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Defectum Omnium / EXHORDER
うにぶ ★★★ (2024-12-08 20:44:43)
アメリカのスラッシュ/グルーヴ・メタル・バンドの4thフルです。同名で2種類登録されていますが、2024年となっていて曲名も登録されているこちらに書き込みます。(曲への書き込みはエラーになっちゃってますね)
ギターが二人とも抜けて、ヴォーカルのカイル・トーマスがリズム・ギターを兼任し、リード・ギターで元Cannibal Corpseのパット・オブライエンが参加しています。
第一印象は、「ストイックで無愛想なアルバム」でした。前作と比べてもさらに曲はとっつきにくいと思います。
とにかく手加減なし、妥協なし。ひたすらヘヴィでハードコアなメタルです。
派手に耳を惹く装飾もなく、余計な音は入らない贅肉皆無の音楽。一般受け要素など歯牙にもかけていません。
聴く人は確実に選びます。聴くのに集中力、体力がいるし、向き合うのに気合が必要です。アートワークも白黒ですが、正に白黒はっきりつけなければ聴けないアルバムです。
でも、じっくり聴けば、曲がよく練られています。突貫スラッシュも爆走ハードコアも激重グルーヴも取りそろえ、それぞれがしっかり差別化されつつ、クオリティが落ちる曲がありません。
サウンド・プロダクションは良好で音の分離も良く、ギター、ベース、ドラムスがド迫力でいずれも腹に響きまくります。粘りがありつつ硬質な音づくりで、一音一音に説得力があります。
そしてカイルの歌が凄まじい。凶暴さを保ち、声を振り絞りながらも破綻することのない、鋼のごとき強靭な喉には驚嘆しました。(4)「The Tale of Unsound Minds」なんてもう、圧倒的歌唱に金縛り状態です。
個人的には今年の新譜で最もよく聴いたアルバムで、2024年ベスト3には余裕で入ります。
好きな曲は、全曲です。
中でも(7)「Taken by Flames」は、この曲だけでスラッシュ・メタルとグルーヴ・メタルの両方に跨って、その旨味の神髄を垣間見ることができます。耳福。

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