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On Target / BANGALORE CHOIR
火薬バカ一代 ★★★ (2023-10-17 00:20:24)
ACCEPTの『EAT THE HEAT』(’89年)といえば、すったもんだの末バンドから追い出されたウド、結局これを最後に解散することとなるACCEPTと、制作に関わった誰も幸せにはしてくれなかった問題作ですが(でも内容は良かった)、一番ババ引いたのは間違いなくウドの後任としてACCEPTに加入するも、正当な評価を受けられぬまま解雇の憂き目に遭ったデヴィッド・リース(Vo)だったのではないかと。
その彼氏はアメリカ帰国後、元HURRICANE ALICEのメンバーらと共に自らがリーダーを務めるBANGALORE CHOIRを結成。'92年にワーナーから本作をリリースしてデビューを飾っています(プロデュースはマックス・ノーマンが担当)。ここで披露されているのは抜け良くワイルドなアメリカンHMサウンドで、ACCEPTの呪縛から解き放たれたリースは、ディヴィッド・カヴァデールを彷彿とさせるエモーショナルな歌唱を全編に亘って伸び伸びと響かせてくれていますし、何よりフックの効きまくった収録楽曲の出来栄えが大変に秀逸。スティーヴ・プランケット(AUTGRAPH)のペンによる①、ジョン・ボン・ジョヴィ&アルド・ノヴァの共作曲④といった外部ライター提供曲が注目を集めがちなれど、それ以上にBANGALORE CHOIR自ら手掛けた楽曲がちゃんと本編のハイライトとして機能している辺り、このバンドの地力の高さを伺わせてくれますよ。特にリースの歌ウマっぷりが際立つバラード⑤、ライブ映えしそうな⑥、発表が80年代だったならチャートを賑わせていたであろうキャッチーな⑦といった名曲が並ぶ中盤線には惹き込まれずにはいられませんて。
長らく廃盤のまま放置されている国内盤を、ぼちぼち再発して欲しいんだけどなぁ。

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