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Shotgun Justice / RAZOR
失恋船長 ★★★ (2022-10-08 09:09:27)
ライブシーンでは有名な地下芸人の如く、マイナーレーベルからのリリースという背景がありイマイチ、認知度を上げきれなかったカナディアンスラッシャー。その環境は商業誌との繋がりもなく、この手の音楽に精通する編集者も少なく黙殺されていたRAZOR。ダイハードなメタルファンの間ではプチ話題になった今作だが、やはり流通を言う壁もそびえ立ち手に入らないとマニア泣かせの一枚としても知られる。
彼らのカタログとしてはサウンドプロダクションも揃い音楽的な整合感は増している。本領発揮とも言うべきザクザクと刻まれるシュレッドギター、複雑なリズムを構築するリズム隊も爆裂感を増量、その破壊力満点のサウンドメイクを支え持ち上げている。ある意味、お馴染みの顔を見せるギターではあるが、シングルギターとは思わせないダイナミックなギターサウンドは、見事にビルドアップされた今作の顔となっていますね。
破壊力満点のリズムを従えデイブ・カルロは破壊神の如く暴力的なエネルギーをコントロールしている。個人的にはシープドッグに思い入れがあるわけではないので、ボブ・リードに不満は一切無い。むしろ、彼のチョイハスキーな渋めの咆哮は逆に個性的に耳に残り、より良い刺激へと変換されている。
メタルバブルが弾け、ガンズシンドロームが勃発、スラッシュメタル勢も音楽性の変換を図りだした時代に直面する90年、この作品は時期が悪すぎた。運も実力のうちとは良く言ったモノだ。このバンドは持っていなかったと言える場面が多すぎる。
古典スラッシュメタルを愛する猛者や、興味のあるマニアには、今作は実に聴きやすいアルバムでしょう。
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