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The Secrets Of an Island / SIX MAGICS
KUZU ★★ (2004-06-14 00:21:00)
2作目。出足からアコースティックギターとケーナと、民族弦楽器。そして、いきなり炸裂する荘厳な混声クワイヤと激しいリズム。全編マイナー調のメロ、混声クワイヤ・パワーメタル的ビート、壮麗華麗な生ピアノ。でもそれらが「無制御にぶちまけられる」感は無く、場面ごとに入れ替わり立ち代り曲を彩り、あるいは整然と疾走する様は圧巻です。アルバム全体で、緩急、動静のコントラストも上手く付けられていると思います。
涙腺を刺激するようなある意味「クサイ」メロディーは、クラッシックや民族的なエッセンスを多分に含んでいると思われ、安っぽさが無くて魅力十分です。バックのテクについて、二本のギター・Bass・ピアノはかなりテクニカルでアイデア満載。Dsはこの手のバンドでは何とか大丈夫?思います。Voはミドルトーンを中心に、ドラマ性を損なわない程度で、丁寧で好感は持てます。
問題になった音質は、さほどショボイとは思えませんでした。分離もあり、クリアで、低音もしっかり出ていましたし、イコライザで補正を掛けないと楽しめない、ということはありませんでした。クワイヤや楽器のオーバーダブが多い為、ややオーバープロデュース気味かとは思いました。でも、このドラマと音を作りこんで出来たものと思えば、作品としては十分楽しめます。
ドラマティックにメロディックに壮麗に突っ走る曲は、この手の音を信望する方には秘孔突かれっ放しでは?? アルバム全体でダレる部分が殆ど見られません。ANGRAやRHAPSODYやTHY MAJESTIEの標榜する音を極めた上で、さらに南米民族色をまぶしたサウンドはとても眩しいです。ここまでアレンジしきったバンドとプロデューサーに敬意を表します。
B!レートはあまりにも低すぎます。ジャケットがダサいのと、分厚い混声クワイヤが苦手な人には手が伸びにくいかもしれませんが、まず試聴いただきたいですね。

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