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The 1 / MIKAEL ERLANDSSON
火薬バカ一代 ★★ (2007-06-20 05:52:00)
先日行われたLAST AUTUMN'S DREAMの来日公演が予想以上に素晴しくて、俺の中のミカエル・アーランドソン熱が再燃。
ここ数日、彼の過去の作品をCD棚から引っ張り出しては毎日のように聴いているのだが、そのミカエルの代表作と言えば、
やはりソロ・アーティストとしてのデビュー作であり、名曲中の名曲“IT'S ALRIGHT"を収録した、
'95年発表のこの1stアルバムで決まりだろうか。
メタルはおろか、ハードロックとすらかなり距離の感じられるライトな音楽性なれど
(名バラード⑩を初めて聴いた時は、これ何て徳永英明?と思ったものです)、
ミカエルの少々掠れ気味のハスキー・ボイスで歌われる、強力な哀愁とフック、そして如何にも北欧的な透明感を
兼ね備えたメロディの魅力は、そうした物足りなさを補って遥かに余りある。
特に、悲哀に満ちたヴァースから広がりを感じさせるサビメロへと流れて行く曲展開が胸キュン(死語)モノの①に始まり、
涼しげなピアノの音色が効いている爽やかな②、アコギをフィーチュアした叙情バラード③、強烈な「泣き」に
思わず眉毛も八の字になってしまう④を経て、哀愁のロック・チューンの理想形を体現する必殺の名曲⑤が炸裂する
アルバム前半の隙のない構成はお見事。
中でも⑤は、後にLAST AUTUMN'S DREAMでも、もっとハードなアレンジでリメイクされるわけだが、
個人的には、曲の持つ叙情性を効果的に増幅させるメロウなアレンジの施された、本作のバージョンの方が好みかな。
メロディ愛好家なら、必聴/必携の1枚かと。

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