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Davi / VOLCANO
火薬バカ一代 ★★ (2008-07-21 00:44:00)
メロディック・デス・メタル的なブルータリティや、畳み掛けるような疾走感が薄れ、よりメロディアスで
グルーヴィなノリが打ち出された作風が、ファンの間で賛否両論を呼んだ、'01年発表の2ndアルバム。
とは言え、スピード・ナンバーがなくなってしまったわけではなく、アルバムの幕開けを飾るに相応しい荒々しさを
備えた①、本編のハイライト・チューンと言っても過言ではない⑥、ラストを激烈に締め括る⑫辺りは、疾走感と
煽情力抜群のメロディが見事に組み合わった流石の出来栄えで、前作『VIOLENT』を気に入ったファンなら
必ずやガッツポーズを取るであろうカッコ良さを誇っているし、何より、このバンドの生命線とでも言うべき
「メロディの魅力」は、衰えるどころか、ここにきて益々その威力を増しているとの印象を受ける。
特に、元VOW WOWの厚見礼衣(Key)がゲスト参加している⑤や、MI-KEの名曲“思い出の九十九里浜"のフレーズを
取り入れた⑦といった、より普遍的なハードロック路線へと接近を果たした、メロディアスな楽曲で炸裂する
演歌や歌謡曲ばりの、強烈な哀愁を伴ったメロディの破壊力には並々ならぬモノがあり、最早、泣きメロというよりも
「クサメロ」と表現すべき、その毒ガス兵器並の臭気に、メロディ愛好家は悶絶必至かと。
まぁ、こうしたベタなノリがダメという人も多いだろうし、ヘヴィネスを強調しようとするあまり、妙に窮屈に
なってしまったサウンド・プロダクションにも難が有る。何より、即効性という点に於いて前作に大きく劣るというのが
正直なところだったりするのだが、ともあれ、個人的には結構お気に入りだったりする1枚。

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