黒豹楽隊と書いてHei Baoと北京語で読みます。Hei Bao で登録しようと思ったら黒豹が選択できたのでそのまま登録しました。日本でも2nd,3rdはビクターからアジアンブームに乗りCDもリリースされており国内外においても知られた存在でしょう。何かと制約の多いお国柄中国において長髪のロックバンドがいる事に驚いたし、正規な形でこのような音楽が流通しても大丈夫な雰囲気がある事に興味を持たされたものです。
220VOLTと言えばマックス・ノーマンが手がけた『Eye to Eye』が代表作として取り上げられることも多く、今作のような作風とはチョイと違いますが、ある意味メタリックという点で語ると今作がもっとも攻撃的な面をフィーチャーした一枚になるのかもしれません。押しの強いリフワークと北欧ならではの冷ややかで美しい旋律、マイナー臭は全開ですが北欧ブランドを十分に誇示する内容かと思います。SCORPIONSあたりをイメージさせるメロディックなミドルナンバーからJP仕込みの疾走ナンバー⑤、RIOT+RAINBOWな⑨、強烈な泣きを発散するバラード④、青臭い声質がマイナー臭を撒き散らしていますが、これぞ北欧メタルな哀愁が随所に溢れており、メタリックな北欧HM/HRサイドをフィーチャーしていますね。TORCH、MADISONなど初期の北欧スタイルが好きな方にはたまらんモノがあるでしょう。マイケル・シェンカー、ランディ・ローズよろしくな光沢のあるツインギターの泣きは、やっぱりお国柄のなせる技でしょうね。エエわ
どこを切っても溢れ出る北欧ならではの哀愁のメロディとシャープな質感は、前作の路線を推し進めつつも更に磨きを掛けてきた印象が強い1984年リリースの2nd。その魅力は野暮ったいが①②とヘヴィなミドルナンバーにも表れ、哀愁の旋律が躍動する③、回転するリフワークと泣きの旋律が印象的な④、歌い手の力量は追い付いていないがヘヴィでダークなミドルナンバー⑤の濃厚な世界観、垢抜けないが北欧的な魅力輝くシャープな疾走ナンバー⑥、メロウなサビメロも印象的な⑦、泣きのバラード⑧と硬軟バランスの取れた一枚としてマニアならずとも惹きつける魅力もある一品へと仕上げてきました。ちなみに今作のオフィシャルCDは存在しておらず、サビがチョイとハズい『Heavy Christmas』、EYE TO EYE路線の『Young And Wild』、バラード『Lorraine』が収録されたボートラ3曲入りのMetal Rendezvous盤はブートらしいので購入する際は覚悟が必要ですね。そしてiTunesから『Screaming For a Riot』と『City Lights』が2曲追加されたものが出ています、こちらは幻のカセットヴァージョンに収録のモノなので貴重ですね。
ドイツのハンブルグ出身の5人組による2001年リリースの1st。アップテンポなロックナンバーからリズムカルなグルーブソングにソフトなバラードありとAOR系のメロディックHM/HRバンドなのですがギターもそこそこ前に出てきており、親しみやすいメロディと極上のキャッチネスさを併せ持つ音楽性に共感出来る方なら気に入ってもらえるでしょうね。どこか郷愁を誘う「Life is Pure」の朴訥さや、ボーカルを主軸としながらも王道を行くエッジとメリハリの効いたメロディアスHM/HRナンバーの「Life is Pure」など、哀愁のメロディを程良く含んだ楽曲は魅力的ですが、惜しむらくは少々華やかさに欠けるサウンドプロダクションに曲の良さが埋没ぎみですが及第点は超えているかと思います。頭抜けたスターのいないバンドサウンドを前に個人的にはコートインジアクトからギルドオブエイジに改名したUS産のHM/HRバンドを思い出しましたね。
デイブとゲイリーのオーウェンズ兄弟が中心となり結成されたNWOBHMバンドのデビュー作。デビューがライブ盤という、何とも言えない環境下のリリースに、上手く言えないのですが悲哀を感じさせるのがポイント。 AⅡZ!コールに押されSMOKE ON THE WATERみたいな曲が始まったときは、あれっとなるのだが、聴き進むにつれ独自性をアピール。英国的な憂いと煮え切らないメロディ、そしてリフワーク一発で押すわけではない展開に懐の深さを垣間見ます。
元々はThe Parlour Bandというプログレバンドでしたが、メンバーチェンジに伴いA Band Called Oと改名。二枚のアルバムをリリース後、再びメンバーチェンジに伴いThe O Bandとバンド名を変更します。 このバンドの事をアルファベット一文字の”O”と思っている人は世界に3人くらいしかいないでしょう。 アルバムジャケットにもデカデカとA BAND CALLED O、Within Reach以降はThe O Bandが正式です。このサイトでもA BAND CALLED Oで4枚とも自動登録が出来ました。 このバンドの事を”O”というバンドで登録するのはマイケル・ジャクソンの事を”J”と呼ぶのと同じです。王貞治の事をウォンと呼ぶくらい、あらゆる情報を無視しての認識でしょうね。世界に3人いないかも知れません。その貴重な一人が日本にいることに笑いを通り越し無になります。考えられん。カレーライスの事をルウって呼ぶのと同じくらいドが外れた感性であろう。 長島茂雄をミスターやチョーさんと呼んでもシマと呼ぶ奴は日本に3人いないでしょう、DEEP PURPLEのことを群青色と思わないでしょう。世界のイチローと言えばで、町内会の一郎さんを思い出さないでしょう。
シンガーにマーク・トーニロを迎え入れての第3弾。バンドの真骨頂とも言える男気あふれるメタル魂が炸裂、ウルフ・ホフマンの歌心溢れるギターも大幅増量され、ある意味、彼らの奏でるサウンドにある息が詰まる閉塞感が薄まり、重量感とメタル度指数の高さに哀愁度も加味されバランス感覚が絶妙なものへと仕上がっています。ここにきてマーク・トーニロがウド後任の呪縛から解き放たれ、彼らしい歌い方でアプローチを試みているのが前2作との感触の違いをもたらし、ウルフ主導の叙情派路線に舵を切ったのが今作最大の聴きどころでしょう。ウルフが奏でる緩急を交えた情感たっぷりのフレージングの旨味に聴き惚れますね。「FAST AS SHARK」や「BRAKER」のような疾走ナンバーがアクセプトと思う方には地味に感じるし面白味も少ないのかも知れませんが、往年の輝きを完全に取り戻しベテランらしい王道を巧みに散りばめた貫禄の一枚お試しあれですね。劇的な泣きを発散するリードプレイにも新たなる魅力を発見出来るのが素晴らしい。