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netalさんの発言一覧(評価・コメント) 時系列順 101-150
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NEVERMORE-Dead Heart in a Dead World ★ (2015-02-27 22:43:55)
個人的に叙情パートを中心に多少だれる所もあるのは気になったが、
華々しさはないものの、ダークで美しい叙情性と正確無比なギターによる圧倒的なへヴィネスが共にハイレヴェルである。
へヴィネスに関しては、ただ心地良いだけでなく、ガリガリとした擬音が相応しいグル―ヴ、疾走と絡めた薙ぎ倒す様な感じ等、様々な手法で飽きさせない。
スラッシュやプログレ等、様々なジャンルの良い所をミックスした独自のメタルで魅せる良いアルバムである。
おすすめ…Narcosynthesis
LAKE OF BLOOD-Omnipotens Tyrannus ★★ (2015-02-25 20:45:01)
USAのアトモスフェリックブラックの2nd。
現在CDでのリリースは無いが、Bandcampにてname your priceで配信。
カスカディアンにも通ずるようなトレモロだけでなく、随所で荒々しい刻み等も見せたりしているのが印象的。
リフレインの多さに加え、エクストリームメタルとしてのダイナミクスも絡めてアトモスフィアを醸成している感じである。
靄の掛かったような雰囲気醸成もしっかりしていながら、適度に尖ったアトモスブラックとして良い音質もあり、
神々しい中にも荒々しさもあって、霊的な静寂世界の中にも確固として存在する有機的な動きの様でもある。
薄らとした音色のシンセによるアレンジも理想的な具合で、神々しさに肉付けしている。
前作では結構アヴァンギャルドな事もやっていたようだが、今作はそういった所は余り無く、強いて言えば所々に
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ESOTERIC-Subconscious Dissolution Into the Continuum-Arcane Dissolution ★★ (2015-02-23 21:56:46)
②のエンディングから繋がる、深淵の空虚な闇の如きインスト。
Subconscious Dissolution Into the Continuum-Grey Day ★★★ (2015-02-23 21:56:04)
前半は精神の瓦解により生じた空虚さじみたものを感じる霊的な旋律が印象的。
中盤のへヴィパートを経て、引き摺る様なリフで終わる。
Subconscious Dissolution Into the Continuum-The Blood of the Eyes ★★★ (2015-02-23 21:55:30)
深海の様に暗くも神秘を湛えた世界を描くイントロは本作最大のハイライトである。
後半では打って変わって無慈悲にへヴィリフが刻まれ、精神を融解させる。
ESOTERIC-Subconscious Dissolution Into the Continuum-Morphia ★★★ (2015-02-23 21:54:54)
突如として精神を別世界に持っていくようなイントロがまず印象的。
中盤からはへヴィリフの中に時々霊的なメロディが漂う。
後半では重力の歪みを生じさせるが如き重量溢れるギターの刻みで魅せてくれる。
MAYHEM-Wolf's Lair Abyss ★★ (2015-02-23 02:33:42)
1stで見せた妖気や陰湿さが減退し、代わりに暴虐性と殺伐とした雰囲気が増強された、ブルータルブラックとして生まれ変わった作品。
タイトにリフを刻むギター、えげつない手数のHellhammerのドラムは演奏力の面で進歩し、作曲面でも1stに負けず劣らずである。
またManiacのスクリームに関して、ブラック史上最凶間違い無し。人間を完全に止めた声である…
新生Mayhem最初の作品というだけでなく、普通に良質なブラックとして聴くべき作品。EPではあるが、購入して損は絶対しない筈。
気に入り度…87/100
おすすめ…I Am Thy Labyrinth
ENVY-君の靴と未来-all the Footprints You've Ever Left and the Fear Expecting Ahead ★★ (2015-01-26 22:54:48)
激情をベースに、哀愁、儚さ、浮遊感、寂しさ等々が鬩ぎ合い、幾重もの感情が聴き手に感動と昂揚を与える作品。
非バックビートを上手く交えた、起伏と躍動感に富んだリフ&メロディとリズムワークが、複雑な感情を引き起こし、激情と共に高め合っているようにも思える。
静と動の切り替えも巧みであり、全てにおいて優れたポストハードコアで、
中でも、焦燥感に急き立てられて激情を発散させずにいられないような僅かに悲しみを湛えたリフと、寂寥感や清浄さを醸す静パートが非常に気にいった。
成程、確かにConvergeの傑作『Jane Doe』からカオティックさを抜き、洗練した感じとも言える(奇しくも、どちらも2001年作)。
近年はポストロックに接近したメタル・ハードコアも増えてきたが、21世紀の始まりにしてその完成形を示した点でも偉大なアルバムであろう。
激しくも美しい
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DEATHSPELL OMEGA-Mass Grave Aesthetics -Mass Grave Aesthetics ★★★ (2015-01-25 20:34:07)
19:43という大作の中で、DSOの十八番、カオティックと退廃が渦巻くリフが存分に味わえる名曲。
瘴気が人間の理性と感情を黒く染め、狂気に駆られた人々によって世界が荒廃していく様を見ているようである。
DEATHSPELL OMEGA-Paracletus ★★★ (2015-01-24 22:24:33)
三部作の最終作。アルバムタイトルはギリシャ語で「聖霊」の意とのこと。
10曲43分という短さは意外であるが、曲間が繋がっていたり歌詞カードの歌詞が歌っている順になっていなかったりと、
アルバム1枚で一つの作品として聴かせる意図が感じられ、そういう意味では確かに大作志向とも言える。
内容に関しては、4thで見せた予測困難なリズム&リフワークを継承しつつ、『Kénôse』の人の理性を犯すような背徳性と混沌とを上手くミックスしたものとなっていて、
歌詞にもあるが、神格を帯びた存在が破滅の存在に変わっていくような不条理がアルバム全体から迸っている。
曲展開の唐突さが僅かに残ってしまったのは残念であるが、
前作で不満の素であった静パートの多さは改善され、『Kénôse』のような神秘性の発露に回帰したのは個人的に嬉しいところである。
やはりと
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DEATHSPELL OMEGA-Fas - Ite, Maledicti, in Ignem Aeternum ★★ (2015-01-24 02:28:27)
三部作の二作目で、アルバムタイトルは「神法―呪われ、永劫なる業火へ」という意。
3rdでは濃密であったブラックらしい寒さや荘厳さは大分減り、
異形の神を讃え、蠢く蟲を呼び出すが如きカルティックさやカオティックさが、これに先立つEP『Kénôse』にも勝る程に際立つようになった。
予測不可能なリズムと奇怪なリフ捌き、そして不条理に変わる曲展開等々を以て聴き手を翻弄し、精神を思索と混乱の狭間へと誘う。
硬質かつ激速なドラムも凄まじく、神の偽りへの糾弾或いは神の無慈悲さを象徴するかのようである。
フレーズの切替が唐突過ぎて悪い意味で違和感を覚えたり、静パートが長過ぎる所も少なくなかったり等、三部作の中では粗が目立つとはいえ、
アヴァンギャルドさとブルータリティを両立したブラックを求める人には堪らない作品。
さて、三部作の二作目という事で
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CONVERGE-Jane Doe ★★ (2015-01-09 18:22:14)
カオスなリフ捌き、予測困難なリズムワーク、そして殆ど喚いているだけに近いヴォーカルとアルバム全体に亘って混沌や狂気が漂い続ける。
しかし一方で、キャッチーなリフや奇怪で不条理なメロディを交えた複雑な曲展開をも併せ持ち、喜怒哀楽を含む幾つもの感情が渦巻く形容し難い心情に陥るかの様である。
それだけに、アルバムラストにおける、混沌から解放され、何かを悟ったかの様な荘厳めいた単音メロディが光る。
アルバム後半になるにつれ、不穏さを増していく、アルバム全体の構成も見事である。
推測ではあるが、混沌から最後にハイライトとなる必殺フレーズを持ってくる展開等、Between The Buried And Meの『Colors』辺りに影響を与えていそう。
気に入り度…84/100
おすすめ…Jane Doe
BEHEMOTH-Demigod-Sculpting the Throne ov Seth ★★ (2015-01-05 21:55:32)
ブルータリティ渦巻くリフの中に現れる、消え行くようなハーモニクスやオリエンタルなアコギのイントロを始めとするアイディア豊富な良曲。
アルバム全体で、こういった曲がより多ければ更に良かったかも…
ANNIHILATOR-Never, Neverland ★★ (2015-01-05 19:27:08)
疾走こそ少ないが、シャープさとテクニカルさの塩梅が絶妙で、テクニカルさがリフやリズムワークの巧みさに繋がっている。
滅茶苦茶心地良い細かい刻みの効いたリフ、偶に出てくる美麗なクリーン等による展開での揺振り等、
全体的に癖と複雑さのあるフレーズやリズム、曲展開を難無く聴かせる手腕が見事である。
前作1stでもそれを存分に発揮してくれたが、一方では過剰なまでに凝った曲展開もみられた。
しかし本作ではそれが大きく改善され、よりワンランク上のテクニカルスラッシュに仕上がっている。
無機質さと熱さ、時に妖しさをも併せ持つ名手Jeff Watersのギターワークは、スラッシュひいてはメタルにおける理想の一つとも言えるのではないだろうか。
気に入り度…87/100
おすすめ…The Fun Palace
GRIM FUNERAL-Abdication Under Funeral Dirge ★★★ (2015-01-03 23:26:38)
スペインはバルセロナの独りブラック。2013年の2nd。
5曲中4曲が15分以上、葬式ブラック等々の触込みから、聴く前はNorttみたいなのを想像していたが、以外にも比較的「まとも」で高品質なデプレブラックである。
単調かつ執拗なリフによる時間感覚を失わせるようなトリップ感と、
慣れない人には苦痛極まりない長尺具合(①20分②16分③25分④15分)によりリスナーの精神と希望を削りにかかる。
出口無き洞窟を独り彷徨う様な、心身共に救いのない世界にいるというよりは、身体は健在なのに精神が明らかにあるべき状態でない様な感じだろうか。
長尺による催眠じみた感じも良いが、何より素晴らしいのが、儚く、しかし存分にメランコリックなギターである。
特に、所々に入る全てを死に向かわす様な、エコーのかかったような美しさと憂鬱さ極まるギターメロが堪らない。
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ALI PROJECT-薔薇架刑 ★★ (2014-12-25 00:52:20)
シンフォブラック等にも劣らぬ華美なシンセと物悲しいストリングス、そして俗世から離れた壮麗な箱庭にトリップしそうな耽美的かつ妖艶なヴォーカルを中心に据えた、
「ゴシックロック」。
元々ローゼンメイデンのop(①②⑩)目当てで買ったので、それらの曲が気に入ったのは勿論だが、4.のように幻想的でどことなく古風な曲など他の曲も気に入った。
アップテンポにより更に際立つ華美さ、物悲しくダークなストリングス等、色々な音楽性を見せてかつそれらを全て纏めきったアーティスティックな所もあり、
ローゼン好きという事を差し引いても、純粋に一枚のアルバムとして良い作品である。
アリプロは他に『私の薔薇を喰みなさい』や『凶夢伝染』位しか聴いてないので適当な事は言えないが、彼女らの良い所が凝縮した良盤ではないだろうか。
気に入り度…88/100
おすすめ…聖
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CASTEVET-Mounds of Ash ★★ (2014-12-18 22:41:27)
USAのブラック/ポストハードコアの1st。現在は残念ながら解散してしまっている。
Profound Loreに所属していた事、KralliceのColin Marstonがレコーディングスタッフで参加した事から推測されるかもしれないが、
メロディックな叙情トレモロを多用したブラック。
かといって、Kralliceの二番煎じだったり、Krallice程叙情性丸出しだったりする訳ではなく、
火の粉や風で舞う塵芥を思わせるノイジーなギターの刻み等を用い、通常のメタルやハードコアの攻撃性と躍動感がトレモロに上手く合わさっていているのが特徴である。
それらが嵐や火山の噴火のような自然のダイナミックな動きを思わせ、しかもトレモロの叙情性を減じさせていないのが素晴らしい。
寧ろ、①のように両者が引き立てあい、高揚感と陶酔感を同時に味わえ、減じるどころか相乗
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TRIUMPHATOR-Wings of Antichrist ★★ (2014-12-17 20:48:19)
曲の8割位は占めているブラスト、ブルータルリフ、そしてがなり声に呻き声と悪魔の咆哮を魅せる名手Ariochのヴォーカルと、あらゆる要素から邪悪と残虐が迸る。
⑤以外はほぼブラストで疾走していて、曲毎の個性などはあまりないが、
ブラストにユニゾンした単音リフ等が放つ圧倒的な邪悪と残虐に身を委ねればそんなことはどうでもよくなる。
また、他から少し浮いたようなキュルキュルした狂気のギターや、
やはり邪悪極まりないがブラストに比して緩やかに動く(ブラックメタラーにとっては)心地良いメロディなどもあって、
圧倒的な邪悪と残虐さを彩り、かつ通して聴くのに飽きさせないものとなっている。
Funeral MistやMardukがかなり引き合いに出されているが、Mardukは未聴故にFuneral Mistのみの比較で言うと、
彼らよりは邪悪さは低め、ブルータリテ
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SVART CROWN-Witnessing the Fall ★★ (2014-12-15 23:56:11)
マッシヴな音像やアンサンブル、吠える様なドスの利いたヴォーカル等、ブルータルなデスメタリック成分が強いのが特徴。
効果的なアルペジオ等フレンチブラック特有の不穏さや混沌さを纏いながらも、それらにより放たれる高純度の純粋な闇が混沌すらも塗潰す程に荒れ狂う様である。
硬質で無慈悲なリフと不穏なトレモロの組み合わせ方も巧みで、近年のDSOにも匹敵、或いは超えているとさえ思える暗黒のリフ捌きは見事の一言。
DSOのように神性は無いが、それを補って余りあるどす黒さである。
曲の長さについても、コンパクトかつ各曲に見せ場があって、ブルータル色が強いながらもアルバムを通して飽きず疲れずに聴ける。
フレンチブラック好きには勿論、デス好きにもお勧めできるアルバム。
前者ならDSO、後者ならUlcerate辺りを気に入った人ならこの作品を楽しめると思う。
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DEATHSPELL OMEGA-Kénôse ★★★ (2014-12-14 21:27:12)
混沌を表現しているどころか、混沌をそのまま音にしてスピーカーから新たな混沌を生み出し、一方で人間の理性や感情を御しにかかるような自由自在のリフ捌き、
それが本当に驚異的としか言いようがない凄まじさである。
ブラストを軸にしたブルータリティと複雑怪奇なリズムワークのドラムと絡み合い、
トレモロや神秘的なクリーンギター・アルペジオ等々を緻密に組み合わせた神がかったフレーズワークを魅せてくれる。
①6:46からの金物を絡めた極限までに背徳的なリフワークを始め、筆舌に尽くしがたいものがある。
EPではあるが、3曲36分(Yesの『Close To The Edge』より僅かに短いだけ)という実質的にはフルレングスといってよい大作である。
しかしながら、テンポやトーンの落差の付け方あるいはリフの変動など、36分をコントロールしきるテクニック&アイディアも
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DEATHSPELL OMEGA-Si monvmentvm reqvires, circvmspice ★★★ (2014-12-13 23:01:54)
プリブラ路線を芸術の域まで高め、一方でカオティックさの強い以降の作品にも通ずる不穏なコードワークも聴け、
簡潔に言えば彼らの両面における最高に近い(あるいは真に最高の)パフォーマンスを示したアルバム。
両方の要素において凄まじいレヴェルだが、特に圧倒的なのは宗教音楽を極限まで悪用したような邪悪で荘厳、そして背徳的なリフの数々である。
78分(「拷問」とは人によっては正にそうであろう)という長さ、難解な歌詞等々、リスナーを寄せ付けない作品でありながら、
曲&アルバム全体の展開の素晴らしさも相まって、(ブラックメタラー限定で)全く嫌に思わせないクオリティを誇る。
特に②⑩⑪のリフはブラック史上最高に荘厳で、背徳的で、感動的なリフだと思う。
あと宗教用語満載の難解な歌詞について、神学etcに疎い身ながら簡潔かつ部分的に考察してみると、
おそらく
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QUO VADIS-Day Into Night ★★ (2014-12-08 18:41:02)
デスメタルの名産地、カナダはケベックのメロデス/テクデス。2nd。
メロデス時代のCarcassからおどろおどろしさを抜き、よりシャープにした印象のアルバム。
リフやリードはメロディックではあるが、メロデスらしい哀愁や泣きの込められたものは少なく、
それよりはどちらかというとスラッシュや正統派メタル的な勇壮で高揚感を煽る感じである。
また、どの楽器陣も中々の力量だが、特にドラムが素晴らしい。
細かな金物使い、緻密に刻まれるリフにユニゾンしたバスドラ連打など、曲の高揚感の底上げに多大な貢献をしている。
ケベック産デスメタルと言えば、CryptopsyやGorguts等変態・バカテクなバンドも多いが、このアルバムではテクニックが純粋に疾走感やシャープさに向いている印象である。
とまあ、こういった意味で、メロデス然とした泣きを求
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PANOPTICON-Social Disservices ★★★ (2014-12-06 21:12:38)
カスカディアンと扱われるアーティストの中ではそれなりに有名と思われる、USAの独りブラックの3rd。
音圧よりも、時にサイケデリックさを伴う雰囲気づくりを重視した音像は確かにカスカディアンのそれと言えるかもしれない。
しかし一方で、精神を圧迫し、蝕み、見る影もなく潰すかのような陰鬱さ、或いは瘴気が不規則に凝縮したかのような轟音ギターや暴走するドラム等があり、
それらがカスカディアンらしからぬネガティヴィティを強く醸し出してもいる。
短からぬサンプルが曲の前後にあるとはいえ、4曲50分という長尺性もそれに拍車を掛ける。
また、そうして精神が破壊され、抜け殻となってゆく人物を象徴するかのように美しくも儚いストリングス、後半になると現れる浮遊感のある儚いギターも印象的である。
序盤で精神を崩壊させ、最後には諦観の色を強めていくという、アルバム
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NASUM-Helvete ★★ (2014-11-23 21:02:26)
切れ味あるキメを時折かましながら、圧倒的なテンションのスクリームヴォーカルとブラスト/スラッシュビートを軸にした爆走で畳み掛ける、
グラインドコアの王道を快走するアルバム。
全てを薙ぎ倒す暴走感・暴力感たっぷりのサウンドにヘドバン必至である。
他のバンドとは明らかに違う個性や曲毎の違いはあまり無いが(曲毎の違いの無さはグラインドの性故仕方ないが)、
爽快感すらある圧倒的なテンションに身を委ねればそんな事は全く気にならなくなる。
激しく・速く・重くという、グラインドコアの全てが高品質で襲い掛かる素晴らしき35分。
気に入り度…86/100
Turn Loose the Swans-The Songless Bird ★★ (2014-11-22 21:10:51)
チョーキングや2:42からのオリエンタル風味のメロディ等、面白い技巧とメランコリックさがグッド。
MY DYING BRIDE-Turn Loose the Swans-Your River ★★★ (2014-11-22 21:07:50)
4段構えのイントロや焦燥感ある金物とベースが巧みに感情を煽る名曲。
>>1の「何か、いても立ってもいられないような暗い衝動」というのは言いえて妙だと思う。
KRALLICE-Years Past Matter-IIIIIIIIIIII ★★★ (2014-11-17 22:53:06)
間違いなくKralliceを代表する名曲。
最初からクライマックスレヴェルの極上リフの嵐でどのパートも凄まじいが、ドラムが消えてトレモロだけが虚しくしかしこの上なく美しく響き、天上へ向かうような旋律へと繋ぐ14:55からが格別。
2ndの神曲『Monolith Of Possession』レヴェルと迄はいかないが、Kralliceの醍醐味を存分に味わえる。
KATHARSIS-VVorldVVithoutEnd ★★ (2014-11-16 20:56:08)
全てを地獄の業火に飲み込み、至る所荒廃のみが残る世界に変えてしまうような破滅的なリフ&旋律の嵐が凄まじく、
混沌或いは邪悪といった様相が音のあらゆる所から迫ってくる真性ブラック。
「まともに」リフを展開していったり、印象的なフレーズを聴かたりといった要素のあまり無い、
瓦解寸前といっても過言ではない曲展開に関しては少々聴き疲れを感じる所もあるが、
破滅的雰囲気を更に引き立たせてもいて十分許容範囲である。
加えてエフェクトの強くかかった狂気のヴォーカルやブラックにしてはある方の十分な音圧もやはり破滅的な雰囲気を高めていてグッド。
また、⑥の悪魔の軍勢の行進曲の如き荘厳さ邪悪さを高めていくパート等、印象的なフレーズを聴かせたりまともな曲展開で進行したりするパートもハイレヴェルである。
破滅とかそんなワードを何度も言ってしまったが、そう言いたく
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ESOTERIC-Subconscious Dissolution Into the Continuum ★★★ (2014-11-14 22:05:54)
フューネラルドゥームとしては大きく枠を外れた作品ではないが、
美メロと圧倒的へヴィネスを両立するギター、グォンという響きで蠢き空間を埋めるベース、的確に意識を刺激するドラムのいずれのパートも素晴らしい。
フューネラルでありながら、絶望など負の感情に通ずる要素はあまり感じられず、神秘的或いは超越的な存在の荘重さ、深淵に引き摺りこまれる様な感覚みたいなものを感じた。
16分、12分半、17分という、長尺の本編3曲はどの曲も押し並べて素晴らしく、聴き通す時苦にならないが、
敢えて言えばイントロの美メロや後半の刻みリフへの盛り上げ方が見事な②が最も気に入った。
「Subconscious」(無意識)というタイトルの単語、「As times extinguishes us, so we became it」というブックレット裏表紙の文章などから、
死に際
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BURZUM-Hvis lyset tar oss-Inn i slottet fra drømmen ★★ (2014-10-29 01:20:59)
「In The Castle Of The Dream」
②に続く陰湿で「まともな」ブラック。
後半の物哀しい旋律が何とも美しい。
BURZUM-Hvis lyset tar oss-Hvis lyset tar oss ★★ (2014-10-29 01:20:21)
「If The Light Takes Us」
怨念を彷彿とさせる陰湿かつ執拗なギターが聴いていて(良い意味で)嫌になる。
一番「まともな」ブラックらしい曲。
ASH BORER-Cold of Ages ★★ (2014-10-19 22:19:16)
靄の掛かった様な、アトモスフェリック・トレモロによる陶酔感、
及び神秘的だが不穏な物質で空気を切り裂くような感触を持つこの手にしてはノイジーなギターが心地良いアルバム。
アンビエントパートや神秘的なシンセを主体にしたパートが少なからずあるとはいえ、1曲平均15分オーヴァーであり、一つ一つのフレーズのリフレインに多く時間を取っている。
冗長さが無いとまでは言えないが、個人的には十分許容範囲内であり、かつアトモスフィアの増強にも繋がっているので問題は無い。
リフレインの多さや大作主義な部分等、今は亡きWeaklingに似ている部分もあるが、
彼らに比べると陰鬱さを始めとするネガティヴィティは薄く、よりアトモスフィアの醸成に重点を置いているのが特徴である。
そのアトモスフィアによって、抽象的かつ超越的な何かを描いているように感じた。
カ
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Everything Is Fire ★★★ (2014-10-16 23:52:17)
デスメタリックな蠢く低音リフとブラック的なトレモロも交えた高音リフが主とするが、このリフ捌きが本当にえげつない。
自由自在に荒れ狂う様は、さながら人の統制に余る天変地異の蠢きのよう。
更に、単体でもえげつないリフがカオティックな展開とブルータルかつ手数の凄まじいドラムに乗って複雑に絡み合う様は圧巻で、
強大な外力により急速に変異していく生命体の如しである。
特にブラック的なフレーズの使い方が実に印象的で、不穏さは勿論デスメタルらしからぬ神秘さすらも漂わせている。
そういった意味でDeathspell Omegaに通ずるものがあるが、
ことリフ捌きに関して、4th以降のDSOを軽く凌駕しているはおろか、『Kénôse』にさえも匹敵する凄まじさである。
リフ捌きだけでなく、曲展開の方も混沌としていながら決して飽きさせず、凄まじいリフ捌きに対す
…続き
THE FACELESS-Planetary Duality-Prison Born ★★ (2014-10-16 21:49:13)
荒れ狂う楽器陣が心地良い、ブルータルな良曲。
特にサビのギターとバスドラのユニゾンが圧巻である。
THE CROWN-Deathrace King-Blitzkrieg Witchcraft ★★★ (2014-10-16 10:01:35)
爆走は勿論、シンガロング必至の熱いコーラスとノリが爽快な名曲。
Flesh Cathedral-Sterile Seeds ★★★ (2014-10-14 23:49:10)
他曲に比べて疾走が少ない曲だが、その分陰湿でカルティックな雰囲気が濃く、どす黒さ割増である。
どの曲もどす黒くて非常に良い本作でも一際素晴らしい名曲。
SECRETS OF THE MOON-Carved in Stigmata Wounds ★★ (2014-10-14 00:25:09)
ドイツのブラックの2nd。2004年。
メロディックで不穏なムードを放つトレモロとメタルとしてのダイナミズムを両立した良盤で、
この点Watainあたりを彷彿とさせ、ブラックに留まらずエクストリームメタルとして良質な作品と言える。
しかも、③の前半で聴ける、ブルータルな刻みをバックに魔的なトレモロの魔的なトレモロで魅せるパートなど、フレーズそのものに加えて合わせ方も上手い。
粒の揃ったブラストや効果的なフィルを連発する心地良いドラム等楽器陣の力量も中々で、
複雑なリズムのパートを違和感なく聴かせている点、デスメタリックで冷徹な刻み等が凄みを与えている。
1曲当たりのランタイム&アルバム全体のランタイム(全約72分)が長く、⑤辺りは曲展開が凝り過ぎなどとは思うが、
一方では不条理さを醸すプログレッシヴさを与えてもいて、大きくはマイナ
…続き
NEUROSIS-Times of Grace ★★★ (2014-10-08 23:33:59)
前作で聴き手の精神を徹底的なまでに破壊し、瀕死寸前にまで陥らせた彼らであるが、今作において遂にライフポイントをゼロに至らしめてしまった。
破壊され、荒んだ心を癒すかの様な①で始まり、タイトル通り「優美なる時代」を味わえるかと思いきや一転、
②の鬼の様に精神を跡形も無く磨り潰す刻みリフからは純然たる荒廃世界が拡がってゆくのである。
爆ぜたくとも爆ぜる事の出来ない燻る火のような禁欲的サウンドであり、良い意味でタイトル詐欺です。
またストリングス等による美しい旋律も前作同様あるのだが、余りにも儚く、逆に荒んだ世界を浮き彫りにしている様に思える。
前作とは違って10分超の曲が無く、少しコンパクトになった作品ではあるが、物足りなさは無い。
前作で巧みに使われた反復による精神浸食が減り、リフレインが単に冗長に終わっている部分もあって、前作には個人的に少し及
…続き
Turn Loose the Swans ★★★ (2014-10-04 21:55:21)
生気の抜けたようなクリーンヴォーカルと獰猛なグロウル、シンセやストリングスによる暗く、時に荘厳な旋律、
そしてへヴィかつハーモニクス等を絡めてリスナーを煽るデスメタリックなリフを特徴とするデスドゥーム。
かなりの陰鬱さと暗さであり、どこか虚無感じみたものも感じる。
そんな暗澹たる雰囲気がアルバム全体を色濃く覆い尽くしている訳だが、
一方で美しさや耽美的要素をも孕み、絶望迄とはいかず、まだ救いの可能性が僅かに残されているような感じもしなくもない。
…最も、絶望迄感じないのは、ジャンルは違えどNeurosisとかもっと精神を抉るような奴を聴いてるからかもしれないけれども。
時折加速したり、多段的な曲展開によってドラマティックさと焦燥感を煽る点もグッド。
絶望だけを求めて聴くと物足りないかもしれないが、だからといって甘い所は微塵もなく、それ以外
…続き
KRALLICE-Years Past Matter ★★ (2014-10-03 19:46:59)
アメリカのブラックの4th。2012年。
Krallice=トレモロという式は、現状の最新作たる今作でも崩れなかった。
やはりというべきか、他とは一線を画す狂おしい程にメロディックなトレモロがアルバムのほぼ全体を覆っていて、クオリティの面でも一級品である。
前作ではリフをしっかり聞かせるパートとトレモロが複雑に乱舞するパートが割と分かれていたように思うが、今作ではフレーズ自体も繋げ方も複雑な傾向が少し強い。
メロの面では神秘的かつ抽象的なものが多くなった。
トレモロの複雑な絡みは圧巻と言わざるを得ないが、一方でちょっと聴き辛さを覚える所もある。
しかしながら、神秘性や陶酔感を高めてもいて、差し引きでは大きくマイナスではないかと。
尚、なぜかセルフリリースであり、CDはあまり出回っていない模様。
自分もAmazonで買
…続き
ANEKDOTEN-Vemod ★★ (2014-09-01 19:38:21)
King Crimson直系のプログレに、北欧的な叙情性を加えた音楽。
自分自身、プログレを聴いた量がそこまで多くないので確実な事は言えないが、簡潔に言えばこんな感じだろうか。
「動」の部分では難解ではないがタイトな演奏による不穏なムードが味わえる。
テクニカルさや奇抜さよりもタイトさに重点を置いている点が個人的には好印象。
そして何より魅力的なのが「静」の部分。
メロトロンやチェロ、アコギ等、方法自体は新しくないが、哀愁や迸る悲しみを存分に感じさせる素晴らしいメロディの宝庫である。
最後に一つ、日本盤ボートラの『Sad Rain』はボートラにするには惜しいクオリティ。
こちらを正規のエンディングに持ってくるほうが個人的にはベターである。
気に入り度…88/100
おすすめ…Karelia
YES-Close to the Edge-Close to the Edge: I. The Solid Time of Change / II. Total Mass Retain / III. I Get Up I Get Down / IV. Seasons of Man ★★★ (2014-08-28 01:35:49)
ユートピア的な壮大な世界観を感じさせる名曲。
美しい光を想起させるチャーチオルガンの荘厳な響きを聴かせる第三部が特に圧巻である。
アルバム最大のハイライトだと思う。
WEAKLING-Dead as Dreams ★★★ (2014-08-27 03:16:59)
陰鬱なアトモスフィアを色濃く纏ったブラックが基本にあるが、トレモロはもとより刻みリフやドゥーミーで引き摺る様なフレーズも上手く絡めて展開している印象。
一つ一つのフレーズのリフレインに過不足が無く、徐々に聴き手に情景を植え付けてから、曲展開でも揺さぶるという二重にリスナーの感性に強く訴えるものとなっている。
その御蔭もあり、5曲76分というかなり長尺でありながら、全く聴き飽きない。
ただ、どれだけ趣向を凝らしても陰鬱さや荒廃が常に根底にあって、決して甘い所を見せていない。
例えば、③や④にリズミカルに刻まれるリフが使われているが、旋律の性か、聴き手に高揚感を与えるどころか徐々に生気を奪っていく感じになっている。
そして、このアルバムのもう一つの大きな武器が随所に現れるメロディックな(勿論ネガティヴィティをもろに煽る)ギターワークである。
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WATAIN-Lawless Darkness ★★ (2014-08-20 23:36:11)
妖しくメロディックなブラックをベースに、スラッシーなリフの切れ味や疾走感、更にはロックンロール的なノリの良さをも取り入れたスタイル。
シンガロングやギターソロ等ブラックでは珍しい要素も多分に盛り込みながら、いずれの要素も打ち消しあう事無く聴かせる点が素晴らしい。
10曲73分と長めで冗長な所もあるが、押し並べてフレーズが良いが故にあまり気にならない。
ブラックとしても、様々なメタルの良い所を凝縮したエクストリームメタルとしても質が高いアルバムで、
ブラックの良さを殆ど消さずにキャッチーさと両立できている作品の好例になっている。
そういう意味では、スタイルは違うがKeep Of Kalessinの『Armada』等と同様、21世紀のブラック像の一つを示した作品と言っても過言ではないと思う。
気に入り度…85/100
おすすめ
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SVARTIDAUƉI-Flesh Cathedral ★★★ (2014-08-04 22:54:56)
瘴気をそのまま音にしたかのような音で、聴いていて思い浮かんだのは濃い霧の漂う荒れ果てた墓場とかそんな感じ。
どす黒い音塊で迫るリフ、ややメロディックながらも精神融解を誘うようなギターワーク共に素晴らしい。
特に随所に挟まれるメロディックなフレーズが最も気に入った点。陰湿なトレモロの中に現れる神秘的なアルペジオ等、実に魅力的である。
この点において、『SMRC』以降のDeathspell Omegaにも通ずる所があるが、向こうの神性を表現するような感じとは違い、こちらはどす黒さを更に高めているという印象。
ギターワークが優れているだけでなく、ヴォーカルやリズム隊に関しても、音量・音質及び力量のいずれも十分である。
潰れたがなりヴォーカルはあまり前に出ては来ないけれど、怨念を持った悪霊が呪いに来るみたいで不気味。
展開に関しても、全曲10分超、総ラ
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Sigur Rós-Ágætis byrjun-Starálfur ★★★ (2014-08-02 00:30:56)
ストリングスのメロディが非常に美しく壮大な曲。
天上の楽園があるのならば、そこに流れているのはこんな感じであろうと言いたくなる程に美しい。
Sigur Rós-Ágætis byrjun-Hjartað hamast (bamm bamm bamm) ★★★ (2014-08-02 00:23:09)
ストリングスを巧みに用いた曲展開が絶妙な曲。
寂しげなヴォーカルとベース、焦燥感を駆り立てる金物が主体のパートから、光溢れる世界に到達したかの如き歓喜を感じるストリングスパートへの展開は圧巻。
外したいというのが嘘みたいな名曲。
KYUSS-Welcome to Sky Valley-Whitewater / Lick Doo ★★★ (2014-06-03 17:41:38)
3分過ぎからのエンディングが個人的にアルバムで最も気に入っているパート。
トライバルなタムを交えながらギター、ベースによって演出される叙情と陶酔感が素晴らしい。
夕焼けの砂漠のような乾いた感傷めいたものを感じる。
KRALLICE-Dimensional Bleedthrough ★★ (2014-06-02 23:49:33)
ほぼトレモロ一辺倒により神々が降臨する霊峰の如き凄まじいアトモスフィアを演出してみせた大傑作3rdに比べると、
今作は攻撃性や激情的なメロディ等メタリックな要素が強いのが特徴。
彼らの場合トレモロに外れがある筈がないのだが、このアルバムもその例に漏れず高品質なトレモロが堪能できる。
ただ問題はそれをどこまで曲の中で活かせているかであり、その点については彼らがこれまでにリリースした4枚に関してばらつきがあると思う。
この作品ではリフの繰り返しが少しくどく(あくまで3rdに比べればではあるが)、減点ポイントになってしまっている。
そういうわけで3rdに比較するとどうしても劣ってしまう今作ではあるが、それでもお薦めしたいのは神曲7.の存在故。
この曲の為だけにアルバムを買ってもいいレヴェルである。
また、他の曲も良い曲が多く、トレモロフ
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KING CRIMSON-In the Court of the Crimson King-The Court of the Crimson King (including The Return of the Fire Witch and The Dance of the Puppets) ★★ (2014-05-30 17:28:37)
叙情的なアコギとメロトロンで魅せる曲。
荘厳でシアトリカルな雰囲気が強いように思う。
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