カテドラル……、 とにかく「妖しい」、「マニアック」、「地下世界」、「クスリ派」と極めてディープな方々とのイメージがありますが、このアルバムは非常に聴きやすいです。彼ら特有の雰囲気を保ちつつも、スロー&ヘヴィな正統派といってもよいHMを繰り広げられています。トリップ感も含まれていますが、素直に格好いい、繊細な哀しみにあふれて感動的、何よりこれこそヘヴィメタル!!!と叫べるようなサウンドです。とくにFountain of Innocenceは醜くき現在から輝いていた過去への、退行的夢想感がなんとも儚く美しい、カテドラル屈指の大名曲。私がこれまで耳にしてきたHM曲の中でも、トップクラスに数えられる素晴らしい曲です。中間部の甘美な叙情から、苦渋に満ちた叫びへの実に滑らかな移行、「醜」から「美」そして再び「醜」への絶妙な流れのなんと素晴らしいことよ!!。