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うにぶさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 201-300

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うにぶさんの発言一覧(評価・コメント) - 時系列順 201-300

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AGENT STEEL - Skeptics Apocalypse - Agents of Steel ★★ (2022-05-28 20:55:09)

突き抜けた突進力、イカれたシャウト。
衝動を完全燃焼させてくれる、スカッとする名曲です。
HM/HRのみが与えてくれるカタルシスを存分に味わうことのできる逸品と断言します。
まさにメタルの達人、鋼鉄の代理人であると、心から共感します。


ANVIL - Legal at Last - Plastic in Paradise (2022-05-28 20:48:49)

正面からプラスティックゴミ問題を扱った曲。
大人のオモチャをライヴで弄ぶ彼らでさえもSDGsと無縁ではないのです。
曲としてはまあ、ごく普通ですが、普遍的なメッセージ性・同時代性を考えれば、注目したい曲です。


ANVIL - Metal on Metal - Mothra ★★ (2022-05-28 20:33:38)

曲はやたらかっこいーデス。良いリフがいっぱい。特に後半は荘厳さもあり、ゾクゾクします。
でもこの歌詞って、モスラが人類を滅ぼそうとしていませんか?
たしか人類の味方側の怪獣だったんじゃ・・・。


EXCITER - Long Live the Loud - I Am the Beast ★★ (2022-05-28 20:27:01)

シンプルさがとても良いです。
わかりやすいリフ、勢い任せな曲調、常軌を逸した熱量。


JUDAS PRIEST - Stained Class - Exciter ★★★ (2022-05-21 21:20:20)

私にとってHM/HRの原体験、DPの「ハイウェイ・スター」と並んで、その後ン十年の疾走曲/ハイトーン好きのきっかけとなった曲です。
まー、狂ってますよ。この時代にこのアグレッション、この疾走感。
そして時が経過しても色褪せぬ個性。
歴史に残る超名曲です。


SEPULTURA - The Mediator Between Head and Hands Must Be the Heart - Manipulation of Tragedy ★★ (2022-05-21 21:01:28)

この曲だけでいくつのジャンル、どれだけの音楽要素が消化されているのでしょうか。
そして非常に多くの要素が溶け合ったそれを真剣にメタルとして再構築し、感情を乗せて表現する。
結果、背筋が寒くなるほどの音楽を作り出しています。
未だに新しく、異端の先鋭メタルです。真に過激なバンドの、名曲。


SEPULTURA - The Mediator Between Head and Hands Must Be the Heart ★★★ (2022-05-21 20:52:17)

'13年の13thアルバムです。
他作品との比較は要りません。
傑作。鬼気迫るシリアス雑食メタルです。
だってこんなもん聴かされて、絶賛以外できませんよ。捨て曲なしのヘヴィ・ミュージック。勝手に血が騒ぎ、肉が踊っちゃうのに、何を論ずる必要がありますか?
こういう音楽に何年かに一度奇跡的に出会えるからメタラーやってるんです。
音楽に心血魂注いだ馬鹿野郎どもの一つの到達点です。凄いよ。
この作品に至って初めて本当に心底、マックス時代との比較が意味を失ったと感じました。
HEAVY METALって深いなー。
ただし、スピードとメロディが主な価値基準の人にはお薦めしません。爆走はしますが、そういうメタルではありません。
精神的なヘヴィネス、感情の爆発が肝となるメタルです。ガチでメタルに生涯を捧げているんだろうな、このメンバー・・・。


さだまさし - 夢供養 - まほろば ★★★ (2022-05-07 20:24:19)

雰囲気を一変させる入魂のヴァイオリンから始まり、血を吐くような絶唱で終わる激情の名曲。
劇的かつ繊細で振幅の大きなアレンジも、万葉集を題材にとりながら現代の恋愛を扱った歌詞も、何もかも尖りまくっています。
プログレだよなー、これ。
ゴシック・メタルにも通じるものがあります。
THE ALFEEがヘヴィ・メタル・ヴァージョン(?)にアレンジし、カヴァーしていましたが、そうしたくなる気持ちもわかります。
今もって過激な、和ロックの傑作です。


吉松隆 - Symphony no. 3 / Saxophone Concerto ''Cyber-bird'' ★★★ (2022-05-07 20:13:22)

現代クラシック界の異端児として独自の道を行く作曲家の、特においしい曲がセットで収録されたアルバムです。
UK逆輸入CDのみかな。たぶん邦盤なし。藤岡幸夫の指揮、BBCフィル、サックスは須川展也。
CDや演奏会で取り上げられる機会の多い、大人気のサクソフォン協奏曲「サイバーバード協奏曲」は、美しさ、鮮烈さ、飛翔感の突きぬけた傑作。
アルトサックス/ピアノ/パーカッションとオーケストラのトリオ・コンチェルトというユニークな形式のこの曲は、電脳空間を飛ぶ鳥を描き、ジャズもロックも飲み込み、深い悲しみも爆発的な歓喜も歌いあげます。
交響曲第3番は、さらに「何でもあり」です。たぶん「交響曲だ」と言われなければそんなことを意識しないで聴けるんじゃないでしょうか。
モーツァルトやベートーヴェンのあれとは全然違います。クラシックの皮をかぶったプログレッシヴ・ロックです。
作曲者が現代音楽に喧嘩を売ってメロディやハーモニーやビートを思うさま解放した全部入れボーダーレス音楽。
小難しくてわかりにくければ高尚で、かっこよくて痛快でわかりやすいものは低俗。という価値観でない人は、ぜひ御一聴を。


BON JOVI - Bon Jovi 2020 - Do What You Can ★★ (2022-05-07 19:56:46)

社会的な課題、リアルタイムの出来事に反応しようとする瞬発力、アンテナの高さは、まだまだ現役のアーティストだということを示しているのではないでしょうか。
発表当時の私はいっぱいいっぱいで、この曲のメッセージに気づいてもいなかったのですが。
でもこのようにポジティヴな曲調で、できることをしようよと呼びかける曲のメッセージは、十年後、二十年後に誰かの支えになるのだろうなと思います。


DRAGONFORCE - Extreme Power Metal ★★ (2022-05-07 19:43:52)

'19年発表の8thアルバムです。
アートワーク、タイトルからして確信犯的にふざけまくった、エンターテイメント痛快作。
メタルって馬鹿馬鹿しいところがまた楽しいよね、と言わんばかりに自分たちの音楽性自体も笑い飛ばしながら、極端なところをより極端に表現しています。
疾走好きにも速弾き好きにもクサメロ好きにも勿論ストライクな曲ぞろいなわけですが、けっこう多彩で、一本調子ではないアルバムです。キーボード交代の影響もあるでしょうか。
2~4曲目の流れなんて、感心しました。よく考えられています。5曲目のサビメロはちょっとやりすぎかなと思うけど、微笑ましいオマージュです。
「My Heart Will Go On」を疾走曲にアレンジする力業っぷりも彼らならでは。
お腹いっぱい、堪能させてもらいました。良いアルバムです。


GLASS TIGER - Diamond Sun - My Song ★★ (2022-05-07 19:33:02)

スコティッシュと言うべきかアイリッシュと言うべきか。そんなイントロで始まりますが、「牧歌的」と言うのが曲全体としてはふさわしいかな。
誰もが笑顔になるような、平和な曲。
こういう曲がどれほど貴重か、十代のころはわかりませんでした。
思わず口ずさんでしまう、一生ものの名曲です。


CRYPTA - Echoes of the Soul ★★ (2022-05-05 21:41:38)

発表する時代が30年ほどズレてるんじゃないかと思うくらいのオールドスクール・デスメタルです。
ジャケ、SE、サウンドづくり、曲調(疾走しすぎないのが良い)、デス声(あえてグロウルとは言わない)、どれをとっても微笑ましい。
ギター・ソロがかなりメロディアスではあるのですが、決してメロデスではありません。
ひたすら心地いい、繰り返し聴いてしまうアルバムです。


ROBIN MCAULEY - Standing on the Edge - Wanna Take a Ride (2022-05-05 21:28:02)

清々しいまでに一点の曇りもないメロディアス・ハード曲。
何だろう、BAD HABITの1stを聴いた時の感動に近いかなぁ。
時代に合おうが合うまいが、ただひたすらに好きな音楽をやろうっていう気持ちが感じ取れます。


IRON MAIDEN - Senjutsu - The Writing on the Wall (2022-05-05 21:20:51)

トラッド/フォーク風味を取り入れたブリティッシュHR的な曲。
和みます。


SQUAREPUSHER - Big Loada - A Journey to Reedham (7am Mix) ★★★ (2022-05-05 20:44:58)

郷愁を誘うちょっと懐かしいゲーム音楽っぽいメロディがまずツボです。
そこに複雑で刺激的なリズムが奇跡的融合を果たし、独特の疾走感を持った超名曲に仕上がっています。
この曲が彼の作品で一番好き。

ジャズ・ピアニストの桑原あいがai kuwabara trio projectでカヴァーしていて、驚愕しました。


SQUAREPUSHER - Big Loada ★★★ (2022-05-05 20:33:20)

'97年のEP(ミニアルバム)です。オリジナルは7曲入りで、後で12曲入り盤が出たようです。私が持っているのは7曲入り。
常に新たな可能性を追求し続ける彼の音楽はどの時期も面白くて、かれこれ二十数年間追い続けていますが、それでもやっぱりこの作品が一番好き。
人懐っこいメロディと超高速リズムの融合具合がお見事。どの曲でも実験が繰り広げられていて、スリリングで飽きさせません。
この作品に衝撃を受け、大学時代はとにかくブレイクビーツ/ドラムンベース/デジタルハードコア/インダストリアル系のアルバムを買い漁っていました。あとジャズ/フュージョンに興味を持ったのも、この辺が入り口だったなぁ。
今聴いても新鮮な傑作です。


APHEX TWIN - Richard D. James Album - Yellow Calx (2022-05-04 21:20:54)

切ないメロディに細かいドリルンベースと珍妙な音が組み合わさり、歪みながらもバランスの取れた不思議な世界が提示されます。
スウェーデンのピアニスト、フレドリク・ルンドベルグ(Fredrik Lundberg)のカヴァーを聴いたら、改めてメロディが美しい曲だなと、惚れ直しました。
実はメロディ・メイカーとしても優れた人なんだよなー。


APHEX TWIN - ...I Care Because You Do ★★ (2022-05-04 21:12:19)

知名度や衝撃度は『RICHARD D. JAMES ALBUM』の方が上かもしれませんが、同時期に聴いていたこれまた怖い顔ジャケ(?)アルバムである本作にも、それはそれは衝撃を受けたものです。
それまでリズムやメロディやテクニックや速さや重さが音楽を気に入る目安だったのですが、「変な音」ということがそれだけで魅力なのだと、目からうろこ体験をさせてもらいました。
「ズチョ」「ピビョ」「ミヂャ」みたいな音を反復して歪な音楽を提供する変な男に、音楽の楽しみ方を開拓してもらっちゃいました。
あれから20年以上経っても、まだ新鮮です。


THE DILLINGER ESCAPE PLAN - Irony is a Dead Scene - Come to Daddy ★★ (2022-05-04 20:59:20)

APHEX TWINの原曲には当時かなりはまって、輸入盤屋でVHSのビデオ・クリップ集まで買っちゃったっけ。青春の思い出の曲でした。
ドリルンベースは人間にはプレイできない音楽だと思って聴いていたのですが・・・まさか人力でカヴァーする人達が登場するとは。
でもこのメンバーなら納得。
出来にも感服。
すげー。


THE DILLINGER ESCAPE PLAN - Irony is a Dead Scene - Pig Latin ★★ (2022-05-04 20:50:29)

ハイテンションで狂っててアホでめっちゃイイ!
SEPULTURAの超名曲「RATAMAHATTA」やKORNの「TWIST」にもに匹敵するなんて言ったらほめすぎでしょーか。
楽しいなー。


HELLOWEEN - Helloween - Rise Without Chains ★★ (2022-05-04 20:36:21)

この曲はアルバム中でも、かなりのお気に入りです。
歌メロは安定のアンディ節ではありますが、リフに面白味もあり、3人ヴォーカル体制ならではのコーラスも良いアクセントになっています。


AEROSMITH - Draw the Line - Draw the Line ★★ (2022-05-04 20:25:54)

この間、何気なく再生したこの曲がやたらかっこよくて、何て独自性の強いリフだろう、と痺れまくった次第です。
が、ここの書き込みを見ていたら・・・「カエルの合唱」!?
全く意識したことがありませんでした。これから、そうとしか聞こえなくなるのかなぁ。
でもやっぱり、かっこいー。


JUDAS PRIEST - Demolition - Metal Messiah (2021-11-28 00:44:39)

皮肉の効いた、ニヤリとさせられる1曲。
やっちゃえやっちゃえって、こんなラップ・メタル・アレンジも飲み込んじゃう大らかさが好きでした。
この頃はメタルの色んな可能性を広げようって挑戦してたんだよなー、としみじみ。


JUDAS PRIEST - Demolition - Subterfuge ★★★ (2021-11-28 00:36:11)

やっぱり今聴いても楽しい。時の流れに耐え得る名曲です。
ダンサブルで、アレンジも色々凝ってて、ライヴで大合唱したい曲。
当時のニュー・メタル的でもありますが、巧く独自性を出していると思います。大好き。


KK's Priest - Sermons of the Sinner - Hail for the Priest (2021-11-28 00:15:42)

出だしのところで、お、これはちょっと面白い曲になりそう・・・と思ったら、途中からは普通のメタル・ソングで拍子抜けしました。
JP風でもあるのですが、MANOWAR風にも感じます。
曲名から歌詞からフレーズからJPラヴ(未練たっぷり)なK.K.の気持ちがダダ漏れで微笑ましい。


KK's Priest - Sermons of the Sinner - Hellfire Thunderbolt ★★ (2021-11-27 23:57:52)

清々しいまでにヘヴィ・メタルしている曲。
あほらしいタイトルに、爆発音のSEが炸裂しまくるところなんて、ダサすぎて逆に感動します。PRIESTって、そういう曲多かったよなー。
単発で先行配信されたのを聴いた時よりも、アルバムの流れの中で聴いた時のほうが断然興奮しました。
こういう作りこみ具合、イメージの増幅させ方が、熟練の技。


KK's Priest - Sermons of the Sinner ★★★ (2021-11-27 23:43:37)

グレンなしでPRIESTを名乗れるなら、俺がRRIESTやっても良いじゃん。戻りたいのにバンドに戻らせてくれないし。もういいや、リッパーと一緒にやっちゃえ。

・・・って感じでしょうか? どちらが本家・元祖と名乗っても良いような、限りなくJUDAS PRIEST的な分家バンドです。そのうちHELLOWEENみたいに皆で一緒にやれたら良いね。
ギターのパートナーはHOSTILEのA.J.ミルズ。ベースはDIRTY DEES、VOODOO SIXのトニー・ニュートン。ドラムはレス・ビンクスが負傷離脱したため、リッパーとTHE THREE TREMORSでも一緒にやってるCAGEのショーン・エルグが叩いています。
音楽性は'80年代PRIEST回顧型のキャッチーでメロディアスなHM/HRです。激しくスピーディーな鋼鉄曲も、ライヴで大合唱になりそうなフレンドリーなロック・ナンバーもそろえています。古き良きHM/HRファンには感涙ものの名盤になるであろうアルバムじゃないでしょーか。
JP風であることに批判もあるようですが、デビュー以来数十年ソロ作も出さず、JPの曲だけずっと作っていたK.K.がこういう音楽を演るのは意外性も何もありません。HALFORDが許されるなら、こちらもOKでしょう。
バンド名はもちろん、曲名や歌詞やアートワークの確信犯ぶりと言い、グレンと俺が作る曲こそがPRIESTなんだよっていう主張が露骨に示されています。「The Sentinel」の続編まで作っちゃった。
まあ正直、『DEMOLITION』で提示してくれたユニークなメタルの続きを聴きたかったなという気持ちもあり、冒険が少ないのは残念です。リッパーが余裕で歌いこなしているので、次はもっと彼を限界まで追い込むような超絶曲を希望します。
でも少なくとも『REDEEMER OF SOULS』『FIREPOWER』とは同等以上のクオリティ(過去の焼き直しフレーズの多さもどっこいどっこい)。余力もありそうだし、今後が楽しみなバンドです。


Frost* - Others ★★★ (2021-03-21 20:24:21)

'20年発表のEPです。配信のみのリリースのようです。
CDで聴きたいときは'20年発表の8枚組『13 WINTERS』を購入する必要があります。悩んでますが結局買っちゃいそうな気がします。そのくらいの価値はある。
'16年の3rd『FALLING SATELLITES』のアウトテイク集らしいですが、3rdでも尖っていた「Towerblock」をもっと発展させたような曲がずらり。一気に前進し、とてもユニークな音楽を生み出しています。
リズムや音づくりは世界中の様々な音楽要素を取り入れ、前衛的とすら言えるハチャメチャぶりなのですが、それでも人懐っこくてメロディアス。
ポップスにトラップ/ダブステップ系の変てこなリズムや音を融合させているZeddとかSkrillexがこのごろのお気に入りなのですが、そういう感じの音楽にも通じます。
プログレやメタルの可能性をとてもわかりやすく押し広げてくれる稀有なバンドによる意欲作です。


FROST(英国) - Falling Satellites - Towerblock ★★ (2021-03-21 20:08:43)

ダブステップを取り入れた印象的な曲。それでいてメロディアスでとてもきれい。
'16年なんてジャニーズもハロプロもとっくの昔にダブステップを導入しているし、KORNなんて何年も前にアルバム丸ごとで使ってるし、全然「プログレッシヴ」じゃなくて時代遅れじゃんという指摘もあるかもしれません。
でもこんなに美しくもさわやかかつテクニカルなロック/メタル・ソングに、ぶち壊しなSEとぐちゃぐちゃアレンジを加えて違和感なくきれいに着地させるって、とんでもないセンスだよなーと思うのです。
新規要素に振り回されず、消化して使いこなしています。
それと、デモ音源を聴くと元のネタはダブステップは関係なくて、ガシャンと何かが割れる音がインダストリアル的に効果音としてSEに使われたバックに、ちょこっと切ない歌を入れたくらいのもので、これが完成形に至るまでの過程(変遷)があまりにも興味深い。
こういったアイディアはさらに'20年のEP『OTHERS』で拡大適用され、プログレメタル界隈でもちょっと別格な存在感を発揮している感じがします。


Frost* - Falling Satellites ★★ (2021-03-21 19:53:37)

この作品から遡って前2作も聴きましたが、どれもこれも高品質のアルバムで、本当に外れがありません。なんて魅力的なバンドでしょう。
プログレ(プログレメタル)にポップな歌メロ(心地よいコーラス)、美しいメロディ、エレクトロ/インダストリアル的要素を盛り込んで、一筋縄ではいかない複雑な要素が混然一体となった音楽。
アルバムのコンセプトは、衛星が落ちてきて破滅する的なものかと思ったら、なんだか人生を楽しもう的ポジティヴなメッセージらしいですが、どうなんだろう。よくわかりません。
でも単純に、音に関してはただただ聴いていて快感なんですよね、このバンドって。
決して頭でっかちで終わらない、リスナーにやさしい進歩的技巧派ロック。練達の職人が作り上げた逸品です。


RIVERSIDE - Out of Myself ★★★ (2021-03-21 19:32:20)

『OOM』('03)/『SLS』('05)/『REM』('07)と続く「リアリティ・ドリーム三部作」の1枚目です。('05年のEP『Voices in My Head』や'11年のEP『Memories in My Head』も恐らく同様のコンセプト)
頭の中にいる「彼女」と怯える「彼」、受容と拒絶、悲しみと恐怖、現実と夢(レム睡眠)・・・睡眠時随伴症や統合失調症が関係しているんだろうなという感じの歌詞ですが、なにぶん入り組んでいて、誰(どの人格)がどの立場でどの時点の話をしているのかきちんと理解するのは難しい。
小難しいことはともかく、哀メロたっぷりの陰鬱プログレが好きな者にはたまらない作品です。翳りを帯びた歌声と、湿り気たっぷりのギターのトーンが鼻血ものです。メロディの充実具合が最高。
ゴシック/ニューウェイヴ/アンビエント/トリップホップなんかの影響もあり、メタル的激しさは薄めですが、そこがいい。独自の音楽性を持ったバンドです。
メンバー自身が公言しているように、MarillionやPorcupine Tree、Anathema、Pain Of Salvation、Pink Floyd、Dead Cam Dance等の影響も見て取れますが、きちんと消化して自分たちの個性を確立しています。
後の更に非メタル化が進んだ作品も良いのですが、この三部作の頃が適度にメタル耳に刺激的で、メロディのクサさ加減もめっちゃ好みなので、気に入っています。


DREAM THEATER - The Astonishing (2021-03-21 19:18:57)

こだわりのパスタ専門店に久々に訪問したら、ランチが《ナポリタン(給食味)+ハンバーグ+エビフライ+タコさんウィンナー+オムレツ+旗付きチキンライス+ヤ○ルト》一択な大人様ランチで、旨いけど必要以上に満腹でどうしよう的なアルバムです。(でも内心、とてもそそられてしまう・・・)
昔ながらのロック・オペラ作品です。ちょっとセンスが30~40年くらい古くて、現代にこれやりますか?って感じはしますが、なんかファミリー向けSF(筋立てはファンタジーな)ミュージカル映画を鑑賞してるみたいで、これはこれで楽しめます。
このタイプのストーリーの漫画、10代の頃好きでした。20年前に聴いたらかなり感動してたと思います。中高生の芸術鑑賞教室に良さそう。
小難しいことをあまり考えず、エンターテイメント作品として楽しみたいです。
メタルとしての刺激とか、現役バンドとしての先進性なんかを期待しちゃうと厳しいのですが、優しいメロディが多くて、飽きる前に色々なタイプの曲をとっかえひっかえ提供してくれるところが嬉しいですね。
けっこう和める、肩ひじ張らずに聴ける好盤じゃないでしょうか。


HAKEN - Affinity ★★★ (2021-03-06 17:48:51)

'16年発表の4thアルバムです。('08年のデモ『Enter the 5th Dimension』を含めれば5作目)
歴代の様々なプログレ/プログレメタルの要素を取り込んだ、多様な要素のあるプログレメタル・バンドというのが、何枚か聴いての印象です。海外ではかなり人気バンドの模様。
多彩な音楽性と、バランスよく盛り込まれたモダンさ、そしてメロディ・センスの良さが、このバンドの魅力でしょうか。特にキーボードの叙情フレーズとヴォーカルの浮遊感を感じさせる歌唱法が魅力的。
ただし、この手のバンドの宿命として、長尺の曲で「楽器バトルのためのインスト・パート」が始まった途端、没個性の「DREAM THEATERもどき」に聞こえて魅力が半減するのが玉に瑕でした。
ところが、このアルバムだけはDREAM THEATERよりもCYNICを連想させる非現実的浮遊感が優勢となり、またどのアルバムよりもエレクトロニカ風モダン・アレンジを増量したことで、一気に「最先端プログレメタルの最右翼」と言いたくなるような傑作に仕上がりました。
イントロから2曲目への流れや、6~8曲目の畳みかけはもう、個人的ツボを突きまくりでたまりません。一般的プログレメタル・ファンには15分超でLEPROUSのエイナルも参加した(5)「The Architect」がとどめの一撃になりそう。
プログレメタルは好きだけど飽きてきたなーというような人におすすめしたい、新感覚の名盤です。あ、FROST*のファンは気に入ると思います、これ。


Leprous - The Congregation - Red ★★ (2021-03-06 17:18:56)

エレクトロニカ系の音づくりが面白い曲。でもこれ、プログラミングじゃなく演奏でしょうね。見事な換骨奪胎。
機械のような正確なリズムながらも、ぎこちないズレを感じさせるひねくれたフレーズが、まさに「現代のバンド」です。
でもって、変なだけでなく、暗く妖しく美しい。
ソングライティング能力の非凡さ、そして自分たちの強みを自覚している点が頼もしいなぁ。


Leprous - The Congregation - The Price ★★★ (2021-03-06 17:01:51)

こんなおしゃれなヘッドバンギング、見たことないw
メンバーみんなで頭を振ったり振らなかったり。ヘドバンだけでもPVが面白いです。あんまりみんなおそろいで、おそ松くん達がヘドバンしてるみたい。
まあそういうネタ感はおいといて、印象度抜群のリフと独特の「タメ」が、なんともたまりません。
タメのあるリズムが印象的な名曲、例えば「We Will Rock You」「Immigrant Song」「Back in Black」にも比肩し得るんじゃないかなんて言ったらさすがに暴言でしょうか。
叙情的で美しい歌メロも、蕩けます。


Leprous - The Congregation ★★★ (2021-03-06 16:49:21)

'15年発表の4thアルバムです。2010年代のプログレ・メタルの中で余裕で五指に入る出来ではないかと思える大傑作です。
(1)「The Price」のPV(スタイリッシュな映像も素晴らしい!)を1回視聴しただけで、虜になりました。なんという新鮮さ! BIFFY CLYROの4thやHELMETの1stを初めて聴いた時にも似たこの衝撃。リズムの工夫だけでも音楽の印象はこれだけ変わるのだなという認識の書き換えに驚かされる1枚です。
5thと6thも名盤と言える出来ですが、彼らの最高傑作はこれだと思っています。とにかく前進/実験を徹底しています。
この作品の肝は、「間」「キレ」「ズレ」「ループ」です。
反復フレーズがもたらすトランス感覚を巧く活かしつつ、バンド全体がシンクロしたリズムの刻みと計算しつくされた音の引き算(休符)を効果的に用いて意外性とグルーヴを生み出し、また各パート(ヴォーカルすら楽器化)のスピード差によるリズムの複雑化がたまらない音楽的スリルを味わわせてくれます。
(1)(2)(6)(7)を聴いてみれば、その革新性と切れ味の鋭さがわかると思います。
言ってみればブレイクビーツなどのエレクロニカ系統の音楽を人力の超絶技巧で演奏しているような感覚なのですが、そこにメタルならではの演奏・歌唱の強靭さが肉体性を加え、さらにブラック/ゴシック由来の暗黒/叙情成分がツボを刺激しまくるのです。
ここでしか聴けない音、この時代でしか生まれ得ない音楽が鳴っているアルバムです。これぞプログレ。それでいてただの「歌モノ」として聴いたって魅力的。完璧です。


Leprous - Coal ★★★ (2021-02-28 19:40:18)

'13年発表の3rdアルバムです('06年の自主制作盤『AEOLIA』を含めれば4作目)。
前作までは合間に入るブラック・メタル的咆哮や攻撃性を盛り込んだ幅広い音楽性が特徴的ながら、基本的には一般的「プログレ・メタル」の範疇に入るバンドという印象でした。ところが、日本盤デビューとなった今作では完全に個性が確立されています。
ジャケのアートワークから暗黒世界の住人であることを主張しつつ美意識のあるバンドであることを露にした上で、ブラック由来の攻撃性も捨て去らずにゴシック的耽美性を大幅増量し、同時に真の”プログレ”たることを証明するかのように一曲ごとに実験を推し進めます。
エイナル・スーヴェルグ(vo,key)の姉の夫であるイーサーンも、ブラック・メタルに留まらずにプログレッシヴな音楽を追求していますが、教え子たる彼らは今作で完全にこのバンドならではの進歩的メタルを形作ることに成功しました。
どれだけ多彩な要素を曲に盛り込もうと、どれだけ演奏陣が高速で複雑なフレーズを奏でようと、エイナルのメタル・シンガーとしては稀有な美声がミドル/スロー・テンポに曲を固定し、暗鬱で悲痛な歌を紡ぎ出して「〇〇系」や「○○的」と括れない「LEPROUSの音楽」を現出させるのです。
これには恐れ入りました。
アルバム全体通して素晴らしいのですが、特に(5)「The Valley」は格別です。鉄壁のリズム陣が緊張感を高め続ける中で、伸びやかな歌声が全てを包み込み、圧倒します。


IHSAHN - After ★★★ (2021-02-28 19:22:52)

IHSAHNのアルバムはどれを聴いても実験精神旺盛で、内容も千変万化するので、いつも「面白いことやってんな~」と思うのですが、バランスで言うとこのアルバムが一番素直に「かっこいい! 個性的!」と感じられました。
まず曲がどれもこれも良い。そしてサックスが見事に効果を上げています。実に刺激的。(ロック・リスナーはサックスを軽視しがちですが、コルトレーンやジョン・ゾーンを聴けばわかるように、サックスの暴虐性は時にエレキギターを凌ぎます)
この手の音楽って、「音は奇抜で興味深いけど曲として魅力的かと言われれば・・・」というものが多い印象があります。でもこのアルバムの楽曲はアレンジが絶妙な上、ちょっとしたリフのメロディすら耳を惹くので、退屈しません。
まあ、ブラック・メタル的な狂気や暴虐性を求める人にはおすすめしません。けれども、「誰もやらない斬新な音楽」を追求し続ける姿勢は「プログレ」の権化のようで、個人的にはリスペクトせずにいられません。
このアルバム、たぶん30年後に聴いても新鮮ですよ。


PECCATUM - Lost in Reverie ★★★ (2021-02-28 12:18:09)

暗黒プログレの傑作。これは掛け値なしの名盤です。イーリアルの歌声は前2作より断然魅力的になっています。ピアノ・メロディの美しさも特筆もの。
もしかするとEMPERORやIHSAHNのアルバム群より好きかも。聴くときの気分は選びますが・・・。
2ndまではまだブラック・メタルっぽさの残るクラシカルなゴシックみたいな印象がありましたが、もはや完全に吹っ切れています。ジャンル分けを超越した先鋭的音楽です。
なんだろう・・・TOOLやNINE INCH NAILSやISISを、興味津々で聴いていた時と似た興奮があります。TANGERINE DREAMやKLAUS SCHULZEと比較してもいいかも。暗鬱ヘヴィ・ミュージックの新たな地平を切り拓く実験が実を結んだ瞬間を耳にすることができた、歓喜と戦慄。
どの曲も多様な要素が盛り込まれ、1曲毎に美と恐怖と知的興奮が感情をかき乱しますが、それが頂点に達するのが(6)「Stillness」です。本当にヤバい。MARILYN MANSONも真っ青な退廃的恐怖音楽。
このサイトを見ていなかったら絶対聴いていないな~。感謝です。


EMPEROR - Anthems to the Welkin at Dusk ★★★ (2021-02-28 11:59:14)

先日ダウンロード配信のものを聴き直したら、あまりの衝撃に卒倒しそうになりました。こんなに凄い曲ばかりのアルバムだったっけ? と。音がくっきり分離してド迫力。
改めて手元のCD音源を聴いてみると・・・やっぱり音がこもって迫力も伝わらないし、何を演奏しているか聴きとれない部分が多い。CDだと個人的に魅力4割減くらいです。
サウンドプロダクションが違えばこんなに印象が違うのか~。なんか20年くらい損してた気分になりました。今頃、名曲ぞろいの傑作だと実感しましたよ。前はこれより断然ライヴ盤が良いと思っていました。
たぶん似たような理由で正当に評価できていないアルバムがたくさんあるんだろうなー。


SIGH - Imaginary Sonicscape - Scarlet Dream (2021-02-28 11:43:00)

ギャグなんだか本気なんだかよくわからない珍妙な音色の数々、脱力を誘うコーラス、途中のはレゲエ?
うーん、マジカル・パワー・マコを初めて聴いた時のような衝撃です。文字通りなんでもあり。
ブラック・メタルには無限の可能性があるということを知らしめるかのような迷曲。こういうセンス、好きデス。


1349 - Hellfire - From the Deeps ★★ (2021-02-28 11:21:54)

印象的なイントロとアウトロが雰囲気を出してくれてて良いですね~。
こういう演出、好きです。


DARKTHRONE - Under a Funeral Moon - Natassja in Eternal Sleep (2021-02-28 11:11:38)

劣悪な音質で単調で極悪な激速音楽を垂れ流す。
実はそれってシンプルなグラインドコアやハードコアにも通じるものがあるのかも。
と、この曲を聴いていたら思いました。初期グラインドコアと似た感覚で楽しんでいます。
でもこの邪悪な感じは、やっぱりブラックメタルですね。


VENOM - Black Metal - Heaven's on Fire (2021-02-23 15:49:29)

元祖スラッシュ・メタルというなら、この曲が一番近いイメージです。シンプルで速い。
が、逆に普通過ぎてインパクトがないのかな。勢い任せで、おふざけ感も残した雰囲気はけっこう好きです。


VENOM - Black Metal ★★ (2021-02-23 15:43:55)

猥雑お馬鹿ロケンロー作品です。
後追いで聴いたのでさほど過激とも感じず、でもアホアホな雰囲気が微笑ましいなーという印象。
「ヘヴィ・メタル」がまだ型にはまっていない黎明期の意欲作としては評価できます・・・とか真面目くさって言ってみましたが、酒吞んで大音量で聴いて笑って鑑賞する音楽ですね。


REPULSION - Horrified ★★★ (2021-02-23 15:04:31)

ENTOMBEDの1stのところで引き合いに出されていたので興味を持ったバンドですが、この味のある音づくりは確かに共通点が。
潔く疾走する楽曲もやたら心地よく、どこを切っても退屈させない。一発で気に入りました。
時代を超えて輝きを増すヴィンテージ・グラインドコアの傑作です。
今となってはこんな音で録音する人たちもいないだろーなー。音楽界の世界遺産に推薦いたします。


BLACK FLAG - Damaged - Damaged I ★★ (2021-01-24 18:22:07)

頑張りすぎてもうフラフラ、ヘロヘロになっちゃってるのに気力だけで暴れてるみたいな曲。重い・・・。


BLACK FLAG - Damaged ★★ (2021-01-24 18:18:55)

USハードコアの名盤とされる'81年発表の1stフル・アルバムです。ヘンリー・ロリンズが歌っていた時代のもの。
音圧では近年の録音には敵いません。ってゆーか音悪いです。スピード感も今となっては物足りないかもしれません。
でもデジタル時代のお行儀の良い優秀録音盤には、この破れかぶれなエネルギーは注入不能なんじゃないかな。ドロドロの情念に胃もたれ必至の激熱盤です。
前半はけっこうキャッチーな曲もあり、拍子抜けするかもしれませんが、アルバム後半の畳みかけはヤバいです。特に(9)「Depression」以降はどれもこれも凄絶。これぞハードコア。
テクニックじゃなく、ソウルなんだよって類の音楽です。可能な限りの大音量でかけてほしい1枚です。


RAVEN - Metal City - Break ★★ (2021-01-24 17:58:43)

突っ走りつつも重々しく雄々しい疾走曲。
リフとかサビのコーラスでOUTRAGEを連想しました。
ギターソロの爽快感、最後に叫びまくって終わるぶっ壊れ方が楽しくてしょーがない。


RAVEN - Metal City ★★★ (2021-01-24 17:41:36)

ドラマーに元MALIGNANCY、FEAR FACTORYのマイク・ヘラーを迎えて収録された、'20年発表の14thフル・アルバムです。
あれから40年・・・「RAVENの全盛期はいつか?」という問いに対し、確信をもって答えます。「今でしょ!」
いやー、とんでもない出来ですよ。間違いなくRAVEN史上最速最重。「100% KICK ASS」「THE WILDEST BAND IN THE WORLD!」の宣伝文句は伊達じゃありません。
アメコミ風ジャケにドン引きして最初はスルーしてたんですが、今では2020年のベスト・アルバムはこれ以外考えられないとまで思っています。
1曲目から元気いっぱいのドラムに煽られつつ爆走し、ギターもベースも破天荒に暴れまくり、炸裂するハイトーン・ヴォイスはキング・ダイヤモンドばりに超音波レヴェルで空間を切り裂きます。これで60代とか、信じられません。
2曲目でさらにクレイジーにヒート・アップし、「おっさんたち大丈夫?」と心配していたら、3曲目はブラスト・ビートまで導入してさらに加速。興奮しすぎて鼻血が止まりません。もはや狂気の沙汰です。
どの曲も本当に生き生きと、メタルをプレイすることが楽しくて仕方がない、もっとエネルギッシュに、もっとイカレた感じにやっちまおうぜって感じでプレイされています。
攻撃的でやりすぎているくせに十分にキャッチーで実は曲調も幅広い。好きな曲は全曲です。MOTORHEADへのトリビュート曲「Motorheadin'」もニヤニヤが止まりません。
スラッシュ的突撃疾走感と粗削りなハイパーアクティヴロケンローの熱狂が同居するアスレチック・ロック。名盤『WIPED OUT』の頃の正統的進化系です。こんなもんが聴ける日が来るとは思っていませんでした。大満足です。


RAVEN - Screaming Murder Death from Above: Live in Aalborg ★★★ (2021-01-17 21:59:16)

'19年発表のライヴ・アルバムです。
60歳前後のギャラガー兄弟に若いドラマーが加わったところ・・・で・・・何が変わ・・・スゲェェェェェェッッッ!!!
老い? 何ソレ? と言わんばかりのハイエナジー・ハイスピードHM/HRデスYO!
MALIGNANCYやFEAR FACTORYで叩いていたマイク・ヘラー(Ds)が加わったっていっても、それだけでパワーアップするほど単純なわけはありません。
ギャラガー兄弟がそれに見合うテンションでとんでもない演奏・歌唱をしているという事実がこの結果を生んでいます。
'20年の新作『METAL CITY』の出来に驚愕して後追いで聴いたわけですが、はっきり言って開いた口がふさがりません。正直「Hung Drawn & Quartered」1曲でアルバム3枚分の価値はあります。
'84年の『LIVE AT THE INFERNO』にスピード感という一点で残念な気持ちを抱いていた貴方、どうぞこれを買ってください。30年以上経過して更にビルドアップしてるんです!
そりゃ、歌に関してはたまにオーディエンスに振って休んだり、息切れしているところもありますよ。でも、ここぞという時のハイトーンはそのまんま!?
若手の多くのバンドと比べても、こんなエネルギッシュで生々しい文字通りのライヴを聴かせてくれる奴らなんて・・・思い浮かびません。
『LIVE AT THE INFERNO』や『NO SLEEP 'TIL HAMMERSMITH』級の感動を求めている方、どうぞ聴いてください! 何十年に一度の本物の超名盤ライヴです。


CHILDREN OF BODOM - Hexed - Say Never Look Back ★★ (2021-01-05 19:26:05)

ライヴでみんなで飛び跳ねて合唱したくなるような曲。リズムが面白い。
リフと歌メロがシンクロするところがご機嫌です。


CHILDREN OF BODOM - Hexed - Under Grass and Clover (2021-01-05 19:20:55)

めっちゃさわやかなリフで始まってビビりました。先の予測がつかない展開をしてくれます。それでいてサビの掛け合いはとってもキャッチー。
でも、いいぞいいぞと思って聴き進んでいるとあっさり終わってしまうのが残念。もうひとひねりあったら名曲だったのに。


CHILDREN OF BODOM - Halo of Blood - Transference (2021-01-05 19:14:44)

遠くから近くへ、近くから遠くへ、行ったり来たりするようなこの曲のリフがお気に入りです


CHILDREN OF BODOM - Blooddrunk - One Day You Will Cry ★★ (2021-01-05 19:11:04)

おお、新鮮だ、というのが第一印象でした。オープニングから、グイグイ引き込んでいきます。
このバンドのような一定のわかりやすい型がある音楽をどう差別化して作り続けていくかというのは難しい問題だと思いますが、これはお見事でした。
この曲から次曲に移った時の爽快感も、落差がもたらす効果でしょう。


CHILDREN OF BODOM - Are You Dead Yet? - If You Want Peace... Prepare for War ★★ (2021-01-05 18:11:34)

改めて聴き返したら「うぉ、ヘヴィでかっこいい!」と思いましたが、買った当時はけっこう惰性で聞いていて、スルーしてました。
この気合の入りようはすげー。興奮させられます。


CHILDREN OF BODOM - Hate Crew Deathroll - Hate Crew Deathroll ★★★ (2021-01-05 18:03:36)

この曲はとにかくコーラスが好きです。「合いの手(囃子詞)」という感じで、いいタイミングでググっと盛り上げてくれます。
ギターソロも魅力的。


CHILDREN OF BODOM - Something Wild - Deadnight Warrior ★★ (2021-01-05 17:58:27)

いま振り返れば、まさに伝説の始まりといった位置づけの曲なんでしょうね。
こういうのがやりたいんだっていう意気込みがひしひしと伝わってくる気がします。そして驚異的なことに既に個性を確立しています。
キーボードがいちいち面白くて好き。


CHILDREN OF BODOM - Follow the Reaper - Bodom After Midnight ★★ (2021-01-05 17:52:41)

チルボド解散後のアレキシのニュー・バンド名の由来にもなった曲。中間部のリフのフレーズが好きで、印象に残っていました。
たくさんのアイディアが惜しみなくつぎ込まれていて、ちょっとユーモラスな感じも好ましい。


BABYMETAL - Metal Galaxy - Oh! MAJINAI (feat. Joakim Brodén) (2021-01-04 20:20:15)

接頭語が感嘆詞になってる・・・
こういうアホな言葉遊び、好きです。
ノリノリなフォークメタル(?)。完全に主役を食ってダミ声の怪しい日本語で韻を踏んどるこのJoakim Brodénさんって誰? と思い、SABATONを知りました。
なんかちょっと世界が広がった気がする。


AMARANTHE - Manifest - Crystalline ★★ (2021-01-04 20:10:40)

バラード・・・とまでは言えないかもしれませんが、抒情的で美しい曲。大人しくなりすぎず、適度にリズミカルでもあるあたりが、また良い味を出しています。
途中で一語一語、言葉を切ってアクセントをもたらす歌い方とか、個人的ツボを刺激されまくりです。


AMARANTHE - Manifest ★★★ (2021-01-04 20:05:45)

'20年発表の6thフル・アルバムです。
この前3枚は聴いていなくて比較ができませんが、これは物凄い完成度。アゲアゲのキレッキレです。
メタルコア的要素とEDM的要素を融合させて、歌唱力のある男女ヴォーカルが様々なタイプの曲を高いテンションで歌いこなす、ドラマティック・ハイブリッド・メタル。
ポップだけど軽薄ではありません。むしろ必ず商業的に成功させるぞと練りに練って多様な音楽性を盛り込む姿勢からは、異様なまでの緊迫感が伝わってきます。
1stの頃から基本的音楽性は変わっていないかもしれませんが、なんかどんどんメジャー感が出てきているというか、スケールが大きくなっている気がします。
それでいてこんなに垢抜けていて現代風アレンジでも、昔ながらの派手な速弾きギター・ソロをサラッと入れちゃうところなんかは逆に好感が持てたり。
楽曲の質はおしなべて高いのですが、押せ押せで畳みかける前半の後に(8)「Crystalline」・(9)「Archangel」・(10)「BOOM!」で空気をガラッと変える流れに唸りました。


PAIN OF SALVATION - Panther ★★★ (2021-01-03 00:42:43)

'20年発表の10thフル・アルバムです(『FALLING HOME』も数えるなら11作目)。
ひねくれた彼らのこと、もちろん今作も、前作からだいぶ趣が変わっています。うーん、恐らく『SCARSICK』が楽しめた人なら比較的受け入れられそうな作風です。リズミカルで風刺的でありつつ内省的で、またメタルじゃなくなってきています。よく聴くと凄まじく凝っていて興味深いけれども、わかりにくい。
相変わらず続いているリズム実験は面白いです。ただ、前作で顕著だったコーラス(ヴォーカル・ハーモニー/リズム)方面での冒険ももうちょっと推し進めてくれていたら更に嬉しかったなー。
ついでに文句を言うなら、こんな豹頭人ジャケ(アートワーク)なら、もうちょっと躍動感のある曲を増やしてほしい。(とはいえ犬の世界に閉じ込められた豹というようなモチーフが社会からの孤絶等を示しているのであれば、鬱々とした音楽でも仕方がないか)
あと、ダブステップ(とかブレイクビーツ/ドラムンベース)以降の音楽を再解釈してメタルに取り込むような手法も、レーベル・メイトのLEPROUSが実にメロディアスに自然に融合させていたり、FROST*がハチャメチャに導入したりしているので、もっとガンガンやっちゃって良かったんじゃないかなー。ただ、2枚組輸入盤に入ったおまけ曲「Fifi Gruffi」はふざけまくってめっちゃ前衛的だけど、さすがにバランス悪すぎて本編には入れられないもんなー(でももっとこういうの聴きたい)。
たぶんこういう音楽性が好きな人はRADIOHEADやBJöRKやBON IVERなんかも好物だと思いますが、それらのアーティストの方がジャンル自体を創作してしまうような革新性が高かったと思います。J-POPやジャズ界隈でもこういうリズム(変則的シンコペーション?)での実験はここ10年くらい盛んに行われてきた印象。できれば15年前くらいにこういう音楽を叩きつけてほしかったなー。
と、なんかネガティヴなことばっかり言っちゃってますが、それは愛情の裏返しで、なんだかんだで楽しみまくっているアルバムです。
POSがやるとやっぱり彼らの個性がしっかり刻印されて、唯一無二の変な音楽になっちゃうから不思議。過剰でこってり濃厚で重苦しく受け入れ難くともなぜか癖になって繰り返し聴いてしまうのでした。
万人に勧められる音楽性ではなく、売れる要素も少ない(国内盤出ない・・・)アルバムですが、PVもある(1)「Accelerator」・(3)「Restless Boy」・(7)「Panther」を聴いて拒否反応が出なかった人にはお試しいただきたい。地味なようで過激ですよ、これ。
最後は「TO BE CONTINUED...」ということで続きますが、犬の世界では感覚が違いすぎて「落ち着きのない少年」であったパンサー君は、アートワークからすると次回、獅子の世界にでも行くのでしょうか? 今回も歌詞が抽象的でメタファーが理解しづらい。やはり解説・訳詞つきの日本盤がほしいなぁ。


IN FLAMES - I, the Mask ★★★ (2021-01-03 00:29:15)

IN FLAMESはかれこれ20数年間聴き続けてきたバンドで、確固たる個性を保ちながらも「メロディック・デスメタル」という枠に囚われず常に冒険や実験を繰り返して変化を恐れない姿勢に心酔しています。特にそれが8thアルバムで究極ともいえる形で結実した時には、震えるほど感動しました。
それ以後も色々と模索しつつ様々なファン層を切り拓いてきていますが、あまりにも毎回良い曲が多すぎて感覚が麻痺し、名盤なのかいつも通りなのかわからなくなってしまいます。他のバンドであれば大傑作だと太鼓判を押す水準のアルバムでも、彼らだからともっとハイレベルなものを要求してしまうという身勝手さ。
さて、このアルバム。
いつもながら曲は素晴らしい。余裕で90点はいきます。
で、タイトルがなんか面白いぞ。印象度プラス1点。
ジャケのアートワークがなんかかわいいなぁ。印象度プラス2点。
あれれ、発売1周年で『I, The Mask (Arcade Version)』なんておかしなものが配信されているぞ。え? 8bitミュージック・ヴァージョン? ジャケも音楽もファミコン(昔のゲーセン)じゃん!? センスさいこーダヨコレ。プラス10点。
結論。実は合わせ技100点超えの超名盤でした・・・

・・・まあ冗談はさておき、8bitのレトロ・コンピューター・ミュージックにアレンジしても心揺さぶられるくらいに曲自体が良いんですよ。
(2)「I, the mask」を筆頭に、キラー・チューンと言えるものが次々と繰り出され、哀愁と盛り上がりのバランスも良くて、非常に楽しめます。
私の場合メロデスへの未練はもうなくて、「オルタナティヴ」的なものは'90年代からずっと好物なので、初期ファンとは音楽的好みが違うとは思いますが、本当に良いアルバムだと断言します。


TESTAMENT - Titans of Creation - Code of Hammurabi ★★ (2020-12-30 20:38:29)

妖しすぎるベース・リフに耳が釘付けになるオープニングでつかみはおっけー。
やべー、踊りたい。合唱したい。どのパートも面白すぎる。中毒性抜群です。
これ絶対ライヴで盛り上がるやつですよ。


CAGE - Ancient Evil - Blinded by Rage (2020-12-30 19:59:00)

10代の頃にこんなの聴いたら、絶対リピートしまくっただろうなー。清々しいまでにJPしてます。でもスピード感やキレは新世代のバンドならでは。燃えます。


CAGE - Ancient Evil - Cassandra ★★ (2020-12-30 19:50:27)

かなりライヴ映えしそうな曲。頭を振りたくなります。


CAGE - Ancient Evil - Ancient Evil ★★★ (2020-12-30 19:44:15)

ヘヴィ・メタルとは何かという問いに対する模範解答の一つ。これですよ。こういうのが聴きたくてメタラーやってんです。
展開の一つ一つがかっこいい。ラスト付近の長い長いハイトーン・シャウトは常軌を逸した凄まじさ。心が浄化されていきます。なんだこのカタルシス。
99点。もうちょっとギター・ソロが自己主張してバトルしまくってくれていたら100点満点です。


CAGE - Ancient Evil ★★★ (2020-12-30 19:40:46)

The American Power Metal Kingsを名乗る一点の曇りもないメタル・バンドの'15年発表の7thフル・アルバムです。
重々しい語りに続いて2曲目のタイトル・トラックが始まり、サビでのスクリームが炸裂した瞬間、思わずガッツポーズですよ。ショーン・ペックすげえっ!!
他のアルバムでも皆さん引き合いに出していますが、まさしくJUDAS PRIESTの「PAINKILLER」の系譜に連なる正統派パワー・メタル。
微塵の緩みも見せない演奏陣の鉄壁ぶりや怒涛の推進力、音圧十分ながらくっきり音が拾えるサウンドプロダクションも含めて、'10年代のアップデート版ピュア・メタルとしての理想形。文句はありません。
何枚か聴きましたが、今のところこのアルバムが一番楽曲が充実していて、お気に入りです。ただちょっと、曲数が多すぎ。この手の音楽は10曲前後でいいです。


THE THREE TREMORS - The Three Tremors - Speed to Burn ★★ (2020-12-30 19:23:35)

サビで3人が交互にスクリームし最後に全員でこれでもかと絶叫するのを繰り返すめっちゃ盛り上がるアホアホな曲です。
こういうの大好き。メタル馬鹿ここに極まれり。


THE THREE TREMORS - The Three Tremors ★★ (2020-12-29 20:10:52)

USパワーメタル・バンドCAGEの演奏陣がThe Hell Destroyer(CAGE、DEATH DEALERのショーン・ペック)、The Tyrant(JAG PANZERのハリー・コンクリン)、The Ripper(CHARRED WALLS OF THE DAMNED、元JUDAS PRIEST、元ICED EARTH等のティム・"リッパー"・オーウェンズ)、という濃すぎる3人をヴォーカルに迎えた、とんでもバンドの1stです。(このアルバムの曲を3人がそれぞれソロで歌い直した3枚組『THE SOLO VERSIONS』という好企画盤もあります。ぶっちゃけ本編以上に楽しめます)
トゥルー・メタルの伝道師のような人々による純度100%のメタル・アルバム。内容は・・・誰もが想像する通りです。うん、暑苦しい。
ちょっと盛りすぎて渋滞起こしちゃってるように聴こえる部分もありますが、それもご愛敬。
名盤とかそういうのじゃないんですが、ある意味宝物みたいなアルバムというか、こういうのを届けてくれてありがとうっていう気持ちになります。ドリーム・バンドというにはマイナーな面子かもしれませんが、私にとっては贅沢で僥倖。
悪ノリしまくって3人で煽り立てる(11)「Speed to Burn」には頬が緩みます。もっとやれ。
今作の白眉たるタイトル曲(12)「The Three Tremors」レベルの曲を量産できれば、継続可能なプロジェクトになるんじゃなかろーか。次作熱烈希望中。


SANTANA - Africa Speaks - Luna hechicera ★★ (2020-12-29 19:55:42)

この曲も魂を持っていかれる。どうしてこんなに揺さぶられるのだろう。


SANTANA - Africa Speaks - Los invisibles ★★★ (2020-12-29 19:49:41)

芯の通った強靭なグルーヴ感と印象的なリフ、心を鷲掴みにする呪術的ヴォーカル。
震えるほど強烈な曲。なのに日本盤はこれだけ対訳なしって・・・どういうこと?


SANTANA - Africa Speaks ★★★ (2020-12-29 19:45:20)

2019年に買ったアルバムの中で最も熱かった作品です。
ラジオで途中から聴き始めた曲の歌声のあまりの熱量に興奮していたら、まるでサンタナのような情熱的なギター・ソロが始まり、「この若手バンドはいったい何者!? 今季最高の掘り出し物だ!!」と思ったら、普通にSANTANAだったという・・・。そしてヴォーカルのブイカも40代で、「若手」ではありませんでした。
'99年の『SUPERNATURAL』から20年、七十歳超えのお爺さんに刺激的な作品を求めるなんて・・・と油断して新譜のチェックもしないでいたら、ぶっ飛ばされました。
カルロス・サンタナがというよりは、まず歌・作詞のブイカが魅力的。スペインのマヨルカ出身でラテン・グラミー賞を受賞しているこのシンガーがどれほどアフリカに縁深いかはわかりませんが、今作のアフリカをテーマとした音楽に、強烈なインパクトをもたらしています。めっちゃソウルフル(そしてソロ作の歌唱よりかなりアグレッシヴ!)。
サンタナ御大のプレイも緩さとはいまだ無縁。いやー、尖ってるなー。
ジャンル的にはアフリカ音楽を取り入れたラテン・ロックというくくりになるでしょうか。しかしぶっといエレキ・ギターの音色と気合入りまくりの演奏を聴けば、完全にこれハード・ロックだよなぁという印象です。
功成り名を遂げたベテランがリック・ルービンなんて曲者をプロデューサーに迎えて心機一転、創り上げた意欲作。
メタルじゃなくてもソウルの込められた熱い音楽が好きだという人は是非お試しあれ。


KORN - The Nothing - This Loss ★★★ (2020-12-29 19:28:43)

技巧(作編曲・作詞・表現力)的に成長を続けてきたことを立証するかのような楽曲。すげーな、なんて完成度。
それでいて安定感を与えるよりも、スリルや感情面でもなおゾクゾクさせてくれるところが驚異的。


KORN - The Nothing ★★★ (2020-12-29 18:59:43)

1stと2ndはもはや人生のサウンドトラックみたいなもので、根源的に引き離させない自身の奥深くに根を張った音楽になってしまっているバンドなのですが、このバンドに初期2枚と同じものを求め続けるのか? といえば、それは無理であり無駄であると考えています。
3rd、5thと10thアルバムは「変化」を強く押し出していました。そして「ここまでやってくれるのであれば」と私は納得し、その変化も好ましいものとして受け止めてきました。
代替しようのない素晴らしいバンドです。ヴォーカルのジョナサン・デイヴィスのソロ作「BLACK LABYRINTH」も傑作でした。そして今作'19年発表の13thアルバム。
最初は、いつものアルバムとそう変わらないかなと思っていました。ちょっと激しさは取り戻したかな、と。
でも何回か聴くうちに、これは違うんじゃないかなと、受け取り方が変わっていきました。ジョナサンの奥さんが亡くなったとか、そういう音以外の情報ももちろん先に知っていました。
それでも音楽だけの印象として、ただそれだけ聴いていたとして、たとえこれが1stアルバムの無名バンドだったとして。
これを素通りできるんだろうか?
うん、けっこういいよね、で済ませられるのだろうか?
虚心坦懐に聴けたのかと問われれば正直には否ですが、この音楽を無視したり貶めたりできるのかと言えば、それも否です。
ヘヴィさとキャッチ―さ、重苦しいネガティヴな感情と人生賛歌。高度なミュージシャンシップと両立する、音楽を続ける喜び。
だめだ、どうしようもなく好きだ。どうしようもなく、惹きつけられずにいられない音楽です。こんなん偽物だ、初期に比べれば糞だっていう人が何人いたって、私は正直に告白します。このアルバムが大好きです。


U.D.O. - Steelfactory - Eraser ★★ (2019-02-11 21:54:06)

こういうわかりやすい曲にチョロっと引っかかってしまう自分は単純なメタラーなんだろうなと思いつつ、正直言って大好物です。
単純明快に発散させてくれるって大事。


TESTAMENT - The Formation of Damnation - The Formation of Damnation ★★ (2019-02-11 21:33:33)

やたら心に響きます。
やる気が出る発奮メタル。


WINGER - Better Days Comin’ - Ever Wonder ★★ (2019-02-11 21:22:16)

抒情的なミドル・テンポの曲。
けっこう淡々としているし、たぶん地味な位置づけだけど、私にとってはこの1曲だけでWingerが特別なバンドに感じられるくらい、好き。


HELLOWEEN - Gambling With the Devil ★★★ (2018-03-25 20:54:31)

うーん、期待度は過去最高に低くて、買うのは見送ったアルバムでした。この後の作品は聴いたのになぜかこれだけ抜かしてました。そんな判断をした自分が恥ずかしい。
聴いてみたら飛ばす曲が一つもなく、どの曲も魅力的な逸品でした。もしかしたら思い入れを抜きにしたら最高傑作なのかもしれない。曲調やアレンジの多彩さ、歌い方の差別化等の新鮮さに加えて、過去の良質なエッセンスをも巧みに活かした創意工夫に脱帽です。お気に入りの曲を具体的に挙げようとしたら、どれもこれも気に入りすぎて選べませんでした。
ダウンロード版で入手したのですが、改めてCD買って聴き込みます。


BEETHOVEN - Orchestral Music - 交響曲第7番イ長調 Op.92 ★★★ (2018-03-25 20:25:23)

明るくて躍動感があり、なんとなく私の中ではHELLOWEENっぽい曲というイメージなので、個人的に「ジャーマン・メタル交響曲」などと心の中で呼んでいます。(真面目なベートーヴェン好きには怒られそう)
アバドやジンマンの指揮で聴くと、眩しいくらいに音がキラキラして、爽快でしかたがない。
とはいえジャーマンにも色々あって、カラヤンの特盛ゴージャス・サウンドで聴けばBLIND GUARDIANやAVANTASIAみたいだし、チェリビダッケで聴けば暗く美しいSCORPIONSと化し、クレンペラーで聴けば硬派なACCEPTになるんだよなー。


BEETHOVEN - Orchestral Music - ピアノ協奏曲第3番ハ短調op.37 ★★★ (2018-03-25 20:13:58)

5番ほど耳タコではなく、それでいてきれいなメロディにあふれた、人気ピアノ協奏曲。
ギレリス(p)/セル(指揮)/クリーヴランド管で聴いたときに、一切の雑念なしに曲だけが耳に飛び込んで来るという経験をして、美しさにただ浸りきりました。
もうこれ以外聴かなくていいやと思えたので、以来その演奏が私にとって№1です。


ART BLAKEY & THE JAZZ MESSENGERS - Moanin' ★★★ (2018-03-25 19:46:15)

アルバムの原題は『ART BLAKEY & THE JAZZ MESSENGERS』なのですが、もはや通称の『MOANIN'』でしか誰も呼ばないらしく、本やネットの紹介も、CDのタイトル表記もみんな『モーニン』となっています。
'58年録音の、超有名盤。アルバム・タイトルをも乗っ取る1曲目「モーニン」は、TVでもよく流れているので、多くの人が聞きおぼえのあるメロディだと思います。「ソバ屋の出前」云々の伝説も残る、お茶の間に浸透したスタンダード。
そんなおいしい曲でも、リーダーのブレイキーが脇役に徹して曲を活かしているところが、趣深いです。他のメンバーそれぞれのソロが生き生きしています。
(4)「ドラム・サンダー組曲」のような大暴れの痛快曲や、明るい人気曲(5)「ブルース・マーチ」も収録し、聴いていると自然に身体が動き出すような、楽しいアルバムです。
トランペット、サックス、ピアノ、ベース、ドラムスという、ジャズの花形と言える楽器陣が皆ソロで目立ちまくるし、名曲ぞろいで飽きないので、ジャズ耳を養成する入門盤にもってこいかも。
とにかく雰囲気が良く、何度も聴きたくなる、ジャズの楽しさにあふれた1枚です。


ENTOMBED - Left Hand Path - The Truth Beyond ★★ (2018-01-20 21:01:18)

ちょっと後年のデス・アンド・ロール風味も感じられるグルーヴィーな曲。
とはいえ攻撃力はまさしく純正デスメタルのもの。
決めフレーズで語尾を2回重ねて余韻を強めたり、ラストに嘲笑を投入したりするヴォーカルの遊び心が心憎いです。


ENTOMBED - Left Hand Path - Left Hand Path ★★ (2018-01-20 20:44:15)

普通は10代でこういう音楽をやれば、ただただヘヴィにすることだけに夢中になりそうなものですが、実に多彩で展開が練られた名曲です。
突進する前半と、メロディアスで厳かですらある後半とのギャップも大きいですが、細かい一つひとつのアレンジが素晴らしい。
イヌスケさんによればREPULSIONのパクリも入っているらしいですが、元ネタも聴いてみたいなあ。


ENTOMBED - Left Hand Path ★★ (2018-01-20 20:33:52)

皆さんギター音絶賛ですが、この芯がありつつビリビリ空間を震わせ、なおかつ尖って突き刺さる音づくりは実に気持ちいいですね。
メタルもどんどん進歩して音づくりも変わっていくものですが、その時代独特の音って、後々になってから熟成されたような旨味を醸し出すことがあるような気がする今日この頃です。
発表当時は10代の若者が垂れ流す醜悪なノイズだったのかもしれませんが、今となっては時の試練を乗り越えた芸術作品とさえ思えます。
さりげなくメロディや荘厳さもあり、それでいて軟弱さのかけらもない、正統なデスメタルの名盤です。


OBITUARY - The End Complete ★★ (2018-01-20 20:02:12)

速くはない/即効性はない/淡々としている/しかしこれこそOBITUARYのデスメタルであるという皆さんの評が、実に愛情あふれる感じなのが微笑ましく、心温まります。
私もやっと、今頃になってズブズブとこの魅力に捕まりました。スルメ盤の逸品です。


OBITUARY - The End Complete - Back to One (2018-01-20 19:49:43)

これぞデスメタルというおどろおどろしいリフ、前のフレーズに食い気味で噛みつきまくるデス声が煽りまくり。
スローダウンした際の重々しさがまた快感デス。


OBITUARY - World Demise - World Demise ★★ (2018-01-20 19:31:44)

ただただ重苦しいヘヴィな曲かと思いきや、途中でドラムと共に入ってくるちょっとインダストリアル的な音のリズム(何の楽器?)や、ヴォーカルの畳みかけるような重ね方が面白い。
ユニークなモダン・デスメタルです。


OBITUARY - World Demise - Kill for Me (2018-01-20 19:19:56)

トライバル・リズム(解説の平野氏によればアフロ・アフリカン風南方リズム/アメリカ南部のヴードゥー・リズムのサンプリングSEとのこと)を取り入れた摩訶不思議なデスメタル。ギャップがすげー。
まだSEPULTURAの『ROOTS』も出ていない'94年にこれは、先鋭的過ぎでしょう。曲として名曲とは言いませんが、インパクトは絶大です。
アルバム・タイトルから推測される世界が崩壊しつつあるというイメージの表現として必然性があるのかもしれません。対訳も歌詞もないのでわかりませんが、先住民虐殺への批判も入った曲なのかな?
サンプリング元のクレジットがないあたり、まだ著作権に大らかだった時代性が感じられます。


OBITUARY - World Demise ★★ (2018-01-20 19:09:36)

デス/ドゥーム系メタルとしても魅力的ではありますが、'90年代のグルーヴィーなモダン・ヘヴィネス系バンドの一派として聴いても良さそうなアルバムです。
デスメタル的突進パートが減り、ミドル/スロー・テンポの圧殺リフのヴァリエーションは増え、遅くてもノリは良く味わい深いメタルに進化。比較対象を探すなら、PANTERAや『CHAOS A.D.』以降のSEPULTURAにも通じる空気があります。
まあ上記のバンドほどの軽快さはなく、鈍重な激烈サウンドに終始するところがデスメタルたる所以であり、オリジネイターならではの個性でしょうか。
十数年経ってから購入したので見当違いかもしれませんが、発表当時これって実は当時の最先端の音楽だったんじゃないでしょーか。'94年時点でトライバル・リズムも導入し、デスメタルの重々しさは保ちながらも、ジャンルの壁を突き破る開放感が強く感じられます。
アートワークも前作までのいかにもな邪神ホラー系イラストではなく、環境汚染や動物虐待、病苦や貧困といった社会問題を扱ったシリアスなものに。
疾走/爆走を求めれば外れですが、ヘヴィネスの極北を求める人には一つの理想形であると思います。
ジョン・ターディの声に触れていらっしゃる方が多いですが、こういう音楽性になると、ひと際、声の個性が目立って印象深いですね。


HEARSE - The Last Ordeal - Pathfinder ★★ (2017-12-30 20:48:14)

以前聴いた時はピンとこなくて耳を素通りしていたのですが、先日久しぶりに聴いたら冒頭の雰囲気たっぷりなリフに心を鷲づかみされ、更にはメロデスの枠にとどまらぬロック的ノリに目からうろこが落ちて、完全に虜になりました。
それ以来HEARSEのアルバムをとっかえひっかえ聴き返していますが、やはりこの曲は格別印象深く、大好きです。


HEATHEN - Breaking the Silence - Open the Grave ★★ (2017-12-30 20:36:44)

典型的スラッシュかと思って油断して聴いていると、途中でガラリと雰囲気が変わり、その後の多様な展開がいちいちかっこよくて手に汗握って大興奮という感じ。
ギター・ソロも痺れます。


HELLOWEEN - My God-Given Right - If God Loves Rock ‘N’ Roll ★★ (2017-12-30 20:18:53)

リズミカルで楽しい楽曲。こういうおふざけ系の曲って、アルバムのアクセント的なもので終わりそうなものですが、実はメロディもよくて、ライヴの定番になってもおかしくないくらいのクオリティだと思います。
他のバンドなら代表曲ですよ。


PAIN OF SALVATION - In the Passing Light of Day - On a Tuesday ★★ (2017-10-29 16:41:41)

いきなりの激重リフ、歌い始めは語りから、そしていきなりの10分超え。
キャッチー要素を求めるリスナーをはなから置いてけぼりにするPOSワールドの開幕です。
異様な緊迫感と重苦しい苦悩、縋りつくような泣き、静寂と轟音の交差。テンポは遅く重々しいのに展開は多彩で退屈など感じる暇もありません。
火曜日が象徴するものは何だろー?


PAIN OF SALVATION - In the Passing Light of Day ★★★ (2017-10-29 16:19:07)

久々に我を忘れて音楽にのめり込みました。メタルやプログレが好きでよかった。この時代に生まれてよかった。今のところ文句なしに今年の№1アルバムです。
(3)「Meaningless」と(6)「Reasons」だけでご飯3杯はいけます。何という旨味。
'17年発表の9thアルバムです。『ROAD SALT TWO』が'11年だから、約6年ぶり。ダニエル・ギルデンロウの闘病による長い空白のようですが、'14年の『FALLING HOME』や'16年の『REMEDY LANE RE:VISITED』というリメイク企画盤を挟んでいるので、それほど待った感じはしません。
メタリックでありつつ、確信犯的に様々な要素を組み込んだ、振幅の大きいボーダーレス・ミュージック。解体/再構築したようなリズムのギクシャク感が、トリッキーで面白いなー。
ヘヴィなところはよりヘヴィに、生々しさは前作の成果としてそのままに、リズムやコーラスは相変わらず冒険し、哀メロは復活させて。また「プログレ・メタル」と言える作風に揺り戻してきた印象です。
プロデューサーのダニエル・ベルグストランドの影響もあるのか、MESHUGGAHのような硬質のヘヴィネスと奇怪なリズム、HAKENのようなモダンなアレンジが追加され、それでいて清々しいまでに根暗なPOSならではの音楽です。
病や人生や愛に関するダニエル・ギルデンロウの個人的な体験や苦悩について歌っていることもあり、ライナーでは同じようにプライベートな問題を扱った『REMEDY LANE』と比較されていますが、私はどちらかといえば初期2枚の音像に近いように感じました。
心底惚れた時期のイメージも思い出させつつ、新規要素と集大成的要素が絶妙にマッチして、もう私の好みど真ん中。世間一般では地味と言われそうですけどね。
デモ・ヴァージョンを収めたボーナスCDも面白いですが・・・ダニエル喋りすぎです。快復してテンション上がってたのかな。
解説にメンバーチェンジの説明がなかったり、対訳にトホホな誤変換があったりもしますが、日本盤を出してくれたマーキー/アヴァロンに感謝します。必ず新品で買うので今後も国内盤お願いします。


PAIN OF SALVATION - Remedy Lane Re:visited (Re:mixed & Re:lived) ★★ (2017-10-29 16:01:27)

'02年発表の4thを、リミックス盤とライヴ盤の2枚組に調理し直した、'16年発表の"Re:visited"アルバムです。
リミックスと言っても、エレクトロニカ化しているわけではなく、ミックスをやり直して音の聴こえ具合が変わったくらいの感じです。
「へー、こんな音も入ってたんだ」というような発見もあるけれど、原盤に過度の思い入れのある人には余計かもしれません。音質重視の人は買って損はないかな。
ライヴは、タイトル曲の収録順だけ変わっていますが、ほぼアルバムを再現しています。もちろんアレンジは加えていますし、新メンバーの声で印象がかなり変わった曲も。
ファンとしては音源が増えて嬉しいのですが、オリジナルの新譜が出ないままに焼き直し盤が続けて出たので、ちょっと後ろ向きに感じて買った当時は複雑な心境でした。新作が出た今ではありがたいばかりです。


PAIN OF SALVATION - Falling Home - Holy Diver (2017-10-29 15:47:30)

おっしゃれーで、ムーディーな、バーで流せそうなHOLY DIVERカヴァーです。レゲエ風味も導入。
楽しいんですが、先に大御所パット・ブーン様の爆笑カヴァーを聴いていたので、あれには負けます。


PAIN OF SALVATION - Falling Home ★★ (2017-10-29 15:42:00)

'14年発表の企画盤です。主に過去の曲のアコースティック・ヴァージョン(一部、電子楽器も使用)を収めていて、新曲「FALLING HOME」も収録。
仕様によっては、DIOの「HOLY DIVER」とLOU REEDの「PERFECT DAY」のカヴァーも収録。
「CHAIN SLING」は各種ライヴ盤で3種聴けますが、この盤でも取り上げていることから、色々アレンジが比較できます。
アコースティックというと、『12:5』のようなものを想像するかもしれませんが、元の曲調がだいぶ異なる『SCARSICK』『ROAD SALT 1&2』の楽曲が中心となっているため、けっこう趣が違います。
'60年代どころか'50年代以前にまで遡り、オールディーズ的雰囲気も。カントリーやソウル、ロカビリー?やドゥーワップやジャズ、レゲエまで取り込んだ幅広いアレンジは、もはやどうジャンル分けしたらいいのやら・・・。まあ「メタル」じゃないなー、このアルバム。
新メンバーのG兼Voラグナー・ソルベルグ(ラグナール・ゾルベリ?)の歌声がかなり目立っているのも、従来のファンには違和感もしくは新鮮さをもたらすことでしょう。
私は最初、ラグナーの声や珍妙なアレンジに拒否感の方が強かったのですが、今ではお気に入りで繰り返し聴くアルバム。いつも聴き手の価値観や感性を揺さぶってくれる彼らがやっぱり好きです。

(最初に間違って名無しで発言してしまったので、発言し直しました)