1. Chumbi - U S Metal 2. Exxe - Look into the Light 3. Gilles Melbin Assault - No Time 4. Whizkey Stik - Outta Line 5. Issak Newton - Damascus 6. The Rods - Gettin Higher 7. Greg Strong - The Snake 8. Reddi Killowatt - Liquid Lady 9. Lyle Workman - Code 3 10. Toyz - Rockin Disease
上記アーティストが参加したシュラプネルレコードの記念すべき第一弾の作品はギタリストに特化したコンピ作。 THE RODS以外は無名のバンドorアーティストの参加の為、詳しいバイオはさっぱりだが、パッとしないヘナチョコサウンドもスピーディーかつスリリングなソロが登場すれが俄然色めき立ち、なんとなく聴かせてくれるのが、シュラプネルの旨味だろう。今作も音質は良くないし、楽曲も微妙だったりするのだが、20代前半にして、自らレーベルを立ち上げたマイク・ヴァーニーの熱意を感じさせるプレイが詰まっています。良い悪いではない、メタルに対する愛、その熱き思いに聴き手は同調して、鼓舞されるのでしょうね。 この作品を皮切りに、第二弾リリースへ漕ぎつけたマイクの本気度と気概に胸打たれる一ファンとしては、忘れられない一品です。内容よりもシーンに新しいバンドと価値観を提示したシュラプネルの功績は大きいですよ。
DISC.A ①Wild Dogs - The Tonight Show ②Cinema - Rockin' the U.S. ③Exciter - World War III ④Culprit - Players ⑤LeMans - Waiting
DISC.B ①The Rods - Wings of Fire ②Mike Batio - The Haunted House ③Vixen - Angels From the Dust ④Virgin Steele - Children of the Storm ⑤Failsafe - Just Passin' Thru
オリジナルは1992年にTwelfth of NeverというタイトルでリリースされたEP。それをCult Metal Classics Recordsが2019 年にタイトルを改めて再発してくれました。 ギターが元Maltezeのサミー・フジキ。そしてベースはマックス・コバヤシという日本人なのか日系人が2名参加、その影響もあるのか、メロディと展開を大切にしたワビサビのある正統派HM/HRサウンドを披露。歌メロもしっかりとフックもあり、大陸的でおおらかなミドルナンバーにも光沢のある艶めかしいUS産コンクリートスタイルを練り込みつつ、自分達のサウンドと言うものを確立しようとしている。 単純に走るわけでもないし、キャッチーさで魅了するわけでもない本格的な作り込みは、メタル特有のドラマ性を高め楽曲の中に明確は起承転結を設けている。ヘヴィなサウンドに設けた様式美的な展開、個性は薄めかも知れないが、自分達のスタイルを確立している。 収録曲は全5曲、なかなか全容はつかめないが、バラエティ豊かな曲調を用意しているので好感が持てますね。もっと聴きたいと思わせたのもプラスです。
80年代から90年代の頭までシーンを駆け抜けた女性4人による国産スラッシュメタルバンドが、2015年に復活を果たし2017年にリリースした3曲入りのEP。手作り感満載のCD-Rなんですが、子育ても落ち着いて、昔の夢をと復活を果たしたのかなぁなんて思ったりしているのですが、攻めたドキュメンタリーを放送するフジTV系列に彼女達を是非とも密着してもらいたいです。興味あるよ、どういう経緯で復活したのかをね。 デモ時代の音源のセルフリメイクや未発表の音源を掘り起こたりと、当時の勢いをそのままにというか、あまり演奏も上手くなっていないような…でも分離の悪い低音も団子状態でブンブンと唸りを上げながら突進してくる様は迫力もあるし、ドスを聴かせた歌も悪くない。懐かしいノスタルジーを擽る音ではあるが、これは思いで作りの一枚ではない本気度も感じられ好感が持てます。 2018年の4月にはフルアルバムをリリース予定の彼女達、次は時間を掛けてちゃんとした環境で録音してもらいたいですね。こういう音を出すバンドは貴重な存在なのですから。2ndデモからリメイクされたVoid of Heatの掛け声コーラスも懐かしいッス
ギタリストが交代後の1983年にリリースされた2nd。前作同様ハモンドが鳴り響いていますが全編に渡り出しゃばるのではなく、ここぞと言う時に前に出て効果的なプレイを披露、哀愁の疾走ナンバー⑦の「Outside Of Society」ラストを飾る⑧の「Russian Roulette」等で聴けるフレージングの美しさとパッショネイト弾けるプレイには胸打たれるでしょう、特にハードなギターが絡んできてからの色気とメタル然とした攻撃性の相乗効果はこのバンド最大の聴きどころ、音質も含め荒削りな面もありますがNWOBHM由来の熱情と哀愁が程良く溶け合う良質なメロディと攻撃性溢れるメタルサウンドを2ndにて確立、オープン二ングを飾るハードな①「Get Up, Shake up」哀愁のバラード③「Don't Be Looking Back」激しいアーミングから走り出すLIVEでも重要なレパートリーともなっている④「A Race with the Devil」など名曲も揃い パープル色も程々にメタル然としたアレンジはマニアのみならず多くのメタルファンに訴求する効果的なサウンドを響かせているでしょうね。個人的には⑧だけでも聴いて欲しいですね。イタリアンメタル史に燦然と輝く名曲ですよ。
荘厳なイントロに導かれ目の覚めるようなシャープさが疾走する①の「Run Too Fast」で幕が開ける4th 。続いての②「Still Got Time 」では今までにない唄を聴かせるポップな曲を披露、いよいよ狭いイタリアを飛び出しメジャーシーンを意識したのかと伺わせるような歌曲を放り込み幅広い音楽性を披露しようと準備しているのが窺い知れますね。⑥ではパープルのカヴァーを披露、インストナンバーの⑦「Ridge Farm」とイタリアのパープルと呼ばれるのに相応しいアレンジと腕前を見せつけ、よりソリッドでシャープな現代的アプローチがカッコイイ。惜しむらくは全般的にハモンドのボリュームが下げられ高らかに裏で鳴りまくるあの音が大好きな身としては少々物足りないのだが、それでも随所に効果的なプレイとフレーズも持ち込にバンドの生命線たる魅力は失われていないので嗜好の問題でしょう。リズム隊のアンサンブルも今まで以上に屈強なスクラムを組みキーボードとメタリックなギターとの絡み、それは本当に興味の尽きないセンスと緊張感溢れる熱の籠った名演の数々なり、聴き手の好奇心を掻き立てるでしょうね。個人的には前作よりも地味な印象を受けるし、全般的に様式美色を捨てシャープなキレと無駄を削ぎを落としたアレンジに比重を置き、その分アクは薄まりポップでストレートな面も増えましたが、ギターのタイプは違えど後期レインボー的な要素もチラホラ感じられ、やっぱりイタリアのパープルと呼ばれるのに相応しい一枚だなぁと痛感させられますね。メタル一筋○○年、彼らを知ったのは3~4年前、ヘヴィメタルの奥深さに身震いします。本当に興味は尽きないな。
前作から4年後の1999年にリリースした2nd。ウド・ダークシュナイダーの実弟ピーター・ダークシュナイダーがフロントマンを飾るバンドとして知られる彼らですが、今作ではついにプロデューサーに、ステファン・カウフマンまで登場と、モロそのまんまやんな音楽性は益々磨きが掛り、予算も掛けれたのか、ステファンのおかげで音質も向上、タイトにソリッドにシェイプされたサウンドは必要不可欠な要素、彼らが目指すACCEPT、U.D.O.スタイルを忠実に再現、メタル魂に着火するような構築美のあるアグレッシブなHM/HRナンバーで聴き手を鼓舞し続けるでしょう。 おそらくOUTRAGEのアルバムを手掛けたステファン・カウフマン繋がりだとは思いますが、個人的には4曲目に国産スラッシャーOUTRAGEのBlind to Realityに収録されている『Call of the Hunter』をカヴァーしてくれたのも好印象でしたね。 これを聴くならワシャ本家を聴くわいと言われたら、一ミリも反論など出来ませんが、『こんなん出ました~』と泉アツノ風に言いたくなる一品としてマニアの方の教えたくなりますね。