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One Hour by the Concrete Lake / PAIN OF SALVATION
うにぶ ★★ (2005-11-01 21:33:00)
前作が素晴らしかったので、すごく楽しみにしていたのですが、今作も期待以上の傑作だったので、心底惚れ込んだ思い入れの強いアルバムです。こんなに真剣に聴き込んだアルバムも滅多にないですね。
主に環境汚染をテーマにしたコンセプト・アルバムで、放射能による水資源の汚染、戦争、先住民の問題なんかが取り上げられています。リーダーのダニエルが大学で専攻した内容が元になっているらしいです。
彼らの作品は個と社会の関わりがテーマになるものが多いですが、このアルバムも軍事産業の歯車であることをやめようと決意する、ある男の視点で描かれています。
↑でも嵐盾さんが触れていますが、かつては1時間も曝されれば死亡するほどの放射能で汚染され、コンクリートで埋められた湖(ちなみに現在はそこまでひどくはないみたいです)が、このアルバムのタイトルになってます。
絶望的に暗いんですが、メッセージはポジティヴで、人間は誰でも社会の歯車のひとつに過ぎないが、それでも一人ひとりが良い方に社会を変えようと決意し、自分にできる範囲で行動することが、全体を変えることにつながる、というようなテーマだった気がします。
当時就職活動中だった私には、このアルバムのメッセージがとても力強く感じられて、勇気づけられたのを覚えています。
楽曲的には、前作のごった煮状態が少し整理され、よりプログレ・メタル的な統一感のある雰囲気になっています。
ボーナス・トラック含めて全曲良いんですが、特に悲哀に満ちた(9)「PILGRIM」が好きです。
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