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OUTRAGE-Blind to Reality ★★ (2006-10-01 15:48:00)
破壊力抜群のへヴィ・リフが疾走する、日本スラッシュ・メタル史上に残る
(と勝手に思っている)名曲①⑤を収録した、'89年発表の2ndアルバム。
OUTRAGEの全カタログ中、最もスラッシーな突進力が堪能できる1枚ながら、
勢いだけで押し切るのではない、随所で聴ける(彼らならではの)練り上げられ、
しっかりと構築されたメロディ使いが大きな魅力。
特に、重々しいイントロから疾走へと転じ、繊細な泣きパートを経て再び疾走へ・・・
という劇的な曲展開を持つ④は、全スラッシャー必聴の名曲。
OUTRAGE-Metal-ikka-Fight Fire with Fire ★★★ (2009-03-01 02:09:56)
言わずと知れたMETALLICA屈指の超名曲を
橋本直樹復帰後のOUTRAGEがカヴァー。
これがカッコ良くないわけがない。
『メタル一家』というアルバム自体は、HR/HMファン的には
かなり好き嫌いが分かれる内容だったけどね。
OUTRAGE-Outrage(1987) ★★ (2007-07-30 22:28:00)
'87年に3000枚限定でリリースされ、中古盤市場では目ん玉の飛び出るようなプレミア価格で取引されていた、伝説のデビューEP。
作品自体は『IT'S PACKED』のタイトルで、ライブ音源と抱き合わせで'97年に一足早くCD化が為されていたが、
今回はオリジナル・ジャケット仕様、しかもデジタル・リマスターにより音質がダイナミックに向上を遂げているので、
既に『IT'S~』を持っているファンでも、買い直す価値は大いに有るんじゃないかな、と。(たった\1200だし)
何より本作に収められた楽曲の数々は強力無比。後の作品に比べればスラッシュ・メタル色は薄く、
NWOBHMに影響を受けたハードコアなヘヴィ・メタルといった感じのサウンドで、若さゆえの青さも散見されるが、
現在でもライブでプレイされ続けているバンドの代表曲①、重々しく刻まれるミッド・テンポの曲調と
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OUTRAGE-Outrage(2009) ★★ (2009-12-09 22:37:00)
再び橋本直樹を擁するOUTRAGEの新作を聴ける日が来ようとは・・・。熱心なファンとは言い難い我が身でも、
実際にニュー・アルバムを購入して自宅のCD棚に旧譜と一緒に並べてみると、何やら感慨深いものがありますね。
HM然とした硬質な整合感で一本筋を通しつつ、高品質且つバラエティ豊かな楽曲が取り揃えられた本編は、
デビュー作からトリオ編成時代に至るまで、過去、OUTRAGEの名の下に発表された全作品のエッセンスが
肯定的に取り入れられている一方、「もし90年代半ばにモダン・へヴィネス・ブームが起きなかったら、
5thアルバムはこんな感じになってたんじゃないかな~」と思わされたりも。
ちなみに個人的なお薦めは、2ndアルバムの頃を彷彿とさせる破壊的なリフ&リズムがドカドカと突進する⑩。
まさか、今の彼らがここまで直球勝負のスラッシュ・ナンバーを手掛け
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OUTRAGE-Outrage(2009)-Rise ★★ (2009-12-09 22:41:36)
“MY FINAL DAY"程のインパクトがあるとは思わないが、
4thアルバムの頃を思い起こさせる、掴みには持って来いの
名曲であることは確か。
OUTRAGE-Outrage(2009)-Shine On ★★★ (2009-12-09 22:45:36)
長いこと第一線から引いていたとは思えぬ
橋本直樹の絶品の歌唱力が堪能できる名バラード。
こんな人が堅気をやってちゃいけません。
HR/HM界の損失です。
OUTRAGE-Outrage(2009)-Terrorizer ★★★ (2009-12-09 22:48:38)
2ndアルバム収録の名曲“BLIND TO REALITY"や
“NAME YOUR POISON"を彷彿とさせる破壊的なGリフと
リズムが怒涛の如く突進する、
ストレートなスラッシュ・ソング。
この曲が聴けただけでもアルバムを買った価値はあった。
(いや、他も良い曲だらけですが)
OUTRAGE-Outraged ★★★ (2013-06-25 22:58:16)
求められた期待に全力で応え、見事成功を勝ち取った前作に比べると、今回は自分たちの演りたいことを自信を持って追求した、ある種余裕のようなものも感じられる内容に仕上がっています。
・・・と書くと、ユルくなったり、トリオ編成時代のような音楽性の拡散を危惧されるやもしれませんが、心配ご無用。豪快さと繊細さを巧みにスウィッチさせる楽器陣と、橋本直樹のタフな歌声によって形成された屈強なる本編は、スピーディ/へヴィ/グルーヴィ/メロディアス・・・と、表現の幅を意欲的に広げつつも、ブッ太く屹立するOUTRAGEの「芯」には微塵のブレもありません。
破壊力満点の高速スラッシュから、重厚なヘヴィ・チューン、“MY FINAL DAY”型のキャッチーな突撃HMナンバー、更には叙情インストやドラマティックでエモーショナルなバラードといったメンバーの「静」の表現力が冴え渡る楽曲の数々・・・。これだけバ
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OUTRAGE-Outraged-Far Away ★★★ (2013-06-27 22:19:16)
男泣きバラード。
ヴィオラとチェロが楽曲の持つ叙情性を
効果的に増幅してくれていますね。
この路線で橋本直樹のソロ・アルバムが
聴いてみたいなぁと思わされる点では、
ジェイムズ・ヘッドフィールドと
同じ境地に達しています。
OUTRAGE-Outraged-Grip on Changes ★★★ (2013-06-26 22:47:04)
ヴァイキング・メタルばりの
「オ~オ~オ~♪」という勇壮なコーラスが
ライブでの盛り上がりを予感させる
重厚なヘヴィ・チューン。
フレドリック・ノルドストロームから
何かしらインプットがあったんでしょうかね。
OUTRAGE-Outraged-Lost ★★★ (2013-06-27 22:10:58)
物憂げなイントロを蹴破って
破壊力満点に突進を開始するOPナンバー。
これ聴いてアルバムのクオリティを疑う
OUTRAGEファンはおらんでしょう。
OUTRAGE-Raging Out ★★★ (2017-11-25 23:15:48)
橋本直樹(Vo)復帰以降、傑作連発のOUTRAGEが'17年に発表した8thアルバム。
ルーツを開陳する70年代邦楽ニュー・ロックのカヴァー集『GENESIS Ⅰ』のリリースを間に挟んだため、そっちに引っ張られたサウンドになっているのでは?と予想しましたが、実際は勇猛果敢なOPナンバー①を皮切りに、徹頭徹尾聴き手を打ちのめすパワー全開な作風で予想は完全にハズレ。「適当なことばっか抜かしてんじゃねぇぞバカヤロー!」「予想1つまともに当てられないたぁ一体どういう了見だコノヤロー!」(別のアウトレイジ風に)
速い曲、重い曲、横ノリの曲、ドラマティックな曲etc.と、本編にはバラエティ豊かな楽曲が並び、そのどれもが、男の闘魂と哀愁を併せ持つVoの豪唱、破壊的に刻まれる図太いリフ&リズム、その間隙を突き歌う泣きのGソロと、自分達の音をしっかりと確立しているメンバーの自信に満ちたパフォー
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OUTRAGE-Raging Out-Heroes Falling ★★★ (2017-11-25 23:36:20)
橋本直樹が歌う、戦う男の哀愁背負った
猛々しくもどこか物悲しいメロディを乗せて、
破壊的に刻まれるリフ&リズムが地響き立てて突進する様に
メタル・ハート鷲掴みなアルバムのハイライト・ナンバー。
構築美を放つGソロにもグッときますね。
OUTRAGE-Raging Out-Outrage ★★★ (2017-11-25 23:28:56)
OUTRAGEが満を持して贈るテーマ・ソング。
折角バンド名を冠してツマラン曲だったらカッコ悪いことこの上なしですが
スピード、パワー、ドラマティックに構築されたGソロまで
きっちり名曲に仕上げて来るあたりは流石。
これからライブにおいて重要な位置を占める楽曲になるかと思いますが、
合唱せずにはいられないメロディやコーラス等、ライブ映えもバッチリですよ。
OUTRAGE-Run Riot ★★★ (2021-09-21 00:50:35)
’20年発表の14th。CDを購入したその日に紛失してしまうという「小学生かお前は」ってなチョンボをやらかして落ち込んだりもしたけど私は元気です。無事そのCDも手元へ戻ってほぼ1年遅れで漸く聴くことが出来た本作でしたが、これが文句なしの素晴らしさ。
‘19年にはリスペクト・ライブを敢行したり(その時の模様はDELUXE EDITIONのDVDに収録)、JAGUARの“AXE CRAZY”とANGEL WITCHの“BAPHOMET”をカヴァーした7インチEPをリリースしたり、あるいは今回もTANKとPARALEXのカヴァーを収録したりと、勃発から40年を迎えたNWOBHMに対する愛情を詳らかに表明してきた近年の活動が関係しているのかどうか、本作は彼らのカタログの中でもかなりオールドスクールな正統派HMテイストを強調した仕上がり(ヘヴィ過ぎず適度にラフさも保った音作りもそう感じられる
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OUTRAGE-Run Riot-Blood and Scars ★★★ (2021-09-22 00:03:41)
MOTORHEADの薫陶を受けた荒くれ感を醸し出すGリフ、
スラッシュ・メタル然とした突進力を誇るリズム、
そしてOUTRAGEには珍しいメロディアスなコーラス・パートの
組み合わせに新鮮な印象を受ける、アルバム屈指の名曲。
OUTRAGE-SPIT ★★ (2006-10-15 18:26:00)
'93年発表の5thアルバム。'93年と言えばスラッシュ・メタル・バンドの間で「モダン(当時)・へヴィネス病」が
猛威を振るい始めていた頃で、本作もその例に漏れず、スピードよりも圧し掛かるようなヘヴィネスに
重点の置かれた作風。特に、ボトムの効いた分厚いサウンド・プロダクションは圧巻。
尤も、多少テンポが落ちたとは言え、ハイクオリティな楽曲の数々と、デビューからこっち天井知らずの
成長を続ける橋本直樹の表現力豊かなVo、攻撃性と叙情性を兼ね備えたGがあれば、大勢にはまったく影響なし。
アグレッシブな疾走感とメロディアスなGソロの対比が劇的な②、濃厚な「泣き」と、ストリングスの隠し味が効いてる
バラード⑥を筆頭に、名曲も数多く収録。今までと毛色は違えど、これもまた立派なOUTRAGE流メタルの名盤である。
OUTRAGE-The Final Day ★★ (2006-10-07 00:10:00)
名曲中の名曲①を収録、OUTRAGEの名をスラッシャー以外にも広く知らしめた、'91年発表の4thアルバム。
NWOBHM、スラッシュ・メタル、実験精神と、前3作の長所を程好くブレンドした感じの
本作を一言で表現するなら、それは「キャッチー」。
とにかくリフにしろメロディにしろ、(必要にして十分なアグレッションを保ちつつも)
耳馴染みが抜群に良く、それが高速スラッシュだろうが、引き摺るようなヘヴィ・リフを持つ曲、
バラードやドラマチック・チューンだろうが、非常に取っ付き易い。
前作から更なる成長を遂げた橋本直樹(Vo)の歌メロも過去最高の充実度で、本作のキャッチーさの演出に大きく貢献している。
OUTRAGE未体験者が先ず最初に聴くべきは、間違いなくこのアルバムだろう。
OUTRAGE-The Great Blue ★★ (2006-10-04 21:38:00)
メタルのみならず、70年代ロック、パンク、ハードコアからの影響も意欲的に取り入れた、'90年発表の3rdアルバム。
起伏に富んだ大作曲だが、ドラマチックと言うより「実験的」との印象を強く受ける⑥、
70年代風へヴィ・バラード⑧、パンキッシュに爆走する⑨等、後の音楽性の拡散を予感させる作風ながら、
疾走チューン①②④を筆頭に、スラッシュ・メタル・バンドとしての攻撃性や突進力に、
微塵も鈍りが見られないのが、このアルバムの素晴しいところ。
叙情面における繊細な表現力を格段に向上させたVoとGの存在も頼もしく、特に両者のスキルが
最大限に発揮された⑧は、聴き応え十分の名曲。
尚、本作の初回盤は、RAMONESとThe Stoogesのカヴァー曲を収録したCDシングル付きの、2枚組仕様だった。
OVERKILL ★★ (2010-09-20 18:36:00)
今年もスラドミに参戦してまいりました。
盛り上がりではEXODUSも良い勝負してましたが、
より色濃く正統派HMテイストが感じられる
OVERKILLのライブの方が個人的には好みかな、と。
(新旧の名曲のバランス良く並べたセットリストも秀逸でした)
唯一残念だったのは、何故かシングルG編成での来日だったことぐらいか?
それにしても、バキバキにビルドアップされた肉体といい、
強靭な歌声といい、キレのあるアクションの数々といい、
ブリッツのカッコ良さは相変わらず衰え知らずで感服。
きょうび、咥えタバコ姿があそこまで決まるアーティストは
そうはいませんよ。
OVERKILL-Bloodletting ★★ (2009-08-01 00:53:00)
パワー・メタル色を薄れさせ、みるみるマッチョ化が進んだボビー・ガスタフソン脱退以降のOVERKILLには
嘗て程の思い入れを感じられずにいたのだけれど、そうした意識を一変させてくれたのが、この'00年発表の11thアルバム。
久々に4人編成に戻って制作された本作は、一分の隙もなくビルドアップされまくった、ソリッドでストロングな
作風は相変わらずなれど、勇ましくキャッチーな歌メロをしっかりと「歌う」ブリッツのVoといい、
メロディックなソロを聴かせてくれるデイヴ・リンクスのGといい、ここ数作の中では一際
初期の頃を思い起こさせるパワー/スラッシュ・メタル色が強く表れた仕上がりなのが嬉しい。
また、リズム隊にもスラッシュ・メタル的なフットワークが復活しており、とりわけ、硬質且つダイナミックに疾走する
②③④、メロウなイントロを備えた⑦、重厚にして劇的
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OVERKILL-Feel the Fire ★★ (2006-12-02 02:21:00)
現在も活動中の、NY出身のベテラン・スラッシュ・メタル・バンド、'85年発表の1stアルバム。
古参スラッシャーの多くのデビュー・アルバムがそうであったように、本作もまた、NWOBHMを始めとする
欧州HMからの影響が色濃く表れた作風で、上等とは言い難い音質や、スラッシュというよりパワーメタル的なサウンドに
物足りなさを覚えるファンもいるかもしれないが、個人的にはこれはこれで非常にお気に入りの1枚。
特に、アグレッシブなシャウトとメロディアスな歌い上げを使い分けるボビー“ブリッツ"エルズワースの歌唱は
この頃から光っていて、②⑥のような起伏に富んだ楽曲で聴く事の出来る雄々しい歌唱は、
時に同郷バンドMANOWARの名Voエリック・アダムスの初期の頃のそれを彷彿とさせる場面も。
(そう思って聴くと、MANOWARの1stアルバムと本作の共通点は意外
…続き
OVERKILL-From the Underground and Below ★★ (2014-07-02 23:11:59)
これまで駄作は一枚も作っていないと自信を持って断言できるOVERKILLですが、敢えて最も影の薄い作品を選ぶならば、個人的には'97年発表のこの9thアルバムがそれに当たるのではないかと。何せ、OVERKILL作品は可能な限り国内盤入手を課している身でありながら、未だに輸入盤しか持ってないぐらいでして。いやDEEP PURPLEの“SPACE TRUCKIN'”のカヴァー(日本盤のみのボートラ)目当てに買い直そうかと考えたことはあるのですが、後で『COVERKILL』で聴くことが出来るようになっちゃいましたからね。
コリン・リチャードソンが手掛けたプロダクションは迫力満点ですし、曲作りの上手さも相変わらず傑出していますが、徹頭徹尾スピードで押しまくる疾走ナンバーが姿を消した本編(速いパートはあるけど)は、OVERKILL史上、最もスラッシュ・メタル色の薄いグルーヴィな仕上がり。
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OVERKILL-Fuck You and Then Some ★★★ (2017-03-24 00:51:57)
中指おっ立てる最低で最高なタイトル&ジャケットを前に、北島康介ばりに「なんも言えねぇ…」状態になってしまう、OVERKILL、’87年発表の5曲入りEP。
彼らのルーツ(の一つ)であるパンク・バンドSUBHUMANSのカヴァーにして、毎度「ファック・ユー!」のコール&レスポンスでコンサートのクライマックスを盛り上げるEP表題曲①の他、クリーブランドで録られたライブ音源4曲を収録。そんな本作は、先日購読した『スラッシュ・メタルの真実』のブリッツのインタビューによれば、ツアーを通じて親交を深めたMEGADETHのデイヴ・ムスティンが移動式スタジオを「好きに使っていいよ」と無償提供してくれたお陰で制作できたという。あの尖りまくってたイメージの80年代の大佐が…と、当時のスラッシュ・シーンの連帯ぶりにちょっとグッとくるエピソード。
尚、現在は上記5曲以降に未発表ライブ3曲と、OVER
…続き
OVERKILL-Fuck You and Then Some-Fuck You ★★★ (2017-03-25 09:41:42)
完全にOVERKILLのオリジナル・ソングのような馴染みっぷり。
世界中のライブ会場で「ファッキュー」の大合唱を巻き起こしてきた
バンドの代表曲。最新作『THE GRINDING WHEEL』('17年)に付属する
ボーナスDVDでは、日本のファンの「ファッキュー!」大合唱も聴けますよ。
OVERKILL-Horrorscope ★★ (2006-12-03 20:52:00)
多くのファンがOVERKILLの代表作と認める4th『THE YEARS OF DECAY』と、逆に随一の問題作と言われる
6th『I HERE BLACK』の間に挟まれ、どうにも印象の薄い'91年発表の5thアルバム。
まず一聴して驚かされるのが、その余りに分厚いサウンド・プロダクション。ボビー・ガスタフソンが抜け、
新たにツインG編成へと移行した効果か、これまでのゴツゴツとした無骨さから一転、
何も知らずに聴いたらベイエリアのバンドかと思うぐらい、クランチーで重厚な音作りが為されている。
このサウンド・プロダクションと、攻撃的なツインGを活かした①~⑤のスピード・チューン5連発は圧巻で
(中でも、キャッチーな風味も感じられる③はお薦めの1曲)、まさに息吐く暇もなく畳み掛けてくるといった感じ。
それに比べ、中盤以降に並ぶミッド・チューンの完成度
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OVERKILL-I Hear Black ★★ (2006-12-06 20:47:00)
デビュー以来、一貫して自己流のスラッシュ・メタル道を邁進してきたOVERKILLが、
唯一、流行に影響されて作り上げたと思しき、'93年発表の6thアルバム。
中~低速のヘヴィ・チューンがウネリまくる作風は、明らかに90年代型モダン・へヴィネスからの
悪影響(と言い切ってしまう)が伺えるものの、演奏自体は相変わらずパワフルなので、
速度が落ちたとは言え突進力までは失われていない。
ドスの効いたOPチューン①、緊張感を伴ったメロディアスなリフ・ワークが冴える③、ヘヴィ・バラード⑤
といった楽曲は、前作で感じられた「ミッド・テンポの曲の魅力不足」を見事に解消。また、⑧⑫と要所に
高速スラッシュ・チューンを配して、全体の流れが一本調子になるのを防ぐベテランらしい心遣いも○。
ただ、楽曲の出来・不出来にかなり差がある事と、ボビー“ブリッツ"エルズワ
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OVERKILL-Immortalis ★★ (2010-03-08 22:03:00)
「そのうち国内盤が出るだろ」と購入を後回しにしていたら、いつの間にか次作『IRONBOUND』のリリースが
アナウンスされ始め、こりゃいかんと慌てて買いに走った'07年発表の15thアルバム。(結局国内盤は出なかったなぁ)
Dsにメンバー・チェンジが発生しているが、大勢に影響がある筈もなく、前作『RELIXIV』で迷いを吹っ切った彼らは、
本作でも最初から最後まで直球勝負の弩スラッシュ・メタル路線を邁進。無論、そのサウンドは80年代の
焼き直しというわけではなく、ちゃんと現代的なアレンジやブルータリティが加味されているのだが、
ボビー“ブリッツ"エルズワース(Vo)の腹筋ばりにビルドアップされまくったマッチョな作風の割りに、
繰り返し聴いてもゲップや疲労感を覚えないのは、キャッチーなメロディを噛み付くように歌うブリッツのVoと、
鋼鉄の如き質感と
…続き
OVERKILL-Ironbound ★★★ (2010-03-28 02:15:00)
ボビー・ガスタフソン(G)脱退以前と以後のOVERKILLでは、断然前者の作品群を愛して止まない我が身だが、
'10年に発表された、この最新15thアルバムの圧倒的クオリティには心底度肝を抜かれましたよ。
特に、豪快に本編OPを蹂躙する①、疾走するツイン・リードGがガッツポーズ物の劇的さを誇る②、そして、
古き良きスピード・メタル・チューンの風情漂わす③という冒頭の3連発は、マッドでスピーディでソリッド、
それでいてキャッチーという、現行OVERKILLの魅力の全てが詰め込まれた名曲揃い。彼らが80年代に発表した
名作の数々だって、ここまで強力な「掴み」を有してはいなかったような?
上記3曲のインパクトが強すぎるせいで、後続の楽曲の存在が霞みがちな点は痛し痒しなれど、どっこい、
初期IRON MAIDENばりに威勢良くハジける⑥、独産パワー/スラ
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OVERKILL-Ironbound-Bring Me the Night ★★★ (2010-03-28 21:45:12)
スラッシュ・メタルというよりは、
スピード・メタルと評したい、
NWOBHMの薫りが漂ってきそうな名曲。
ボビー・ガスタフソン脱退以降、
ここまで即効性の高い楽曲は久々に聴いたような。
OVERKILL-Ironbound-Ironbound ★★★ (2010-03-28 21:39:45)
本編序盤のハイライトを飾るアルバム表題曲。
肉厚なGリフや、噛み付くように歌うブリッツのVoの
ハイテンションなカッコ良さ、タイトにしてソリッド、
それでいて体に訴えかけて来るノリの良さをも兼ね備えた
リズム隊、そしてトドメに劇的極まりないツイン・リードGを
フィーチュアしたインスト・パート・・・と、
まったく隙のない構成には白旗を揚げるしかない名曲。
OVERKILL-Ironbound-The Green and Black ★★★ (2010-03-28 21:34:33)
お馴染みD.D.ヴァーニのごついBに牽引される形で
激走するアルバムのOPナンバー。
8分以上ある大作曲にも関わらず、マッドなブリッツのVoと
楽器陣のキレのある演奏が生み出す猛烈な突進力をもって
全くダレを感じさせない。
楽曲にフックを作り出すメロディックなGソロも○。
OVERKILL-Killbox 13 (2014-07-06 23:23:24)
新旧の作風に上手いこと折り合いをつけ、いよいよパワー/スラッシュ路線への帰還を予感させた前作『BLOODLETING』に比べ、ブリッツの脳卒中という一大事を乗り越えて'03年に発表された本13thアルバムは、コリン・リチャードソン(共同プロデューサー)謹製の重たく湿った音作りと、再びツインGを擁する5人編成へと戻った強みを生かして、重厚極まるOPナンバーのイントロから早々に聴き手を圧殺にかかる、スピードよりも下っ腹にズンズン響くへヴィネス重視の作風です。
しかしながらこれは失望には当たらず。ここ数作での試行錯誤を糧に鍛え上げられた楽曲は、激重ナンバーだろうが、横ノリのグルーヴ・ソングだろうが、飽くまでソリッド且つタイトに彼ららしく料理されており、そこに流行バンドからの影響が入り込む余地はありません。
戦車の進撃を思わす迫力の①、BLACK SABBATHばりに地を這う雄々しく
…続き
OVERKILL-Necroshine ★★ (2014-07-05 01:12:12)
禍々しいアルバム・タイトルで何となく察しが付きましたが、今回もスラッシュ・メタル的な疾走感は抑え気味。曲によっては女性Voを取り入れて、強靭なグルーヴと、デス・メタルに通じるドスの効いたヘヴィネスとが渦を巻くヘヴィ・ロック路線に邁進している'99年発表の10thアルバム。
正直な話、当時はOVERKILLに対する興味が薄れ始めており、本作も「惰性で購入した感」バリバリでしたが、聴いてみるとこれが案外良い。というか前作『FROM UNDERGROUND AND BELOW』よりずっと楽しめました。
大きな理由としては、前2作を経て彼らがこの路線にこなれて来たこと。更に今回は①⑧を聴けば分かる通り、ブリッツのVoにハジけるようなキレが復活。「ウキャキャキャー!」とハイテンションにシャウト決めて違和感のない稀有なフロントマンっぷりには謹んで「スラッシュ・シーンのスティーヴン・タイラ
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OVERKILL-ReliXIV ★★ (2010-03-06 22:05:00)
90年代の迷走期を経て、21世紀に入ってからのOVERKILLは徐々に復活の兆しを見せつつあったが、
そのことを決定付けたのが'05年発表のこの14thアルバム・・・だったのかな。今にして思えば。
因みにアルバム・タイトルは「RELIC(遺産)」とローマ字数字の「14(XIV)」を掛けた造語なんだとか。
噛み付くように歌うボビー“ブリッツ"エルズワースのハイテンションなVo、「鉄球を転がすような」と
評されるDDヴァーニの極太B、そして硬質なリフの刻みから劇的なハーモニー・プレイまでメロディックに
こなすツインGとが一塊となり突き進む、剛直なOVERKILL流HMサウンドの旨みを保持しつつ、今回は重苦しい
ダークさが薄れ、良い意味で軽快さを増した音作り(プロデュースはバンド自身が担当)を手始めに、
カタルシスを伴った疾走感やキャッチーさといったス
…続き
OVERKILL-Taking Over ★★ (2006-12-02 02:10:00)
NY出身のベテラン・スラッシャー、'87年発表の2ndアルバム。
次作以降はメキメキと楽曲をビルドアップさせ、スラッシュ・メタル度を高めていく彼らだが、
本作の時点では、未だその音はスラッシュ・メタルの半歩手前。ストリートに根差した硬派なパワーメタルといった趣き。
D.D.バーニのBが中心となって生み出す「鋼の如き質感」が特徴的なスラッシーなスピード・チューン
①②⑧(押し出しの強いサビがカッコイイ)は既に健在なれど、ボビー“ブリッツ"エルズワースの歌う
雄々しい歌メロは、現在と違ってかなりメロディアスだし(シャウターとしては兎も角、
シンガーとしてのブリッツは過小評価されていると思う)、ボビー・ガスタフソンのGも、
元々メロディックなプレイを得意としていたとはいえ、ここでは更に正統派テイストの色濃いソロを披露。
結果として、スピード・チュ
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OVERKILL-The Electric Age ★★★ (2012-04-22 08:15:59)
噛み付くように捲くし立てるブリッツのハイテンションなVo、野太い音色で存在感を主張するD.D.のB、ボビー・ガスタフソンの幻影を消し飛ばす名演連発のデイヴ・リンクスと、バキバキにビルドアップされたリフを刻むデレク・テイラーのGコンビ、それにコンクリの如き硬質なリズムを鼓膜に叩きつけてくるロン・リップニッキのDs・・・といった具合に、百戦錬磨の猛者達が隊列組んで織り成す、鋼の如き強靭さとハッチャけた炸裂感を伴ったパワー・サウンドのド迫力に、ただただ黙って平伏する'12年発表の16thアルバム。
スピーディ/アグレッシブ/ダイナミックの三拍子揃った名曲①で幕が開く本編は、ここ数作で提示された現行OVERKILLの作法に則った作風を実直に継承しつつ、OPナンバーからして早くもIRON MAIDENを思わせる勇壮な(ライブ映えしそうな)シンガロング・パートを導入。メロディアスなGソロの練り
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OVERKILL-The Electric Age-Come and Get It ★★★ (2012-04-23 21:28:18)
鋼鉄の如く刻まれるGリフとリズムによって生み出される
猛烈な突進力を武器に、6分以上の長尺をダレさすことなく
ダイナミックに駆け抜けていくOPナンバー。
IRON MAIDENを彷彿とさせる雄々しいシンガロング・パートが新味。
OVERKILL-The Electric Age-Drop The Hammer Down ★★★ (2012-04-24 23:23:49)
アルバム中、最も正統派HMテイストが漂って来る
重量感溢れる劇的なナンバー。
デイヴ・リンクスのGソロは「名演」と
表現するに相応しいフィーリングと構築感を誇っています。
OVERKILL-The Electric Age-Electric Rattlesnake ★★★ (2012-04-23 22:57:46)
パンクに通じる炸裂感を伴ったノリの良さと、
ヘヴィ・メタルならではのダイナミックな曲展開とが
同居した大作ナンバー。中盤の重厚なヘヴィ・パートからは
このバンドのBLACK SABBATHに対する敬愛の迸りが
感じられますね。
OVERKILL-The Electric Age-Good Night ★★★ (2012-04-24 23:26:40)
こんなタイトルですが、オラオラ状態で煽ってくる
ブリッツのハイテンションなVoを筆頭に、
バンド側に聴き手を眠らせるつもりは一切ないですね。
穏やかなイントロから爆走へと転じる曲展開も
この手の楽曲のお約束として堪らんものがあります。
OVERKILL-The Electric Age-Save Yourself ★★★ (2012-04-23 22:54:51)
前作収録の名曲“BRING ME THE NIGHT”の流れを汲む
80年代テイスト背負ったスピード・メタル・ナンバーですが
ブリッツの特徴的なVoと唸りを上げるD.D.のBが
OVERKILLならではの個性を付与してもいるアルバム屈指の名曲。
思いっきり弾きまくりながらも、ドラマティックなメロディの
流れを見失わないデイヴ・リンクスのGソロも秀逸です。
あと、D.D.が担当する合いの手コーラスが「童貞成敗!童貞成敗!」と
聴こえるのは気のせいでしょうか。
OVERKILL-The Grinding Wheel ★★★ (2017-03-16 23:24:14)
まず結論から述べさせて貰うと、当たりです。大当たりです。
多彩なアイデアを盛り込んで畳み掛ける、ドラマティックな大作曲①⑩により本編がサンドイッチされているOVERKILLの新作は、ボビー“ブリッツ”エルズワースの「(今作は)エピカルな出来栄え」発言を裏付ける仕上がり。ややラフな方向に振られていた前作に比べると、へヴィ・メタリックな重厚感や整合性が高められると共に、メロディへの拘りも強く打ち出されていて、特にVoと2本のGが勇壮且つタイトに突っ走る⑤は、そうしたバンドの新たな試みが結実した名曲ではないかと。
それでいて、メロディが増量されても作品全体に甘口な感触や手緩さは皆無。皮肉げなハイピッチVo、筋骨隆々なリードB、時に重厚に時にメロディックに炸裂するツインG、一流ボクサーのワン・ツーばりの切れ味で放たれるDsという、各パーツが寸分の無駄も狂いもなく組み合わされることで、
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OVERKILL-The Grinding Wheel-Our Finest Hour ★★★ (2017-03-17 23:26:39)
鋼鉄の塊をガンガン投げつけられているような感覚に陥る
まさにOVERKILLの流儀に則ったパワー/スラッシュ・ナンバーの逸品。
クライマックスで切っ先鋭く、メロディックに切り込んで来る
ツインGにテンションのアガらないメタル者がいるでしょうか?
いやいない(反語)
OVERKILL-The Grinding Wheel-The Grinding Wheel ★★★ (2017-03-17 23:32:25)
重厚な曲調に、8分に及ばんとする長尺、山あり谷ありの曲展開、
朗々とメロディアスに歌うブリッツの熱唱…と、アルバムの中でも
一際エピカルな方向に振られた大作ナンバー。
それでいてクサ味や大仰さを然程感じないのは
リード楽器の役割を果たすD.D.のベースが楽曲全体をマッシヴに
引き締めてくれているからでしょうか。
OVERKILL-The Grinding Wheel-The Long Road ★★★ (2017-03-17 23:23:12)
唯一無二のブリッツの金属Vo
冒頭のインスト・セクションからメロディックに大活躍のG、
ストンピーなリズム隊とが、鋼鉄の塊となって突き進む勇壮な名曲。
聴いていたら、なぜだかブルース・ディッキンソンのソロ時代の逸品
“ROAD TO HELL”のことを思い出してしまいましたよ。
OVERKILL-The Killing Kind ★★ (2014-06-30 23:45:41)
シーンの潮流に逆い、前作『W.F.O.』を引っ提げていち早くスピード押しのスラッシュ路線に復帰を果たし、男を上げたOVERKILLですが、'96年発表の本8thアルバムでは再び横ノリのグルーヴとへヴィネスの拡充を図っていることからも明らかな通り、彼らの音楽的模索の道のりは、寧ろここからが本番でした。
Keyとストリングスを取り入れた異色のバラード⑨(好きな曲だけどね)の存在も、意欲作というより「試行錯誤」「実験作」との印象を補強する本作なれど、流行に飲み込まれてしまうのではなく、逆に流行を飲み込んで栄養分に変えてやらぁ!ってな、このガッツ、タフネスの迸りこそがOVERKILL。確かにへヴィだしグルーヴィなんだけど、キレキレなブリッツのVoとマッチョなD.D. ヴァーニのBが両軸となってサウンドを引き締めているため、ダラダラとした緩さは殆ど感じられません。本編最重の④や、「ホンワカパ
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OVERKILL-The Killing Kind-God-Like ★★★ (2014-07-01 22:38:59)
ガチガチにヘヴィな音作りはモダンですが、
畳み掛けるような疾走感といい、
雄々しくハモるツインGといい、
かつてスラッシュ・メタル路線を
ひた走っていた頃のOVERKILLの
姿が脳裏をよぎる疾走ナンバーの名曲。
OVERKILL-The Wings of War ★★★ (2019-03-28 00:04:36)
「俺達の新しいドラマーどう思う?最高だろ?」と満面の笑みを浮かべるブリッツの顔が思い浮かぶような、ジェイソン・ビットナー(元SHADOWS FALL)の強靭なドラミングが映える突撃ナンバー①にて幕が上がる、OVERKILL、'19年発表のニュー・アルバム。
ベテランになっても新作リリースを勿体付けない。作を重ねても一向にパワーが衰えない。そして方向性が微塵もブレない…と良い意味でないない尽くし。シニカルでバイオレントでハイパーで重厚。変わらぬ「らしさ」が奔流の如く雪崩を打つ本作については「最高オブ最高」で感想書くのを止めても全然構わないぐらいなのですが、もうちょい具体的に誉めさせて頂くと、意識的にエピカルな方向に振られていた前作に対し、今回はもろパンクな⑦を筆頭にラフな荒くれ感を増量。前作が重装甲で身を固めた戦士の進軍なら、本作は己の拳一つを武器に戦い抜くストリートファイターといっ
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OVERKILL-The Wings of War-Hole in My Soul ★★★ (2019-03-28 23:49:58)
全セクション一丸となって怒涛の如く突進するアルバム・ラスト・ナンバー。
何度も言いますが、アルバムの最後を疾走曲で〆るバンドは信用できる!と。
ブリッツが歌う、ベタベタしない硬派な憂いを湛えた歌メロも実にクール。
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