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Unity / RAGE
29 ★★ (2002-09-09 21:10:00)
RAGEも何枚か聴いて作風に変化が感じられなかったので、「新作が出てもあまり気にしないバンド」の一つでした。でも何故か本作は非常に「気になった」ので購入。これはスゴいアルバムじゃないか!?
ピーヴィーが歌えばそれは間違いなくRAGEであり、本作もその例から漏れることはない。しかし、前作から参加のヴィクター・スモールスキのテクニカルなGフレーズが彩りを加え、「一筋縄でいかない」HMが展開されています。同じ頃に同系統(?)のIRON SAVIORの新作を購入してよく聴き比べてましたが、個人的にはこちらに軍配が上がるか。ピーヴィーのVoは唯一無二の個性を放ち、ダミの入った力強いその声は目まぐるしく時にネチっこいバックの演奏に埋没することなく「RAGEとしての個性」を主張します。こういう個性的な声は他バンドとの差別化を図る際の強い武器になりますね。そして前述したヴィクターのGプレイが素晴らしい!MIND ODYSSEY時代から彼のテクニカルで個性的なプレイには一目置いてましたが、RAGEに加入することでバンドにここまで華を加味することになるとは想像出来ませんでした。このピーヴィーの声、ヴィクターのGプレイという2枚看板を掲げることで、RAGEは他のパワーメタルバンドと一線を画す存在になったと思います。
オススメ曲は②“Insanity"。歌メロの粘着質な部分と演奏の複雑な部分の妙な組合せが気持ちいいです。これはほとんどの曲に当てはまるけど、歌メロがメジャー感に溢れているのがいいですね。⑪“Unity"はタイトル曲のインストですが、DREAM THEATERの“Under The Glass Moon"の前半部分を彷彿させるテクニカルで隙の無い展開はかなりツボにはまりました。これもヴィクター主導と思われるシンフォアレンジも心地よく、なかなかの名曲ですよ。
まさに本年度の“隠れた名盤"です。これは隠したままにしてはいけない!

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