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The Power to Believe / KING CRIMSON
ギターの国から2002.遺言 ★★ (2005-03-05 18:12:00)
『SHOGANAI』に続く第15作目。フリップ翁によると『SHOGANAI』が左手、今作が右手に当たり、ネガティヴとポジティヴの対を表現しているらしい。
内容はとにかくヘヴィである。メロディの質は相変わらずだがアレンジの面で様々な音が使われており、幅が出ていると思う。しかしこれが完成形だと思うか?と自問してみると何だか次がありそうな気がしてくる。もう少し具現化されたものを提示して欲しかった気がする。
しかし聴いている間いろいろなことを考えさせられることが多く。そういう意味ではとても面白く興味深い作品である。
そして僕もこの時の来日公演を見に行った。僕にとっては初の生クリムゾンだった。正直このアルバムに関しては「そこそこ」という印象しか受けなかったけど、ライヴを見て多少なりともこの作品の評価は多少変わった。ライヴ自体はとてもまとまりがあり、一本の糸がピーンと張ったような緊張感があった。そこで披露されたこのアルバムからの楽曲もその糸をしっかりキープしておくような素晴らしい演奏だったし、さすがにライヴで体験するとその迫力に圧倒された。それ以後このアルバムを聴くと、やはりここにもそんな迸るような感覚が十分に封じ込められていると思った。

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