この曲を聴け! 

Wings of Time / DGM
火薬バカ一代 ★★ (2009-04-17 23:56:00)
90年代半ばにイタリアはオスティアにて結成され、オリジナル・メンバーの頭文字を取ってDGMを名乗った
5人組HMバンドが'99年にELEVATE RECORDSより発表した、日本デビュー作ともなった2ndアルバム。
国内盤未発売に終わったデビュー作『CHANGE DIRECTION』は恥ずかしながらまだ聴いた事がないのだけれど、
SYMPHONY Xを思わせる技巧を凝らした曲展開に、メロディック・パワー・メタルばりの疾走感を併せ持ち、
イングヴェイ・マルムスティーンからの強い影響を感じさせるネオクラシカル風味のGが全編を華麗に彩る
テクニカルでドラマティックなDGMならではのサウンドは、既にこの時点で立派に確立済み。
イントロ一発で「掴みはOK」となるOPナンバー①を筆頭に、技巧に溺れないキャッチーな哀メロ作りに
冴えを見せる彼らだが、何より素晴しいのは、やはりディアゴ・レアリの流麗なGプレイ。特に、①や③において
聴き手の感情にガンガン揺さぶりをかけてくる、振幅の大きな高音ヴィブラートの素晴しさには筆舌尽くし難いもの有り。
ルチアーノ・レゴリのパワーに欠けるVo(でも歌は上手い)や、時に楽曲から露骨にネタ元が透けて見えてしまったりと、
まだまだ荒削りな部分も目立つものの、ともあれ、ここまで完成度が高ければ立派に賞賛に値すると言うもの。
HR/HMファンなら、本編前半(①~④)を聴くためだけでも本作を購入する価値ありと認む。

→同意