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Eponymous / BRAIN SURGEONS
失恋船長 (2024-12-30 01:16:02)
脳外科医と訳せるバンド名で活動を開始したのは、BOCで活躍したあのアルバート・ブーチャード(ブシャールと発音するらしい、洋楽を何十年も聞き続けると英語の訛が完璧に聞き分けられるようなので注釈は必要ないでしょう)。そのアルバートが音楽評論家であり、パートナーでもあるデボラ・フロストと二人でバンドを始動。
アルバートと言えばBOCにとっては重要な役割をこなし、彼が作り上げた世界観はバンドにも大きな影響を残している。彼が去ったことはバンドにとっては大きな痛手だったが、やはり曲も作り歌い、アレンジも出来、さらに色んな楽器を扱える才人となれば、バンドという枠からはみ出したくもなるだろう。ここにはアルバートがやりたかった冒険的なロックサウンドがある。自らサックスも吹いているというのだから驚きだ、ホンマかいなと疑いたくもなりますが、アルバートならば出来るだろうと思いますね。
その浮遊感のあるメロディとサイケな色合い、多種多様な音楽性をひとまとめにするわけでもない、原始的な発想によるロックサウンドの胎動。それは、まだ細分化される前の時代へと遡っているようだ。個人的にはここまでいくと少々、ついていけないのだが、 Love Potion #9 と
I Play The Drumsはカヴァー曲。オリジナルとの比較も面白いでしょう。メロディアスな⑨やハードな⑩とか分かりやすいんですけどね。それでも一筋縄ではいかないですよ。
冷ややかな感触にはBOCの色を強く感じるし、この知性をくすぐるロックサウンドは、アルバートという偉大なミュージシャンの一代叙情詩なのかもしれません。次作以降はチェックしていないのですが、来年はチョット掘り下げようかなと思いますね。それにしても脳外科医というバンド名は強烈だ。
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