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Of the Son and the Father (cloudbreaker) / ASTRAL DOORS
Metropolis ★★ (2004-04-19 14:53:00)
Space Odysseyの「Embrace the Galaxy」やWuthering Heightsの「Far From The Madding Crowd」での活躍で知られるパトリック・ヨハンソン<Vo>擁するバンド、Astral Doorsのデビュー・アルバムです。
Space Odysseyではネオクラ様式美路線、Wuthering Heightsでアイリッシュ風メロディを取り入れたプログレメタルでしたが、Astral DoorsではBLACK SABBATHやRAINBOWを彷彿とさせる王道HRを歌っています。
このバンドの売りは、パトリック・ヨハンソンの声でしょう。
ロニー・ジェイムズ・ディオやトニー・マーティンに似ており、パワフルでありながらも実は非常に器用な歌いぶりです。高音部ではBLACK SABBATHの「THE ETERNAL IDOL」当時のトニー・マーティンを彷彿とさせるし、中音域~低音でロニー・ジェイムズ・ディオのような歌いぶりで非常にパワフルです。
楽曲も、非常に水準が高いです。
この手のサウンドはどうしても「雰囲気モノ」になりがちです。
でも、彼らの非常に練った楽曲はリスナーを捉えて飽きさせないですね。
最初の「Cloudbreaker」でハートを掴み、「Hungry People」や「Slay The Dragon」で前半を盛り上げます。
第一のヤマは、荘厳なキーボードのイントロからヘヴィなギターに突っ込む「The Trojan House」です。
その後も隙のない展開を見せながら、「Man On The Rock」へと突入します。この曲の「I Will Never Never Never Let You Down~」を聞きながら、ふとDioの「Last In Line」の歌いっぷりを思い出してしまいました。
疾走オンリーなメタルが増える中、こうしたオーソドックスなハードロックで勝負をかけてきた彼らの姿勢に拍手しちゃいます。
若いメタラーにもこのバンドの味を知ってほしいです。

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