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kamiko!さんの発言一覧(評価・コメント) 351-400
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PATH(Путь)-Юдоль скорби-Холодная весна
PATH(Путь)-Юдоль скорби-Юдоль скорби
PENTAGRAM-Curious Volume
PERSISTENCE IN MOURNING-A Tongue of Bone
PERSISTENCE IN MOURNING-God is Not Here
PESTILENCE-Exitivm
PESTILENCE-Hadeon
POEMA ARCANUS-Arcane XIII
POEMA ARCANUS-Transient Chronicles
PORTAL-Swarth
PORTAL-Vexovoid
PORTRAIT-At One with None
POSSESSED STEEL-Aedris
POSSESSED STEEL-Aedris-Nobunaga
POSSESSED-Revelations of Oblivion
PROFANATICA-Crux Simplex
PROFANATICA-Crux Simplex-Compelled by Romans
PROFANATICA-Crux Simplex-Cunts of Jerusalem
PROFANATICA-Disgusting Blasphemies Against God
PROFANATICA-Rotting Incarnation of God
PROFANATICA-Rotting Incarnation of God-Broken Jew
PROFETUS-...To Open the Passages in Dusk
PROFETUS-The Sadness of Time Passing
PURE WRATH-Sempiternal Wisdom
PURE WRATH-Sempiternal Wisdom-Departure
Paralex-Key to a Thousand Doors
QUERCUS-Verferum
QUORTHON-Purity of Essence
RAVEL
RAVEN THRONE-I Miortvym Snicca Zolak
RAVENTALE-Morphine Dead Gardens
RAVENTALE-Mortal Aspirations
RAVENTALE-Planetarium II
RAVENTALE-Давно ушедших дней
REENCARNACION-888 Metal
REENCARNACION-Más Hombres, Menos Estatuas
REINO ERMITANO-Brujas del mar
REINO ERMITANO-Rituales Interiores
REVELATION OF RAIN-Акрасия
REVELATION OF RAIN-Откровения дождя
REVERSED-Widow Recluse
REVERSED-Widow Recluse-Widow Recluse
RIK EMMETT-Res 9
RIPPIKOULU-Musta Seremonia
RIPPIKOULU-Ulvaja
ROAD WARRIOR-Mach Ⅱ
ROAD WARRIOR-Power
ROTTING CHRIST-Non Serviam
ROTTING CHRIST-The Heretics
SABAZIUS-The Descent of Man

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PATH(Путь)-Юдоль скорби-Холодная весна ★★★ (2021-02-19 22:58:29)

Cold Springと訳されるタイトルの曲。このEPの直前に宅録と思われるヴァージョンが発表されており、その曲の再録だ。
この宅録ヴァージョンのローファイ感はむしろ素晴らしかったが、この再録版も捨てがたい。
女声の語りが入り、ドゥーミーなリフとアコーディオン、嘆きのようなヴォーカルが歌い上げる。

PATH(Путь)-Юдоль скорби-Юдоль скорби ★★★ (2021-02-19 23:08:24)

アルバムラストを飾る楽曲。イントロ部分で荒廃した大地を思わせるも、激情にも似た激しい展開を見せる。
絶妙なギターの歪みが不穏な空気を醸し出し、アコーディオンの調べによって不幸のどん底に突き落とされる。
終盤に登場するドロドロした印象的なギターリフが優秀だ。

PENTAGRAM-Curious Volume ★★★ (2020-04-29 23:00:25)

米産ドゥームロックレジェンドの2015年作。
80年代から(デビュー前に15年くらい下積み期間がある)硬派で頑固なロックをやっており
オリジナルメンバーこそヴォーカルのみだが、ローファイ志向の化石のようなスタイルを堅持し現役で活動している。
ボクはこのバンドの作品は随分長く愛聴しており、自分のドゥームサウンド探求のルーツでもある。
この盤でも、ブレることなくドゥームロックの原点的なヴィンテージサウンドを聴かせてくれる。
そういうバンドだから決して判りやすい個性があるワケではなく、一口でサウンドを説明することが難しいが、
長くPentagramを聴いていると、リフを一聴しただけでPentagramだな、とわかる独特な癖、濃く深い味わいがある。
コレジャナイ感を感じるアルバムをリリースした時期が無いワケではないが
作品リリース毎に、ローファイ志
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PERSISTENCE IN MOURNING-A Tongue of Bone ★★★ (2021-09-15 22:59:52)

英国産フューネラルドゥーム2020年作
Andy Lippoldtという人のドローン寄りインダストリアルドゥームプロジェクト。多くがカセットテープや他バンドとのスプリットなので長く購入を控えていたが
CDでのリリース作品を発見したので即ゲットした。恐らく録音年はもう少し前なんじゃないかなと思う。ちなみにDying in the Darkness(2020年)が最新作
ではないかと思うが、コレはカセットテープでのリリース。底辺の良作ドゥーム作品はカセットテープリリースが多いと感じる今日この頃だ。
人生残念ドゥームは結構多いが、WORSHIPやUNTIL DEATH OVERTAKES MEあたりの、群を抜いて底辺を行く絶望感を漂わせるバンドにはそうそう出会えない。
このバンドはそんなレジェンドに匹敵する底辺サウンドを聴かせてくれる。純然たるドゥームといった感じ
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PERSISTENCE IN MOURNING-God is Not Here ★★★ (2021-09-19 22:57:39)

英国産フューネラルドゥーム2012年作
サブタイトル「The Fifth Year Of My Idiotic War」含め、日本語訳をすると「神はここにいない、私の愚かな戦争の5年目」だろう。
ケースが大きいので購入を控えていたが、先月ついにゲット。DVDやPS4のソフトと一緒に収納せざるを得ないサイズでちょっと困る。
もはやこのタイトルで、聴く前から底辺の残念感が漂い、大方サウンド内容の暗さは予測できるが、中身は人生残念感を堪能するドゥームというよりは
ダンジョンシンセ・ダークウェイヴあたりの音楽性と言った方がいいかも知れない。
10年前の作品で、録音状態は時代相応と感じさせるが、ノイズの工夫やさりげないサウンドスケープにスキルを感じさせるところは固有の魅力だ。
ここまで残念度が高いと、Andy Lippoldtという人物、果たして友達はいるのか、
…続き

PESTILENCE-Exitivm ★★★ (2021-08-22 19:40:53)

オランダ産オールドスクールデス2021年作
前作「Hadeon」(2018年作)で、Pestilenceの復活の兆しを見たので、今作は結構期待していた。彼らの作品でボクが認めるのは初期の神盤2作品
CONSUMING IMPULSE (1989年)、TESTIMONY OF THE ANCIENTS (1991年)である。前作はその当時のサウンドに回帰した上、新たな挑戦を感じる
ギターワークに感銘を受けた。但し、前作はまだ完成形とも思えず、良い頃の作品に匹敵するとまでは言えない、と思っている。
今作品、とりあえず1曲目を聴いた瞬間、前作1曲目に酷似しているリフの感じで、全く前作と同じ音楽性かと猜疑心が沸いてしまう。
ところが、決してそうではなかった。没入感と楽曲の作り込み度合いは、こちらの方が素晴らしい。かなり内容の濃い作品に仕上がっている。
Pest
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PESTILENCE-Hadeon ★★★ (2020-05-31 22:39:41)

オランダ産オールドスクールデスメタル2018年作
オリジナルメンバーはPatrick Mameliのみで、それ以外は全員ルーマニア人になっている。
とはいえ、この人がヴォーカル兼リードギター、作曲の大半を行っているので、他メンバーが入れ替わってもあまり問題ない。
しかし、あまりにメンバーチェンジが多いので、ワリとこの人が中心のワンマンバンドなんだろうと感じる。
おまけに、最近は髪の毛を辮髪にしているようだ。
Consuming Impulse(1989年)、Testimony of the Ancients(1991年)と神盤を連発して当時のデスメタルでは
コレを超える作品はナイと個人的にナンバーワンだったが、次作Spheres(1993年)で大々的にシンセを取り入れ若干空振るも
新たな音楽性に向かってチャレンジする独特な音楽性にかなり期待したも
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POEMA ARCANUS-Arcane XIII ★★★ (2020-05-20 01:32:20)

チリ産アヴァンギャルド・デスドゥーム1999年作
このバンドは5つの作品がある。一応全て聴いているが、気に入ってゲットしているのはこの処女作とTransient Chronicles(2013年作)だ。
3rd、4thも捨てがたい魅力はあるんだけど、このバンドの作品は、色々なジャンルの要素や前衛的なアプローチを取り入れようとするあまり
総じてまとまりに欠けるところが感じられる。そういうこともあり、最も好きな処女作、集大成的な後期作を所持している。
特にこの処女作は、これ以降の作品に比べてきちんとまとまっている感がありクオリティが相当高い。ドゥームマニアには是非ゲットして欲しい異端作品だ。
骸骨の魔女のようなジャケが非常に素晴らしいが、この音楽性を一言で言うならば、「呪術的」な感じだ。まずこのサウンドを聴けるかどうかは
相当癖のあるクリーンでありながらも
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POEMA ARCANUS-Transient Chronicles ★★★ (2020-05-24 18:26:47)

チリ産デス・ドゥーム2012年作
処女作の頃よりも演奏技術が洗練され、もちろん録音状態も向上し、全体的なクオリティがアップ。
過去作に比べてアヴァンギャルドな一面が落ち着いたように聴こえるのは、アングラ臭の抜けた音質向上のせいだろう。
決してアヴァンギャルドな面が薄れたワケではなく、リフ構成・リフそのものや、異空間を彩るパルス音など
結構手の込んだ内容となっている。濃厚な呪術的なドロドロ感は処女作に譲るが、この作品でも音痴な低音ヴォーカルが
呪いの言葉を呟くように歌い、どこか気持ち悪い感覚を引き起こす。
ボクは処女作のローファイ仕様の方が好みだが、コレはコレで、ハイクオリティな録音でズッシリ重いサウンドが魅力的だ。
キャッチーさがナイし、変拍子が多いのもあって、耳に馴染むには少々時間がかかるかも知れないが
繰り返し愛聴していると、徐々にその
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PORTAL-Swarth ★★★ (2020-05-10 17:35:03)

オーストラリア産アヴァンギャルドブラック2009年作。
ウチにはPortalはこの作品と次作Vexovoidの2枚がある。音像はデスメタルとブラックの中間くらいな音。
猛烈な激しさと音圧が特徴で、派手さがなくクールなスタイルが真性さを醸し出している。
楽曲は複雑な展開を見せ、テンポの緩急がスゴイ。よく演奏が合わせられるなと感心するくらい。
もうとにかく圧倒的な真っ黒サウンドが聴きたい人は、このバンドは避けて通れない。

PORTAL-Vexovoid ★★★ (2020-05-10 17:54:41)

オーストラリア産アヴァンギャルドブラック2013年
ベーシストがチェンジしているみたいだが、音楽性や方向性は変わらず、録音状態が少し向上して、更に迫力を増した。
音像が真っ黒いノイズの塊で、雪崩のように、怒涛のように襲い掛かってくる。
拍子が一定ではなく不規則なので、先が読めない不安感を煽られ、暗黒の渦に放り込まれる。
現在エクストリームサウンドではこのバンドを凌ぐバンドはいないと言えるくらい凄まじい。
ボクには少ししんどい。しかし、最高潮に激しく重くアヴァンギャルドな音楽性を求める人には神盤になるだろう。

PORTRAIT-At One with None ★★ (2022-05-18 07:34:10)

スウェーデン産HM2021年作
最近たまに楽しんでいる作品。MetalBladeからのリリースなので、恐らく肌に合わんだろうなとは思っていたが、案の定合わない。
特にドラムが煩いんだよね。バスドラが刻み過ぎだし、スネアもバシバシ力一杯叩いてて、なんだか平べったい。
だったら聴くなよ、と思うかも知れないが、このラフの感じと、ギターのリフ、質感はなかなかツボにハマるんですよ。
もう少しギターのリフもスリムな音質だったらいいのに、とは思うが、刻み過ぎではあっても、鈍重なリフがカッコいい。
スピーディーなリフも多く登場するが、意外に受け入れることができている。ガムシャラな感じが結構心地よい。
そういうリフにギターソロが乗るところの雰囲気も申し分ない。だからこそ、全体的に賑やか過ぎる点が勿体ない。
そういう今一歩足りないバンドは多いと思うが、このバンドが捨
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POSSESSED STEEL-Aedris ★★★ (2021-02-01 20:11:23)

カナダ産エピックメタル2020年作
最近はいろいろ試聴していると、PCが勝手にオススメ盤を教えてくれる。AIというヤツなのかね。コレが結構ストライクゾーンを突いてるからスゴイ。
昨年末、この作品がオススメとしてPCにメッセージが届いた。きっと森メタル系の試聴を多くしていたから、コレがヒットしたんだろう。
翻訳はしていないが、歌詞を見た感じでは、森の守護者が死の森を抜け、ラスボスのいる領土にてスケルトンキングを打倒する、といったストーリーか。
そんな壮大など真ん中エピックファンタジーをコンセプトとした9曲と、ボーナストラックかつ迷曲である「Nobunaga」が収録される作品だ。
起承転結が判りやすい作り込まれた楽曲、ツインリードで聴かせるギター、多彩なリフを繰り出すドラムなど、曲構成とアレンジが素晴らしい。
コレがエクストリームなパキパキのザックリ感ある
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POSSESSED STEEL-Aedris-Nobunaga ★★★ (2021-02-01 20:42:01)

タイトルの通り、織田信長をテーマにしたサウンドだ。とりあえず歌詞冒頭をボクなりに訳してみると・・
「悪魔と共謀して、すべての土地を征服する。彼の心は悪に満ち溢れ、彼の意志は日本を再創生する」という感じか。
オーストラリアのTZUN TZU (2012年)が、本能寺の変を思わせるジャケで和を感じさせる作品を残しているが
こちらはストレートに織田信長を題材に、しかも相当悪魔的にデフォルメされた信長がNWOTHM的サウンドで描かれる。
織田信長は戦国武将であり、決して悪魔に心を売ったワケではないと思うんだが、戦国無双のようなゲームや時代劇アニメが
カナダ人に独特の織田信長観を植え付けてるんだろうなと思った。
入魂の作り込まれたカッコいい楽曲で、この人たちのダークヒーロー信長愛が強く感じられるな。

POSSESSED-Revelations of Oblivion ★★★ (2020-04-23 17:08:54)

再結成で蘇るバンドこそ多いが、再結成モノで最も衝撃を受けたのはコレだ!
デスメタルにドップリとハマった中学3年生~高校時代には、既にこのバンドは短命で解散寸前
Death、Obituary、Morbid Angel、Pestilence、Entombedあたりがジワジワと台頭し始める時代に
デスメタルのルーツを追い求めて80年代前半から活躍するバンドを漁り始めた頃に出会ったのがPosessedだ。
クレカも無く通販という技も体得していない若造だった自分は、僅かなバイト代を持って1時間半かけて街中へ出かけ
唯一デスメタルを売っているタワーレコードで探すしか手段を持っていなかったが、そうやってCDを探すことがライフスタイルになった頃
やっとの思いで見つけたのが、Beyond the Gateだった。
アルバムの完成度は微妙ではあったが、ハイテクなギタ
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PROFANATICA-Crux Simplex ★★★ (2023-11-04 19:08:19)

米国産ブラック2023年作
危険思想を含む真性ブラックで、相変わらず普通に買うことができる盤。
このテの危険思想をファッションとして掲げて活動するブラックメタルは結構多いが、活動当初から一貫した
思想を基に創作し、全くコマーシャルな妥協が感じられない、本気度の高いバンドは数少ないと感じられる。
活動初期にIncantationから思想的理由で分裂し、伝統的コープスペイントを施し、活動初期からの本気度の高さを
未だ堅持し続ける古参バンドとしては、彼らが筆頭。アングラ帝王の古巣Incantation比較も、もう意味を持たない。
Profanaticaのレビューを書く度に書いている気はしないでもないが、デス・ブラックメタルの音響的クオリティを追求した
Incantationに対して、背徳・危険思想という精神性から見た存在感は、はるかにProfanati
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PROFANATICA-Crux Simplex-Compelled by Romans ★★★ (2023-11-04 19:17:04)

ギターは、中高音域のメタリックな音像が決してドゥーム向けではないにも関わらず
超スローパートでは、非常にドゥーミーなドロリとした感触を楽しむことができる。

PROFANATICA-Crux Simplex-Cunts of Jerusalem ★★★ (2023-11-04 19:39:45)

聖地エルサレムを侮辱する内容の歌詞は、信者にとっては相当に不快感だろうなぁと思う1曲。
昨今の戦争騒ぎに、宗教戦争と悪魔崇拝が絡む側面があるとボクは思っている。
英米産(コレは米)で、敢えてこの時期にこの曲を爆弾投下するんだから、本人たちが否定したとしても
まあネオナチ疑惑は消えないな。

PROFANATICA-Disgusting Blasphemies Against God ★★★ (2020-05-27 17:03:39)

米産ブラック2010年作
Incantationのオリジナルメンバーが分裂し、ドラマーのPaul Ledneyにより結成されたバンドだが、Incantationが激しいデスメタル路線で
アンダーグラウンドの帝王になっていった反面、Profanaticaは全く異なるアプローチで存在感に幅をきかせている。
元々分裂したキッカケは、演奏様式の違いというよりは、Paul Ledneyの思想を受け入れられなかったことが原因らしい。
そういうワケでProfanaticaのサウンドは、自身を崇拝し、他宗教に冒涜的な世界観が非常に色濃い。また、古くからあるブラックメタルのメイクや
演奏スタイルを伝統的と言えるほど貫いているように見える。特にドラムはブルータル路線に走ることなく、古典のようなスタイルだと感じる。
アンチクリスチャン度が最高潮のジャケデザイン、カルト臭の濃
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PROFANATICA-Rotting Incarnation of God ★★★ (2020-05-27 17:38:45)

米産ブラック2019年作
ボクが持ってるCDジャケには、レーベルの宣伝文句と思われる文章が書かれたシールが貼ってあるが、日本語訳をすると
「最も卑劣なブラックメタルは、ベテランの王から射精され、彼らの最も邪悪な作品であることを証明するだろう」といった感じか。
レコメンドアーティストとして、Beherit、Mystifier、Blasphemy、Havohejが挙げられている。
ちなみにHavohejはProfanaticaの唯一のオリジナルメンバーであるPaul Ledneyで、そちらでも尊大で自身を崇拝する狂気のサウンドが聴ける。
相変わらず伝統的なブラックメタルのメイクを施し、ジャケやアルバムタイトルから判る通り、卑劣で冒涜的なテーマで、濃いブラックをやっている。
Incantationの分家と思って、このバンドに楽曲や演奏の妙を期待するのは間違い
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PROFANATICA-Rotting Incarnation of God-Broken Jew ★★★ (2023-11-04 19:30:47)

他宗教を否定するブラスフェミックメタルと称しつつも、こういう曲を書いてしまうんだから
当人たちが否定したとしても、ユダヤ人やキリスト教への侮辱や敵意が感じられ
ネオナチ疑惑は消えることはない。ただ、よくある悪魔崇拝ブラックで散見される
特定の悪魔を示す象徴も全く描かれない。

PROFETUS-...To Open the Passages in Dusk ★★★ (2020-08-19 12:30:55)

フィンランド産フューネラルドゥーム2012年作
4曲全て10分超えの大作主義、超スローの白玉垂れ流し系人生残念ドゥーム決定版だ。恐らく同郷のエピックドゥームレジェンドThergothonの作風を
意識しているんじゃないかと思わせるのは、ベースレスというスタイルに現れていると思う。音楽性がかなり近い上、オルガンが前面に出ている作風
なので、濃厚なカルト臭がするのかと思えば、意外とカルト風味は適度な感じだ。ジャケが森林・湖・夜景という自然崇拝を思わせるからかも知れない。
真性な超スロードゥームなので、少々の淡白さなら平気といった程度ではこの遅さにはついていけない。せっかちな人は絶対手を出してはダメだ。
同郷Thergothonはもちろん、Skepticismあたりがツボの人には最適なサウンドだ。ただ、超ヘヴィなフューネラルドゥームに慣れていると
若干音圧が
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PROFETUS-The Sadness of Time Passing ★★★ (2020-08-19 12:53:38)

フィンランド産フューネラルドゥーム2019年作
As All Seasons Die(2014年作・EP・未所持)の発売に気付かずスルーしてしまったので、ボクにとっては約7年ぶりとなるProfetus体験だ。
ストレートにThergothon直系と思わせるサウンドでクオリティの高い作品はなかなか無いので、このバンドの作品は結構期待していた。
前フルレングス作の白玉垂れ流し系人生残念ドゥーム路線の延長上だが、音圧が加わり、唸り声やシンセのバリエーションが若干増えたこともあり
かなーり濃厚なカルト臭が盛り込まれた。ジャケも前作の景色から一転、ローブを纏った人物とローソクが描かれ、ジャケからの印象だけでも
数倍のカルト風味を感じることができる。ジャケを開くと、実写のオルガン、オルガン上にはレトロな燭台、蝋燭に仄かな炎が灯っている。
オルガンとギターのノイズが
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PURE WRATH-Sempiternal Wisdom ★★★ (2021-08-16 01:46:51)

インドネシア産ブラックメタル2018年作
メタル辺境国からの作品で最近最もツボだったのがコレだ。ジャワ島西部にある西ジャワ州出身のJanuaryo Hardyという人の独りプロジェクトだ。
土着ブラックの教科書バンドSAORのカヴァーを含む7曲で構成されるアルバム、1曲目「Homeland」というタイトルからも、SAORからの影響を色濃く感じさせる。
のどかな自然に囲まれた村に農民っぽい村人が描かれるジャケからも土着ブラックど真ん中である。CDケースを開けると、知的な面持ちの男性の写真が。
恐らくこの人がJanuaryo Hardyなんだろう。メタル畑にいそうな人物像とはかけ離れたインテリジェンスな風貌がとても印象的だ。
演奏様式はレジェンドSAOR御大に酷似しているが、クサめな旋律はあまり登場しない。また、ドラムの手数やバリエーションもこちらの方が多彩な印
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PURE WRATH-Sempiternal Wisdom-Departure ★★★ (2021-08-16 02:06:09)

10分超えの大作。シンセとピアノを取り入れ、この楽曲にはクサめなキャッチーなピアノ旋律が登場する。
とてもドラマチックでアルバムのラストを飾るに相応しい、彼のサウンドの真骨頂と思わせる素晴らしさがある。
が、この曲の後にSAORのカヴァーを収録してしまった。そちらは反則級の土着感の濃いコテコテのコード進行と心に残る旋律である。
そのせいでこの曲が若干霞んでしまう。もったいないな、と感じている。

Paralex-Key to a Thousand Doors ★★★ (2020-05-07 22:20:57)

スゴイ。だーれも書き込んでいないが、このバンドが登録されている!
詳細の情報はもう覚えていないが70年代後半あたりから活躍するNWOBHMバンドで、ボクが高校生当時にNWOBHMにハマった時期
友人の先輩バンドマンのひとりが、Paralexの音源を持っていた。アルバムタイトルすら覚えていない。
ただ、その当時NWOBHM勢で比較的名が知れていたAngel witchやWhite spiritと比較しても全く引けを取らないどころか
かなり高度な演奏技術や、ツインリードで聴かせるかなりカッコいいサウンドに当時は驚いた。
で、「Kye to a Thousand Doors」というアルバムがココに登録されているので、調べてみたら、どうやら2016年に再発されているようで
動画で簡単に視聴することもできる。ボクが当時聴いたのはコレだ。再発されてるのなら買おう。
…続き

QUERCUS-Verferum ★★★ (2022-01-03 01:32:18)

チェコ産フューネラルドゥーム2019年作
メタルガチャがあるとしたらポンコツメタル率の高いチェコ産ですが、コレはホンモノ感のある、今時珍しいワリとストレートなオルガンドゥームだ。
本場フィンランドオルガンドゥームに匹敵するとまでは言わないが、10年選手でもあり、とても質の高いオルガンドゥームを聴かせてくれる。
鈍重なオルガンドゥームかと言えば意外とそうではなく、結構ドラムは手数が多く、スローから徐々に手数を増やすような、ベタな判りやすい展開が
チェコメタルな感じである。ギターの歪みにホンモノ感があるワリに、キャッチーな曲展開を見せる楽曲が固有の魅力となっている。
ベタと書いたが、あくまでそういうアレンジが登場する、というだけで、全てがそうではない。どちらかというと独創性を前面に出すために
リフや楽曲は結構凝っている。ただ、そのリフや旋律に露骨さや仰々し
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QUORTHON-Purity of Essence ★★★ (2020-05-10 19:56:05)

スウェーデン産正統派メタル1997年作。
Bathoryのクォーソン愛を感じる人向けのファンディスクだ!
お得意のヴァイキング作品は一切収録されておらず、1曲目「ロックンロール」から始まり
純粋なヘヴィメタルやアメリカンなハードロック、バラード、アコースティックな歌モノなど
普段のクォーソンでは考えられないジャンルの楽曲をヘヴィなギターをバックに音痴に歌い上げる驚愕の作品だ。
コレが結構カッコいい曲もある。ただ、コレはBathory好きのあくまでファンディスクなので真剣に聴いてはダメだ。
特にBathoryを知らない人が聴いても何の感動もない。ただ、Bathoryファンであれば、かなりの好盤でマストな作品だ!

RAVEL ★★★ (2020-04-27 02:42:17)

管弦楽・バレエ音楽などの作品や、ムソルグスキーの「展覧会の絵」のオーケストレーションを手掛けるなどで「管弦楽の魔術師」と言われているが
ボク自身はそっち方面は興味がなく、ピアノ作品をコレクションしている。演奏の難易度は非常に高く、ラヴェルのピアノ曲の中では比較的難易度の低い
「亡き女王のためのパヴァーヌ」「古風なメヌエット」を学習した思い出から、この2曲が特に好きな曲だ。
最も有名な曲は、ラヴェルが学生時代に作った初期作の「亡き女王のためのパヴァーヌ」や、煌びやかな作風が素晴らしい「水の戯れ」「鏡」あたりだろう。
ここのサイトにはダークサイドなサウンドを好む人がワリと多いと思うので、是非聴いてもらいたいのは、「夜のガスパール」だ。
「オンディーヌ」「絞首台」「スカルボ」という3曲からなる組曲だが、少なくともこの時代までのあらゆる作曲家のピアノ作品と比較しても
…続き

RAVEN THRONE-I Miortvym Snicca Zolak ★★★ (2020-10-26 20:56:29)

ベラルーシ産ペイガンブラック2018年作
霧で霞む針葉樹林のジャケ、ジャケを開くと枝に雪が積もった針葉樹アップ、盤にはカラスの実写。森林崇拝ジャケとしては満点。
10年以上活躍しているバンドなので、楽曲は安定のクオリティだが、若干残響音が浅め。でも最近は慣れてむしろシックリきている。
森林のざわめきを思わせるギターの歪み、トレモロリフ、やや音数控えめなドラム、ブラック特有のガナリ声、適度なメランコリックさ、
仄かなペイガニズム要素、過度な激しさが無い落ち着きなど、ボクはこのオーソドックス路線がとても気に入っており、度々手に取る盤だ。
もう少し奥行きのあるリバーブが欲しいが、足りない残響音は、雨の日にマイカーで聴くと雰囲気を底上げでき、丁度良い音響になる。
同類バンドとの差異化は課題かも知れないが、このテの音が好きなリスナーには納得のクオリティだろうと思
…続き

RAVENTALE-Morphine Dead Gardens ★★★ (2020-08-09 20:08:54)

ウクライナ産独りフューネラルドゥーム2019年作
長くブラックメタル的な演奏で、独創的な音楽を作り続けてきたが、ここにきてフューネラルドゥーム路線に鞍替えした。
Давно ушедших дней (2008年作)がボクの最もツボにハマった作品だったが、その当時のスタイルを
そのままドゥームにした感じがかなり好感触。音数が少なく楽曲の構成自体はものすごーくシンプルで淡々としている。
しかし、音数の少なさがむしろ、ひとつひとつの音を際立てせ、音響的な心地よさに没頭することができる。
起伏の無い単調な延々と続くリフに身を任せ、僅かに展開していく楽曲に心奪われる。
ぼんやりと霞んだ湖と森林といったイマジネーションを掻き立てる白を基調としたジャケデザインが美しいが
フューネラルドゥームでありながら暗黒や不穏といったイメージが沸かず、むしろ耽美であると感
…続き

RAVENTALE-Mortal Aspirations ★★★ (2020-05-09 21:22:34)

ウクライナ産独りブラック2009年作。
前作は繰り返しの美学を前面に出しその没入感に喜びを見出す上級者向けな内容だったが、その手法は一部残しつつ、楽曲として再構築したような作品。
そういう作品なので、前作で培われた職人気質な音作りであると同時に、より多くのリスナーにも受け入れられる内容に変貌した。
シンフォニックブラックフリークやゴシックメタルフリークにとっては神盤になるかも知れない。
独りブラックなワリに全パートが洗練された音で構成されており、とても深みのあるサウンドが魅力だ。
闇夜を飛ぶ鳥ジャケは、叙情的でドラマチックなサウンドにピッタリフィットしており、額に飾っておきたいほど美しい。
ブラックメタル的な音ではあるが、ブラックメタル的音圧やガナリ声というのは一部分で、音圧やヘヴィさで圧倒するタイプではない。
タイトルが示すように(死の願望とで
…続き

RAVENTALE-Planetarium II ★★★ (2022-08-16 02:42:28)

ウクライナ産独りゴシックメタル2020年作
Planetarium(2017年)の続編を思わせるナンバリングタイトル。前作MORPHINE DEAD GARDENS(2019年)ではフューネラルドゥーム的
アプローチで楽しませてくれたが、ここにきてドゥームともブラックとも言い切れない、一聴してゴシックメタルを思わせる音楽性に。
シンセを多めに使用し、シンフォニックさがアップ。ツーバスやブラストも登場する。理に叶ったコード進行、ドラマチックな曲展開。
そういう音楽性から、とてもライトに楽しめる、過去作の敷居の高さが一気に低くなった、という印象を持った。
初期作品から愛聴しているだけあって、ウクライナ作品では最もお気に入りのバンドで、何故かボクの感性にものすごーくフィットする。
初期の個人的名盤Давно ушедших дней (2008年)や前作に比
…続き

RAVENTALE-Давно ушедших дней ★★★ (2020-05-09 20:52:32)

ウクライナ産独りブラック2008年作
ブラックとはいってもブラストしない、ヴォーカルもたまに入っても音像の中に霞んでいるような声。ギターの音がブラック的だがゴシック的にも聴こえる。
4ビートで淡々とほぼ同じようなパッセージをひたすら繰り返すスタイルで、起伏のある曲展開を望むリスナーは絶対に手を出してはいけないサウンドだ。
その繰り返しへの没入感に鬱々と浸りながら、曲が進むに連れて音質が変化する砂のようなギター&密かに絡むシンセの音にノスタルジックな憂いにも似た感覚を覚える。
聴き手によって感じ方は変わるだろうが、ボクがこの作品から受ける感覚は、曲が進むにつれて季節が移り替わり、やがて冬がくる、というような情景が思い浮かんだり
あるいは、曲が進むにつれて、走馬灯のように記憶が過去に遡る、といった感覚に陥ったりする。そんな曲想が感じられるこのジャンルとしては珍し
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REENCARNACION-888 Metal ★★★ (2020-05-24 17:20:48)

コロンビア産ウルトラメタル1988年作
辺境メタルを漁っていると必ず出くわすのがコレ。メタル文化があるのかと思いつつ、このバンドの作品は2枚ゲットしている。
確かにブラックメタルに聴こえなくもないが、独特な音楽性で、自分たちはウルトラメタルと言っているようだ。
少なくとも、ナマ音に近いギターやドラムのバタバタ感や粗悪な録音状態は、ムーディーに働いているとは言えないが
このバンドが作る曲は、前衛的というよりは、ヘンテコな曲で突拍子もない、破天荒な感じだ。
録音がポンコツなので、ダメ作品と思う人もいるかも知れないが、前衛さが洗練されていないだけでこういう作風は珍しい。
コレがコロンビア情緒なのか、と勘違いしそうだが、単にこのバンドの個性なんだろう。
後期作では、若干脱ブラック的な音で、前衛路線から若干普通になった、と思わせておいて、明らかにメタルから
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REENCARNACION-Más Hombres, Menos Estatuas ★★★ (2020-06-09 02:13:30)

コロンビア産ウルトラメタル2006年作
前作のレビューでも書いたが、自称ウルトラメタルというジャンルだ。前作のローファイな録音はそれはそれでインパクトがあったが
録音状態が向上して、この盤はかなり耳に馴染む音になっている。辺境メタルなのでチープなのかと思いきや、このバンドは
かなり高い演奏力を秘めており、ドラムは手数もバリエーションも多く、ギターはいろんなジャンルのギターを弾きこなす。
デス・ブラック的なサウンドから、パンキッシュな軽快なロック、ダンサブルでファンキーな曲、アコースティックな曲など
盛り沢山過ぎて、全く統一感のない上、聴きなれない言語(たぶんコロンビア語)のヴォーカルだから、とても異質なサウンドに聴こえる。
また、14~26トラックは「Poeticas del vacio」というタイトルで無音を挿入しているところから、アート・前衛路線に
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REINO ERMITANO-Brujas del mar ★★ (2020-06-01 02:46:27)

ペルー産ドゥームメタル2006年作
購入当時はペルー産かつ女性ヴォーカルというのが珍しく結構聴いていたが、あまり歌が上手じゃない佳作だ。
もう少し頑張ったらサイケ・ヴィンテージ・ドゥーム路線で面白い存在になると思う。
次作で面白い作風のアルバムをリリースするが、その後はなかなか好盤と言える作品が出てこない延長上のサウンドだ。
一応注目はしてる。もう一押し頑張ってほしいバンドだ。

REINO ERMITANO-Rituales Interiores ★★★ (2020-06-01 03:01:35)

ペルー産サイケデリック・ドゥーム2008年作
このバンドの大きな特徴は、女声ヴォーカルが若干ヘタで、畑仕事しながらオバサンが歌っているような声なんだよ。
演奏も若干ポンコツなので、佳作以下の作品が多いんだが、コレだけは非常に面白く味わい深い好盤だ。
この盤は若干ダークな雰囲気になり楽曲もなかなか良くできてるので、辺境ドゥームマニアはゲットしよう。
ちなみにConjuros de Poder(2014年作)の草木が茂ったようなアートワークのジャケでいよいよ畑仕事ドゥームというジャンルが
確立するかと思ったが、残念ながら中身はイマイチな作風でゲットするには至らなかった。
個性派なので期待して次作を待っているが、今のところこの盤が一番素晴らしい。コレを超える作品を期待している。

REVELATION OF RAIN-Акрасия ★★★ (2020-08-01 23:00:59)

ロシア産ドゥームメタル2016年作
バンド名はロシア表記でОткровения Дождя、アルバムタイトルは英語でAkrasiaだ。
処女作Мраморные Тона Отчаяния(2007年作)から長く活動しているが、真性ドゥーム路線からほんの少しずつ脱却はするが
大きく音楽性を変えることなく一貫してデスドゥーム路線ど真ん中の硬派なサウンドを追求している。ただ、どの盤も空間系エフェクトが万全とは思えず
今作でも、空間の広がりがもう少しあればいいのに、と思わせる。ただ、最近はその録音状態に耳が慣れてきて全く気にならなくなった。
録音状態がそういう感じで、派手にトリッキーな箇所もなく、オーソドックスなデスヴォイス、適度な音像のギターという音響なので
とても地味に感じるかもしれない。その定番の地味な音響を受け入れることができ、安定感や味わいとして感
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REVELATION OF RAIN-Откровения дождя ★★★ (2020-08-01 23:18:51)

ロシア産ドゥームメタル2009年作
ロシア作品を大量大人買いした時に、オマケ的にゲットした経緯もあり、僅かに聴いただけでコンテナ収納お蔵入りになってしまった盤だ。
ゲットしてもはや10年以上経っているが、最近マイカーで改めて聴き直している。モノクロジャケとオーソドックスな音響が地味過ぎて
一聴しただけではなかなかその魅力を理解することができない。空間系エフェクトの広がりが浅めで各パートの一体感が若干欠ける録音だが
それぞれの楽器が出す音自体は、その路線ど真ん中の安定感を備えた硬派な音響・演奏である。
近作よりも淡々としたドゥーム寄りの音楽性だが、曲の構成力は相当優れていると感じるサウンドで、録音状態に慣れることをクリアすれば
その奥深い音楽性を堪能することができるだろう。ただ、際立って目立つ個性は期待しない方が良い。ボクは今現在相当ハマっている。

REVERSED-Widow Recluse ★★★ (2021-01-27 23:47:35)

カナダ産デスメタル2018年作
コレは2018年にカセットテープでリリースされた作品で、翌年その音源がCD化された。メンバーを調べてもその活動経歴はさっぱりわからず
もしかしたら、新人バンドなのかも知れない。近年のブルデス路線はボクにはしんどいし、デスメタル自体オールドスタイル派なんですが
この作品は決してオールドスタイルではなく、ブルデスとも言えない。カナダ産でありながら、ハードコアルーツのニオイがするスウェディッシュデス的激しさと
フィンランドっぽい濃さが融合されたかのような、破天荒で邪悪度MAXな感じ、更にテープ音源のローファイ感が真性さを上乗せした感じが優秀な濃いデスメタルだ。
女性のカオをした蜘蛛や謎のイキモノが気持ち悪く描かれるジャケ、このデモテープ時代によくあるローセンス感とチープさがたまらなくイイ。
バンド名の由来はわからないが、まるで
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REVERSED-Widow Recluse-Widow Recluse ★★★ (2021-03-16 00:45:26)

アルバムタイトル曲。蜘蛛のバケモノが登場するかのような大胆なリフから始まり、ハイボルテージな走り気味の楽曲に圧倒される。
高速で刻むギターとシンバル多めの禍々しさ満点の演奏、全力で絞り出すようなデスヴォイスに悲鳴にも似た叫び声。
もはや何をやっているのかカオス状態の音空間にアドレナリンが分泌されまくりだ。また、中盤でテンポダウンし響き渡るギターが
やたらイーヴルで鬼気迫る感じだ。まるで蜘蛛の糸に囚われて体が蝕まれていくような疑似体験ができる。
アングラ臭と爆発力、アクの強い危険な香りが大きな魅力だ。デモテープ再録というローファイ感が絶妙な音空間を創り出しているね。
こういう固有の世界観と演奏スタイルを持つデスメタルは全力で応援したい。

RIK EMMETT-Res 9 ★★★ (2020-09-01 01:02:16)

カナダ産ハードロック2016年作
最近ではTriumphでリックが復活という眉唾な噂も耳にしたが、直近のアルバムはたぶんコレだ。豪華なゲストミュージシャンを携えているが
この作品はリックの魅力に焦点を当てた、TriumphやAir Timeとは趣きが異なる、ギターの魅力に特化したようなサウンドだ。
リックのソロ処女作Absolutely(1990年)と全く同じような(リックの手癖か?)ハードナンバーで口火を切り、後はやりたい放題の
カッコいいナンバーが目白押しで、納得のロックサウンドを聴かせてくれる。
リックのソロ作は、どちらかというと生活感や人生にスポットを当てた作品が目立ち、今作は特にこれまでのギター人生の集大成的なテーマが見える。
ハイクオリティで気軽に聴ける盤で超オススメだが、別にソロ作とか特に求めてないから、早くTriumphかAir Tim
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RIPPIKOULU-Musta Seremonia ★★★ (2021-04-14 23:35:39)

フィンランド産ドゥームメタル1993年作
この作品をタイムリーに体験していれば、かなりショックを受けただろうと思う。残念ながらコレをゲットしたのは2010年にリマスター盤が出て数年後だ。
1993年年頃のフィンランド産ドゥームといえば、まず思い浮かぶのはTHERGOTHONだ。当時はデスメタル全盛、むしろ更にスピード化が加速していた時代に
鈍重で、超スローテンポなメタル、表舞台で活躍するサウンドに比べ逆行するスタイルに某メタル雑誌では低得点を食らい酷評され、ボクのような低得点マニア
は狂喜した。酷評ではあってもレジェンド級のクオリティだった。THERGOTHONはメディアで紹介されたぶん、ドゥームファンには一定の知名度はあったと思う。
しかし、活動時期がほぼ同じ時代であって、同等のレジェンド級クオリティを秘めるRIPPIKOULUは、更に知名度が低く、恐らく
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RIPPIKOULU-Ulvaja ★★ (2021-04-14 22:56:54)

フィンランド産フューネラルドゥーム2014年作
3曲入りEP、量的にやや物足りなさはあるものの、中心人物だったと思われるギタリスト死亡後、21年のブランクを経て作品を世に出したことに興味惹かれる。
ダウンチューニングを施された重低音、絞り出すような低音デスヴォイス、ノイジーなギターには仰々しいシンセが絡む。いかにもフィンランド産の真性さがある。
唯一のフルレングスアルバムMusta Seremonia(1993年)のレジェンド級の凄まじさを継承しているとは言い難いところはある。それだけギタリストの存在が
大きかったんだろうと、まず感じてしまう。リフで構成する感じとブラストが無くなり、前作のデスメタル的楽曲からアンビエント寄りになっている。
真性さはある程度維持しつつ、スタイルが様変わりしているところは、評価が大きく割れるところだろうと思う。ボクとしては前作の
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ROAD WARRIOR-Mach Ⅱ ★★★ (2020-06-02 21:08:54)

オーストラリア産正統派パワーメタル2020年作
コロナウイルスのため、海外からの輸送便が激減、待ちに待ってやっと先日届いて、現在ヘヴィローテ中の作品だが
とりあえず今年上半期ではボク的にはナンバーワンな作品となりそうだ。いやー、カッコいい。
前作のレビューの通り、ミドルテンポ主体で、余計なエフェクトのないナチュラルなギター、速弾き等の過剰に派手な演出のない
純然たる古典ヘヴィメタルサウンドでありながら、優れた楽曲構成と独自の世界観でライト感覚に聴けるロックサウンド決定版だ。
特徴としては、挑発的でファイティングなギターとカリスマ性のあるヴォーカルだ。ジャケの男がレーサーなのかファイターなのか判らないが
戦いに向かう男を賛美するかのような、戦い前の緊張感を表現するかのような雰囲気を、無駄な演出ナシに楽曲とカリスマヴォーカルで表現。
スピードやヘヴィ
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ROAD WARRIOR-Power ★★★ (2020-06-02 20:28:48)

オーストラリア産正統派パワーメタル2018年産
疾走感の無いミドルテンポ主体の楽曲群、凝ったエフェクトを施さないナチュラルなディストーションギター、シンセ等派手な演出もナシ。
圧倒的なヘヴィさがあるワケでもなく、ものすごーく古典的な純然たるパワーメタル寄りのヘヴィメタルサウンドでありながら
どうしてこんなに魅力的でグイグイ惹き込まれるのか、単にボクの好みにハマっただけなのか判らないが、不思議な魅力を備えたサウンドだ。
ファイティングで挑発的なリフ、クセがあるがカリスマを感じさせるヴォーカル、派手なソロなどは無いのに作り込まれている楽曲が魅力だ。
非常にオーソドックスなHMなのに、結構な愛聴盤で、次作は必ずゲットしようと心に誓ったが、僅か2年のスパンで新作が発表された。
その新作もこの盤の延長上の音楽性だが、素晴らしい作品だ。この盤と合わせてゲットしよう

ROTTING CHRIST-Non Serviam ★★★ (2020-07-20 19:06:00)

ギリシャ産ブラックメタル1994年作
作品リリースの度に音楽性を変え、正当進化していくバンドではあるけれども、最も好きな盤はコレだ!
流石に25年以上前の作品なので、最近の作り込まれた作品に比べると、ローファイ感は否めないが、
ギターのアタック部分が際立ち、サステイン部分のハーモニーの味わいを損なわない適度な歪みが好感触な上
スネアワイヤーの響きが殆ど聴こえない乾いた感じのスネアドラム、ツーバスが煩くない適度な音圧など
全ての音がクリアに聴こえる録音バランスが心地よく、シンセやティンパニが入っても仰々しくなくていい。
そういう音像であり、トレモロリフやブラストも無いので、かなり古典的なブラックという音楽性だ。
ヘヴィさや勢いで聴かせるのではなく、気持ち悪い旋律やリフを組み合わせた楽曲で勝負しているスタイルが好きだ。

ROTTING CHRIST-The Heretics ★★★ (2020-06-16 01:05:07)

ギリシャ産ブラックメタル2019年作
ジャンルはブラックとしたが、演奏様式は決して純粋なブラックメタルではなく、ブラック+メロデス+インダストリアルといった感じか。
このバンドの作品はKhronos(2000年作)が初体験だったため、丁度音楽性の過渡期あたりの作品だけに当時は一線級のサウンドに感じなかったが
アルバム毎で随分と音楽性を変えており、一般にブラックメタルと言って想像する音楽性でアンダーグラウンド臭がするのは初期4作品。
ちなみに、ここの解説やレヴューを見ると、たぶん初期2作品がカウントされていないんじゃないかな。セルフリリースのカセットが処女作、
続くミニアルバムが2ndアルバムとして存在している。5作目あたりから徐々にアングラ臭が抜けて、メロデス・ゴシック的なテイストに変化していき
より大衆受けする音楽性に発展していく。ボクは普通はそうな
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SABAZIUS-The Descent of Man ★★ (2021-05-13 19:49:38)

英国産ドローン・フューネラルドゥーム2013年作
歴代ドゥーム作品中最も素晴らしいと感じているアヴァンドゥームバンドHesper Payneが殆ど知られず世に登場した頃、カップリング作品に名を連ねたバンドがコレ。
そこから興味を持ち辿ってこの2013年作品をゲットしたが、今まで2回しか聴いたことが無い。ちなみに2回目はこのコメントを書きながら正に今聴いている。
しかもこの曲のラストまで聴いたことは無く、途中で断念している。というのも、ドローンノイズが響き渡る楽曲で、尺が11時間16分54秒という苦行なのだ。
当然CDに収録することはできず、当時はメモリースティックで販売されていたが、ボクはタダでダウンロードできるサイトからゲットしている。
既に故障し再起不能になった昔のPCに、もはやバンド名は忘れたが1曲の尺が24時間という苦行バンドの作品があったが、こちら
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