シンガーに同郷のCROSSFIREのPETER DE WINTと専任KEYを迎え入れ6人編成の大所帯になり1987年にリリースされた3rd.直線的なスピード感と攻撃性はまさにパワーメタルバンドの真骨頂、けして突っ走るだけではない計算された爆発力と構成は見事です。切れ味鋭いリフワークと高揚感のあるメロディを奏でるギタープレイは充分に聴き手を興奮させるでしょうね。音質も良くないしマイナー臭さは否めないでしょうがベルギー産だからといわれるほどの癖もなく、ある意味ワールドワイドなサウンドです。ジューダスプリーストの示した世界観を踏襲しアクセプトのような攻撃性を加味した純度100%の正統派パワーメタルサウンドを披露しています。個人的にはシンガーの資質とマッチしているし、Keyが加わることによりアンサンブルにも厚みが出て何よりも音楽性の幅が広がった今作はmausoleumレーベルの名盤かと思います。
おいおいおい、キー・マルセロとトミー・ハートの二人でKEE OF HEARTSやっていたじゃん。ややここしい二人が中心となるメロディアスロックバンドのデビュー作。なんか混同しますよね。そういう外見的な問題を感じましたが、サウンドの方も同系統なれど、こちらはキー・マルセロがイニシアチブを握り、懐かしのロン・ネヴィソンをミキシングに迎え、80年代テイストを全開で披露。 ヴァン・ヘイレンみたいな楽曲まで放り込み、とにかくMTV全盛期を思わせる煌びやかな路線を展開、嫌みの無い大衆性と健全はハードサウンドの持つパワーは光り輝いており、硬軟交えた楽曲に潤いと彩りを与えています。 やや、声に艶がなくなったなぁと思わせるトミー・ハートだが、この手のサウンドに対する適正は既に実証済み、今更、注文をつけられるようなアーティストでもありませんよね。 総じて懐かしいです、キーのギターワークは余裕のあるプレイでも存分にテクニックを盛り込み魅了、ドン・エイリーのプレイも前目に出して軽やかなハードポップサウンドに華を添えています。 ある意味、予定調和のスタイルだし、KEE OF HEARTSの第二弾じゃないのかね?という気持ちも拭えないのだが、両者に対する期待通りの作風は多くの支持を集めるでしょう。第二弾があるのならば、もう少し個性というか欲を見せて欲しいですね。
超絶貴重な伊藤千豊時代のデモ音源。 New Renaissance Records監修1987年リリースの『Speed Metal Hell vol. III』に収録された時はブッたまげました。既に橋本で動いているのに、1985年に世に出たデモが、1987年に海外を経由して世に出た事実に興奮する。橋本の方が唄い切れているが荒々しい演奏がグイグイと牽引。海外のバンドと比べても遜色のない魅力を発散していた。