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Too Many Reasons / PLAYER
火薬バカ一代 ★★★ (2022-09-07 22:55:44)
映画『メジャーリーグ』へ挿入歌“HOW CAN THE GIRL REFUSE”の提供といった、ソロ・アーティストとしての活動でも知られる英国人シンガー/ソングライター、ピーター・ベケットの在籍していたLA出身の4人組PLAYERが、オリジナル・メンバーであるピーター・ベケット(Vo、G)とロン・モス(B、Vo)のユニット形態でカムバックを果たし、23年ぶりにFRONTIERS RECORDSを通じて発表した新作アルバム(’13年)。
失礼ながらPLAYERに対しては、シングル“BABY COME BACK”(本作にもリメイク・バージョンが収録)こそ全米№1ヒットを飛ばすも、その後はほぼ鳴かず飛ばずの「一発屋」的なイメージを抱いていたのですが、類稀なるソング・ライティングのセンスが十全に発揮された、アコースティック・ギターと美しいハーモニーを生かした、暖かみに溢れる収録曲の数々を聴けば、そうした浅はかな先入観は雲散霧消していきますよ。
無理にハードさを強調しているような1曲目はあまりピンと来ず、多少不安を覚えたことは正直に告白しておきますが、透明感と哀愁を演出するKeyが効果的な②以降は、AUTOGRAPHのスティーヴ・リンチが、ドラマーとしてのみならず作曲家としても腕を振るうバラード③、重厚な憂いに満ちた⑫(GENTLE GIANTの前身であるSIMON DUPREE & THE BIG SOUNDのカヴァー)等、ブランクをまるで感じさせない「らしい」秀曲揃い。中でも躍動する曲調にキャッチーなメロディが絡むハードポップ⑩は、本編においても一際強いインパクトを放つ名曲です。
折角の充実作だけに、これ以降新しい音源の発表がないのが残念でなりませんね。

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