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St. Anger / METALLICA
corpesblaster ★★ (2003-09-17 03:35:00)
メタリカ、待望のニューアルバム。セイントアンガー!!
結論から言います。すごくいい!!
えー、しかしメタリカファンから見ると賛否両論。
いや、むしろ酷評する人の方が多いのかもしれませんね。
確かに過去のメタリカの影はありません。もう、スラッシュの名残は消えて
無くなっています。
しかし、そういうことを抜きにして、メタリカというバンドの一枚のアルバム
として、この作品は素晴らしいと思ってます。
昔ながらのファンには「メタリカは4thまでだ」みたいなこと言う人います。
スラッシュメタルだった頃のメタリカが好きな人ならしかたがないのかも知れません。
1stから4thといえば有無を言わせぬ怒濤のスラッシュメタルを展開していた頃ですね。
そして、その後メタリカは急速にスピードやアグレッシブさを落とし、
メタルどころかロックンロールとまで言えるような音楽をやるようになりました。
正直この頃のメタリカはあまり目標を持たず、ただ音楽をやってるだけみたいな
感じもあります。聞けば、この頃が一番分裂状態だったというじゃないですか。
メンバー間の仲がギクシャクしてて、それぞれのアイデアが通らないままアルバム
なんか作ってて良いものなんか出来るはずもありません。恐らく彼らにとって一番
苦しかった時期でしょう。度重なるプレッシャー、仲違い。
そして、ようやく彼らは乗り越えました。幾度とない危機を。
そして、思い出しました。本来のメタリカの姿を。音楽を楽しむ純粋な心を。
こうして、メンバーそれぞれが迷いをふっ飛ばし、完全に吹っ切れ、
また新べーシストも迎え、新生メタリカとして世に放たれたアルバムが
セイントアンガーです。
確かにスラッシュメタルをやっていた頃からは大分月日が流れていますが、何も
戻らなきゃならないわけではありません。形がどうあれ今のメタリカを表現出来れば
それでいいんです。形が重要なのでは無く、姿勢が重要なんです。
今までのアルバムも形が悪かったのではなく、バンドとしての姿勢を感じられなかった
のが悪かったんです。メタリカの本来の音楽に対する姿勢、それはやはり昔見せていた
スピードへの拘りなり、アグレッシブに突き進む勢いだと思います。そして今それを
取り戻した彼らが今の彼らなりのアイデアでそれを表したアルバムがセイントアンガー
であるなら大いに評価していいと思います。それが明確な姿勢を持った今の彼らの
答えなんですから。
ま、「昔の音しか受け付けない」とか「単純にセンスが足りない」と感じている人には
どうでもいいことでしょうが、少なくとも俺は彼らの熱き思いを感じ取りました。
すでにセイントアンガーを気に入っている人はもちろん、サウンドのみで酷評している
人たちももう一度じっくり聴いてみてください。
彼らは「聖なる怒り」を持って本来のメタリカとして現代に戻ってきたということを実感
するはずです!!
→同意