・クロマティが死球を受け骨折、シーズン最終戦まで棒に振ったのに、そのオフにリリースされたクライム唯一のアルバム。骨折した男がいつドラムを叩いたんだという疑問もさることながら、野球選手のバンドという色モノ感がハンパなく漂い、セールス的に振るわなかったのですが、リリース当時は歌番組は勿論ですが、バラエティ番組などにも出演して音源を紹介していましたね。
西武との日本シリーズで見せた緩慢な守備とは違い、ここではテンポよくドラムを刻むクロマティ、思わぬ才能とセンスを見せましたが、曲調的にもソフトなAOR調のロックサウンドだしキーボードもバリバリだし、ドラムも電子加工され過ぎ出しと、結局、クロマティ氏の実力の程は伺いしてませんが(骨折して野球できないのにドラム叩いているって理解が及びません)、シンガーとして大活躍するジョー・ハミルトンの歌声が素晴らしく、マイルドだが厚みのあるソウルフルな歌声はソフトロックを歌うには十分すぎるほどの存在感は発揮、全然知らない人なのですが、アメリカって国は毎度のことですが、本当に実力者が多いんだなぁと認識させられましたね。
カントリー調からダンサンブルナンバーに王道ソフトロックと幅広く収録、好みに合わせてチョイスして頂ければ、歌モノマニアなら一定の評価を下せる内容かと思いますよ。個人的にはお約束感満載の①、ゲディ・リーが参加したメロディックな歌モノナンバー④、ラス・バラード作の⑥あたりが好みですね。
ちなみに今作はあの人は今的なネタモノアイテム的な扱いを受ける一品なんでしょうが、品質の高さは折り紙つき、キーボードにでイブ・ローゼンサルが参加、バックボーカルにルー・グラムやゲディ・リー、ミッチ・マロイなども参加して華を添えています。
その話題性に頼らなくても十分な内容なので、AOR系の音楽性が好きな方なら安心して聴けるでしょう。
それを証拠に海外のコレクターが血眼になって捜し求め、リプロ盤まで存在するくらいですからね。やっぱクロマティはイメージが悪すぎるよ、シーズンオフの音楽活動でしょ、でも翌年は打ちなくったからね、最高打率も叩いたし、でも守備の手抜きは治らんかった、日本の野球に嫌気がさしたんだろうなぁ、そして引退後直ぐに暴露本でしょ。そりゃ嫌われるよ。でも何となく気持ちが分かります。

晩節を汚しダーティーなイメージがついたクロマティ氏、そのせいで再発が見送られているなら残念ですね。


CLOCKWISE - Naive - Too Late for Love ★★★ (2007-06-17 04:10:36)

セカンドアルバムの中では一番好きな曲です!
哀メロ派なら必聴でしょう!!甘く切ないです


CLOCKWISE - Nostalgia ★★★ (2013-05-02 18:12:44)

てっきりコメントしていると思っていましたね。老いは怖いなぁ。1997年リリース、北欧メタルの様式を頑なに守り通す男なのかトレンドに擦り寄る節操の無い男なのかは分かりませんが、青臭い歌唱だが繊細な旋律を研磨しよりいっそうの輝きをます稀代のメロディーメイカー元FORTUNE中心メンバーだったベニー・スドベリ(Vo、Key)がGLORYの天才ギタリストヤン・グランウィックにEUROPEのリズム隊を引き連れシーンに見事に返り咲いた珠玉の一枚。これほどまでに北欧メタルの甘美な世界観を陶酔出来る作品はありませんね、クラシカルフレーバーたっぷりな糖度も高めの泣きのメロディ、儚さと繊細さがガラス細工のように光を照らし聞くものに安らぎと癒しを運んでくれます。その永遠と脆弱さを存分に体感出来るTHE北欧メタルな一枚、メロディ愛好家なら迷わずゲットですよ。①のキーボードが流れ甘い唄い出しを聴かされたら北欧の望郷を思い起こされ絹のような手触りがナイーブさとエレガントな世界観を演出していきます。でしゃばり過ぎないKeyが流麗さに拍車を掛けているのも見逃せませんね。多彩なギターワークはヤン・グランウィックの有り余る才能を開花させ叙情美溢れる洗練された旋律を散りばめいっそう華やかさを添えてくれます。躍動感のあるリズムと豪快さはロックの醍醐味そのもの、まさにこのメンツだからこそ体感出来る世界観があるでしょう。美しいサウンドと甘い歌声にどっぷりと浸ることが出来る極上の一枚を前にテンションも上がりすぎ取り留めのないコメントを羅列しましたが、FORTUNE同様次作でおもいっきりコケるのでどうしてもムキになるのです。この作品がスタンダードではなく隠れた名盤なんて悲しすぎますよ。


CLOCKWISE - Nostalgia - Angel Eyes ★★★ (2007-06-17 04:14:25)

サビのフレーズの美しいこと
思わずハッとさせられますよ Keyのフレーズがいいんだよね


CLOCKWISE - Nostalgia - Changes ★★★ (2007-06-17 04:16:40)

北欧ならではの佳曲ですね!哀メロ派は是非聞いてください


CLOUD FOREST - Rebirth ★★★ (2020-03-12 17:21:21)

古くは90年代から活動していた関西ドゥームメタルバンドが2012年にリリースした3枚目のフルアルバム。このバンドの主要メンバーが熱い、大阪のバンドBELLADONNAの宇都宮礼男と井本悦男の二人である、その懐かしい名前にジャパニーズメタルを愛する者にとっては、お元気そうでうれしい限りですよと、暑中見舞いの一つも送りたくなるのですが、彼らは現役感を損なうことなく、刹那な響きに彩られた叙情派暗黒ドゥームサウンドを披露。ドラムに板倉淳を迎えバックは安定感抜群の演奏でバンドサウンドを支え、その静謐なる暗黒サウンドに彩りを添えるのが、清らかな声質のK.JUNOさんの存在により、より一層の陰影を映し出すことに成功。その影響はダークな曲のみならず、ストレートに走り出すThe Battlefieldのような曲でも威力を発揮。
古典的なロックに根差したドゥーミーなサウンドを根幹に多様性を持ち込ますアイデアを見事に具現化しています。危うさすら感じさせた女性シンガーのギリギリのパフォーマンスは、ダークテイスト&攻撃性の狭間で見事にヒロインを演じきっていると思います。インディーズ故に音質は薄っぺらいのでダイナミズムに欠ける面はあれど、ドラマ性を高める構成力やアレンジセンスの高さ、地下に潜り続けつつも磨き続けた感性の鋭さに改めて舌を巻きますね。
結成20周年を記念すべき形でリリースされた今作。早いだの遅いだの、日本人だの女が歌うだのと、ヘイト精神満タンの偏屈人間でもなければ大いに楽しめるでしょう。HM/HRってこういう密度の濃いもんだよなぁ。


CLOVEN ALTAR - Enter the Night ★★★ (2019-10-23 17:00:47)

Blazon Stone、Rocka Rollasなどで活躍するマルチプレイヤーのCEDことセデリック・フォースバーグが立ち上げた、へヴィメタルプロジェクトチームの2枚目。今回もシンガー以外は自分で担当するメタルオタクぶりを発揮、おまけに音楽性も古臭いトラディショナル志向、彼が関わるバンド全部そうじゃんなのに驚かされるが、もう少し捻りと言うのか?今の時代を意識したらと、コチラが気にかけるくらい徹底したオールドスクールサウンドを現代に再現している。
テクノロジーの発達以外、彼には目が入らないのでしょうね。正直、彼が携わる他のバンドとの違いを問われると近似値過ぎて困るのだが(大橋巨泉が石坂浩二をヘイちゃんと呼び、ケント・ギルバードにニアピン賞を授ける姿が思い出される)、好きモノにはたまらない安心安定のブランドとして、期待を一ミリも裏切らないと言うのは素晴らしい事です。
究極の同人誌メタル的な立ち位置の為に、向き合い方は人それぞれとなるだろうが、古き良きトラディショナルサウンドをお探しの方には、ピッタリのサウンドでしょう。遊びも少なく類型的ですので飽きも速いのですが、その分、即効性も高く、ドがつく程の、直球古典サウンドが聴きたくなったら、真っ先に脳裏に過る様な毒性があるのも魅力の一つでしょう。
古いタイプと侮るなかれな、それ以上の点数でも以下でもない100%75点満点の今アルバムは傑作ですよ。


CLOVEN HOOF (2024-06-17 16:59:34)

Age of Steel

リー・ペインがいればバンドは続く、メンバーチェンジも行われたが、その音楽性に陰りは見えない。とは言えメイデンみたいな②を前向きに捉えるのか、少々やり過ぎだよで興ざめするかで評価も分かれるだろう。なんたって国内盤もリリースされているくらいだから、クオリティは保証できるが、個人的には3枚目みたいなアルバムが聴きたい。ちょっとやり過ぎだ。ドラマティックなオープニングナンバーが素晴らしかったので気にはなるが、些細な事を受け流せれば、その後もテンションの高いサウンドが続く。

ここにきて、往年の空気を纏いつつも強靱なメタルサウンドを披露。80年代に素晴らしいアルバムをリリースするも何故か黙殺された運のないバンド。まぁSATANとかも同じ運命だったような気がしますが、古典的なスタンスを愛するマニアにとっては、今作は強烈なインパクトを残すでしょうね。
シンガーのジョージ・コールも2作目という事もありバンドに馴染んできた、キーボードの使い方も効果的、NWOBHMと近代的メタルのハイブリッドサウンドに貢献している。新機軸に挑んでいるが、それがオールドスクールな流儀の中での出来事だから、古典ファンにとっては余計な心配はいらない。このストレスフリーな環境は望ましいのだが、耳の肥えたファンにとっては気になる点がないと言えば嘘になるだろう。

そこが大きく評価を分ける。これは②以外でも目に付く事が多々あるが、アグレッシブかつパワフルな古典サウンドが全ての疑念を打ち砕くだけのパワーは内包している。厄介なことをやりやがったなリー・ペインである。

メタル初心者には、こういうのがクラシカルなメタルなんだよと教えたい。


CLOVEN HOOF (2024-06-17 17:22:03)

Time Assassin

素晴らしいアルバムをリリースするも、今回は国内盤は見送られたようですね。残念ですが、このバンドは傑作と呼ばれる作品が正当に評価されていないからどうすることも出来ない。前作同様、今回もオーソドックスなヘヴィメタルサウンドに真っ向から勝負する。曲によっては、ジョージ・コールがリッパー・オーウェンズ並の咆哮を聴かせてくれるんで、KKプリーストあたりとの類似性すら気になるほど、アグレッシブかつパワフルな正統派メタルをやり切っている。
音楽性の幅を広げるキーボードの使い方も上手い。何よりリー・ペインのもと、各自が持てる力を発揮してメロディアスなメタルにハイエナジーを注ぎ込む念入りな作業を行い、前作にも負けないインパクトを残してくれた。

ある意味、やり過ぎ感は拭えないのだが、NWOBHM戦士としてのプライドと正当に発展させた音楽性。今の若い人にも訴求するだけの魅力はあるのだがオールドスクールなサウンドであることは間違いない。しかし古さに埋没するだけではないフレッシュな現役感もあり、王道路線を脇見もせずに、威風堂々を闊歩する姿は頼もしい限りだろう。

なんだかんだ定期的にアルバムをリリースできる環境はあるようだ。不遇を味わった80年代。艱難辛苦を乗り越えたリー・ペインの想像力と継続する精神性があれば、バンドは続くのだろう。ジョージ・コールの新しい可能性を導き出した今作。ドラマティックなタイトルトラックなど、圧巻だろう。⑨ではTokyo Knightsという日本人的には意味の伝わらないタイトルに、ちょっと引くのだが(侍の事なのか?)哀愁のメロディたっぷりの⑨から、⑩へと流れは見事だ。クロージングソングとしては強烈なインパクトを誇り、また頭から聴きたいという猛烈な渇望感を視聴者に与える。

どの曲にも拘りのメロディがある。それは前作も同様だった。間違いなく3枚目のアルバムから続くドラマを継承している。
NWOBHMファンというよりは真っ当なヘヴィメタルを愛するものにとってはアンパイであろう。


CLOVEN HOOF - A Sultan's Ransom ★★★ (2024-06-11 17:53:53)

前作の流れを踏襲。英国的様式美スタイルとNWOBHM的攻撃性を研磨。正直、オープニングのキーボードには引っかかったが、そんな危惧は一瞬にして期待に変換、視聴後はオープニングのキーボードにニヤリとさせられます。
洗練度を上げているが、けして大衆性にすり寄らないメタルの中のメタルなサウンドを構築、だからといってマイナーな地下室には籠もっていないメジャー感を補完、世界中がメタルバブルに浮かれている異常さを尻目に、このバンドは器用に立ち回っています。
残念ながら商業誌からは無視、前作の評価も良くなかったから当然の結果なのかも知れないが、これほどの音楽性を1989年にやっていたという気概に胸打たれる。
死に絶えた英国のメタルシーン、その中で、このバンドは自らのアイデンティティを崩さずに多感な時代を生き抜こうと苦心している。

初期にあった邪悪なダークネスワールド、それとは手を切っているが神秘性は無くなっていない。歌詞の内容が分からないのでなんとも言えないが、陳腐なラブソングを歌うバンドには思えないので、このキーボードみたいに細いギターサウンドも懐かしい、テクニカルなプレイをビシバシとキメている。またキーボードでゲスト参加したポール・ハドソンのプレイも、この神秘性のあるサウンドに貢献、力強い歌声も相まって、独自性を極めている。

これほどの名作が今なおマイナーな存在なのは残念で仕方が無い。アイアンメイデンの最新作は、心底つまらないと思った。ワタクシは生涯、名前で音楽の善し悪しをキメたことは一度もない。このバンドが世間からどう思われようが、歴史的にもっと評価される価値があると本気で思いますね。

でもなぁいまだにいるのよね。NWOBHMってのは事象で音楽性じゃ無いって輩がね。そこまで言うならば、個人的にはメタリカがブラックアルバム出した時点でスラッシュメタルは死にました。それと同じなんですけどね。NWOBHMは事象にあらず、音楽性そのもの。
この音を聴いてNWOBHMが香りますよ。なによりメタルに対する高潔な精神性を強く感じますね。

どの曲もキラーです。捨て曲などありません。⑧などは3分を切るのでラジオ向けなんでしょうが、全然軽やかじゃない。このバンドの流儀に則っている。クラシックなメタルに興味のある若者には是非とも勧めたい強力な一枚。
年に5枚もCDを買わないワタクシでも2021年にDVD付きの再発盤には手が出ましたね。

無駄な構成を廃しているが、中身の濃さに圧倒されるでしょう。繰り返されるドラマ。その濃密な世界観に圧倒されます。何故、これが当時話題にならなかったのか今もって不思議です。当時のメイデンやJPと比較しても遜色梨なんですけどね。

少々青筋を立て大風呂敷を広げすぎたかも知れませんが、正統派メタルを愛するものとしてはマストな一枚ですね。断言ですよ。


CLOVEN HOOF - Age of Steel ★★★ (2024-06-17 16:58:31)

リー・ペインがいればバンドは続く、メンバーチェンジも行われたが、その音楽性に陰りは見えない。とは言えメイデンみたいな②を前向きに捉えるのか、少々やり過ぎだよで興ざめするかで評価も分かれるだろう。なんたって国内盤もリリースされているくらいだから、クオリティは保証できるが、個人的には3枚目みたいなアルバムが聴きたい。ちょっとやり過ぎだ。ドラマティックなオープニングナンバーが素晴らしかったので気にはなるが、些細な事を受け流せれば、その後もテンションの高いサウンドが続く。

ここにきて、往年の空気を纏いつつも強靱なメタルサウンドを披露。80年代に素晴らしいアルバムをリリースするも何故か黙殺された運のないバンド。まぁSATANとかも同じ運命だったような気がしますが、古典的なスタンスを愛するマニアにとっては、今作は強烈なインパクトを残すでしょうね。
シンガーのジョージ・コールも2作目という事もありバンドに馴染んできた、キーボードの使い方も効果的、NWOBHMと近代的メタルのハイブリッドサウンドに貢献している。新機軸に挑んでいるが、それがオールドスクールな流儀の中での出来事だから、古典ファンにとっては余計な心配はいらない。このストレスフリーな環境は望ましいのだが、耳の肥えたファンにとっては気になる点がないと言えば嘘になるだろう。

そこが大きく評価を分ける。これは②以外でも目に付く事が多々あるが、アグレッシブかつパワフルな古典サウンドが全ての疑念を打ち砕くだけのパワーは内包している。厄介なことをやりやがったなリー・ペインである。

メタル初心者には、こういうのがクラシカルなメタルなんだよと教えたい。


CLOVEN HOOF - Cloven Hoof ★★★ (2024-06-06 18:20:10)

今年に入り最新作がリリースされたので登録したら、このバンドのコメントも無くなっている。おそらく100や200ではきかんな。相当数消えていますね。

悪名高きNEATから待望のフルアルバムをリリース。時期的にNWOBHMは完全に下火となっているため、遅れてきたNWOBHMという形になるのだろうが、この湿り気のある英国的リフワークと、魔術的な響きを放つ暗黒系サウンドは、まさにオカルトNWOBHMと呼ぶに相応しい音楽性を披露。タイトルや歌詞かも漂う反キリスト、悪魔崇拝的な世界観を、ヘタウマヴォーカルのデイブ・ポッターが咆哮。その癖の強い歌声のおかげでキャラクターを確立、いい意味での嘘くさいサウンドを構築しており、禍々しくも美しい独自の世界観を打ち出している。

諸先輩からの影響も巧みに飲み込みNWOBHMの歴史にその名を刻む名盤を世に送り出しました。完成度という点においては2枚目以降に譲るが、インパクトでは今作に軍配。我らがLOUDNESSなどにも通ずる悪魔に魂を売った男達による魔界メタルの凄みを味わってください。


CLOVEN HOOF - Dominator ★★★ (2015-04-15 15:03:14)

E・Z・Oと同じコンセプトでしたね。火薬さんのコメントを読むまで忘れていました(笑)

時代は1988年、この時代にNWOBHMの味をそのままに、典型的ともいえるオーソドックスな英国産HM/HRサウンドで勝負を掛けてきた一枚。良く分かりませんが今作には上記のキャラを演じたコンセプト作的なニュアンスがあるらしいのですが、そんな小難しい事を考えなくともスッと頭に入ってくる、しっかりと枠組みの出来た英国産メタルは少々雑多な面はあれど、勢いのあるパワフルな演奏をバックに沸々と青白い炎を燃え上がらせるシンガーの熱い歌声も上々に絡み、まさにあの時代のあの音が重厚さと速さを兼ね備えNWOBHM風のメロディと供に突進してくる様に悶絶必死。こちらの期待を裏切るような仕掛けはないがシンプルでメロディックな哀愁たっぷりの英国産HM/HRサウンドを前に大いにメタル魂をくすぐられますね。初期DEMONやSATANといったバンドと同じく伝統的なスタイルを継承するリフ主体の正統派HM/HRをお探しの方には強くおススメ出来る一品ですね


CLOVEN HOOF - Eye of the Sun ★★★ (2024-06-12 22:09:25)

1989年に素晴らしいアルバムをリリースしたのだが、彼らの歴史は続かず解散へと向かう。諸処の法的問題をクリアーして、遂に再始動したバンド。ベースのリー・ペイン以外は顔ぶれは変更となったが、音楽性に大きな変化はなく謹製英国サウンドを継承。
今作は今までにないブルージーさも若干加味、メロディアス度も強まり懐の深いサウンドへと変換している。
新シンガー、マット・モートンの持つ壮快感のある歌声、そういうのも過去にない新鮮さをもたらし③のような新機軸とフィット。このアルバムがNWOBHMの残り香を漂わせる昔の名前で出ていますではない現役感を意識してる証だろう。

基本はオールドスクールなサウンドなのだが、その耳馴染みの良い歌メロが意味合いを変えてきている。
Escape Musicからのリリースというのもあり、メロディックメタル感が強まっているのもレーベルの意向なのかも知れないが、メンバーチェンジがもたらした功罪があるのは間違いない。


CLOVEN HOOF - Heathen Cross ★★★ (2024-06-25 20:19:28)

80年代に素晴らしいアルバムをリリースしたのですがチャンスを掴めなかった典型的なバンド。運も実力のうちと言うが、このバンドはその言葉を呪われているほどに体現している。

怪しげなSEからパワフルかつメロディックなメタルソングで幕開け、このバンドのイメージに則したものであり完璧に掴みはOKである。そしてそのサタニカルなサウンドは②以降も続き、この屈強なNWOBHM仕込みのパワフルサウンドに、耳を惹く印象的なメロディを放り込むギターを軸に、タイラントことハリー・コンクリンは漆黒の闇に包まれた悪の毒された呪詛の咆哮を轟かす。
いい人選だ、キング・ダイアモンドほどシアトリカルではないが、彼には、このサタニカルなサウンドを司るパフォーマンスを期待できる。リフ、一つとっても不気味、キーボードの使い方も絶妙、奥行きを与え毒性を中和した。

HIGH ROLLER RECORDSが絡んでいるのだから外すわけがないのだが、ここまでドンピシャの音を作り上げるとは驚きだ。ある意味、もっとも1stの世界観に近いアルバムを作り上げたのかも知れない。そのクオリティの高さは全時代を総括するものであり、メロディありパワーあり、疾走ありとメタルを愛するものにはとっては必要不可欠な要素を端的に盛り込んだ作風は、とても親しみやすいものとなるだろう。今年はクラシックメタルの世界にとっては豊作だ。

有名無名にかかわらず良質な作品がリリースされている。全盛期を越えた作風を築いた今作もまた、歴史に刻まれる名盤であろう。
過去をなぞるだけではない英国的様式美スタイルとUSパワーメタルの融合、闇を切り裂く雷鳴の如きサウンドは、新時代のクラシックメタルのあり方を魅せてくれた。重厚だがキャッチーさを忘れていないアイデア、ブリティッシュメタルの真骨頂を体感させて貰った。


CLOVEN HOOF - Resist Or Serve ★★ (2017-07-19 14:40:40)

High Roller Recordsから2014年にリリースされたフルアルバム。イギリスの歌ウマ選手権みたいなオーディション番組で名を上げたイギリス人若手ミュージシャン、ジョー・ヴェランのソロ活動にサイドギタリストのクリス・コスとリー・ペインがお手伝いした事がきっかけなのか、2012年のシングルリリース時から、こちらでもシンガー兼リードギターとして活動を行っています。その新しい風が作風にも大きく影響を与えているか、若々しい歌声とフレキシブルなギターサウンドには、往年のオカルティックな要素など皆無、実に突き抜けたメロディックHM/HRサウンドへと進み現役感をアピール。再結成後と以前では音楽性の違いは確実にあったので、驚きはありませんが、逆にいい意味での今を感じさせる面を強調する事と、往年の空気を損なわないザクザクと刻まれるギター&英国的様式を感じさせる構築美には一日の長を感じずには入られませんね。骨太なドライヴ感と英国的な湿り気を帯びたメロディ、所謂オールドスクールサウンドからの突破口を見つけたような若いセンスが加わった事が最大に聴きどころでしょう。


CLOVEN HOOF - The Opening Ritual ★★★ (2017-07-18 18:32:16)

オリジナルは1982年にリリースした4曲入りのEP。CD化の際にデモ音源4曲+未発表のデモ音源で、のちに1stに収録される『Nightstalker』が収録され再発された作品です。のっけから妖しさ全開のオカルティックな①で幕があけるのですが、歌詞をみるとテーマが4個になっており、メンバーの名前といい、凝った事をしかけてきてんなぁと好意的に解釈をしたいですよね。ボーカルがWater、ギターがFire、ベースがAir、ドラムがEarthというキャラで活動(今となれば当時のメイクと衣装を見せられると失笑ものですが)エレメントって事らしい、妖精っていうのかね。生の理を司るっていうファンタジックな存在をコンセプトに活動をしていたと推察されます。そのスタイルと言うか音楽性が爆発するのは1984年にリリースされる1stなのですが、今作も③以外を除けば、大作志向のオカルト・神秘主義は貫かれているので、そのオドロオドロしい世界観と、英国的な暗黒様式美サウンドの相性に揺らぐモノは無く、抜群の相乗効果を生みだしていますね。
Airことリー・ペインのベースが耳を惹く多彩なリズムチェンジを繰り返す④のような楽曲が好きですが、やはり①インパクトには叶いませんかね。この悪魔的なエッセンスとヘヴィメタルサウンドと言うのは、コンセプトとして80年代には多く見られ、我が国内でもサタニカルという意味ではサブラベルズや名古屋のクロウリーなど思い出しますが、この音楽性にもっとも近いのは初期LOUDNESSですね。ちなみに彼らのデビュー時のキャッチコピーは確か『悪魔に魂を売った男達』でしたからね。今となってはお笑いかもしれませんが当時は大まじめでしたよ。
場面展開の多い楽曲と英国的な様式を堅守するNWOBHMサウンド、この時代ならではの混沌とした空気がヘヴィメタル勃興時の熱を帯び今にもグラグラと弾け飛びそうなパワーを感じますね。またデモ音源などには、あの曲のアイデアはこれじゃないのかと、楽しみながら聴くのが一番でしょう。このバンドはメロディを重視した作風のバンドだったって事を再確認出来ますしね。歴史的な見地と価値から考えても、NWOBHMマニアは勿論、サタニカルなメタルが好きな人なら聴いて欲しいですね。


CLOVEN HOOF - Throne of Damnation ★★★ (2024-07-13 07:12:18)

2008年にリメイクベストをリリースした彼ら、今回は新曲3+リメイク2曲の5曲入EPをリリース。限定500枚というリリースだったので、今や入手困難な一枚なのだが2018年リリースのThe Definitive Part Twoという企画アルバムに丸々収録されることで容易に視聴できることとなりました。ありがたい話ですよ。サブスク生活の方ならば簡単にチェックです。

ラス・ノースとリメイクアルバムを作るも、結局、マット・モートンが戻る歌入れを敢行。彼のマイルドで伸びやかな歌声はバンドサウンドにフィット、特に1stに収録されたNight Stalkerのリメイクなど、オリジナルを意識した歌い殻をしており、その器用さに舌を巻く。FMのシンガーだったクリス・オーバーランドを想起させる声質は、バンドに新鮮な風を送り、新曲が思いのほかメイデン風味が強いので、余計に際立って鮮度を高めている。

良質な作品をリリースしながら何故か、成功を掴めなかった、個人的にはその代表格の一つに挙げたくなるバンドである。
曲数も少ないしキャッチーな曲が多いので聴きやすいです。メロディアスだし適度にハード、初期の曲の持つダークテイストと、5曲入だが、挨拶代わりには丁度良いだろう。
NWOBHMに興味のある若い人には、取っつきやすい古典ロックです。まさか令和の時代に5ちゃんねるに入り浸る時代錯誤な爺さんや、NWOBHM四天王なんて、大嘘もいいカビの生えた情報を発信する猛者でもない限り、大いに楽しめるでしょう。


CLOVEN HOOF - Time Assassin ★★★ (2024-06-17 17:21:13)

素晴らしいアルバムをリリースするも、今回は国内盤は見送られたようですね。残念ですが、このバンドは傑作と呼ばれる作品が正当に評価されていないからどうすることも出来ない。前作同様、今回もオーソドックスなヘヴィメタルサウンドに真っ向から勝負する。曲によっては、ジョージ・コールがリッパー・オーウェンズ並の咆哮を聴かせてくれるんで、KKプリーストあたりとの類似性すら気になるほど、アグレッシブかつパワフルな正統派メタルをやり切っている。
音楽性の幅を広げるキーボードの使い方も上手い。何よりリー・ペインのもと、各自が持てる力を発揮してメロディアスなメタルにハイエナジーを注ぎ込む念入りな作業を行い、前作にも負けないインパクトを残してくれた。

ある意味、やり過ぎ感は拭えないのだが、NWOBHM戦士としてのプライドと正当に発展させた音楽性。今の若い人にも訴求するだけの魅力はあるのだがオールドスクールなサウンドであることは間違いない。しかし古さに埋没するだけではないフレッシュな現役感もあり、王道路線を脇見もせずに、威風堂々を闊歩する姿は頼もしい限りだろう。

なんだかんだ定期的にアルバムをリリースできる環境はあるようだ。不遇を味わった80年代。艱難辛苦を乗り越えたリー・ペインの想像力と継続する精神性があれば、バンドは続くのだろう。ジョージ・コールの新しい可能性を導き出した今作。ドラマティックなタイトルトラックなど、圧巻だろう。⑨ではTokyo Knightsという日本人的には意味の伝わらないタイトルに、ちょっと引くのだが(侍の事なのか?)哀愁のメロディたっぷりの⑨から、⑩へと流れは見事だ。クロージングソングとしては強烈なインパクトを誇り、また頭から聴きたいという猛烈な渇望感を視聴者に与える。

どの曲にも拘りのメロディがある。それは前作も同様だった。間違いなく3枚目のアルバムから続くドラマを継承している。
NWOBHMファンというよりは真っ当なヘヴィメタルを愛するものにとってはアンパイであろう。


CLOVEN HOOF - Who Mourns for the Morning Star? ★★★ (2017-07-18 17:38:05)

古くは1979年から活動をスタートさせている英国出身のバンドが2017年にリリースした最新作。唯一のオリジナルメンバー、ベースのAIRさんことリー・ペイン以外は流動的なのですが、今回はシンガーにアメリカ人でAskaやBansheeに在籍していたジョージ・コールが参加、リードギターにはおっさんに混じり、明かに若い20代前半と思われる可愛いルックスのルーク・ハットンの二人を新たに迎え制作。若い頃の二井原実先輩を彷彿とさせる強烈なハイトーンとフラッシーなギタープレイは、新たなる息吹を吹かせバンドサウンドを牽引、初期の頃のようなオカルト・神秘主義はありませんが、ダークで湿り気を帯びたメロディと、ザクザクと刻まれるリフワークには往年の空気を大いに感じるし、なによりギターオリエンテッドな作風だが、親しみやすさも十分にあり、ヘヴィメタルのド真ん中を行くパワフルな音楽性でも聴きやすく纏めるという手腕には一日の長を感じますね。
ツインギター編成による濃密な絡みは、このバンド特有の妖しさを巧みに演出、メリハリのある楽曲構成に一役も二役も買っているが、それは支えるダイナミックなリズムプレイの堅実さ、だからこそ、叙情的なフレーズの旨みもグッと増すと言うものですよ。明らかにリードギターが若々しいのですが、そのフレッシュ感が、古典的な音楽性に埋没しがちな彼ら流のパワーメタルサウンドの中で鮮烈な爪痕を残していますね。アグレッシブさとメロディを聴かせるという背反する方向性を纏め上げたアレンジセンスに脱帽ですね。マニアご用達の我がらHigh Roller Recordsは本当にいい仕事をしましたよ。
このバンドに人生を掛け、存続する為に内職活動にも精を出すリー・ペインさんの成功を願わずには入られませんね。しかし近年におけるHM/HRシーンの充実ぶりには目を見張るものがある、これがマイナーレーベルからのリリースなんだからね。クオリティ高いわ。ホントにわしゃHigh Rollerと永谷園には世話になっているわ。あざーす。


COBRA - First Strike ★★★ (2017-05-20 18:08:08)

不世出の天才ヴォーカリストといっても過言ではないジミ・ジェイミソンがシンガーを務めるバンドのデビュー作。ギターは後にAISAやGotthard、Krokusに参加するマンディ・メイヤー、そしてリズム隊もKrokusに参加するジェフ・クラウンとトミー・カイザーの二人がいる、ある意味スーパーバンドとなります。その名うてのミュージシャンが集いし音楽性は、男前なハードさと、洗練されたクールながら熱を帯びたロックサウンドが鳴り響く、硬派なメロディックHM/HRサウンドを披露。SurvivorやAISAなんかよりもハードな色も濃く、それでありながらもメロウなフレーズを惜しげもなくねじ込み、咽び泣かれる熱を帯びたクールヴォイスとテクニックに裏打ちされたアレンジメントが随所に蔓延り、ガッチリとロック色をキープ、そしてポピュリズムを満たすべく洗練度と質の高い楽曲を収録する事に成功、バラードからポップソングまで満遍なく放り込み、最後まで中だるみなく緊張感を保ちながら押しとおすのだから凄いですよね。

個人的にSurvivorの曲単位は素晴らしいが通して聴くと、優等生過ぎてどうもダレるし、その反動で物凄いヘヴィなモノを聴きたくなる衝動に襲われるのだが、今作はその両面を上手に抑えているのが最大のポイントとなっています。プロデューサーに迎えられたトム・アロムの手腕ならエエ仕事をしましたね。
質の高い音楽性故に今作のみで終わったのが残念なのですが、これぞ隠れた名盤として歌モノHM/HRマニアには強くおススメしたいですね。


COBRA - To Hell ★★★ (2015-10-14 14:16:57)

南米チリはリマ出身のツインギター編成による5人組が2014年にリリースした2nd。長めのイントロが期待感を煽る8分越えの曲からスタート、その回転するリフワークは往年のHM/HRの雰囲気をそのままに行く剛直な展開にグィッとメタル魂を引き寄せていきます。テンションを下げさせる事無く突っ走る②へとなだれ込み、NWOBHMや初期ジャーマンメタルにも通ずる硬質でアグレッシブなドライブ感が心地よく突き抜けていきます。ノリの良い④や印象的なツインリードが激走する⑤など典型的なスタイルを追求しつつも南米の血が騒ぐのかテンションの高さが漲っており、熱いエナジーと供に凄みも伝わってきます。それ以降もスピードナンバーを中心に活きのいいサウンドを惜しげも無く披露、少々ゴチャゴチャとしたサウンドプロダクションは気になりますが、二本のギターが織りなす適度なエッジを効かしメロディを奏でるバランス感覚の良さ、分厚いリードプレイを軸に清々しい程の王道サウンドを叩きつけてくれ、そこに空間を切り裂くハイトーンと中音域では濁らせるパンチの効いた唄がハマるとカッコ良さも倍増とマニアにはたまらんものがあるでしょう。なぜ南米のシーンがオールドスクールに強いのか?不思議ですが、ある時期アメリカから離れた大御所達が経済成長著しい南米へとあししげく通った事が根幹にあるとするなら羨ましいですね。


COBRA SPELL - Anthems of the Night ★★★ (2022-04-02 14:34:55)

ヴォーカルとドラムが男性、ギター2本とベースが女性という男女混合バンドによる4曲入りのEP。所謂NWOTHMバンドなのだが、オランダ産と言うだけに硬軟のバランスが絶妙である。甘すぎずクドくない叙情性とキャッチーさ、そのメロディの質は馴染みやすく大衆性も完備、しかしハードなダイナミズムを損なわないという、先人達のスタイルをお手本にビルド&スクラップを敢行、JP風味もあればスコーピオンズを想起させるような欧州型メジャーロックを展開、そこにアメリカンテイストまでまぶし、MTV全盛期を思い出させるような作風になっています。
2019年結成、いまのところEP2枚とシングル2枚、重複しているだけにアルバム一枚にはならないのかも知れないが、こういうスタイルを欲するマニアは世界中にいるので、フルアルバムに期待を抱かせるバンドですね。
個性の出し方の難しさはあるが、そこもせめて欲しいねぇ。


COBRA SPELL - Love Venom ★★ (2023-04-17 21:01:08)

Burning Witchesのギタリストだったソニア・アヌビス率いるバンドの2020年にリリースされたEP。シンガーにHITTENのアレックス・パンザ
を迎えザ正統派メタルをやっている。とにかく絵に描いたような古典的スタイルのサウンドを展開、NWOTHMよりもレイトバックした印象を受けるが若い娘の割に随分と80年代的スタイルだ、日本で言うならばlovebitesに近いだろうが、こっちはもっとオーセンティックなサウンドに軸足を置いている。男女混合のバンドとして女性がイニシアチブを握るタイプとしては希有であろうが、男女平等が進まない日本とは明らかな違いを感じますね。
才能あるモノに性別など関係なし、ドンドン前に出てシーンをかき回して欲しい。メロディを重視した鋼鉄サウンドは懐かしい空気が満載、個性不足は否めないノスタルジックスタイルなれど、若い人には新鮮に響く可能性も高いだろう。
4曲でお腹いっぱいに感じるのが個人的にはマイナスポイント。似て非なるものを作る難しさ、何かキレのある閃光を走らせないとノスタルジックスタイルをやり切るのは難しい。


COCOBAT - Cocobat Crunch ★★★ (2020-08-29 01:56:13)

一躍このバンドの名前をシーンに浸透させた記念すべき1st。既に世界中で起こる脱メタル、スラッシュメタル勢も当然、グルーヴィーな方向性に傾いていたが、このバンドの早い段階で、その空気を読んでいたかのような一筋縄ではいかぬ音楽性を披露。TAKE-SHITのブリンブリンのスラップベースと刻まれるギターの絡みは、このバンドの顔となりバンドサウンド牽引、勢いだけでない④のような曲でも、強烈なうねりが聴き手を心地よく麻痺させていく。
リリース時は、もっとストレートなものを好んでいたので、激ハマりとはいかなかったが、多様性を帯びたクロスオーバースタイルは、古さに埋没しない新鮮なアイデアを持ち込んでおり、今聴いても、その鮮度の高さに驚かされる。
厳密にジャンル分けするとメタルではないのかもしれないが、ザッカザカのブリブリと書いてある帯び叩きに、誇張無しと言える強烈なグルーブに魅入られますね。
久びりに聴きましたが、エエアルバムやなぁ。様式に捕らわれないが無理のない音楽性というのは説得力が違うわな。


COCOBAT - Struggle of Aphrodite ★★★ (2021-04-18 13:40:06)

永井豪とパスヘッドのコラボジャケも話題になった国産ミクスチャー系ラウドロックバンドの先駆者となるココバットの2nd。海外からの高い評価を受けた1stの次と言うのもあり話題性も高まった中でのリリースだけにプレッシャーも有ったろうが、その辺りの課題は見事にクリアー、何でもありの質の高い音楽性をまとめ上げ自分たちの流儀に合わせて昇華、唯一無二のサウンドを築き上げようと先鞭を振るっている。
個人的に、ドストライクの音楽性ではないし、むしろ門外漢も甚だしい素人ですが、世界に向けて日本からも新たなる勢力が生み出されたことを確実に感じさせる作風であることは間違いなく、リフ一つとっても、マイケル・シャンカーだリッチーだ、ランディだとは違うスタイルの登場に新風を感じます。

あえて王道を外し奇をてらうだけではない確かな技術とバックボーンの豊かさ、多様なジャンルに精通したプロ集団が作り上げた一流の音楽性は、ジャンル不問の魅力があり、ハードな音楽を好む者たちに大いなる刺激と提示しています。

ファンキーなベースとノイジーな図太いギターの絡み、ヘヴィなうねりは実験的な要素も孕んだ音楽性の中で強烈なグルーブを生み出し独自性を発揮。何物にも囚われない自由な発想と感性により、楽曲に大きなふり幅を設けている。それでありながらも一点突破とも言うべき、アイデアが集約された時の破壊力は半端ない攻撃力を持っており、その一撃のクリティカルヒット度の高さは、このバンドの真骨頂とも言えるだろう。

現代的なメタルの源流たる音楽性、こういう音は今こそ見直されるべきであろう。このバンドは日本人と言うだけで随分と割を喰った印象が強い。そういう偏見を持たない若い人ならば、現代メタルのルーツとして楽しめるはずだ。
むしろ、日本にもこれだけ個性を剥き出しにしたグループがいた事に驚くだろう。


COCO壱番屋 ★★★ (2011-10-04 06:51:52)


無類のカレー好きとしてはほっとけないですね
全メニューを制覇しました

ちなみに一番好きな組み合わせは
ビーフカレーにイカリングをトッピングします
あと
チキンにこみにオムエッグも捨てがたいですね


CODE RED - Fang of the Sun ★★★ (2018-01-08 16:47:00)

前作から10年ぶりにリリースされたスラッシャー待望の2nd。銃撃戦さながらの激烈なスラッシュナンバーは勿論だが、ヨーロピアン調の哀愁に溢れたメロディを導入したパートもあったりと、弾力のあるへヴィグルーブが狂ったように暴れ倒すスラッシュサウンドは健在。この10年間の間にリリースされたスプリットCDからのリメイクや1stのリメイクもあったりと、純粋な新作ばかりではないが、この10年間の彼らのありようと、新メンバーを迎えたバンド体制としての挨拶代わりという意味合いもあるのでしょうが、とにかくクオリティの高い強烈な一枚へと仕上げています。
個人的なイメージとしては、もっと激烈なハードコアスタイルのスラッシュサウンドだと思っていたが、扇情的といっても差し支えないほど、男の哀愁を纏った叙情的なフレーズも随所に顔を出し、前作とは違った印象を強く感じましたね。
とは言いつつも、暫く1stの方はご無沙汰しているので、これを機に合わせて聴きなおそうかと思いました。激しいリフやスピード感に寄り掛かるだけではないワビサビに日本人らしいキメ細やかさを感じますが、へヴィなリズムと突破力に満ち溢れた楽曲が持つ普遍的魅力に、スラッシュメタルかくあるべしと言いたくなります。メロディを際立たせたパートも導入した事で、今まで以上に間口も広がり、奥行きを広げてきたアレンジセンスに目を見張りますね。

世界を取り巻くスラッシュメタルのリバイバルブーム。南米は勿論だが、スペインやイタリア、ドイツにギリシャ、他にも東欧圏でも散見出来るオールドスタイルのスラッシュメタル。その流れは確実に裾野を広げていると思います。その流れにわが国日本も乗るべく、次作はもう少し短いインターバルで出してほしいですね。それにしても強烈な一枚だなぁ。首筋が疼きっぱなしの39分でしたよ。


CODE RED - WOLVES OF WARFIELD ★★★ (2012-01-05 06:45:08)

FAST KILLとスプリットCDもリリースしたことがある関東のスラッシュメタルバンドの1st
スピードと爆発力を軸に重量感あるスラッシュナンバーがこれでもかといわんばかりに畳み掛けてきます。乾いたリフが摩擦の大きい突貫型スラッシュサウンドとして終始貫かれている姿は圧巻、ドスの効いた歌声も堂に入っておりスピーディーな曲構成と相俟って独自のスタイルへと昇華しようとしています。アルバムジャケットや曲名が示すよう攻撃的なイメージも放たれるマシンガンリフと共に全てをなぎ倒してくれるでしょう。一点集中されるパワフルさにスラッシュメタルの中毒性と疲労感を覚えます。あとは聴き手の好みでしょう。普遍のスラッシュサウンドをお探しの方なら聞いて損はしませんよ。もはや主食としてこの手のジャンルを聴かなくなった僕でもグッと来るものがありますから。


CODE RED - WOLVES OF WARFIELD - AUGUST 6.1945 ★★★ (2013-01-29 15:09:41)

サイレンの音が鳴り響くSEに導かれヘヴィに突き進みます
原爆投下の惨劇を彼ら流に表現された一曲
そう思って聞くと違った印象も得られるのではないでしょうか


CODE RED - WOLVES OF WARFIELD - BURIED IN THE BATTLEFIELD ★★★ (2013-01-29 15:01:29)

ドカドカと豪快に突進を開始する突貫スラッシュナンバー
良く練られた構成は単純さで終わらせない木目細やかさを感じさせますね
スカッとさせられる一曲です


CODE RED - WOLVES OF WARFIELD - DESTROY ★★★ (2013-01-29 15:04:34)

摩擦度の高いスラッシーなリフワークも冴えますね
ド派手な印象も与えるパワフル極まりないリズムプレイもカッコいいです
全てをなぎ倒すパワーが漲る高速ナンバー


COLD SWEAT - Break Out ★★★ (2017-03-09 14:29:34)

権利の関係でFerrariというバンド名が使えなくなり改名したあとにリリースされた1枚。シンガーもオニー・ローガンからロリー・キャッシーに変わったのですが、これが大正解。甘めのトーンも使いこなせる良く通る伸びやかな歌声は、この手のアメリカンロックにピッタリ、②のようなブルージーなナンバーも難なく歌いこなし、その魅力を遺憾なく発揮。人材の宝庫アメリカの底力を垣間見ましたね。楽曲クレジットをみるとオニー・ローガンの名前が半数くらいあり、大人の事情を感じるのですが、マーク・スローターとXcursionを組んでいたドラムのアンソニー・ホワイトが中心となった楽曲が半数あり、中心人物と目されるマーク・フェラーリばかりに話題が集まるが、実にバランスのとれたバンドだったんですよね。
良く歌うメロディックなツインリードを軸に、幅広い音楽性を持ち合わせた実力者揃いのアイデアを遺憾なく取り込んだ楽曲は頭からケツまでバランスのとれたアメリカンHM/HRサウンドが目白押し、何にも考えずに気持ちよくノレますね。ポップでキャッチーなんだけどダンディズムが溢れているんだよね。大人になってから聴くとなお感じますね。良く計算されているわ。成功したいと願う思いがコマーシャルリズム溢れる王道ロックサウンドに顕著に表れているが、それと同じくらいロックバンドのもつ屈強な精神性が混在する良質のメロディックロックサウンドとしてマニアのハートを打ち抜くでしょうね。


COMMANDER - The High'n Mighty ★★ (2017-01-20 16:10:18)

カルフォルニアの正統派HM/HRバンドの1st。Metal Massacre VIIに『High 'n' Mighty』を提供した事でも知られるバンドですが、個人的には我らが国産HM/HRの雄ANTEHM初の海外公演COUNTRY CLUBにてポール・ギルバートのREACERXと共に前座を務めたバンドとして認識してます。ドッケンのような憂いのある正統派スタイルに初期グレイホワイトにも通ずる都会的な洗練度や名曲ヘブン&ヘルを思わせる楽曲なども用意しており、聴きようによっては実に魅力的に感じる事が出来るでしょう。とは言え平坦極まりなミックスにより楽曲のもつエナジーは半減、ソツのない演奏がかえって仇となり総じて凡庸に聞こえてしまい、一番印象に残ったのがレインボーの名曲⑦という惨事を起こす結果となったのが残念。しかしANTHEMの前座として迎えられる事に違和感のない筋の通った音楽性に迷いはなく、ワタクシのようなクサレ正統派HM/HRを溺愛するマニアなら大いに楽しんでもらえるでしょう。


CONCEPTION - My Dark Symphony ★★ (2019-03-25 16:56:45)

プログレッシブパワーメタルバンドConceptionが2018年に復活。プログレ風味満点の高いドラマ性、そこに放り込まれる叙情性、その憂いのある優美なメロディを極限まで高めているのがロイ・カーンの艶やかな歌声だと言うのがポイント。
この手のバンドには、分かりやすい部分は少なくてよい知的好奇心を擽る遊び心や、高い冒険心、あるいはロックの世界への探求心と言った深層部へ切れ込んで欲しい。
そういった好奇心を満たすサウンドとしては大正解の復活劇だろう。彼らが活動していた時期はグランジ真っ只中の90年代だった。どうしても不遇を味わう事になるのだが、今回の復活作も単なる回顧録ではない、現代的なエッセンスを持ち込み、新時代で生き抜くフレッシュ感を持ち合わせているのが素晴らしい。衰え知らずのロイ・カーンの美声に改めて魅了されたのも個人的には良かった。


CONCERTO MOON - After the Double Cross ★★ (2008-07-12 18:22:00)

前作で魅せたパワフルなHM/HR路線を追求しつつも島の源流でもあるネオクラ路線もしっかり取り入れた自ら最高傑作と自負するオリジナル六枚目のフルアルバム。
良くも悪くも楽曲から日本人的な臭いが消え去りメロディも洗練され高いクオリティを誇っている、総合的な観点から見ても過去最高の出来栄えかと思います。
後は嗜好の問題、個人的にはリフが印象に残らないのと、臭さが消えたのが残念かな


CONCERTO MOON - After the Double Cross - 30min. in the Darkness ★★★ (2008-07-22 22:28:54)

ストロングでパワフルな正統派のHM/HRナンバーを島流に料理したアルバムの一曲目、井上の歌もマッチしていますね
サビメロが印象的で良いです


CONCERTO MOON - After the Double Cross - Concerto Moon ★★ (2008-07-22 22:47:45)

起承転結がハッキリとした彼らの魅力が全て詰め込まれたネオクラ様式美ナンバーお約束満載ですが悪くないです


CONCERTO MOON - After the Double Cross - Find the Key ★★ (2008-07-22 22:33:09)

新生CONCERTO MOONの魅力が詰まったメロディアスかつアグレッシブなナンバー


CONCERTO MOON - After the Double Cross - Puppet in the Mirror ★★ (2008-07-22 22:42:40)

小池のペンによるキャッチャーなメロディが耳を惹く様式美ナンバー 歌メロも小池のKEYの音色も印象的で良いです


CONCERTO MOON - After the Double Cross - The Everything ★★ (2008-07-22 22:45:50)

仄かな哀愁が香るメロディアスなミドルナンバー
こういう曲をサラリとやってくれるのが彼らの魅力なのです
個人的にはガナリがマイナスなだけで美しい名曲だと思う


CONCERTO MOON - After the Double Cross - The Gladiator ★★★ (2008-07-22 22:36:02)

どこかメランコリックなメロディが勇壮に迫って来るストロングなHM/HRナンバー 島の鬼気迫るギターソロがハイライト


CONCERTO MOON - After the Double Cross - Waiting for a Miracle ★★★ (2008-07-22 22:31:22)

お約束なネオクラ様式美な疾走ナンバー
歌メロも含め島紀史節満載の名曲です


CONCERTO MOON - After the Double Cross - Where Are You? ★★ (2008-07-22 22:39:06)

感動的なバラード
小池のKEYが良いですね


CONCERTO MOON - Concerto Moon ★★ (2008-07-22 22:12:00)

けしてアルバムのボツ曲とは言わせないクオリティを誇っている曲が収録されている
5曲入りミニアルバム。アンセム的なガッツ溢れる②や小池のKEYソロがカッコイイ、アグレッシブなネオクラ様式美ナンバー⑤等が収録されていて聴き応えのある好盤ですね
バンド名を配したタイトルトラックな彼らの魅力を詰め込んだ名曲です