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A Time Nevercome / SECRET SPHERE
癒し系 ★★ (2002-03-07 23:05:00)
Secret Sphereは、イタリアのメタル・シーンにおけるニューカマー。
これは2ndアルバムなんですね。1枚目はまだ目にしてません。
ジャケットを見るだけで、凝りに凝ったシンフォニック系のアレンジをふんだんに織り交ぜた
スピードメタル・ナンバーが聞こえてきそうです(笑
このCDはある一大コンセプト、というか物語を表現すべく、4部構成になっていて、
12曲目「Hamelin」13曲目「The Faustus」などではかなりの起伏がある
プログレッシブな展開が見られます。このような曲からも、
楽器隊の演奏力は相当なものであることが(ライヴでも変わらんでしょう/笑)推し量れます。
ラプソディほどシンフォニックではないにしても、
1曲目「Gate of Wisdom」と、続く2曲目「Legend」の冒頭で聴けるピアノの旋律で幻想的なムードは最高潮に。
Legendの雰囲気は、よりシンフォニックでヘヴィなストラトヴァリウス、といったところですかね。
ジャーマン・メタルっぽく疾走します。メロディはキャッチーでいいですね。自然と口ずさめる感じです。
間奏部の終盤、Keyによるシンセ音の駆け上がりが非常にドラマティカルな演出を果たし、
サビにおけるブラインド・ガーディアン張りのコーラスが一層引き立って響きます。
コンセプトにおける各チャプターの区切りに配置された小曲の中でも(1、5、9、11曲目)
特に、サックスとアコースティック・ギターを主体とした優美な5曲目「Emotions」から始まる
チャプター2 は他の場面と一線を画しています。
7曲目「Lady of Silence」は、ややダークなミディアム・テンポのナンバーで、サビのメロディには泣きの要素も充分ですが
間奏部の途中でパーカッションの音色が乱入し、ジャジーに展開するところがよくわかりません(何)
8曲目「The Mistery of Love」は、ミステリアスというよりはどこか物悲しい、このアルバム中唯一のバラード曲。
それまでとは打って変わった優しい演奏ぶりも印象的です。
アルバム全体を通してみれば、演奏全体(特にギター。ソロ・パート含む)が申し分無いだけに、ヴォーカルの線の細さが気になりました。
それでも、ハロウィンのトリビュート盤に参加した時(How Many Tearsをカヴァー)と比べてみると全く聞き違えるほど上手くなってます。次作に更なる期待です!
始めに楽曲の展開の起伏が大きいことに触れましたが、かわちさんの言う通り、シンフォニーエックスほどではありません。
変拍子など無いに等しいですし、ツー・バスをフィーチャーした疾走パートを有する曲が
数多く収録されていますから(2、3、4、6、9、10曲目など)メロスピ派にも受け入れられる1枚だと思いますよ。