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SISTER STRAWBERRY / 筋肉少女帯
失恋船長 ★★★ (2023-02-25 00:41:24)
バッハの旋律を奏でるイントロからドキッとさせられます。大槻ケンヂの歌が苦手で熱心に耳を傾けなかったが、この歳になると耐性も出来たし、音楽的な許容範囲も広がりいらぬ先入観に引っ張られる事もない。そういうフラットな感性で耳を傾けると実に興味深い音楽性を披露している。
一口に○○というジャンル分けを拒否するサブカルチャーミュージック。三柴江戸蔵の高い音楽性、そのリリカルなピアノは時には大胆にアプローチを変えることで、一種、この狂気の世界における中核を担う。横関のジェットフィンガーは随所に炸裂、テンションの高い摩訶不思議な世界観に絶大な効果を与えている。
部外者故に、この歌はやはり苦手だ、しかしマニア向けで終わるようなインパクト勝負のバンドではない。ベースもドラムも確かな腕を持っており、ミュージシャンミュージシャンしているのも見逃せない。そのプロ集団と向きあう究極の唄下手王との組み合わせが、ある種、振り子の理論となり独自の音楽性を形成している。時にはジャジーでアバンギャルドな世界観を壮大なスケールで飲み込み形成する音楽的レベルの高さ、③なんて横溝の作品でしょう。テンション高いねぇ。
個人的、歌詞に拘りを持たないタイプ、はなもげら英語でも大丈夫なタイプなので、大槻が高く評価される詩的な世界観に影響をうけないから、ワタクシは深くのめり込まなかったのかも知れません。でも今では、無料で彼らのカタログを紐解けるので部外者ならではの発言をしたいですねぇ。

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