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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 6401-6500

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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 6401-6500
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MCAULEY SCHENKER GROUP - Save Yourself - Save Yourself ★★★ (2008-11-07 23:23:33)

懐かしき鐘の音が聞こえてきたときはニヤッしました
マイケル弾きまくりの疾走ナンバー
少々やりすぎですが勢いはある


MCAULEY SCHENKER GROUP - Save Yourself - Take Me Back ★★★ (2008-11-07 23:29:46)

叙情的な泣きの世界観とマイルドな感覚が上手く溶け込んでいます。売れ線志向ですが僕は好きですね
マイケルのギターも印象的ですよ


MCAULEY SCHENKER GROUP - Save Yourself - This Is My Heart ★★ (2008-11-07 23:33:17)

アメリカンナイズされた作風も洗練されたポップセンスが光り聴き応えがあります。マイケルと思わなければ高品質な哀メロハードポップナンバー。ロビン・マッコリーの歌声がピッタリはまっています


MEANSTREAK - Roadkill ★★ (2016-06-15 20:14:54)

ツインギター編成のガールズHM/HRバンドが1988年にリリースした1st。英国風味満点のシリアスなサウンドはシンプルな構成だが無駄を省きダイナミックに聴かせてくれる。そのストレートな作風を支える堅実なプレイは女性という色眼鏡で見られる要素もなく正統的なスタイルを堅守、実に頼もしい音を聞かせてくれます。十分パワフルだし地に足がついたパフォーマンスは好感も持てる、あとはキメの一曲があれば良かったのですが、そこがチョイと弱いですかね。8曲入り32分、イギリスの『Music for Nations』からリリースされただけのクオリティは備えていますよ。ちなみギタリストのリナ・サンズはジョン・ペトルーシと、ベースのリサはジョン・マイアングと、ギターのマレーネはマイク・ポートノイといずれも結婚するという離れ業を成し遂げています。ある意味究極のあげまんバンドですかね。


MEAT LOAF - Bad Attitude ★★★ (2014-07-27 14:06:29)

ミート・ローフ初体験が今作でした。理由は③がダイアン・レインとマイケル・パレによる青春映画「ストレート・オブ・ファイヤー」に収録されているNowhere Fastの原曲だったからです(ストリートオブファイヤーは、メルヘンでキザな内容が女性のハートを鷲掴みカルト的な人気を計った映画ですね。ベタですが最後の去り方とかやり過ぎで見ているこっちが恥ずかしくなります。内容は割愛しますが、あの名優ウィリアム・デフォーが敵役ボンバーズのリーダーとして熱演しています。ゆるいラブロマンスが好きな方はどうぞ)聴きたかった曲はダイアンちゃんヴァージョン(吹き替えで違う人が歌っています)の方が軽めに仕上げてあり、歌い手が違うとこんなに印象も違うんだということに驚きましたが、ミート・ローフと言う知らないおっさんの歌の上手さに魅了されたものです。名作と呼ばれる作品と比べると無難な歌モノだしロックオペラと言われるような大げさな仕掛けも用意されていませんが、刺激の薄い歌モノが好きな方は聴いて損はしないでしょうね。大味なアメリカンバラードやポップロックのお約束感、厚みを与えるコーラスワークと爽快感とハードさも薄味ですが上手に仕上げていますよね。箸休めにピッタリの一枚です


MEAT LOAF - Bad Attitude - Nowhere Fast ★★★ (2014-07-27 14:09:19)

デジタルですね
ノリが良いです
サビの爽快感も素敵です
ダイアンちゃんとバックメンバーのダンスを思い出します
勿論ボンバーズの破天荒さもね


MEAT LOAF - Bat Out of Hell ★★★ (2016-06-18 21:23:07)

『地獄のロックライダー』という邦題で知られるミートローフの名を世界に知らしめている歴史的なセールスを遂げている一枚。ロックオペラという触れ込みと(クィーンみたいのは苦手)日本における知名度の低さから、世界的な成功を収めているとは知っているが興味を惹かれなかった。しかし今作の第二弾が出て話題になったのと『BAD ATTITUDE』は聴いていたので(シンガーとしての力量は理解していました)予習復習の意味も込め手に取ったのが聴くきっかけ、ロックオペラといっても、そんなに大げさな仕掛けもなく、思わず赤面するような芝居がかったパートなども出てこないので安心してきけます。むしろ卓越した技術と彼の熱の籠ったロックな歌声、そして親しみやすさと華やかさが絶妙なバランス感覚を伴い、ミュージカル風のストーリー性を感じさせる音楽的な流れが飽きさせる事無く最後まで聴かせる一品。こういった音楽性が世界的にはロックのスタンダードなんでしょうね。この壮大なファンタジーロックを聴き、そういや往年の角川ファンタジー映画も、こういう方向性の曲をイメージしていたのかな?と思うと個人的には感慨深いですね。体に火がつく事はないが、ドライブのお供に、箸休めとしてはランニングタイムの絶妙さも手伝い丁度いいですね。


MEDIEVAL STEEL - The Anthology of Steel ★★★ (2016-08-18 10:25:26)

メンフィス出身、ツインギター編成による5人組が1984年にリリースしたEP①~④にデモ音源⑤~⑨に新曲⑩を加えて『No Remorse Records』からリリースされたコンピ作。ちなみに2005年にはコレクターズCDがリリースされていますのが、こちらが正規品で一曲多いです。テネシー州から、このようなヒロイズム溢れる正統派スタイルのバンドが登場とは驚きました、勇壮なメロディは欧州産ものとは違う響きがあり、乾いてはいるが光沢のある艶めかしい響きを奏で重心低くどっしりと構えています。単純に走るわけでもないし、分かりやすいポップロックも無いが、この悲しくも美しい叙情味のある音楽性はUS産パワーメタルならでの魅力を丹念に描いており、ともすれば武骨になりがちなスタイルをメロディックかつエモーショナルに仕上げております。この手の音楽性の需要は、昔から狭く、ましてはお国柄を考えると苦戦を強いられたでしょう、解散再結成を繰り返し、2014年には待望の1stをリリースする彼ら、その長年の夢が雲散霧消する事無く永続する事を願いますね。時代と共に価値観は変わりますが、この普遍性の高い楽曲が放つ輝きが色あせる事はありません。正統派HM/HRかく在るべきなスタイルは何度聴いてもビシッと襟を正してくれました。


MEDINA AZAHARA - Medina Azahara(1st) ★★★ (2023-08-27 17:10:02)

伝説のスパニッシュメタルバンドの1st。リリースは1979年という事でプログレ系からの影響も強いスペインらしい情熱と悲哀のあるメロディが混在するサウンドを展開、パープル、ユーライアヒープといったバンドからプログレ系まで飲み込んだロマン溢れるハードスタイルは、一口では形容しがたい魅力があり、垢抜けないサウンドミックスやスペイン独特の歌い回しと相まって、ポルトガルでいうところのファドですよね、どこか暗く悲しいのだが、熱がある。独特の世界観を音に宿していますよね。
英米では出せない味わい、そのお国柄の滲み出たパッショネイトサウンドが知的にエモーショナルな感覚と伴い幾重にも折り重なりドラマを形成、孤高の存在へと昇華していきます。
インストパートも難解な要素はなく非常に聴きやすいです、高揚感のあるメロディと飽きさせないアレンジとテクニック、それと望郷なんだよなぁ、あの独特のメロディ、フラメンコ的なヤツね。そういうものが混在するのが魅力なんでしょうね。
上手い言葉がみつからん。ワシにはわからんアホじゃけぇ。


MEDUSA - First Step Beyond ★★★ (2020-09-25 20:30:53)

2013年にリリースされたカルトメタルバンドのデモ音源の商品化。元の音源は1975年のモノというのだから驚きです。出してる音源もサイケでガレージな古典ロック、アメリカンロックの始祖とも呼ばれるバンド群と比べても遜色のない個性とクオリティがあり、ギター、ベース、ドラムが絶妙なタイム感をまとい交じり混沌した世界観を演出、どこかひんやりとした悲哀のあるメロディが、独特のアシッド感と混ざり合い、鬱積とした空気を生み出している。
ソリッドで攻撃的なビートもあれば、幻惑するリズムも顔を覗かせ一曲の中に多様性を盛り込み、音楽的な説得力も補完。○○風の何々バンドと簡単に括るのは、彼等に対して失礼だなぁと本能的に感じさせてくるのも魅力。

70年代というアートロックにも通ずるイマジネーション溢れる音楽紀行、その多様性は破綻することなく一曲の中に組み込まれヘヴィロックに留まらずフォーキーなバラードさえ手なずけるのだから恐れ入る。
このバンドが、世に出ることなく消えたのは何故なのかと興味は尽きないが詳しいバイオはサッパリだ。


MEGACE - Human Errors ★★ (2023-07-17 13:40:41)

女性ヴォーカルを要するプログレ風味満点のメタルバンド。スラッシーなアプローチもあるが、そこまで過激ではなくパワーメタル寄りのプログレハードとも言えるが、スラッシュメタルという枠組みに入れても異論はない、ジャンル分けなんて意味ないが便宜上ちょっと、プログレスラッシュ、ある意味はインテレクチュアルなんて言葉を使うと良いのでしょうね。

この女性ヴォーカルですが普通に歌うパートが多い、そして咆哮するパフォーマンスも間に挟んでくる、その二面性が楽曲に反映されサビーナ・クラッセンのいたバンドのような形にならなかったんだろう。差別化、ある意味は個性の確立として機能している。

その二面性を楽曲に反映しているのだが時折スムーズに進まないなぁと感じる場面もあり、そのあたりが評価を分ける点でしょう。個人的には、ぎこちないと感じる場面も味と捉える事が出来るのだが、しまりの悪さというのか、味気なく楽曲が終わるなぁという印象の方が強く、そのあたりに工夫を凝らせば繋がりに緊張感が生まれ聴き手を引き込む事が出来たのではと思いますね。
また、この手のサウンドとしては奥に引っ込んでいるというのかダイナミズムに欠けるサウンドプロダクションもマイナス、せっかく複雑な展開を持ち入り演出しているのに、良さが伝わらないというのも難点なのだが、女性ヴォーカルを擁するバンドとしては先鋭的なスタイルで勝負してきた心意気は大いに評価出来る。
でも彼女のべったりとした歌い方ってちょっと居心地が悪くなるんだよなぁ。


MEGADETH - Countdown to Extinction ★★★ (2020-11-24 15:06:33)

マーティー・フリードマンが抜けず制作された5枚目のフルアルバム。初期の頃にあった破天荒さ、一筋縄ではいかぬ個性剥き出しのリズムプレイや、ギターワークは影を潜めたが音楽性な成熟度は高く、テクニックのみならずエモーショナルなフレーズを奏でるギターのおかげで、メガデスサウンドに人間の血が通いだした。
かつての冷徹なる殺人マシーンの如きメカニカルな殺傷力を引き換えに手に入れた感情。時代的にも脱スラッシュが進んでいた中で、メガデスは緩やかなモデルチェンジを行いファンの不平不満を最大限に押さえ込み、新たなるステージへと進んでいく。特筆すべきはムステインの歌唱スタイル、今まで以上にフィーリングを重視しており、しっかりと歌い込む事でサウンドに深みをもたらしている。
一撃必殺のアグレッションはなくとも実に味わい深い新メガデス流スラッシュ、普遍性を最大の武器に変えた彼らに弱点は見当たらない。口うるさいファンからシングル向けと揶揄されそうな②⑤ですら、必然性を感じさせ流れを損なうものではない。特に②は実に聴きやすく今アルバムを象徴するような仕上がりです。
マックス・ノーマンのプロデュースにより、クリアーでメタリックな音像を手に入れたのも大正解だった。


MEGADETH - Cryptic Writings ★★★ (2020-11-24 15:36:25)

まずプロデューサーにダン・ハフの名前がある。これには相当驚いた。聴く前から大幅なモデルチェンジを行われているのだろうと予想はつくのだが、今作は前作の流れを踏襲したジャンル不問のワールドワイドなメタルサウンドを披露している。○○風や流儀を捨て自らが築いたインテレクチュアルスラッシュなる音楽性は、ここにはない。
充実する歌メロとムステインの情感あふれる歌声、冷めた狂気は成りを潜めたがムステインの声はいつだって冷ややか、そのバリエーションが増えたムステインの歌い回しはブルージーな曲まで歌いこなし、製作者サイドの意向をくみ取るようにこなしている。
マーティー・フリードマンも実に上手いギタリストだが、ムステインとの神経戦とも言うべきスリル溢れるツインギターの絡みがないのは寂しい限りだ。ここまで開き直ったら過去の曲をどうライブで混ぜ込む演奏するのか興味は尽きない。スラッシーな⑤やメイデン風のツインリードが登場する⑩など、メタリックな耳を楽しませる曲はあるが、そこまでテンションを下げずに聴けるかが問題であろう。
個人的には、歌モノも大好物だ。アリーナ系もイケる口である。ヘヴィメタルやりチン男と恐れられる節操のないワタクシでも、メガデスがここまで開き直ると、些か冷めてします。でも質の高さは疑いがない、あとは趣味嗜好の問題であろう。久しぶりに聴いたが、やはり面喰うわなぁ。


MEGADETH - Dystopia ★★★ (2020-11-26 18:06:06)

ライブでは、過去のギタリストのプレイを意識しつつも自分のカラーも上手く出していたクリス・ブロデリック。日本ではいまだにマーティー・フリードマンに対する根強い人気もあり、腕利きのクリスが過小評価されていたように感じる。
しかし、今作でムステインの相棒を務めるのは、あのキコ・ルーレイロである。あの超絶技巧派ギタリストの参加である。これには驚いたが、彼の凄さはHangar18キコヴァージョンとも言える②の登場にグッと掴まれる。新生メガデスが進むべき方向性、それは教養溢れるギターテクニックを駆使したスラッシュサウンドという事なのだろう。
多様性を盛り込んだ前作は何だったんだと首を傾げたくなるような方向転換、丸くはなったが、俺はまだまだキレているんだぞとムステインが誇らしげに大見得を切る。
だったら最初からこういうの作ってよ、前作は何で作ったの?くっつきそうになってはすれ違う、女子高生が好きそうな恋愛ドラマを見せられている気分だよ。

本分とも言うべきアグレッションが無理なく戻っている。昔を意識しているわけではない。むしろ、新しい血の導入が刺激を与え変異を起こしているようだ。無理無駄のないアレンジと有機的な絡み。なんでも唄えるムステインの歌声は、モダンヘヴィメスもポップスも取り込み自らの糧にしていた。新たなるムステイン劇場の始まり。純粋はスラッシュサウンドではないが、今作の完成度は往年の作品と比肩しても遜色のないものだろう。
キコにはマーティーの影を追い求めるファンを納得させるだけのフレージングの上手さがある。あとはムステインとどこまで共存できるかがカギだろう。


MEGADETH - Dystopia - Bullet to the Brain ★★★ (2020-11-26 18:09:34)

蛇みたいに厭らしく絡む粘り腰のギター
そして流麗なプレイで見事な対比をはかったキコのソロ
お見事とした言いようのない圧巻のプレイに脱帽
この二人もマジックはあると示唆しています


MEGADETH - Dystopia - Fatal Illusion ★★★ (2020-11-26 18:15:54)

これが新生メガデスなのか
そういう各メンバーの色が上手く出ている
キコはムステインを意識していても染まってはいない
だから自分を出せる
粘り腰のヘヴィグルーブを叩き出すリズム隊も強烈


MEGADETH - Dystopia - Look Who's Talking ★★★ (2020-11-26 18:12:19)

全曲の流れを壊さない
アコギのイントロ
不気味でダークな色合いの中にゾッとするような美しさもある
そのままインストで終わるとは思わなかったが
流れ的には抜群だった


MEGADETH - Endgame ★★★ (2017-12-18 16:54:29)

1994年にリリースした『COUNTDOWN TO EXTINCTION』で示したキャッチーでへヴィな新生Megadethが思いのほか、成功を収め、その路線を突き進む事となった彼ら、この時代多くのバンドが次の一手を模索していたので、バンドとしては相当な迷いもあったでしょう。その後の活動と音楽性を見れば、それは一目瞭然なのですが、色んな意味で成功と引き換えに迷走していましたね。
そんなMegadethがようやく本分を取り戻そうと苦心していましたが、今作ではようやく、その努力が実を結び原点回帰を高らかに告げる内容となりました。インストに導かれ始まるのは往年の空気をまとった激烈なスラッシュナンバー②、そして扇情的なフレージングも持ち込んだドラマ性の高い③の流れは悶絶必死。完全に掴みはOKでしたね。
Jag Panzerから引き抜いた新ギタリスト、クリス・ブロデリックもインテレクチュアル・スラッシュの方向へ押し戻す役割を見事に果たしており、ギター巧者ぶりを存分に発揮しております。尖りまくったリフワークの上を柔軟なプレイで対応と、ムステインの相棒を務めあげていますね。
メンバーチェンジがもたらした初期へと邂逅を始めた意欲作。その充実ぶりを物語る、重厚なドラマ性を堪能できる⑦、静と動の対比が魅力的な⑧、これぞMegadethなスラッシュナンバー⑨と3曲の流れが今作のハイライトでしょう。時間は掛かりましたが、ようやく本分を取り戻しましたね。


MEGADETH - Killing Is My Business... and Business Is Good! ★★★ (2020-11-23 17:18:04)

初めて聴いた時のインパクトは相当なものだった。音質云々で語ることのできないド迫力、その他者を受け入れない狂気じみたムステインの歌声と、キレまくるリフの嵐、そして不思議な風合いのドラミングと、ジャズ系など知らない子供には、恐ろしいほど個性的で尖りまくったサウンドだった。
後年、いろんな形で世に取り上げられ、リミックス盤も出ているが、個人的はインパクトとしては、あの劣悪な音質のコンバット盤に敵うものはない。
それに今作最大の魅力は、革新的な音楽性に尽きる、無軌道に外れていくソロのスリル、高速にスイングする強烈なドラム、そこに食らいつくベースは巧者、この野心に溢れたリズムプレイによって、今作の特異性は確立されている。
上手い下手では語れない初期メガデスの旨味、クビになったメタリカに対する恨み節も込みで制作された今作は、何よりも狂気じみた怒りに満ち溢れていた。
他では聴けないインテレクチュアルスラッシュの登場。個人的には、理屈抜きで今作が最も愛するメガデスの一枚である。


MEGADETH - Killing Is My Business... and Business Is Good! - Mechanix ★★★ (2020-03-14 22:04:49)

メタリカを自業自得でクビになったムステインの逆恨みソング
そんな彼の生き様がメタルファンにとってはたまりません
オリジナルは俺だと言わんばかりにキレまくっていますね
個人的にはメガデスヴァージョンに軍配を上げますよ


MEGADETH - Killing Is My Business... and Business Is Good! - These Boots ★★★ (2020-03-14 21:59:23)

売れ過ぎた為に著作権云々でめんどくさいことになったカヴァーソング。
初めて聴いた時は他の収録曲を毛色が違うと思ったが
そんなことはどうでもよいと思わせる破天荒さとキャッチーさにハマった
どこか耳なじみが良いのはカヴァーソングだったからなんだな
再録リマスター版との聴き比べもお楽しみでしょう
ベースが耳を惹くね
筋金入りのファンに呼び出されそうですが
このアルバムでは1.2を争うほど大好きな曲です


MEGADETH - Peace Sells... But Who's Buying? ★★★ (2020-11-23 17:03:30)

ジャズ畑出身のドラマー、ガル・サミュエルソンと、フュージョン・ジャズ系への道へ進むクリス・ポーランド、両者の嗜好が明確に音楽性に反映されるかのような、一筋縄ではいかぬ要素も増大。切れ味抜群のリフワークとリズムプレイのおかげで独特の緊張感を生み出す事に成功。
どこか人を突き放す冷徹なる印象を与えるムステインのシニカルな歌い回しもバッチリとハマり、唯一無二の音楽性を確立している。彼が呼んだインテレクチュアルスラッシュなる言葉が、多くの若者の頭にインプットされた。どこか近未来的サイバーワールドな世界を感じさせる、無機質さも相まって、彼が発した言葉は浸透していく。
また当時としては、かなり過激な音楽性に突き進んでおり、その攻めの姿勢はスラッシュムーブメントの火付け役となり、これから新しものが来るぞと予感させる一枚でもあった。
今の若い人にとっては、どこが過激なんだと思うかもしれないが、当時としては、革新的な音楽性であり、今なお受け継がれるスタイルの雛形でもある。
今作を最後にバンドを去る、クリス・ポーランドのギタープレイも、個性豊かなスタイルを築いており、この知性溢れる音楽性に一役買っている。独特の音使いは形容しがたい魅力があった。


MEGADETH - Risk (2020-11-24 15:50:48)

ヘヴィメタル冬の時代を、何とかしのいできたメガデス。2000年を目前に彼らが進んだのは時代に即したスタイルだったという事だろう。実は今作以降の作品に触れるのはつい最近です。所謂サブスクリプションのおかげで気軽に聴けるので、手を出しただけ、ワタクシにとって重要なのは、音楽性でありバンドの名前は後からついてくる。
好きなジャンルに、そのバンドがいるか否かです。
①②と驚いていたのも束の間、④の登場には腰を抜かしかけました。いくら無料でも一旦聴くの止めましたがファーストインパクトです。
いくら時代の流れとは言え、これがあのメガデスなのかです。前作の方向性を更に推し進め、自らのアイデンティティを投げ出したアルバム。ブルージーは⑧などメガデス流BON JOVIのように感じ度肝抜かれっぱなしである。
メタルな耳にとっては退屈でも、この時代の音楽に触れた方にとっては不満も少ないでしょう。時代の流れとは恐ろしいものである。そして、自分も、この時代から商業誌を読むのを止めようと考え、ディープなメタル探訪を旅に出るので、何とも悩ましい時代を想起した。
いかにも2000年前後を象徴するような試行錯誤を感じさせる一枚です。


MEGADETH - Rust in Peace ★★★ (2020-11-23 16:35:36)

結局、ジェフ・ヤングは一枚でバンドを去り、ドラムのチャック・ベラーも同じ道を辿る事になる。そこで新たに加わったのがマーティー・フリードマンとニック・メンザとなる。
前作で広げた音楽性をどう回収するのかと身構えていたら、今作はこちらの予想を上回る展開を見せる。インテレクチュアル・スラッシュな方向性に戻ったと印象付ける①に始まり、その流れを組む拘りの展開と正統性の強いメタルサウンドへの接近、その二つが高次元で融合、単なるメガデスらしさの復活に留まらない革新的な成長を見せる事に成功。特にマーティーの情緒あふれるギタープレイの数々、その旋律の美しさとキャッチーさは聴きやすさを誘発、それまで敬遠されていたファン層も開拓するエモーショナルなプレイによって、見事なほど、ムステインの持ち合わせていたメカニカルな要素と合致。その有機的な響きが、冷徹な機械的サウンドの中で熱い血潮を巡らせている。
ストレートなメタル的要素も増えたが、それが全くマイナスに働かないのも、ムステインとマーティーの相性の良さに尽きるのだが、リズム隊の強化も見逃せない充実度を誇り、全てにおいてスケールアップしているだろう。
刺々しい先鋭性と引き換えに手に入れたスタンダードな響き、前作があればこそなのかもしれないが、やはりマーティーの加入が素晴らしい相乗効果をもたらしたと思う。
彼なくして、ここまでギターオリエンテッドな作風にはならなかった。そして後続のスラッシュ勢にも、影響を及ぼしているのは間違いない。とにかく、ムステインとマーティーがここまで上手く機能するとは思っていなかった。


MEGADETH - So Far, So Good... So What! ★★★ (2020-11-23 16:48:28)

クリス・ポーランドとガル・サミュエルソンが揃って抜け、その後任に収まったのがジェフ・ヤングとチャック・ビーラーの二人、メンバーチェンジがもたらしたものなのか?ムステインの悪癖なのが、前作から比べると音質が劣化、逆に生々しくなったと言えるが、デモ並みに音質の悪かった1stを思い出したりと、ムステインやりやがったなとなる。

しかし、音楽性的には先鋭性の強い前作から、より間口を広げた音楽性へとチャレンジ。それが大成功したとは言い難いが(③のカヴァーは失敗だろう)、歌メロが強化されていたり、クリフ・バートンに捧げたバラード調のナンバーを収録したりと必ずしも否定されるような内容でもない。
やはり特筆すべきは、スラッシュサウンド特有の魅力、一寸先の展開を読ませないスリル、そしてムステインが醸し出す狂気が上手く機能しており、メガデスたる魅力を体感できる。前作のキレっぷりからすると見劣りするのだが、何を求めるかで評価も大きく異なるでしょう。

個人的には荒々しいメガデススタイルは健在。なによりテクニカルな要素も十分に補完している。なんだかんだ言ってもメガデスらしいアルバムですね。


MEGADETH - Super Collider ★★★ (2020-11-26 17:41:04)

このバンドとしては珍しい同じラインナップにより制作された一枚。それだけに前作の流れを踏襲。柔軟な姿勢を見せつつも攻めの姿勢を崩さない彼らに迷いは一切感じない。⑧みたいな曲があったとて、もはや彼らの守備範囲、充実したメンバーシップにスキはないだろう。
シングルカットされた②もカッコいい、これで良いとさえ思える。アルバム全体の雰囲気はヘヴィだ、しかしリフワークは耳なじみが良く視聴感を良くしている、苦労人クリス・ブロデリックの多彩さも楽曲の中に組み込まれ、エッジの効いたメタルサウンドを温和な心で受け止めるムステインの歌声、その全てが無理なく収まり柔軟なメガデススタイルを極めようとしている。

ここには揺ぎ無き信念がある、試行錯誤した時代を経て掴んだメガデス流儀、その野心は飽くなき進化を遂げさせシーンの最前線へと推し進めている。鮮やかと言っても差し支えのないバラエティ豊かな楽曲を用意したムステインの手腕は見事しか言いようがない。そしてラストに収められたTHIN LIZZYのカヴァーで〆たアイデアも大正解だと思う。

何を聴きたいかで評価も分かれるだろうが、なんとなく過去のスタイルを押し込み往年の姿に帰還しようとしたメガデスよりも、らしいと感じたのがファーストインパクトでしたね。


MEGADETH - Super Collider - Cold Sweat ★★★ (2020-11-26 17:44:23)

昔のメガデスが戻ってきたと感じた
それだけで十分なカヴァー
ムステインのニヒリズムもきまっている


MEGADETH - Th1rt3en ★★★ (2020-11-26 17:19:09)

ようやく本分を取り戻したメガデスだが、早速、今作はその方向性を修正。ド派手がギタープレイはなりを潜め少々大人しくなった印象が強い。その分、メロディアスなパートを増量、聴かせる部分も強め立ち位置を変えた印象を受ける。
それでも、クリス・ブロデリックの目の覚めるような鮮烈なソロは健在、ワールドワイド指向を推し進めた現代のメガデスサウンドの確立と言う事なのだろう。
ワタクシ、如何せんマイナー貧乏メタルばかりを聴いているので、このメジャー感が恥ずかしいと感じる、おおよそ一般的には共感されない、感性の持ち主なのでご容赦願いたい。

個人的には初期衝動炸裂する1stに3rdの多様性を持ち込み、長年培った経験と現代的な整合性を用いり整理整頓した、お上品な暴力的サウンドとして受け止めています。
メガデスらしいと言うよりも、常にシーンの最前線で戦う男たちが取った新たなる手法が原点回帰だった。スラッシュ色が薄まり、正統的なメタル度が高まったという点では5枚目に近しいのだが、今作にはやんちゃなムステイン流儀がそこかしこに存在しているように思う。
全てはエモーションを込めて歌い上げるムステインの唄の変貌が、単なるスラッシュをやらせないという事だろう。かつての冷徹な感性よりも、より人間らしい熱情がここにはある。

貧乏耳のワタクシが聴いても、全時代のメタル層を迎え撃つには十分なサウンドメイクと楽曲を用意していると思う。バランス感覚に優れた柔軟な一枚ですね。


MEGADETH - The Sick, the Dying… and the Dead! (2022-10-15 17:55:15)

最近まで90年代の中頃からメガデスの新作をまともに聴くことがなった。サブスクリプションサービスの恩恵を受け、金が掛からないから彼らの過去のカタログに触れることが出来るのだが、その変遷ぶりには驚きを隠せなかった。もはやメガデスというバンド名が形骸化していた時代もあるのだが、ある時期からスラッシュの世界へと戻ってきたという印象が強い。デイブ・ムステインがいればメガデスなんだという価値観の下、メンバーチェンジを行い新たなるスタイルにチャレンジする様は、好き嫌いとは別の次元で評価されるべきであろう。

なにより人それぞれ趣味嗜好で楽しめばよい、どの時代がベストなど他人が決められるモノではない。個人的には初期の彼らには影響を受けた身としては、あの時代のメガデスが全てとも言えるのだが、今作は前作同様キコを相棒に、似たようなスタイルの作風になっている。古典メタルへの邂逅というのか、より突き詰めたメガデスのルーツたる姿も垣間見えるが、やはり今作は、メガデスメタルの集大成のような側面を感じる。とは言え90年代の中くらいからのアルバムは数えるほどしか聴いていないのだが、今作は前作以上に正統性の強いメタルへ傾倒している姿に驚く。

ジャンル分けなど便宜上なので、どうでも良いことなのだろうが、頭4曲、タイプの異なる作風を聴かせ今作の色合いを決めているのもポイント。メロディアスな①に驚いている、毒気のあるメガデスサウンドは何処へやら、その品行方正なサウンドミックスは全般的に貫かれており、昨今の流行を知らないのですが、今のメジャーアクトはこういうクラシックなサウンドミックスを好んでいるのかと驚きを隠せない。ある意味、外行きのサウンドミックスにダイナミズムを一切感じない。

地味な歌声と地味な曲調、これが9曲入くらいなら良いのだが、14曲となると多い気がする。メガデスの爽やかな側面をここまで強調されると戸惑いは隠せないが、正統性の強いメタルが好きな人には、癖がなくなった分、随分と聴きやすくなったと感じるだろう。
とにかく上品なミックスである。上手く当てはまる言葉が見つからない。
前作よりも違和感がある。叙情派メガデス、今作を表現するならば、そういう言葉がピッタリな気がする。④のようなメインストリーム寄りのハードサウンドが一番ヘヴィな仕上がりになるとは驚きである。

今作最大の聴きどころは多様性であろう、それを統一感のあるミックスで仕上げたという事です。最新作はパワーメタルだよなぁ。でも前作から入った人ならば大歓迎だろう。ニヒルなムステイン節も随所にねじ込まれいるのだが、刺激を感じないのは何故だろう?


MEGADETH - The System Has Failed ★★ (2020-11-26 16:45:09)

つい最近までメガデスは一度解散していて(薄っすらしか記憶がない)、今作はムステインのソロアルバム用に制作された過程があると知って驚いた。そんなことも知らないでメガデスを語るのかと、厳格なメタルマニアに、きっと私は後ろから刺されるのではないだろうか?
今作のとって一番の目玉は、クリス・ポーランドの参加だろう、どのような経緯があっての復帰なのかは知らないが、フュージョン系に走ったクリスのリードギターは、初期の頃の風合いを呼び戻し、彼のカラーが今作に色を付けた感はある。②みたいな歌モノもあるが、アルバムの作りとしては2000年仕様の中でスラッシ風味を増量。一定のアグレッションとスリルと纏ったサウンドはメガデスらしいと歓迎できるムードも満載である。
ワタクシのような時代遅れの野風増なオッサンには、モダン化した2000年仕様でしかないのだが、多くのファンにとっては嬉しい作風だろう。
始まりはソロアルバムだけに、バラエティ豊かな面は存在する、完全にやり切ったとは思わないが、それでもムステインの一人作業が功を奏しスラッシュ色が強まった、そしてムステインの歌い回しの柔軟さが、印象をガラリと変えている。これも、歌モノに手を出したからの成長ならば、あの時代も悪くないと言えよう。


MEGADETH - The World Needs a Hero (2020-11-24 16:05:20)

アルバムジャケットが昔をイメージさせるものに変わりファンの期待を相当煽ったろう。ギターのマーティー・フリードマンはバンドを去ったが、後任も技巧派で知られるアレ・ピトレリです、これは期待できるぞとなります。オープニングも地味だが、昔の空気を纏っており、なんとなくクリスタルである。
しかし、その雰囲気もまま、大きな盛り上がりもなくラストまで完走。収録時間が長い感じてしまい。肩透かしを喰らった気分である。
どんなものにも賛否あるだろうが、新しい事に取り組んだ前作は、メタル脳にとってはイマイチなだけで一般的ロックファンにとっての評価は違うだろう。今作は、自らのフィールドに戻って作業を進めようとしたのに、根幹となるスタイルが見えてこず、ある意味、前作以上に中途半端で覇気がないように映る。
雑誌のレビューも知らないし、当時の評価も全く分からないが、個人的には昔の名前で出ています感が強く、もっとメガデス強めでお願いします感がハンパない、あのスタイルに近いだけに渇望感がピークに達してしまい、イケそうでイケないもどかしさがハンパない。
これがメガデス黄金期に近いスタイルですと言われたなら、豊田真由子ばりに違うだろうとシャウトするだろう。
個人的にはアルバム長いなぁである。一曲一曲も長いである。アル・ピトレリが悪いのではない。時代の流れに即して、自分達を見失ったバンドの末路という事だろう。
このアルバムのあと、ライブ盤を残しバンドは解散したと知ったのだが、驚きはなかった。晩節は汚すものではない。
雰囲気はバッチリなのに、何にもないアルバムになってしまった。メガデスの看板は安くない。そういやメタリカもファー首に巻いたり、メイクしたりして写真に写っていた時代だもんなぁ。
当時、完全にメジャーシーンと鎖国していた私には、つい最近の出来事なんですよね。


MEGADETH - United Abominations ★★ (2020-11-26 16:59:28)

前作のツアーを共にしたドローヴァー兄弟と元WHITE LIONのジェイムズ・ロメンゾが参加して制作されたアルバム。まずサウンドメイクがグッとメタリックな硬質感を伴いメタル度も補強、ここ最近にあったオシャレメタル風味を、無視しないが振り落とし逞しいスタイルへと戻ってきた。リフやリズムプレイにもキレが戻り、昔からのファンはやったぜ!ベイベーと叫ぶでしょうね。特に②なんて、母ちゃん、明日は父さん代打逆転満塁ホームランだねと叫びたくなる、ピュアメタルの登場でした。
しかし、細部に拘った作りは単なる回顧録ではなく、現代のメタルである。その風合いが見事に昇華されており古くて新しい2007年仕様のメガデスサウンドの確立へと繋がったのだろう。
個人的にはキャッチーな歌メロを難なく歌こなすムステインの表現力に改めて驚く。


MEGADETH - Youthanasia ★★★ (2020-11-24 15:21:54)

アルバムも売れ快進撃を続けるメガデス。前作の成功を鑑み、また時代性を考慮した中で作られた今作も無理無駄のないスタイルで勝負。とくに共同プロデュースの立場をとるマックス・ノーマンの手腕は評価されるべきものであり、メガデスらしい冷めた狂気の中に、人間臭さを大導入してきた。
ギターの音選び一つとっても、それまでのメガデスとは違う形をとっており、メタリカが進んだ先鋭的モダンヘヴィネス化とは一線を画す方法論でバンドは新たなる道筋を立てた。

実は、今作からメガデスの作品をまともに聴いていない。恥ずかしながら、次のアルバムまでは、何年か遅れで聴いたが、それ以降は2年位前まで完全にスルーだった。
この時代、自分のルーツたるものを探すたびに出ていたのですが、こうしてリリースして20以上もたち、こちらの耳も色んな音楽に触れ耐性が出来れば、ここで聴けるサウンドに違和感を幾度感じない。
勿論、初期の音楽性に惚れ込んだので、これは別モンに聴こえるが、③みたいな歌メロを唄えるようになったムステインの心境の変化に驚かされる。だからこそ④が生まれたんだろう。
スラッシュメタルを愛する者には眠くなる一枚だろう。ムステインが取り組んだ歌モノアルバムでもある。しかし、このアルバムには、メガデスらしいトゲがある、温かみのあるサウンドメイクの中にムステインの込めた毒があるのは確かだろう。今作最大の毒は最もメガデスらしくないというのが一番かもしれませんがね。


MELIAH RAGE - Kill to Survive ★★★ (2022-11-29 15:21:04)

ジョージ吾妻氏が68点を献上、そしてメガデスやメタリカになりたいバンド、個性の欠落とバッサリ切り捨てたバンドとして知られる今作。批評家の勇気ある意見は参考程度と受け止めるのか、BURRN!誌が言うのだから疑いはないと統一教会の信者並に洗脳される人には何を言っても無駄ですが、今作は果たして、そんなに酷いアルバムなのでしょうか?
ワタクシは、このバンドがそんな評価を受けたとは知らずに聴いていた時代が長いので、NWOBHM仕込みの正統派メタルと言う認識の方が強く、そこに少々スラッシーさを乗せた程度の認識だった。スラッシュメタルと呼ぶのはチョイと違うが、Jag PanzerやVicious Rumors、Metal Churchと言ったバンドと同型のパワー漲るアメリカンメタルとして高く評価したいですね。
この程度で個性が無いと投げられたらヘヴィメタル作品の98%は無個性でしょう。コード進行、リズム、なによりギターの音など、多くのバンドが誰かの真似をして作っています。

あえて言えば技術的に熟練されたバンドとは言いがたいが、これはデビュー作。これから出来上がる音楽性でしょう、そういうマイナス面を差し引いても終始好戦的なスタンスを取るクラシックメタルスタイルは、中々の破壊力を持ち入り個性と引き換えに手に入れた安定感は、多くのUS産パワー/スピード/スラッシュ系のメタルを愛するマニアの心に響くでしょうね。

今の若い人にとっては雑誌の影響下など鼻クソでしょう。30年以上も前のカビの生えた話です。ヘヴィメタルという言葉でしか形容できない、ガチンコクラシックサウンドに耳を傾けて欲しいですね。
EDMのリズムとかシンフォニックとかオシャレ過ぎるでしょう。そう言うのじゃないのを欲している人にはたまらんでしょうね。


MELIAH RAGE - Kill to Survive - Bates Motel ★★★ (2022-11-29 15:34:56)

好戦的なミドルナンバー
ACCEPTやJPと言ったバンドの持つ突破力があります
そこにスラッシュメタルなエッセンスを注入
土台がしっかりしているので悪いわけが無い
クリアーなパートを盛り込みブレイクするアイデアも悪くない
こういう古典メタルテンコ盛りを否定すると
多くのリバイバルバンドは全滅という事になる
アメリカのバンドは情緒がないので可もなく不可もなしと感じる場面が多いのだが
それがアメリカンメタルだろう


MELIAH RAGE - Kill to Survive - Beginning of the End ★★★ (2022-11-29 15:38:53)

ベタですね
NWOBHM仕込みのリフワークは十分に練り上げられており
そこが少々鼻につくのだがベタに敵うものなしである
突飛な事はしないが安定感のあるリズムと二本のギターは
純度の高いメタルサウンドの原動力となり前進
上手いことやっています


MELIAH RAGE - Kill to Survive - Enter the Darkness ★★★ (2022-11-29 15:29:18)

ヘヴィメタルですね
ヘヴィメタルでしか無いですね
キャッチーなリフワークとクールなベースライン
ベタだがドキドキ感があるのはそのリズムによるところも大きい
これぞクラシックメタル
オリジナルティの欠落では無くベタなんです
○○風を掛け合わせたのです


MELIAH RAGE - Kill to Survive - Impaling Doom ★★★ (2022-11-29 15:45:13)

ライブ映えする一曲でしょうね
モッシュの嵐も起きそうなスラッシュサウンド
ベタです
ベースが牽引するブレイクパート
そしてマイクの掛け声一発で会場のボルテージも上がるでしょうね
その場面が脳裏に焼き付きますよ
そこからギターソロで大爆発でしょう


MELIAH RAGE - Kill to Survive - The Pack ★★★ (2022-11-29 15:25:37)

一体感のあるリズムとリフが獰猛な肉食獣のように襲いかかります
それは大型では無くチーターやジャガーのようですが
キレのあるハイスピードなプレイは鋭い牙のようですね
中盤のソロパートもカッコいいですよね


MELIAH RAGE - Live Kill ★★★ (2017-07-04 14:38:13)

1stのおもわぬ成功に気を良くしたレーベルが矢継ぎ早にリリースを決めたオーバーダブ一切の無の触れ込みで紹介されたLIVE音源のみで構成されたEP。こじんまりと纏まったスタジオヴァージョンを遥かに凌ぐ迫力に、本当に手直し無しの音源ならかなり実力のあるバンドだなぁと感心させられますね。わざとらしくない歓声やドラムをソロをねじ込んだりと臨場感たっぷりですが、所謂、米国では過激な歌詞にNGを出し未収録に終わった(先住民族が身を守る為に白人を殺すってのがダメらしい)彼らの代表曲の一つ『Kill To Survive』を紹介する意味合いがあったのでしょうね。
このライブの迫力をパッケージ出来ればスタジオ作品の評価も違ったのでしょうが、彼らの本質に触れる事の出来る貴重なEPですね。


MELIAH RAGE - Solitary Solitude ★★★ (2017-07-04 15:01:29)

ズッーと存在を忘れていたバンド。なぜ思い出したか、それは段ボール箱いっぱいに、レコードやらデモテープやをワタクシに託し失踪した友人が残してくれたEPを聴いたのがきっかけ。オリジナル作品リリース当時の彼らはメタリカクローンと酷評され(今思えばメタル仲間が言う権威ある雑誌の受け売り発言に疑いを持たなかっただけ)、また雨後のタケノコの如く登場するスラッシュバンドに完全に胃もたれしていた。そんな経緯が記憶の片隅に追いやる結果になったのだが、託されたEPをおっさんになってから聴かされたので、完全に評価が一変、折しも2012年に再発盤がリリースされたという好タイミングもあり、即購入を決意したのですが、スラッシュと言うよりは、US産のパワーメタルといった趣の楽曲が多数収録、シリアスさや構成にメタリカ風味をあるがザクザクと刻まれるリフワークにはNWOBHMの匂いも嗅ぎとれるし、ドタバタ感の強いUSパワーメタルが多い中で、彼らは随分カッチリとした音に纏めており、なんだかボーカルが日本人離れのパワーを持つ国産メタルを聴いているような錯覚を覚え、いい意味で先人達の影響を咀嚼しているなぁと思います。メタリカライクはダメたという潔癖症の方は無理する必要はないのですが、個人的には整合感もあるし細かいキメの部分もビシッとしているし、ソツなくまとまっているが、どこかよそ行きな印象をウケ、LIVE盤にあるようなパワーが伝わってこないのが残念ですね。
ちなみにワタクシ1stは未聴です、それは2012年に再発された作品は『Kill to Survive』をカットした7曲入りのヴァージョンだからです(涙)


MELIDIAN - Lost in the Wild ★★ (2016-03-08 13:18:07)

NYのメロディックかつオーセンティックなHM/HRバンドHellion(アン・ボイレンじゃない方ね)が前身ののバンドなのでしょうか?大半のメンバーがクレジットにあり、音楽性もその路線を引き継いだような作風に、キーボードを前に出しよりゴージャスな装飾を施したサウンドはソフトで耳触りが良い、その半面あからさまな模倣が見られ①など聴いたらRATTじゃねか、②も③も④もと聴き進むにつれアレレレレっと『どっかで聴いたことあるじゃん』と全編に渡り突っ込まずにはいられないオリジナルティの無さに眉間に皺がおもっきり深く刻まれるのですが、若いころに熱心に聴いた方向性じゃない分、個人的にはジャッジが甘くなり許しているのが不思議です。往年のバンドの曲をお好みで選曲したようなニュアンスを感じ、チョイとした箸休めの役割としてたまに通して聴きたくなる一品です。アメリカンロックに精通している人にとっては許せない面はあれど(同時期に活躍しているバンドの曲を引用しすぎるのはね)、本当に全体的に良く仕上がっており、US産のメロディアスHM/HRサウンドが好きな人なら聴いて損はしないでしょう。ザラついたハスキーヴォイスがエエよね。


MEMORIA AVENUE - Memoria Avenue ★★ (2022-03-05 18:44:30)

スウェーデン産のメロディアスHM/HRバンドのデビュー作。フロンティアレーベルが絡んでいるので、その筋の唄モノマニアなら、まずはアンパイと言いたくなるでょうね。プロデューサーとして名を連ねるBig Cityのシンガーでもあるヤン・ルブラント、ギターはトール・タッレ、キーボートとドラムはDa Vinci組とか、まぁマニア泣かせのラインナップです。
その北欧風味満点、爽快感たっぷりのAOR風ロックは、予想通りとも言える展開で魅了。予定調和過ぎるために大きな裏切りはないのだが、全12曲一定のクオリティをクリアーしているのはありがたい。しかし、聴き進むにつれ飽きのサイクルも同時に訪れるのが難点。一曲の出来は良いのだが、通して聴くには、もう少し色を変えるべきだったろう。
でもここは趣味嗜好の問題、唄モノロックマニアならば大いに楽しんで貰えるでしょう。逆に採点が厳しいかも知れませんけど。


MENTORS - Up The Dose ★★ (2019-02-06 14:47:26)

過激な歌詞が話題となり、ポルノマニアも応援の意味も含めライブ会場に押し寄せる事となった、アメリカを代表する問題児バンドの2nd。わが国でもさこた嬢から10点を献上した事でも知られるクソ盤です(褒め言葉です)。
前作よりも陽気な部分も出てきたしサウンドも整合性が増した、アングラ臭は薄まったがバイオレントな空気と洗練度を上手く絡ませ独自のスタイルを築き上げている。上手い下手では出せない空気感、日の当らないところを照らすアングラ臭、このバンドの進みべき道を堂々と闊歩する姿に、色んな意味で凄いなぁと思いますね。
檻の中でヌード姿を披露する女性は、今やブルース/カントリー系のシンガーとして成功を収めるキャンディ・ケインがポルノ女優時代に行った仕事の一つ。


MENTORS - You Axed for It! ★★ (2019-02-06 14:28:03)

かのBURRN!誌で15点を献上した歴史に残る駄作と評された一品。メタルゴット伊藤氏はレビューを止め、終始バンドの姿勢を非難&ジャケ描写で終わる、やっつけ仕事を敢行、個人的にはやり過ぎで仕事とは思えないが、気持ちは分からないわけではない。
所謂、アメリカ全土で巻き起こった元大統領夫人が中心となり立ちあがった団体PMRCからヤキが入りまくったグループとして広く認知されたバンドである。逆にそれで知名度が上がったんだから凄い逆説バンドだなぁ。
そりゃ、英語が分からないワタクシでも⑧のゴールデンシャワーはあかんぞ、スカトロプレイの歌だぞ、⑩もイッチャたんでもう起ちません、みたいな歌だぞ。それこそ英語に堪能な人なら不快感マックスだろう。
そんな品行下劣な歌詞を乗っけるのが、バイオレントな空気が充満したヤサグレメタルサウンド、出している音と黒頭巾姿だけみれば、悪魔崇拝スタイルかと思えるのだが、まぁヤサグレ感と下品な歌詞が生み出すハードコアポルノ臭が最高にエグイ空気を出しています。
音痴と評されたパンクスタイルの吐き捨てヴォーカル、演奏も上手いわけではない、全てにおいて負のオーラを発散しているが為に、今後もまともな評価を受ける可能性は低いだろう。こういうバンドがいるからメタルは馬鹿にされるんだという、正義感に溢れたファンにとっては、許されるバンドでないのだろうが、へヴィメタルのダメな部分を全て背負い込んだ、スタイルにメタル魂が擽られます。
流石のワタクシも人前では聴きませんよ。だってスカトロマニアとかポルノ好きの変態と思われたくないもん。昔。AVコーナーで紛れ込んだスカトロビデオのタイトルを思い出した、黄金バッチーに糞尿家族ロビンソン、タイトルを見て思わず笑ったんだが、即座に我に返りましたよね。こんな姿は誰にも見せられん。そんな羞恥まみれのドヤサグレメタルに興味のある猛者はトライあるのみです。音は至って負のオーラを発散したバイオレントな空気のD級サウンドです。


MEPHISTOFELES (2020-09-29 13:57:05)

kamiko!さん

初めまして。私は基本、定額制サービスを受けています。マイナーはものはBandCanpを利用。したがってパッケージ商品に興味がなく、エロ画像の存在も商品購入前の情報収集で知ったまでです。
ですから、現物は所持していません。あしからず。


MEPHISTOFELES - Satan Sex Ceremonies ★★★ (2020-09-26 12:44:19)

南米はアルゼンチン産のドゥームロックバンドの3枚目。背徳感MAXのジャケにたじろぎますが(こんなもん思春期の子供が持っとったら親は心配するぞ)中開は更にOUTです(チ〇コくわえをモロ出ししちゃダメよダメダメ)。

そんなR-指定ど真ん中のバンドが繰り出すサウンドはサバス直系の血塗られドゥームサウンド。拘りぬいたローファイな音作り、そのブーストされた音色は、彼等が演出する腐敗臭漂う魔界の回廊に漂う瘴気そのもの、触れるだけで穢れれる忌まわしきサウンドに、このバンドの徹底した成り切りぶりに笑みもこぼれます。

オカルト神秘主義を貫く鈍重なる不気味なリフワーク、そして幻惑するヘヴィグルーブは過剰なほどに左右に揺らめく事で独特の間合いを生み出している。混沌とした闇夜のヘヴィロック、濃密に絡みあるアンサンブルから弾き出される、胡散臭ささに眩暈を覚えます。

粘り腰のヘヴィグルーブは時にこちらを睨みつけ、背徳的な世界へと誘います。その威圧的な音から発せられる禍々しい音色が持つ説得力。焼け付くような不快感が聴き手を蹂躙、なぜか恥じらいを覚えてしまうのが、この手のバンドの持ち味でしょう。歌い手もオジーを意識、初期サバスが好きな方ならマストな一枚でしょう。


MEPHISTOFELES - Whore ★★★ (2019-05-06 18:35:17)

南米はアルゼンチン産のサイケ/ストーナー系のスラッジドゥームロックバンドの記念すべき1st。背徳感のあるジャケ同様な煙臭いドゥームロックで幕開けと、初期サバスに通ずる世界観を踏襲。
ギター、ベース、ドラムが一つの空間を作り出す為に濃密に絡み合った世界観は、徹底された意図の元、地べたを這いまわるような奇異なるサウンドを轟かせている。シンプルに弾き出される鈍重なリフワーク、幾重にも折り重なるへヴィグルーブのコンビネーションの旨味、ある意味、全てがどこかで聴いた事のあるようなジャンルだけに新鮮味は薄いのだが、抽出された粘度の高いへヴィブルーズはジリジリと感性を刺激、何故か切迫感に襲われ、こちらの神経を逆撫でしていきます。

作り込んではいるが、スタジオライブ的なニュアンスが強めなのも、この手のバンドの魅力。蹂躙された感性に恥じらいを覚え、丸裸にされた自分に後ろめたさを感じつつ、退廃的なスラッジドゥームの魅力に浸ります。耐性のない方にとっては、この上なくつまらない音楽に聴こえますが、初期サバスを聴き興味を持った若い人には、是非ともトライして欲しいバンドではあります。ちなみに初期サバスが好きだというオジサンに出会う事があっても、その人たちは、名前で音楽を聴いているだけなので、今だかつて一人も日本が誇るキングオブドゥームのChurch Of Miseryや、血まみれ農夫でお馴染みのBlood Farmersなどの名前を口にした人に出会った事がありません。だからこそ、若い人たちに託したいですね(ビックネーム賛歌をしない)。
ワタクシのドゥーム系には精通してませんし、そんなに大好きなジャンルでもありません。初期サバスがクールだと思ったのは20代の中頃を過ぎてからでした。今もって自身のアイデンティティの形成とは無縁のジャンルです。だからこそ、客観的に聴く事が出来るので、この世界観の凄さや、エゲツナイやりきりぶりに身を落としていきます。こんなもん○○だよも、ご愛敬なんです。それも込みで楽しんで欲しいですね。


MEPHISTOPHELES - Hide and Seek ★★ (2019-08-10 20:25:10)

再始動後も紆余曲折はあったが精力的な活動を続けるベテランバンドが2018年にリリースしたアルバム。プロデューサーに岡垣正志を迎えERASERHEAD繋がりも見せているが、80年代のマテリアルからの脱却を果敢に取り込んだ意欲作として好意的に受け止める事が出来るでしょうね。若いメンバーを従え、新しいエッセンスを恐れる事無く取り込んだ梅原の気概。
モダンに成り過ぎないが古臭いままで終わらないと言うのは、バランス的に難しい。へヴィメタルでありながらもヴィジュアル系アーティストを奇をてらう事無くゲスト参加させたのも、新規開拓としては大正解だ。
どの時代が心に刺さるかは趣味趣向の問題。現役感を振りまき活動を続ける事が大切ですからね。


MEPHISTOPHELES - I'M GETTING READY FOR THE FIGHT ★★★ (2011-04-14 16:53:57)

左利きのギタリストは工藤恭司はいませんが2008年リリースの4曲入りのミニアルバム。
小気味良いパワフルな疾走感とキャッチーなメロディを生かしたが楽曲は魅力的です、自らが示すべくサウンドを堂々と披露する姿に迷いは感じられませんね、しなやかでパワフルなドラミングは実に心地よい柔軟さが素晴らしい。梅原ROB一浩の悪声ハイトーンも健在、唯一無二の存在感を発揮していますね。4曲では物足りないと思わせる勢いに満ちた楽曲は正統性も兼ね備えたスラッシュ寄りのパワーメタル。ファンなら必聴でしょうね。


MEPHISTOPHELES - MEPHISTOPHELES - DETENSION ★★ (2008-11-03 17:26:11)

ヘヴィでダークなミドルナンバー
メロディアスなソロが印象的ですね


MEPHISTOPHELES - MEPHISTOPHELES - FREEDOM (2008-11-03 17:32:03)

哀愁のミドルナンバー
個人的には梅原には合わないタイプの曲だと思う
メロディアスなコーラスや哀愁のフレーズが耳を惹きます
ソロは工藤のパートが好き


MEPHISTOPHELES - MEPHISTOPHELES - GET HIGHER ★★★ (2008-11-03 17:17:15)

梅原ROB一浩のダミ声シャウティングスタイルに評価も分かれるでしょうがパワーメタルな疾走ナンバー
左利きのギタリスト工藤恭司の奏でるメロディアスなソロがカッコイイ


MEPHISTOPHELES - MEPHISTOPHELES - INTO THE NIGHTMARE ★★ (2008-11-03 17:28:20)

激烈パワーメタルナンバー
梅原のだみ声ヴォイスが良く似合う曲です
ACCEPTっぽいなぁ


MEPHISTOPHELES - MEPHISTOPHELES - LIAR ★★ (2008-11-03 17:19:25)

メロディックなパワー溢れるミドルナンバー
佐藤潤一のドラミングが心地よい


MEPHISTOPHELES - MEPHISTOPHELES - MEPHISTOPHELES ★★ (2008-11-03 17:35:12)

バンドのテーマソング
タイトル通り妖しげな雰囲気がいいですね


MEPHISTOPHELES - MEPHISTOPHELES - YOU KEEP ON TRYING ★★★ (2008-11-03 17:22:44)

バンドの代表曲
硬質なリフとパワフルに駆け抜ける疾走感が魅力のナンバー
わりとキャッチーな歌メロも悪くない


MEPHISTOPHELES - METAL ON METAL ★★ (2008-11-03 17:44:00)

だみ声スクリームヴォイスの梅原と左利きのギタリスト工藤恭司を擁した東京のパワーメタルバンドの初のCD作品1987年に解散し現在再結成中も工藤はいません(もう一人のオリジナルギタリスト沢井比河流はいます)ACCEPTを彷彿とさせる硬質なリフと重量感のあるリズムにパワー溢れる疾走感は魅力のバンドでした。全13曲中4曲は梅原がいたERASERHEADの音源で参加メンバーもG,アンセム清水にリズム隊はガーゴイル、KEYの岡垣が参加しています。メフィストの曲と混ざっても違和感のない作風で清水の変則的なギターワークが光ります。パワー溢れる硬質なサウンドの中に艶のある音色のギターが聞こえてくるのが彼らの魅力、攻撃的でありながらも色気を感じるのが嬉しい。やはり正統派はいいなぁ


MERCILESS LAW - Troops of Steel ★★★ (2022-11-22 13:01:02)

クレジットを見ると正式なメンバーはパンチョ・アイルランドというチリ出身のヴォーカル兼ギタリスト、どういう経緯から分からないがスウェーデンのBlazon Stoneにゲスト参加した縁なのか、ベースでクレジットされるのはCEDことセデリック・フォースバーグだ。
そして出している音はNWOBHM直系のスピードメタル、そこにジャーマンテイストをタップリと練り込み、欧州的な情緒とパワー&スピードメタルを情熱的に鳴らしている。
南米特有の脆弱な環境から出る音質の低さも無く、インディペントとしては国産メタルにも通ずる少々クサ目のメロディを軸としたサウンドを展開しており、なんだかとても懐かしく好感が持てますね。
とにかく8曲、スカッと駆け抜けています。過度なブルータルさや這いつくばるようなヘヴィグルーブなどもなく、適度な疾走感と親しみやすいメロディを軸にサンダースティール路線のRIOTにも通ずるような分かりやすさを提示している。我が国でも需要のある素直なジャーマン仕込みの南米メタルと呼べば良いのだろう。
新しい事はやっていないのでノスタルジックなメタルをお探しのマニアには丁度良いかも知れません。


MERCYFUL FATE - Don't Break the Oath ★★★ (2012-09-22 17:41:27)

サタニックメタルと言う言葉がここまでしっくりくるバンドが彼らくらいなものでしょう。血飛沫を撒き散らすスプラッターホラーとは違う巧みな構成でじっくりと恐怖を演出する重厚な世界、闇を照らす禍々しい暗黒の美、それらを艶やかな色を感じさせる二本のギターが緊張感と恐怖を演出し独自のバンドカラーへと染め上げてくれます。それでいながらも正統性の強い楽曲の域を抜けることはないので正統派のメタルファンなら安心して聴くことが出来ますね。劇的かつ重厚なドラマを描ききるツインギターの美しい調べ、堅守なリズムをキープするリズム隊の躍動感溢れるプレイの数々、美意識と恐怖がド迫力の音像を伴い迫ってくる様こそバンドの目指す世界観でしょう。音を聴き目の前に映し出される闇の宴、悪魔の儀式、サタニックというイメージに飲み込まれおののきながらも叙情的かつダークな世界に引き寄せられます。大魔王キング・ダイアモンドが逃げ出すことの出来ない魅惑的で美しい暗黒の世界へと誘ってくれるでしょう


MERCYFUL FATE - Melissa ★★★ (2012-05-30 03:55:54)

テクニックに裏打ちされたアレンジとセンスの高さを伺わせるサタニックメタルバンドの1983年リリースの1st。聞かせどころの上手いツインギターの調べが劇的な展開を構築する様がなんとも美しいですね。爬虫類的と例えられる事もあるキング・ダイヤモンドの歌唱スタイルに難を示す人もいるのでしょうが、今の感性で行くなら全然問題なく受け入れられるでしょうね。荒涼としたミステリアスなサウンドメイクを際立てる歌声とアレンジを1983年の段階で確立していたのだから彼らの活動は後のバンド郡に多大なる影響を及ぼしているのでしょうね。メロディアスなサウンドながらも恐怖感を煽るミステリアスかつダークな世界観を独自の切り口で美しく彩り、悪魔的な要素を十二分に演出している姿も素晴らしい、彼らを知ったのは80年代中盤だったと思うがマイナーメタルではあるが革新的なスタイルに興奮を覚えたものです。メタリカのカヴァーされた①もさる事ながら、おどろおどろしい展開と正統派HM/HRサウンドの融合が見事に果たされた捨て極無しの名盤ですね。


MERCYFUL FATE - Return of the Vampire: The Rare and Unreleased ★★ (2018-03-27 14:21:40)

デンマークのサタニカルメタルバンドMERCYFUL FATEのデモ音源集。後の片鱗を随所に感じさせる魔術的響きとメタリックなサウンドは、デモという特質状アラさも散見出来るが、このバンドのもつ個性とアイデアは確立されており、キング・ダイアモンドのクセの強いハイトーンと、情緒のある妖しげなメロディが満載、ハンク・シャーマンと初期の相棒Jackalで活躍するベニー・ペターセンのコンビというのも楽しめるのもマニアにとってはお楽しみの一つ。これは、あの曲の元ネタなのかと、色んな聴き方で楽しめると思います。あくまでもデモと未発表曲によるコンピレーションですから、彼らが世に送りだしたオフィシャルの作品があるので、まずはそちらから楽しむのが一番でしょう。
それにしても個性の強いバンドですよ、81,82年の音源がここまでクセが強いんだからね。


MERCYFUL FATE - The Beginning ★★★ (2016-06-22 15:09:09)

MERCYFUL FATEの記念すべきデビューEP作の4曲にBBCラジオの『Friday Rock Show』から3曲、1997年にリマスター再発してくれたRoadrunner盤には新たにシングルに収録された⑧を追加しリリースされているコンピ作。どれも貴重な音源で彼らの歴史を知る上では外す事の出来ない一品として知られています。プログレッシブな展開は薄目ですが、悪魔的なニュアンスはこの時点である程度確立されており、キング・ダイアモンド氏の奇怪なファルセットヴォイスは不気味な手触りの残しています。低予算&突貫工事なレコーディングの影響もあり、妙に生々しい粗さも逆に他の作風では感じる事の出来ない魅力があり、また魔術的な響きには後の片鱗も感じさせてくれますね。


1. Doomed by the Living Dead
2. A Corpse Without Soul
3. Nuns Have No Fun
4. Devil Eyes
5. Curse of the Pharaohs
6. Evil
7. Satan's Fall
8. Black Masses
9. Black Funeral


MESSAGE - Lessons ★★ (2016-08-29 16:10:33)

ディーン・ファザーノ率いるバンドが1982年にリリースした6曲入りのEP。のちにBON JOVIに加入するリッチー・サンボラとアレックス・ジョン・サッチが在籍していた事でも有名なバンドで、デビュー前のジョンとも交流があったらしく、BON JOVI結成時にアレック、リッチーと順に参加する流れになった事でも知られていますね。ディーン・ファザーノのクリアーなハイトーンを生かした爽快なメロディを歌いあげるアメリカンロックを披露、適度なハードさと大衆性を飲み込んだ音楽性の質は高く、ファザーノの声質もあってForeignerあたりの音楽性が好きに人には共感できる要素も強いかと思います。後にLong Island Recordsから『MESSAGE』 という作品をリリースするのですが、そちらに今作が丸まる収められ、さらに4曲の新曲をプラスしたものがあり、国内盤では『Lessons』名義の作品をだし、そちらはさらに4曲多いものが出ております(今作の6曲+新曲8=14曲入り)、さらに2000年にはEscape Musicからは国内盤にデモ音源を追加した16曲入りのものがあり、気をつけないとかぶり倒した作品を掴まされるので注意が必要ですね。


MESSIAH PROPHET - Master of the Metal ★★★ (2022-11-10 23:09:05)

古くは70年代の終わり頃から活動していた元祖クリスチャンメタルバンドとして知られる、彼らが1986年にリリースした2枚目のアルバム。レーベルもクリスチャンメタル専門のPure Metal Recordsですから、もはや疑いの無い路線です。
バラードが大ヒットして、ある意味アルバムの中に疾走ナンバー、キャッチーな奴、そしてバラードと3曲ずつ並べる構成でヒットしたSTRYPERの成功例が、クリスチャンメタルってなイメージが日本では。何故か定着していますが、クリスチャンメタルシーンは、実に多様性がありスラッシュからパワーメタルにスピードメタル、グロウルを操るバンドまでいる位、バラエティ豊かなシーンを構成しています。
日本では、宗教色が薄い国民性なので、こういう活動を知ることもありませんが、このバンドは、クリスチャンメタルのど真ん中を突っ走るようなアメリカンでハードなスタイルで牽引、王道バラードも放り込みつつ、湿っぽくならないドライブするアメリカンロックを鳴らしつつも、情緒を持ち込み日本人の感性にも十分に訴える音楽性を完備しています。
コンパクトで勢いのあるナンバーが多いので、ノリノリで楽しめますね。このドラムの音なんて懐かしいですよ。今の人が聴けばかっこ悪いと感じるでしょうね。当時からワタクシは苦手でしたが、そういうのも込みでノスタルジックな響きは、現在のハードシーンにも通ずる音色を持っており、正にクラシックなメタルサウンドとなるわけです。温故知新で楽しむマニア向けかも知れませんが、なんかこう懐かしいと感じるアメリカンバブル夜明け前なハードサウンドを楽しめます。
でももう少しミックスなんとかならんかったかね。こんなに分離の悪いサウンドメイクじゃ演者が可哀想ですよ。


MESSIAH'S KISS - Prayer for the Dying ★★★ (2015-02-27 13:40:08)

ドイツはRepressionの4人がシンガーにアメリカ人のマイク・ティレリを迎え入れ2002年に結成されたバンドの1st。マイク・ティレリは2005年にRIOTのメンバーとして来日も果たし、音源は残しませんでしたが2年は籍を置いていた人物だし、ジャック・スターバンドでも歌っていましたね。僕の知っているイメージは線は細いが伸びやかなハイトーンを駆使するメタリックなシンガーだと思っていましたが、ここでは低音域からザラついた声を駆使し力強く中音域を歌い上げ、ロングトーン一発も高らかに決めてくるという、何とも男前な歌声に魅了されっぱなし、こんな奴だっけ?クレジットも確認したし、ジャック・スターも聴き比べましたが、シンガーとしての鍛錬を怠らず、多彩な表現力と強靭な喉を手に入れたんだと思いました。こんなに歌えるならRIOTのライブ行けばよかった、ハイトーン一辺倒は苦手なんでと悔やまれましたね(余談ですがナイトブレイカー時のマーク・ディメオのLIVEにおけるダメっぷりの悪夢があり二の足を踏んでおりました。しかも隣の彼女にばかり愛想を振り撒きやがって!)その力強い歌声に負けじとバックのサウンドも実に勇壮でメロディアスなパワーメタルのオンパレード、起承転結のある理論整然とした構成、キレのある重量感、気品あふれる剛毅なエピックスタイルはどこまでも勇ましく鼓舞していくでしょう。やや無難すぎる演奏にドイツらしさがり、そこが少々気になる人もいるでしょうが、古さを廃した普遍の正統派サウンドを軸にバラエティに富んだ楽曲を堪能できる情熱的なエナジーが溢れ出る一品ですね。


METAL CHURCH - A Light in the Dark ★★ (2018-12-26 02:00:22)

パワーメタルよりのスラッシュサウンドが売りで、緊張感の高い演奏と緻密な構成力、そこにダークな設えを施し聴き手をグイッとねじ伏せるようなパワーフルサウンドを聴かせるバンドだった。時代の流れもありバンドとしての存続は難しく活動は尻すぼみ1995年にバンドは解散となるのですが、98年には早々と復活とベテランバンドとして細々ながらも活動を継続していました。
今作で歌うマイク・モンローも歴代シンガーに負ける事のないパワーヴォイスを披露、一癖も二癖もあるMetal Churchサウンドとの相性も上々だ。
全般的に地味目の作風なのは欧州基盤の正統派メタル路線を突き進んでいる為、ましてはUS産のパワーメタルと言えばこういう、生真面目なスタイルになる、OMENあたりも愛想の良くないサウンドだが、そこがUS産ならではの魅力なんだと思う。日本人的には、フックに乏しいとなるので、イマイチウケが良くないのだろう。
タイプの違う曲を揃えた頭4曲の流れも悪くないし、繊細さも加味された質実剛健サウンドの⑤、10分弱の大作だが場面展開も多く、ダレる事無く最後まで聴かせる⑥など、パワー&スラッシュではないが、全盛期のQueensrycheがBlack Sabbathをカヴァーしているようで面白い。その後に続くリズムカルな⑦、キャッチーさも加味した拘りの⑧と流れ良く進む。
全般的な地味さと、キメ技一発の大技をかましてくれると良かったのだが(タイガーマスクや藤波との遺恨で話題を呼んだ長州力などの影に隠れた、キャラの薄い木村健悟が人気を得る為に、無理やり編み出した稲妻レッグラリアットのようなヤツね)
学生街にあるワンコインで腹いっぱい食わせてくれる食べログ無用の大衆食堂のような、変わり映えのない、これぞメタルな安定感はある。それが最大の聴きどころだ。


METAL CHURCH - Blessing in Disguise ★★★ (2021-07-28 16:58:21)

カート・ヴァンダーフーフがバンドから離れ、シンガーも交代と言うショッキングなニュースが飛び込む。熱量の高いハイエナジーサウンドで魅了した1st、整合感を増した2ndと順当な成長を見せていただけに主役と思われた二人の交代は異常事態発生の何物でもないのだが、ギターのカートは曲作りに関与、そのおかげで失速することなくバンドは次のステップへと向かった。いい意味での王道スタイルへの接近、まるでJP風味とも言えるゴリっとしたヘヴィネスサウンドは貫禄すら漂い新シンガーのマイクの歌い回しも中音域を生かしたロブ風味にも似た声をだせたりと、バンドサウンドの本格派志向に箔をつけている。
屈強なパワーメタルサウンドを引っ提げ、プチモデルチェンジも無難にこなした今作、整合感とダイナミズムの増量、折り目正しい正統派スタイルの中で曲調に表情をつけフラストレーションを吐き出してる。実にうまくやりこなしている。


METAL CHURCH - Blessing in Disguise - Badlands ★★★ (2018-07-01 15:11:10)

爪弾くアルペジオのフレーズに驚きました
いい意味で期待を裏切った展開が肝
相変わらずダークで無機質なコンクリートサウンドだよ
そこの扇情的とも言える色を残したアイデアの勝


METAL CHURCH - Congregation of Annihilation ★★★ (2023-07-18 13:56:36)

ヴォーカルがRoss the Boss等でリードシンガーを務めていたマーク・ロペスに変った、あえて比較するならばデヴィッド・ウェインに近いタイプと言えるが、このシンガーはもっと癖が強い。そのやり過ぎと言える灰汁の強さ、キャラの濃い歌声に苦笑いも出るだろうが、パワフルなバンドサウンドに負ける場面は皆無、重責を全うしてくれました。

なによりサウンドが往年のスタイルを思わせるサウンドメイクにシフトチェンジ、現代的なフィルターを通してはいるが驚くほど、懐かしい味わいのサウンドへと回帰している。攻撃的でパワフルなシンガーを手に入れたバンドは、音楽的間口を広げつつも筋の通ったサウンドを展開、リズミカルでダイナミックなリズムプレイの豪胆さ、面白味も増したギターワーク。これぞメタルチャーチと呼べるパワー/スラッシュメタル風味満点の音楽性を披露してくれた。


METAL CHURCH - Damned If You Do - Damned If You Do ★★★ (2021-02-07 16:51:34)

ハムーって聴こえる不気味なコーラスが耳を惹きます
宗教的なダークテイスト
往年のイメージが戻ってきたと印象付けています
古くて新しい新生メタルチャーチの幕開けに相応しい一曲ですね


METAL CHURCH - Generation Nothing (2021-02-07 16:30:10)

2013年と言えばリバイバルブームも成熟しだした時期でしたね。バンド運営は首謀者であるカート・ヴァンダーフーフがいれば問題は起きないという体制も作り出し今作は時流の流れに乗ったスタンダードな鋼鉄サウンドへと仕上がっている。
お約束の①で掴み、キャッチーな②という展開も懐かしい限りなのだが、メタルチャーチってこんなバンドだったっけ、見たいな無難さも同時に馴染み出ており、いい意味でも悪い意味でも普通の感じがする。

丸みを帯びたミックスではあるが、ザクザク系のリフもあるし雰囲気もあるが、似たようなメロを唄う一本調子のイメージを与えるロニー・ムンローの歌い回しも(ウド・ダークシュナイダー8割のデッキンソン2割)、終盤に差し掛かると飽きてきたりと、バラエティに富んが楽曲があるのにイマイチ伝わりずらいと思わせるのが残念。

並みのバンドなら及第点だが、メタルチャーチの金看板を重いといえるので、少々食い足りないというところでしょうね。もう少し後半に向けてフックのある展開が欲しかった。なんかこうありがちなNWOTHMなサウンドに落ち着いてしまっている。ちょっとの違いんですけどね、難しい問題なぁ。


METAL CHURCH - The Dark ★★★ (2012-05-30 01:00:28)

US産の正統派パワーメタルバンドの2nd。前作で見せたスピーディーさとパワフルさはそのままに音楽的にはバリエーションを広げ深みを感じさせてくれます、この手のサウンドにありがちな突っ走るだけではない起承転結があり各楽曲に山場を見事に盛り込み飽きさせることの無いアレンジを施してくれます。あくまでもアグレッシブに獰猛なパフォーマンスを披露するVoのデイヴィット・ウェインもメロディをしっかりと歌い上げ凡百のパワーメタルバンドとの違いを見せ付けてくれます。桁違いのパワーと突進力を兼ね備えた今作は実に清清しいですね、ダークな音像もUS産ならではのクールな質感と合致し独自の色合いを感じさせてくれる、またメタル然とした楽曲の方向性を如実に握っているツインギターのコンビネーションも素晴らしく鋭く尖がっています。このサウンドにこのボーカルと超一流のメタルサウンドに仰け反りつつ、ある意味アルバムタイトルの如き闇の中で輝くメタリックなサウンドに畏怖を感じます。


METAL CHURCH - The Dark - Burial at Sea ★★★ (2012-05-30 01:20:06)

ヒステリックなハイトーンもきまっていますね
弾き出される強烈なグルーブ感がたまりません
この曲順ってのも憎いね


METAL CHURCH - The Dark - Line of Death ★★★ (2012-05-30 01:17:07)

正統性の強さと革新的なアグレッシブさが見事の融合しています
バンドのポテンシャルの高さを如実に物語る名曲ですね


METAL CHURCH - The Dark - Method to Your Madness ★★★ (2012-05-30 00:35:56)

コンクリートのような冷たい質感が実に尖がった音に聞こえます
そこに扇情的なフレーズを持ち込み絶妙なコントラストを描いていますね
実にドラマチックなナンバーです
柔軟なスタンスでも彼等らしいメタリックな音像はそのままなのですから凄いですね


METAL CHURCH - The Dark - Over My Dead Body ★★★ (2012-05-30 00:44:32)

うねりを上げるギターがカッコいいですね
噛みつかんばかりにアグレッシブに歌い上げる
デイヴィット・ウェインのパフォーマンスも素晴らしい
ベースもいい仕事をしていますよ


METAL CHURCH - The Dark - Psycho ★★ (2012-05-30 01:21:56)

走りますね
突っ走ります
小細工無用な疾走感が聴き所です


METAL CHURCH - The Dark - The Dark ★★★ (2012-05-30 01:09:58)

オカルト/ホラーチックな雰囲気も醸し出していますね
へヴィさがいい塩梅なんですよね
硬質なリフもカッコいい
すべてのバランスが良いんだよね


METAL CHURCH - The Dark - Ton of Bricks ★★★ (2012-05-30 00:39:02)

胸倉をつかまれぶん殴られたような衝撃ですね
ガツンガツンとしていますがクールな質感がUS産のなせる業
質実剛健なアルバムのオープニングに相応しい名曲です
土足で家の中を暴れまわるような傍若無人ぶり好きですね


METAL CHURCH - The Dark - Watch the Children Pray ★★★ (2012-05-30 00:41:32)

ドラマチックやないかい
力強さと仄かな哀愁がグッと楽曲を盛り立てます
パワフルな歌声も素晴らしいね
ダークな世界観を如実に表す静と動のコントラストが素晴らしいです


METAL CHURCH - The Dark - Western Alliance ★★★ (2012-05-30 01:07:42)

アルバムのラストを飾る
パンキッシュな疾走ナンバー


METAL CHURCH - The Human Factor ★★★ (2021-07-29 20:25:05)

90年代に入りシーンも変革の時を迎えるのですが、このバンドも方向性の決断を迫られる。今となってはバンドの顔であるカート・ヴァンダフーフも完全に裏方に回りバンドをサポート、ダミアン浜田みたいになっているが、皆が一丸となりバンドは次の一手に出る。重厚でダークな質感のカルトメタルサウンドを捨て、いい意味でスタンダードなメタルをやるようになった、カチッとまとまった欧州テイストとは違うストリートなひりつく感性を磨き上げ新機軸を打ち出すことに成功した。とくにシンガーのマイク・ハウの成長は著しく、前作で感じた唄わされている感を打ち消し、この新たなるバンドサウンドの顔となり大役をこなした。
ある意味バンドの個性は無くなった。ヘヴィメタルと言う名の大衆性を完備することで茨の道となる時代に先陣を切った形となった。
しかし個性と言うのは難しい、無ければダメだが強すぎてもイケない、長い人生の中で一枚、二枚はあるスタイルだと思う。そういう意味では今作は大正解と言えるでしょう。
今回時系列を追って久しぶりに聴いたのですが、驚くほど今作は有機的な絡みが多いです。リズムセクションも今までになくグルーヴィー、マイクの唄も柔軟さを生かしエモーショナルなサウンドをより明確に際立たせている。このリズム隊と唄も、今作からマッチしたという事でもあります。
何を求めるかで評価は大きく分かれるでしょう、初期のスタイルを懐かしむマニアにはイマイチに感じる場面もあるでしょうが、時流に乗り間口を広げた今作こそ一番と押すマニアもいるだけに、今作の批評は一筋ならではいかないのが面白い。それだけ拘りのあるマニアを持つバンドでもありますね。
個人的には、最初は戸惑いましたが、今となっては大好きな作風です。むしろ大好物なんですが、でもバンド名に拘ると素直になれないんですよね。
このメジャー感のあるヘヴィメタルサウンドを前に贅沢な悩みを吐露しますよ。


METAL CHURCH - XI ★★ (2021-02-07 16:44:47)

カート・ヴァンダーフーフがいれば、それはもうメタルチャーチであるという図式に異論はないだろうが、今作はシンガーの座に懐かしい名前のマイク・ハウが戻ってきたという嬉しいニュースも飛び込み新譜への期待は高まっていた。

音楽性は昨今のスタイルを踏襲する現代的なミックスはどこかスッキリとまとまっており、このバンド特有のカラーは薄まっている。それでも前作の反省を生かし楽曲にフックを設け、メロディを歌い上げるシンガーの存在はよりバンドを強固なものとしている。
とは言えマイクのブランクを感じさせる歌は、口のこえたファンを納得させることは出来ず、諸手を上げての大歓迎といかなかったのマイナスでしょうね。

過去との比較は酷な話です。個人的にはもっとヘヴィな音像のメタルチャーチが聴きたいと思うのが最大のポイント。若いNWOTHM系のバンドがやりそうなミックスは正解とは思えない。そこを改善するだけでも、厳ついメタルチャーチが復活すると思う。
せっかく看板シンガーがいるのだからと思わずにはいられませんが、それもこれも贅沢な悩みであり。通常のバンドには当てはまらない話です。現役感を損なわない新生メタルチャーチスタイルと思えば気にもならないでしょう。
若い人にとってもとっつきやすい音に収まっているのも今の時代と言うことで理解しています。


METAL CHURCH - XI - No Tomorrow ★★★ (2021-02-07 16:47:09)

静と動のコントラストを見事に描き切っています
アコースティカルなパートが良いのよ


METAL LADY - Azé A Nő, Aki Megműveli ★★★ (2017-02-09 14:55:45)

前作から4年後にリリースされた2nd。前作がPokolgepなら今作はOssianのメンバーがバックアップするというハンガリアンHM/HRシーンのレジェンダリーなメンツに支えられるラッキーな彼女、ひょっとすると両バンドとも、彼女の作品に参加する前にバンドが危機的状況にあったので、それがきっかけなのかも知れない?(今作に参加するギター、ベース。ドラムいずれも翌年にはFahrenheitというバンドでフルアルバムをリリースしています)上手くいけばパーマネントになんてところだろうか?
今作も前作同様、癖の強いハンガリアンメタルが目白押し、バラードあり、ポップロックありと参加メンバーに偽り無の無難な一品となっています。主役たる彼女のパフォーマンスに今一つ乗り切れない欠点は、あれど浜田麻里よりは本城未沙子的な雰囲気で楽しめる猛者限定的なニュアンスが強いですかね。


METAL LADY - Metal Lady ★★★ (2017-02-09 14:40:00)

ハンガリーのメタルクィーン、イリーナ・ビロ嬢ことメタルレディが、ハンガリーを代表するHM/HRバンド『Pokolgep』のメンバーをバックに従え制作された1st(楽曲も提供しています)。
ワタクシに段ボール1箱の音源を託し失踪した知人が残した中にあった一品。しかもカセット(ちゃんと商品化されたヤツね)、こんなもんをどうやって手に入れたのか、1990年リリースだから今みたいにNET環境も整っていないし、手紙とかでやりとりしたのかなぁ?とにかく恐ろしい執念で手に入れたんだろうと推察される貴重なモノに、なんだか複雑な思いが交差しますね。
作風は癖の強い東欧的な翳りのあるメロディ、まさにPokolgepサウンドとの共通点も多く、プリースト直系の剛毅なスタイルで挑んでいます。勿論主役は彼女ですから、ライトな味付けになっていますね。声量不足の青臭く声質のシンガー故に、楽曲との噛み合わせには微妙な空気も漂うのですが、④ではヨーゼフ・カラパークスの歌声も聞こえたりと、懐かしい空気があり、哀愁のあるハンガリアンメタルを存分に味わえますね。派手目のリードギターも懐かしい響きですよ。


METALITE - A Virtual World ★★★ (2022-06-10 13:40:18)

勝負となった3枚目のアルバム。今回はシンガーも変わらず本格派の歌姫、エリカ・オールソンが引き続き唄っています。とにかくド派手に軽やかに踊りまくっています。やり過ぎだと感じるくらいダンサンブルなリズムを大導入するナンバーもあったりするのですが、ここでは音楽性も熟れてきた印象が強く、なんと例えれば良いのかいい例えが見つからないのだが、バンドとしての一体感というのか、このEDM+メタルという究極のミスマッチを演出する黄金比を見つけたような印象を抱かせる。
北欧というバックボーンもあるのかABBAのメタルヴァージョンと言えば良いのかなぁと思わせる軽快なビートと大衆性、個人的には④位で脱落するのだが、ギターソロになると急にメタル度を増したりと、脱落しかけるワタクシに手を差し伸べてきます。
この手のスタイルは、初心者にとっては馴染みやすく敷居を下げている。ヘヴィなグルーブやメタリックな質感、そういうモノよりもスピードやノリの良さ、そういう点に重きを置くマニアならば、こちらのバンドの方が楽しめるでしょう。
BABYMETAL的なバンドもイケる方ならば尚更だろうし、シンコーミュージック激押しアーティストのネモフィリアよりも、質は高く大人の事情を感じさせない真面目な取り組みが、音楽性の底上げに貢献している点も見逃せません。本気で、このメタルダンスミュージックをやっているのです。
個人的にはハマらないのだが、お金も掛からず音源を楽しめる今、こういう音を若い人に振れて貰い、メタルに対する偏見を無くして欲しいと思いますね。ABBAメタルだよなぁ。


METALITE - Biomechanicals (2019-11-09 20:10:40)

シンガーの座がエリカ・オールソンに変更。そしてドイツのAFM Recordsから2枚目をリリースしました。前任者よりも年齢も上がり、幾分ロックなビッチ感も増しましたが、根幹となるEDMのリズムを大胆に取り込んだメロディアスHM/HRサウンドは健在。個人的には、EDMは死ぬほどきらいで、へヴィメタルの対極にあると思える音楽性だと思うのだが、この手の水と油商法は、既にシーンの中でも確立されつつあるジャンルであり、これからも多くのバンドが後続を連ねる事となるでしょう。

瑞々しく躍動する壮麗なリズム、逞しい程に派手に暴れる電子音、そこに刃を立てるメタルなサウンド、北欧特有の透明感と、耳馴染みの良い大衆性がガップリ四つに組みあっています。
今なお貧乏臭いNWOBHMを聴き楽しみ四畳半一間の貧相な耳には、オシャレすぎてついて行けないが、こういう音を入り口に、メタルの世界に足を踏み入れる人が増えれば良いなと思いますね。


METALITE - Heroes in Time (2019-11-08 17:33:04)

国内盤はRubicon Musicからリリーされている北欧のメロディアスHM/HRバンドの1st。メロディアスと言っても今風のデジタルサウンドを大導入、EDMのリズムを取り込んだダンサンブルなビートとハードなバッキングを主軸に、真面目そうな女性シンガー、エマ・ベンシングが素直な歌唱スタイルを披露する、新時代の予感を漂わせるデビューアルバムですね。
所謂、YouTubeで話題をかっさらい大きなディールを獲得したという今風の話も納得の音楽性なのだが、聴きやすさの代わりにエッジ不足かつロックなエナジーが少々不足気味なのが喰い足りないと思わせるのだが、昨今のブームを考えると、当然といも言える音楽性であり、わが国でもBABYMETALが世界中を席巻しているのだから、こういうスタイルが新時代のメタルとして牽引するのも、ありなのではないだろうかと思っている。
ハッキリ言ってメタルを初めて触れる人には親しみやすく、テンポの良い楽曲が続くので、メタル偏見自体をふっ飛ばしてくれる可能性がある。個人的には全然オシャレすぎで、熱くなる事は無いのだが、それでも、この壮麗な北欧風味満点のミンティアサウンドの煌びやかなオーロラ感は、歌モノロックを愛する身としては付き合う事は可能だ。
それに当時はバッシングにあったがEARTHSHAKERもトレチュアリーでは、大胆にシーケンスを導入し、多くのファンに刺激を与え、度肝を抜かせた事だろう。早すぎた変遷とも言われる音楽性だったが、今となっては、地上を賑やかすメジャーバンドの一つのスタイルとして定着しているらしいから、世の中も随分と変わり多様性を帯びたものだと思っている。

ダンサンブルな楽曲の合間にNIGHTWISH風の⑩みたいな曲を、しっかりと放り込んでくるので、ズッシリと重く響くへヴィさや、ハードなダイナミズムさよりも、テンポの良さは、疾走感を大切にする人には大いに需要があるでしょうね。
メタルとデジタルビートの融合、もう当たり前の時代が来ているんだな。


METALLICA - 72 Seasons ★★ (2023-04-21 13:45:11)

すっかりモンスターバンドとなり崇め祭られる事になってしまったメタリカ。彼らのピークはとっくに過ぎ、今、アメリカで求心力の高いバンドではなくなっている。少なくとも10代の若者を振り向かせられるようなバンドではない。
そういう環境はかつての売れないとイケないという呪縛から解き放たれているだろう。
もはや世界中にいるメタリカフリークを相手にすれば十分だ。日本でもメタリカという威光は凄まじいだろう。

結論から言えば、一曲が長いである。これと言ったスリルがあるわけではないので、ほとんど曲は、あと1分くらい短くても良かった。しかし、彼らが選んだ音楽性はNWOBHMからの流れを感じさせるモノであり、古典的なスタンスでメタリカ流のアリーナロックをやっている。
リムジンに乗り回し、札束でビンタを食らわすようなゴージャスさ、大きなスタジアムで彼らが暴れている姿を想像するのは簡単でしょうね。今作は、そういうメタリカという大金持ちによる原点を見つめ直すような雰囲気はあるが、もはや、同じマインドには戻れないという音楽性でもある。

そんな穿った見方を一切止めて、好意的な面だけ見れば貫禄のある横綱感はエグい。メタリカは何をやってもメタリカであり、この声が聞こえてきたらメタリカである。現代的なフィルターを通した荒々しい古典メタル、あえて狙ったんであろうスタイルに、このバンドは賢いなぁと思いますね。もうロード、リロードみたいなことはやらんだろう。
時代にすり寄るという選択肢をとらなくても良くなったメタリカ。もう金儲けは十分だろう。

この音は純粋なメタルスピリッツを感じさせる。でも大金持ちの音だ。それはどうすることも出来ない。ソリッドでシェイプされた時代でもない、ヘヴィなリズムと攻撃的なギターは突破力があり、歌メロだって親しみやすい、実に完成された音である。

最小限に抑えられた装飾、その生っぽさは丹念に作られたものであり、ポッと出の新人では出せない味わいだ。間口も広く奥行きだってある、普遍的な魅力に溢れてた快作だ。

でもメタリカという看板を外したら、世間一般的に認知されないだろう。
もっと革新的で野心に満ちあふれたアルバムはたくさんありますのでね。

でも絶賛されまくるだろう。雑誌でも軒並み高評価、丸呑みしてメタリカ最高と言うのが賢い選択だ。そっちの水は甘いけど、それは乗れないなぁ。
今でもゴリゴリNWOBHM聴いている身としてはね。このアルバムをフレッシュな気持ちで聴ける人が羨ましい、でも世間知らずの幼い時代に戻りたいとは思わない。もっと色んな音楽に触れ掘り下げて行きたいねぇ。


METALLICA - 72 Seasons - Lux Æterna ★★★ (2023-06-11 16:59:55)

流れ込む強烈なリズム
キャッチーで親しみやすいヤツです
NWOBHMテイスト満載なのもいい
ロードとリロードってなんだったんだ?
モンスターバンドの風格が漂うシンプルな一曲
なんでもかんでもメタリカ最高と言われるのも可哀想だなぁ
そんなメインストリームにいるバンドではなかったのにね


METALLICA - Hardwired… to Self‐Destruct ★★ (2017-01-04 20:02:39)

速くないメタルは嫌いと言う事で、お知り合いからタダ同然で譲り受けたメタリカの最新作。ブラックアルバム以降、自力でアルバムを買った事のないワタクシですが、今作は名盤ブラックアルバムの流れを順当に引き継いでいるのは明白で、無駄な装飾を省き実にソリッドでオーソドックスなサウンドへと向かっています。自身が築き上げた様式を再構築、オーセンティックなスラッシュナンバー①、普遍的なメタルスピリット溢れる②と掴みはOK、ヘヴィなグルーブが心地よい③、シンプルに聞こえるが拘りの場面展開が初期の頃をダブらせる90年代以降のメタリカな④と流れ良く進み、安易な過去の焼き回しや、○○風で終わらない飽くまでも挑戦的な姿勢は流石の一言。
何故2枚組みなのかはよく分からないが、実は通して聴かないで分けて聴くとダレる事無くスッと聴けるから不思議なものですね。2枚目のラストに収録される『Spit Out The Bone』のカッコよさ足るや、クールなメタリカを存分に味わえますね。最近、パープルのトリビュートやロニーのトリビュートに寄稿したレインボーメドレー、メイデンのカヴァーなど、その影響があったのか、ここまで正統性の強くメタルナンバーをやってくれるとは夢にも思わなんだ。
メタリカがスラッシュメタルバンドだったのは80年代の話、25年以上も前の事である。そろそろ、その呪縛から解き放たれてほしい。それでなければブラックアルバム以降が何だったのかって事になりかねないのでね。
ボン・ジョヴィしかり、エアロスミスしかり、メタリカも、その存在がジャンルだと思いますので、それほど世界的成功を収め誰にも属さないオリジナルティを高めたのですからね。
個人的にはウンコみたいなC級、D級メタルを愛する貧乏耳ゆえに、今のメタリカは高尚過ぎるので熱心に耳を傾ける音楽性にはなりませんが、このタイミングでど真ん中のメタルスピリットを貫いてくるとは思いもしませんでした。そんなに激烈に走らなくともヘヴィだし十分スリリングだし、楽曲、演奏もタイトで無理なく設計されていますよ。


METALLICA - Metallica ★★ (2017-01-04 19:36:30)

時代は1991年、シアトル勢に呼応するようにメタリカが普遍的スタイルへと回帰する歴史の潮目となった通称ブラックアルバム。スラッシュメタルの帝王として、また、その高潔なメタルに対する姿勢と清い音楽性で上り詰めていた彼らがシーンに放ったのは、16分で刻む高速なコード進行で突っ込んでくる、スピーディーなナンバーと完全に決別。その代わりヘヴィなリズムを際立たせたグルーブを強調、そして今まで以上にジェイムズの歌への比重も大きくなり、彼のシンガーとしての成長がなければ今作の成功も無かったでしょう、④⑧などその魅力が顕著に表れています。表現力も増し力強く歌い込めるパフォーマンスと、それを生かしたキャッチーな歌メロ、そしてスピードに重点を置かなくとも、重心低く突破してくるヘヴィグルーブの強靭な響きに新たなる可能性と方向性を示唆、まさに歴史の転換点を迎える一枚として世に放たれました。
リリース時、10代だったワタクシには、走らないメタリカなど受け入れられず、今もって今作以降は別のバンドとして捉えています。本当に名前で音源に触れるととんでもない目に合う事を心底味わいましたね。
メタリカの魅力と言えば、スピーディーなスラッシュナンバーだが、それよりも独特のスリルと伴った場面展開、けっしてテクニカルなバンドとは言い難いが、彼ら特有のガタビシ音を立てて急降下する旧式のジェットコースターのような一寸先の危険を保証しないスリルが最大の持ち味だった。そのスピードとスリルが混然一体となり突っ込んでくる様に彼ら流の様式があり、それらが最大の魅力だった。ラーズのスパスパスパパーンってドラミングも無いしね。

しかし今作リリースはメタルバブルの終焉を告げるのに相応しい作品である事に異論は全くない。バンド結成時、彼らのようなバンドが立てるステージはなく、ガレージを借り上半身裸でLIVEを敢行、派手な衣装も、煌びやかな照明も無い、まさにパンクな精神性が結実したようなピュアメタルバンドだった。自らの手で時代を切り開き、そして導き出したリアルな応えが普遍的ロックサウンドへの回帰だったと言う事でしょう。クリフ・バートンが存命だったら、今作はどのような方向になったのかと考えると複雑な思いが頭をもたげるが、多くのフォロワーを常に生みだしシーンの先頭へと自力で駆け上がった彼らの成功は子供だったワタクシにはエポックメイキングな出来事として深く刻まれました。

今作の持つ歴史的価値と意義の大きさは頭では分かっているが心がついていかない。


METALLICA - The $5.98 E.P.: Garage Days Re-Revisited ★★★ (2021-10-25 12:37:56)

2018年にはリマスター再発された5曲入りにEP。存在をすっかり忘れていました。わざわざ今作単体を買わなくともガレージインクに丸々収録されているのだからと思うのだが、リマスターを楽しみたい猛者には再発は嬉しいニュースでしたでしょうね。
今作の意味はシーンにとっては大きいと思います。特に日本ではNWOBHM自体が湾曲して伝わっています。なんといってもNWOBHM四天王はメイデン以外はNWOBHMと呼ぶのに微妙なガールとデフ・レパードの二つ、前者は音楽性そのものが違う、後者は本人が否定している。そしてもう一つがワイルドホーシズでした、これに関しては、日本以外でNWOBHMと括る国はないでしょう。
こんなガセネタを伝達した罪は重いのですが、一番驚いたのは30年くらいたってもまだ、それを信じて疑わない人に出会ったことの衝撃は未だに忘れられません。本当に驚きましたよ。そういう雑誌偏重のステレオタイプの人間にはチンプンカンプンでしょうが、ここで紹介された楽曲はミスフィッツとキリングジョークはNWOBHMとはちょいと違いますが、どれもがメタルシーンにとってはマイナーな存在で終わったが、NWOBHM史においては重要なバンドばかりであり、彼らのセンスの良さと自らのルーツを世に知らしめた意義は大きい、日本では人気のないバッジーもNWOBHM勢に与えた影響は大きく、そういう日本独自のシーン構成から漏れたバンドを取り上げ、多くのマニアにNWOBHMを再考させたのはエポックメイキングだと断言したい。実際にダイアモンドヘッドのアルバムは大きく取り上げられ、彼らはメタリカのおかげでスポットライトを浴びました。また、マイナーなミスフィッツとキリングジョークに手をつけた彼らのセンスにも下を巻きますよ。形や権威に囚われない自由なマインドこそロックだと高らかに宣言しています。このアルバムは内容よりもそういう姿勢に感化させられたアルバムでした。
でもなぁ2021年でもNWOBHM四天王いうてるやつおるからなぁ。NWOBHMに四天王なんて括れるようなアイコンはいませんよ。


METALUCIFER - Australucifer Heavy Metal Holocaust ★★ (2016-04-29 06:37:30)

南米はチリの『Austral Holocaust Productions』からリリースされたコンピ作。アナログのEPをCD化したものなのですが、楽曲は既にフルアルバムにも収録されていたりとダブっているのですが、SAMMこと舘真二さん参加のIron’ Steel’ Metal 、Heavy Metal Hunterの2曲が貴重なデモ音源らしく、そこが最大の聴きどころでしょう。メタルシファーのファン以外に食指が進むかと言われると微妙なんですが、日本が海外に誇るレジェンダリーなバンドで国内のみならず精力的な海外でもツアーを行い、マニアの間では世界でも名の知られたバンドなのです。それでなければチリからリリースされる事はないでしょう。アルバムジャケットから発散されるオフザケ感も程々にメタル愛溢れる一枚、哀愁のツインリードにむせび泣き、和製NWOBHMサウンドに触れて欲しいですね


METALUCIFER - Heavy Metal Bulldozer ★★★ (2015-05-15 13:36:26)

ブルトーザーとニール田中氏が映し出される小松重機のロゴも眩しいジャケが話題を誘う2009年リリースの3rd。今作は複数枚ヴァージョンが存在し、ワタクシが所持するのは勿論、日本語ヴァージョンです。当然、日本語で歌う方がスムーズに行くので唄が弱いと言われる面は格段にカヴァー、ウジ虫だの油虫だの刺激的な歌詞も飛び出しニヤニヤと笑みもこぼれます。そして二本のアックスメンから繰り出される、咽び泣く哀愁のツインリードは健在、NWOBHM由来のリフワークとツインリードはメイデンだしサクソンだ。サクソンの「Heavy Metal Thunder」を現代に呼び覚まし継承するようなスタイルは、もはや本家がやらないだけに、NWOBHMが好きな人にはたまらんものがあるわけです、小気味いリフワークとメイデンばりの哀愁度MAXなツインリードが濃厚に絡み合い、所狭しと印象的なフレーズが駆け巡り、聴き手の涙を絞りとるでしょう。またサビでは拳を振り上げ歌わずにはいられない扇情力がこのバンドの肝。国内よりも欧米諸国で人気を博し、カッコいいバンドもいるが、安易なモノマネが横行するNWOTHM群とは違う年季の入り方が多くのマニアに訴求するでしょう(2ndで共演したドイツのバンドMetal Inquisitorが「Heavy Metal Bulldozer (Teutonic Attack)」と言うヴァージョンをリリースする事にも繋がるのでしょうね)どんなにそれっぽくても、音そのものの拘りが聴き手によって響き方も違うわけです。このテクノロジーに頼らない音質こそ、実は一番の生命線のような気がしますね。月並みな表現ですが、ヘヴィメタルと言えば、この音をイメージする身としては永遠に色あせる事のないノスタルジー、それはスレスレのところで焼き回しに埋没する「昔の名前で出ています」的なバンドとの明確な違いを計りより密度の濃い作風へと研磨していきます。性格上、秀でた部分を愛でて楽しみのが沁みついているワタクシにとって、メタル愛溢れるTHE望郷なギターと、ボトムを支える力強いベースプレイに魅了されっぱなしです、そして小松政夫ヨロシクなヘヴィメタルシャウトに滞空時間の長いブレンバスターを喰らったような衝撃を覚えずにはいられません。ネームバリューやルックス偏らないマニアとって、このクラシカルな響きは、洗練された旬の若手芸人と言うよりは、TVには出ずとも寄席では確実に笑いを取る、実力派芸人のような手練手管な限りを尽くした、濃密な時間を堪能できる一枚と心に響くでしょう。


METALUCIFER - Heavy Metal Chainsaw ★★★ (2015-05-13 11:44:41)

日本よりも海外での知名度が高い三重県出身のHM/HRバンドSABBATのB.VOのGezolさんによるコテコテのTHEドメタルが堪能できる2001年リリースの2nd。今作ではドイツ人ドラマーとギターを加え制作されより濃厚さもUP。徹頭徹尾貫かれるメタルスピリットにマニアならずとも熱い涙を流さずには入られない熱量の籠った一品。日本人ながらNWOBHMに根差した音とジャーマン由来の熱き弾丸の如くと敬愛されるACCEPTばりの音を前にしては、テクニック云々とか遅いだの速いだのオリジナルティだの、時代がトレンドが今は2000年だ等の議論などどうでもいいと激しく思わせる、熱く生々しいメタル愛溢れる楽曲の数々に魂が焦がれます。個人的にはこういった曲を聴き新たなる発見や興奮は幾度覚えませんが、無くてはならない一品である事に変わりはなく、垢ぬけないルックスがメジャーシーンとの距離を計るものなのかは想像でしかありませんが、SABBATも含みこのバンドが海外のメタルファンの間でいかに人気があるかが、全てを物語っているかと思います。商業誌やネットニュースばかりを当てにしては巡り逢えぬ本域のHM/HRバンド、過去を見ずして新しいものなど作られるわけも無く、メタルってどんなのと言われたら迷うことなく、このバンドをイメージしますね。女、子供に受けたいならワタクシはメタルなんぞ、はなから聴きませんよ。


METALUCIFER - Heavy Metal Drill ★★★ (2015-05-13 12:17:16)

1996に自主制作?を経て2年後にドイツのIron Pegasus Recordsから再度リリースされた記念すべき1st。まずは浅井兄弟が阿吽の呼吸から繰り出す、咽び泣く哀愁のツインリードに悶絶、スピード・パワー・メロディが三位一体となり突き進む様は音質の厳しさはあれどNWOBHMに根差した本域のサウンドに脳天から竹割りチョップを喰らわされた気分になること受けあい、これぞヘヴィメタルじゃぁと叫ばずにはいられないメタルスピリット溢れる楽曲のオンパレードにお腹一杯もう一杯と、満腹感からお腹を壊し”アナル電撃処刑”(昔、海外のバンドで、この邦題がついた輸入盤を見たことがある)確実な一品です。専任ドラマーもいないし、唄も弱い、しかし扇情的なリフワークは勿論、泣きまくるリードプレイの数々は、このバンドの真骨頂、キャッチーな歌メロ生かした曲や野性味あふれる押しの強い楽曲の中でも持ち味を失わないアレンジと豊かな音楽性を集約した頑固一徹なスタイルは大いに買いなんです。油ギッシュだしコッテコテだし王道もど真ん中だ。しかし自らの糧となる先人達が築き上げた方法論を伝統と継承を重んじながらも、圧倒的なポテンシャルを持って突き進む雄姿に戯言は無用、自己主張しすぎないバランスと哀愁のメロディに魂を焦がします。普遍のHM/HRが聴きたい方にはおススメ出来る一品ですね。今作を聴きわたしゃマイティ井上の後ろ姿を思い出しましたよ


METALUCIFER - Heavy Metal Hunter ★★★ (2018-11-14 14:40:57)

世界中のカルトマニアから絶大な支持を受ける国産メタルの勇者METALUCIFERが1996年にリリースした6曲入りのEP。今までの何度か再発されてきましたが枚数が少ないために、中々世に出回らない幻の一品だったのですが、今回めでたくSkol Recordsからダウンロード盤が出る事により世界中のマニアを歓喜させたレアアイテム。

1. Heavy Metal Hunter (Part 1)
2. Monster of the Earth
3. Fallen Angel
4. Wolf Man (Japanese version)
5. Bloody Countess (Japanese version)
6. Headbanging (Japanese version)

1stから日本語ヴァージョン3曲とヴァージョン違いを1曲と新曲により全6曲収録。
咽び泣く哀愁のツインリード。適度な疾走感、そして狙っているアナログなローファイサウンドと、まるでNWOBHMバンドのデモ音源でも聴いているような錯覚に陥るのだが、これが純然たる日本人から繰り出されているのだから驚きです。
正直ドラムのリズムパターンなど面白みに欠けるし、マニアックな空気が流れるのだが、このアングラ臭漂うNWOBHMサウンドは、多くのマニアにとって求心力の強いものであり、ズンドコ感も下手な歌も含め独特のドラマ性を生み出している。
NWOBHMマニアなら、この哀愁溢れるツインリードに胸を焦がして欲しいです。