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What Comes Around Goes Around / TUFF
失恋船長 ★★★ (2024-07-17 03:08:58)
リリース時は箸にも棒にもかからない並のバンドと評価された彼ら。まぁあの時代を知っている人にとっては、まさにその通りと納得する個性のないバンド。丸々風味満載だったりするので、相当困惑させられるのだが、逆に今となっては新鮮だ。

グランジ/オルタナムーブメントを通り、グロウルが全盛の時代がやってきた。裏番長とだったブラックメタルがメジャーフィールドへ大流出。エヴァネッセンスがトドメを指し、マスクかぶった大所帯バンドがメタルの核にいると言われ、いまやEDMを通り越しユーロビートだ。

そういうシーンの移り変わりを見ると、個人的には、この無個性のサウンドがなんだがとても愛おしく感じる。前編に渡りデジャブ感が漂う、その節奏のなさが駄菓子屋感覚で、昔、コレ喰ったなぁ、あれは嫌いだった、高くて中々手が届かないとか思い出すように、三週回って懐かしい。こういうハードサウンドがアメリカのビルボードチャートを賑やかしていた時代があるんだよと、若い人に教えるにはピッタリの一枚。
POISONありMOTLEYありBON JOVIありAEROありと、もう類似性を上げたらキリが無い。教科書みながらのカンニング大会だ。それが、味わい深いと思う日が来るとは夢にもおもわなんだ。オジサンには、丁度良いサウンドです。
ワタクシは、たまにこういう物を聴きながらノスタルジックに浸りたいです。でも、スラッシュメタルから入ったので、実は本腰入れてL.Aメタルを聴き始めたのはガンズの成功以降なんですよね。

子供の頃は、メインストリームのロックを聴くヤツをバカにしていました。そもそも、雑誌読んで切り取り発言するヤツは耳の腐ったヤツだくらいの尖りを魅せていたので恥ずかしい思い出です。

この類型L.Aメタルが染みる。3年に一回くらいは通して聴きたくなるアルバム。温故知新を訪ねて若い人にも是非、お試しあれ。

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