この曲を聴け! 

Far From the Madding Crowd / WUTHERING HEIGHTS
★★ (2004-05-17 21:50:00)
2003年に発売され、日本でWuthering Heightsをより有名にした三作目となるアルバム。
一作目から歌っていたボーカルに代わり現Astral Doorsのパトリックヨハンソンが歌っている。
さてこの作品だが、結論から言うとかなりよく出来た作品です。
今作は一作目からの作風である「民謡風プログレ風味メタル」という、かなり聞き手を選ぶ作風を貫きながら、
その味を失わない程度にうまく聞きやすく楽曲を洗練してきた印象。
また特記しておきたいのはボーカルとドラマー。
かねてよりさまざまなところでその実力を評価されている衝撃の新人パトリックヨハンソンをボーカルに起用したのは大正解で
このバンドの音楽性によくあったパワフルで暑苦しい歌唱を聞かせてくれる。
しかしながらこのアルバムではパワフルで暑苦しい声だけでなく、クリーンで澄んだ声とところどころで使い分けるという妙技を披露してくれている。
個人的に、この一人二役っぷりには大いに驚かされた。
またドラマーのモーテン・ソーレンセンであるが、前作からこのバンドでドラムを叩いているのだが、
今作では前作にまして強烈なドラミングを披露してくれている。サウンドプロダクションがパワーアップして、くっきりと音が聞こえるようになったせいもあるのだろうけど。
民謡風プログレ的パワーメタル(?)が嫌いでない方は、是非手にとってみましょう。お勧めです!
以下は個人的な感想なのですが、このバンドは長いインストパートをはさむ曲が多いにもかかわらず、結構耳を惹きつけるインストを演奏しますね。
めちゃくちゃ強烈なネオクラ的ギターソロとか、キーボードとギターが激しくバトルとか、そういうタイプのインスト部でないにもかかわらず
アルバムの雰囲気を崩さない、味のある演奏をする演奏陣には個人的に大満足。
よくVoのパトリックに話題を奪われがちですが、このクオリティーを支えているのはやはりバンド全体の力量なのですね。

→同意