この曲を聴け! 

On Fire / SPIRITUAL BEGGARS
HIGASHI ★★ (2002-11-09 23:41:00)
この作品は僕にとって明確なリトマス試験紙となった。それは「あなたは70年代HR派ですか?それとも80年代HM派?」という単純明快な問いを僕に投げかけた。
この作品で聴かれるのは70年型HRの現代解釈であった。単純にかっこいい“Street fighting saviours"、コンパクトな佳曲“Killing Time"、“Fools Gold"終盤の哀愁ある魅力的なナンバー“Look Back"等内容は充実している・・・
が僕には物足りない。そう僕は80年代HM派なので、リフを中心に攻撃的に突っ走る曲が一曲も入ってないこの作品では満足できないのだ。加えてこのサウンドはNWOBHMが凌駕しようとしたHRの典型なので、どうしても前時代的に聴こえてしまう。
いい内容は認める、でも好きになれない、というのが率直な感想なのです。
それともうひとつ気になるのが雑誌の喧騒。この雰囲気過去に経験があります。
それはDIAMONDHEADのデビューした時の事。あの時もML(ミュージックライフ)誌で思いっきり持ち上げていました。結果かなり多くのファンがレコードを買いましたが、内容に伴う評価どころかむしろ畑違いのファンが数多く購入したため、逆につまらない退屈なサウンドとして疎まれる事態を招いてしまいました。
なにせ雑誌の評価を盲目に信じてたDURANDURANのファンまで手を出してしまっていたのですから目も当てられなかったですよ。
ML誌よりはB誌の方がより専門誌色が強いので今回はそこまでのハレーションは起きないでしょうが、このバンドのためにはこのサウンドが好きになれるファンが手を出して欲しいという思いが深くなります。
で、結論、70年代の重厚なHRが好きな人が買って欲しい作品です。

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