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Dust to Dust / HEAVENLY
荒れ騎士 ★★ (2004-11-13 22:33:00)
初のコンセプト・アルバムとなるサード。
本作ではBen Sotto の歌唱法がこれまで以上にKai Hansen に近づいており音楽性もGAMMA RAY のエッセンスが色濃く繁栄されているのが特徴として挙げられる。また、新メンバーとしてCharley Corbiaux(guitar)も加わりバンドとして強化が図られている為、今後の活躍に期待したい。全体的にこれまで以上にシンフォニックなサウンドになり、重厚なコーラスがアルバム全編を占めているのはSascha Paeth の力が大きい。チャプター1の「Evil」におけるクラシカルな調べを聴くと前作の延長上にある楽曲である事が分かるが非常にドラマティックな展開を見せ付けている点に彼らの成長を感じる。
Ben Sotto も癖のない歌いまわしが出来るのだからKai Hansen にリスペクトしている部分はあると思うんだけど、ある意味それは楽曲で表現するに留めて歌に関しては普通に歌ってくれた方が嬉しい。何か物足りないなぁと思ったら、あの裏返ったハイトーンが本作では聴けないという事。まぁ無理に声を張り上げなくなった代わりにKai Hansen 風味になったのは如何なものかと・・・。(笑)「Lust For Life」なんて後半はモロですからね歌いまわしが!もしかしてゲスト参加しているとか?(未確認ですが、特にそのような記載は見当たらなかった)美しいピアノの旋律でゆったりと始まる「Victory」はGAMMA RAY のデビュー作を彷彿とさせるメロディを放ち、「Fight For Deliverance」はRHAPSODY のような勇ましい力強さとメリハリの利いた構成が素晴らしい。また、最後の「Dust to Dust」が切ないバラードなんだけどBen Sotto もやれば出来る男だね。ちゃんと歌えてるし。日本盤ボーナストラックで日本語バージョンで歌ってますが、そんなに違和感はないけど一部は英語なのが残念。
コンセプト・アルバムという事ですが、あまりそれを意識する事がなく聴けるし難解さはない。ただ、良い意味での分かりやすさは前作の方に軍配は上がる。聴けば聴くほどに楽曲の良さが身に染みるような感じ。つまりはスルメ盤とでも形容すべきか。
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