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Classica II / Classica
失恋船長 ★★★ (2022-11-04 19:57:19)
ハンガリーのメロディックメタルバンドによるデビューフルアルバム。オリジナルのリリースは1993年、何故1stなのに『Classica II』というタイトルになったのかは、幻の1stがあり、そちらがレコード会社の倒産などの関係もあり世に出すことが出来ず、今作がデビューとなるも、のちに権利をHammer Recordsが受け取り、2006年のCD化の際に正式にアルバムタイトルが変更となりました。
そういう不遇を味わうハンガリアンメタルバンド、大袈裟な空気のバンド名に対して、聴く前からバッハとかバガニーニとイングヴェイスタイルのネオクラメタルが満載で、俺様風のギタープレイにウンザリしそうと思うマニアも多いでしょう。
インギー崩れはたちが悪いですからね。それに名手がいるならば、必ずや日本でも話題になるだろうと推察できますからね。
ですが前述したような諸事情もあり、ましては日本のレーベルと縁も無いハンガリーでは尚更ですよ。しかし、このバンド、ネオクラ風味もそこそこですが、実はもっと北欧タッチの唄モノロックをやっています。脆弱なサウンドプロダクションが招く輪郭の甘いミックスに難はあれど、そのメロセンスを生かした唄モノナンバーから、ネオクラ風味漂う疾走ナンバーまで幅広く網羅、鍵盤プレイもそこそこ押し込み、クドすぎないクラシカルギターも胃もたれさせずにコントロールされています。
とにかく、主役は唄であるというアンサンブル重視のスタイルは、メロディ派のマニアにも十分アピール出来るでしょう。
甘美で透明感のあるメロディを、マイルドな歌声がなぞるスタイル、煮え切らない面もあるのだが、侮れませんよ。バンド名に負けないクラシカルテイスト、リッチー、マイケル・シェンカー、イングヴェイと言った先人達のプレイをお手本に、日本人好みの叙情派ハードサウンドで迫ってきますよ。
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