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BADFINGER-No Dice ★★★ (2024-07-18 01:19:11)
時は1990年代前半、CDの登場からまだ10年程で新品/中古問わずCDショップ巡りが盛んだった頃、ふと(B)-BADFINGERの所で目にした鎖帷子みたいな素材のビキニを着てこちらを指差す妖しい女性のジャケット。それまでも見覚えはあったが当時の私はJ-POPの方が楽しく洋楽から離れていまして、BADFINGERにしても"Come And Get It""Day after Day""Know One Knows"、アルバムはピート亡き後トムとジョーイで再始動の"Airwaves"しか認識していなかったため見事にスルー。その後いつの間にか買って手許にある当時の輸入盤を聴きながらのレビューです。1970年11月リリース、BADFINGERに改名してからは2nd、IVEYSから通算すれば3rdとなる本作の売れ行きはと言うと、USチャートで最高28位となるも本国UKではランキング外。折しもBEA
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BADFINGER-No Dice-Believe Me ★★★ (2024-07-07 00:47:51)
TOM EVANSが単独で作った美しいバラードです。Aメロの一瞬だけ兄貴分バンドの"Oh! Darling"なのはご愛嬌、それ以外は安定のBADFINGERらしい雰囲気ムンムン、聴いている方も安心感を覚えます。歌詞はちょっと捻ったラヴソングかな? 何せ本作の2年前あの"Maybe Tomorrow"を作った人ですからね、熱いボーカルも切なく甘いヴォーカルも自由自在。PETE HAMと並びBADFINGERの双璧を成し、PETE亡き後もJOEYとバンド継続を試みたこの人のポテンシャルは相当高いのですよ。
BADFINGER-No Dice-Better Days ★★★ (2014-06-03 06:11:52)
一般的なバッドフィンガーのイメージからは想像し難い、しかもシングル化されていないため知られざるブルースロックテューンです。後に袂を分かち約5年置いて再会しバンドを復活させるも再び決裂してしまうTOM EVANSとJOEY MOLLANDの共作。ブルージーながらカントリーぽくもありポジティヴで、ちょいハードにアップテンポの中にもジョーイのヴォーカルがクールなため落ち着きがありますね。この頃はまだバンドもbetter daysへの希望に満ち溢れていたに違いありません。
BADFINGER-No Dice-Blodwyn ★★ (2024-07-04 01:31:40)
本作リリース当時のB面1曲目はピート作のカントリー風で、音像だけ聞くとのんびりしてネアカな佳曲です。R&Bからカントリーまで貪欲に吸収するUKアーティスト全般に見られる引き出しの多さを実感できます。ただ歌詞がですね、"My life may not be long"はズバリ重大な出来事の予言みたいだし、"Say You'll take from me what I will give to you"なんてまるで搾取してくださいと言ってるようなもの。尤も当然ピート自身当時はそんなつもりではなく過ぎたから言えることでしょう、それにしても…。
BADFINGER-No Dice-Friends Are Hard to Find ★★ (2024-07-12 00:50:23)
ボーナストラック2曲目であるトラック#14はJOEY MOLLAND単独の作品です。ジョーイがBADFINGER加入前に作ってあった曲を持ち込んだものかもしれません。ギタリストらしくギターが踊ってますが他は悪くはないという程度ですね。ピート、トム、マイクという友を得たからにはもう必要ないという訳で当時は外されたのでしょう、多分。
BADFINGER-No Dice-Get down ★★★ (2024-07-11 02:05:24)
BADFINGER名義での2ndである本作が発表されたのが1970年。時代は下って1992年再発版CDにはボートラが5曲プラスされました。そのトップを切るトラック#13はメンバー4人の共作によるワイルドなロックンロールです。イメージとしてはBADFINGERらしさからちょいと外れて兄貴分のBEATLESよりもROLLING STONESという気がしますが、たまにはこういうのもアリですね。前作がほとんど映画音楽と前々作からのキャリーオーバーなのに対しようやく本領発揮し始めたBADFINGER、"大人しく"してなんかいられませんわな。
BADFINGER-No Dice-I Can't Take It ★★★ (2024-06-26 01:23:28)
IVEYSから通算3rd、BADFINGERとしては2ndアルバムのオープニングはピート作の明朗快活なロックンロールテューンです。ピートのヴォーカルがBEATLESのポールっぽくもありますが、本作から加入したジョーイのギターと全体に厚みのある音像で聴き応え充分。この1曲だけでリスナーに"受け入れ"られる要素が存分に伝わってきますね。
BADFINGER-No Dice-I Don't Mind ★★★ (2024-06-27 02:10:03)
新加入のジョーイが早速オリジナルメンバーのトムと合作したバラード曲です。始まりは静かですがサビに向かって盛り上がり、ピアノ主体の伴奏がヴォーカルを引き立てています。そのヴォーカルも歌詞に同調して全体に気怠い雰囲気ですが、サビの瞬間に聴かせる高揚感にハッとします。坦々としているようでドラマティックという不思議な空気感が何とも言えませんね。
BADFINGER-No Dice-I'll Be the One ★★★ (2024-07-17 02:00:32)
"No Dice"1992年版CDのボートラ5曲目、トラック#17にしてエンディングテューンは新加入のジョーイを含む4人の共作となるカントリーロックまたはソフトロックです。シンプルなメロディの繰り返しは突き詰める余地がありますが、仄々としたコーラス、ハーモニーはバッドフィンガーならではのもの。聴いているこちらからビートルズの後継はYou'll be the oneだ!とエールを送りたくなる、1970年当時未収録だったのが惜しまれるナンバーです。
BADFINGER-No Dice-It Had to Be ★★★ (2024-07-05 01:42:33)
BADFINGER名義での2ndアルバム、リリース当時で言うとB面3曲目でドラムスのMIKE GIBBINSがいい仕事をしています。失礼とは思っていてもドラマーには豪快で大雑把というイメージを抱いてしまいますが、ここでは短めながらもしみじみとしたアダルトなバラードを作ってくれていて意外な発見でした。バッキングの盤石なサウンドと相まってちゃんといつものイメージ通りバッドフィンガーの曲として成立し、且つ他の3人と異なったマイクの独自性が良いアクセントになっていますね。もうちょっと引き伸ばしてほしかった気もしますがひとまず高評価をポチッと。
BADFINGER-No Dice-Love Me Do ★★ (2024-06-28 01:18:19)
お聞きの通りBEATLESのとは同名異曲です。もしかして弟分が兄貴分のデビュー曲を騙ったタイトル詐欺じゃない?と思ったらジョーイの単独犯だったので、曲が出来たタイミングが加入前なら偶然、加入後ならば完全に狙ってただろうからより悪質? いやそんなに物騒な話に持っていかなくとも彼なりのジョークということで。曲自体はキャッチーで悪くないので、見方によってはイケメンなジョーイはプレーボーイだなと適当にあしらって納得しましょう。
BADFINGER-No Dice-Loving You ★★ (2024-07-16 00:35:25)
'92年版CDのボートラ4曲目即ちトラック#16はドラマーのMIKE GIBBINS作、BADFINGERらしいパワーバラードです。もちろんMINNIE RIPERTONにより'75年にヒットした"Lovin' You"とは類似名の異曲であり無関係。JOEYが書いた前2曲に比べればメロディアスでギターが前面に出ているにも係わらず何かピントがぼやけた感じですね。マイクもいい曲書きますがこれは惜しくも敢闘賞といったところですかな。
BADFINGER-No Dice-Mean Mean Jemima ★★ (2024-07-13 01:23:42)
"No Dice"1992年版CDのボートラ3曲目であるトラック#15も前曲に続いてジョーイの曲です。IVEYS時代からBADFINGER本来の音楽は基本的にポップスでしたが、ジョーイ加入によってだいぶロック寄りに舵が切られました。そういった功績は大きいものの彼の作品が全て優秀かというと否でして、この曲も焦点が定まらず可もなく不可もなくといったところ。ギターオリエントなのは当然と言うことで辛口評価です。
BADFINGER-No Dice-Midnight Caller ★★★ (2024-06-29 01:11:27)
実は案外好きな人が多そうな隠れ名曲? 私も最近BADFINGERに再注目するようになって知った、甘いメロディが素晴らしいピート作の美しいバラードです。不安げに揺れるピアノのイントロに続く歌メロがストレートながらも胸を打ちます。どうやらピートがドラマーのマイクから聞いた不幸な実話を基に作った曲らしく、特に最後のNobody's gonna help you nowなんて歌詞がもう絶望的ですね。既出の通りBOB DYLANと並び称せられる早世のフォークシンガーTIM HARDINが2年後にカバーしています。Without YouをHARRY NILSSONがカバーした件といい、BADFINGERの曲はシンガー&ソングライターさえもオリジナルそっちのけでカバーしたくなるほど魅力的だということでしょう。
BADFINGER-No Dice-No Matter What ★★★ (2023-12-19 01:30:37)
曲単位ではこれがパワーポップの元祖と見做され、ピート・ハムの才能が凝縮されているとのことです。でも"嵐の恋"と言うほど激しいものではなく普通にラヴソングしてますね。ビートルズっぽくもありネアカな作風で好感が持てますし、"灰色の壁"あたりの表現が絶妙です。1970年10月リリースされ全英5位・全米8位をマークした、BADFINGERでは"Come And Get It"、"Day after Day"と並ぶ大ヒット曲。
BADFINGER-No Dice-Watford John ★★★ (2024-07-06 02:47:18)
本作時点での新メンバー・ジョーイを含む4人の合作名義になっている、シャッフル調のロックンロールないしブギ―です。ひたすら明るく楽しい曲調ですが、歌詞はわかりやすいけど英国特有のヒネリが感じられます。そりゃまタイトルからして歌詞には入っていないけど英国の地名ですから。見方によってはBADFINGERの代表曲とまでは言わずとも注目すべき重要な曲かと。私的にはエルヴィスの"Don't Be Cruel"に影響されイーグルスの"Heartache Tonight"に影響を与えた? どうでしょうね。
BADFINGER-No Dice-We're for the Dark ★★★ (2024-07-08 00:36:51)
リリース当時の"No Dice"最後を締めくくるのはやはりピート作の壮大なバラードです。イントロから全体にアコースティクな曲調、これは…"Eight Days A Week"? いや違いますね、あの曲よりは落ち着いた"お互い足りない所を補完し合おう"みたいなラヴソングとなっています。ストリングスが加わり静かでいながらドラマティックに。だが最終的に向かう所はタイトルの通りで何かバンドの行く末を予感させますね。それも今だから言えることなのであって、ここはまず曲自体をそしてピートの才能をじっくり再評価しましょう。
BADFINGER-No Dice-Without You ★★★ (2023-12-20 02:22:46)
惜しむらくはこのオリジナルがシングル化されなかったこと。確かに完成度ではニルソンに軍配が上がりますが、ピート&トムとの6歳の年齢差を考慮すれば粗削りで青臭く感じるのも当然。私も嘗てはニルソンver.を一生聴き続けるとまで絶賛していたのに、今やオリジナルの味を皆に伝えたい一心です。ニルソンは元祖(日本で言う)AOR若しくはより普遍的なポップスのバラードとして、バッドフィンガーは元祖パワーポップのバラードとして、それぞれ評価するべきでしょう。そして作曲者でありヴァースとコーラスでヴォーカルを分担している2人が早世したことにも想いを馳せながら。
BADFINGER-Say No More-Because I Love You ★★★ (2024-05-03 00:58:35)
1981年6月、新作としてはラストアルバムたる本作からの3rdシングルにして正真正銘BADFINGERラストシングル。IVEYSから通算すると14thシングルになります。トム作のHold Onに並ぶいかにものBADFINGER節なこちらはジョーイの作品で、ブリティッシュポップらしいややアップテンポでキャッチーなメロディが全開。やはりこの手のネアカな曲はピートの件を引き摺ってない意味で脳天気な分ジョーイの方が得意なのでしょう。でも米英ともに全然ヒットせずバンドは何とも空しい最期を迎えるのでありました。
BADFINGER-Say No More-Come On ★★ (2024-05-01 01:19:38)
シンプルなタイトルにストレートでゴキゲンなシャッフル調ブギーはTOM EVANSの作品。'80年代前半と言うとネアカが善、ネクラ-後年にはオタクと言われる-が悪とハッキリ分別されていて、JOURNEYやREO SPEEDWAGON、GO-GO'Sなど日本でSONY系レーベルが扱うネアカ勢が圧倒的人気を博していた時代。BADFINGERも力一杯ネアカになろうとしていますが、何分生来がブリティッシュな上にPETEの件が心の何処かに残ったままでは陽気なアメリカンにはなり切れず。IVEYS時代にMaybe Tomorrowという哀愁バラードを生んだトムがここまで変貌しただけでも良しとすべきでしょうか。
BADFINGER-Say No More-Crocadillo ★★★ (2024-05-10 01:18:20)
クロッカディロと読むのでしょうか、恐らくcrocodileに関連するワードと思われますがここはあまり深入りしないで。TOM EVANSと本作制作中のみ在籍したギタリストROD ROACHの共作です。女性をワニらしきそれに例えた珍妙な内容ですが、曲自体はハードめに展開するまさにパワーポップ。トムにとってスタジオ盤としては生前最後の熱演となってしまったことに思いを馳せてノリまくりましょう、それがせめてもの手向けだと思います。
BADFINGER-Say No More-Hold On ★★★ (2024-05-02 01:32:04)
TOM EVANS存命中のラストアルバムから最初にシングルカットされた、これぞBADFINGER節!と思わず膝を叩きたくなるメロディアスなナンバー。そんなツボをわかっているTOMと、前作限りで参加したJOE TANSINの共作です。代わって本作で正式メンバーとなったTONY KAYEのメリハリあるキーボードが心地良く花を添えます。これだけの力作でも全米最高56位で最後のヒット、本国では掠りもせずと散々な結果でした。そんな訳でここはチャートの結果なんぞ無視してひたすら楽しむのみと致しましょうや。
BADFINGER-Say No More-I Got You ★★★ (2024-04-30 00:50:13)
1981年1月発売となったTOM-JOEY体制での2ndでありBADFINGERとしては事実上のラストアルバム。そのオープニングを飾るのはジョーイ作のひたすら楽しいノリノリなロックンロールです。マイアミレコーディングゆえこんなゴキゲンになるのも納得、まさに元祖パワーポップ。シングルとしては本作からの2ndとして同年4月にカットされていて、全然ヒットしなかったみたいですが、もうそんなこたぁどうだっていいやい!と言いたくなりますね。
BADFINGER-Say No More-No More ★★★ (2024-05-11 01:10:03)
BADFINGERの新作として正真正銘ラストテューンはジョーイ作の、一見弾けてるようでちょっとダークなパワーポップ。ほぼタイトルテューンでもあります。もう嫌な過去に拘らないでと言うつもりなら前向きに捉えられますが、もうバッドフィンガーとしてやっていけないと言ってるとしたら大変、解散宣言ですよ。事実2年後ああなってしまった訳ですから。状況次第でどうとでも取れモヤッとした気分になりますが、そんな考察の余地ありという点で名曲に推しておきます。
BADFINGER-Say No More-Passin' Time ★★ (2024-05-07 01:20:17)
TOM EVANSにとって遺作となる1981年リリースの本作、当時でいうB面1曲目はJOEY MOLLAND作のちょいハードなパワーポップです。過ぎ去りし日々を懐かしむと言うより"偽りの愛"やら"譲り合うことも無く"やら一時期PETEと対立して脱退した時のことを歌っているみたいでネガティヴな印象ですね。後年やはり対立するTOM亡き後も"独りBADFINGER"としてこの曲を演り続ける姿は一定評価しますが。
BADFINGER-Say No More-Rock 'n Roll Contract ★★★ (2024-05-04 01:08:07)
Wish You Were Hereに続きHead Firstというアルバムがレコーディング済みで1975年にも発売のはずがお蔵入りになっていまして、元々はそこに収録されていたトム作のパワーポップナンバー。ロックアーティストは奴隷で最後は墓場送りだとかロックビジネスに対して相当お怒りの様子です。何も知らなかったピートに対してトムは裏の裏まで熟知してました。サイケ期のBEATLES風なHead First ver.に比べてテンポアップし引き伸ばされ、ピートの苦しみを代弁するようなシャウトがカッコいい仕上がりになりましたね。今更何を…なんて言わずに聴いてやってください。
BADFINGER-Say No More-Three Time Loser ★★ (2024-05-08 02:02:50)
何か力が抜けた雰囲気のジョーイが即席で作りました的なポップナンバー。間奏のキーボードがといい全体にメジャー調なのに哀愁メロディですね。因みにwhite line userってヤバい意味ですからアノ状態を表現してたりして。ROD STEWARTのAtlantic Crossingオープニングに同名異曲がありますがそちらほどコミカルでもなし、あと一歩ってとこでしょうか。
BADFINGER-Say No More-Too Hung Up on You ★★★ (2024-05-09 01:42:25)
BEATLESの弟分とPRされていた1970年代初頭の全盛期を彷彿とさせるTOM EVANS作のパワーバラードです。ソフトなジョーイに対してキレのあるトムのヴォーカルが生きていますね。ピアノが良いアクセントになったメロディも普遍的にシンプルで聴き易いです。さてタイトル、普通に取ればラブソングですが真意は? まさか未だピートのことが"引っ掛かって"いるとか…いやいやもう忘れましょうや。
BADFINGER-Straight Up-Baby Blue ★★★ (2023-12-22 01:43:04)
1972年4月リリース、全米14位まで上昇したこの曲が2013年にアメリカのテレビドラマ"Breaking Bad"で流れ一瞬猛烈に再浮上したことなど全くノーチェックでした。歌詞は別れ際の未練がましい言葉が並ぶものの、キモはやはり特に前半で目立つ♫♫♫♫♩~という9拍のリフですね。もうこれが実に心地よく、その勢いでこの後も突進して欲しかったのですが、ですが、ねぇ…。
BADFINGER-Straight Up-Day After Day ★★★ (2005-03-14 00:50:09)
アメリカのRASPBERRIESと並んでパワー・ポップの元祖と言えるBADFINGER。彼らを代表するこれまたパワー・バラードの元祖的な曲です。個人的にイントロからメロディ、演奏全てがパーフェクトな曲だと思います。実際の草食系的な歌詞とは裏腹に、爽やかな朝、窓をパーッと開けて大きく伸びをするみたいなイメージ? リリースから実に4年後、完全に後追いでドーナツ盤シングルを買った思い出も…どっかにやっちゃったなぁ。1971年、全米4位、全英10位。
BADFINGER-Straight Up-Name of the Game ★★★ (2023-12-21 02:07:17)
もう本当マジでシングルにしなかったのが惜しい、名盤収録の名曲。それ故に恐らくあまり知られていないと思われる、ピート作の Day after Dayに匹敵する壮大なバラードです。深読みすれば拒否やら混乱が出てくる歌詞、メロディともに宗教的な香りが漂いますが、日本人としては普通にパワーバラード、ロックバラードとして味わうだけでも十分お腹一杯になることでしょう。
BADFINGER-Straight Up-Take It All ★★★ (2023-12-22 01:07:59)
アルバム冒頭を飾るゆったり、しかし所々ハードな歌い方をするバラード。タイトルを見てスタン何某による搾取を連想し勝手に"全部持ってけ泥棒マネージャー"という恨みの歌だと思ったら、全然違ってて真逆も真逆、"全部受け容れよう"の意味でした。自分は20代前半に果たしてこんな大らかで、広い心でいられたか? それどころか今だって? 我が身を振り返り恥じるMKがいます。
BADFINGER-Wish You Were Here ★★★ (2009-06-23 11:56:00)
1974年11月発表、邦題は"素敵な君"。本作の直後にもう1作あるのですが、ジョーイが脱退し更にお蔵入りとなったためリリース当時としてはオリジナル・ラインナップによる最後の、すなわち"悲劇のバンド"なる噂が立つ前の作品です。もはやバンドは低迷期でしたけど、ピート・ハム、この路線でもうちょっと踏ん張れば良かったのにと思える内容の充実ぶり。さりとて、そうも言ってられないほどピートは困窮し追い詰められてたんですね…。何はさておき、私が日本人としてイチ押ししたい1曲、表ジャケにも登場するサディスティック・ミカ・バンドの加藤ミカが参加し、日本でのみヒットしたという透明感溢れる"Know One Knows"は一聴の価値があります。なおCHRIS THOMASは本作と同時にそのミカ・バンド"黒船"をプロデュースした縁で後にミカと深い関係に、いやいやこの時点で既に?…とは全くの余談でした。
BADFINGER-Wish You Were Here-Dennis ★★★ (2024-01-13 02:00:33)
基本はピート得意の泣きメロバラードながら陰~陽~中立と展開する曲構成ですね。陽のパートでキャッチーな美メロにハッとします。歌詞も一見前向きに"道は開ける"と言いながらその後に"もし君が留まれば"とまるでジョーイを引き止めるようなどんでん返し…深読みし過ぎですかね? 何かと複雑な内容ですが、ああいう状況でこれほどの曲が書けるピートはやはり天才だったということでしょう。
BADFINGER-Wish You Were Here-Got to Get Out of Here ★★★ (2024-01-12 02:15:10)
知らない人ならジョン・レノンかと聞き紛う? と思いきやしっかりオリジナルなジョーイ作のアコースティク系バラードです。恋人の間に隙間や壁ができたみたいな歌詞ですが、当時のガタガタな状況から"抜け出し"たい心の内を託しているようにも思えます。実際ジョーイは本作完成直後バンドから"出て行って"しまうけど、そんなこと微塵も感じさせない荘厳なキーボードが印象的な曲です。
BADFINGER-Wish You Were Here-In the Meantime / Some Other Time ★★★ (2024-01-17 01:50:46)
マイクとジョーイの共作もしくは各々の作曲を合成したかのようで、一般にイメージするバッドフィンガーとしては異質な感覚に陥ります。時にはプログレ、また一方では当時台頭しつつあったディスコ風のノリまで出てくる展開の楽曲。だけどこれが結構完成度が高く、7分近いにも関わらず冗長にならないでむしろ壮大でもあります。移籍してから調子が悪い状況で、マイク"今作は売れるさ"・ジョーイ"いやこの次だな"みたいな会話が聞こえてきそうですね。次はありませんでしたが。
BADFINGER-Wish You Were Here-Just a Chance ★★★ (2023-12-30 01:25:33)
日本以外では1曲もシングルカットされなかったピート・ハム生前最後のアルバム、そのピートがカラ元気でもいいやとばかりに弾けるオープニングテューンです。もう本当に最後のチャンス?とでも言いたげな厚みと勢いのあるロックンロール。翻弄され虐げられた解散直前のバンドとは思えませんね。
BADFINGER-Wish You Were Here-King of the Load(T) ★★★ (2024-01-19 01:34:27)
トム・エヴァンズ作のこれまたジェントルな美メロバラードです。が、何だか終末感が漂います。"重荷を背負った王者"って、本作の後トムは例の件をまだ知らなかったピートにバラして、そして…という流れですね。"But he'll never say die"という歌詞も不屈の、と言うよりピートなら教えても大丈夫だろうみたいな意味に取れたり。でもそんな状況を過去のものとして忘れさせてくれるほど素晴らしい曲なのもまた事実です、(T)が謎のままですが…案外単にTOMのことだったりして。
BADFINGER-Wish You Were Here-Know One Knows ★★★ (2005-03-14 00:45:36)
1975年、日本のみのシングル。邦題"誰も知らない"原題は"Know One Knows"で正解。これすらも私は完全に後追いでして、初めて聴いたのはリリース後、ピートの件絡みでラジオから流れてきたものでした。加藤ミカによる日本語が入っていてご愛嬌だけど、メチャクチャいい曲ですヨ! 台詞なしのバージョンもあるので、台詞を英語に変えて世界的にシングルリリースすればヒット間違いなしだっただろうにと思いますが、残念それどころじゃない状況だったんですね、裏事情は誰も知る由が無かった…。
BADFINGER-Wish You Were Here-Love Time ★★★ (2024-01-18 02:12:48)
こういうコンパクトな曲が入ってると安心しますね。語り系のメジャーコードなのにちょっぴり哀愁ありのジェントルなバラードは、ポール・マッカートニーが作りそうな曲調だけどしっかりギターのジョーイ・モーランド作ですよ。前年に御成婚したトム・エヴァンズを祝福したのかな? 自らはもう脱退寸前だったくせになぁ。何にしてもバンドにとって束の間のlove timeだったとは嗚呼…。
BADFINGER-Wish You Were Here-Meanwhile Back at the Ranch / Should I Smoke ★★★ (2024-01-20 01:46:52)
エンディングテューンはピートとジョーイの合作メドレーです。ジョーイより前にピートが脱退しかけて戻って"話を元に戻すと/一服しようぜ"みたいな心境で作ったのでしょう。実際アルバムジャケットの2人は一服してるし、ジョーイはドサクサ紛れにミカ女史といちゃつき、トムは本当に酔い潰れてたらしく、なぜかマイクだけカメラ目線…まさにこの絵の通りまるで最後の打ち上げパーティー。でも決して軽薄ではなく、長尺なことによってむしろ壮大なイメージになり時には鬼気迫るものもあります。このラインナップよる正真正銘ラストテューンということで記憶に留めたい一曲。
BADFINGER-Wish You Were Here-Your So Fine ★★★ (2024-01-11 01:24:44)
IVEYS時代からドラムスを担当しCome And Get Itの動画では剽軽な表情を見せていたマイク・ギビンズ。そんな彼らしい明るくポップな作品です。カントリータッチのギターに乗せてトムが歌う、初期のビートルズ風な音像が印象に残ります。
BADLANDS-Badlands-Ball & Chain ★★★ (2018-11-20 08:08:03)
大ラスは再びLEE & GILLEN作のなかなかに侮れないボーナストラックだよコレは。ZEP.かブルージーなMONTROSEかという類型が見え隠れするけど70年代好きには堪らないだろう。
BADLANDS-Badlands-Dancing on the Edge ★★★ (2018-11-14 08:09:41)
スリリングなタイトルからしてカッコいい、そんな期待を裏切らずズンズン先へ進むみたいな3分半のハードロック。最後キッチリと、と言うよりパタッと終わるのも潔くてカッコいい。
BADLANDS-Badlands-Devil's Stomp ★★ (2018-11-18 10:04:13)
べらぼうに長くはないが1曲の中で色々やってて複雑だなぁという印象が先に立つ。凝りに凝って作り込まれたブルージーなプログレとでも言えるかな。
BADLANDS-Badlands-Dreams in the Dark ★★★ (2018-11-12 08:17:39)
LEE & GILLENとプロデューサーPAUL O'NEILLの共作になる聴き易い正統アメリカンHRで、実際に1stシングル且つ最大のヒットだったようだ。個人的には音像がTRIUMPHと被る。
BADLANDS-Badlands-Hard Driver ★★★ (2018-11-16 08:07:04)
Ridin' aloneとかnever comin' homeとか歌ってるから本当に運転のことだよね、アレのことじゃないね。何にしてもOVERDRIVEとしては当然イチ押し大プッシュだ。
BADLANDS-Badlands-High Wire ★★★ (2018-11-11 08:51:20)
Love love loveなんて歌ってるからZEP.のあの曲を彷彿させるけどリフを始めとしてLEE & GILLENの完オリだからね! 変拍子のリフが綱渡りを表現してるってこと。
BADLANDS-Badlands-Jade's Song ★★ (2018-11-13 08:00:01)
あのJAKEがアコギ弾いてるからにはフルレングスで聴きたいところ。1分23秒と短いから☆2つに留めてるだけ。
BADLANDS-Badlands-Rumblin' Train ★★ (2018-11-17 09:14:11)
アメリカ東海岸のメンバーが作ったブルージーなロック。郷愁なんぞではなく自らが迷走列車だと歌うRAYのVo.は珍しくドスが効いている。
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