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Face Your Fears / FIRST SIGNAL
火薬バカ一代 ★★★ (2023-04-25 00:54:20)
HAREM SCAREMのハリー・ヘスとFRONTIERS RECORDSの愉快な仲間達によるメロディアスHRプロジェクト、FIRST SIGNALが'23年に発表した最新作。これで早くも5枚目に到達、しかも前作『CLOSER TO THE EDGE』から僅か8ヵ月のブランクでのリリースというハイペースな活動ぶりが、安定した人気の高さとレーベル側がこのプロジェクトに賭ける意気込みのほどを物語っているんじゃないでしょうか。
アレッサンドロ・デル・ヴェッキオを始めとするブレーンの顔触れに大きな変化はないものの、前作が(良くも悪くも)やや煮詰まりの気配を感じさせる仕上がりだったため、リリース間隔の短さと相俟って本作に関しては購入時に若干の懸念を覚えなくもなかったのですが、実際に聴いてみたら、いやこれが全くの杞憂でしたね。Gの存在を前面に押し出し、よりパワフルな歌唱を披露するハリー、アップテンポの曲調、ライブ映えしそうな抜けの良いコーラス・ワーク等々によって新風を吹き込まれた楽曲は、これまで以上にハードネスの増強が図られており、それでいてメロディのフックやハーモニーの美しさを損なわない曲作りの巧みさは、ヤン・アケソン(STONELAKE)、クリスティアン・フィール(SEVENTH CRYSTAL)、ピート・アルペンボルグ(ARCTIC RAIN)ら、優れたソングライター勢を次々招集できるFRONTIERS RECORDS発プロジェクトの強みだなぁと。特に憂いを帯びたメロディとアタッキーなリフ&リズムが力強く突き進む②と、壮麗に華開くようなサビメロが秀逸なアルバム表題曲⑦は本作ならではの魅力が詰まった名曲ですよ。
FIRST SIGNALがこの先まだまだ戦えることを見事に証明してくれた力作。

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