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Usher-to-the-ETHERさんの発言一覧(評価・コメント) 時系列順 151-200
ANGELO-REBIRTH OF NEWBORN BABY-SCRAP
Angelo-REBIRTH OF NEWBORN BABY-HOLOCAUST
ANGELO-RETINA-RIP
Angelo-FAITH-評決
ANGELO-RETINA-Calvary
ANGELO-RETINA
Angelo-REBIRTH OF NEWBORN BABY
Angelo-RESULT-RESULT
Angelo-PSYCHE-SCENARIO
Angelo-FAITH-OUTBREAK
ANGELO-RETINA-シナプス
ANGELO-RETINA-CONVICTION
ANGELO-RETINA-Script error
ANGELO-RETINA-PROGRAM
ATRORUM-Structurae
DEEP-PRESSION-Atlantis' Emerge
DEVLSY-A Parade of States
THE TRUE WERWOLF (WERWOLF)-Death Music
THE TRUE WERWOLF (WERWOLF)
THORNSPAWN-Sanctified by Satan's Blood
VINTAGE FLESH (INVERTICRUX)-Hour of the Night Gaunts
GMORK-Ave Nihil
MIRKHALL-Heathen Hearted
THE TRUE FROST-...in Eternal Strife
HANDFUL OF HATE-Vicecrown
THE GREAT OLD ONES-Tekeli-li
FROSTREICH-Geistfahrt
THIS GIFT IS A CURSE-I, Gvilt Bearer
SORDIDE-La France a peur
ERGOT-Victims of Our Same Dreams
NETRA-Melancholie Urbaine
DYNASTY OF DARKNESS-Empire of Pain
CROSS VEIN-Royal Eternity
AROUND THE NATION-AtheNa1 Regeneration
SVARTGREN-Prazan Grob
NIDSANG-Into the Womb of Dissolving Flames
SIVYJ YAR (СИВЫЙ ЯР)-Из тьмы вымерших деревень (From the Dead Villages' Darkness)
SEGOR-Warmageddon
RETRIBUTION (SPAIN)-Corpus Antichristi Y3k
MIRZADEH-Desired Mystic Pride
MURG-Varg & Björn
IMPETUOUS RITUAL-Unholy Congregation of Hypocritical Ambivalence
BARBATOS-Straight Metal War
MYRKUR-M
FAMINE-Famine
BONJOUR TRISTESSE-Par Un Sourire
AUTUMN'S DAWN-Gone
HATEFUL ABANDON-Liars/Bastards
ATRUM TEMPESTAS-Néant
ECLIPSE (POLAND)-The Act of Degradation
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ANGELO-REBIRTH OF NEWBORN BABY-SCRAP ★★★ (2015-12-28 22:59:25)

…ここまで、直接に攻撃的で断罪的な歌詞も珍しいのではないでしょうか。歌もその攻撃性を顕わにした、嫌気たっぷりのがなりでかっこいい。しかしサビで意外なまでの美メロが来る、攻撃性とのコントラストのある曲調は後の名曲「OUTBREAK」にも繋がっていくような気がします。このアルバム、何気に後半に名曲多いですよね。

Angelo-REBIRTH OF NEWBORN BABY-HOLOCAUST ★★★ (2015-12-28 22:57:05)

結成の経緯が経緯だけに、「The Past is like a Holocaust」との歌詞は色々考えてしまいますが…そういう勘繰りをされることも承知で詞を書いてる気がします。そのフレーズの絶叫と、意外なまでに流れのしっかりした歌メロに、メリハリがあってかなりの良曲。アルバム内でも1、2を争うほど印象深い曲ですね。

ANGELO-RETINA-RIP ★★★ (2015-12-28 12:42:26)

これはいいですね、「らしさ」「キャッチーさ」が見事に同居してて、如何にもシングル曲という感じです。サビの疾走感ある中でのメロウさも素敵。ただ、このアルバムは「PROGRAM」「CONVICTION」「シナプス」など、シングル曲以上にシングルっぽい非シングル曲が多いので、最初に聴いたときのインパクトは相対的に少なかったかも。もちろん凄く良い曲であるのは間違いないですが。

Angelo-FAITH-評決 ★★★ (2015-12-28 12:35:58)

前作のシングル曲「RIP」を更に発展させたような印象の楽曲。ごくキャッチーなマイナー調メロディに、疾走感溢れる演奏というのは、V系ロックが好きであれば誰もが嵌まれそうな感じがします。Pierrotの「新月」を聴いたときのような、ストレートにぶちのめされるような魅力を感じました。

ANGELO-RETINA-Calvary ★★ (2015-12-28 12:33:21)

この曲、特にリフを始めとした演奏は物凄くかっこいいんですが、若干Aメロなどの歌メロが浮いているように聴こえるんですよね…キリト氏の歌声の美味しい部分を活かしていない歌メロ(特にファルセット部分)というか…。メロディ自体はかっこいいし、サビはそうでもないですが。

ANGELO-RETINA ★★★ (2015-12-28 12:30:21)

2012年発表の5th。

前作「BABEL」よりD’espairsRayのkaryu氏、ヴィドールのギル氏が加入し、新体制となったANGELOですが…前作はどこか手探り感も感じられましたが、今作で歯車がぴったりと噛み合い始めたような印象があります。現時点でフルアルバムはこの後に2枚リリースしていますが、今までよりもエネルギーの総量が膨れ上がっている、そんな印象を受けるんですよね。特に歌メロや曲展開に合わせたリフが物凄くかっこよくなっており、まるで水を得た魚という印象。

この後に出たアルバムは「FAITH」「PSYCHE」も名盤と言って差し支えないクオリティを維持してますが、このアルバムは特に名曲が多いように思います。圧倒的なストーリーの始まりを予感させる「PROGRAM」、衝動性と構築性が完璧なバランスを描く「Script error」、キャッチネスと攻撃性を
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Angelo-REBIRTH OF NEWBORN BABY ★★ (2015-12-28 12:29:23)

2007年発表の1st。

キリト氏の新バンドという事でチェックしていましたが…実は最初の印象はあまり良くなかったんですよね。大物バンドにしては派手さが無いというか、印象に残るメロディが少なく、似た感じの曲が多いというか…当時メタルに本格的に嵌まり始めてたこともあって、聴かなくなってしまいましたが…今聴くとこれはこれで悪くないですね。

似た感じに聴こえた楽曲も、一曲一曲ちゃんと聴けばどれも魅力的。「REBORN」「DANCE」などは独特のメロディ使い、キリト節が健在である事をアピールしてくれますし、「HOLOCAUST」「SCRAP」などはメロディと攻撃性が上手いこと融合していてかっこいい。ただ、向き合ってじっくり聴けば魅力が分かるんですが、「RETINA」以降の、例え流し聴きしようとしても無理矢理引き込んでしまうようなほどのパワーはまだ無いかな…と感じます。
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Angelo-RESULT-RESULT ★★★ (2015-12-28 01:06:22)

Angeloには割と珍しい、頭サビで始まる曲。あるインタビュアーは、このアルバムがこの「光量の多い」情景で始まることの意外さを指摘していましたが…確かに、このサビ、歌メロとリフ・リズムが激しく火花を散らせながら絡み合っているような印象があるんですよね。既存の楽曲と、また違った絡み方をさせている感じ。ただ、後半のパワーコーラスは意外な感じでした。

Angelo-PSYCHE-SCENARIO ★★★ (2015-12-28 01:02:32)

これは…アルバムを買ってきて聴いて、この曲でテンションブチ上がりましたね…自分がこのバンドに求めている音そのまま過ぎて(笑)。「script error」が全てを蹴散らすような楽曲だとするなら、この曲は確信に満ちた態度で力強く引っ張っていくような感じでしょうか。個人的にこの曲の歌の入りは凄く好き。なにかこのバンドが描いてきたストーリーに、急な展開が起こっている様子が音でも表現されているような気がするんですよね。

Angelo-FAITH-OUTBREAK ★★★ (2015-12-28 00:58:59)

個人的には、Karyu氏とギル氏が加入してからの新生Angeloの代表曲といえばこの曲ですね。攻撃的なABメロから、メロウなサビ…というパターンは珍しくないんですが、アレンジの緊張感や展開のメリハリが一つ抜けて素晴らしい。初見の人でもバンドの旨みのようなものをしっかり堪能できるであろう名曲です。

ANGELO-RETINA-シナプス ★★★ (2015-12-28 00:52:36)

ライブでよくアンコールなどに演っていることからも、Angeloの代表曲のひとつになりつつあるような楽曲だと思います。しかしこれもホント凄い曲だ…。取っ付き易くてキャッチーなのに、キリト節とでもいうべきあざといフックも含む歌メロもそうだし、それに対しての演奏や効果などの絡ませ方も物凄くかっこいい。「消せない衝動」の所とか、「描けばいい」後の緊張感あるフレーズとか、敢えてソロを短くし、切り返してラスサビに突入する構成とか…バンドのセンスがそこかしこに鏤められていて、一聴で引き込む必殺の曲である事とスルメ曲である事を両立させている感じ。

ANGELO-RETINA-CONVICTION ★★★ (2015-12-28 00:46:31)

このアルバムの完成度の高さを象徴するような曲ではないでしょうか。薄暗くメロウなAメロ、キリト節としかいいようのない、あざとかっこいいBメロ、そしてメロウに歌い上げるサビ…世界観が完成されてて凄く引き込まれる。聴いていて思わず身体に力が入ってしまうようなリフとリズムの絡みもかっこいい。特に青春時代にPierrot聴きまくった身としてはこのBメロで嬉しくなってしまいますね…作曲者が誰でもキリト節になるというか、求められるものを分かっていると言うか(笑)

ANGELO-RETINA-Script error ★★★ (2015-12-28 00:42:21)

完璧です。正直、ここまでかっこいいロックは滅多に聴けるものではないと思ってます。リフがとにかくかっこいいんですが、緊張感のあるAメロ、若干メロウかつリズミカルになるBメロ、例のリフと共にオーディエンスを巻き込んで暴れるサビと、歌メロの流れも素晴らしい。ヘヴィで攻撃的な曲ながら、サンプリングやキーボードの使い方も上手く、メリハリの聴いたアレンジもホント良い。バンドの持つ構築性や思想性を感じさせつつ、ロックの衝動性も感じさせてくれるし、全てが完璧にあるべき場所に嵌まってるかのような完成度。これは本当に名曲だと思います。

ANGELO-RETINA-PROGRAM ★★★ (2015-12-28 00:36:37)

なにか、聴いていると「これからのAngeloは物凄いんじゃないか…」という期待感が募るような楽曲。今までと比べると、一皮向けたというか吹っ切れた印象があるというか…。開放感がありつつも、確信に満ちたような攻撃性も秘めていて、空を切り裂くようなイメージのある曲ですね。「database」という単語でロングトーンするサビが他のアーティストではない感じで好きです。

ATRORUM-Structurae ★★★ (2015-12-09 23:34:06)

2015年発表の3rd。

これは一回試聴して「買おう」と決めました(笑)。ミディアム中心ながら一筋縄ではいかない、変則的なリズム構成に、キーボードやサンプリング等が知的に味付けをするプログレッシブ/アヴァンギャルドなブラックで、近年のARCTURUSやSOLEFALD辺りの構築性に、UNEXPECT等の持つ破天荒さを足した感じでしょうか。もう少しマイナーなバンドを挙げていいなら、レーベルメイトでもあるORAKLEの作風を、キーボードをより前面に出した音像にした感じ…というと近いかも。

この作品、アヴァンギャルドブラックではあるんですが、「分かりやすくアヴァンギャルドしてる」のが良いですよね。例えばキーボードの使い方ひとつ取っても、ピアノが何かが崩れていくようなダークさを醸し出したり、ARCTURUS的な煌びやかさを演出してみせたり、インダストリアル風の音色で緊
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DEEP-PRESSION-Atlantis' Emerge (2015-12-09 23:32:01)

2011年発表の、おそらく4th。
データには「Atlantis’ Emerge」とありますが、CDの背には「Atlantis」としか書いてないですね…。ちなみに100枚限定らしいです。

元はHAPPY DAYSやTRIST、NOSTALGIEを始め、様々な鬱ブラックのアートワークに関与した事で名前を知られるRh-氏と、チェコの鬱ブラッカーとしては最も有名なTrist氏によって始まったプロジェクト。Trist氏の在籍期間は長くないですが、その成り立ちから鬱系以外の音を想像しろ…という方が無理ですよね(笑)。

これ以外の作品は未聴ですが、この作品はメタル要素のない、物悲しげなアンビエント。一曲目からピアノとキーボードのせせらぎのような絡みが、三途の川の水が踝を撫でているような、心地良いけれど彼岸に連れて行かれそうなムードで酔わせてくれます…が、正直個人的に
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DEVLSY-A Parade of States ★★ (2015-12-07 23:07:54)

2013年発表の1st。
日本のMaa Productionsより発売。

多分偏見ですが…どうもリトアニアのブラックというと、SVARTTHRONやPERGALE辺りのバンドのせいか、どこか病的というか異常性を感じさせるものが多いという印象を勝手に抱いているんですが…この作品も、いわゆるポスト/シューゲイザー系のブラックに分類されるような作風ながら、印象に違わないサイコな雰囲気も持ち合わせているような感じがします。

あからさまにトレモロによるメロウさを強調したりすることは余りなく、心地良く歪んだギターリフの中、じわりと叙情性が広がるような雰囲気を持ち、刻みリフの多用や力強いリズム、しっかり太く聴こえるベースの音色など、若干ロック色も強め。ヴォーカルも近年のIhsahnを思わせる高音絶叫で、変に情けないクリーンを入れてカリスマブレイクしない辺りが良いですね
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THE TRUE WERWOLF (WERWOLF)-Death Music ★★ (2015-12-07 23:01:15)

2013年発表の音源集。
2004年から2012年にかけて発表された4つのEPや、未発表曲等を収録し纏めたコンピレーションアルバム。

フィンランド産ブラックとしては最も知名度や評価の高い、SATANIC WARMASTERのメンバーによる別プロジェクトとのことですが、しっかり本隊とは差別化された音になってますね。こちらはダークアンビエントとブラックメタルの両方を演るプロジェクトですが、プリミティブな質感を残しつつ、この手としては破格のドラマ性を持つSxWxに対し、こちらはもっとRawでシンプルな感じで、より本質「だけ」になった感じの音。

これくらいシンプルな展開の音にしても、どこか凄みがあるというか聴かせどころを分かっている感じが、ジャンルを牽引してきた人ならでは…という気がします。ダークアンビエントパートも、ノイズ/ドローンに通じる音で薄暗さや圧迫感を
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THE TRUE WERWOLF (WERWOLF) ★★ (2015-12-07 23:00:29)

SATANIC WARMASTERのWerwolf氏によるプロジェクト。
WERWOLFとも表記されますが、THE TRUEが付いても付かなくても「WEREWOLF」ではないので、音源の情報を調べる際は注意。

THORNSPAWN-Sanctified by Satan's Blood ★★ (2015-12-05 17:57:08)

2007年発表の3rd。

プリミティブブラックの「粗さ」って、大きく分けて「音を篭もらせる」「音をノイジーにする」の二種類になると思いますが、この作品は後者でもかなり過激な音ですね。ノコギリの刃で引くような、刃物系な金属質なノイジーさで、メジャーなバンドはほぼやらないであろう音作り。低音質や劣悪音質というよりは極悪音質…いや、むしろ極道音質とでも言いたくなる感じの音(笑)。

ただ、意外にもメロディアスなトレモロリフが多く、ノイジーであってもメロディが埋もれたプロダクションにはなっていないのが特徴ですね。むしろ適度にメロディアスな事によって、より刃物的なギラギラした音の質感が強調されているような印象があります。楽曲の方も衒いの無いブラックで、終始ハイテンションで展開してくれるので話が早い感じ。

INFERNAL WARを始め、良質なブラックを多数リ
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VINTAGE FLESH (INVERTICRUX)-Hour of the Night Gaunts (2015-12-05 17:50:06)

2011年発表の2nd。
2014年に日本のレーベルであるHidden Marlyにより再発。ちなみにバンドはリリース後に改名していて、現在はINVERTICRUXというバンド名になっているとか。

…まず言いたいのは、この作品がディプレッシブ/メロディックブラックとしては非常に良質な作品で、再発を決めたHidden Marlyには惜しみないGOOD JOBの賛辞を送りたいほど…という事ですね。アメリカ産のブラックですが、フレンチ勢にも通じる病的な美しさと、ディプレッシブらしい鬱感の入り混じったトレモロが素晴らしく、使用頻度も高いのでこの手が好きならメロメロになれそう。

ただ、それを差し引いて酷いのがヴォーカル…。最早どこかの素人にやけくそになって鶏の鳴き真似をさせたような、素っ頓狂で喉の絞まった裏声絶叫が多く、聴いていてなんだか情けない気分になってしまう
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GMORK-Ave Nihil ★★★ (2015-12-04 00:36:20)

2015年発表の3rd。

日本盤が発売、更にSIGHの川嶋さんがライナー書いているということもあって衝動的に購入した一枚。どうもこのバンド、メロブラとしてかなり評価が高かったらしいですが、今作はそのレッテル貼りを嫌い、敢えてメロディは抑え目にしてあるとか。初聴のバンドなので過去作との比較は出来ませんが、ブラックメタルとしてかなり良いバランスに仕上がっていると思います。

GORGOROTHが支持される理由って、アルバムによって作風はある程度変えても、アングラな衝動性、メタルの構築性、ブラックの土着性がバランスの良い配分で組み込まれているからだと思いますが、このバンドも共通するセンスを感じます。展開やフレーズの構成が緊張感・ドラマ性に富んだ作風、締める所でしっかり締めるリフのトレモロなどは特に。こちらの方がより野蛮で荒っぽい印象ですね。ヴォーカルのがなりに時々混じ
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MIRKHALL-Heathen Hearted (2015-12-04 00:34:20)

2005年発表の音源集。
98年のデモ「Ring to Rune」、2000年のデモ「Winter of Tragedies Reign」をまとめ、リマスターを施したもの。

このバンド、BEHEXENやSARGEISTを始め、HORNAやMORTUALIA、FINNENTUMなど数多くのバンドに関与し、NIGHTBRINGERやDROWING THE LIGHTなど知名度の高いバンドにも関わっていた、フィニッシュ・ブラックの裏番長的存在ともいえるShatraug氏が正式メンバーのペイガンブラック…という触れ込みですが…そんなハクの付いた出自とは裏腹に、余りにも渋いというか…ぶっちゃけ地味な作風です(笑)。

リフにはペイガン由来の土着的叙情性が込められてはいるものの、ミッドテンポ中心かつ乾いたノイジーさのプロダクションのせいで、今ひとつそれがダイレクトに伝
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THE TRUE FROST-...in Eternal Strife ★★ (2015-12-04 00:30:05)

2005年発表の3rd。

タイプとしては、オールドスクールな要素の強い展開と、Rawな演奏で聴かせる、特に衒いのないプリミティブブラックという感じですね。ドイツ産のバンドですが、フィンランド辺りのプリブラ勢が如何にもやりそうな路線の音。…ただし、優秀なプリブラとしての要件は満たしており、流石WTC所属のバンドとは思わせるものの、全体的に若干地味な感じは否めないかも。

北欧然としたブリザードリフを伴う疾走、土着的なメロディを前面に押し出した毒々しい展開、キメを多用してふてぶてしい不敵さを演出するフレーズなど、所々にハッとさせられるような箇所はあるんですが、それでも全体の「地味」という印象を覆すには至らない感じですね…。太めのがなり声で、時折悪魔笑いも聴かせるヴォーカルなど、良い味を出してると思う所は結構あるんですが…。結局無駄に長い無音部分が一番印象に残るという
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HANDFUL OF HATE-Vicecrown ★★★ (2015-12-02 12:36:20)

2003年発表の3rd。

これ、無茶苦茶かっこいいです。
スラッシーなノリのよさとファストブラックの攻撃性を飲み込み、暴虐の限りを尽くすような作風で、CADAVER INC.辺りの炸裂感のあるブルータリティが好きな人にはドツボに嵌まりそうな音。意外にもリフはメロディアス…というか、メロディのぶっ込み方が上手いので暴虐一辺倒にならないドラマティックさも持ち合わせてますね。

…何が素晴らしいかというと、全体を通じての熱量の高さ。粗くも抜けの良い音色で、速いだけでなく針の筵を転げ回るかのごときオカズを入れつつぶっ飛ばすドラミング、歪み切り声量もある狂犬としかいいようのないヴォーカル、分かりやすい邪悪さを湛えたリフといい、とにかく聴いていて熱くなれる作品なんですよね。その熱量はスローな曲でも発揮されており、焼け付くような緊張感が感じられます。

聴い
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THE GREAT OLD ONES-Tekeli-li ★★★ (2015-12-02 12:32:19)

2014年発表の2nd。

元はMOONREICHやREGARDE LES HOMME TOMBRE、PARAMNESIA、DELUGEなど良質なバンドを抱え、最近大注目のレーベル「Les Acteurs de L’Ombre Productions」より発売されてますが、なんとその翌年日本のレーベル、Maa Productionsからもリリースされてますね。これだけでも注目度の高さが伺えますが、日本盤は約1500円で安いのも嬉しい(笑)。

路線的にはブラック特有の歪んだギターリフにより情景を描き出すような、バンドサウンドを媒介に一つの世界観を演出するようなブラックメタルで、カスカディアンブラックともやや共通点のある音。ただ、カスカディアン勢が自然崇拝をテーマにする事が多いのに対し、このバンドはラブクラフト的な狂気的で、ホラーかつ深遠な世界観を身上としているのだ
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FROSTREICH-Geistfahrt ★★ (2015-12-02 12:28:02)

2013年発表の1st。
日本のMaa Productionsから…ということで買ってみた一枚。タイトルの意味は精神の運行…でしょうか?じわりじわりと魂が向こうの世界に引っ張られていくような音にはピッタリのタイトルですよね。

流石に、日本のレーベルが目を付けるだけのことはあって、鬱ブラックとしての完成度はしっかりしたものがありますね。全体を通じて、叙情的ながら緩やかに破滅に向かいつつあるようなメロディ、アコギやストリングスを使ったメランコリックなムードの演出などは上質ですし、ヴォーカルもなかなか真に迫っていて悪くないです。

ただ、若干ですが音の濃密さがちょっと足りない気も…。この手の音なら、もっと厚みがあって、聴いていて飲み込まれてしまいそうになるような音の方が好みなんですよね。特にバンドサウンド部分がちょっと軽いかなー、と感じてしまいます。ドラムの音が
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THIS GIFT IS A CURSE-I, Gvilt Bearer ★★ (2015-12-02 12:26:07)

2012年発表の1st。

音的にはポスト/アトモスフェリックブラックをめっちゃカオスにした感じ…でしょうか。ブラック特有のノイジーなギターリフを活用し、一つの情景を描いていくような作風自体はこの系統という感じですが、リフにはスラッジ的などす黒い熱量の高さがありますし、ヴォーカルも野太い声質でハードコアにも通じる地声混じりの苦悶絶叫スタイルで、この手としては異例なほど混沌とした音。路線は全く違えど、ANAAL NATHRAKHにも通じる地獄絵図なムード。

メロディやリフ捌きもかなりカオティックで、聴いていると常に緊張を強いられているような感じ。この手のポストブラックって、バンドが描こうとする情景に共感する事で、ある意味安らげたりしますが、この作品の世界観はどこを探しても精神の安息など見付からなそうです。この精神がヒリつくようなムード、リフのスラッジ的なノイジーさ
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SORDIDE-La France a peur ★★★ (2015-11-26 01:52:00)

2014年発表の1st。

一言で言うなら、スラッジ要素も感じさせる、熱量の高いノイジーさのリフ+オールドスクール+フレンチらしいメロウなブラック、を組み合わせた感じの路線なんですが、これが凄まじくかっこいい!スラッシーで勢いのあるパートはストレートな熱気をよりダイレクトに伝えてくるし、スローパートは焼け付くような乾いた狂気を感じさせ、神経を休める事を許さないインテンスな雰囲気を演出してますね。ヴォーカルの喉を磨り減らすようなパフォーマンスも作風に実にピッタリ。

何気にベースもブオンブオン鳴っててかなり音像はエグいんですが、実はかなりメロディアスなフレーズを弾くパートが目立ち、4曲目の「L’innocence」なんかでは特に顕著なんですが、それが狂気的なトレモロと合わさると何かが脈動するような、ダイナミズムのある邪悪さが表現されているように思います。惜しむらくは
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ERGOT-Victims of Our Same Dreams ★★ (2015-11-26 01:49:10)

2015年発表の1st。

本編はオールドスクールな要素もあるブラックなんですが、アコギやブラス(っぽい音色のキー)などを使用し、やたらと低音の効いたアンビエントパートが、特にメインという訳でもないのに凄く印象に残る作品。湿った、土着的な叙情性を大きなスケールで描いているというか、思わず畏怖を覚えてしまうような、濃厚な雰囲気があります。

ショップでは初期SATYRICONや初期GORGOROTHが引き合いに出されていましたが、黎明期のバンドと比べると(意図的に粗くしているとはいえ)整った音にも関わらず、それらが引き合いに出されるのは、その「湿った土着的な叙情性」が本編にも色濃く受け継がれているからだと思います。決して派手だったり衒ったりした音ではないですが、染み入るようなダークな雰囲気が通じる気がしますね。また、個人的には2曲目「Red Shining Moon
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NETRA-Melancholie Urbaine ★★ (2015-11-17 21:34:04)

2010年発表の1st。

他のバンドを引き合いに出すなら、エレクトロニカ要素をより強めたGERMや、ULVERの「Perdition City」と鬱ブラックを融合させた感じ…でしょうか。打ち込みリズムやアダルティな雰囲気のキーボードで夜の都会を思わせるエレクトロサウンドを演出しつつ、それを裏返り気味の絶叫ヴォーカルやノイジーなリフなど、鬱ブラックの要素と合わせたような路線。ポスト系としてもエレクトロ要素の濃い方で、ジャズに通じるアーバンでお洒落なメロディと打ち込みの硬質な音色のマッチが心地良い。

ヴォーカルのクリーンも溜息を付くような嘆き節で、雰囲気を壊すことがなく良い感じ…なのですが、個人的には鬱ブラックのある意味での「粗さ」「衝動性」が、エレクトロでアーバンな雰囲気作りの足を引っ張ってしまっている印象も受けますね…。ULVERの「Perdition Cit
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DYNASTY OF DARKNESS-Empire of Pain ★★★ (2015-11-11 00:27:14)

2014年発表の1st。

ノルウェー・ドイツの混合メンバーからなるシンフォニック・ブラックメタルバンドで、MAYHEMその他のHellhammer氏がドラムを務める…という事と、日本盤が出てたこともあって購入。シンフォブラックの王道をDIMMU BORGIRやCRADLE OF FILTH辺りとすると、そこからは若干路線を異にする作風の音ですね。

Hellhammer氏のタイトなドラミングを中心に、バンドサウンドもがっつり主張しつつ、壮大なキーボードが被さる路線ですが、バンドの音にしろキーボードにしろ、過剰にはメロディックにならない印象。整った音で刻みを多用する音作りはどこか冷厳で人を寄せ付けないイメージがあるし、そこに冷たい音色のキーボードや霊性を感じさせるクワイアなどが重なると、ある種の閉塞感すら覚える音に。

ただ、メロディを重視していないか
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CROSS VEIN-Royal Eternity ★★★ (2015-11-10 23:49:37)

2015年発表の2nd。

近年、特にメタルを専門にしているわけでもない某レンタルショップにすら嬢メタルのコーナーがあったり、CYNTIAやALDIOUSくらいの知名度のバンドであれば普通に貸し出しを行っていたりなど、女性ヴォーカルをフロントに据えた、いわゆる「嬢メタル」がかなりの支持を受けているようですが…その中でも最も私の好みにフィットするバンドを見つけたかもしれません。

シンフォメタルの絢爛さと、ゴシックの耽美さを兼ね備えつつ、歌モノであることとテクニカルな演奏が主張する事を両立させたメタル…という感じの音ですが、最早「嬢メタル」を通り越して「姫メタル」とでも呼びたくなるような華美で可憐な世界観が特徴。ポップスのキャッチネスにメタルの大袈裟さを掛け合わせた歌メロ、それを十全に引き立てつつ主張も激しい楽器陣と、非常に聴き応えのある音。

…なんと
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AROUND THE NATION-AtheNa1 Regeneration ★★★ (2015-11-10 23:48:20)

2014年発表の1st。

メンバーがLIGHTBRINGER絡みという事で、その系統の音を期待して購入しましたが…そういう動機で購入した人であれば満足するのではないでしょうか。キャッチーなメロディを個性ある魅力を持つヴォーカルが歌い上げ、楽器陣がテクニカルな演奏でサポート…という路線は似ていますが、こちらの方がよりヴォーカル・オリエンテッドな作風だと思います。

…驚いたのは、何と言っても楽曲が凄く良いんですよね。どの曲も歌メロが、アイドル系のポップスと比較しても何ら劣らないくらいにキャッチー。むしろそのキャッチネスが、メタル者特有の大仰な感性でブーストされている分、より魅力は高いかもしれません。初めてこのアルバムを聴いた時はまず歌メロの良さに目を瞠ったものです。「Rising!」「ExBrave」のキャッチネス、「scar」「君に恋した春桜」の叙情性、「I a
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SVARTGREN-Prazan Grob ★★★ (2015-11-08 11:51:11)

2015年発表の1st。

日本盤が発売された事もあって興味を持って購入したんですが、これがなかなかに素晴らしい内容。音的には3部作期のDARKTHRONEほどミニマルでない、プリミティブブラックで、SATANIC WARMASTERやCRAFT辺りに近い路線でしょうか。「プリミティブブラック」の様式を崩さない範囲で最大限にドラマ性を演出しつつ聴かせる楽曲は、今挙げたようなベテランと比較しても劣らない魅力がありますね。

これがフルアルバム一作目というのに、一曲目から堂々としたミディアムで聴かせる、かつそれが奏功している辺り貫禄も十分。呼気が強くドスの効いた中にもヒリついた感触のあるヴォーカル、ジャンル内ではクリアながら生々しさ・コシの強さを感じさせるヴォーカル、叙情的ながら邪悪な昂ぶりを感じさせるメロディ、えぐめのベースの音もしっかり絡むアンサンブルなど、各パー
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NIDSANG-Into the Womb of Dissolving Flames ★★★ (2015-11-08 11:47:21)

2014年発表の2nd。

一言で言えば、「Sworn to the Dark」期くらいまでのWATAINや、FUNERAL MISTを思わせるような、ジャンルとして成熟してきてからのブラックの王道…という感じの、邪悪さを追求するような路線の音ですね。コシのある…と表現したくなるような野太いデスボイス、邪悪なだけでなく宗教的な神秘性も感じさせるトレモロなど、表現のレベルは間違いなく高いと思います。

この手のバンドとしては暗黒系のデスメタルに近い、どす黒い靄に覆われるようなノイジーさがあるのも特徴でしょうか。個人的にドラムの音が鋭過ぎないのが、生々しくて良いんですよね。また、3曲目の後半部では最もダークだったころのM.マンソンを思わせるくらいあざとい邪悪メロディが出てきたり、5曲目冒頭ではそれこそWATAINに匹敵するような苛烈な疾走を聴かせたり、印象深い展開が多
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SIVYJ YAR (СИВЫЙ ЯР)-Из тьмы вымерших деревень (From the Dead Villages' Darkness) ★★★ (2015-11-08 11:44:46)

2014年発表の4th。

フォーク/ペイガンブラックは大きく分けるとお祭り系のクサメロを乱舞させるタイプと、メロディの土着性により湿った叙情性を演出するタイプがありますが、このバンドは明らかに後者ですね。ミッドテンポ中心で重々しい雰囲気、悲痛な絶叫ヴォーカルと鬱系の要素もある音ですが、この土着の音楽由来と思しき仄暗く湿ったメロディが、鬱要素強い楽曲に見事にフィットしているんですよね。

荒廃した雰囲気の演出の上手さは一流と言ってもいいと思います。曲の要所で挿入されるヴァイオリンがまた泣き泣きで良いんですよね。また、鬱的な暗さだけでなく、時折ポストブラックにも通じる儚さのパートも出てきますが…単に情景描写が巧みなだけでなく、コシの強いベースの音や、メロウさを殊更に強く演出するトレモロ、ロック系のリズムやブラストも取り入れたリズムなど、楽曲のメリハリと両立させている
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SEGOR-Warmageddon ★★ (2015-11-08 11:37:57)

2014年発表の3rd。

音のジャンル自体は明らかにシンフォニック・ブラックと言えるものですが、実は歌詞のテーマはサタニズムではなくキリスト教そのもの、つまりクリスチャンメタルなんだとか。音的には、ブラス等の音色を効果的に使い、緊張感のある雰囲気を維持しつつ、キーボード以上にバンドサウンドを重視した音で、シンフォ寄りのメロディック・ブラックとも言えるかも。

キーボードがメインを張っていないパートもかなり多く、ビキビキした音量高めのドラムを中心に、暴虐なだけではないアンサンブルで聴かせるパートもあり、聴き応えのある作風…とも言えるんですが…。時々ドラムの音にリフやキーなどが負けていて、うるさい音に感じられるときがあるのがちょっとネックかも。展開が全く一本調子ではないのはかなりプラスのポイントですが…。

そしてこの手でクリーンが微妙なのはご愛嬌…では
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RETRIBUTION (SPAIN)-Corpus Antichristi Y3k ★★★ (2015-11-08 11:35:12)

2014年発表の1st。

私は未聴なのですが、どうやらこのバンドのメンバーの別バンドである「OPERA MAGNA」は、スペインのクサメタルシーンでも高い評価を得ているバンドのようですね。その感性が発揮されているのか、派手さを売りにするバンドの多いシンフォニック・ブラックというジャンルの中でも、派手さやクサさは群を抜いているように思います。

路線としてはまあABIGAIL WILLIAMSの1stや、同郷ならGOTHMOG辺りに通じる、いわゆるDIMMU BORGIR系のブラックの系譜という感じで、キーボードにアンサンブルを任せすぎず、しっかりメロディを主張するギターワーク、ドラマ性に富んだ展開とこれらバンドに劣らないクオリティを誇る音。

ただし特異なのは、混成合唱やソプラノをふんだんに使い、これらのバンド以上にメロディを強調した音作りをしている
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MIRZADEH-Desired Mystic Pride ★★ (2015-11-08 11:27:49)

2014年発表の3rd。

アトモスフェリックなキーボードと、泣きメロを織り込んだギターワークを武器に、ミッドテンポ中心の展開で聴かせるシンフォニック・ブラックで、派手で攻撃的な路線が人気を集めやすいこの手の音としては、割と渋めの音を出しているバンドですね。ただ哀愁があって浸れるというだけでなく、時折ペイガンやゴシックに通じる妖気を感じさせ、楽曲にメリハリを付けているメロディセンスがなかなかに良い感じ。

ただし、歌謡曲を聴いて育った耳には、このバンドのクリーンは正直「ないわー…」という感じがしてしまいますね…。なんか喉を絞めているというか、おっちゃんっぽいというか…カリスマ性が今ひとつ感じられないのがネック。低音のグロウルやブラック的な絶叫の方は悪くないです。特に後者は切羽詰った感じがして、個人的には好きですね。まあクリーンもアルバム通じて物凄く多いわけではない
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MURG-Varg & Björn ★★★ (2015-10-22 11:38:48)

2015年発表の1st。
正直、このペーパースリーブという形式、CDの保存性に難があって個人的には大嫌いなんですが…それを差し引いてでも素晴らしい作品です。

路線としては、ブラスト一辺倒ではなく、スラッシュビートやミディアム等も交えた劇的な展開と、単に邪悪なだけではない、サタニックな神秘性も孕んだトレモロで聴かせる、ストレートなブラックメタル。若干音質がRawな感じはありますが、衒いのないスタイルかつ楽曲が非常に魅力的なんですよね。

特に荒々しくノイジーな音の中で、破滅の光が降り注ぐかのごときトレモロと、ガラガラに歪んだヴォーカルが何かを訴えかけるかのように叫び、宗教的な恍惚感すら喚起するようなあの感じは、かのFUNERAL MISTを聴いたときの感動に迫るものがあります。バンドメンバーの構成も明かされていないし、これが初のアルバムらしいですが、既に何年
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IMPETUOUS RITUAL-Unholy Congregation of Hypocritical Ambivalence ★★★ (2015-10-22 11:37:00)

2014年発表の2nd。

あのPORTALの関連メンバーによる暗黒デス/ブラックということですが、PORTALに通じるところもありつつ、差別化もされているような作風ですね。向こうほどノイズ/アンビエント色の強い音ではありませんが、ギターのどす黒い靄に視界を全て奪われるかのような独特の邪気を孕んだノイジーさは、確実にPORTALに通じるものがあるように思います。

但し、攻撃的でキビキビした印象のドラムがそれなりに前に出されていたり、メタリックなイカレ系のギターソロがフィーチャーされていたり、若干音が普通のデスメタルに近い部分もある気もします。ただ、何かの悲鳴のような音をギターが奏でていたり、リフのノイズから漏れ聴こえてくるメロディがやたら黒かったり、感性的には邪悪そのもの。

PORTALを始め、ÆVANGELISTなどどす黒い空間の演出が巧みなデス
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BARBATOS-Straight Metal War ★★ (2015-10-22 11:34:31)

2015年発表の5th。

日本のブラックとしてはトップクラスに有名、しかもバンド名がテイルズオブ~シリーズの悪役っぽくて親しみが持てる、たまたま新譜がセールで安かった…と色々好条件が重なったので購入しましたが…これは思った以上に明るいというか、ファンキーというか、カブいているというか…。ライブハウスで暴れている様が想像出来るような、オールドスクール&パンキッシュで、明るくロケンローなブラックメタル。

マイナスの感情を吐き出すのではなく、ライブハウスの客をアジるような、やたらハイテンションで楽しそうなヴォーカルといい、メタルの楽しさを謳歌するようなギターソロといい、悪魔崇拝や自傷とはかなり距離を置いた、楽しそうな雰囲気がある作風。「バーニン・メタル・ファイヤ~!お前の事さ…♪」…なんというか、不良文化というかツッパリ文化の匂いも感じるのは気のせいでしょうか(笑)
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MYRKUR-M ★★★ (2015-09-22 10:29:03)

2015年発表の1st。

Terrorizer誌の表紙を飾ったりだとか、ライブメンバーをMAYHEMの新ギタリストであるTelochを始め、NIDINGIRやGOD SEED、DHGなど知名度の高いノルウェー産ブラックのメンバーで固めてたりだとか、ARCH ENEMYのChristopher Amottがゲスト参加してたりだとか、とにかく話題の尽きない女性ブラックメタラーの初のフルアルバム。しかもULVERのGarmがプロデュースに関与とか…こんなのスルー出来る訳ないじゃないですか(笑)。

音楽性としては、かなりポストブラック的な要素の強い音ですね。可憐で儚げな女性ヴォーカルやピアノなどによる神秘的な雰囲気、ペイガン要素を取り入れたことで醸し出されるエピックで神話的なムードなどと、荒々しいブラックメタルパートが1枚の中で混交する作品。Myrkur氏のヴォーカル
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FAMINE-Famine ★★★ (2015-09-21 09:59:32)

2007年発表の1st。
今年Avantgardeより再発され、試聴して良かったので購入。

一言で言うなら、「腐食系」とでも言えそうな、グズグズに崩れるようなカオティックさを感じるブラック。時折アヴァンギャルド性も感じられますが、リフはブラックとしてのオールドスクールさがありますし、カオスさを強調する攻撃的なリズムもかっこよく、根幹の部分はかなり真っ当にブラックしていますが…ヴォーカルや音響のせいで禍々しい雰囲気が凄まじい事に。

まずヴォーカル…単に絶叫するだけでなく、呻いたりして精神のタガが外れたようなパフォーマンスも壮絶ですが、それにリバーブが掛かりまくるので最早訳の分からないことに。音質もノイジーさがあるだけでなく、エフェクト的な音も混ぜて更にぶっ壊れた感覚をブーストさせてますね。個人的には、KATHARSISの「VVorld VVithout E
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BONJOUR TRISTESSE-Par Un Sourire ★★ (2015-09-15 21:15:19)

2011年発表の1st。
まずバンド名が良いですよね(笑)。「悲しみよこんにちは」って、「タッチ」かよ!と思い、思わず購入してしまいました。まあ中古でしたし…。本当はフランソワーズ・サガンの小説が元ネタでしょうけど(そもそも「タッチ」主題歌の方も)。

そんな経緯で買ってしまいましたが、実はHERETOIR、THÄNENKINDのメンバーである、Nathanael氏による独りブラックなんですね。これらバンドがシューゲイザー/ポストブラック的な儚さを感じさせるのに対し、こちらは王道過ぎるくらい王道な鬱ブラック。正直、何も衒いが無さ過ぎてレビューに困るくらい(笑)。

完全に絶望一色ではなく、時折エモーショナルなメロディも登場するのもこの手の常套といえば常套ですね。ヴォーカルは世の中の苦痛から背を向けて駄々を捏ねるかのように、嫌気の篭もった感情を吐き出す絶叫タイ
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AUTUMN'S DAWN-Gone ★★ (2015-09-14 22:03:14)

2014年発表の1st。

AUSTEREやGERMなど、それなりに名の知られたブラックのメンバーで結成されたポストブラックの1枚目という事で購入。ぶっちゃけ値引きされてたからです(笑)。バンド名の「秋」を通り越して冬の凍てつく空気を感じさせるリフ、その空気が肌を刺す感触を思わせるノイジーさなど、ポスト/シューゲイザーブラックの感性は感じさせつつ、同系統のバンドと比べるとロック色が強いのが特徴でしょうか。

特に、明確なサビ部分を持つような、ポップス的な構成の曲が多く、剰えその部分がクリーンで歌われたりする事が多いのも、聴きやすさに拍車を掛けていますね。ただ、個人的にはそこが微妙だったんですが…。後半は鬱感情を乗せて歌えてる所もありますが、特に前半近所のロック兄ちゃんが歌ってるような、カリスマ性に欠けるクリーンが出てきてげんなりすることが多々あったので…。

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HATEFUL ABANDON-Liars/Bastards (2015-09-14 21:58:32)

2014年発表の2nd。
あの名門Candlelightからの発売です。

前作は未聴ですが、評判を聴く限りでは個性派の鬱ブラックとして注目されていたようですね。但し今作は、ブラックメタルの要素は殆どなく、鬱インダストリアルとでもいうべき、打ち込みやキーボード、サンプリングなどが主体の音楽に。ギターも入ってますが、ノイズやフィードバックなど音響効果的に使われており、鬱ブラックとは一線を画した使い方がされている感じ。

打ち込みリズムの淡々とした響き、キーボードのアトモスフェリックな音色が破滅し、荒廃した都市の成れの果てにいるかのような、絶望的な光景を臨場感を持って体験させるような音は、ジャンルは変わっても魅力的。ただヴォーカル…これはちょっと酷くないですか…?有って無いようなメロディのラインを、聴いていていたたまれなくなるような微妙な声色で歌い続けていて…ぶ
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ATRUM TEMPESTAS-Néant ★★★ (2015-09-13 11:27:09)

2014年発表の1st。
バンド名は「黒い嵐」、アルバムタイトルは「虚無」の意味でしょうか。

ジャンルとしては、鬱系寄りのポスト/アトモスフェリックブラック…というカテゴリの音になりそうですが…「ポストブラック」という言葉の持つ柔和さ…ある意味での生やさしさを排除し、持ち前のアトモスフェリックさがブラックメタル本来の苛烈さを更に強調して体現する、肌を刺すような凍てつく空気感を感じさせるブラックという感じですね。CATAMENIAのメンバーが参加しているだけあって、北欧の寒々しく人を寄せ付けないムードを演出するリフは絶品。

一応、他のポストブラックのようにアルペジオで聴かせる「静」のパートは若干あるものの、ミッド~スロー部分でもリフの音色には摺り込む様な刺々しさが感じられたり、ヴォーカルもナレーション的な語りは挟みつつも、クリーンで歌い上げたりせず悪意を込
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ECLIPSE (POLAND)-The Act of Degradation ★★ (2015-09-13 11:24:56)

2002年発表の1st。
現時点では、フルアルバムはこの1枚のみみたいです。

「Ad Noctum」期のLIMBONIC ARTを髣髴とさせる、マシンドラムによるブルータルなリズムを前面に押し出したシンフォニック・ブラック。音色にチープさを感じはするものの、耳元で凄まじい勢いで「スココココココ!」と鳴り響くドラムが小気味良いですね。若干キーボードの音色に対して浮き気味なのも良い味を出しているというか、ユニークな聴き心地になっていて面白いです。

ただ、当時のLIMBONIC ARTと比べると、メタリック部分により比重が置かれた音なのがポイントでしょうか。特にギターリフはメロブラ・メロデス並に動きが多く、聴き応えのあるものなのがいいですね。シンフォニックさと打ち込み特有の暴虐性を掛け合わせた作風でありながら、あからさまにDISSECTIONリスペクトっぽいリ
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