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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 6401-6500

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失恋船長さんの発言一覧(評価・コメント) - ABC順 6401-6500
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MAKE UP - 聖闘士星矢 ヒット曲集 ★★★ (2018-03-17 12:46:58)

人気漫画のアニメ版に収録された楽曲をひとまとめにしたのだろうか?詳しいバイオは知らないがMAKE-UPのメンバーが全曲手掛けている、実にMAKE-UPらしいメロディックな楽曲が収録されたロックアルバムでした。

正直、車田正美の世界観というか絵が苦手で、ファミコンのゲームでやったゴールドクロスとの戦いあたりしか知らないので門外漢も甚だしいワタクシですが(結局フェニックスの一輝が一番強いんじゃないのか?)
この『聖闘士星矢 ヒット曲集』と銘打ったアルバムのクオリティの高さには本当に驚きました。当然アニメの世界観を投影した歌詞だし、サウンドプロダクションもそれ相応ですよ。
しかし山田の情念たっぷりの粘着ヴォイスは全開、松沢もキッチリとハードなプレイを見せつける場面もあったりと、アニメソングと言う枠組みの中で全力でハードサウンドを叩きつけており、テクニックよりもフィーリング、その叙情派メロディックスタイルとの相性も、想像以上にハマっており、アニメのお仕事と手を抜かずにしっかりとやりきっている姿に、驚嘆させられました。

1986年にアニメの世界で、ここまでロックを受け止めていたとは、このヒット曲集の在り方と意味合いは大きいものがありますね。
個人的にはMAKE-UPによる歴としたファンタジー、アニメを題材のコンセプトアルバムとして楽しめるでしょう。
彼らは元々、ゴリゴリのハードサウンドではなく、叙情的なメロディとキーボードを前面に出した音楽性だっただけに、無難に収まっていますね。
ちなみに⑤⑧は『アニメソングの女王』堀江美都子がMAKE-UPのメンバーを従え熱唱。そして③では山田信人と共演を果たしています。MAKE-UPで聖闘士といえば①ばかり、取り上げられますが、沢山の良質な楽曲を彼らは作成していたんですね。芯の通った素晴らしいコンセプトアルバムですよ。

しかしバンド自体は、この時点で解散状態。山田とキーボードの河野はGrand Prix結成へと向かい、ドラムの豊川義弘はGraund Slamへと合流。残った松沢はコンポーザーとして活動、その後も、このアニメの楽曲に携わり、影山ヒロノブと共演もしていましたね。


MALICE - Crazy in the Night - Crazy in the Night ★★★ (2022-02-13 20:15:17)

アーバンな雰囲気作りも感じさせる硬派な一曲
でもLAメタル風味も感じさせる
バンドとしての葛藤が滲みますね
ヤケクソ気味のシャウトが耳に残ります
今でも結構聴きますねぇ


MALTEZE - Count Your Blessings ★★★ (2021-06-13 15:59:47)

女性シンガー、バーバラ・マルテーゼのマルテーゼをバンド名にした米国産正統派メタルバンドの1stなのだろう?それともEPなのかな?リリースは1990年、正統派メタルとしては微妙な時期だけに、この作品の置かれた立場は厳しかったと推察されるが、クオリティは物凄く高くパワフルかつエネルギッシュなメタルサウンドがテンコ盛り、合い間に挟まれるアコースティカルな静のパートも上手く機能させ、叙情的な面もフォロー、ワビサビのある展開に日本人ならグッと惹き寄せられるでしょうね。
もっと金をかけコーラスパートなんかも豪華にすれば、さぞや神々しいクリスタルパワーメタルになったのにと思いますが、ここに収録された8曲も十分に光り輝いており、ヘヴィメタルのヘヴィな部分に惹き寄せられる生粋のマニアなら前のめりになるでしょう。でもポップで何でも良いから速い曲を欲しがるマニアには退屈に聴こえるでしょうね。

腹の据わったヘヴィメタルを歌い上げるパワフルヴォイス、歌メロも意外なほど親しみやすく視聴感も悪くない、なによりメタルに対して真摯である。媚びを売らず徹底したストロングスタイルを築いている。その強い信念の上に成り立つサウンドだからこそ、いつまでも色あせないのでしょうね。
DIOやレザー・レオーネなどのに興味のある方はイケると思いますよ。ギターはそこまでテクニカルではないのですが、バンドサウンドに頂点にあるのは唄だと言うのも心強いです。
ダークなメタルサウンドは、どこか妖しげで艶っぽい。女性シンガーならではの強みと言うか魅力を上手く打ち出せているのも見逃せませんね。


MALTEZE - Count Your Blessings - Borrowed Time ★★★ (2021-06-13 16:04:25)

ここいらでようやくテンポアップということでしょうか
歌メロもしっかりとしており耳にスッと飛び込んでいます
この曲に関わらず少々リバーブが掛かり過ぎですが
これもインディーズという事で無問題です
妖艶なるダークでメタリックなサウンドが全開です


MALTEZE - Count Your Blessings - Count Your Blessings ★★★ (2021-06-13 16:01:14)

このバンドの魅力がギュッと凝縮されたようなドラマ性のある一曲
捲し立てるコーラスパートもカッコいい
妖しげでメタリックなバンドサウンド魅了
真骨頂でしょうね


MALéDICTION - Condamnés ★★★ (2024-09-05 10:49:32)

バンド名に呪いの言葉を秘めたフランスの正統派メタルバンド。まさにヘヴィメタル氷河期の時代にフランスから正々堂々とガチンコメタルファイターが登場しました。メイデン、サバス、オジーといったアーティストからの影響も大、そこにNWOBHM仕込みの攻撃性とシケシケ感を盛り込み、同郷の先輩バンドにも通ずるマイナー臭を撒き散らし、ドラマティックなサウンドを展開している。

とは言え似たようなパターンの展開が多いので、その芸の少なさは気に掛るが、デビューアルバムならば及第点はあげられるでしょう。この時代、全てのメディアが黙殺した古典、将来を見据えパイを増やすために、魂を売った商業誌。それを聖典のように崇められる狂信的な岩盤層には、何を言っても無駄ですが(一部の激ヤバ集団は音楽性云々ではなく誰が何点つけたかや、レビュー内容が重要なのです、サクソンアメリカンナイズドとか、NWOBHM四天王とか、聖飢魔Ⅱ0点とかね)

メタルとはなんぞやと思っている若い人には知って貰いたいですね。私は彼らの可塑性に期待します。モダンなメタルコアはメタルに非ず、新しいサブジャンル。そしてメタルもサブジャンル。大元はロックというカテゴライズの中の一つですからね。

なので、属性など気にせずに、自分の心に響くものを愛せば良いのです。○○がアメリカンナイズドと言ったからとか関係無し。でも、そういうのが若者の邪魔をするんだよなぁ。

出している音は2001年でも古いです。完全に80年代に登場した、まだ手垢の付いていないピュアメタルバンドが出している音を踏襲しています。先人達の影響も見え隠れしますが、ギターはキレイなフレーズを弾こうと懸命、リズム隊は変化自在のドラマティックサウンドに食らい付き、屋台骨を支え献身的にサポート、少々線の細いハイトーンですが、逆にマイナー臭を激増させている。弱々しい歌声はマイナスなのだが、ある意味、このサウンドの決め手にはなっている。逆説的に灰汁を薄めているが、パンチ不足は否めない。

ラストに顔出すのはADXのカヴァー、このセンスに共感出来るマニアならば迷わず買いだろう。ワタクシは欧州由来の泣きメロディに弱いのです。


MAMA'S BOYS - Growing Up the Hard Way ★★★ (2015-08-15 19:06:53)

ジェイソン・ボーナムがドラムを叩いていた事で知られるAIRRACEのシンガーだった、キース・マレルを迎え入れ4人編成になった彼らがリリースした第一弾。初めて①が流れてきたときの衝撃は相当なもので、違うバンドのCDを再生したのかと驚き、あわててトレイをオープン、再確認後スタートするも一曲目を最後まで聴く事なくCDケースにしまい。数年手に取ることの無かったアルバム。元気溌剌、ハードに躍動するママズ・ボーイズらしさは皆無、終始唄を中心とした大陸的なノリが全編を支配するアメリカンでソフトなAORサウンドを披露、従来のイメージを期待すると完全に肩透かしを食らいますが、上手い唄と落ち着いたロックサウンドに癒されたい方にはおススメ出来る一品。メロウな⑥なんてモロに狙いにいった感はあるし、毛色の違う④はスティービー・ワンダーの曲をカヴァーだし、これらも上手く料理する器用さにバンドの底力を見ましたが、やはり大胆な路線変更に驚きを禁じ得ませんでした。時代は1987年MTVバブルの真っただ中、こういった方向性は仕方のない事だったのでしょう。ラストのインストナンバーではパット・マクマナスの泣きのギターを堪能出来るし、新加入のキースは本当に唄が上手い。ソウルフルで渋みがあり、この手の唄を歌うのにピッタリの逸材ですね。彼の歌声を気に入ったなら前出のAIRRACEは勿論ですが、トム・ギャレー主催のフェノメナプロジェクト第三弾のリードシンガーとして大フューチャーされていますので併せて聴いて欲しいものです。


MAMA'S BOYS - Power and Passion ★★★ (2012-09-23 20:56:47)

あのスーパーロック85にも参加した英国出身のHM/HRバンドのメジャー第二弾アルバム。プロデューサーにクリス・タンガリーデスを迎えています。表題曲などでも聞かれるように大胆なキーボードの導入が新鮮味を今まで以上に増しメジャー感もソコソコにハードにドライヴィングする爽快はHM/HRサウンドを惜しげもなく披露、これぞママズ・ボーイズな嫌味の薄い豪快さを誇示していますね。キャッチーなメロも切れ味に鋭いリフワークも上々、前半よりも小気味いい楽曲を配して後半の方が個人的には好みですが英国産ならではの重量感がアメリカのバンドとの違いを感じさせます。女に持てたくて不良やってますみたいな、隠せない品行方正さが明るめでノリの良い楽曲もワイルド過ぎずに仕上げているのも魅力です。三兄弟からなるトリオ編成ならではの無駄をそぎ落とした演奏も理想的なロックサウンドを奏でてる点も要注目ですね。


MANDATOR - Initial Velocity - Posers ★★★ (2022-12-02 13:22:03)

なかなか先が読めませんよね
これがスラッシュメタルの旨味
その一寸先の展開を読ませないスリルが魅力
そういう意味では大正解ですね
難しい事はやっていないがツインリードも耳を惹く場面あり


MANIA - Changing Times ★★ (2019-11-10 17:25:52)

マイケル・キスクのアマチュア時代のバンドに後任として参加した実績のあるクリス・クラウケ。彼のイマイチ頼りない歌声に、どうも調子ハズレな気分になるのだが、欧州由来の湿り気とダークテイストを纏ったパワー漲るスピードHM/HRサウンドは、ドイツらしい生真面目さが漂い、そのおかげで遊びの部分は少ないが真摯にへヴィメタルと向き合っている。
バンドの目指すサウンドも、ガチンとハマれば、そのスケールの大きさに期待値も上がるのだが、一曲の中にカッコいいクールな部分と、ダサい不器用さが同居しており、その比率にノレそでノレない、もどかしさに見たいなモノを感じるのが評価を分けるでしょうね。初期HELLOWEENに通ずるような、親しみやすさも顔を覗かせたりと、角度を変えてみると違った表情を魅せるもの面白いですね。


MANILLA ROAD - Crystal Logic ★★★ (2023-12-28 02:12:40)

勝負となる通算3枚目のアルバム。前作にあった無理目のハードさ、少々ぎこちなく窮屈に感じた音楽性だったが、今作は1stアルバムにあったスペースロック、プログレ、そして70年代的アメリカンハードサウンドを無理なくミックス。その為1983年としては古めかしいサウンドを展開しているが、それらが非難対象になるはずもないのだが、このバンドが日本のメディアで好意的に紹介された事は一度も無く、今作も黙殺。エピックメタルと後に呼ばれるサウンドの芽吹きに立ち会う事となる。

鼻にかかったマーク・シェルトンの歌声も無理に力むことなく素直に歌上げ、新時代の到来を告げるメタルサウンドを受け入れ幅広いスタイルを研磨する運びとなっている。今まで以上にキャッチーさもましたリフワーク、玄人好みのソロとマーク・シェルトンの奏でるギターサウンドは、今まで以上に説得力が増しバンドサウンドの核となっている。

低音の迫力不足は如何ともしがたいのだが、それでも十二分程、このバンドが指し示す方向性は見えており、メタルに対する従順なる姿勢は大いに評価出来る。組曲として聴く⑧と⑨はトータル12分越だが全く飽きさせない。その濃密な世界観に無駄はなく、これぞエピックメタルと呼びたくなる濃度にむせ返る。

彼らは見事、3枚目のアルバムで自分たちの進むべき道を切り開いた未開の地となるエピックメタルの世界へ、その道のりはけして平坦なモノではないが多くのフォロワーを生み出し、このジャンルの総帥たる地位を築いた。今作はそういう意味でも記念碑的な一枚だ。

ここからは余談だが、ワタクシのメタル人生はラウドネスの1stを聴き雷を撃たれた、そしてすぐさまメタリカに出会いスラッシュメタルなる音楽に魅了されることになる。当時、スラッシュメタルは新興勢力で現役バリバリの批評家からの評判はイマイチ良くなかった。
スラッシュとはパンクロックとメタルの融合みたいな紹介をされ、NWOBHMからの派生と思われていなかった。
なにより当初は馬鹿にされ、KISSやクイーンなどに影響を受けたであろう70年代のロックを聴いていた批評家からのウケは悪かった。それがアメリカのラジオステーションでメタリカ人気に火がつき始めると、いち早くゴット伊藤が反応。即座に手のひらを返し、メタリカを絶賛した。その変わり身の早さをワタクシは忘れない。メディア論は全く信用しない。影響も受けないが信条である。
当時、ワタクシの回りも、ある日を境にメタリカ最高だもんね。嫌な奴らだなと思いましたよ。
そういう万年ニワカメタラーと呼ばれるメディア論者に殺されたバンドは数知れず、このバンドもその一つでした。

これも付け加えたい。ひげ面のベルボトムファッションは1983年にダサかったろう。しかし、このバンドのように迎合せずにやりたいことを貫く姿勢はメタル以外の何物でも無い。ワタクシは初期のメイクバリバリなモトリークルーをみて恥ずかしいと思った。スパッツや全身タイツに身を包むバンドも同様、フワフワヘヤーのグラム系バンドも同じ、ラットに代表されるボリューミーなヘヤーにカットTシャツに一度も憧れた事が無い。80年代中期から後期へ向かうメジャーなメタルシーンは異様でしかない。
だから、このバンドの音楽が古いとか見た目がイケていないは、評価とは無関係である。それがレビューでコテンパンにやられるのだから恐ろしい。雑誌のレビューなど糞食らえである。
そんなワタクシでもBURRN!にはお世話になりましたね。反面教師でもあったし、ある意味、唄モノロックを教えてくれたのは、BURRN!である。何より一番驚いたのは、上手い下手を重要視していなかったこと。色んな意味で目から鱗であり。ワタクシの見聞を広めてくれました。そういう意味で毎年お中元お歳暮を贈りたい程なのだが、今となってはセピア色の思い出ですね。


MANILLA ROAD - Invasion ★★★ (2023-12-26 03:43:22)

エピックメタルの始祖として語られるマーク・シェルトン率いるバンドの記念すべき1st。後の片鱗を感じさせる大作ナンバーもあるが、この時点ではまだエピックメタルとは呼ばれる大げさなスタイルをとってはおらず、70年代から80年代へと向かうハードシーンを体感させてくれるプレメタル的なサウンドを披露。スペースロックなんて言葉があったよなぁ、なんても音楽性を感じさせたりと、まだまだ足下は固まっていませんが、ありきたりのサウンドではない拘りの展開、そのアーティスティックな感性はデビュー作だからこそ素直に反映させられたのかも知れません。まだまだ海のものとも山のものともつかぬ、立体的な形は掴めていないが挑戦的な姿勢は、やはり70年代のロックを喰っているバンドだよなぁと思わせてくれますね。
インプロヴィゼーションを織り交ぜたサウンドと計算された場面展開、それらを巧みに組み込ませ作り上げたサウンドは、キャッチーだのスピードだの、聴きやすさを最優先したバンドとは一線を画すスタイルであるが、バンドとしての一体感は既に築かれており、当時のハードシーンに造詣の深いマニアならばグッとくるでしょうね。
リラックスして聴くような音楽ではないのは最初からだったんだなぁ。


MANILLA ROAD - Metal ★★ (2023-12-26 04:04:49)

元祖エピックメタルとして知られる伝説のバンドによる2枚目のアルバム。アルバムタイトルMETALに起因しているのか、今作は前作よりもストレートなサウンドを展開、少々入り組んだスペースロック路線から手を替え品を替えてきたのだが、まだまだエピックメタルと呼べるような大袈裟なスタイルではなく、8分越の曲はあるがコンパクトにまとめ上げ英国から到来したNWOBHMへの意識も若干感じさせるサウンドへと展開している。前作よりも音質も良くはなっているが、マイナー臭さは改善されておらず、またマークが無理に凄むんで歌うので、彼の良さが伝わりきれていないのが残念ポイント。
それでもありきたりのリフワークやアイデアではお茶を濁さないのが、マーク・シェルトンたる所以、彼らの歴史を紐解くには外せないアルバムである。後の片鱗を感じさせる語り、そしてドラマティックな展開と構成はエピックメタルなるジャンルへの足がかりとなっている。どう表現するのか試行錯誤しているように感じるが、マーク・シェルトンの頭の中には既に出来上がっているのではないかと思わせる楽曲が収録されている。

CIRITH UNGOLもそうなんだが商業誌からバカにされたバンドという事で、その影響は強くとにかく真っ当な評価をうけられていない。両者とも共通する評価はポンコツである。それは最も愛されるポイントでもある。雑誌偏重の万年ニワカメタラーでもない限り、このマニアックな世界観に魅了される場面は少なくないだろう。
でもメジャー流通された作品が主体のマニアには敷居は高い。親しみやすい音じゃないからね。気軽に聴くようなサウンドではない。それが評価を分ける最大のポイントでしょう。ある意味、苦行メタルである。


MANILLA ROAD - Mystification ★★★ (2020-10-20 12:43:29)

世界中にコアなファンを持つカルトメタル番長が1987年にリリースしたフルアルバム。走り出しそうで走らない濃密なエピックメタルを展開するバンドでしたが、ここでは一転、当時台頭するスラッシュシーンを迎合するように、ドカドカとド派手に突っ走る①にひっくり返りました。何の予備知識もなかっただけに、このバンドにもこんな時代があったんかいと初見の驚きは相当なもんですよ。
夜中に起き冷蔵庫に冷やしあるお茶を麦茶かなんかと思い飲んだら、ルイボスティーだった時の驚きに匹敵する、不意打ち感に驚きました。②も勇猛果敢なエピカル度もあるが勢いのある姿勢を崩しておらず、その変貌ぶりに驚かされる。相変わらず歌は魔界村な世界を抑揚の少ない歌唱スタイルを用いて朗々と歌い上げているが、随分と様変わりした印象を受ける。

おそらくメタルの持つカタルシス、スピード、キャッチーさ、そしてパワーと言った衝動性に惹かれる方なら、今作の方向性は大いに歓迎でしょう。マニラロード初心者には、この方が取っ付きやすいかもしれませんね。

個人的には無駄とも言えるほど、仰々しいむせ返るような世界観強めのサウンドこそマニラロードと思っているので、違和感はあるのだが、そういう先入観を捨てて聴けば作品のクオリティは高く、新機軸を打ち出しつつも、勇壮なスタンスを取りづ付けており、広く聴き手を呼び込むことに成功している。そして、聴き込むほどに評価を改め続けている一枚でもある。

エピックメタルファンにとっては違うのかもしれないが、自己主張の強いメンバーが互いを睨み合いながらも共鳴し合う、喧嘩奏法サウンドは圧倒的な音圧を誇っており、低予算などモノともしない一触即発のステゴロハイエナジーサウンドを披露しております。こういうのは理屈ではありません。ある意味野性的とも言える荒々しい猛りが、聴き手の闘争心に火をつけるでしょうね。
そんな喧騒なサウンドの中でも、マーク・シェルトンの唄は自分のペースを乱しません。そしてバンドも絶妙な一体感を持ってトリオバンドとは思えない厚みのある演奏で魅了します。

全然人気薄の知名度激低くなんですが、この手のスタイルは必ず日本でも需要のあるサウンドだけに、チャレンジして欲しいですね。走るエピックメタルって、こんなに脂っこくてカッコいいんだということを知って欲しい。個人的にも愛して止まない一枚です。


MANILLA ROAD - Open the Gates ★★★ (2023-12-12 09:26:45)

エピックメタル番長として世界中のマニアから絶大な支持を受ける伝説のバンド。日本では幾度取り上げられる事が無かったので絶望的に人気が無い。80年代に浮かれまくるシーンを横目に、このようなサウンドがあったことを是非とも知って貰いたい。
スタイル的には前作の延長線上にあるサウンド、変ったと言えばマーク・シェルトンが中音域を強めに押し出す歌唱スタイルにチェンジ、そのおかげでより雄々しい大袈裟なサウンドに聞こえる。
この試みは大正解、エピックメタルという観点で聴けば間違いなく今作の方が視聴感は上でしょう。
部外者にとっては退屈極まりない世界観、速くもなければ鈍重でもない、フック満載のキャッチネスさも皆無、親しみやすさや売れる要素も激薄、しかし、この濃密な世界観に一度でも足を踏み入れたなら抜け出せなくなるような中毒性はある。
このアルバムも③あたりまで聴きすすめたならば、グッと肩も入るでしょうね。

このバンドを不人気に陥れたのは、商業誌による今作のレビューにある。名物元編集長の罵詈雑言。おおよそレビューとは呼ばない内容に救いの手はなかった。また、それを真に受けるピュアなメタルチェリーボーイズが多いので、このバンドは死んだ。

ヘヴィメタルが持つ特有のドラマ、そのバカバカしいまでに抽出された濃密な世界観を大放出した音楽性は何者にも属さない魅力が詰まっており、純粋で崇高な精神性を感じさせる。大編集長様は、これを人に聴かせてはいけないと断罪していたが、エピックメタルとはなんぞや?と思っているマニアには、是非とも今作を聴いて欲しいと思いますね。
ちなみに、今作は彼らのカタログを見渡すと聴きやすい部類に入るというのもポイントですが、味付けは濃いめですよ。

原始的なロックを土台に築き上げられる世界観、トーン一発で自分たち色に染め上げる音を持つバンドは強い。英語なんで歌詞も分からないが、神秘的を司るピラミットや、深き森の奥に潜む大型類人猿等々が何故か頭をかすめるのですが、我々の知識や教養などなんの役にも立たないんだと言わんばかりに、立ち塞がるマニラロードが奏でるエピックメタルに飲み込まれます。

現在はリマスター盤も出ていますので、そちらをお楽しみください。速いのキャッチーのが好きは人には勧められせんけどね。それに気安く楽しむヤツでもない。


MANILLA ROAD - Open the Gates - Heavy Metal to the World ★★★ (2023-12-12 09:28:13)

ようやく走り出したと言われそうですね
ドがつくメタルをやっています
熱いですよ
清いですよ
それがクールだと思えるかがポイント
つまらんと言われたら終了です


MANILLA ROAD - Open the Gates - Road of Kings ★★★ (2023-12-12 09:34:17)

インストナンバーかと思っていたらスッと歌が入ってきます
諭すように歌い出すマークのストーリーテラーぶりがポイント
この曲も比較的に聴きやすい部類だろう
テンポもアッパーだし
こういうのから入って耐性をつけて欲しいですね


MANILLA ROAD - Out of the Abyss ★★★ (2024-01-19 08:26:03)

常に日本の商業誌からはファッションがダサいと叩かれたバンド。そういう記事を目にして刷り込まれたマニアもいるだろう。ファッション=音、という図式により時代遅れの古くさいオッサンバンドという事なのだろうが、実際の彼らは、この時代スラッシュメタルからの薫陶を受けたのか、もの凄くサウンドに落とし込まれている。前作もそうだったのだが、今作はさらに過激化、もはやスラッシュメタルと言っても差し支えのないサウンドへと変貌している。
その中でも感じさせるマニアックな世界観、今回はデビッド・T・チャステイン総帥率いるLeviathan Recordsからのリリースというのも影響しているのか、今まで以上にギターソロも弾きまくりの印象を受けるのだが、いずれにしろ過激化の一途を辿るマニラロードの飽くなき挑戦に終わりはないようだ。
でもこのバンドのルーツというか音楽性に、スラッシュメタルはあまり深く関与していない。本来のギターワークはスラッシュメタル勢のそれとは明らかに違う。その質感が安易なスラッシュ化とは違う、彼らの流儀というか深みをもたらしている。
1988年というメタルシーンがもっとも浮かれまくり、猫も杓子もド派手なメイクとバラードを送り込みチャートに賑やかせていた時代に、彼らは破壊的な衝動と、ミステリアスな音楽性を高次元でミックスさせ、マニラロード流のスラッシュサウンドを確立した。
この偉業は奇跡と言えるだろう。エピックメタルってミドルナンバーばかりでかったるいよね。おれはスピード感は大切なんだと、というマニアには、今作あたりあら聞き続けるのが丁度良いでしょう。
どのアルバムもクセ強なので、入門編と言われても困りますが、音質も込みでマイナー臭でも、彼らのカタログとしては聴きやすい部類なのかも知れません。マーク・シェルトンがここまで吠えるとは驚きだ。鼻に掛かった甘い声が特徴なんだけどね。今回は噛みつきますね。音圧が凄いです。トリオバンドとして詰め込むだけ詰め込み一気に押し込んできます。ワカチコワカチコキョウーレツです。
久しぶりに聴きましたがカッコイイなぁ。


MANILLA ROAD - Spiral Castle ★★★ (2013-01-25 13:55:43)

バンドの創始者であるマーク・シェルトン(Vo.G)率いるUS産の唯一無二なエピック・メタルサウンドを奏でるマニラ・ロードが2002年にリリースしたアルバムを紹介します。活動歴も長くベテランバンドなのですが、そのキャリアの長さからも伺える重鎮らしい佇まいが色濃くバンドサウンドに投影され濃密に表現される独特の世界観と間は好き嫌いを問わず、納得させられる説得力はあります。アートワークからも想像出来るような中世時代の叙情的な物語を描ききるドラマティックなサウンドをマニラ・ロードが提示してきたコンセプトアルバムの手法を最大限に発揮し尋常ならぬ緊張感が最後まで途切れることなく表現しているのだから恐れ入る。ブライアン・パトリックのラウドな歌唱スタイルとクリアな歌声を披露するマーク・シェルトンとの絡みが絶妙な関係を生み、この一代抒情詩をより高みのある世界へと押し上げています。正直、コマーシャル性等を一切配した、独自のエピックメタルが放つ世界観の重さに気軽に聞けない小難しさを感じてしまいますが、時にはいつも以上に真摯な気持ちになり音楽と向き事も必要かと感じています。こんなバンド売れるわけ無いなと思いつつもマニラ・ロードが放つ勇猛果敢な物語を鋭利なサウンドで切り開く手法に恐れおののき、個人的にはマニアックすぎるも、この緊張感溢れる真摯なメタルサウンドを前に苦手や拒否反応からくる、チリチリとした焦燥感に襲われつつ、抵抗むなしく引き込まれるアンダーグラウンドな世界に圧倒されますね。


MANILLA ROAD - Spiral Castle - Born Upon the Soul ★★★ (2013-01-25 14:12:29)

古代の幻想的な雰囲気を感じさせる
中東風のメロディが聞こえてきますね
頑固一徹な世界観に胸焼けしそうになります
マニアご用達のサウンドに敬礼ですよ


MANILLA ROAD - Spiral Castle - Gateway to the Sphere ★★★ (2013-01-25 13:24:35)

鋭角的なギターが切り込んでくる
オープニングを飾るインストナンバー
彼らが奏でるクサクサな世界観の幕開けに相応しい一曲ですね


MANILLA ROAD - Spiral Castle - Merchants of Death ★★★ (2013-01-25 14:09:34)

凄絶な緊張感によって支配された重厚な一曲
妥協無き徹底した世界観は見事だね


MANILLA ROAD - Spiral Castle - Sands of Time ★★★ (2013-01-25 14:16:10)

妖艶な雰囲気に包まれるアルバムのラストソング
一切の手を緩めない本作を締めくくるのに相応しいミステリアスな一曲です
アンダーグランド極まりない世界観に感嘆あるのみ
ストリングスの響きが幻想的な古代の雰囲気を漂わせますね


MANILLA ROAD - Spiral Castle - Seven Trumpets ★★★ (2013-01-25 14:05:40)

緩急を付けた構成が見事
暗く湿った闇の世界を表現したメロディ
恐ろしいまでの緊張感が全てを飲み込みます


MANILLA ROAD - Spiral Castle - Shadow ★★★ (2013-01-25 14:02:26)

重苦しい音の壁が強烈に迫ってきます
ヘヴィで激しさが竜巻のような破壊力が闇のように全てを飲み込みますね


MANILLA ROAD - Spiral Castle - Spiral Castle ★★★ (2013-01-25 13:30:53)

ブライアン・パトリックの咆哮も決まっていますね
重苦しいヘヴィな音像と神秘的とも思わせる壮大なスケールを感じさせる
この独特の世界観が強烈に抽出された彼らならではのサウンドに殺られます
この一曲でお腹いっぱいもう一杯となりますね


MANILLA ROAD - The Deluge ★★★ (2024-01-06 02:27:14)

世界中のエピックメタルファンを魅了する伝説のバンドによる1986年にリリースされたフルアルバム。1986年と言えばメタルバブルは勃興する時代、もうその百花繚乱の煌びやかな世界は凄まじい勢いがあり、L.Aを中心地として華々しく弾けまくっていた。
当時、初期サバスのようなスタイルをやろうものなならば、ステージに上がることはおろかキャスティングNGの時代である。そんな中で、このバンドは独自の路線を邁進、そしてこのアルバムには彼らの全てが凝縮されています。
古めかしいトラディショナルなスタイルから、US裏街道パワーメタル路線、そしてスラッシュメタルからの影響も取り込み、来たるべきシーンへ孤高の存在として宣戦布告、今まで以上にスピード感も増し聴きやすくなっている点も見逃せない。
少々鼻に掛かった甘い声質のマーク・シェルトンの歌声も、ドラマティックな世界観を朗々と歌い上げ、ストーリーテラーとして機能、楽曲を牽引するギタリストとしても大活躍、最先端の技巧はないが、オーソドックスなストロングスタイルのサウンドをリードしている。相変わらず音質は良くないが、リズムプレイも重厚なバンドサウンドを後押し、この迫力のあるエピカルな世界観を演出するには十分過ぎるほどの分厚いグルーブで鋼鉄の城を築き上げています。
精錬され研磨された鋼の斧は、浮かれたメタルシーンを切り裂くほどの魅力を携えていますね。
後半に進むにつれ、その濃度が高まるドラマ、唯一無二の世界観に飲み込まれますよ。


MANIMAL - Purgatorio ★★ (2023-08-27 16:19:44)

北欧のメロパワ系バンドの3枚目。見た目はコープス・ペイントしてるんですけど、トラディショナルなサウンドを展開。AFMレコードからのリリースという事もあり、ポジティブな空気の漂うお得意のヤツです。オープニングナンバーなんてジャパメタ系とも言える楽曲を披露したりと、お手本となるバンドのスタイルをしっかりと継承、血となり肉となる栄養素を蓄え素直な感性で解放、その筋のスタイルが好きな人にはたまらんでしょう。
クサいメロディも大好物というマニアも多いでしょうね。サウンドメイクも古さは無く現代的なフィルターを通しているので全世代をターゲットに出来るスタイルに仕上げています。
個人的にはAFMから出てくるバンドはチョイとハズいのが多いので激ハマりとはならないが、欧州型メロディックパワーメタルマニアには外せないバンドでしょう。北欧なのでメロディにもフックがあり聴きやすいですよ。


MANIPULATED SLAVES - The Legendary Black Jade ★★ (2018-11-18 12:22:44)

関西のメロデス系スラッシュメタルバンドが2002年にリリースした2nd。個人的にはボーカルのスタイルがグロウルか否かの違いでイエテボリ系列に連なるサウンドだと思う。そちら方面には明るくないので詳しい事は分からないが、IN FLAMESのCOLONYやCLAYMANl辺りの音楽性に近いだろう。叙情性と劇的な展開、スラッシュならではのアグレッションとスピード感、デスメタル系の攻撃性と正統派サウンドといっても遜色のない丁寧な作り込、どこに重きを置いて聴くかで評価も一変しそうな多様性があるのも面白みなんでしょう。泣きのクサメロもスピード感も分かりやすいと言うのがメロデスの人気の一つ、その部分を明確に押さえているが強みですね。個性は薄めだが日本人らしい拘りが効いてる。リリース時的にはタイムリーな音楽性だったでしょう。


MANOWAR - Battle Hymns ★★★ (2015-08-22 14:25:31)

ニューヨークが生んだメタルウォーリアー、我らがマノウォーの記念すべき1st。けたたましいバイク音で始まる陽性ナンバー①に、ややイメージと違う印象を受けるかもしれませんが、彼らのベースにこのロック色は絶大にインスパイアされている要素なのでさほど気にならず、むしろギターのロス・ザ・ボスが持ち込んだ特色の一つとして楽しんで受け止めます。それに視聴後の憂いと重量感は彼らならではでしょう。坂本英三がソロアルバムでカヴァーした勇壮なメタルアンセム②エリック・アダムスと一緒にシャウト一発を決めたくなりますね。軽快な③、音は軽いが豪快なノリが心地よい④と続き、1stということ若干焦点が絞り切れていない面はあるのかもしれませんが、彼らならではのエピカルでヒロイズム溢れる欧州型HM/HRに基盤を置いたスタイルはすでに築かれているし後半においては顕著だし名曲⑧などはまさにTHEマノウォースタイルだ。のちりリメイクをされている今作、彼らの歴史を紐解くうえでも重要な一枚ですね。


MANOWAR - Battle Hymns MMXI ★★★ (2019-12-17 02:00:42)

個人的に、再録モノにさほど興味はないのだが、オリジナルの背景を考えると、今作のもつ意味合いは大きい。ライブでも演奏される代表曲も多いだけに、ファンならずともトライする価値のある話題性はあった。今の世の中は、わざわざ音源を買わなくとも定額制のサービスや、無料で聴ける環境も整っているだけに尚更であろう。

かつての稚拙なプレイをやり直す事により、名誉を挽回した形となった今作。ベースを筆頭にリズム隊は見事にリベンジを行った。ロス・ザ・ボスはいないが、オリジナルの味を損なわないが、新たある解釈を加えたギタープレイなど、プチモデルチェンジを行い、新録の成功をアピールしているように感じる。とはいえ、もっと冒険しても良いのではという意見があったのも頷ける仕様ではあるのだが、こうして、自分達のブランドから一ミリも逸脱する事を許さない閣下の頑な精神性が宿っていると解釈すれば、問題はないだろう。
とにかく、軽快なロックナンバーは地に足が着いた、当然、貫禄度も増している。メタリックな素養が増したのだが、もっと古典的な音色で現代的にアップデートして欲しかったというのが、コアなファン層の意見だった。

円熟味を増したエリック・アダムスの歌声は、ここで聴ける荒っぽいメタルサウンドに、より一層の深みを与えている。彼の声無くしてマノウォーサウンドは成し得ないだろう。
名優クリストファー・リーの客演も、どう聴いても素晴らしい。


MANOWAR - Fighting the World ★★★ (2015-08-21 02:55:23)

『偽メタルに死を』を合言葉に、また『アンプの音量を下げるくらいなら死を選ぶ』そんな発言がなんとも頼もしいと言うかバカバカしいと言うか、印象は人それぞれですが閣下は本気だ。そんな任侠魂溢れるマッチョな男たちがブチかますメタル馬鹿一代な精神性に共感するファンは多く、日本ではイマイチ売れていないが世界的には高い成功を収めている彼らである。前半のポップでいつになくキャッチーな味付けに、どうないしたんよ閣下となるのでしょうが、オーソン・ウェルズの語りから始まる⑤からは、お得意の男気あふれる泣きのバラードから胆汁滴る剛毅なパワーメタルにスピードナンバーと劇的な世界観を堪能できるので問題なし。閣下のギター的なアプローチのベースも映える⑦やアルバムのクライマックスともいえる劇走ぶりに目頭が熱くなり拳を振り上げずにはいられない⑨もある。でも前半の流れは、一歩間違えると閣下から切腹の嘆願を受けるほどポップな印象をうけますよ。売れるという事は必要な事です、このようにアルバム単位で聴きこめば彼らの精神性に変わりはなく男の中の男たる不器用さもまた普遍の魅力へと変換されていますね。


MANOWAR - Hail to England ★★★ (2024-05-29 11:22:58)

少々クドすぎた前作の反省点を生かし楽曲がコンパクトになった。しかし、それがマイナスかと言えばそんなことは全くなく、相も変わらずMAANOWARワールド全開な分けです。焦点を絞り込みバンドの持つアイデアを技術を詰め込み、装飾過多に陥らなかったが為にメジャー感が倍増、③のようなキラーチェーンはスピード感をメタルに求めるマニアには手放しで喜べる内容となったろう。
雑誌の評価ではは曲数が少ないとか、レコーディングが短期間で行われ音質が良くない、消化不良気味等と論じられた事もありますが、唐突な⑥のインストナンバー以外は、本当に流れよく進み無駄を省いたなぁと関心させられます。
ある意味、コンパクトさも手伝い、初心者には今作くらいからの方が手を出しやすいのではと思いますね。
ラストの⑦なんて、メランコリックなイントロ、そしてドカーンと爆発する弩級のMANOWARメタルへの幕開けに、度肝抜かれるでしょうね。端的に魅力を伝えているアルバムだが、曲数が少ないのは間違いないが、個人的にはそこが一番リピートしやすい理由でもある。
HAIL TO MANOWARという評価を下したい一枚だ。

今作もそうだが、前作のレビューも消えている。他にも消えていそうだ。


MANOWAR - Into Glory Ride ★★★ (2024-05-29 10:47:44)

軽快なナンバーで幕開け、前作の流れを上手くバトンタッチと掴みはOK。そして②から本領発揮となるのですが、この濃密な世界観にむせ返りそうですね。前作で培ったものを見事にビルドアップ。多くのユーザーが指摘するようにドラムのスコット・コロンバスがもたらした効果は大きく、このヘヴィでスローなナンバーに迫力を加えてくれた。
このバンド、時折、どこかぎこちなく聞こえたりする場面というのがある。個人的には、その絶妙なズレが逆に惹きつける魅力となるのだろうが、それがある意味、メジャー感から遠ざけている要因でもある。

このバンドの歴史は今作から始まった。そう断言できるような濃密な世界観に覆い尽されたヘヴィネスサウンドは徹頭徹尾メタリックである。音質的にコレで良いのかという疑問はあれど、メタルバブル勃興前の純粋な時代だからこそ許された冒険、そして革新的なスタイルを提示できたと言える。
彼らがやりたい事を示した今作の歴史的な意味合いは大きい。とは言え彼らが成功したのは陽性なロックンロール系の曲だから実は人によっては評価が大きく分かれるアルバムでもあろう。個人的には悲壮感溢れる④など凄いインパクトで、初見で聴いた時は本当に圧倒された。アルバムのハイライトとなる⑥。途中から展開が変る瞬間など今でもグッとくるパートである。
このバンドが純粋に音楽と向き合えたからこそ生まれたであろう⑦。ミッドテンポでドラマティック、その練り上げられた世界観は唯一無二の魅力を放っていた。

大風呂敷を広げて大絶賛もしないし、ヒロイズム云々も英語が分からないワタクシは言及するつもりもないが、音楽なんでリラックスして聴いて欲しい。そしてその世界に没頭できたならば、彼らのファンになるであろう。で


MANOWAR - Kings of Metal ★★★ (2015-08-21 03:24:47)

「偽メタルなど死んでしまえと」今にも言い出しそうな怒気を孕んで劇走する①や派手な事はしてないがメリハリを効かせたメタルアンセム②とオープニングの破壊力は絶大だ。特に②なんて何度聴いても拳を振り上げずにはいられないしコーラス部分は大合唱せずにはいられない。そんなニューヨークが生んだメタルウォーリヤーが1988年にリリースした6th。熱く涙腺を刺激する泣きのバラード③、閣下の激烈ベースが炸裂する④、ヒロイズム溢れる⑤、エリック・アダムス殿下のクドさも最高な⑥、劇的な展開と迫力溢れる熱演が聴く者を一大叙情詩へと誘う⑧、マノウォーならではの密度の高いメタリックなドラマ性と濃厚な世界を堪能できる⑩と名曲が目白押しと前作のイメージを払拭した歴史に名を刻む「メタルの中のメタル」と呼ばれる由縁のとなるメタル愛溢れる入魂の一枚、是非とも多くの人に聴いて欲しい。個人的には今作を聴くと、いつも「お前の為なら死ねる」そんな世界観が目に浮かび、なんとなく恥かしくなります。ワタクシは閣下の手によって斬首される偽メタルなのかもしれません。⑩を聴くといつも恥ずかしくなる


MANOWAR - Louder Than Hell ★★★ (2014-09-07 15:16:21)

一聴して耳が行くのはシンプルさと耳馴染みの良いメロディだ、誤解を恐れずに言えば相当なキャッチネスさを誇るし大衆的ですらある。そこに豪快なリズムが小気味よく刻まれ身体が勝手に動き出すというような不動の魅力が溢れており、やはり大衆的な馴染みやすさが溢れています。ヘヴィメタルってなんだと言われたら、これを聴きなさいと言いたくなる徹頭徹尾な作風なんですが、根底にあるものは万人に十二分にウケるであろう分かりやすさと胆汁溢れる剛毅なイメージをデフォルメした芝居がかったサウンドでしょう。メロディの充実と、時にはやり過ぎなヘヴィメタルシャウトに胸焦がれ、一際馴染みやすくシンプルな楽曲が放つ普遍のサウンドに彼らの魅力が最大限に凝縮されていると思います。エリック・アダムスは実に色気のある男ですね


MANOWAR - Sign of the Hammer ★★★ (2015-08-21 18:15:23)

濃厚なマノウォーサウンドが堪能できる初期の代表作。閣下が唱える「偽メタルに死を」を合言葉に集いし猛者にはたまらん、剛毅に高らかと打ち鳴らされる任侠メタルサウンドのオンパレードに脳髄まで痺れさせます。男がむしゃらに突き進むヒロイズム溢れるパワフルで劇的なサウンドを確立、重厚で硬質なメタルサウンドながらも十分すぎるキャッチネスさも併せ持ち、後のシーンにとっても絶大なる影響力をもたらしたと断言したくなる一品。普段はシャラシャラとした歌モノやペシャンペシャンの焼き直しメタルを聴いて細々と楽しんでいるメタル耳のワタクシですが、今作のような閣下が世に示した一代叙情詩に触れ、「コラッ、馬鹿もんがぁ」と雷を落としてもらわないといけないなと思いますね。ヘヴィメタルのバイブルと言えば少々風呂敷を広げ過ぎたかも知れませんが、普遍のロックスピリット溢れるメタルサウンドの輝きは、まさに万物を超越するほどの威厳を保ち、彼らが普遍のサウンドを築き上げたオリジナリエイターである事を存分に知らしめる一枚でしょうね。凄いよな、売れる気ないもんな。分かる奴だけついてこいだもん。でもそこが一番カッコいい。


MANOWAR - The Final Battle ★★ (2021-08-05 12:06:23)

マノウォーと言えば時代を超越するメタル狂戦士、首をはねるしかない倒す手段のない懐かしのSF剣劇『ハイランダー』や、とうとうというかやはり完結しなかった漫画『ベルセルク』なんて孤高の世界観を世に伝える作品を思い出します。

ヘヴィメタルの世界と真摯に対峙するジョーイ・ディマイオ閣下を筆頭にムキムキマッチョな男たちが脈々と連なりやっているサウンドはシンプル極まりないもの、なんとなく強面で破壊力満点の音楽性をイメージする初心者も多いだろうが、彼等は驚くほどシンプルでありキャッチーなメロディを用意してくれる初心者にも優しいバンドです。気は優しくて力持ちなドカベンスタイルとも言えるのですが、このEPには、その要素が見事に詰まっています。無駄に走り出すことのない豪快なサウンドはドラマ性に彩られ、どれもが濃密な世界観を抽出、キャラクターの濃さと音楽性の密度に寝苦しい夜を味わいそうになります。
いいところも悪いところも含め、これがマノウォー、そしてヘヴィメタルはド派手に走るだけではないという事を知らしめていますね。個人的には、もう少し勢いを感じたかったので消化不良を起こしていますが、そんなこと言ったら閣下に首をはねられますね。わしゃ歌モノも愛して止まないベベリットの誘惑に負けた下賤な男でさぁ。お許しくだされぇ。


MANOWAR - The Triumph of Steel ★★ (2015-08-21 03:47:34)

①から28分越えの大作で始まる7th。これを聴かずして何を聴くんだ、文句があるなら死ねと閣下に言われんばかりの組み曲形式のオープニングに、とにかく圧倒されます。激烈なメタル愛からとは言えやり過ぎ感は拭えないが、これぞマノウォーなのでファンならついて行くしかない媚を売らないメタル魂に敬礼あるのみ、煩わしい方は飛ばして②から聴けば問題なし、毎度おなじみのエリック殿下のクドさも全開、お得意のメタルアンセムが登場します。小爆発を繰り返し劇走する③、ヒロイズム溢れる劇的な展開が眩しい⑥、ドラマ性の高い泣きのバラード⑧とマッチョな男たちが繰り広げる重厚で劇的な構築美が冴えわたるパワー漲る一代叙情詩を披露。一切の妥協を許さぬ閣下の姿勢が貫かれた怒涛のメタル魂に敬服されっぱなしです。それにしてもギターのロス・ザ・ボスのもたらしていたものは非常に大きな要素がありました、メタル云々では語れない普遍のロック色が抜けた事が今作の、凝り固まった方向性を決めたように思います。


MANTAS - Winds of Change ★★★ (2014-08-16 19:52:18)

ギターのMANTASさんがVENOM脱退後の1988年にリリースした1st。バックで高らかに鳴らすキーボードが活躍するメロディックな英国HM/HRサウンドにまずは驚き、そのクオリティの高さに再度驚かされます。VENOM時代のサウンドを期待すると完全に肩透かしを喰らいますが湿り気のある純度の高い正統派HM/HRサウンドの質の高さは聴き応え十分、④⑦⑨のインストナンバーで聴ける華麗なギターワークと軽快なメロディの数々に心踊らされ、それ以外の歌モノもテンポアップされた曲が多くリピート率も高まり、やや平坦な音質ではありますが捨て曲なしの名盤と言いきれるほどのクオリティを誇っていると思います。張りのある歌声のシンガーもこの手の楽曲を歌うには申し分ない逸材で英国的メロディアスHM/HRを嫌みなく表現してくれているのも好印象。キャッチーでメジャー感もあるしスピードと哀愁のメロディが高次元でメタルな世界観の中で昇華されている今作は正統派マニアにおススメの一枚です。


MARC JORDAN - A Hole In The Wall ★★★ (2015-10-02 14:12:08)

多数のアーティストへの楽曲提供でも有名らしく詳細はわかりませんがAOR界ではその名を知らない人などいないと言われる有名人らしいマーク・ジョーダンの3rd。1st、2ndと聴かせてもらったのですが、渋すぎる1st、ウエストコースト過ぎる2ndよりロックテイストと洗練された大人の魅力があり、その筋の名盤程、土着的なメロディや軽過ぎないので今作が一番メタルな自分にはシックリとくる一枚でした。オシャレでエモーショナルなギターが印象的なロック色の強い①タイトルトラックの④とハード楽曲や、ピアノに導かれ静かな感動を運ぶバラードで聴ける優しい歌い口も印象的だが、⑨などで聴ける軽やかなAORサウンドをバックに歌いあげる姿が彼の魅力をより映しているように思います。所謂産業ロックから叙情的でポップなサウンドまでバランス良く収録され、控え目だが切ない哀愁がこぼれ出すロマンティックな楽曲の魅力は今作ならではの味わいではないでしょうか、この手の作品を聞いたのは90年代に入ってから、若い自分なら見向きもしないサウンドを年齢を重ねると供に角がとれ、また時代的に重苦しいものが流行り過ぎて、普通に良いメロディの楽曲が聴きたいと思ったのがきっかけですね。今は亡きZEROコーポレーションにも助けられましたが、有名無名に関らず、また有名なミュージシャンがソロを出したが売れなかった隠れた逸品も多く、知るほどに深いジャンルだと思い知らされましたね。


MARCHELLO - Destiny ★★★ (2024-10-25 03:02:03)

ギタリストとしても、かなりの腕前だがシンガーとしてもイケる、二刀流ミュージシャン。ジーン・マルチェロ。玉石混交、群雄割拠をひしめくメタルシーンに燦然と登場してきたなぁと、個人的には思うほど、華やかなサウンドと本格派のハードサウンドを絶妙に織り交ぜ、実に聴かせてくれるサウンドを披露している。

耳馴染みの良さとエッジの効き方、流石はアメリカだなぁである。もっと売れて然るべきだし、コンスタントにアルバムのリリースをと思うのだが、セカンドアルバムのレコーディングを済ませるも世に出ることなく、消えてしまいます。


勿体ないですね。リリース時期がもう少し速ければメタルバブルにも乗れたのでしょうが、この本格派のハードテイストとキャッチーさが程よく溶けあい抜群の相乗効果を生み出している。軟弱ではないが聴きやすい、なにより各楽曲の中に盛り込まれるドラマ、無駄を排したアレンジながら味わい深い大人が聴いても恥ずかしくないメロディックメタルサウンドをやり切っている。この凄みに今もってグッと引き寄せられますね。

特筆すべきは③です。この一曲だけでも聴いて欲しい。そう思わずにはいられません。一発屋で終わるような作風と実力ではないのに、どうしてレコーディングした2枚目が長らくお蔵入することとなったのか、そのあたりの詳細が知りたいですね。
80年代後期にリリースされたメジャーアルバムとしては名盤の域に入る傑作だと思いますけどね。
華やかさギターサウンド。アクロバティックな新技のねじ込み魅了する、これぞ80年代ですよ。頭からケツまで楽しめる好盤ですよ。


MARINO - FROM ALL OF US TO ALL OF YOU ★★★ (2013-05-27 17:34:23)

ドイツレコーディングを敢行した3rd.①はハーマン・ラレベルから⑤はルドルフ・シェンカーからとスコーピオンズから2曲も楽曲を提供してもらっている意欲作。スコーピオンズの名前を借りずともオリジナルナンバーのカッコよさが特筆しており威光に頼る必要なし、でも⑤なんてブラックアウトに収録されていてもおかしくなく佳曲でルドルフ並みのキレ味するどいバッキングを令文さんが奏でているのが面白い、あのキレを前面に出したら完全にスコーピオンズですからね。アルバム全般に漲るテクニックのあるメンバーのせめぎあいと国産メタルのバタ臭さを排除しようとするワールドワイドな作風はここでも見事に貫かれ、吉田レオの味わい深さはアジアレベル(ガンバ大阪の宮本みたいなもん)かもしれませんが令文のギター同様エモーショナルな雰囲気を強く漂わせている。伝統的なHM/HRの様式にそりながらも王道を踏み外さない斬新な構成力とバンドが醸し出すスリルとまとまりは見事です。


MARINO - MARINOⅡ ★★★ (2013-05-27 17:45:58)

1984年リリースの2nd.ドイツレコーディングを敢行した意欲作。関西の重戦車と呼ばれた1stとは違う面を際立たせ軟弱さではなく洗練度をUP、重量感を残しつつも彼ららしい都会的なエッセンスを散りばめた楽曲を収録し大谷令文のセンスを遺憾なく発揮させています。巧みなフレージングに歌心のある哀愁漂うソロとある種のギターヒーロー然とした風格と佇まいが音に現れています。リズムのタフな重厚さ、レオのミドルレンジを生かした歌唱、職人気質溢れたバンドサウンドが醸し出す雰囲気は国内最高峰に位置するものでしょう。個人的には1stが一番好きだったりするのですが、ここで聴ける楽曲も色褪せることの無いエモーショナルなギターを生かした王道サウンドを堪能出来ますね。


MARINO - TARGET ★★ (2009-04-03 06:00:00)

関西の重戦車マリノ待望の1stアルバム
大谷レイブン加入前のマテリアルの曲と加入後の曲調の違いなどもあり
バラエティに富んだ内容となっています。
すでに完成されつつあるバンドだっただけに1stと言えども貫禄の漂う風格すら感じさせてくれ安心して身を任せることが出来ました。
安定感抜群のパワフルなリズム隊、フラット気味だが楽曲に負けない歌声を披露してくれたVoと素晴らしいパフォーマンスを披露、そして主役である大谷レイブンには目を見張るものがあります、微妙なフィンガリングや派手さを兼ね備えたアーミングプレイさらには独特のトーンを使い分け繊細なタッチのギタープレイが楽曲に華をそえています、日本臭さを感じさせつつも古き良き正統派のHM/HRサウンドには惹き付けられる物がありますね。


MARINO - TARGET - (I CAN DO)NOTHING FOR YOU ★★★ (2009-04-03 05:42:39)

吉田レオ隆の熱唱にやられましたね
日本人臭さ全開の曲調も僕は大好きですね
官能的なレイブンのギタープレイに魅了されます
素晴らしいプレイヤーだね
切なさと力強さが共存したパワーバラード
アルバムのラストを飾るのに相応しい名曲です


MARINO - TARGET - IMPACT ★★★ (2009-04-03 05:37:19)

このパワフルに突進するような重厚なリズムプレイと
テクニックのみならず華やかなフレージングが素晴らしい
大谷レイブンのギターと国内トップクラスのバンドが世に出た
関西の重戦車マリノを代表する名曲


MARINO - TARGET - MIDNIGGHT BELIEVER ★★★ (2009-04-03 05:39:27)

ド派手なツーバス、ブリブリとしてベースのカッコイイこと
フラット気味だが吉田レオ隆の唄も悪くない
レイブンのギタープレイがハイライト
勢いのみならず華やかなフレージングで魅了しますね


MARINO - TARGET - OUTLAW ★★★ (2011-05-04 12:42:48)

仄かな哀愁とハードな質感が絶妙です
ギターソロもハイライト
練不足な感もありますがカッコいいなぁ


MARINO - TARGET - RISING ★★★ (2011-05-04 12:49:00)

アルペジオが印象的ですね
キャッチーなメロディも生きています
肩の力の抜け具合もいいですね
扇情的なメロディにキュンっとなりますね


MARINO - TARGET - ROLL TO DEATH ★★★ (2011-05-04 12:46:56)

パワフルさと哀愁が激突しますね
初期ならではの味わいが憎い
地味だが好きですね
強靭なリズムプレイ
華やかなギターと聴き所満載
鎌田のベースの自己主張がハンパない


MARK FREE - Long Way From Love ★★ (2008-08-25 05:02:00)

マーク・フリーの湿り気を帯びたしなやかな歌声を堪能出来るAOR調のハードポップアルバム。切ないメロディが胸を締め付ける①で完全にやられましたね
そして哀愁のハードポップナンバー②の美しいこと、流石は女心のわかる男の中の男だなぁと関心しましたね、その後も全篇に染み渡る透明感溢れる良質なメロディの数々とマークの美声を堪能出来るメロウなナンバーに酔いしれました。
味わい深い芳醇なサウンドとエモーショナルな歌声に癒されます、唄が上手いってのは凄いねぇ
メロディアスなサウンドが好みの方なら楽しんでもらえるかと思いますよ
因みに彼はこの後、性転換手術を行いマーシー・フリー名義でアルバムをリリースします


MARK FREE - Long Way From Love - Look Love in the Eye ★★★ (2020-01-14 21:42:08)

大人の歌声ですね
ムードも満点だし都会的でオシャレな雰囲気もあります
こういう歌モノを様にできるマークが凄い
ランダル親子が大活躍のアルバムですね


MARK FREE - Long Way From Love - Something You'll Come Running ★★★ (2020-01-14 21:45:49)

ありゃりゃ
ずっとコメントしてると思っていました
ため息が漏れますね
この哀愁にやられっぱなしです
サビメロの美しいこと
盛り上がりますなぁ
サビにむかっての展開の妙なんですけどね


MARK FREE - Long Way From Love - State of Love ★★★ (2020-01-14 21:39:46)

マークのチョイハスキーがこれまた艶やかでエエです
哀愁のあるメロディとの組み合わせもバッチリ
エエわ
このフィーリングがメチャクチャええ


MARK FREE - Long Way From Love - Stranger Among Us ★★★ (2020-01-14 21:47:26)

キラキラと眩い光を浴びながら弾けまくっていますよね
溢れるポップフィーリングとマークの力強い歌声
サビでの泣かせ方が半端ないっス


MARK SPIRO - In Stereo ★★★ (2015-10-02 13:50:12)

著名なアーティストに楽曲を提供している事でも知られるマーク・スピロの1st。もろ80年代チックな浮かれ具合も目に浮かぶ打ち込みサウンドと原色のキツイステージ衣装も目に浮かびそうな軽やかな電子音に拒絶反応を示す自分もいますが、フックに富んだメロディを生かしたキーボード主体のサウンドが絶妙な所を突いてくる、大人の魅力溢れるロマンティックなバラード⑤サックスの音色もエエ感じで鳴り響き丁度いい、雄大なメロディを歌い上げる①チャカポコしたリズムも癖になる②バブリーさも逆にエエよと言いたくなる80年代印満載の③、ハード目のダンサンブルな④と多種多様な楽曲を用意しマークのパンチの効いたエモーショナルな歌声を存分に生かしたアレンジを軸に何を聞かせたいかを明確にしている辺りが実に憎い。後半も前半同様ミドルナンバーを中心に軽すぎず適度なロック色を塗した打ち込みサウンドで聴き手を迎えてくれるのでAOR風のロックサウンドが好きな人にはたまらんでしょうね。90年代によう聞いた思い出深い一枚、この手のアルバムを聞いた後は鬼のようなヘヴィな楽曲でバランスを保っていました。


MARK SPIRO - Now Is Then, Then Is Now ★★★ (2022-01-21 16:20:13)

最近フロンティアからベストアルバムをリリースしたAORマスターと呼んでも差し支えのないマーク・スピロの3枚目のアルバム。既に楽曲提供を行い名を挙げていますが、彼の本文はアーティストであり有能なシンガーでもあります。
その繊細なハスキーヴォイスは、哀愁をまとったアーバンなAORサウンドと相性も良く、ハスキーヴォイスが運んでくる刹那な哀愁がロマンティックなメロディの中で一陣の風となり吹き抜けていきます。思わずコートの襟を立てたくなりますが、哀愁をたたえたサウンドはフックも満載、素直に心に響いてきます。
とにかくAORな唄モノロックを愛する方ならビンビンに響くでしょうね。リリース時が1996年でなければ相当、話題をかっさらうような隙のない作りとクオリティを保持、どうして国内盤がなかったのかと不思議に思うくらい出来が良いです。日本人の心に訴えかける繊細で情緒のあるメロディ、打ち込みベースのリズムセクションだって問題ないでしょう。ギターにはマイケル・トンプソンとティム・ピアースの名前もあり職人が揃っています。このロマン溢れる叙情派サウンドに心を掴まれる唄モノファンは多いでしょうね。
アルバム一枚通して聴きたくなる作品です、どれも欠けちゃダメだよねと言いたくなるくらい粒が揃っています。個人的には大好きなアルバムですね。唄モノとしては名盤と誉れ高いミカエル・アーランドソンの1stよりも上だと思いますね。
そんくらい完成度が高い作品です。


MARSEILLE - Touch the Night ★★★ (2024-12-17 04:38:11)

1978年に1stを翌年には2ndをリリースと順風満帆なデビューを飾る。時代はまさにNWOBHM、その勃興期に彼らの波に乗るのだが、レーベルがあえなく倒産。失意の中、サポートツアー中にバンドは活動停止を余儀なくされる。レーベルとは諸処の問題を訴訟する形となり、このバンドは完全に忘れ去られてしまった。
今作は、1984年にヒッソリとリリースされた3枚目。メンバーチェンジも行い、満を持しての仕切り直しだが、余りにもマイナーなレーベルからのリリースでは、厳しい環境を打破できなかったろう。日本でもゴット伊藤から低評価を喰らい息の根を止められるのだが、英国ロックが好きな人は、今作に流れる正調英国式叙情派ハードサウンドにグッと引き寄せられるでしょうね。ナザレスと同じレーベルからのデビューだっただけに、音楽性も近いスタイルでしたが、彼らはNWOBHMの流れを組むサウンドを引っ提げ再デビューを果たすことに成功。

NWOBHM四天王みたいな日本独自の大嘘解釈。所謂、レコード会社と結託して談合を重ねた戦略でアーティストを売ろうとした罪は大きい。最近はTVをオールとメディアと叩いているが、それならば、脈々と続くマッチポンプはどうなるのか?このマスメディアの金儲け主義には辟易しますね。

今作はまさにNWOBHMです。洗練された叙情派ハードサウンド、少なくともワイルドホーシズよりは、圧倒的にNWOBHMの風を吹かせています。いまだにCD化もされていないし、日本では絶望的な知名度のバンドですが、ガチンコNWOBHMファイターならば、是非ともチェックして欲しいバンドですね。ピアノをバックに切々と歌い上げるバラードから、哀愁の叙情派ハードナンバーに初期の匂いのする古典ロックまで多様性もバッチリ補完した英国ロックにグッと引き寄せられるでしょう。40点代ってことはないわなぁ。


MARSHALL LAW - Marshall Law ★★★ (2016-02-07 12:41:12)

国内盤はテイチクからリリースされた1st。僕が所持しているのは中古品で250円の値札付きです。1989年ですから英国国内におけるメタルシーンが縮小する中で最後の砦としてメジャーシーンに出てきた一枚の呼び声が高い一品。洗練されたメジャー感はあるものの、HM/HRならではのダイナミックな躍動感とドラマ性のある展開における完成度の高さは、この手の音楽の醍醐味を実直に伝えるもの、タイトなリズムと鋭利なリフワーク、そして流麗なソロとスピード感溢れる正統派サウンドのお探しの方なら聴いて損はしないでしょう。スカッとするような軽快なナンバーにもコクのあるブリティッシュ風味が漂い、絶妙なポップフィーリングとクールな雰囲気のマッチングも素晴らしい。親しみやすい歌メロとツインギターを軸としたパワー漲る様式美サウンドは1989年という時代には貴重な存在でした。デビューの遅さを悔やまれる一品としてマニアに語り継がれる英国屈指の正統派HM/HRサウンドは帯びタタキにも書いてある『ブリティシュヘヴィメタルの新たなる覇者!!』という文言も大げさではないクオリティを誇っております。


MARSHALL LAW - Marshall Law - Under the Hammer ★★★ (2024-02-26 22:28:13)

イントロから炸裂しますね
ドラマティックな展開に唸る構成
それでありながらも流麗に流れる
その聴かせ方の妙味に唸る
サビの持っていき方も大正解
興ざめするハイトーンじゃないのが素晴らしい
出せるのに出さなかったのセンスに◎
これぞメタルな質感のリズムも大好き
ヘヴィメタルかくあるべきな魅力が満載ですよ


MARSHALL LAW - Power Crazy ★★ (2016-02-07 12:58:08)

こちらも中古品で200円の値札が付いた一品。投げ売りセールで1stと同時購入、たいした価値も分からず手にしたのですが、まさか高額な商品に化けるとはお得な買い物でしたね。音質の悪さが曲の魅力を見事にスポイルしているな、その一言に尽きる一品。その覇気の無さが1stのアウトテイクと揶揄される要因なんでしょうが、マニア筋が高額な価値をつけたくなる魅力はあるかも知れません。絶妙なキャッチネスさと叙情性を孕んだ歌メロを歌い上げるシンガーの嫌みのない、高音域を駆使するもスクリームしないパフォーマンスはアッパレだし、ツインギターもドラマティックだ。英国流のポップフィーリングと供に打ち鳴らされる硬質なサウンドは快活さと供に充実したメロディがありバラエティに富んだ4曲として耳に響くでしょう。一見ありがちなスタイルと歌い手も、実力派故に無難に聴かせているが、硬質感の中にキャッチーを盛り込んでも軟弱に聴かせない様は十分個性的だったと思います。


MARTYR - Darkness at Time's Edge ★★★ (2020-07-08 11:18:03)

老舗オランダ産HM/HRバンドの2枚目。NWOBHM直系、メイデン印満載の前作から一転、より音楽性を絞り込みスケールアップすることに成功。破天荒なスピード感は薄まったが、アンサンブルの向上と際立ったベースのハリス色を抑え込みトータルバランスで勝負を賭けてきた。
王道スタイルではあるが、個性を磨き上げ鍛練した音楽性は揺ぎ無きメタルスピリット溢れるもの、その実直に彩られたヨーロピアンスタイルのサウンドは、無機質なソリッド感と憂い溢れる情緒が絶妙なバランス感覚を伴い絡み、音楽性に深みを与えている。
メタル特有のドラマ性、その広がりのある激奏激音にカタルシスを感じます。
既に1986年でも古臭い、古典スタイルを真っ向勝負で挑んでいるからです。ここまで、丁寧に作り込み細部に拘られたらメタルを愛するものとしてグッときますよね。
パッと聴けばスピードが足りない、地味だと感じるのだろうけど、2枚目にしてドーンと構えた牢名主感に、不敵やなぁと思いましたね。
2019年に我が国でライブを行い、記念すべきライブ盤もリリースしている、オランダの生ける伝説。愛すべき正統派スタイルに拘りを持つマニアなら、一度はトライして頂きたいバンドですよ。


MARTYR - Darkness at Time's Edge - Into the Abyss ★★★ (2020-07-08 11:20:04)

このアルバムのハイライト
憂いのあるメロディに絡むツインリード
濃密な世界観にはエピックメタルに通ずるドラマ性もある
いい意味での古典の踏襲に拘りを強く感じます


MARTYR - For the Universe ★★★ (2020-06-23 13:53:22)

オランダ産パワー/スピードHM/HR系バンドの1st。冒頭のSEから切り込んでくるのは名曲②、そこでテンションアップも、次はインストナンバーって展開は、少々肩透かし感が滲み出るのだが、曲そのものはシャープな切れ味を伴いスリリングに進んでいくのだが、やはり、どこか水を差されたなぁと感じてしまいます。

スピーディーなプレイからはNWOBHMの影響も大、そこにメイデン大好きと言わんばかりにアタッキーなベースも飛び出し、曲構成からもメイデン印を感じさせる。今となっては貴重なスタイルのバンドだけに、こういうピュアな感性に彩られた欧州型の情緒あふれるスピードメタルの旨味を、若い人にこそ味わってもらいたい。

暗く湿ったダークテイストの切れ味、そのマイナー調のメロディは、どこか切迫感があり、じんわりと肌に汗がにじんでくる。ヘヴィネスさや重々しいグルーブよりも、スピード感に比重を置いたのも正解だろう。そのおかげで何を聴かせたいのかが明確に伝わってきた。NWOBHM直系、メイデンスタイルのマイナーサウンドは、古き良き80年代テイスト満載です。


MARTYR - For the Universe - Speed of Samurai ★★★ (2020-06-23 13:58:36)

For the Universe直訳するなら宇宙の為に
そのイントロから続くのはスピードサムライ
良く意味が分からないのだが曲は無茶苦茶カッコいい
キレのあるスピード
場面展開も巧みに盛り込み
一筋縄ではいかないぞとサムライストーリーを盛り上げます
ジャケットに映る男が宇宙サムライならジェダイマスターってところか?


MARTYR - For the Universe - The Awakening ★★★ (2020-06-23 13:55:06)

ドラマティックな展開を盛り込んだアルバムの楔となる濃厚な一曲
メイデン+キングダイアモンドといった趣がオランダ的とも言えるのだろう


MASA SAITOH MASA 斉藤正壽 - 日章 ★★ (2009-07-15 19:01:00)

男臭さ全開、軍歌メタルと形容された凱旋マーチのVoマサ斉藤さんの1stソロアルバム。
相変わらず血管ブチ切れのストレートな熱唱スタイルは健在で聴き手を魅了するパフォーマンスは圧巻である。ブラスバンドを取り入れたアレンジに賛否もありでしょうが、このダサさ全開!不器用な男気に日本男児なら目頭も熱くなるでしょう。万人に受け入れられるスタイルではないが今でもたまに聴き萎えそうな根性に蹴りを入れるべく手に取ります。中でも凱旋マーチファンなら涙するパワー溢れる疾走ナンバー④は握りこぶしを振り上げずに入られない名曲ですよ


MASA SAITOH MASA 斉藤正壽 - 日章 - 少年 ★★ (2009-07-25 23:33:23)

青春賛歌
マサさんの男らしさの中にある優しさに胸キュンです
こういう昭和フォーク風のアレンジも似合います


MASA SAITOH MASA 斉藤正壽 - 日章 - 日本男児の心意気 ★★ (2009-07-25 23:41:11)

男気溢れるストレートなロックナンバー
それに絡ませるブラスバンドと笛の音
なんだこりゃ
このダサいアレンジに咽び泣きます
力強いストレートな歌唱に唸らされましたね
ある意味グラハム・ボネットです


MASA SAITOH MASA 斉藤正壽 - 日章 - 覇気 稲妻の如く ★★★ (2009-07-25 23:30:17)

男泣きパワフルな疾走ナンバー
マサさんのノリの良いナンバーに乗る
熱唱に胸躍ります
凱旋マーチファンならずとも握りこぶしを
振り上げられずにはいられないでしょう
アルバムを代表する名曲


MASQUERADE - In Disguise ★★ (2021-11-14 19:58:56)

突如2004年にリリースされたアルバム。詳しいバイオはサッパリなのだが、一枚のアルバムに2枚の作風がパッケージされたような構成になっており、どうしてこうなのかは分からないのだが、聞き手を混乱させるような作風になっている。前半は初期の頃の北欧メロディアス路線なのだが、8曲目を境にグルーブ強めのヘヴィなサウンドへと転換するのが不思議である。ある意味、彼らの全ての時代を受け止めたファンにとっては嬉しい作風だろうが、⑦までノリノリで楽しんでいた身としては、釈然としない気持ちになるし、後味が悪いのは事実だ。しかし、曲自体はけして酷いモノではないので心の準備次第と言うことだろう。日本人の多くは初期のスタイルを支持しているだけに微妙な判定とはなるでしょうね。


MASS - Fighter ★★★ (2016-08-26 16:04:13)

幻の1stとして1982年にあのトム・アロマの手によってプロデュースされた作品が2010年にようやく日の目を浴びた一品。今聴くと古臭いマテリアルだし、ここから4曲が1985年リリースの『New Birth』とかぶってたりするのですが、ミキシングやプレイの違いを堪能できるので希少価値のある作品ではあります。そして音楽性的にも土着的なアメリカンロックのノリと抒情的なメロディを押し込めたスタイルは既に確立しており、哀愁を帯びつつも大衆を惹きつける親しみやすいメロディとハードさを損なわないアレンジは、乾いた声だが憂いを帯びたメロディラインを歌い上げるハイトーンとの相性も抜群で、深みに欠ける音質ではありますが、フックのある曲との組み合わせは絶妙なバランス感覚を伴っています。出ずっぱりではないがギターオリエンテッドな作風のメロディックHM/HRが好きな人には一聴の価値があるでしょう。もっと耳触りのよいポップな作風のバンドは沢山いますが、これくらい攻撃的な方がメタルを愛する方にとっても馴染みやすいでしょう、ストライパー、ドッケン、シャイあたりが好きな方には共感できる要素も強いかと思いますね。


MASS - New Birth ★★★ (2016-08-25 15:03:18)

ボストン出身のクリスチャンメタルバンドが1985年にリリースしたアルバムなのですが、当時これがあまり話題に上らなかった事がにわかに信じられない程のクオリティを携えている一品。クリスチャンメタルバンドが持つ健康的なイメージを残しつつもハードでメタリックに迫ったサウンドを披露、ストライパーの扇情的なフレーズに攻撃性を増量した音楽性は総じてクオリティが高く、ロマンティシズム溢れるメロディックHM/HR路線にメロディ派なら悶絶必死となるでしょう。その魅力は④のようなメロディックメタルナンバーの次にポップな⑤を放り込んでも違和感を感じさせない洗練度とメロディセンスに代表されるように硬軟交えた懐の深さをアピールする事にも成功、その中核を担うのが歌心を忘れないハードなギターと、強固なアンサンブルが生みだすタイトなうねり、そして自身のカラーに染め上げる包容力のある力強いハイトーン、それらをまとめ上げ爽快なメロディとメタルなハードさとの対比を絶妙なバランス感覚で聴かせたセンスと力量に脱帽です。プロデューサーに同時期SHYとHEEPを手掛けたトニー・プラッタという人選も功を奏したようですね。


MASS - Sea of Black ★★★ (2016-08-25 14:32:30)

ボストン出身のクリスチャンメタルバンドが2010年にリリースしたアルバム。良く通る伸びやかなハイトーンとフックに富んだメロディを生かした楽曲はどれも分かりやすく、そのうえでハードさも損なわないアレンジを披露、アコギを生かした楽曲なども用意し時代性を加味した王道アメリカンロック路線のド真ん中を闊歩しています。かつてはシーンの中でありふれた音楽性だったジャンルも今でも貴重な存在、時代性を加味しつつも往年の旨みを損なわないセンスが見事に息づいており、安定感ある演奏と共に安心して身を任せる事が出来ますね。重厚なメロディックサウンドの根幹を支えるハードなギターリフとタイトなリズムプレイが生みだすアンサンブルの強固さ、透明感たっぷりのエモーショナルなハイトーンヴォイスが全てを優しく包み込み、サビメロで昇天させる技法はメロディ派のマニアにとってたまらない構成力を保持しており、まさにクリスチャンメタルバンドの旨持つ健康的な魅力とロックのもつダイナミズムが練り上げられた楽曲の上で呼応しあう様がなんとも頼もしい限りです。北欧産のような甘さはありませんがUS産ならではの叙情性とポップフィーリングを巧みに取り込んだ丁寧な仕事ぶりには目を細めますね。2000年以降の音楽性を取り込んだ力作です。


MASS - Voices in the Night ★★★ (2014-06-24 18:23:41)

US産のメロディアスHM/HRバンドがプロデューサーに、ストライパーのマイケル・スウィートを迎え1989年に、あのエニグマからリリースされた2nd。メロディを大切にした透明感溢れるサウンドはまさにストライパーと同路線、ベタベタしすぎない泣きは爽快だし、ハードなギターを軸に分厚いコーラスハーモニーを重ねたスタイルは時代を巧みに反映していますね。80年代らしい華やかさと活きの良さ、そこに嫌みにならない透明感と叙情味溢れるメロディの導入はマニアならずとも食指が動くのではないでしょうか、US産らしいキャッチーさとノリの良さも忘れていませんので品数は多いですよ。


MASTEDON - Lofcaudio ★★★ (2022-07-07 19:09:52)

オープニングナンバーを聴きながら、思わずカンサスでこれやりなさいよと言いたくなりましたね。メロディアスかつハードな極上のサウンドを展開、拘りのアレンジを盛り込み最後まで飽きる事無く聴き手の好奇心を刺激し続けます。
とにかく腕が鳴る演者のプレイ、それでありながらも味付けがクドくないので、リスナーオンリーの人が聴いても全然邪魔にならない。頭がいいですねぇ。JOURNEYやTOTOの美味しいところを放り込み、プログレハードとメインストリーム寄りのスタイルへ行ったり来たりを繰り返す、絶妙なさじ加減が最大の聴き所、苦手な人には居心地の悪さを感じるだろうが、メロディアスなロックを探し求めている方にとっては夢のようなハードサウンドへと仕上がっている。
時代は1990年、国内盤のリリースもなくクリスチャンロック系のレーベルというのもあり認知されなかったのが痛かった。一番の要因はKANSASをダメにしたジョン・エレファンテというのもあったのかもしれないが、質の高さは折り紙付きです。
今作に対する詳しいバイオはサッパリですので調子こいてコメントしませんが、今では簡単に試聴できる環境もありますので、メロディ派のマニアならばマストな一枚と言えるでしょう。
清々しいメロディとロックのダイナミズム、品行方正なスタイルはバカでは様にならない高尚なサウンドを奏でており、見も心も躍らせてくれます。真夏日を記録する昨今、こういう爽快感MAXのハードサウンドに身を委ね涼を求めたいです。
でも少々、キーボードがうっとしいと思うのワタクシは、地下室NWOBHMが大好きな貧乏耳だからです。


MASTERMIND - From Here to Eternity ★★★ (2018-11-12 13:08:57)

2ndを大手ポニーキャニオンからリリースした実績もある国産ネオクラパワーメタルバンドの4th。と言ってもリメイク2曲にSE的なインスト2曲の9曲入りの為、情報としては少々弱いのだが、出している音を聴けば納得の一枚。
この手のサウンドを歌うには少々クセの強い歌声なのだが歪みきったハイトーンは個性的であり、バンドの看板として機能している。良く動きベースの存在感、バンドサウンドの推進力となるパワフルなドラムと屋台骨を支えるリズム隊は強固な守りを見せボトムを支えている。クラシカルなフレーズもバンバン決めるメロディアスなツインリードは常にスリリング、そのアイデアはベタなものであろうと、切れ味の鋭さと畳み掛ける迫力のある展開は聴く者を圧倒するだろう。
ギターのフレージングなどにもキメるところとソロやバッキングなどに、両者の違いを設けたりと工夫を凝らし、通り一辺倒になりがちなスタイルのサウンドにオリジナルティを持ち込んでいる。また細部に拘ったアレンジはゲスト参加のキーボードプレイヤー達の貢献度も大きいと、マンネリ打破を目指しているようで好感が持てますね。
叙情派路線の正攻法で迫るパワーメタルサウンド、ネオクラ風味もふんだんに盛り込んだ今作は、小奇麗過ぎると感じるのだが、徹頭徹尾メタリックな作風に染まっている。
それにしても存在感のあるベースプレイヤーだなぁ。


MASTERMIND - Song for the New World ★★ (2008-08-20 19:36:00)

2004年にリマスターしリリースされた幻の1stアルバム
同アルバムに収録されている二曲のデモ音源も収録されています
高速ツインリードを軸にパワフルかつメロディアスな正統派のHM/HRサウンドを披露
クセのあるスクリーミングハイトーンヴォイスもこのアグレッシブなサウンドに負けておらず強力な個性を発揮している。マスタマ流様式美とも言えるパワー、メロディ、スピードの三拍子揃った楽曲も収録されファンならずとも安心して聴くことが出来るかと思います。1stとしては及第点を与えることが出来る好盤ですね


MASTERMIND - Song for the New World - Hold on ★★ (2008-08-18 19:58:59)

哀愁のパワーメタルナンバー


MASTERMIND - Song for the New World - Nothing Lasts Forever ★★ (2008-08-18 20:09:22)

パワフルさと哀愁のあるメロディが渾然一体となり
聴き手に迫って来るミドルナンバー
ギターはやっぱり凄い


MASTERMIND - Song for the New World - Run for Your Life ★★★ (2008-08-18 20:12:56)

荘厳的なKEYのイントロから疾走するお約束満載のスピードチェーン。マスターマインドの魅力溢れる今アルバムのハイライト
スリリングなプレイの応酬が素晴らしい
聴き応えたっぷり


MASTERMIND - Song for the New World - Say Your Prayer ★★★ (2008-08-17 18:56:37)

マスタマ節炸裂のメロディアスな疾走ナンバー
高速ツインリードの絡みも素晴らしいですね


MASTERMIND - Song for the New World - The Landscape ★★★ (2008-08-18 20:03:33)

猛烈な泣きを発散するパワーバラード
普遍な様式溢れる名曲です


MASTERMIND - Song for the New World - Wanderer ★★ (2008-08-17 19:02:12)

ヘヴィでメロウなミドルナンバー
哀愁たっぷりな佐藤の歌声も悪くない
苦しそうだけどね


MASTERMIND - The Way I Go ★★ (2008-08-17 15:09:00)

2001年にポニーキャニオンよりメジャーデビューを果たした
メロディックパワーメタルバンドマスターマインドの1stアルバムを紹介します
一糸乱れぬテクニカルな高速ツインリードを軸にメロディアスかつパワフルなプレイを聴かせ若干日本人臭さを感じさせるが高水準の良質なHM/HRサウンドを披露、クセのあるダミ声ハイトーンヴォイスもバンドの顔となりパワフルな楽曲に埋もれる事無く存在感をアピール、日本人だから歌が弱いと言う問題もクリアしている。唱法的には二井原実先輩を思い出しますねメタルファンなら問題無しでしょう。パワフルなリズムプレイも安定感抜群だしバンドの推進力となり安心して聴くことが出来るし、スリリングな高速プレイを難なく弾きこなすツインギターは素晴らしい国内最強のコンビではないでしょうか?2000年にはいり正統性の強いHM/HRを聴けただけでも個人的には満足でした。スピード、メロディ、パワーにキャッチャーさを兼ね備えた彼らのサウンドに是非とも触れて欲しいですね


MASTERMIND - The Way I Go - Back Against the Wall ★★★ (2008-08-17 15:32:52)

メロディアスな高速ナンバー
アルバムのラストを締めくくるのに相応しい名曲です
スリリングなツインリードが奏でる美旋律が聴き所
麦踏ツーバスのカッコイイです


MASTERMIND - The Way I Go - Don't Look Away ★★ (2008-08-17 15:24:34)

パワーと泣き具合が絶妙なミドルナンバー
わりと歌モノ的なアレンジも良いです


MASTERMIND - The Way I Go - Dusty Road ★★★ (2008-08-17 15:12:55)

ヘヴィな三連のシャッフル調のミドルナンバー
哀愁のあるメロディが耳を惹きますね


MASTERMIND - The Way I Go - Fight to Survive ★★ (2008-08-17 15:21:32)

イントロの高速プレイからして凄い
剛球一直線パワーメタルナンバー
凄まじいソロは圧巻


MASTERMIND - The Way I Go - Fire in Your Heart ★★ (2008-08-17 15:17:29)

ポップでキャッチャーなメロディが耳を惹くマスタマ流哀愁のハードポップナンバー
彼らの懐の深さを知らしめる一曲です


MASTERMIND - The Way I Go - Never Say Never ★★★ (2008-08-17 15:30:12)

幻のインディーズ盤収録のリメイク作
ポップでキャッチャーなメロディとパワフルさを兼ね備えた名曲です


MASTERMIND - The Way I Go - No Way out ★★ (2008-08-17 15:14:58)

様式を感じさせるマスタマ節炸裂の疾走ナンバー


MASTERMIND - The Way I Go - Reach out for You ★★★ (2008-08-17 15:27:37)

ネオ演歌だね
メロウな節回しも泣かせてくれます
アコギも良いですね
ドラマティックなパワーバラード


MASTERMIND - The Way I Go - Tell Me Way ★★ (2008-08-17 15:39:50)

哀愁漂うミドルナンバー
パワフルな泣きの歌唱が耳を惹きます
ツインギターのキメも美しい


MASTERMIND - The Way I Go - The Way I Go ★★★ (2008-08-17 15:36:04)

ガッツ溢れるマスタマ流パワーメタルナンバー
流麗なツインギターの絡みが肝
ド派手なリズム隊も凄いなぁ


MASTERMIND - To the World Beyond ★★ (2008-08-20 05:04:00)

メジャー第二弾にて通産三枚目のアルバム
前作以上に硬質でメタリックな楽曲が並ぶパワーメタルサウンドを展開
重戦車の如き突進力のあるリズムプレイに高速ツインギターの奏でる美旋律
クセはあるものの力で押し切るだけではない押し引きを得たVOの歌いまわしも良い出来だし日本が誇る正統派HM/HRの雄としては申し分ない内容かと思います
ややカチッとまとまりすぎる感じはするが、スピード、メロディ、パワーと三拍子揃った王道を行くスタイルを貫いている姿には好感がもてる
ギターソロの入り方等もお約束感は否めないが個人的には問題無しです
あら捜しなどせず聴いてもらいたいですね


MASTERMIND - To the World Beyond - Eye of the Riot ★★★ (2013-02-10 15:20:04)

王道を行く展開が美しいですね
角が取れ個性は減退したが洗練されたメロディックな
パワーメタルサウンドに引き寄せられます
阿吽の呼吸が紡ぎだすツインギターの調べはLIVEでも完璧でしたね


MASTERMIND - To the World Beyond - Freedom Fighter ★★ (2013-02-10 15:28:17)

力強い三連から泣きを誘発する扇情的なフレーズが切れ込んできます
○○風は否めませんが各パートの見せ場も盛り込んだクラシカルなインストナンバー


MASTERMIND - To the World Beyond - Under Fire (i Want to Cry for You) ★★ (2013-02-10 15:25:23)

今やメタルから撤退したポニーキャニオンの力により
ゲスト参加したイェンス・アンダーソンのキーボードもフューチャーした
ネオクラ様式美ナンバー
コテコテ感が評価の分かれ目でしょう