うにぶさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 2201-2295

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うにぶさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 2201-2295

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CHILDREN OF BODOM - Hatebreeder ★★ (2003-03-06 01:50:00)

メタルファンのツボにはまりまくる高品質クラシカル・スピード・メタルにちょっと歪ませたわめき声が乗っているという印象です。
あんまりデスだのブラックを意識する必要はないと思います。アーク・エネミー、イン・フレイムスと並んで、デス声入門には最適じゃないでしょうか。スピード・メタルが好きな人で、デス系に手を伸ばしてみたい人はまずチルボドから!
疾走感にあふれてて、スカッとしますよ。
それにしても音楽性がここまでメロスピしてると、普通声で聴いてみたくもなります。だってそれ系のバンドに、これだけの曲がつくれるのがどれくらいいますか?
間違いなくこのバンドの楽曲はトップレベル。マイケル・キスクあたりに歌わせてみたらきっと凄いことになるんじゃ…。でもこの声だから良いのかな。


AC/DC - Back in Black - Back in Black ★★★ (2003-03-06 01:00:44)

とにかくリフのパワー!
隙間から噴出するエネルギーが最高です。
単純明快な曲だけに、かえって凄みを感じます。


CATHEDRAL - The Ethereal Mirror ★★ (2003-03-06 00:40:00)

カテドラルで初めて買ったのがこのアルバムでした。
ジャケットのアートワークに興味をひかれ、どれを聴いてみようかと思った時に、ジャケ絵を描いているデイヴ・パチェット氏のインタヴューを読んで、これを買おうと決めたのでした。
たしか「MIDNIGHT MOUNTAIN」を褒めてたんだったかな。しかし最初聴いた時から今まで、どこが名曲なのかさっぱり解りませんね~。
まあ彼らの場合、曲単位よりもアルバム全体の妖しい音楽世界を楽しむって感じなので、名曲とかはあんまり関係ないんですが。
でもこのアルバムはけっこう印象的な曲が多くて、とっつきやすいと思います。


CENTINEX - Hellbrigade ★★ (2003-03-05 01:13:00)

スウェーデンのデスメタル・バンドの5thフルです。
帯叩きにデスラッシュなんて言葉が出てきますが、小気味よく突進してくれる曲が多いので、とっつきやすいと思います。
お国柄か、メロデスというわけではないですが、かなりメロディアスに聴こえます。少しブラックっぽい、寒々しいメロディがジャケ絵の暗~い雰囲気とぴったり。
ドラムがちょっとスネア(だっけ?)の音が軽くて、ブラストビートの時とかスココココココココココっていう感じなのが、ちと迫力不足で気になります。しかしけっこうクレイジーなギター・ソロなんかもあり、全体的にはクオリティの高い、疾走感たっぷりのデスメタルです。


CATHEDRAL - Supernatural Birth Machine ★★ (2003-03-05 00:09:00)

カテドラルにドゥームのみを求めた場合、このアルバムは全然ダメということになります。
なんたっていきなり疾走曲とすらいいたくなるようなアップテンポの曲で幕開けですからねぇ。全体的に健全な(笑)速さの曲が多くなっています。
そのため、真性ドゥームはきついと思ってる人や、やっぱり速い曲が好きという人にはとっつきやすいと思います。一番キャッチーなアルバムかも。
これ、70年代の薫りが濃厚なブリティッシュ・ハード・ロックと思っても聴けるんじゃないでしょうか。もちろん思いっきり妖しくヘヴィですが。
分厚く粗い感触の音と、ぶっといグルーヴが病みつきになりそう。
リー・ドリアンの歌は上手くないというか、はっきり言えば変なので、そこらへんは好き嫌いが分かれることでしょう。でもこの独特の味がたまらないんですよね~。
しかし彼らにSFな歌詞はあんまり似合わないな~。やっぱり中世的暗黒世界の住人でしょう。
このアルバム、中古で買ったら初回限定特別仕様で(?)アートワークが表の分だけで切れてました(泣)。買い直そうかな~。このバンドはアートワークこみで楽しまなきゃ、魅力半減だもんなー。
あ、このアルバムは日本盤を買うことをお薦めします。ボーナス・トラックのファンキーなインスト曲「TUCKERS RUCK」が、彼らの音楽性からは外れてて面白いので。


CAUGHT IN THE ACT - Heat of Emotion ★★ (2003-03-04 23:36:00)

同名のポップス・グループがいたために、今はGUILD OF AGESと改名しているメロディアス・ハードロック・バンドの2ndアルバムです。
ゼロ・コーポレーションから出ていたので、現在は廃盤でしょうか?
でも発売当時B!誌でかなりの高得点だったこともあり、けっこう売れて中古に多く出回ってますから入手はしやすいと思います。GUILD OF AGESと一まとめにしてベスト盤みたいなのも出てたような気もしますが…。
かなり哀愁度の高い楽曲が多く、哀メロ好きの人は買って損はないと思います。作曲、アレンジ能力は一流バンドにも決して劣っていません。80年代なら世界的に売れる可能性も…。
ただ楽曲は文句なしに良いんですが、個人的にヴォーカルにもう少しパワーが欲しかったです。愁いを帯びた良い声なんですが、もうちょっと伸びやかに歌えてるとずっと印象が違うはず。それで10点マイナスくらいかな。


CAMEL - Moonmadness ★★ (2003-03-04 00:48:00)

名作『THE SNOW GOOSE(白雁)』に続く4thアルバムです。幻想的なアートワークだけでもうプログレファンは買いでしょう(笑)。このアルバムも非常に人気の高い作品です。
このアルバムは歌入りの曲がとにかく素晴らしくて、「永遠のしらべ」「水の精」「ゆるやかな飛行」といった曲の幻想的なまでの美しさは涙もの。湿った歌声も良いですが、アンドリュー・ラティマーのギターとフルートが泣きまくってます。
比較的ハードな「月夜の幻想曲」(原題「ANOTHER NIGHT」だし、ちょっと邦題はイメージ違うなぁ…)も仄かに哀愁が感じられて、雰囲気は損なっていません。
インスト3曲もそれぞれ違ったタイプで、悪くないです。「アリスティラスへの誘い」だけはなんかRPGゲームみたいで違和感ありましたが。


CAMEL - The Snow Goose ★★ (2003-03-04 00:12:00)

よく「映像のないサウンドトラック」みたいな言い方をされる(サウンドトラックには映像ついてないでしょって突っ込みはなしで)3rdアルバムです。
ポール・ギャリコの小説『白雁』(まだ読んでない…)を元につくられたトータル・コンセプト・アルバムです。
一部歌声は入るけど歌詞はなしで、全曲インストゥルメンタルと言えます。曲間はつながっていて、組曲風なので、全部で1曲と考えてもいいと思います。全16曲で長さは40分ちょっと。
そう言うと長くて難解で退屈な作品のように思われるかもしれませんが、楽曲が素晴らしく、最後まで飽きずに聴けます。
特に「醜い画家ラヤダー」のフルートやキーボードで奏でられる主題は印象的。「友情」の微笑ましい感じと、何となくいじらしいような雰囲気も想像力を刺激されます。「プレパレーション」でいきなり雰囲気が変わるのには少しハッとされられたりも。「ひとりぼっちのフリーザ」の演奏の、今にも消え入りそうな儚さも、続く「迷子の王女さま」のいよいよクライマックスという感動的な盛り上がりも素晴らしい。
曲のタイトルからの連想もあるんですが、どことなく臆病さや戸惑い、哀しさと、それを優しく柔らかく包み込むような、温かく繊細な空気が演奏から感じられて、聴いててほんわかします。ほんと映画を観たり物語を読んだ後のように。癒し系アルバム?(笑)
こりゃやっぱり小説も読むべきかな。イメージ壊したくないから読まずにいたけど…。
白熱の演奏バトルがメインとかいうのではない(「ダンケルク」の後半はけっこう白熱)のでHR/HMファンには退屈かもしれませんが、楽曲のストーリー性を大事にした表現力豊かな演奏は、歌よりも雄弁に物語っています。
キャメルファンにも人気で、名盤と名高い作品ですので、激しくロックしてなくて歌もなくても聴けるという人は是非。


CATHEDRAL - Forest of Equilibrium - Picture of Beauty & Innocence (intro) / Commiserating the Celebration ★★ (2003-03-03 01:25:06)

アコギとフルートの素朴な音色が美しいイントロから、何が始まるのかドキドキわくわく待っていると、ゆっくりとディストーションの効いたギターの音が……そしてうなり声のようなディープな濁声が加わり、ヘヴィなリフが始まります。
いや~、素晴らしい♪
しかもこの曲、11分も続くんですよね~。これが1stアルバムの1曲目。リー・ドリアンはおちゃめさんです。


CATHEDRAL - Forest of Equilibrium ★★ (2003-03-03 01:03:00)

世界最速から世界最遅へ…リー・ドリアンって最高ですね、まったく。その極端さだけでも素晴らしい。ましてや最初にそれをやって、なおかつクオリティも高いときてるから脱帽です。(でも一般には初期ナパーム・デスもカテドラルもクズ?)
さてこのアルバム、ひたすらおそ~く、おも~く、陰鬱で不気味という素晴らしい内容です。
ドゥーム・メタルのアルバムに何を求めるってそんな…遅い、重い、暗い。これしかありません。
故に私はこの1st『この森の静寂の中で』(いいタイトルだ!)と6th『ENDTYME』が彼らの作品の中でワンツーフィニッシュな名盤だと思っています。
他の作品も嫌いじゃないんですが、やっぱり基本はこれです。
一応フォローしておくと、この作品は別にスローなヘヴィ・リフが延々入ってるだけじゃなく、ブリティッシュ・ハード・ロックの薫りが色濃いし、プログレ/フォーク/トラッド系の要素も多少あり、多様で味わい深い内容になってますので、単調なだけじゃ嫌っていう人も安心して(?)手を出してください。
慣れると気持ち良いですよ。
もちろんドゥーム・メタル/スラッジ・コアが好きな人には必聴盤でしょう。


CAPTAIN BEYOND - Captain Beyond ★★ (2003-03-03 00:24:00)

'72年の英米混合ハード・ロック・バンドの1枚目。正直このメンバーでスーパーグループと言われても、当時のロック・シーンに疎い身にはピンとこないのですが…。まだ生まれてなかったし(^^;
元DPのロッド・エヴァンスくらいしかわかりません。ボビー・コールドウェルって、同じ名前の有名なアーティストいますよね。
これはたしかマイケル・アモットが影響を受けたアルバムとしてあげていたので興味を持ちました。
で、聴いてみると……うわ、かっこいいい!
(1)「DANCING MADLY BACKWARDS(ON A SEA OF AIR)」(「過去への乱舞(大気の海で)」って邦題も素敵)から、変拍子バリバリの緊張感あふれる曲で、ロッド・エヴァンスの英国声がまた染みます。
メドレー形式で何曲かが同じコンセプトでまとまった構成もプログレしてて嬉しくなりますね。
テクニカルでヘヴィで複雑でちょっとサイケっぽくもありスペーシーで、うん、味わい深い。
メンバー全員しっかり目立ってますね~。特にドラムのボビー・コールドウェルは凄い。音を聴くとたしかにスーパー・グループです。


BUDGIE - Never Turn Your Back on a Friend - Breadfan ★★ (2003-03-02 02:15:46)

メタリカのカヴァーがあんまりかっこよかったので、ベスト盤買って聴いてみました。
オリジナルもテンション高くていいですね~。こんなスピーディーで激しい曲が'73年発表とは。この疾走感抜群のリフ、吐き捨てヴォーカル。既にヘヴィ・メタルじゃないですか。凄い!


BON JOVI - New Jersey ★★ (2003-03-02 01:07:00)

これまた良質のハード・ロックがたっぷり詰まったアルバムです。爽やかで華やかなだけでなく、土臭さもけっこう目立ってきて、いかにもアメリカらしいバンドですね。
ただ1曲1曲はいいんだけど、けっこうイントロで待たせられる曲が多いのが少しかったるい印象も。勢いが途切れるので、もう少し流れがいいと嬉しかったです。おまけみたいな曲も入ってますし…。
でもキャッチーな(3)「BORN TO BE MY BABY」や情熱的なバラード(10)「I'LL BE THERE FOR YOU」を始め、名曲や有名曲たっぷりなので、このアルバムも必聴盤でしょう。


BEN FOLDS FIVE - The Unauthorized Biography of Reinhold Messner ★★ (2003-03-02 00:09:00)

邦題は『ラインホルト・メスナーの肖像』
ベン・フォールズ・ファイヴの3rdアルバムです。これで解散しちゃった?
弾けた感じがほとんど消えて、メランコリックでオーケストレイションが目立った内容になっています。
シンフォニック・ロックやゴシック系が好きな人も気に入るかも。エルトン・ジョンとか好きな人もいけるかな?
かなり暗いし、シニカルでもあるので、聴く人は選びそうです。
でも物悲しく美しいこのメロディはなかなかそそります。


BEN FOLDS FIVE - Whatever and Ever Amen ★★ (2003-03-01 23:31:00)

今どき珍しいピアノ・トリオ編成のロック・バンドの2ndアルバムです。
何と言っても(1)「ONE ANGRY DWARF AND 200 SOLEMN FACES」の鮮烈な躍動感!
かっこいい!!と素直に踊り出したくなります。
さらに(2)「FAIR」のユーモラスなハーモニーの爽やかさ、軽やかなピアノの気持ちよさ。
かと思えば(3)「BRIC」はあまりに切ないバラード。(7)「SMOKE」もため息が出るほど美しく胸に突き刺さるバラードで、いいなぁ…。
でもアルバム全体を歌詞見ながら聴くと、最後に残るのは惨めな喪失感や倦怠感だったりして……。
数曲は大好きなんですけどね~。
クラムボンとか好きな人は気に入るんじゃないでしょうか。ちょっとジャズ風だし。


AC/DC - Blow Up Your Video ★★ (2003-03-01 23:28:00)

(1)「HEATSEEKER」と(2)「THAT'S THE WAY I WNNA ROCK N ROLL」でもうノックアウト。うーん、AC/DCだ。アルバム全部ではちょっと緩い曲も入ってますが、相変わらずの熱いロックを楽しめます。


BON JOVI - Slippery When Wet ★★ (2003-02-28 01:52:00)

反則だってくらいの超名曲が入ってますから、文句なしに買いです。
しかしあまりにも名盤すぎて、かえってそんなに聴かないかも。曲が強烈に印象に残ってるから、何回も聴かなくてもいいやと思ってしまいます。
購入前から散々聴き覚えのある曲ばかり入ってるせいもありますが。
なんにしても、名作中の名作。


BRUTAL TRUTH - Kill Trend Suicide ★★ (2003-02-28 00:50:00)

2ndと3rdの間に出たミニ・アルバム(正式にはEP?)です。ミニと言っても10曲入り。日本盤ボーナス入れれば15曲。聴き応えはアルバムに劣りません。
3rdの混沌具合へと近づいていて、カオティック・ハードコアみたいな感触も。THE DILLINGER ESCAPE PLANなんかが好きな人も気に入るんじゃないでしょうか。
相変わらずの凄まじさです。息が詰まりそうな密度。決して場繋ぎ的作品に留まりません。アルバム同様、エクストリーム・ミュージック好きは聴いておくべきかと。


BRUTAL TRUTH - Extreme Conditions Demand Extreme Responses ★★ (2003-02-28 00:36:00)

邦題『激昂たれ!』
ジャケからして悲惨で欺瞞に満ちた現実に対する怒りに満ちみちています。
メンバーが「MORBID ANGELのような、速いデスメタルをやりたかった」みたいなことをインタビューで語ってたような記憶がありますが、まさしくこの整合感はデスメタル的な印象。だけどやっぱりこのがむしゃらな突進具合はグラインドコア。
とっつきやすさは一番かも。
ドラムが尋常じゃなく速いです。ブラストビート、2ビートのこの速さ、ブルータル・デスメタルの凄腕ドラマーが次々注目を集めている現在でもなおトップレベル?
10年以上前の作品なんですよね。
ところでこのドラムのスコット・ルイス、脱退後KKK(人種差別団体の過激派)に入ったという噂が……それを否定する記事も見た気がしますが、本当だったら印税入るのが嫌なので、中古を待って購入しちゃいました。嘘だったらごめんなさい。
他のメンバーはもちろん人種差別も否定しているようですが。
歌詞は超シリアスなこのバンド、デスメタルやブラックメタルの醜い歌詞が嫌という人もいけるんじゃないでしょうか。まあ、シリアスなのと賛同できるかは別問題で、個人的には極端すぎてついていけなかったりしますが。


BRUTAL TRUTH - Need to Control ★★ (2003-02-28 00:00:00)

1stがけっこう整合感のあるデス/グラインド(あれ、そんなにCARCASSに似てますか?)だったのに対し、ドラムがリッチ・ホークに変わったせいもあってか、かなりひねくれてきました。全員がいけない成分を摂取するようになったのも大きいようです…(向こうじゃ合法?)
1曲目「COLLAPSE」がいきなりドゥーム/スラッジな遅重曲。ゆっくり、じっくり腹に響きます。極端を求め続ける姿勢がよく表れていていますね。まあ、ブラック・サバスをカヴァーしたり、リー・ドリアンと付き合いのある彼らのこと、もちろん己の内側から滲み出た音楽性でしょう。
後は当然爆走グラインドコア/ハードコアが続くわけですが、前作をそのまま踏襲するなどということはせず、次々新しい要素が顔を出します。次作ほどに混沌と入り混じっているわけではなく、1曲ごとのアイディアがちゃんと目立っているので、ある意味分かりやすいです。
それにしてもケヴィン・シャープのヴォーカルは凄すぎ……地を這う重低ヴォイスからやぶれかぶれなわめき声、異様なテンション、喉の裂けそうな悲痛なまでの叫び……更には普通にも歌える。どういう喉だ?
そして何より声にこめられた感情の迸り。胸を打ちます。ま、共感するかどうかは別として。


BUCKETHEAD - Giant Robot ★★ (2003-02-27 00:54:00)

チキン・バスケット用のバケツを頭にかぶり、白いフェイスマスクをつけた長髪パーマの変な奴……無敵のバケットスーツに身を包み、ギターを武器に【悪の旋律】と戦い、最大で80メートルまで巨大化する……
今やガンズ・アンド・ローゼスのギタリストとして有名な、バケットヘッドのソロ作品です。'94年発表の、たぶん2ndだと思います。
馬鹿馬鹿しいキャラクター設定が微笑ましいですね。
スティーヴ・ヴァイやマティアス・エクルンドあたりと並ぶ凄腕変態ギタリストな彼、ガンズに入ると知った時はびっくりしました。アクセルにはこの人を活かしきれるんでしょうか…いや、こいつに好きなようにやらせたら、バンド名変えなきゃやっていけないだろうなぁ。
元々がPRAXISってプロジェクトでビル・ラズウェルやジョン・ゾーン等の前衛音楽のビック・ネームたちと一緒に演ってような人で、このアルバムもビル・ラズウェルのプロデュース。
そう聞いただけで内容も想像できようというもの。PRAXISよりは少しとっつきやすいかな。とりとめもなく色々な音楽要素をぶち込んで、まとまりのないごった煮状態のアルバムです。もちろんHR/HMの要素はあります。
楽器演奏する人には色々興味深いでしょうが、私は楽器やらないので、興味はいかに変態的かという点に絞られます。
で、聴いてみた感想は、キャラクター設定の奇抜さにしては、音楽がけっこう生真面目だな~と。ふざけてるけど、音があまり可愛くない。もうちょっと弾けてくれた方が面白いなー。
ちなみにこのアルバムの日本タイトルは『ジャイアント・ロボット~日本上陸G作戦』
彼はファンらしいですね、ジャイアント・ロボの。いいセンスだぜ。


BUCKCHERRY - Time Bomb ★★ (2003-02-25 00:54:00)

熱くて強靱で猥雑なロックンロール。喧しくてエネルギッシュで、楽曲もフックがあって、演奏も躍動感たっぷりで、好きだな~、こういうの。
でもどうしてか、ジョシュア・トッドの声が微妙に個人的なツボを外れてるんですよね~。こういうの好きなのに。本当に微妙にちょっとだけ好みと違う。やっぱりヴォーカルってのは大事ですね。
いつか好きになるかなー。けっこう好みは変わるもんだし。


BRUCE DICKINSON - The Chemical Wedding ★★ (2003-02-24 23:45:00)

ロイ・Zがプロデュースした作品ってあんまり好きじゃないんですが、このアルバムは極上の逸品。
ヘヴィにしてダークな音像、錬金術とウィリアム・ブレイクに題材をとった歌詞、ブレイクの絵を使ったアートワーク、たまりません。
荘厳で陰鬱で叙情的な雰囲気だけでも買いですが、メロディもフックがあって、とっつきやすいです。ブルースの声がまた音楽性にぴったりなんですよね~。
脱退したメンバーが元いたバンドと似たような曲をやるのって好きじゃないんですが、これはちゃんとアイアン・メイデンではできないだろう音楽をやってて良いです。もちろんメイデン色も多少ありますけどね。
ブルースはメイデンに戻っちゃいましたが、あっちでも新しいことにバンバン挑戦して欲しいものです。『BRAVE NEW WORLD』は復活第1弾ということもあって、手堅い内容になっちゃってましたが…。
このアルバム、ゴシック好きの人も楽しめると思います。


BOSTON - Boston ★★ (2003-02-24 23:39:00)

ボストンと言えば、エイジアやジャーニー、TOTOなんかと並んで、プログレ通過後の高品質メロディアス・ロックの大御所、とりあえず聴いておかなきゃいけないだろってグループですが、最初に聴いたのが4thで、「ふ~ん、なかなかいいかも」程度に思っていました。
そして何年か後、中古で見かけたこの1stアルバムを「そういやこれ馬鹿売れしたんだったな~、どれどれ買ってみるか」くらいの軽い気持ちで購入。
CDをラジカセに入れ…………涙。
うぎゃー、なんて素晴らしい音楽なんだー!!
超名曲「MORE THAN A FEELING」いつ聴いても涙があふれそうになります。
ただきれいなメロディとか、緻密なアレンジとかそういうのじゃない。胸を熱くしてくれる珠玉の音楽が、このアルバムには詰まっています。
普通のロックンロール・ソングも入ってるし、アメリカ的な軽いノリも目立つけれど、それが欠点になっていない。最初から最後まで、音楽の与えてくれる楽しさ、感動を味わわせてくれます。
売れて当然。産業ロックと馬鹿にして聴かないでいるなんて、恐ろしくもったいないことです。


BON JOVI - Bounce ★★ (2003-02-24 23:30:00)

このアルバムはアップテンポのロック曲が多くてバラードが少なめになるという話だったのに、聴いてみるとそんなでもなくてちょっとがっくり。
でもまあ80~90年代のボン・ジョヴィとは違いますが、これはこれで良いです。
9.11のテロ事件に題材をとったダークでヘヴィな感触の(1)「UNDIVIDED」から、ポジティブで前向きな先行シングル(2)「EVERYDAY」の流れでもう引き込まれました。名曲とされる前作の「IT'S MY LIFE」よりもこの曲の方がずっと好きです。
そして開放感あふれるストリングス・アレンジがたまらない(3)「THE DISTANCE」から(4)「JOEY」のピアノ・イントロへのつながり…今回は曲順が練りに練られてる印象で、つい聴き入ってしまいます。
(5)「MISUNDERSTOOD」のサビの「ア~アア~アア~ィ♪」はいかにもボン・ジョヴィらしくて微笑ましいし、ストレートなラヴ・バラード(6)「ALL ABOUT LOVIN' YOU」、(1)のようにヘヴィに始まってサビでいきなり弾ける(7)「HOOk ME UP」と、なかなかにバラエティ豊か。
(8)「RIGHT SIDE OF WRONG」は…いかにもジョンの好きそうな曲で、歌詞含めてけっこう評価が高いみたいですが、個人的に「強盗やってメキシコに逃げようとしたら、警察に踏み込まれて…」みたいな歌詞に欠片も魅力を感じないので。(4)(8)が昔からのボン・ジョヴィのファンに人気みたいなのに、何故かこの2曲がなかったらなぁ、なんて思ってしまうんですよね~。曲自体は別に嫌いじゃないんだけど。
(9)「LOVE ME BACK TO LIFE」は大盛り上がりのサビを一緒に大声で絶叫したら気持ち良さそう。
スティングの「FIELDS OF GOLD」みたいな感触の温かく穏やかなラヴ・バラード「YOU HAD ME FROM HELLO」は、全然ロックじゃないけど、このアルバムで一番好きです。こういう曲は年齢を重ねたからこそつくれた感じですね。かと思うと(11)「BOUNCE」は気恥ずかしくなるくらい若々しいロック・ナンバー!
で、最後は「OPEN ALL NIGHT」でしっとり優しく締めると。しかしボーナス・トラックは収録方法が煩わしい。せめて頭出し可能にして欲しかったなぁ。
しかしまあ、アルバムとしての出来はなかなか。長く楽しめそうないいアルバムです。


BON JOVI - These Days ★★ (2003-02-19 00:09:00)

最初に聴いた時、あんまり完成度の高い曲ばかりだったのでびっくりしました。そしてその思いは今も変わっていません。
たしかに暗い、渋いアルバムで、歌詞もブルーになるようなのばかりなんですが、それを差し引いても、この哀愁のメロディの素晴らしさは恐ろしいまでにハイレベル。
ただし聴く時の気分は選びますね。
メロディの良さだけなら彼らの中でも最高の作品なのでは?
まあエアロスミスが今でもあんなに若々しいのに、いきなりここまで渋くなっちゃってどうするよっては思いますし、今の彼らにはもっと元気にロックしてて欲しいです。でも90年代半ばには、これは個人的にストライクゾーンど真ん中でした。
華やかではないけど、名盤です。


BOB CATLEY - Legends ★★ (2003-02-18 23:50:00)

マグナムのヴォーカリスト、ボブ・カトレイがTENのゲイリー・ヒューズと組んだソロ作の2枚目。なーんて言ってまだマグナム聴いたことないです。そのうち買おう。
TENを聴いてていつも思うのが、メロディアスでいいけど、ゲイリーの歌い方がもうちょっと熱かったらな~ってことでした。歌い方も歌メロも煮え切らなくて、もどかしいままに終わってしまうことが多い。
それが、彼の曲をボブ・カトレイが歌ったらあなた、素晴らしく胸を打つじゃありませんか。ゲイリーには他人にたくさん曲を提供してもらいたいものです。
このアルバムの内容は、シンフォニックでクサクサなメロディアス・ロックです。さすがに気恥ずかしくなるような曲や、やっぱり煮え切らない曲もありますが、全体的に感動的な美しい作品。情感のこもった湿り気を帯びた歌声がたまりません。
『嵐が丘』に題材をとった感動的なバラード(7)「A BEAUTIFUL NIGHT FOR LOVE」と、胸の奥に熱いものが広がる(10)「WHERE THE HEART IS」がお気に入り。


BLUE OYSTER CULT - Agents of Fortune ★★ (2003-02-18 23:35:00)

ブラック・サバスと並ぶヘヴィ・メタルのゴッド・ファーザー、ブルー・オイスター・カルト。と言ってもこの作品で聴けるのはけっこう明るくポップなロック。(2)「TRUE CONFESSIONS」なんてローリング・ストーンズみたい。
彼らの代表曲(3)「(DON'T FEAR) THE REAPER」が聴きたくて買ったんですが、この曲はメロディアスでけっこうロマンティックな感じ。なんたって歌詞の題材がロミオとジュリエット。サビメロが耳に残りますね~。
けっこうオカルトっぽい歌詞もありますが、今の時代にはかわいらしいもの。多少のおどろおどろしさはあっても、かなりとっつきやすいと思います。初期はもうちょっと怖かったのかな。
ジャケットのイラストのおっさんがとぼけた味を出していますね~。そして絵からきた邦題が『タロットの呪い』……ベタベタっす。本当は「東方の三博士」を意味する題らしいのに。


BLUE MURDER - Nothin' But Trouble ★★ (2003-02-18 23:27:00)

個人的にジョン・サイクスの良さってあんまりピンとこないので、ブルー・マーダーの1stも聴いててさっぱりでした。
ホワイトスネイクのサーペンス・アルバムは好きだし、殿のバラード・アルバムもけっこう良いなっては思うんですが、それは楽曲の主に歌メロの良さであって、ギターはあんまり印象に残っていなかったりも。
その上「PLEASE DO'NT LEAVE ME」はプリティ・メイズのカヴァー・ヴァージョンの方が好きだったり…。
そんな(ギタリストの)サイクス・ファンとはとても言えない私ですが、このアルバムは印象に残るメロディが多くて、悪くないなと思います。特に(4)「RUNAWAY」は泣けます。歌詞は痛々しいけど、中間のギター・ソロが少し優しい雰囲気っていうのがまた涙腺を刺激するんですよね。歌声も哀感を伴って、胸に迫ります。


BLUE CHEER - Live & Unreleased '68/74 ★★ (2003-02-18 23:19:00)

轟音ロック・バンド、ブルー・チアーの未発表音源やら何やらを収録した企画盤シリーズの1枚目です。68年のライヴ3曲と74年のデモ6曲が入っています。
ライヴ3曲聴くためだけに買っても損はないです。
当時彼らが演奏した後は客の耳がいかれてしまって、他のバンドが聴けなくなるからと、フェスティバルなんかでは知名度に関係なくトリで出ていたという、最高なエピソードを持つバンドだけあって、凄まじい轟音。3人しかいないのに、この音の厚みは何?
ビリビリと空気を揺るがすベースの重低音がたまりません。音はこもってるし、音質は良いとは言えませんが、それがこの音楽にぴったり合ってます。モーターヘッドのブート・ライヴ音源やスリープみたいな激重ドゥーム、日本のギターウルフなんかと同じ感覚で聴けます。グランジ好きな人も気に入るんじゃないかなー。
あとこの次のvol.2はもっとライヴ音源が多くて、「サマータイム・ブルース」が3ヴァージョンも入ってるらしいから、そっちの方が楽しそう。(まだ買ってない~)
デモ音源もライヴに比べれば迫力は落ちますが、荒々しくもキャッチーなロックで、なかなか曲調も幅広く、楽しめます。


BLIND GUARDIAN - A Night at the Opera ★★ (2003-02-18 23:12:00)

全曲これぞブラインド・ガーディアンという気合いのこもったアルバムです。ラプソディーのように、彼らの方法論を受け継ぎつつ、更に大仰なことをやるバンドが出てきても、これをやったら自分達が一番なんだという意地があふれてるかのよう。
しかし濃い……過剰なまでに味付けが濃すぎて、全部聴く前におなかいっぱいになっちゃいそう。上で言われてるように、特にクワイアのボリュームが…。
あんまり本編がみんな凄いので、かえってボーナストラックの「HAVEST OF SORROW」アコースティック・ヴァージョンが一番印象に残っちゃったり。
でも1曲1曲みんなすごい。参りました、さすがブラインド・ガーディアン。このアレンジ能力は半端じゃない。
でもなかなか全曲覚えられないな~。何十回も聴かないと全容を理解できないアルバムかも。コンセプト・アルバムだった前作よりも、全曲聴くのに体力がいります。
何百回も聴くか、あんまり聴かなくなるかどっちかっていう、好き嫌いの別れるアルバムかもしれませんね。私は……どっちになるかな。まだ保留。


BLIND GUARDIAN - Somewhere Far Beyond ★★ (2003-02-18 01:15:00)

ジャーマン・メタルの王道を貫きながらも、ブラインド・ガーディアン独自の音楽をやっているという印象です。
ブラガが好きなら最初から最後まで楽しめるでしょうし、とっつきやすいので初めての人もこれから聴くのがいいかもしれません。
けっこう長い曲が多いのに、あんまり気にならないです。
しかしこのバンドのセンスって、ほんと独特ですね。ハンズィのヴォーカルが特徴的なせいもありますが、いかにもジャーマンって曲でも、すっかりブラガ色に染まっています。こういうのを聴くと、無個性なメロスピでは物足りなくなっちゃいます。


BLIND GUARDIAN - Tokyo Tales ★★ (2003-02-18 00:56:00)

けっこうスタジオでいじくってはいるのかもしれませんが、音質も良いし、ライヴに行って一緒に大合唱したい!!と思わせてくれる点では、魅力的なライヴ盤だと思います。
楽曲もこのころのはけっこうストレートで、素直にノリノリで聴けます。
最近の異様なまでにトラック数の多い、つくりこんだスタジオ作の後で聴くと、このシンプルさが気持ち良いです。そしてこっちのさわやかなクワイヤの声の方が好き(笑)


BLIND GUARDIAN - Imaginations From the Other Side ★★ (2003-02-18 00:15:00)

3rdまではまだ聴いていないので、これが最高傑作かどうかは断言できませんが、4thから後のアルバムでは一番好きです。
メロディ、曲構成、バラエティ、サウンド、どれも好みで飽きずに聴けます。この前はストレート過ぎて飽きが来るし、この後は詰め込み過ぎてバランスが悪いように感じます。
上のKOZYさんの書き込みを見てなるほどなと思ったのが、ドラムでメロディーを奏でる為に叩いているという指摘です。確かにドラムが違う気がします。普通のジャーマン・メタルの域を超えた表現力ですよね。でもこの後のアルバムだと今度は音を重ね過ぎてドラムは目立たない(泣)。
(1)「IMAGINATIONS FROM THE OTHER SIDE」と(7)「BRIGHT EYES」が特に気に入ってますが、全曲素晴らしいと思います。複雑な構成だけどメロディが充実しているし、激しさもしっかり保たれています。
たぶん、ずっと聴き続けられるアルバム。


BEAUTIFUL CREATURES - Beautiful Creatures ★★ (2003-02-17 23:32:00)

マジじゃありませんでした(^^;
アメンボさん、すいません、まだ解散してませんね。
どっかで解散を目にした気がしてたんですが違ったみたいで。
誤解させて申し訳ないですm(_ _)m
バンドへのお詫びに次のアルバムが出たら原価で買おう(笑)


BLINK-182 - Enema of the State ★★ (2003-02-17 00:28:00)

ひたすらキャッチーでちょびっとメロウ、軽快に飛ばすポップ・パンクです。ロックのスリルとか社会的メッセージとか、そんなものは期待するだけ無駄でしょう。メロコアってほど激しくないし、普段ポップスしか聴かない人たちでも楽しめるはず。
この3rdアルバムで大ブレイク、売れまくってます。
全曲ポップで楽しく聴けます。どうせなら歌詞ももっと明るい方がいいのにな~。どうも惨めな感じのばかりで。なんでこういうポップなやつらの歌詞は半端に暗い(か下品)のが多いんでしょうか。どうせおバカならアンドリューW.K.みたいにひたすらパーティー!ってのでいいのに。シリアスな歌詞はシリアスな音楽で聴きたいです。
次作は捨て曲もあってあんまり好きじゃないんですが、このアルバムは気に入りました。


BLACK SABBATH - Black Sabbath - Black Sabbath ★★★ (2003-02-17 00:03:55)

これは衝撃的でした。初めて聴いた印象は、「なんじゃこりゃ?」でしたが…恐ろしいことに徐々にこれが素晴らしい曲に思えてきて…嗚呼、最高。しびれます。
ホラー映画のような不気味なSEから、ひたすら重く遅く暗いリフ、オジーの変な声……超名曲!!


BLACK SABBATH - Heaven and Hell ★★ (2003-02-16 23:56:00)

上で散々言われている通り、「ブラック・サバスのヘヴィ・メタル」ではないけれど、最高の様式美ハード・ロックですね。
もちろんディオが持ち込んだ要素ではあるんですが、それにしっかり対応して、それまでとタイプの違う、こんな名曲の数々を生み出せるメンバーたちの、引き出しの多さが凄い。トニー・アイオミってやっぱり天才!
(4)「DIE YOUNG」は名曲中の名曲ですが、それにしてもサビの歌詞はもうちょっとなんとかして欲しかったですね。あれみんなで合唱するのって……ねえ…?
ともかく、名盤です。


BLACK SABBATH - Headless Cross ★★ (2003-02-16 23:39:00)

オジー期もロニー期もいいですが、このトニー期の泣きまた泣きの哀愁様式美HRも素晴らしいですね。
トニー・マーティンの湿った歌声がたまりません。ロニーにちょっと似てますが、この哀感はやっぱり別物。上手いな~、この人。
トニー・アイオミしかオリジナル・メンバーがいないこのバンドをブラック・サバスと名乗らせるのもなんだかな~とは思いますが、このクオリティには文句のつけようもありません。
哀メロ派で、オジーは気持ち悪いしディオは暑苦しいからサバスはちょっとな…みたいに思ってる人にもお薦めしたいです。
特に悲哀に満ちた(4)「WHEN DEATH CALLS」は絶品。
これで歌詞がもうちょっと……でもなぁ、ブラック・サバスだし……。


BLACKMORE'S NIGHT - Shadow of the Moon ★★ (2003-02-16 23:20:00)

中世/ルネッサンス音楽の影響を受けたブラックモア御大がフィアンセ(もう結婚した?)とやってるアコースティック・グループの1stです。これを気に入らなきゃリッチーのファンじゃないなんて言っちゃう人もいるようですが、そりゃ無茶でしょう。ディープ・パープルやレインボーのハード・ロックとはかけ離れてますからね~。
かなりとっつきやすくコンパクトにまとめられているので、フォーク/トラッド系音楽が好きな人ならすんなり聴けるはず。クラシック・ファンにはどうなんでしょう?
中世音楽をデッド・カン・ダンスみたくモロにやられると、さすがに「勘弁してよ~」ってなりますが、リッチーのポップセンスはばっちりです。
哀愁漂う美しく繊細な曲の数々は、聴いていて心が洗われますね。ただキャンディス・ナイトの歌い方はかなり淡白なので、もうちょっと表現に幅が欲しくなる面も。でも余計な刺激を感じたくない気分の時はちょうどいいです。
曲数がちょっと多い(特に8曲目は邪魔)のと、ジャケのアートワークをもう少しなんとかして欲しかったですが、なかなかいいアルバムです。


BLACK LABEL SOCIETY - Stronger Than Death ★★ (2003-02-16 23:12:00)

ザック・ワイルドのBLS名義での2ndアルバムです。
チューニング下げてウルトラへヴィな音で、豪快にぶちかましてるぜっ!みたいな雑誌でのインタヴューを見て買ってはみたものの…ザックのキャラクターからイメージしたほどに荒々しくもなく、けっこうメロウで整っていたのでちょい拍子抜けしました。もちろんオジーのアルバムよりは荒っぽいですけどね。これの前の『SONIC BREW』の方がワイルドだったらしいので、そっちも聴いてみようかな。
内容はミドル・テンポ中心のヘヴィ・ロックです。初期ブラック・サバスのように妖しくもなく、ストレートに暴れさせてくれます。しかし単純かと言うとそんなことはなく、なかなか渋いんですよ。けっこうメロディアスだし、漢の哀愁も滲み出ていたり。
こういう音楽はもうちょっと泥臭い音づくりの方が好みですが、整合感のあるサウンドも悪くはないです。


BISCAYA - Biscaya ★★ (2003-02-16 00:44:00)

スウェーデンのハード・ロック・バンド、ビスカヤの唯一のアルバムです。長らく幻の名盤扱いだったらしいですが、私が知った時にはもうCD再発されてたので、すんなり入手。
いかにもヴァイキングなジャケが微笑ましいですね。
音の方はディープ・パープルの影響がモロのハード・ロックです。
疾走様式美曲(1)「HOWL IN THE SKY」と人気バラード曲(3)「SUMMERLOVE」が有名です。
昔ながらのロックン・ロールやジャズの影響がうかがえるグルーヴィな曲(それもまたディープ・パープルの影響かな?)もあるので、北欧の美旋律を期待すると肩透かしを喰いますが、私はけっこうそっち系統の曲の方が楽しめたりします。名曲とは言いませんが、(4)「WEEKEND」や(6)「SINGING IN HARMONY」といったファンキーにスウィングする楽曲からはロックをプレイする楽しさが伝わってきます。北欧だからって、叙情的な曲や暗鬱な曲ばかり好きなわけないですもんね。
他にも優しい雰囲気のインストや、いかにもなハード・ロック曲も入ってます。
いま客観的に聴き直せば、そりゃイモ臭いし、散漫な内容ではありますが、北欧メタル黎明期の重要盤としての価値は揺るがないでしょう。


BIOHAZARD - Urban Discipline ★★ (2003-02-16 00:16:00)

一応ハードコアのバンドになるんですよね。ギター・リフで引っ張る曲に慣れているメタル耳にはなかなか馴染み辛い感じの、リズム・セクション主導ってサウンドづくりがされています。ボコボコいうドラムが妙に腹に響く感じ。サウンドの重点が違うだけで、ずいぶん印象が違うんだな、と驚かされます。
でもってラップ・ヴォーカルが入るけれど、今のラップ・メタル連中のようなヒップホップ的なノリとも違って、あんまりファンキーな感じがしないです。
ハードコアの疾走感を期待して買ったら、それもまた全然違ってて、なんだこれ???ってなっちゃいました。
個性的で面白いですが、どうもしっくりこないんですよね~。でも気に入ったら相当はまりそうなバンドです。
追記。
最初に感想書いてから数年、聴き返したらめちゃくちゃかっこよくて、はまりました。
こりゃ名盤です。


BENUMB - Soul of the Martyr ★★ (2003-02-15 23:56:00)

2ndが国内盤も出たのでけっこう有名だと思われるバンドの1stです。基本的にはグラインド/ファストコアをやってます。
しかし数十秒で終わる曲がテンポよく続いたと思うと、いきなり(8)「STOOD UP AND SOLD OUT」は8分台のドゥーム/スラッジ・コア。ひたすら重く遅~く攻め立ててきます。このあたり、まるでブルータル・トゥルースの2ndみたいですね。まあ世界最速のナパーム・デスの次に世界最遅のカテドラルを結成したリー・ドリアンの例もあるように、エクストリーム・ミュージックの求道者にとっては、激速も重遅も共に魅力的な要素なんでしょうね。
まあ、大半の曲は短かめのグラインド/ファスト/ハードコアなので、気持ちよく聴けます。フィードバック・ノイズの後に曲が始まって、爆走して終わるってパターンが多いです。そこらへん、やっぱりジャムっててそのまんま曲にしてるみたいな感覚なんでしょうか。
一応本編21曲。であと、10数曲ボーナストラックがついてます。
特に目新しさがあるわけでもないですが、グラインドコアが好きな人は気に入ると思います。


BBM - Around the Next Dream ★★ (2003-02-15 00:33:00)

たしかに渋い…けれど心地良いですね。これ聴いたのまだ10代の時でしたが(笑)一発で気に入りました。大人から若造まで、おっけーです。
ブルーズ色の濃いロックが好きな人なら、間違いなく気に入るでしょうね。
多少は控え目とはいえ、ゲイリー・ムーアのギターは相変わらず目立ちまくっているので、それほど地味な印象もないです。
全体的にメロディが充実しているので、退屈せずに聴けます。といっても、泣きに泣きまくるというよりは、じっくり落ち着いた曲ばかりですが。
私はクリームをまともに聴いたことがないので、正直リズム隊の凄さは実感できないのですが、気持ち良いプレイだなとは思います。
メンバーの名前ほど派手ではないですが、味わい深いアルバムです。


BARKMARKET - L. Ron ★★ (2003-02-15 00:14:00)

プロデューサー/エンジニアとして有名なデイヴ・サーディ(g,vo)率いるバークマーケットのアルバムです。何枚目だろ。
ブルージーで生々しく、とことんノイジーでヘヴィなロックをやっています。どっしりと地に足がついてる感じですね。渋い!
激しいんですが、血気盛んに衝動を爆発させるっていうのではないです。ゆっくり、じっくり、骨の随まで響かせるような音。ザック・ワイルドのブラック・レーベル・ソサイアティをもっと深く熟成させたような印象です。あっちがビールなら、こっちはウィスキーに葉巻きって感じで(どんなだ?)。そしてこの土臭さは、やっぱりアメリカっぽい。
とにかくデイヴ・サーディって人の経歴が半端じゃなくて、手掛けた作品に、私的名盤がいくつも。ヴィジョン・オヴ・ディスオーダー『インプリント』のプロデュース/ミキシング。スリープの『エルサレム』、システム・オヴ・ア・ダウンの1stのミキシング。他にもスレイヤー、マリリン・マンソン、レッチリ、ヘルメットなんかに関わってるし。(ヘルメットの『アフターテイスト』はヘヴィにしすぎて手直しされちゃったとか)
インタヴュー読むと、普段聴いてる音楽もむちゃくちゃ幅が広いみたいだし。
激しいだけでなく、味わい深いロックが聴きたいなぁという人にお薦めです。普通のメタルっぽさとは趣が違うので、とっつきにくいかもしれませんが、濃いですよ~。


BALANCE OF POWER - Book of Secrets ★★ (2003-02-14 23:40:00)

イギリス出身のバンドの2ndアルバムです。このアルバムで聴けるのは、透明感のあるメロディアス・ハード・ロックです。ブリティッシュってよか北欧メタルに近い感触ですね。
ヴォーカルはクリーンなハイトーンのよくあるタイプで、ギターもリフはけっこう硬質ですが、流麗な速弾きなんかも聴かせてくれます。キーボードも入って、なかなかドラマティックに盛り上げてます。
ドラマティックと言えば、このアルバム、『THE BIBLE CODE』という小説を元にしたコンセプトもので(言われてみればタイトルもそれっぽい)、曲の合間にナレーションが入ったりします。キリスト教系のストーリーみたいですね。でも神の愛がどうのとかではないです。けっこう暗い内容で、哀愁漂う曲調には合ってるかと。
なかなか質の高いメロディアス・ハードなので、哀メロ派の人は買って損はないと思います。


ALL ABOUT EVE - Winter Words(hits and Rareties) ★★ (2003-02-14 23:32:00)

雑誌でゴシックやプログレ関連でとりあげられていたので、興味をもって聴いてみましたが……普通のポップスですね、これ。ベストじゃなく普通のアルバムだともっと印象が違うのかな?
女声ポップスは好きでけっこう聴くので、抵抗はないですが。
この淡い雰囲気やメランコリックさはそれなりに良いんですが、なんとも煮え切らない感じがもどかしくもあります。それが英国風味?


BACKYARD BABIES - Making Enemies Is Good ★★ (2003-02-14 00:20:00)

前作のような速効性はないけれども、味わい深い作品です。
バラエティ豊かだけど、相変わらずロックとしか言いようがありません。『APPETITE FOR DESTRUCTION』に匹敵するとまで言うのは持ち上げ過ぎだし、あそこまで強烈なフックはないけれど、飽きずに長く楽しめそう。


BACKYARD BABIES - Total 13 ★★ (2003-02-13 00:47:00)

最高のロックンロール・アルバムです。
モーターヘッドやガンズ・アンド・ローゼスにだって負けていません。
うるさくて速くてかっこいいロックが聴きたければこれです。
1stや3rdじゃ色々な曲調で演ってますが、この2ndは疾走感が違います。
名盤!と言い切ってしまいましょう。


AT THE DRIVE-IN - Relationship of Command ★★ (2003-02-12 23:19:00)

思いっきり個性的なロックです。モダンとかそんな括りで表すような音じゃないし、ある意味ストレートなハード・ロックです。ただしこれまでにあった型にはまっていない。日本盤ライナーに書いてある通り、これはアット・ザ・ドライヴインのロックとしか言えません。
ハードでメロディアスで熱くて勢いがあるロック。エモーショナルで切なくて、でも攻撃的で性急で刹那的な音。
無理矢理こじつけるなら、ザ・キュアーの翳りと初期マニック・ストリート・プリーチャーズの元気と初期パール・ジャムの狂気とシステム・オブ・ア・ダウンのエキセントリックさをかきまぜて生まれたような音楽……って無理ありすぎ?
まあこの連想は主にヴォーカルからのイメージなんですが、うーん、セドリック・ビクスラー、逸材です。
歌詞も変わってますが、この歌に合わせて歌詞を追うのも大変。どこをとっても一筋縄ではいきません。
もちろん演奏陣も、そして曲のアレンジも歌に負けず劣らず特徴的。
こういうのを聴くと、まだまだロックには可能性が隠れているということが実感されますね。


ATARI TEENAGE RIOT - The Future of War - Not Your Business ★★ (2003-02-12 00:25:23)

速すぎてほとんど点でなく線のように繋がってしまっている打ち込みのガバ・ビートが気持ちいい!!
金切り声でわめいてる女声の切れ具合もテンション高いです。


ATARI TEENAGE RIOT - 60 Second Wipe Out ★★ (2003-02-12 00:18:00)

ATRの3rdアルバムです。解説対訳付きでおまけににライヴ盤がボーナスで付いてきた日本盤スペシャル・パッケージが嬉しかったです。
歌詞は政治的メッセージ色が強いんですが…取りようによってはテロを煽ってるような曲もあって、かなりヤバいですね。
相変わらずヘヴィ&ラウドなデジタル・ハードコアですが、前作までに比べると曲のスピードは控え目。代わりにロック的なノリとノイズの要素が増しています。
スピードの限界を極めて欲しかったのでちょっと残念でした。超高速ビートの曲もあるんですが、重低音じゃなくて高音域のだったので、どうも迫力に欠けて…。
これはこれで悪くないんですが、おまけのライヴの方が楽しめました。
アレック・エンパイアのデジタル・ハードコア・レコーディングス(DHR)からは、彼自身の名義の作品(ハードなのだけでなく、ゲームボーイからサンプリングしたアホみたいなのもあります)や、他のデジタル・ハードコア連中の作品も出てるんですが…私の聴いた限りではどうも新鮮な驚きがないものばかりです。もう行き詰まっちゃったのかな~?
スピードだけでいいからさらなる過激さを追求して欲しいものです。


ATARI TEENAGE RIOT - The Future of War ★★ (2003-02-12 00:05:00)

デジタル・ハードコアの代表的グループの2ndです。
基本的な路線は1stの延長線上にありますが、より速い曲が増え、破壊力がさらに増しています。
ある意味デスメタル/グラインドコアにも通じるスピードと攻撃性が最高で、買った当時はこれぞ究極だ!!と興奮して聴いてました。
「機械にプログラムしただけで演奏しない音楽なんて偽物だ!」って人もいるかもしれませんが、人間の限界を突き破るようなビートも聴いてみたいのが人情ってもんでしょう(?)。
よく聴くとメンバーの男女のヒステリックなシャウトは、エキセントリックではあるけれどメタルのシンガーのようなパワーに欠けているし、ガバやブレイクビーツの超高速ビートも、曲の最初から最後まで持続してくれず細切れで入ってるので、もうひとつカタルシスを味わえなかったりもするんですよね。結局ブルータル・デスメタルなどのパワーには負けている印象です。
そのあたりの不満を解消してくれるのはAGORAPHOBIC NOSEBLEEDみたいなインダストリアル・グラインドかとも思うのですが、あっちも今ひとつ面白味に欠けて…なかなか完全に満足させてくれるこの手の音楽に巡り合えません。
でもこれは本当に衝撃的なアルバムだと思います。
テクノっぽい音楽も聴けて、速くてクレイジーな音楽が好きな人は是非!!


ATARI TEENAGE RIOT - Delete Yourself! ★★ (2003-02-11 23:58:00)

デジタル・ハードコアの首領、アレック・エンパイア率いるアタリ・ティーンエイジ・ライオットの1stアルバムです。
打ち込みやサンプリングの音をコラージュして高速でぶちかまし、その上にやけくそ気味のアジテーションを乗せていくという喧しいことこの上ないヘヴィ・ミュージック。
テクノ、インダストリアル、ガバ、トランス、ジャングル/ドラムンベース、ブレイクビーツ、ノイズ、ハードコア、パンク、メタル、ヒップホップetcがごちゃまぜになってて楽しいです。
映画『スポーン』のサントラでスレイヤーと共演したので知ってる人も多いかと思います。
(2)「INTO THE DEATH」や(4)「SPEED」みたいにサンプリングのスラッシュ・リフを高速再生して使ってるような曲はメタラーにも聴きやすいと思いますが、なんせ音像がテクノ系のデジタルなやつですから聴く人は選びそうです。
MINISTRYのファンやFEAR FACTORYの『REMANUFACTURE』とかが好きな人は大丈夫だと思います。


HALFORD ★★ (2003-02-11 23:49:00)

そういえば、ついにHALFORD日本公演でしたね。
ところで以前から疑問に思っていたことがあるのですが…。
雑誌とかでライヴレポートに、ロブの声もさすがに衰えてきているということが書かれてますよね。でも『LIVE INSURRECTION』を聴く限りでは全然衰えているように聴こえないんですよ。でもってJPのリマスター盤ボーナスで聴くライヴでの全盛期のロブの声の方がヘロヘロだったりしませんか?
もしかして『LIVE INSURRECTION』の歌は入れ直しで、修正入れないと、真のライヴでの歌唱はあんまり良くないんでしょうか?
生でロブの歌う姿を観たことがないので、実際にライヴに足を運んだ人にお聞きしたいんですが、ロブってぶっちゃけ『LIVE INSURRECTION』なみに歌えてますか?
今回のライヴだけでなく、前回の来日公演や、JP時代のでもいいので、教えて下さいm(_ _)m


AREA - 1978: Gli dei se ne vanno gli arrabbiati restano! ★★ (2003-02-11 23:26:00)

イタリアのプログレ・バンド、アレアの6thアルバム『1978』です。前衛音楽とジャズと地中海/バルカン半島方面の音楽をごっちゃに合わせたらしい(よくわかりません)音楽性で、ヴォーカルがとにかく変態的です。
何と言ったらいいんでしょうか、声で演奏するというか、変な効果音みたいな声を出したり、スキャットしたり、語ったり、いきなり声が裏返ったり…マイク・パットンとか好きな人は楽しめるんじゃないでしょうか。アクが強くて慣れるまでに時間がかかりました。
色々ごっちゃにしてユーモラスに演ってるあたり、ちょっとフランク・ザッパなんかも連想しました。政治的なバンドだったらしいですが、このアルバムでの歌詞にはそんな印象は特にないです。
実験的で面白いし、ジャズっぽい白熱のインター・プレイもかっこいいので、そういうのが好きな人はどうぞ。いろんな意味で過激な音楽です。


AT VANCE - Heart of Steel ★★ (2003-02-11 15:48:00)

1曲目のプレリュードのメロディを引き継いで始まる(2)「SOLDIER OF TIME」のあまりなクッサクサ加減にいきなり「ぐはぁっ!」とやられ、(3)「THE BRAVE AND THE STRONG」で赤面しつつ苦笑し、(4)「HEART OF STEEL」まで来たらもう「うっひぃ~、ままま参りました!」と降参するしかありません。アバのカヴァー曲「S.O.S.」はネオクラ様式メタルに変貌(こんなに合うなんて…)し、流れに見事に溶け込んでて度胆を抜かれるし、(7)「PRINCESS OF THE NIGHT」なんて悶絶のバラードは入ってるし……。
「最高だよあんたら、これだよ、このクサさこそがたまらんのじゃ~!」と思わず叫んでしまいそうな純度100%のクサメタルでございます。捨て曲などありません。前作のとっ散らかった印象はなく、最初から最後まで統一感があり外しません。(10)で終わってればちょうど良かったのにとも思いますが、(11)のショパンや、スーパートランプのカヴァー(12)も違和感は特にないです。2ndでここまでやれるのは素晴らしい。
ラプソディーぐらい大仰にやられるとなんか違っちゃうんですが、プレイング・マンティスや初期ノクターナル・ライツ級のメロメロさがあって、たまりません。演奏力や歌唱力はバッチリなので、必要以上にイモ臭かったりしないのがミソ。
メロディアス派のメタラーは買って損はないと思います。


AT VANCE - No Escape ★★ (2003-02-10 02:24:00)

なかなかバラエティ豊かなアルバムです。日本盤ボーナス・トラックこみで聴くと散漫すぎですが、それはおまけと割り切ればいいわけですから。カバー曲だし。
曲はネオ・クラシカルやメロスピ系のどこかで聴いたことがあるようなのばかりですが、ヴォーカルがパワフルな声で、しかも上手いのがポイントですね。
お気に入りはバラード(8)「LOST IN YOUR LOVE」とクッサクサなジャーマン風メタル(9)「POWER & GLORY」です。


AT THE GATES - Slaughter of the Soul ★★ (2003-02-10 00:51:00)

アット・ザ・ゲイツのこの4thアルバムはメロディック・デスメタルの名盤として有名ですよね。彼らの他のアルバムを聴いたことがないので比較はできませんが、これは確かにかっこいいメロデスです。
最近のデスラッシュにもけっこう影響がありそうな疾走感に溢れた曲に、軟弱にならない程度にメロディを組み込んであって、ストレートに燃えさせてくれます。時たま入る静かなパートの哀感や荘厳さもいいです。
トマス・リンドベルグの吐き捨てVoも、そんなにデスデスしてなくて(?)疾走感を煽りながら哀愁を生んでもいて、音楽性にぴったりきてます。
でもけっこう疾走する時のギターリフの印象が似たような曲が多い気も。もうちょっとバリエーションが欲しい気もしますが、勢いが落ちないからいいか。
慟哭しながら疾走する曲大好き!という人は買いです。昨今のブルデスに比べればそんなに暴虐性もなく聴きやすいので、スラッシュは好きだけどデスはちょっと…という人でもそんなに抵抗なく聴けると思います。


ASPHYX - God Cries ★★ (2003-02-09 23:56:00)

スラッシュメタルの延長線上にある普通のデスメタルです。おそらくオランダのバンド。
適度に重く激しく、ブラストビートで疾走したりはしませんが、遅めの曲でもリフのセンスがいいせいか、退屈せず最後まで聴けます。引きずる感じよりも弾むようなノリなので、かったるくならないんですよね。ちょっとロックっぽいノリに感じます。速い曲はスラッシュっぽい。
曲もメロディアスとまではいかなくても、なかなかキャッチーです。
あとヴォーカルの低音になりすぎず、しかし迫力も失わないデス声がけっこう好みの美声(?)で、程よく耳に突き刺さります。
スラッシュ/デスメタルが好きな人で、爆走してないのもいけるっていう人にはお薦め。
たまにこういうの聴きたくなります。


ASIA - Astra ★★ (2003-02-09 23:22:00)

3rdアルバムも相変わらずメロディアスでポップな極上の楽曲ばかりで、紛れもなくエイジアだな~という傑作。
3枚目まで同じ路線でくるとインパクトも多少薄れてしまっちゃいますが、一応過去2作よりはなんとなくスケールの大きい感じのアレンジで、ただポップなだけじゃないぞと主張している印象です。
もうこの最初の3枚でおなかいっぱい。素晴らしいバンドでしたね。


ASIA - Alpha ★★ (2003-02-09 01:09:00)

1stは文句なしの名盤ですが、この2ndはさらにその上をいく完成度。ポップなのにあまりに完璧すぎて鳥肌が立つような、そんな作品です。メロディの良さが半端じゃないです。
ここまでやっちゃったら、後は下るしかないですよね。産業ロック(いい意味で)の頂点と言って過言ではないかと。
1stもそうですが、ジャケのアートワークも音楽に負けず劣らず美しいですよね。トータルで完成されたアルバムです。
名盤中の名盤。ポップロックの金字塔。
でも完璧すぎて飽きるからあんまり聴かなかったり(^^;


ASIA - Asia ★★ (2003-02-09 00:52:00)

YESとKING CRIMSONとEL&Pの元メンバー達でバンド結成なんて反則もいいとこですが、そのプログレ・スーパー・グループでこんなポップな音楽を創りあげるなんて、まず考えられない、本当に奇跡的な出来事ですよね~。
大部分の曲が4~5分台にまとめられていて、コンパクトで爽やかながらもそこはメンバーがメンバーですから、壮大さも感じられるアレンジです。耳に心地良いサウンドだけど、適度にスリリング。
しかし本当に1音1音まで計算し尽されたというか、完璧に構築された楽曲で……こんなに隙がないメロディアス・ロックってそうそうないですよ。ジョン・ウェットンの愁いを帯びた歌声でこんな美しいメロディを歌われたら…降参です。
文句なしに名盤。メロディアス派は必聴でしょう。


ARTENSION - Phoenix Rising ★★ (2003-02-09 00:11:00)

初めて聴いたのがこの2ndでしたが、テクニカルでプログレ的なネオ・クラシカル・プレイが炸裂して、歌唱力抜群のヴォーカルが歌いあげるというその音楽性に衝撃を受けました。とにかくジョン・ウェストの歌の物凄さに圧倒されました。ミドルの力強さ、ハイトーンの伸びと安定感。ほんとにびっくりしました。JUDAS PRIESTファンなので、こういうのに弱いんですよね~。
特に(3)「VALLEY OF THE KINGS」なんて叙情的で大好きだったんですが…あとで1st聴いたら歌メロが一部1stの「THE KEY」の焼き直しっぽくて…他の曲もけっこう同じような感じで、メロディのバリエーションが少ないんだな~と。まあネオクラは似たような曲が多いのが常なんですけどね。しかし2ndの方が1stより勢いはあるし、緩急のつけかたも上手くて、ダレないで聴けます。超絶ハイトーン・シャウトもこっちの方が迫力あるし。
初めて聴いただけに思い入れもあって、好きなアルバムです。


ARTENSION - Into the Eye of the Storm ★★ (2003-02-08 02:55:00)

クラシックのピアノ奏者でもあるヴィタリ・クープリが率いるネオクラ系バンドの1枚目。SYMPHONY XやROYAL HUNTと並ぶネオ・クラシカル様式美バンドの中堅どころでしょうか。
演奏陣はもちろん超絶技巧で、ヴォーカルのジョン・ウェストも激ウマです。声域は広いし、声も太くて素晴らしい。
プレイはむちゃくちゃ速いですが、曲自体はスピード・メタルではないですから、その手を期待するとがっくりきちゃうかも。
複雑な曲展開でメロディアスでテクニカルっていうのが好きならツボでしょうね。
ただなんか…私は2nd先に買ったんですが、1枚持ってればあとはいいかなって感じも。ほとんど似たような感じ(もちろん1stが先なわけですが)なので、すぐ飽きてきちゃいました。もちろんクオリティは高いんですが…。


ARMAGEDDON - Embrace the Mystery ★★ (2003-02-08 02:07:00)

ヴォーカルが普通声になった2ndアルバム。
メロディアスで悪くはないんですが、あまりにも普通ですね。正直クリストファーの名前を意識せずに先入観なしで聴いたら、「ふ~ん」で終わっちゃいそう。
ヨーロッパに腐るほど存在するこの手のメロディアスHR/HMバンドと区別がつかない感じです。
別にデス声じゃなきゃだめってことはないですが、このクリーンだけど無個性でけっこう淡々とした歌では燃えるものがなくて…。ギターもけっこうあっさりしてますし。
でもさわやかなメタルが聴きたい場合は気に入るかと思います。
まあソロでもずっとメロデスっぽい音楽を続けてたらつまらないですからね。こういう方向性もありでしょう。


ARCH ENEMY - Stigmata ★★ (2003-02-08 01:55:00)

この2ndはけっこう地味な位置付けかと思います。疾走感は控え目だし、3rdみたいにキャッチーなメロディは少ないし。でもこの暗くて重厚な雰囲気と、ズッシリくる重さも、これはこれでいいです。ただ頻繁に聴きたくなる感じではないですね。


ARMAGEDDON - Crossing the Rubicon ★★ (2003-02-07 01:44:00)

アーク・エネミーのクリストファー・アモット率いるバンド(サイド・プロジェクト)の1stアルバムです。このアルバムではメロデスみたいな音楽をやっていますが、次作からはヴォーカルが普通の声に。
アルバム全体がひとつのストーリーになったコンセプト・アルバムです。エイリアンの侵略を受け、人類が地球外へ脱出して……というオーソドックスなSFですが、メタルやプログレにはこういうの多いですよね。メタルらしく暗いストーリーになってます。
音楽面はプログレッシヴと言いましょうか、色々工夫をこらして幅広い楽曲をやっています。けっこうテクニカルで複雑だったり。(7)「GALAXIES AWAY」なんて、ドラムのピーター(ARCH ENEMYの2ndに参加)のジャズ/フュージョン好きがモロに出た、トライバル・リズム(?)のドラム・ソロだし。
泣きのギター・ソロが聴きたい人には(3)「THE JUGGERNAUT DIVINE」が、とにかく哀愁のメロディが好きという人には悲哀に満ちた美しすぎるインスト(5)「FUNERAL IN SPACE」が用意されています。ただ面白いんですが、アルバム全体だとちょっと散漫かと。でもその2曲のためだけに買ってもいいくらいです。


ARCH ENEMY - Wages of Sin ★★ (2003-02-07 01:07:00)

前作でソフトになりすぎたと反省したのか、ちょっと激しさが戻った4thアルバム。
しかし変化と言えば、ヴォーカルが暗そうな男からグラマーで笑顔がキュートなブロンド美女に替わったのが一番大きいです(笑)。いやマジな話、フロントマンがこれで、ベースとドラムがモデル顔負けの美形、中心のギター兄弟は顔はともかく(あれはあれで母性本能に訴える?)カリスマ的ギターヒーローとくれば、人気出ない方がおかしいですよ。バンドの可能性はぐんと広がっています。
まあたしかにアンジェラ様の歌唱にはインパクトはあっても、もうちょっと表現力が欲しいところですが……。今回は曲調もストレートで、とっつきが良くかっこいいんですが、やっぱり聴いてて飽きがくるところもあるし、退屈に感じる部分もあります。もうちょっとヴォーカルに幅があれば感情移入の度合いが違うはず。そこらへんは今後の課題かと。
あと今回アンディ・スニープのミキシングのおかげか、楽器陣の音の分離が良く、特にドラムが今までになくクリアに聴こえますね。これは聴きやすい反面、迫力が減退した感もありますが、ともかくルックスのいいリズム隊がさらに目立つ(某誌ドラマー部門1位はさすがにびっくり)ことで、バンドとしての注目度は俄然上昇しています。地味なメンバーがいない(^^;
今となってはこういうバンドは貴重です。このラインナップは守らなくては。
アルバムとしては彼らにしては平均点くらいの出来ですが、今後の飛躍を予感させる1枚でしょうか……ってもう日本じゃ思いきりビッグになってますけどね。


ARCH ENEMY - Burning Bridges ★★ (2003-02-07 00:04:00)

メロディを大幅に強化した3rdアルバム。ここまでくるともはやメロデスとも言い難い気も…。これをデスメタルと言ったらデスメタラーは怒るんじゃないでしょうか。楽曲は普通のメタルだし、ヨハン・リーヴァの声もメロディを追ってて、ちょっとドスのきいた声で歌ってるってくらいの印象です。それを軟弱になったととるか、より聴きやすくなったとするかは人それぞれでしょうが、大半の人はただ曲がいいアルバムと評価したんじゃないでしょうか。デス声に抵抗があるけどARCH ENEMYを聴いてみたいという人はこのアルバムから入るのがいいと思います。
デスメタルの攻撃性はなくとも勢いはあるし、言うまでもなくギターの奏でるメロディは絶品。このアルバムではソロだけでなくリフもずいぶんキャッチーですね。曲調もそれぞれバラエティに富んでいて飽きさせません。
最初は曲の展開が強引に思えましたが、聴いているうちに全然気にならなくなりました。かえって次作のようなストレートな曲調が物足りなく感じられるくらいです。これはヴォーカルの表現力も大きいのかも。
アモット兄弟のギターは「××風なフレーズ」が多いのは確かですが、そこはHMの伝統を踏まえた上で、きっちり自分達で消化して個性を加えているのでそれほど気になりません。特定の個人のパクリに終始してるわけじゃなくて幅広いし。(5)「DEMONIC SCIENCE」終盤のリードギターなんてまるで松本孝弘みたいで笑いました。たぶん同じようなものに影響されたんですね。
とにかく全曲かっこよくてメロディアスで、素晴らしいメタル・アルバムです。名盤でしょう。


ANTHRAX - Stomp 442 ★★ (2003-02-04 23:50:00)

このアルバムのグルーヴは最高に熱いです。
買った当時PANTERAの『FAR BEYOND DRIVEN』と同じ感覚で聴きまくってました。一応モダン・ヘヴィネス系のアルバムってことになるんでしょうか。
疾走曲命なスラッシャーにとっては問題外なのかもしれませんが、スラッシュメタルの型にこだわらない人は聴いてみてください。
熱気にあふれるヘヴィグルーヴでぐいぐい引きずっていくこのアルバム、スラッシュとはまた別種のスピード感があります。ドラムのチャーリー・ベナンテが全て作曲したせいか、ノリがいいんですよね。ヘヴィなのに、実はメロはキャッチーでとっつきやすいし。
ジョン・ブッシュのドスのきいた声も曲調によく合っています。分厚くノイジーな音づくりも気持ち良いですよ。


ANTHEM - Hunting Time ★★ (2003-02-04 23:28:00)

気合いの入ったアルバムですね。威厳を感じさせるヘヴィさに満ちあふれてます。
圧倒的なヴォーカルのパワーあればこそですが、この重厚さはただごとじゃないです。
(5)「SLEEPLESS NIGHT」だけなんか歌メロがポップなところがあって雰囲気が違いますが、ほぼ全編硬派メタル。(1)「THE JUGGLER」と(2)「HUNTING TIME」は代表曲と言われてますが、さすがの出来。
全体的にもうちょっとキャッチーだと疲れなくていいとも思いますが、徹底してるので統一感はあります。
それにしてもインナーのダサダサなメンバー写真は痛いなぁ(^^;
ともかくヘヴィなのが聴きたいという人はこのアルバムを。もちろんスラッシュでもモダンでもなく、正統派メタルです。


ANTHEM - Overload ★★ (2003-02-03 00:45:00)

熱い、濃い、まさしくヘヴィ・メタル!ってアルバムですね。
メロディアスでフック満載、しかし男臭く硬派なメタル。たまりません。
アンセムは「まだ終わってない」ベテランバンドではなく「これからが旬」のバンドなんじゃないでしょうか。だってこのアルバムの曲は過去の名曲の数々を凌いでますから。まるでベスト盤。
しかしツボにはまる曲ばかりですが、ブリティッシュ/ジャーマン/アメリカン/北欧なんかの日本人好みのHR/HMを、いかにも日本人メタラーの好みに合うように組み合わせて演ってる印象がちょっとあります。実際「×××みたい」なフレーズはそこかしこで聴かれるし。でもやっぱりオリジナルのアンセム節にちゃんとなってるのは、やはり柴田さんがつくるからなんでしょうね。あと坂本さんのコブシのきいた歌はやっぱりジャパメタ(笑)。
でもこのカタカナ英語な発音……これなら全編日本語詞にしてもきっちり言葉が乗りますね。その方が個人的には嬉しいんだけど。アニメタルとかB'zやLUNA SEA、GLAY、SIAM SHADEなんかを聴くと、決して日本語はHR/HMに合わなくないと思うのです。そりゃ歌メロは多少変わるでしょうが。
わざわざこんな苦言を言っちゃうのも、坂本英三という魂のヴォーカリストの歌が、あんまり感情に訴えかけてくるものだから、100%伝わってくる言葉で聴きたいなと思ったためです。だって英詞と日本語詞が半端に混じってると妙に表面的な感じがして…。
あと上で言われてますが、このアルバムほんとにギターだけの魅力でも最後まで聴けちゃいますね。ここまで痒いところに手が届くようなギター、久しぶりです。
リズム隊も、歌心のあるプレイですよね~。トータルでまさしくバンド全体の魅力を出し切った感じです。曲を活かすために、各人がしっかり役割をこなしているのがいい雰囲気です。
捨て曲なし。バラエティも充分。快作!


ANNIHILATOR - Alice in Hell ★★ (2003-02-02 02:43:00)

カナダのアナイアレイターの1stアルバム。このころはテクニカルなスラッシュ・メタルやってます。最近はけっこう音楽性が変わってるみたいですね。
冒頭のきれいなイントロ(アコギ?)から不気味な(2)「ALISON HELL」が始まり、次々展開していく様にドキドキして待つと、ランディ・ランペイジのへんてこなヴォーカルにいきなり驚かされます。なんとなくキング・ダイアモンドを思わせる声ですね、この人。好き嫌いは分かれそう。
メロディもけっこう好き嫌いは分かれそうですね~。私も最初は全然ダメでした。慣れるとけっこう癖になります。
クレイジーでシアトリカルなヴォーカル、凄まじい超高速リフ、予測を裏切る展開をみせる複雑な楽曲…こんな言葉に弱い人は一聴の価値ありかと。ドラムのビートはあんまり速くないですが、曲のスピード感はあります。
このアルバムの聴きどころは何と言っても(9)「HUMAN INSECTICIDE」のリフでしょうか。キレすぎです。最近のデスラッシュ・バンドでもこんなアホな速度で刻んだりしませんよ。腕痛めそう。


ANIMETAL LADY - アニメタル・レディー・マラソン ★★ (2003-02-02 00:47:00)

アニメタルが入ってるならこれも取り上げないとかわいそうなので(笑)。
坂本英三が熱く歌ってるいかにもメタルな本家に比べると、こちらはヴォーカルがピンク・レディーの人ですからねぇ…声優アイドルとそのとりまきみたいです。親衛隊のドスのきいたコーラスも入るし(^^;
MIEは激しく歌うのは無理だし、歌唱力に難があるのも確かです。
有名曲のフレーズの引っぱり具合はANIMETAL以上で、完全に遊んでいるし、ANIMETAL MARATHONほど構成を練っていないので、なんか学園祭バンドみたいな印象ですねー。
選曲もネタが少なかったのか、何故これが入ってるの?っていう曲があったりするのもなんだかなぁ…。
とまあなんだかんだ文句もつけたくなりますが、企画ものですから。かたいこと言わずに素直にお祭りノリを楽しみたいところです。ネタ、息抜き用として買ってみるといいかも。世にも珍しい脱力メタル(笑)。
バックは一応ちゃんとヘヴィ・メタル/ハード・ロックしてます。たまにスラッシュ・メタルのリフまで入ってますよ。


AGORAPHOBIC NOSEBLEED - Frozen Corpse Stuffed With Dope ★★ (2003-02-01 01:27:00)

アメリカのインダストリアル・グラインド・コア・デュオ(?)の1stフル・アルバムです。元A.C.のギタリストだったスコット・ハルが中心になってやってるらしいです。解説に曰く、"マシンガン・ハイパー・グラインド"だそうです。
雑誌のインタビューで、「ドラム・マシーン使ってbpm300~600ぐらいのビートでやってる」ってことを言ってたのを見て、速攻で買いに走りました。
期待通り、わはは、なんじゃこりゃって内容です。人間が叩いてることにこだわらないスピード・フリークな人は買いですよ。
ドラム・ビートは普通の生っぽい音とデジタル風な打ち込みの音が両方なので、電子音は苦手っていう人には向かないかもしれませんが、デス/グラインドも好きだけど、インダストリアル/テクノ/デジタル・ハードコアも好きっていう人はいけると思います。
テンションの高いグラインド・コアにMINISTRY、初期FEAR FACTORY、ATARI TEENAGE RIOTあたりを組み合わせた感じです。
ドラム・マシーンでクレイジーな早さでやってるというとTHE BERZERKERがいますが、そっちは未聴なので比較不能。
このバンド、歌詞もアホです。読むに耐えない最低なのも多いですが(こういう音楽は大半がそう)、けっこう笑えるのもあるので日本盤をどうぞ。対訳、解説つきで税込み1,980円はお買得です。


ANATHEMA - Eternity ★★ (2003-02-01 01:23:00)

イギリスのゴシック・メタル・バンド、アナシマの3rd。といっても彼らはこの後メタルとは違う方向に進んでいったらしい(このアルバムしか聴いたことないので知りませんが)ですが。初期はデス・メタルの要素もあったみたいです。
このアルバムに収められているのは、陰鬱でとても美しい音楽です。
帯の叩き文句は「逃れようのない苦しみは、時として美や快楽へと変わる」
部屋の電気を消して、自己憐憫に浸って陶酔するにもってこいです。
メタルと言うには全体的に淡い雰囲気で、拳を振り上げて絶叫とかいう世界には程遠い印象。もちろんメタル的アグレッションもあるにはあるけれど、大半の曲は優美なオーケストレーションで、耽美にアレンジされています。
ヴォーカルも多少は濁声を使用していますが、デス声ということはなく、普通に歌っています。メタルではないゴシック・バンド、例えばキュアーやデペッシュ・モード、バウハウスなんかの方に近い歌い方かな。あ、でも裏声で歌う感じではないです。ゴシック化した今のセンテンストのヴォーカルみたいなやつ。
1曲目のインスト「SENTIENT」から、いきなりもう幽玄の世界にさらわれてしまい、儚く悲哀に満ちた空気にどっぷり浸かってしまいます。
星の光が降り注ぐ雪原で、妖精が音もなく舞うのを見ているような、暖炉で薪のはぜる音を聞きながら、目を閉じて追憶に浸っているような、妙にセンチメンタルで胸を締めつけられる楽曲がずらり。
全体的に似たような色彩で染め抜かれているので、雰囲気ものとしてさらっと聴き流せもするし、どれか突出した曲があるって感じでもないですが、1曲気に入れば最初から最後まで楽しめる(悲しめる?)はず。


ANIMETAL - Animetal Marathon ★★ (2003-02-01 01:15:00)

いや~、恐ろしく熱いです。
知ってる曲も知らなかった曲も、坂本英三の魂のこもった歌で聴けば感動の嵐。
熱血も哀愁も笑いも充分で、感情を揺さぶられます。
メタルには日本語が合わないと思ってる人に聴かせてみたいなぁ(笑)。
38曲(アニソンは36曲)つなぎ合わせるアレンジもセンス抜群。
お遊び的にHR/HM有名曲のフレーズを使ったりしてるあたりも、ニヤリとさせられます。
アイデアの勝利ですが、クォリティもばっちりなので、こういうノリが好きな人は是非。


ANGRA - Fireworks ★★ (2003-01-31 18:22:00)

2nd『HOLY LAND』で独自の音楽性を確立させ、このままどこまで進んでくれるだろうかと期待満々で臨んだ3rdアルバム。いざ聴いてみると、前作に見られた大胆な民族色の導入は影を潜め(随所に溶け込んでますが)、かと言って1stのようなメロスピ路線でもなし。今作では正統派メタルと、クラシックに留まらないヨーロッパ風味が大幅に取り入れられています(そっち方面あまり詳しくないので雰囲気でそう思うだけですが、なんとなく地中海風とか)。
IRON MAIDENやJUDAS PRIESTのカヴァーでわかるように、ANGRAはもともと伝統的なHMも好きなバンド。またメンバーのフリフリ衣装からも、欧州お貴族様の優雅な文化が好きなんどす、という趣味が窺われるので、これはこれで納得のいく路線です。たしかブラジルはポルトガル領だったはずだし、前作だってルネッサンス文化がコンセプトに入っていたし。
ただ期待してた方向と違ったので、最初は肩透かしを喰った気分になっちゃって、あまり好きになれませんでした。今だとこれはこれで得難い音楽性であると楽しめます。予想を裏切り、安易に前作の延長線上に進まず、常に新しい領域に目を向ける姿勢は好ましいです。
熱血メタルの(4)「METAL ICARUS」や、エモーショナルなギターソロがたまらない(7)「FIREWORKS」なんかがお気に入りです。
他にもそれまでとまた違った優雅さの(3)「LISBON」や(9)「GENTLE CHANGE」、思いっきりヘヴィ・メタルな(8)「EXTREME DREAM」、HELLOWEEN+DREAM THEATERみたいな(10)「SPEED」、アンドレの暖かい声に包みこまれる(11)「RAINY NIGHT」等、バラエティ豊かなアルバムです。ただ歌メロとかが個人的に好みから外れた曲が多いので、その辺もあまり好きになれなかった理由。いいアルバムだとは思うんですが。
あとこのアルバムから某メタル専門誌でのアンドレの評価が、「メタル界きってのカウンター・テナー」から「力んだ時の裏声が気持ち悪いヴォーカル」にいきなり変わっちゃいましたが……個人的にはアンドレは表現手法のひとつとしてああいう声を使っていると思うので、気になりません。あれは味です。上手いけど感情のあまり伝わらないヴォーカルよりはずっといいと思っています。まあそこは結局好みの問題なんですけどね。
編集長お薦めのパブロフズ・ドッグのヴォーカル(←嫌いじゃないですよ)に比べたらずっと普通じゃないかと…(ぼそ)


JUDAS PRIEST ★★ (2003-01-31 01:20:00)

ええと、私もJUDAS PRIESTリユニオンの噂がきっぱり否定されて胸をなでおろしたクチです。
JUDAS PRIESTは私のフェイバリット・バンドです。彼らの作品は『ROCKA ROLLA』から『LIVE IN LONDON』まで全て好きで、全部のアルバムがみな違っていて、常に変わり続けているところこそが彼らの魅力だと思っています。
その意味で、ずっと上の方でYOSIさんがおっしゃっている「JUDAS PRIESTは正統派メタルの権化というよりは、節操なしで雑食性の強いプログレッシヴなロック・バンド」(←意訳すいません)といった意見には大いに頷けます。
彼らには進み続けてもらいたいし、今のバンドの持つ素晴らしいポテンシャルを捨てて、将来性の薄い後ろ向きな再結成に走って欲しくないというのが正直な気持ちです。
ロブが戻れば「全盛期の再現」(おそらくは『復讐の叫び』~『背徳の掟』あたりの作風、もしくは『PAINKILLER』パート2でしょう)が求められるというYOSIさんの考察は恐らく的を射ていると思います。しかし、それをやってしまえばJUDAS PRIESTは今まで自らが歩んできた道を否定することになります。
どうせ何をやっても批判され、同時代で理解されることの少ないバンド。最後まで意地は貫いて欲しいものです。
もちろん、ロブがもう引退という時に、一時的に一緒にライヴをするぐらいのことには目くじらたてませんが。
あとヴォーカルにどちらが相応しいか、ということについて。どちらも実力的には問題ない(ライヴでは確実にリッパーが上でしょうが)とはいえ、やはり個性の差がありますから。個人的には『JUGULATOR』『DEMOLITION』の曲は、やはりロブの妖しい声より、リッパーの男らしくどこかはつらつとした歌声で聴きたいです。今のPRIESTの曲は、ロブ時代とはまったく違った魅力を持ちつつ、それでいて紛れもなくPRIESTの曲というところが新鮮で面白いわけです。さらに言えば、曲自体が良いというよりは、「リッパーの声」の魅力が追加されることで素晴らしい曲に聴こえるという印象さえあります。それは声に合わせた曲づくりの妙であり、ロブとは異なるカラーゆえの魅力なわけです。
そしてまたロブはその2枚からの曲は歌わないと思います。プライドや、喉にかかる負担から考えても、また「ロブのいるPRIEST」を求めるファンの要望からしても、その確率は高いでしょう。
オジーはBLACK SABBATHで自分のいた時代の曲だけ歌いますよね(まあディオとは全然タイプも歌唱力も違うから当然ですが)。IRON MAIDENでブルースがブレイズ時代の曲を歌ってますが、はっきり言って曲自体はいつものパターンを崩していないから、あれはまあ…。
…なんか脱線しました(^^;
ともかく、現在進行形でなおかつ歴史あるバンドとしては、問題なく全ての曲を歌えるシンガー、どの時代の曲も歌えるヴォーカリストが相応しいと思うわけです。
つまり、「最後のツアー」というのでなければ、ライヴで歌うのはリッパーの方がいい。ライヴにおけるカリスマ性を云々する人もいますが、ライヴでリッパーの名を嬉々として叫び、新曲を大合唱する人々を実際に見た身としては、その点でも充分リッパーは合格だと確信しています。けっこう軽いキャラですけどね(笑)。
またニューアルバムをつくる際のヴォーカルも、前述の理由からロブではあまり新しい可能性の追求は許されそうにないので…。そしてリッパーが曲づくりに参加した時の化学反応もまだ未知数ということで、どんなものができるかワクワクできることもあり、やはりリッパーにヴォーカルをやって欲しいですね。
なんかひいきしまくりの意見になっちゃってますが、一応フォローしておくと、私はロブの大ファンですので(汗)。なにしろこの世で一番好きな曲は「PAINKILLER」なんですから。


ANGRA - Holy Land ★★ (2003-01-30 23:25:00)

ヘヴィ・メタル史上に残る傑作。SEPULTURAの『ROOTS』に並ぶブラジリアンHMの最重要作品と言っていいでしょう。ヘヴィ・メタルという音楽の枠を広げ、未知の領域を切り拓いて新たな可能性を明らかにしたこの作品は、真の意味でプログレッシヴであり、唯一無二のアルバムです。
1stも完成度の高い作品でしたが、このアルバムではその2~3歩先を行っています。クラシック、ブラジリアン・ミュージックとメタルの融合度合いは前作を遥かにしのぎ、前例のない独自のワールド・メタルの創造に成功しています。
どうやったらこんなにセンスよくこういうメロディとリズムを合わせられるのか、何度聴いても不思議でならないのですが、不自然さは微塵も感じず、いつも新鮮な驚きと共にこの深い音楽世界にのめりこんでしまいます。
演奏陣もヴォーカルも、ただテクニカルだったり変わった要素を取り入れているだけでなく、細やかな表現に気を使い、人間的な温もりを曲に加味しているあたりも素晴らしいです。心から愛しいと思える音楽ですね。
「CARRY ON」パート2や、ストレートなクラシカル・スピード・メタルを求めていた人は失望したでしょうが、多様な音楽を楽しめる雑食性の強いリスナーにはお薦めです。
1曲ごとに具体的に魅力を解析などしていると字数がいくらあっても足りないので省きますが、全曲魅力的で、それぞれ異なった個性を持っています。
ただ進み過ぎた彼らについて行けなかったファンが多かったのか、次作以降のANGRAからはこういった大胆な試みは影を潜め、様式メタル方面にちょっと揺り戻った印象があります。
HOLY LANDの路線を受け継いだのは、脱退したアンドレ率いるSHAMANですが、向こうはさらに前進し、また当然ANGRAとは違った音楽をやっていて楽しめます。


AXCX - TOP 40 HITS ★★ (2003-01-30 01:37:00)

バンド名(アナル・カント)からしてイッちゃってますね。
グラインド・コアとその他ごっちゃになった混沌激重激速音楽。
BRUTAL TRUTHや初期NAPALM DEATHをさらに極端にしたようなものですね。
ズゴゴゴゴゴゴゴゴ、うぎゃぁぁ~~~っ!!
みたいな曲ばっかりなので、人によってはただのノイズにしか聴こえないでしょう。
これを聴くと、デスメタルがいかに整った、「音楽的」な音楽かがわかります。
アホみたいですが、曲名のてきとーさを見れば、本人たちもジョークみたいな気持ちだということが分かります。
曲の区別なんぞつきませんが、よく聴くと意外に面白いことたくさんやってて飽きずに聴けます。慣れれば快感に。
その手の音楽が好きな人は話の種にどうぞ。


ANGRA - Angels Cry ★★ (2003-01-30 01:04:00)

クラシックの要素を大幅に取り入れたスピード・メタルというのは、今では珍しくもなんともないですが、このアルバムは未だに色褪せていません。
シンフォニック・アレンジのセンスの良さ、ギターの奏でる流麗なメロディ、アンドレの優美な歌声…全てがピッタリはまっています。アンドレ・マトスの声に明確な個性があるのも強みですね。
イントロからの2曲目「CARRY ON」は言うまでもなくクラシカル・スピード・メタルの名曲。
続く「TIME」の始まりが優しくふわっとした感じで、徐々にヘヴィになるのも、メリハリがあっていいです。
(4)「ANGELS CRY」はスラッシュ・メタルの影響も感じさせつつ、強引にクラシックの有名フレーズをはめ込んでたり(これは正直どうかと思いますが)して、面白い。
パワー・バラード(5)「STAND AWAY」はアンドレのファルセットの美しさがたまりません。繊細に歌うところと、盛り上がった時の激烈ハイトーンの差がいいです。
(6)「NEVER UNDERSTAND」ではブラジル色もうまく導入し、自分達ならではの特色を打ち出そうとしているあたり、将来に期待させてくれます。実際次作においてこの試みをさらに大胆に押し進めて、唯一無二のバンドとして地位を確立するわけですが。
(7)でケイト・ブッシュのカヴァーというメタル・バンドとしては珍しいことをしているのも面白い。選曲はベタですが(^^; 民俗音楽や様々なジャンルを融合させるアイディアもケイト・ブッシュのファンなら頷けます。
最後を美しい組曲「LASTING CHILD」で感動的に締めるのがまた泣かせますね。
個人的に一番気に入ってるのは次作ですが、これもまた名盤と言っていい傑作です。


A.C.T - Today's Report ★★ (2003-01-29 23:46:00)

スウェーデン出身の個性派バンドの1stです。音楽性はプログレッシヴ・ミクスチャー・ハード・ポップとでも言いましょうか。
まあ普通にメロディアスなロックとして聴けますが、変態的なまでに凝りまくったアレンジの楽曲が楽しすぎます。歌詞も一筋縄ではいきません。
優美にしてハード、ひねくれてるけれどセンチメンタル。プリズム通り越して万華鏡的なマジカル・ミュージック・ワールドを体験したい人はどうぞ。
基本的にはBEATLESやQUEENの影響下にあるバンドです。YESやKANSAS、DREAM THEATER、JELLY FISHやトッド・ラングレン、XTC、ヴァレンシア、ヴァレンタイン、スティーヴ・ヴァイ、FAITH NO MORE、E.L.O.なんかが好きな人は面白く聴けるかと。…って思いっきり無節操な例ですが、そのくらい変なんです。
明るくなったPAIN OF SALVATION、はたまたポップになったEBONY LAKE? ブリット・ポップのころのBLURをクラシカルにしたりとか…。頭が混乱しますね。ええ、とにかくA.C.Tという変てこな個性なわけです。
(10)~(16)までが組曲になってたりしますが、他も全曲組曲みたいなもんなので(笑)違和感は特にありません。というか、アルバム全体どこ聴いても展開しまくってるから、全1曲として聴いてもいいかも。
個人的に、面白いな~と思っても感動するのとはなんか違うんですが、こういう音楽もあってほしいです。


ANGEL WITCH - Angel Witch - Angel Witch ★★★ (2003-01-28 01:00:41)

1回聴いたらもう頭から離れませんが、何度聴いても魅力的な曲です。バンド自体はB級というかマイナーかもしれませんが、この曲だけはHR/HM史上に残る名曲ではないでしょうか。今となってはずっと昔の曲なのに、未だに色褪せていないし、かっこいい。


ANGEL WITCH - Angel Witch ★★ (2003-01-28 00:47:00)

NWOBHMの重要バンドの1st…というか、実質これ1枚だけがANGEL WITCHのオリジナルとして認められる作品でしょうか。名盤と言ってもいいかと。このあとは元メンバーが過去の威光にすがってバンドを商品にしちゃって、評判を貶めてしまったりもしてますが…。
中身の方は翳りをもったブリティッシュHM。初期JUDAS PRIESTやBLACK SABBATHなんかが好きな人はいけるんじゃないでしょうか。IRON MAIDENほどのインパクトはないものの、HM黎明期の勢いが伝わってきます。まあ古臭いHRという印象の曲もありますが、捨て曲とまではいきません。
全曲コンパクトでキャッチーで、それでいて憂いも妖しさも激しさも持ち合わせているのがいいですね。マニアにはたまらないブリティッシュならではの雰囲気もプンプンしてます。「堕ちた天使」のジャケ絵も素晴らしい。
1曲目「ANGEL WITCH」は紛れもない名曲です。一度聴いたら頭から離れず、つい口ずさんでしまいそうな、強烈にフックのあるサビが極悪。


ANDREW W.K. - I Get Wet ★★ (2003-01-27 23:37:00)

各方面で評判が良かったので興味はあったんですが、ジャケがひどすぎて中古待ちに。うーん、裏の写真もきついです。
これはもうポップで勢い一発のロックですね。金太郎飴状態で最後まであっという間に聴けます。単純な歌詞も、これぞロックって感じでおっけー。
曲はシンプルながらも音づくりは凝りまくってて、隙間なく音で埋め尽してダレる暇もなし。上でも比較されてますが、デヴィン・タウンゼントみたいなやり方ですね。最近のブラガみたいでもあります。ただデヴィン・タウンゼントの作品もそうですが、こうやって音で全部を埋め尽すとかえってエネルギーがスポイルされてパワー・ダウンしてしまう気も。特にこのアルバムの音づくりは洗練されすぎてて、爽やかなLAメタルとそう変わらないので。でも過激ではないけど過剰でいいですね。なにより個性があるし。
面白いけど飽きるのも早そう…けどこういうのにもいてほしいものです。


ANDI DERIS - Come in From the Rain ★★ (2003-01-25 00:53:00)

哀愁メロディー・メイカーとしてのアンディ・デリスがたっぷり堪能できます。
PC69ファンは文句なしに魅了されるでしょうが、HELLOWEENファンには物足りないかもしれません。(5)「THE KING OF 7 EYES」で一応フォローしてますが。
ポップなのもハードなのも暗~いのも暖かいのもそろってます。
歌詞含めて号泣ものの2曲、(3)「1000 YEARS AWAY」と(4)「GOOD BYE JENNY」があまりにも突き抜けていて他が埋もれてしまってるかも。みんないいメロディーなんですが。
(7)「SOMEWHERE,SOMEDAY,SOMEWAY」が切なくて好きです。
(12)「IN THE LIGHTS OF THE SKY」がラストでいきなりRAINBOWになるのは遊びでしょうか?


AMERICAN HI-FI - American Hi‐fi ★★ (2003-01-24 01:58:00)

ほどよく分厚くハードな音だけど、曲はもう、どポップ。軽快にドライヴしてほのかに哀愁漂ってて、サビは一緒になって歌いたくなること間違いなし。初めて聴いてもその瞬間からノレるんじゃないでしょうか。
勢いが良くてキャッチーなロックが聴きたい人は是非。メロコア、ポップパンク好きもハードポップ好きもいけるんじゃないかと。
でもこういう曲調ならもうちょっと歌詞もポジティヴな方が良かったな~。歌がさわやかなくせに全体的に暗い内容で…。


ALICE COOPER - Hey Stoopid ★★ (2003-01-24 00:42:00)

このアルバムはスティーヴ・ヴァイとジョー・サトリアーニが共に参加しているということで買いました。どの曲もキャッチーなHRで、豪華ゲスト陣の存在を除いても楽しめると思います。
ただもうちょっとアリス・クーパーの歌に幅が欲しかったです。


ALCATRAZZ - No Parole From Rock'n'Roll ★★ (2003-01-23 23:48:00)

イングヴェイやグラハム・ボネットにさほど思い入れはないし、全曲が好きという訳でもないんですが、やはり何曲かで鳥肌が立つような瞬間が味わえます。特に「JET TO JET」でのソロではほんの数秒のフレーズで泣かされそうになります。
素晴らしいギター・ソロの数々は雑誌などで伺い知るイングヴェイのキャラクターからは想像できないですね。


AEROSMITH - A Little South of Sanity ★★ (2003-01-22 00:19:00)

名曲満載。非常にかっこいいです。
が、2枚組のボリュームのせいもあってか全体的にルーズな雰囲気なので(それも味だけど)、拳振り上げて飛び跳ねて、ってノリよりは、酔っぱらって心地よく揺れながら聴きたい感じですね。実際にライヴに足を運ぶと、また違うんでしょうけど。


ACCEPT - Predator ★★ (2003-01-21 01:55:00)

ACCEPTのラストアルバム(のはず)。「再結成後の奴らはもう終わってた」「モダン・ヘヴィネスに転んだ奴らのアルバムなんぞ興味なし」って人も多いかもしれませんが、先入観なしで聴けばかなり良いアルバム。
前作『DEATH ROW』を全体的にレベルアップさせたような出来です。
激しさ、重さはそのままに、今回はよりメロディアスになっています。って言っても美しい哀愁のメロディーということではなく、印象に残るフレーズみたいに捉えてください。あくまで「漢の硬派メタル(笑)」ですから。前作はリフ先行の感が強かったですが、今回は自然にメロディーが融合していて、このスタイルでのACCEPTの完成形と言ってもいいと思います。
曲がなかなかバラエティ豊かで、しかもそれぞれキャッチーで良いんですが、特筆すべきなのはベースのピーター・バルデスがヴォーカルに参加していること。(5)「LAY IT DOWN」ではウドと分け合って、(6)「IT AIN'T OVER YET」ではメインヴォーカルとして歌っています。これがなかなか味があるブルージーな歌声で、SPIRITUAL BEGGARSあたりで歌ったらかっこいいかも。
ウドがどうしてもあの声なので、画一的になりがちなところを、ピーターが歌うことがいいアクセントになっています。まあ人によっては余計に感じるかもしれませんが。
実験的なことも色々やっています。従来の彼らのスタイルからはみ出すことも恐れず前進してますね。とにかくこのアルバムは1曲1曲の個性が際立っているので、飽きずに聴くことができます。反面「これ!」という名曲のないのも確かなんですが。
この作品によってACCEPTにはまだまだ新たな可能性が残っていることが明らかになったわけで、この先の彼らを聴いてみたかった気もします。でも余力が残っているところでの惜しい解散の方が、思い入れを保つためには良かったかも。昔の自分達のスタイルをなぞるだけの後ろ向きな方向に戻らなかった点も、個人的に評価したい。
ラストを飾るにふさわしい佳作。


ACCEPT - Death Row ★★ (2003-01-21 01:00:00)

ウドが戻った再結成後第2弾のアルバム。まだ誰も取りあげてないあたり、この作品へのACCEPTファンの評価が窺えますね。初回限定盤が何年も経っても売れ残ってたもんなぁ。
たぶん一般的には、このアルバムは「モダン・ヘヴィネスに毒されて、らしさを失った唾棄すべき作品」「ACCEPT史上1、2を争う駄作」ぐらいの位置付けでしょうか。
でも雑誌の評価を鵜呑みにして買わずにいる方も多そうですが、これ、そんなに悪くないですよ。中古100~500円くらいで叩き売りされてるでしょうから、聴かず嫌いの方は、試しに聴いてみては?
確かにリフはヘヴィになってるんですが、それはHMなんだから、かえって歓迎すべきことかと。はっきり言ってウドの独特の声にはこれくらい激しい方が合ってると思います。
モダン/グランジ/オルタナといった90'sヘヴィネスは重くうねるようなグルーヴが中心ですが、ここで聴かれるのはあくまでACCEPTらしいガキガキした硬質のリフ。全然ドヨ~ンとした感じがしない。ミドル~スローなテンポの曲ばかりで、ヘヴィーリフ中心にゴリゴリ押しまくっていて、音像がずいぶん重く感じられるのが、表面的にモダンっぽいだけです。よく聴けばこの歯切れの良いリフの数々はいつもの彼ららしさ満載です。仮にアップテンポの(5)「GUNS'R'US」あたりを冒頭に持ってくれば、印象はずいぶん違ったはず。「ミドル~スローでヘヴィな曲ばかり」なのは、名盤とされる『METAL HEART』だって同じこと(でもあれはポップか)。ただ少し激しさを時代に合わせ、コーラスは相変わらずキャッチー、ギターソロは充分メロディアスです。スピード感も、疾走までいかなくともしっかりあります。
私はモダン・ヘヴィネスもグランジもラップメタル(?)もけっこう好きですが、これと同じようなアルバムってそっち系の代表的バンドのものでは知りません。だってこんないかにもメタルなメロディーは入らないもの(笑)。もちろん影響は窺えますけどね。
かえってこの何年も後に出た新生JUDAS PRIEST、現在アメリカで売れまくってるNU METAL系のDISTURBEDなんかを先取りしているように聴こえます。今聴くと良さがわかる「早すぎた作品」だったのかも。
そうそう、最後にバラード1曲と泣きのインスト2曲がおまけみたいに入ってます(笑)。