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The Gift / MIKAEL ERLANDSSON
火薬バカ一代 ★★ (2007-06-24 22:00:00)
日本のレコード会社の要請を受けて、ミカエル・アーランドソンが'03年に発表した、復活の4thソロ・アルバム。
制作の経緯が経緯だけに、てっきり初期の頃を思わせる哀愁のハードポップ路線の作品を期待していたが、
実際に聴いてみると、これがBEATLESやELECTRIC LIGHT ORCHESTRAなんかを彷彿とさせる、爽やかでポップな
メロディに満ち溢れた、3rd『UNFAMILIAR』の作風を順当に受け継いだ内容に仕上がっていて、ちょっぴり肩透かし。
とは言え、これはこれで悪くない。と言うか非常に良い。楽曲のキャッチーさは過去最高とも思えるクオリティだし、
何より前作に比べて、グッとハード・ロック的なエナジーを取り戻しているのがポイント。仄かな哀愁とポジティブな
メロディが心地良い②、軽やかに疾走する爽快な⑥、「キャッチーとはこういう事だ!」な⑧、
1stや2ndに収録されていてもおかしくない悲哀に満ちたメロディが聴かれる⑨等、フックに富んだ
ハード・ロック・チューンのお手本のような楽曲が次々に繰り出される様は、聴いていて兎に角気持ち良い。
強力なキメ曲に欠ける点は前作同様だが、各楽曲のクオリティの高さゆえ、それも大した傷にはなっていない。
本作で確かな手応えを得たミカエル・アーランドソンは。音楽活動を本格化させ、引き続き日本のレコード会社の
支援を受けつつ、元FAIR WARNINGのアンディ・マレツェクとLAST AUTUMN'S DREAMの結成へと走るのであった。

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