この曲を聴け!
死にたくなるような駄作
絶叫者ヨハネ (2006-03-05 16:54:00)
10 (Ritchie Blackmore's )Rainbow の「Rainbow Rising」「Long Live Rockn'Roll」「On Stage」
「神様に向かって中指を突きたてよう」シリーズ第三弾。今回のターゲットは様式美の神Rainbowです。リッチー・ブラックモア大先生を深く敬愛してやまない、思慮分別をわきまえた全国の古参メタラーの皆様、どうも申し訳ございません。若輩者の世迷い言として聞き流してくださいませ。
でもこの神様は安定の悪いブリキのハニワのようです。後ろからちょっと突っつけば、すぐパタンと倒れそうです。しかしこの凶悪なまでのダメさ加減はただごとではありません。私が聴いた上の三枚は、そろいもそろって手の施しようのない駄作ぞろい。好きな曲はおろか、まともに聴ける曲すら一曲もなく、レコード店などで彼らの曲がかかっている(これがよくあるんです)だけで即逃走したくなるほどです。もはや向かう所敵なしの勢いと貫禄で、長らくMy鬼門バンドの座に君臨しておられます。
私としてはこれに敬意を表しまして、この方々には「わが駄作界の頂点に輝く偉大な黒い虹」との称号を献上申しあげたいと思います。これほどまでにつまらぬ音をだしながら、これほどまでに讃えられ尊崇されている、という驚くべき事実に私としましては驚異の念尽きることございません。(なんでも上の「Rising」が昨年B!誌上で栄えある「HM/HR史上の名盤第一位」に輝きあそばれたそうですが、何とまたおめでたいことです。くだんの雑誌の読者様方の平均年齢はお幾つほどになられるのでしょうか?、それともこの方々の殊勝な崇拝者として知られる現編集長さまが何か特別な「ご配慮」申し上げたのでしょうか?)
なお同じ様式美でもBlack Sabbathはよいと思いますし、「TYR」に至っては私的に「世の終わりまで語り継がれるであろう伝説の名盤」ですので、様式美自体が苦手、というわけではございません。しかし、しかし、この方々の音楽に惹かれることは残念ながら毛虫の柔毛ほどもありません(ついでに申し上げれば、Voのロニー様率いるDioも同様でございます。)。
なぜにここまでひどい虹アレルギーなのか、私としても皆目見当がつきません。録音が古くて、音の輪郭がぼけているとか、アレンジが悪くてまとまりがない(大先生のギターがでしゃばりすぎです、いくら巧くともこういうことを平然とやるギタリストは嫌いです。)とか、リフが弱くて曲が全然印象に残らない(私の耳にそれと認識できるようなリフが絶無。Sabbathとの違いはここですね)とか、思いつく理由は幾つかあるのですが……。
強いていえば、楽曲からメロディがほとんど聴こえてこないのが重要な点でしょうか。たまにKeyの美しい音色が聞こえてきますが、明確な旋律はおろか、曲全体としてのメロディ感なり和声感なりがほとんど感じられません。まるでひな人形のお姫様のように無表情です。まるで鉛色をした独房の壁をぼんやり見つめているような不毛感に襲われます。
これに比べるとBrutal TruthやMorbid Angelの方がまだ「メロディアス」で「ムーディ」に聞こえてしまいます。一体何故でしょう? 私は特定アーティストの曲に対してのみ、不感症になるという神経の病気にかかっているのでしょうか? これは大いなる謎です。
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