YOUとは原坊の名前ではなく純粋にyouのことですね。去っていった女性を想う男心を歌う切なくも激しいポップ感覚溢れる正統派ラヴソング、人によっては悲痛な失恋男子に捧げるレクイエムとも評されます。そうか、シングル出てないんだ。どーりでカラオケで初めて聞いて気に入った人が多いわけです。"I remember you and wonder where you've gone"そして"今でも胸の奥には虹が駆けてゆく"んですよ。"superstition"とはSTEVIE WONDER・'72年の大ヒット曲に掛けてるんでしょうか。とにかく色々な要素が入り混じった非シングル超名曲。
1980年6月リリース、"FIVE ROCK SHOW"の4枚目、モロにスウィング・ジャズです。歌詞は例の如くエロエロでして"女のアンタに何言われたってOK!"はOKじゃなくて○茎なのは有名な話。かと思えば間奏でLOUIS ARMSTRONG風のスキャットにサビはフランス語と何でもアリな様相です。実際ポップすぎてどこがジャズ? 大学時代ジャズ好きが先輩と同輩-互いに面識なし-2人いてそれぞれの下宿先でジャズをBGMに飲んだら必ず深酒になって二日酔いしてたり、その後出会った嫌な奴がこれまたジャズ好きだったりトラウマなんですが、サザンのこの曲は全然気になりませんね。しかしこれほどの力作にも係わらずオリコン32位、マニアックに走ったから当然の結果ですな。
1983年11月発表、オリコン23位と前シングル同様イマイチでしたが紅白で大いに知れ渡った19thシングルです。昭和20(1945)年の東京とは随分ピンポイントな背景ですね。クラリネットがメインのシャッフルビートに乗せてジャズやラテンを感じさせるワードが登場する七七七五の都々逸調な歌詞が、同じ日本ながら我々の知らない世界観を醸し出します。桑田によれば"ダンスホールなんかでかかるブギ調の曲"とのこと。B面は大森ター坊作の"Still I Love You"。
収録アルバムに先行する1981年6月リリースとなった直球ロックテューン。オリコン最高位49位、4.6万枚でサザンとしては売上ワースト1を誇る12thシングルです。映画"モーニング・ムーンは粗雑に"の主題歌にもなったブラックミュージックのグルーヴが冴える曲ですが、実はイントロからしてUSポップ&ガレージロックバンド・PAUL REVERE & THE RAIDERSが1966年初めに放った大ヒット"Kicks"まんまですね。ビッグスターとは…DUSTIN HOFFMAN、ERIC CLAPTON、YOKO ONOの次に登場する固有名詞から推測できます。サブタイトルは"Video Killed the Radio Star"を連想させたり本当ごっちゃ混ぜ。しかしこれがファンの間では桑田流サイケデリックロックの傑作であり、初期サザンの完成されたスタイルとの高評価を得ているのもまた事実。掘り下げ
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映画"モーニング・ムーンは粗雑に"挿入歌です。レゲエ又はスローなディスコのリズムにブルージーなメロディ、それに乗る英語主体の歌詞、後半の日本語詞が妖しくエロティックでスリリング。こういう世界に縁遠い人は苦手かもしれませんね。"sorrow""trun to show""O.K."は無理に和訳せず空耳で聴いてください。
インパクト大なピアノの連打とギターで始まる、本アルバム中一番の名曲で一番人気と専らの噂があるこの曲、ぶっちゃけforeplayとは●戯のことです。つまりタイトルは"俺の前●音楽"。でも只のエロソングじゃなくてセクシーにカッコいいと言えますね。"栞のテーマ"のB面でありA面曲同様"ふぞろいの林檎たち"に使用されました。他にはサントリーウィスキーのCMにも。桑田本人の公言によればBILLY JOELの"All for Leyna"がベースとのこと。確かに↓わかります、ハイ。
貴重な一曲です。"ジャズマン"のB面"ひょうたんからこま"同様、桑田とは青学時代から腐れ縁というムクちゃんことベーシストの関口和之をフィーチャー、もちろん彼の作詞作曲&ヴォーカルのデリケートなフォークロックバラード。タイトルはBEATLESの"I'LL Cry Instead"をパロったそうで。英語詞が多い中でも"Why am I so shy"と自身のキャラを語る所が印象に残りますね。
M.Y、Mr.Yagiとは八木正生のことで彼へのリスペクトソングです。歌詞は桑田作詞の英語詞でQUINCY JONESの名も登場しますが、曲自体はMUDDY WATERSがオリジナルでERIC CLAPTONがブギーにアレンジカバーした"Blow Wind Blow"そのもの。スライドギターは桑田が弾いてます。歌詞カードに記載されていない日本語交じりの台詞は"Hi, Mr.Yagi. Oh my Jesus, Jesus. いつもご無理ばっかり申しまして本当にあいすいません、あいすいません、あいすいません。まるで太陽のようなおじ様に何と申し上げていいのやら。Alright, oh my lord, mercy on his way. それでは心を込めて sing this song, sing this song, go ahead!"ってJOHN LENNONの"Aisumasen"再
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まずパープーとは西日本の方言で阿呆のことです。後年THE BLUES BROTHERSにも採り上げられたジャズの古参CAB CALLOWAYの"Minnie the Moocher"へのオマージュという説もあれば、詞はSMOKEY ROBINSONだとも言われます。本アルバム全体が、もっと言えば桑田のルーツの1つがブラックミュージックですからね。この曲に関してはサザン流"阿波踊り"ということで?私もよくわかりません。
前曲に続きここでも"You may be right"に"素顔のままで"とBILLY JOELが引用されていますね。桑田出演のCM用に作られた曲でもあり、仮タイトルがそのキャッチフレーズ"哀愁の生理用品"だったとか。"2月26日"は桑田の誕生日であり翌'82年の婚約発表を予告しているとも。そんな風に纏わる話は様々あれど、曲自体はしっとりした安定のサザンらしいバラードです。
先行シングル"Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)"のB面曲かつ"モーニング・ムーンは粗雑に"の挿入歌。地味ながら沁みるメロディは個人的に北欧ポップス・BJORN & BENNYの"She's My Kind of Girl"を連想しました。でもってアレンジはイタリア辺りのラテン風と例によってミクスチャー。"思いがけぬまま醒めてゆくだけのムード"の結末は如何に?
↑実は本アルバムの中でも隠れ人気曲の部類ですよ。女性目線で歌われる6/8拍子のゆったりミディアムスローでジャジーなボサノバ・バラード。横浜を舞台にした同年の映画"モーニング・ムーンは粗雑に"のメイン挿入歌、但し映画の中では高樹澪が歌い↓そのまま彼女のデビューシングルになったとか。なお同映画の主題歌は"Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)"で他の本作収録曲も挿入歌に使われています。"稲村ジェーン"より大分前から映画に関係していたんですね。
MONKEES辺りで聞いたようなイントロからしてめちゃポップ、"愛の花咲くとき"を連想させるメロディ、意外にロックしているギター、と聴き直せば良い所だらけのアルバムB面1曲目でした。"思い出をGive it to you. 心にamuse"と自身の所属事務所をさり気に登場させたり、"恋はからだごとがいい""とどのつまりはto you""恋は異なものすべからく"って、もうね、こんな歌詞がスラスラ出てくるあなたの方が異なものですよ桑田さん。
今にして思うとKUWATA BANDの先駆けになったのではと思える、単独曲としてはサザンで初めて全編英語の歌詞となった曲です。と言っても1.から"type-A"だけ取り出して"Once I had a little girl~"のくだりが加わっただけですが。曲調はどうやら桑田がヴォーカリストとして最も尊敬するLEON RUSSELに寄せたブルージーなバラードにしたようです。ただ歌詞がね…vocabulary豊富な桑田も当時は英語についてはまだまだ? silly、idiot、stupidなど色々ありますよ…。
桑田氏のスライドギターで始まり"ナビスコチップスター"のCMソングになった3分半の"ふたりだけのパーティ"と1分半の"Tiny Bubbles (type-A)"をメドレーにしたつもりが纏まりきってませんね。"ふたりだけの~"の方は歌詞にdoo-wopと出てくる通りサザン流R&Bの様相で、MAXINE NIGHTINGALEの"Right Back Where We Started From (愛とは強いもの)"に似たメロディも登場しますがナイスOPテューン。ところが"Tiny~"は何と言うかそのディスりソングですか…後年のバブルを予言してた訳でもなかろうに。平均すると普通の評価になっちゃいます。
1980年6月"ジャズマン"のB面としてリリースなるも収録アルバムは本作と"すいか"のみ。ムクちゃんこと関口和之作詞作曲&ヴォーカルのBEATLES色濃厚なバラードですが"恋なんかなりゆき いつだって Hope your good luck"と桑田がLEON RUSSELL風に掛けあうパートが良いアクセントになっています。原坊のコーラスも加わり全体に心地よい雰囲気で"せめてCまでの関係"まで行ったのか否かが気になりますね。
1980年11月に"ごめんねチャーリー"と"初の"両A面・11thシングルとして発売。"FIVE ROCK SHOW"の後も時々見られるオリジナルアルバム未収録シングルです。制作中に原坊のパートが段々増えていって結局"初の"デュエットになったとは有名な話。クリスマスソングでもあります。そうそうこのサビも十分に聞き覚えありますワ、耳に残るサビですよね。"Let me try to be back to this place anyday"って完全に浮気性の台詞ですな。当時のオリコン最高位は両A面合わせて29位ながら、2年半後"ふぞろいの林檎たち"の挿入歌として使われ再評価を得ます。サザンでは五指に入る名曲と言う人がいるのも納得。
1983年12月、"バラッド '77〜'82"の当初と同様カセットテープのみの形態で発売されたがCD化されず廃盤となったベストだそうな。現在までこのタイトル名義での作品は無く、原坊ヴォーカル曲やキーボード/ピアノが前面に出た曲が主体、かと思えば"ボディ・スペシャル II (BODY SPECIAL)"や"東京シャッフル"は全くそうではないし、名義はあくまでサザンオールスターズですから一体何なんでしょうねという世界。現物を知らず今更再発も望めない謎商品です。 side A 1. そんなヒロシに騙されて 2. かしの樹の下で 3. ボディ・スペシャル I (BODY SPECIAL) 4. ボディ・スペシャル II (BODY SPECIAL) 5. 南たいへいよ音頭 6. 私はピアノ side B 1. 東京シャッフル 2. 流れ
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