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Skagarack / SKAGARACK
火薬バカ一代 ★★★ (2022-04-12 00:57:28)
トーベン・シュミット(Vo、G)を中心に結成され、実在する海峡からバンド名をとってSKAGARACK(スカガラックと読む)を名乗ったデンマーク出身の5人組が'86年に発表した、「地球平面説」を題材にしたような美麗なアートワークも印象に残っている1stアルバム。帯付の国内盤CDは中古市場では5桁で取引されている超レア盤だったので、'22年に再発が実現したと聞いた時は小躍りしながらCD屋へ走ってしまいましたよ。しかも価格はたった1,100円(税込)と来たもんだ。こりゃあ快挙ですよ。
北欧出身とはいえ、彼らが聴かせてくれるのはアメリカナイズされたハードポップ。キラキラのKeyとキャッチーなメロディに彩られたサウンドを聴いて思い出すのは、同時代のBON JOVIやEUROPE、あるいはTREATといったところでしょうか。雑誌レビューでは「砂糖のロック」と評され辛めの点数を頂戴していた彼らのサウンドですが、甘党からしてみりゃ別にそんなの悪口にも当らず、むしろPVも作られたリーダー・トラック②のポップさに「甘ーい!」と舌鼓をうつぐらいのもの。一方でBON JOVIならまず演らないであろう、重厚なムードを纏った④⑦のようなヒンヤリとした耳触りのメロディをフィーチュアしたハード・ナンバー(飽くまで彼らにしてはですが)もあったりと、収録曲のバラエティは存外に豊か。キャッチーな高揚感と躍動感、北欧のバンドならではのメロディ・センスが見事な合致を見た⑤なんて、アルバムのハイライトに相応しい名曲じゃないかと。
折角なのでこの機会に多くの人に触れて頂きたい1枚。こうなったら2nd『HUNGRY FOR HEAVEN』や、トーベン・シュミットのソロの再発も是非お願いしたいところ。

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